説明

置換フロピリミジンおよびその使用

本出願は新規置換フロピリミジン誘導体、それらの製造のための方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、および、疾患の処置および/または予防のための、とりわけ心血管疾患の処置および/または予防のための薬剤の製造のためのそれらの使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
AはOまたはN−Rを示し
{ここで、Rは水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたは(C−C)−シクロアルケニルを示す}、
Mは式
【化2】

で示される基を示し
[ここで、
#はAへの結合点を示し、
##はZへの結合点を示し、
は水素または(C−C)−アルキルを示し
{ここで、アルキルはヒドロキシルまたはアミノにより置換されていてもよい}、
は(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルまたは式*−L1A−V−L1B−**の基を示し
{ここで、アルカンジイルおよびアルケンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよく、
ここで、
*は−CHRへの結合点を示し、
**はZへの結合点を示し、
1Aは(C−C)−アルカンジイルを示し
(ここで、アルカンジイルは、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい)、
1Bは結合または(C−C)−アルカンジイルを示し
(ここで、アルカンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよい)、
そして、
VはOまたはN−Rを示す
(ここで、Rは水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを示す)}、
は結合または(C−C)−アルカンジイルを示し、
Qは(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員ないし7員ヘテロシクリル、フェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい
(ここで、アルキルはヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい)}、
そして、
は(C−C)−アルカンジイルまたは(C−C)−アルケンジイルを示す
{ここで、アルカンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよく、
そして、ここで、アルカンジイル基のメチレン基はOまたはN−Rにより置換されていてもよい
(ここで、Rは水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルを示す)}]、
Zは式
【化3】

で示される基を示し
{ここで、###は基LまたはLへの結合点を示し、
そして、Rは水素または(C−C)−アルキルを示す}、
そして、
は(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員ないし7員ヘテロシクリルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよい
(ここで、アルキルおよびアルコキシはそれぞれ、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい)}、
かつ、
は(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員ないし7員ヘテロシクリル、フェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよく
(ここで、アルキルおよびアルコキシはそれぞれ、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい)、
または、
フェニル環の隣接する炭素原子に結合している2個の置換基は、一体となって式−O−CH−O−、−O−CHF−O−、−O−CF−O−、−O−CH−CH−O−または−O−CF−CF−O−の基を形成する}、
または、
は(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員ないし7員ヘテロシクリル、フェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよく
(ここで、アルキルおよびアルコキシはそれぞれ、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい)、
または、
フェニル環の隣接する炭素原子に結合している2個の置換基は、一体となって式−O−CH−O−、−O−CHF−O−、−O−CF−O−、−O−CH−CH−O−または−O−CF−CF−O−の基を形成する}、
かつ、
は(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員ないし7員ヘテロシクリルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよい
(ここで、アルキルおよびアルコキシはそれぞれ、シアノ、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノおよびジ−(C−C)−アルキルアミノからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい)}、
そして、
は水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを示す〕
で示される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物の1つ。
【請求項2】
AがOまたはN−Rを示し
{ここで、Rは水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを示す}、
Mが式
【化4】

で示される基を示し
[ここで、
#はAへの結合点を示し、
##はZへの結合点を示し、
は水素または(C−C)−アルキルを示し
{ここで、アルキルはヒドロキシルまたはアミノにより置換されていてもよい}、
は(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルまたは式*−L1A−V−L1B−**の基を示し
{ここで、アルカンジイルおよびアルケンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよく、
ここで、
*は−CHRへの結合点を示し、
**はZへの結合点を示し、
1Aは(C−C)−アルカンジイルを示し
(ここで、アルカンジイルは、メチルおよびエチルからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい)、
1Bは(C−C)−アルカンジイルを示し、
(ここで、アルカンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよい)、
そして、
VはOまたはN−Rを示す
(ここで、Rは水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを示す)}、
は結合または(C−C)−アルカンジイルを示し、
Qは(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員もしくは6員ヘテロシクリルまたはフェニルを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびフェニルはそれぞれ、フッ素、塩素、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノおよびジエチルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
そして、
は(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルまたは式●−W−CR10−●●、●−W−CH−CR10−●●または●−CH−W−CR10−●●の基を示す
{ここで、アルカンジイルはフッ素により一置換もしくは二置換されていてもよく、
ここで、
●は環Qへの結合点を示し、
●●は基Zへの結合点を示し、
WはOまたはN−R11を示し
(ここで、R11は水素、(C−C)−アルキルまたはシクロプロピルを示す)、
は水素またはフッ素を示し、
そして、
10は水素またはフッ素を示す}]、
Zが式
【化5】

