説明

肉代用食品およびこの調製方法

本発明は、水および少なくとも1種の着色料と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質を真空下で水和するステップ、少なくとも1種の肉製品をこの水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物と混合するステップ、風味付けおよび組織化剤を、肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質を含む混合物へと混合することによって例えばペーストを形成するステップ、ペーストを調理するステップ、ならびに前記ペーストを成形して、肉製品に似た外見を作り出すステップを含む段階を含む、肉代用食品を調製するための方法に関する。得られた肉代用食品は、例えば、ステーキ、パン粉をまぶしたヒレ肉、わき腹肉のステーキ、乾燥肉、パン粉をまぶしたわき腹肉のステーキ、エスカロップ、細切り肉、ひき肉、サーロインティップ、肉片またはミートボールの外見を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、得られる食料品が、例えば、ステーキ、カツレツ、細切りステーキ、塩漬け肉のステーキ、パン粉をまぶした子牛肉のカツレツ、パン粉をまぶした細切りステーキ、子牛肉のエスカロップ、細切り肉、ひき肉、塊肉、肉の細片またはミートボールなどの体裁において、肉と似た質感および外見を有するように入念に作られた食料品、特に肉代用食品およびこれを調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の肉代用食品は、動物性タンパク質と植物性タンパク質の組合せから一般に調製されている。このような製品が消費者によって受け入れられるかどうかは、質感、味、口の中での感覚および外見などの感覚受容特性に直接関わっている。
【0003】
質感という用語は、食料品の広範囲な物理的特性について記載している。許容可能な質感の食料品は、通常質の高い製品と同じ意味を持つ。質感とは、「物理的特性の組合せから生じる物質の特質で、食感、味覚、視覚および聴覚により感知されるもの」と定義されている。国際標準化機構は、質感という用語を、「物理的な受容器官、食感、ならびに、必要に応じて、視覚および聴覚の受容器官を介して感知されるすべての食料品の理論上および構造上の特質(幾何学および表面)」として定義している。
【0004】
質感は、擬似製品、肉類似品または代用品の調製および製造においてその重要性が加速的に高められており、これら製品において、本来の食品物質の特性を複製するために極めて本格的な取り組みがなされている。非伝統的な原料、合成香味料、充填剤およびストレッチャーの使用はすべて、完成品の特定の質感の特徴を変質させる傾向がある。質感特性の模倣は、味、匂いおよび色の複製においてより大きな難題が含まれる場合が多い。天然の質感の特性を擬似するための、押出成形および組織化を含めた多くの処置方法が開発されたことにより、肉に似た製品が、市場でさらに受け入れられるようになった。質感に関連する特質は、外見、口の中での食感および感触ならびに肉の類似品と口の間の相互作用さえも消費者の咀嚼による適切な感覚として含み、肉の代用製品を受け入れるか否かに直接関係することが考慮されなければならない。
【0005】
質感、水分、口蓋が感知する風味および柔らかさに関し、この代用品が肉と似た品質を有するかどうかは、肉代用品のミクロ構造によって決定される。
【0006】
巨視的レベルにおいて、ある天然の肉は、視覚的に認めることができる筋線維を有し、これら筋線維は円柱状の形をして、互いに平行して並んでいる。このような繊維のミクロ構造は、ミクロンの領域の直径を有するミクロフィブリルを含有し、これらはまた円柱状で互いに平行して並んでいる。
【0007】
現在の方法により得た肉製品の代用品は、いくつかの重要な特性において天然の牛肉と異なる。このような製品は、繊維および肉のミクロフィブリル構造がないので、肉とは異なる。肉との類似性は、外見的なものだけで、大衆に広くは受け入れられていない。
【0008】
本来の肉製品と似た質感を有する擬似製品、肉の代用品または類似品を提供するための現在の解決策の例は、以下の特許文献に記載されている。
【0009】
Albert Spielは、米国特許第4,057,656号に、味のよい、噛み砕ける塊で、柔らかく、明色性で、水和された場合、肉のような質感を有する即席調理食品を調製するための方法を記載している。この方法は、30%以上のタンパク質、5%から10%の水分および水分を水蒸気に変換するのに十分な温度にて窒素溶解度指数が30から70の植物性タンパク質材料をプレス加工することからなる。この結果、タンパク質の材料は部分的またはかなりの部分が柔らかくなる。
【0010】
Edward M.McCabeは、メキシコ特許第165467号に、全大豆を加工することにより、臭いおよび味がなく、外見および肉のような質感を有する、不規則な形の組織化されたタンパク質材料の分離された塊または小片を製造する方法を記載している。この方法は、全大豆を酸化させ、水性媒体中で粉砕することによって、水性の懸濁液または大豆粒子の塊を得て、分離された小片または塊の形の組織化された大豆タンパク質を作製する条件下でこれらを高温の加圧した水蒸気に通すことからなる。この組織化された小片は、多種多様な食料品における使用のため乾燥および再水和される。食欲促進薬、着色料、脂肪、調味料および他のタンパク質性材料などのいくつかの添加剤が、組織化された大豆タンパク質の小片に組み込まれてもよい。
【0011】
Albert Monferrer Baliesterは、スペイン特許出願第2102974号に、肉または魚に似た食品を得る手順を記載している。この手順は、肉または魚と、水、塩、澱粉、粉、タンパク質、安定剤などの成分および食品添加物の混合物により形成される塊をベースとするもので、調製されたこの塊状の製品に、可溶性アルギン酸塩、可溶性カルシウム塩およびpH調整剤を合わせることにより内部がゼリー状になる。
【0012】
Paul Hargartenは、メキシコ特許出願第PA04006552号に、野菜ベースの肉類似品を調製するための方法を記載している。前記肉類似品は、菜食主義者向けの様々な食品、例えば揚げた牛ひき肉のサンドイッチおよび詰め物をした肉料理などに使用することができ、その手順は、水および氷の混合物中にメチルセルロースを混合することによって、クリームを形成し、次いで改質グルテンの中で水への溶解度が高く、穏やかな加熱処理下でゲルを形成することができる植物性タンパク質製品と、乳剤性基材を得るためのオイルと、味付けした乳剤性基材を形成する改質した食用澱粉および風味付け成分とを混合することを含む。味付けしたこの乳剤性の基材は、包装用の材料の中に詰め、次いで調理することができる。調理された乳剤から作った擬似肉は、加工肉製品との類似性が高く、取り扱い特性が改善されている。菜食主義者向け食品の中に肉類似品の乳剤性基材を添加することによって質感、口の中での感触およびジューシーさの改善に役立つ。
【0013】