で示される基を示し
{ここで、###は基LまたはLへの結合点を示し、
そして、Rは水素、メチルまたはエチルを示す}
そして、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員もしくは6員ヘテロシクリルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
がフェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、フェニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
または、
フェニル環の隣接する炭素原子に結合している2個の置換基は、一体となって式−O−CH−O−、−O−CHF−O−または−O−CF−O−の基を形成する}、
または、
がフェニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し、
{ここで、フェニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよく、
または、
フェニル環の隣接する炭素原子に結合している2個の置換基は、一体となって式−O−CH−O−、−O−CHF−O−または−O−CF−O−の基を形成する}、
かつ、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、5員もしくは6員ヘテロシクリルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルキルカルボニル、アミノ、モノ−(C−C)−アルキルアミノ、ジ−(C−C)−アルキルアミノおよび(C−C)−アルキルカルボニルアミノからなる群から互いに独立して選択される1個ないし3個の置換基により置換されていてもよい}、
そして、
が水素または(C−C)−アルキルを示す、
請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物の1つ。
【請求項3】
AがOまたはNHを示し、
Mが式
【化6】

で示される基を示し
[ここで、
#はAへの結合点を示し、
##はZへの結合点を示し、
は水素、メチルまたはエチルを示し、
は(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルまたは式*−L1A−V−L1B−**の基を示し
{ここで、
*は−CHRへの結合点を示し、
**はZへの結合点を示し、
1Aは(C−C)−アルカンジイルを示し、
(ここで、アルカンジイルは、メチルおよびエチルからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい)、
1Bは(C−C)−アルカンジイルを示し、
そして、
VはOまたはN−CHを示す}、
は結合、メチレン、エタン−1,1−ジイルまたはエタン−1,2−ジイルを示し、
Qはシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニルまたはフェニルを示し
{ここで、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペリジニルおよびフェニルはそれぞれ、フッ素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、メトキシおよびエトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
そして、
は(C−C)−アルカンジイルまたは式●−W−CH−●●または●−W−CH−CH−●●の基を示す
{ここで、
●は環Qへの結合点を示し、
●●は基Zへの結合点を示し、
WはOまたはN−R11を示す
(ここで、R11は水素または(C−C)−アルキルを示す)}]、
Zが式
【化7】

で示される基を示し
{ここで、###は基LまたはLへの結合点を示す}、
そして、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびヘテロアリール基はそれぞれ、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
がフェニルを示し
{ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
または、
がフェニルを示し
{ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
そして、
が水素またはメチルを示す、
請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物の1つ。
【請求項4】
AがOまたはNHを示し、
Mが式
【化8】

で示される基を示し
[ここで、
#はAへの結合点を示し、
##はZへの結合点を示し、
は水素、メチルまたはエチルを示し、
は(C−C)−アルカンジイル、(C−C)−アルケンジイルまたは式*−L1A−V−L1B−**の基を示し
{ここで、
*は−CHRへの結合点を示し、
**はZへの結合点を示し、
1Aは(C−C)−アルカンジイルを示し、
1Bは(C−C)−アルカンジイルを示し、
そして、
VはOまたはN−CHを示す}、
は結合、メチレン、エタン−1,1−ジイルまたはエタン−1,2−ジイルを示し、
Qはシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、ピロロジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニルまたはフェニルを示し
{ここで、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、ピロロジニル、ピペリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニルおよびフェニルはそれぞれ、フッ素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、メトキシおよびエトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}
そして、
は(C−C)−アルカンジイルまたは式●−W−CH−●●または●−W−CH−CH−●●の基を示す
{ここで、
●は環Qへの結合点を示し、
●●は基Zへの結合点を示し、
WはOまたはN−R11を示す
(ここで、R11は水素または(C−C)−アルキルを示す)}]、
Zが式
【化9】