Matthew K.McMindes、Mitchell A.KaestnerおよびMichael W.Finfrockは、米国特許出願公開第2006/0035003号に、大豆タンパク質粉、大豆タンパク質の濃縮物、大豆タンパク質を単離したものおよびこれらの混合物から選択される大豆タンパク質材料で形成された大豆タンパク質;着色料および以下の材料のうちの少なくとも1種の材料によって形成された湿潤剤:着香料、トリグリセリド、食品用銘柄の酸または酸性塩、食品用銘柄の塩基または塩基性塩、食品用銘柄の乳剤および水;に基づく食料品について記載している。肉のぶつ切りを、大豆タンパク質に基づく食料品に加えることができる。
【0014】
Matthew K.McMindesおよびEduardo Godinezは、米国特許出願公開第2006/0035005号に、大豆タンパク質、乾燥重量で1重量%から8重量%の量が含有されている大豆子葉の繊維を含有する繊維質材料、肉のぶつ切りおよび水を含む再構成肉製品について記載している。その調製方法は、大豆タンパク質および大豆子葉繊維を含有する繊維質材料を水和させるステップ、10℃未満の温度で塊肉を添加するステップ、繊維質材料および肉のぶつ切りを混合することによって、含水量が少なくとも50%で、均質で組織化した肉製品を製造するステップからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第4,057,656号明細書
【特許文献2】メキシコ特許第165467号明細書
【特許文献3】スペイン特許出願第2102974号明細書
【特許文献4】メキシコ特許出願第PA04006552号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0035003号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2006/0035005号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上述した技術情況は、製品の質感およびコストが極めて重要である食品産業における制限を含む。したがって、得られた食品が肉の形のマクロ繊維、好ましくは肉に似たミクロフィブリルも有し、外見、口の中での食感および感触ならびに類似製品と口の相互作用さえにも関係している質感の特質、さらには肉に似た味、匂いおよび色を含むように、肉代用食品およびこれを調製するための方法を提供することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
(発明の要旨)
上の記載を参照し、遭遇した制限の解決策を発見することを目標として、本発明の目的は、肉の代用食品を調製するための方法を提供することであり、この方法は、水と混合した少なくとも1種の植物性タンパク質を少なくとも1種の着色料と真空中下に水和させるステップ、少なくとも1種の肉製品を、水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物と混合するステップ、組織化された材料の単位を、肉製品と水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物と混合することにより調製された食品ペーストを得るステップ、調製されたペーストを調理するステップ、ならびに前記調理されたペーストを成形することによって、肉製品に似た体裁を得るステップを含む。
【0018】
調製されたペーストを調理する代替の実施形態は、前記小分けされたペーストを、全般的に同時におよび均一な方式にて、また少なくとも1つの上部加熱パネルおよび少なくとも1つの下部加熱パネル(両方のパネルは前記ペーストと接触している。)を含むオーブン内にて、その上面および下面にて、延ばしおよび調理して、肉の色および質感を得ることにより、実施することができる。
【0019】
調製されたペーストを調理するための別の代替の実施形態は、前記調製されたペーストを押出成形してまたは成型して調製されたペーストの繊維が肉の繊維の方向と同じ様に方向づけして、ならびに、押出成形されたまたは成型されたペーストを揚げてまたは揚げてから調理して、肉の色および質感を得ることである。
【0020】
調製されたペーストを調理するための別の代替の実施形態は、前記調製されたペーストを詰めること、前記詰め物にされたペーストをオーブン内または調理鍋内にて調理すること、調理されたペーストを成形すること、ならびに、成形されたペーストを揚げることである。
【0021】
調製されたペーストを調理するための代替の実施形態はまた、調製されたペーストを撹拌しながら調理鍋内にて調理することである。
【0022】
本発明の他の目的は、肉代用食品を調製するためのペーストでもあり、ここにおいて前記ペーストは、少なくとも1種の水和された植物性タンパク質、少なくとも1種の着色料、少なくとも1種の肉製品ならびに風味付け単位および組織化単位を含む。
【0023】
本発明の別の目的は、肉代用食品を調製するためのペーストを調製するための方法を提供することであり、この方法は、水と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質および少なくとも1種の着色料を真空下に水和するステップ、少なくとも1種の肉を、水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物と混合するステップならびに肉製品の混合物の組織化された単位を水和されおよび着色された植物性タンパク質と混合するステップを含み、これによって調製されたペーストを得ることを含む。
【0024】
最後に、本発明の目的は、また、少なくとも1種の水和された植物性タンパク質、少なくとも1種の着色料、少なくとも1種の肉製品ならびに風味付け単位および組織化単位を含有する、調理された肉代用食品である。
【0025】
本発明により得た肉代用食品は、例えばステーキ、カツレツ、細切りステーキ、塩漬け肉のステーキ、パン粉をまぶした子牛肉カツレツ、パン粉をまぶした細切りステーキ、子牛肉のエスカロップ、細切り肉、ひき肉、塊肉、肉片またはミートボールなどの外見を示し得る。
【0026】
本発明の特徴的な詳細は、この範囲を限定するのではなく本発明を定義するために、これに関連する図と共に以下の段落に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明による肉代用食品のためのペーストを調製するための方法を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明による図1の方法における、調製されたペーストを調理するための方法の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明による肉代用食品の、図2の方法により調理した部分の写真を示している。
【図4】図4は、本発明による肉代用食品の、電子顕微鏡による100×の拡大写真を示している。
【図5】図5は、本発明による図1の方法において、調製されたペーストを調理するための方法の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図6】図6は、本発明による図1の方法において、調製されたペーストを調理するための方法の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図7は、本発明による図1の方法において、調製されたペーストを調理するための方法の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明による図1の方法において、調製されたペーストを調理するための方法の第5の実施形態を示すブロック図である。
【図9】図9は、本発明による肉製品に似た体裁を得るために、図2、5、および8において記載の方法のための調製されたペーストを成形するための方法の代替の実施形態を示すブロック図である。
【図10】図10は、図6において記載の方法のための、調製されたペーストを成形するため、および本発明による肉製品に似た体裁を得るための方法の代替の実施形態を示すブロック図である。
【図11】図11は、図7において記載の方法のための、調理されたペーストを成形するため、および本発明による肉製品に似た体裁を得るための方法の代替の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(発明の詳細な説明)
図1に、肉代用製品のためのペーストを調製するための方法が示されている。この方法はステップ10から始まる。このステップ10において、繊維質のまたは組織化された種類の植物性タンパク質は、このタンパク質が濃縮タンパク質、単離された粉、ペレットまたはこれらの組合せの形態における、押出成形されたものかまたは水和されたものかに拘わらず、着色料、好ましくはカラメル色の着色料および水と混合される。この混合および水和は、真空下、40から80分の範囲の間隔をあけて、−100kPaから−50kPaの範囲の圧力にて、10/分から20/分の範囲の時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する羽根を有する撹拌機内にて、行われる。撹拌機の羽根の回転数が減らされた、真空下におけるこの種の混合および水和は、使用される植物性タンパク質の繊維または筋を保護することを可能にする。
【0029】
続いて、この水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物は少なくとも1種の肉製品と混合される。この肉製品は、例えば塊肉または牛肉、豚肉、七面鳥肉もしくは鶏肉のひき肉、塊での臓物、または細切りにされた牛肉、豚肉、七面鳥肉もしくは鶏肉、機械的に脱骨された肉、例えば牛肉、豚肉、七面鳥肉もしくは鶏肉およびこれらの混合物であり得る。これらの肉製品に、小分けにて、保存剤、塩および亜硝酸ナトリウムが混合の間に加えられる。この混合は2段階にて行われる。第1の混合段階であるステップ20は、羽根付の撹拌機内にて、蓋を開けて、15から45分の範囲の間行われる。これらの羽根は、10/分から20/分の範囲の時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する。次いで、第2の混合段階が、10から20分の範囲の間、−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下、蓋を閉めた撹拌機内にて、ステップ30において開始される。これらの羽根は、20/分から40/分の範囲の時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する。この2段階混合および成分の量小分けにより、使用された肉製品からの多量のタンパク質の抽出が可能となる。
【0030】
水和されおよび着色された植物性タンパク質は、肉製品と混合された後、調製されたペーストを得るために、組織化された単位と混合される。この混合は3段階で行われる。混合の第1段階であるステップ40は、5から20分の範囲の間、蓋を閉めた撹拌機内にて、肉製品と水和されおよび着色された植物性タンパク質との混合物を組織化された単位と混合することからなり、この撹拌機の羽根は、10/分から20/分の範囲の時計回りにおび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する。次いで、混合の第2段階であるステップ50へ進む。このステップは、3から10分の範囲の間の撹拌機内における混合からなり、これらの羽根は、20/分から40/分の範囲の時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する。次いで、第3の混合段階であるステップ60へと進む。このステップは、真空下、10から20の間、−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下、撹拌機内における混合からなり、これらの羽根は、20/分から40/分の範囲の時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2から10分の範囲にて回転する。あるいは、ステップ40の間、風味付け単位が小分けされて加えられる。このような香味料の単位は、例えば、肉、豚肉、七面鳥肉または鶏肉およびこれらの組合せの味が付いた単位であり得る。
【0031】
肉代用食品のためのペーストが調製された後、ステップ70において、次の段階に進み、求められている肉代用食品の特徴と一致する調製されたペーストを調理するための方法が選択される。
【0032】
図2は、調製されたペーストを調理するための方法の、第1の実施形態を示している。この実施形態において、この方法はステップ80から始まる。ステップ80において、調製されたペーストは、50から150グラムの範囲にて変化する適量に小分けされる。調製されたペーストの前記部分は、上部加熱パネルおよび下部加熱パネルが両側に調節可能なように互いに間隔をあけて装備されているオーブンの中へコンベヤーチェーンで輸送されおよび導入され、調製されたペーストの各部分が、全般的に同時におよび均一な方式にて、またこれら部分の上面および下面が両加熱パネルと接触している時に、延ばされおよび調理される。これによって、部分に肉の色および質感が得られる。これはすべて、ステップ90において行われる。この実施形態において使用されるこの種のオーブンの例は、電気オーブンTwinGrill Model TWG3600/600シリーズ614である。
【0033】
肉代用食品を製造するための調製されたペースト部分は、前記オーブン内にて以下の運転条件の対象となる。
i)オーブン内での滞留時間は、約10秒から約120秒である。
ii)オーブンの上部および下部の加熱パネルの温度は、パネルがオーブンの上部および下部のコンベヤーベルトを約100℃から約150℃の範囲の温度に加熱できるように、約100℃から約150℃に設定すべきである。
iii)オーブンの上部と下部のコンベヤーベルトの分離は、6mmから15mmの範囲で調整しなければならない。
【0034】