で示される基を示し、
{ここで、###は基LまたはLへの結合点を示す}、
そして、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
がフェニルを示し、
{ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
または、
がフェニルを示し、
{ここで、フェニルは、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよく、
そして、
が(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
{ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびヘテロアリールはそれぞれ、フッ素、塩素、シアノ、ホルミル、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1個または2個の置換基により置換されていてもよい}、
そして、
が水素またはメチルを示す、
請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物の1つ。
【請求項5】
AがOまたはNHを示し、
Mが式
【化10】

で示される基を示し
[ここで、
#はAへの結合点を示し、
##はZへの結合点を示し、
は水素またはメチルを示し、
はブタン−1,4−ジイルまたはペンタン−1,5−ジイルを示し、
は結合またはメチレンを示し、
Qはシクロペンチル、シクロヘキシルまたはフェニルを示し、
そして、
はメチレン、エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイルまたは式●−O−CH−●●または●−O−CH−CH−●●の基を示す
{ここで、
●は環Qへの結合点を示し、
●●は基Zへの結合点を示す}]、
Zが式
【化11】

で示される基を示し
{ここで、###は基LまたはLへの結合点を示す}、
そして、
がシクロペンタ−1−エン−1−イル、シクロヘキセン−1−エン−1−イル、チエニルまたはピリジルを示し
{ここで、シクロペンタ−1−エン−1−イルおよびシクロヘキセン−1−エン−1−イルはそれぞれフッ素により一置換されていてもよく、
そして、
ここで、チエニルおよびピリジルはそれぞれ、フッ素、塩素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
がフェニルを示し
{ここで、フェニルはメチル、エチル、ビニル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい}、
または、
がフェニルを示し
{ここで、フェニルはフッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい}、
かつ、
がシクロペンタ−1−エン−1−イル、シクロヘキセン−1−エン−1−イルまたはピリジルを示し
{ここで、シクロペンタ−1−エン−1−イルおよびシクロヘキセン−1−エン−1−イルはそれぞれ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびメトキシからなる群から選択される置換基により置換されていてもよく、
そして、
ここで、ピリジルはメチル、エチル、ビニル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される置換基により置換されていてもよい}、
そして、
が水素を示す、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の式(I)の化合物またはそれらの塩、溶媒和物もしくは塩の溶媒和物の1つ。
【請求項6】
Zが−COOHを示す請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物を製造する方法であって、
[A]式(II−A)
【化12】

〔式中、Rは請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味を有し、
そして、R1Aは(C−C)−シクロアルケニル、5員もしくは6員ヘテロアリールまたはフェニルを示し
(ここで、記載されているシクロアルケニル、ヘテロアリールおよびフェニル基は請求項1−5のいずれかに記載の意味の範囲内で置換されていてもよい)、
そして、
は脱離基、例えば、ハロゲン、特に塩素を示す〕
で示される化合物を、塩基の存在下で、適当なとき不活性溶媒中で、式(III)
【化13】

〔式中、AおよびMはそれぞれ請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味を有し、
そして、Zはシアノまたは式COOR8Aの基を示す
(ここで、R8Aは(C−C)−アルキルを示す)〕
で示される化合物と反応させ、
式(IV−A)
【化14】

〔式中、A、M、Z、R1AおよびRはそれぞれ上記意味を有する〕
で示される化合物を得、次に不活性溶媒中で、例えば、N−ブロモスクシンイミドで臭素化し、式(V−A)
【化15】

〔式中、A、M、Z、R1AおよびRは上記意味を有する〕
で示される化合物を得、次にこれを不活性溶媒中で塩基および適当なパラジウム触媒の存在下で式(VI−A)
【化16】

〔式中、R2Aは(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示し
(ここで、記載されているシクロアルケニルおよびヘテロアリール基は請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味の範囲で置換されていてもよい)、
そして、R11は水素を示すか、または2個のラジカルR11は一体となって−C(CH−C(CH−架橋を形成する〕
で示される化合物とカップリングし、式(VII−A)
【化17】

〔式中、A、M、Z、R1A、R2AおよびRは上記意味の範囲を有する〕
で示される化合物を得るか、または、
[B]式(II−B)
【化18】

〔式中、XおよびRは上記意味を有し、
そして、2Bは(C−C)−シクロアルケニル、5員もしくは6員ヘテロアリールまたはフェニルを示す
(ここで、記載されているシクロアルケニル、ヘテロアリールおよびフェニル基は請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味の範囲内で置換されていてよい)〕
で示される化合物を、塩基の存在下で、適当なとき不活性溶媒中で、式(III)の化合物と反応させ、式(IV−B)
【化19】