肉代用食品のための調製されたペーストの部分が延ばされおよび調理された後、ステップ100にて、先に進み、調理されたペーストが最終の形態を得るのに適切な1つまたは複数の代替の実施形態が選択され、本来の肉製品と似た体裁を有する肉代用食品が得られる。第1の代替ステップであるステップ110は、全般的に同時におよび均一な方式で、延ばされおよび調理されるこの方法により得られた肉代用食品が、例えば、ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け肉の外見を有するように自動的に成形される製品である。代替の実施形態ステップ120において、マリネにすることによって、例えば、マリネにした肉の外見を有する肉代用品が得られる。または代替の実施形態ステップ130において、パン粉をまぶすことによって、例えば、パン粉をまぶした細切りステーキもしくはパン粉をまぶした子牛肉のカツレツの外見を有する肉代用品が得られ、これらは次いでステップ140において揚げることによって、例えば、子牛肉エスカロップの外見を有する肉代用食品を得ることができる。次いでステップ150において、調理され成形されたペーストを約10℃から約15℃の温度に達するまで冷却する。あるいは、ソースを加えて、前記調理され成形されたペーストを調製する。最後にステップ160において、肉代用食品が包装される。
【0035】
図3は、この延ばしおよび調理する方法により直接得られた肉代用食品の表面の一部分を示している。一方、図4は、肉代用食品の電子顕微鏡による100倍拡大写真を示し、この中で肉の形をしたマクロ繊維、さらに肉に似たミクロフィブリルも観察され、これは、外見、食感および口と類似製品の相互作用を含めた口の中の感覚に関係する質感特質ならびに肉に似た風味、匂いおよび色を意味している。
【0036】
図2に戻ると、本来の肉製品に似た体裁を有するが、ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け牛肉の形態ではない肉代用食品のための、延ばされおよび調理されたペーストが最終形態を得るための他の代替のステップが、ステップ170において選択され、以下の図9に記載されている。
【0037】
ここで図5に目を向けると、図1において上に記載の方法に従い調製されたペーストを調理する第2の実施形態の方法が示されている。この実施形態において、この方法は、ステップ180から始まる。このステップにおいて、調製されたペーストは、繊維が肉繊維の方向と同じ様に方向づけられるように、0℃から4℃の範囲の温度で押出成形されまたは成型される。次いで、ステップ190において、この押出成形されもしくは成型されたペーストは揚げられてまたは揚げられてから調理されるだけで、本来の肉の色および質感を得ることができる。
【0038】
押出成形または成型したペーストを揚げる代替の実施形態、ステップ200において、前記実施形態は、以下の運転条件下にてフライ鍋で実施されることが好ましい。
i)フライ鍋内での滞留時間は、約10秒から約200秒である。
ii)揚げる温度は、約150℃から約250℃である。
iii)フライ鍋内で成型または押出成形されたペーストの内部温度は、約70℃から80℃に達する。
【0039】
押出成形または成型されたペーストを揚げてから調理する代替の実施形態、ステップ210において、前記実施形態は、以下の運転条件にて対流式オーブン内で実施することが好ましい。
i)対流式オーブン内での滞留時間は、約10秒から約200秒である。
ii)揚げる温度および調理温度は、約130℃から約250℃である。
iii)対流式オーブン内で成型または押出成形されたペーストの内部温度は、約70℃から80℃に達する。
【0040】
肉代用食品のための調製されたペーストを押出成形してまたは成型して調理した後、ステップ220に進み、調理されたペーストが最終形態を得るのに適切な、図9において以下に記載の1つまたは複数の代替の実施形態を選択することによって、本来の肉製品に似た体裁を有する肉代用食品を得る。
【0041】
次に図6は、図1において上に記載の方法に従い調製されたペーストを調理するための方法の第3の実施形態を示している。この実施形態において、この方法は、ステップ230から始まる。このステップ230において、調製されたペーストは、0℃から4℃の範囲の温度にて、天然または人工の、可食または可食ではない、ラッピング中に詰められ、続いてステップ240において、詰め物にされたペーストはオーブン内または調理鍋で調理される。ここでの詰め物にされたペーストの内部温度は、約70℃から約80℃に達する。
【0042】
肉代用食品のための調製されたペーストが詰め物にされて調理された後、ステップ250へと進み、調理されたペーストが最終形態を得るのに適切な、図10において以下に記載の1つまたは複数の代替の実施形態を選択することによって、本来の肉製品に似た体裁を有する肉代用食品を得る。
【0043】
図7は、図1において上に記載の方法に従い調製されたペーストを調理するための方法の第4の実施形態を示している。この実施形態において、この方法はステップ260から始まる。このステップ260において、調製されたペーストは、撹拌されながら調理鍋内で調理されて、約70℃から約80℃の範囲の内部温度に達する。
【0044】
肉代用食品のための調製されたペーストを調理した後、ステップ270へと進み、調理されたペーストが最終形態を得るのに適切な、図11において以下に記載の1つまたは複数の代替の実施形態を選択することによって、本来の肉製品に似た体裁を有する肉代用食品を得る。
【0045】
ここで図8は、図1において上に記載の方法に従い調製されたペーストを調理するための方法の第5の実施形態を示している。この実施形態において、この方法は、調製されたペーストを、次に続くステップにおいて調理することによって肉代用食品を得ることにある。この方法はステップ280から始まる。このステップにおいて、調製されたペーストは、50グラムから150グラムの範囲にて変化する適量に小分けされる。調製されたペーストの前記小分けした部分は、延ばされおよび調理される第1の段階であるステップ290に移され、上部加熱パネルおよび下部加熱パネルが上述のように互いに間隔をあけて両側面に装備されているような種類のオーブンの中でこのステップ290が実施される。
【0046】
続いて、ステップ300において、延ばされおよび事前に調理された部分をフライ鍋の中で揚げてからまたは対流式オーブン内で揚げてから調理し、調理を終了する。注目すべきは、調理の各段階の順序が出来具合によって変わることもあり、他の段階の調理を含めることもできる。
【0047】
肉代用食品のための調製されたペーストの部分は延ばされおよび調理された後、ステップ400において、先に進み、調理されたペーストが最終形態を得るのに適切な1つまたは複数の代替の実施形態が選択され、本来の肉製品に似た体裁を有する肉代用食品が得られる。第1の代替ステップ410は、全般的に同時におよび均一な方式にて、この延ばしおよび調理する方法により得られた肉代用食品が、例えば、ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け肉の外見を有するように自動的に成形される製品であり、代替の実施形態であるステップ420は、この延ばしおよび調理する方法により得られた肉代用食品は、例えば、マリネにした肉の外見を有する肉代用品を得るために、マリネされる。または代替の実施形態ステップ430は、この延ばしおよび調理する方法により得られた肉代用食品は、パン粉がまぶされて、例えばパン粉をまぶした細切りステーキもしくはパン粉をまぶした子牛肉のカツレツの外見を有する肉代用品が得られ、これらは次いでステップ440において揚げることによって、例えば、子牛肉エスカロップの外見を有する肉代用食品を得ることができる。次いでステップ450において、調理され成形されたペーストを約10℃から約15℃の温度に達するまで冷却する。あるいは、ソースを加えて、前記調理されて成形されたペーストを調製する。最後にステップ460において、肉代用食品が包装される。
【0048】
本来の肉製品に似た体裁ではあるが、ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け肉の形態ではない肉代用食品を得るための最終形態を、延ばされおよび調理されたペーストに付与する他の代替法がステップ470において選択され、以下の図9に記載されている。
【0049】
図9は、本発明に従い肉製品と似た体裁を得るために、調理されたペーストに図2、5および8において上に記載された方法についての形を付与するための代替方法の実施形態を示すブロック図である。この実施形態において、この方法はステップ480にて開始され、この調理されたペーストは、約0℃から約15℃の範囲の温度に達するまで冷却される。次いで、ステップ490において、肉代用食品として市販するために、調理されたペーストの形態のタイプおよび最終の体裁が選択される。例えば、ステップ500において、この調理されたペーストは、肉細断機内で細断されることによって細切り肉の形を得る。または、ステップ510において、この調理されたペーストは、さいの目に切るフードカッターで切断されることによって塊肉または肉の細片の形を得る。または、ステップ520において、この調理されたペーストは、粉砕されて、ひき肉の形を得る。あるいは、ソースを加えることによって、前記調理されおよび成形されたペーストが調製される。最後にステップ530において、この肉代用食品は包装される。
【0050】
図10は、調理されたペーストに図6において上に記載の方法についての形を付与するためのおよび本発明に従い肉製品に似た体裁を得るための方法の、代替の実施形態を示すブロック図である。この実施形態において、この方法は、ステップ540において開始され、この調理されたペーストは、約0℃から約15℃の範囲の温度に達するまで冷却される。次いで、ステップ550において、肉代用食品として市販するために、調理されたペーストの形態のタイプおよび最終の体裁が選択される。例えば、ステップ560において、この調理されたペーストは、肉細断機内で細断されて細切り肉の形を得る。または、ステップ570において、この調理されたペーストは、さいの目に切るフードカッターで切断されて、肉の塊または細片の形を得る。またはステップ580において、この調理されたペーストは、粉砕されて、ひき肉の形を得る。あるいは、この調理されおよび粉砕されたペーストは、ミートボールの形に固められる。この調理されたペーストは、形が付けられた後、以下の運転条件下にてフライ鍋で揚げる。
i)フライ鍋内での滞留時間は約10秒から約200秒である。
ii)揚げる温度は、約150℃から約250℃である。
iii)フライ鍋の中で、成型または押出成形したペーストの内部温度は、約70℃から80℃に達する。
【0051】
次いで、ステップ590において、調理されおよび成形されたペーストは、約0℃から約15℃の温度に達するまで冷却される。あるいは、ソースが加えられ、前記調理されおよび成形されたペーストが調製される。最後に、ステップ600において、この肉代用食品は包装される。
【0052】
図11は、調理されたペーストに、図7において上に記載の方法についての形を付与するためのおよび本発明に従い肉製品に似た体裁を得るための方法の、代替の実施形態を示すブロック図である。この実施形態において、この方法はステップ610において開始され、肉代用食品として市販されるために、調理されたペーストの形態のタイプおよび最終の体裁が選択される。例えば、ステップ620において、この調理されたペーストは、肉細断機内で細断されて細切り肉の形を得る。または、ステップ630において、この調理されたペーストは、肉粉砕機で粉砕されてひき肉の形を得る。あるいは、この調理され、粉砕されたペーストは、くっつけてミートボールの形にする。次いで、ステップ640において、この調理され、成形されたペーストは、約0℃から約15℃の温度に達するまで冷却される。あるいは、ソースが加えられて、前記調理されおよび成形されたペーストが調製される。最後にステップ650において、肉代用食品が包装される。
【0053】
実施例
次に実施形態のいくつかの実施例を挙げる。各実施例は、本発明の肉代用食品とは異なる代表的な形態をどのようにして得るかを記載している。
【実施例1】
【0054】
500kgの量の、ペレット形態での植物性タンパク質を、真空にて水和し、1500リットルの水および15kgのカラメル色の染料と混合する。水和および混合は、真空下で、約70分の間実施し、撹拌機の羽根は、18/分にて回転させ、交互に変わる回転サイクルにて、各サイクルを約3分の間続ける。加えられた圧力は約−90kPaである。
【0055】
水和されおよび混合された後、この植物性タンパク質は以下の成分と以下の分量にて混合される。
牛肉脂肪: 150kg
切断した牛肉: 100kg
鶏肉ペースト: 1900kg
精製塩: 45kg
亜硝酸ナトリウム: 1kg
保存料: 25kg
【0056】
先ず、この混合物は、蓋が開けられ、各サイクルが約7分間続けられる交互に変わる回転サイクルにて、18/分にて回転する羽根を有する撹拌機内にて40分間混合される。次に、第2の混合を行うためにこの撹拌機の蓋を閉め、各サイクルが5分間続けられる交互に変わる回転サイクルにて、35/分回転する羽根により、真空下、約20分間の混合を行う。加えられた圧力は約−90kPaである。
【0057】
続いて、350kgの組織化され単位が、得られた混合物に混合される。先ず、この混合物は、蓋が開けられ、各サイクルが約3分間続けられる交互に変わる回転サイクルにて、18/分回転する羽根を有する撹拌機内で約10分間混合される。次に、約5分間の第2の混合段階が、各サイクルが約5分間続けられる交互に変わる回転サイクルの35/分の回転に変更して行われる。その後、この撹拌機の蓋を閉め、第3の混合段階が、真空下、各サイクルが約5分続けられる交互に変わる回転サイクルにて、35/分回転する羽根にて、約12分行われる。加えられた圧力は約−90kPaである。この調製されたペーストの温度は4℃である。
【0058】
このペーストは、調製された後、100グラムの部分に小分けされる。肉代用食品を製造するためのこれらの調製されたペーストの小分け部分は、電気式TwinGrill型番TWG3600/600シリーズ614のオーブン内での以下の運転条件の処理に付される。
i)オーブン内での滞留時間は約70秒である。
ii)オーブンの上部および下部の加熱パネルの温度は約120℃である。
iii)オーブンの上部および下部のコンベヤーベルトの離間距離は10mmである。
【0059】
調理された肉代用食品の小分け部分は、8℃の温度に達するまで冷却される。最後にソースが加えられ、包装された肉の代替食品が得られる。こうして得られた製品を図3および4に示す。