〔式中、A、M、Z、R2BおよびRはそれぞれ上記意味を有する〕
で示される化合物を得、次に不活性溶媒中で、例えば、N−ブロモスクシンイミドで臭素化し、式(V−B)
【化20】

〔式中、A、M、Z、R2BおよびRは上記意味を有する〕
で示される化合物を得、次にこれを不活性溶媒中で塩基および適当なパラジウム触媒の存在下で式(VI−B)
【化21】

〔式中、R11は上記意味の範囲を有し、
そして、R1Bは(C−C)−シクロアルケニルまたは5員もしくは6員ヘテロアリールを示す
(ここで、記載されているシクロアルケニルおよびヘテロアリール基は請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味の範囲内で置換されていてもよい)〕
で示される化合物とカップリングし、式(VII−B)
【化22】

〔式中、A、M、Z、R1B、R2BおよびRは上記意味の範囲を有する〕
で示される化合物を得るか、または、
[C]式(V−A)の化合物を不活性溶媒中で適当なパラジウム触媒の存在下で式(VI−C)
【化23】

〔式中、R2Cは5員もしくは6員ヘテロアリールを示す
(ここで、ヘテロアリールは請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味の範囲内で置換されていてもよい)〕
で示される化合物とカップリングし、式(VII−C)
【化24】

〔式中、A、M、Z、R1A、R2CおよびRは上記意味の範囲を有する〕
で示される化合物を得るか、または、
[D]式(V−B)の化合物を不活性溶媒中で適当なパラジウム触媒の存在下で式(VI−D)
【化25】

〔式中、R1Dは5員もしくは6員ヘテロアリールを示す
(ここで、ヘテロアリールは請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の意味の範囲内で置換されていてもよい)〕
で示される化合物とカップリングし、式(VII−D)
【化26】

〔式中、A、M、Z、R1D、R2BおよびRは上記意味の範囲を有する〕
で示される化合物を得るか、または、
[E]式(V−A)の化合物を不活性溶媒中で、適当なとき塩基および適当なパラジウム触媒の存在下で、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキソボロラン(ビス(ピナコラト)−ジボロン)とカップリングし、式(VI−E)
【化27】

〔式中、A、M、Z、R1AおよびRは上記意味の範囲を有する〕
で示される化合物を得、次に式(VII−E)
【化28】

〔式中、R2Cは上記意味の範囲を有し、
そして、Xは脱離基、例えば、ハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシ、特に臭素またはトリフルオロメタンスルホニルオキシを示す〕
で示される化合物と、不活性溶媒中で、適当なとき塩基および適当なパラジウム触媒の存在下でカップリングし、式(VII−C)の化合物を得、
次に、得られた式(VII−A)、(VII−B)、(VII−C)および(VII−D)のそれぞれの化合物をシアノまたはエステル基Zの加水分解により式(I−1)
【化29】

〔式中、A、M、R、RおよびRは上記意味を有する〕
で示されるカルボン酸に変換し、
これらを、適当なとき、適当な(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸と反応させ、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得ることを特徴とする方法。
【請求項7】
疾患の処置および/または予防のための請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
狭心症、肺高血圧、血栓塞栓性疾患および末梢閉塞性疾患の処置および/または予防のための方法において使用するための請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
狭心症、肺高血圧、血栓塞栓性疾患および末梢閉塞性疾患の処置および/または予防のための薬剤の製造のための請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項10】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物を、不活性な、非毒性の、薬学的に許容される補助剤と共に含む薬剤。
【請求項11】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物をさらなる活性化合物と共に含む薬剤。
【請求項12】
狭心症、肺高血圧、血栓塞栓性疾患および末梢閉塞性疾患の処置および/または予防のための請求項10または請求項11に記載の薬剤。
【請求項13】
有効量の少なくとも1種の請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の薬剤を使用してヒトおよび動物における狭心症、肺高血圧、血栓塞栓性疾患および末梢閉塞性疾患を処置および/または予防する方法。

【公表番号】特表2010−530006(P2010−530006A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512552(P2010−512552)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004407
【国際公開番号】WO2008/155016
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(507113188)バイエル・シェーリング・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】