【0060】
全般的に同時におよび均一な方式にて、延ばされおよび全般的に調理されるこの方法により得られた肉代用食品は、例えばステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け肉の外見を有し自動的に成形される製品であり、これらをマリネにすることによって、例えばマリネにした肉の外見を有する肉代用食品を得ることができる。またはパン粉をまぶすことによって、例えば、パン粉をまぶした細切りステーキもしくはパン粉をまぶした子牛肉のカツレツの外見を有する肉代用食品を得ることもでき、これらをさらに揚げて、例えば、子牛肉のエスカロップなどの外見を有する肉代用食品を製造することもできる。肉代用食品の調理された小分け部分を10℃の温度に達するまで冷却する。最後に、ソースが加えられ、包装された肉代替食品が得られる。こうして得られた製品を図3および4に示す。
【実施例2】
【0061】
実施例1において調製されたペースト250kgが、以下の運転条件下の、第3段階の調理において、これを調理鍋内にて撹拌することにより調理される。
鍋の温度: 40℃
調理時間: 10分
鍋の回転: 40/分
鍋の第1調理段階の条件:
鍋温度(水蒸気): 75℃
調理時間: 25分
鍋の回転: 10/分
ペーストの温度: 60℃
鍋の第2調理段階の条件:
鍋の温度(水蒸気): 75℃
調理時間: 15分
鍋の回転: 30/分
ペーストの温度: 60℃
鍋の第3調理段階の条件:
鍋の温度(水蒸気なし):75℃
調理時間: 15分
鍋の回転: 10/分
ペーストの温度: 72℃
【0062】
この調製されたペーストは肉代用食品として調理された後、これは肉細断機内にて細断されることによって細切り肉の形にする。その後、これは8℃の温度に達するまで冷却される。最後に、ソースが加えられ、包装された肉の代替食品が得られる。
【0063】
上述した実施形態に基づき、このような実施形態の状況、ならびに代替実施形態の状況の改変が、最新技術の専門家にとって、現在の記述において明白であると見なされると考えられる。したがって、特許請求の範囲は、本発明またはその等価物の範囲内にあるこれらの改変および代案を網羅すると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質および少なくとも1種の着色料を真空下にて水和するステップ、
少なくとも1種の肉製品を、水和されおよび着色された植物性タンパク質の混合物と混合するステップ、
肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質の前記混合物の組織化された単位を混合することにり調製されたペーストを得るステップ、
前記調製されたペーストを調理するステップ、および
前記調理されたペーストを成形して、これに肉製品に似た体裁を与えるステップ
を含むことを特徴とする、肉代用食品を調製するための方法。
【請求項2】
前記植物性タンパク質が、押出成形されたかまたは水和されたかに拘わらず、繊維質であるまたは組織化されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記植物性タンパク質が、濃縮タンパク質、単離物、粉、ペレットおよびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記着色料がカラメル色であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
水と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質および少なくとも1種の着色料を真空下で水和させるステップが、
前記植物性タンパク質、水および着色料を、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合するステップを有すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、40分から80分の範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下に得られること
を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記肉製品が、牛肉、豚肉、七面鳥肉、鶏肉、牛の臓物、豚の臓物、七面鳥の臓物、鶏の臓物、機械的に脱骨された牛肉、機械的に脱骨された豚肉、機械的に脱骨された七面鳥肉、機械的に脱骨された鶏肉およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1種の肉製品を、前記水和されおよび着色された植物性タンパク質と混合するステップが、
前記水和されおよび着色された植物性タンパク質を小分けして加えた前記肉製品と、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合するステップを有すること、ここにおいて前記混合物は、15分から45分の範囲の間に得られること、ならびに
前記肉製品を水和されおよび着色された植物性タンパク質と、20/分から40/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、10分から20分の範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力に得られること
を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記水和されおよび着色された植物性タンパク質を小分けして加えた前記肉製品と、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、15分から45分の範囲の間に得られること、保存料、塩および亜硝酸ナトリウムを混合するステップを含むこと
を特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
組織化された単位を前記肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質と混合することにより調製されたペーストを得るステップが、
前記肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質を前記組織化された単位と、10/分から20/分の範囲にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、5分から20分の範囲の間に得られること、
前記肉製品、水和されおよび着色された植物性タンパク質ならびに前記組織化された単位を、20/分から40/分の範囲にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は3分から10分の範囲の間に得られること、ならびに
前記肉製品、水和されよび着色された植物性タンパク質ならびに前記組織化された単位を、20/分から40/分の範囲にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、10分から20分範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下に得られること
を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
肉製品、水和されおよび着色された植物性タンパク質ならびに組織化された単位の前記混合物を、風味付け単位と混合することをさらに特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記風味付け単位が、肉風味、豚肉風味、七面鳥肉風味、鶏肉風味およびこれらの組合せを含む群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記調製されたペーストを約0℃から約4℃の温度にて押出成形するステップを含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記調製されたペーストを調理する前記ステップが、
前記調製されたペーストを小分けするステップ、および
前記小分けされたペーストを、全般的に同時におよび均一な方式にて、少なくとも1つの上部加熱パネルおよび少なくとも1つの下部加熱パネルを含み、両パネルが前記ペーストと接触しているオーブン内にて、その上側および下側の表面にて延ばしおよび調理して、肉の色および質感を得るステップ
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
全般的に同時におよび均一な方式にて、また少なくとも1つの上部の加熱パネルおよび少なくとも1つの下部の加熱パネルを含み、両パネルが前記ペーストと接触しているオーブン内にて、前記添加したペーストの上側および下側の表面にて延ばしおよび調理して、肉の色および質感を得るための前記ステップが、前記上部および下部の加熱パネル内にて約100℃から約150℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
全般的に同時におよび均一な方式にて、また少なくとも1つの上部加熱パネルおよび少なくとも1つの下部加熱パネルを含み、両パネルが前記ペーストと接触しているオーブン内にて、前記添加したペーストの上側および下側の表面にて延ばしおよび調理して、肉の色および質感を得るための前記ステップが、前記調理が前記オーブン内において前記小分けされたペーストの滞留時間約10秒から約120秒にて実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
全般的に同時におよび均一な方式にて、また少なくとも1つの上部加熱パネルおよび少なくとも1つの下部加熱パネルを含み、両パネルが前記ペーストと接触しているオーブン内にて、前記添加したペーストの上側および下側の表面にて延ばしおよび調理して、肉の色および質感を得るための前記ステップが、前記小分けされたペーストの前記調理が、上部および下部の加熱パネルを約6mmから約15mm離した状態で実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
肉代用食品が、ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け肉のステーキの外見を有して得られることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
カツレツまたは細切り肉のステーキの外見を有する前記肉代用食品にパン粉をまぶして、パン粉をまぶした子牛肉のカツレツまたはパン粉をまぶした細切り肉のステーキの外見を有する肉代用食品を得るステップを含むことをさらに特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
パン粉をまぶした子牛肉のカツレツまたはパン粉をまぶした細切り肉のステーキの外見を有する前記肉代用食品を揚げて、子牛肉のエスカロップの外見を有する肉代用食品を得るステップを含むことをさらに特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記調製されたペーストを調理する前記ステップが、
前記調製されたペーストの繊維が、肉の繊維の方向と同じ様に方向づけられるように前記調製されたペーストを押出成形するまたは成型するステップ、および
押出成形されまたは成型されたペーストを揚げてまたは揚げてから調理して、肉の色および質感を得るステップ
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記押出成形されまたは成型されたペーストを揚げる前記ステップが、約150℃から約250℃の温度のフライ鍋の中で実施されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記押出成形されまたは成型されたペーストの、前記フライ鍋内での滞留時間が、約10秒から約200秒であることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記押出成形されまたは成型されたペーストの内部温度が、前記フライ鍋内で約70℃から約80℃に達することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記押出成形されまたは成型されたペーストを揚げてから調理する前記ステップが、約130℃から約250℃の温度の対流式オーブン内にて実施されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記押出成形されまたは成型されたペーストの内部温度が、前記対流式オーブン内にて約70℃から約80℃に達することを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記調製されたペーストを調理する前記ステップが、
前記調製されたペーストを詰めるステップ、および
前記詰められたペーストをオーブンまたは調理鍋の中で調理するステップ
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記調製されたペーストが、天然または人工の、可食であるまたは可食ではない、包装材料中に詰められることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
オーブンまたは調理鍋内にて前記詰められたペーストを調理する前記ステップにおいて、詰められたペーストの内部温度が約70℃から約80℃に達することを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記調理したペーストが、成形されて、肉製品に似た体裁のものが製造された後、前記ペーストを揚げるステップを含むことをさらに特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記調製されたペーストを調理するステップが、前記ペーストを撹拌しながら、調理鍋内にて前記調製されたペーストを調理するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記調製されたペーストが、撹拌されながら調理鍋内にて調理される前記ステップにおいて、前記調製されたペーストの内部温度が約70℃から約80℃に達することを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記調理されたペーストを成形することによって、肉製品に似た体裁を得る前記ステップが、
前記調理されたペーストを冷却するステップ、および
前記調理されたペーストを破砕機内で細断して、細切り肉の形を得るステップ、または
前記調理されたペーストをさいの目に切るフードカッターで切断して、肉の塊または細片の形を得る、または
前記調理されたペーストをひき肉機の中で粉砕して、ひき肉の形を得るステップ
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記調理されたペーストを冷却する前記ステップにおいて、前記調理されたペーストが約0℃から約15℃の温度に達することを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記調理されたペーストをひき肉機の中で粉砕して、ひき肉の形を得る前記ステップが、ミートボールを成形するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記成形されたペーストに味を付けるためソーセージを加えるステップを含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記調製されたペーストを調理する前記ステップが、少なくとも1つの上部加熱パネルおよび少なくとも1つの下部加熱パネルを含むオーブン内にて延ばしおよび調理すること、フライ鍋で揚げること、対流式オーブンで揚げてから調理することおよびこれらの組合せからなる群から選択される様々な調理段階において実施されることができることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
少なくとも1種の水和された植物性タンパク質、
少なくとも1種の着色料、
少なくとも1種の肉製品、および
風味付け単位および組織化した単位
を含むことを特徴とする、肉代用食品を調製するためのペースト。
【請求項38】
前記植物性タンパク質が、押出成形されたかまたは水和されたかに関わらず、繊維質であるまたは組織化されていることを特徴とする、請求項37に記載のペースト。
【請求項39】
前記植物性タンパク質が、濃縮されたタンパク質、単離物、粉、ペレットおよびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記着色料がカラメル色であることを特徴とする、請求項37に記載のペースト。
【請求項41】
前記肉製品が、牛肉、豚肉、七面鳥肉、鶏肉、牛の臓物、豚の臓物、七面鳥の臓物、鶏の臓物、機械的に脱骨された牛肉、機械的に脱骨された豚肉、機械的に脱骨された七面鳥肉、機械的に脱骨された鶏肉およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項37に記載のペースト。
【請求項42】
前記風味付け単位が、肉風味、豚肉風味、七面鳥肉風味、鶏肉風味およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項37に記載のペースト。
【請求項43】
保存料、塩および亜硝酸ナトリウムを含むことをさらに特徴とする、請求項37に記載のペースト。
【請求項44】
水と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質および少なくとも1種の着色料を、真空下で水和させるステップ、
少なくとも1種の肉製品を、水和されおよび着色された植物性タンパク質の前記混合物と混合するステップ、
組織化された単位を、肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質の前記混合物へ混合することによって、調製されたペーストを得るステップ
を含むことを特徴とする、肉代用食品を調製するためのペーストを調製するための方法。
【請求項45】
前記植物性タンパク質が、押出成形されたかまたは水和されたかに拘わらず、繊維質であるまたは組織化したものであることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記植物性タンパク質が、濃縮タンパク質、単離物、粉、ペレットおよびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記着色料が、カラメル色であることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
水と混合された少なくとも1種の植物性タンパク質および少なくとも1種の着色料を真空下で水和させるステップが、
前記植物性タンパク質、水および着色料を、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合するステップを有すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、40分から80分の範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下に得られること
を特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
前記肉製品が、牛肉、豚肉、七面鳥肉、鶏肉、牛の臓物、豚の臓物、七面鳥の臓物、鶏の臓物、機械的に脱骨された牛肉、機械的に脱骨された豚肉、機械的に脱骨された七面鳥肉、機械的に脱骨された鶏肉およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
少なくとも1種の肉製品を、前記水和されおよび着色された植物性タンパク質と混合するステップが、
前記水和されおよび着色された植物性タンパク質を小分けして加えた前記肉製品と、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内で混合するステップを有すること、ここにおいて前記混合物は、15分から45分の範囲の間に得られること、ならびに
前記肉製品を水和されおよび着色された植物性タンパク質と、20/分から40/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、10分から20分の範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下に得られること
を特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記水和されおよび着色された植物性タンパク質を小分けして加えた前記肉製品と、10/分から20/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、15分から45分の範囲の間に得られること、保存料、塩および亜硝酸ナトリウムを混合するステップを含むこと
を特徴とする、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
組織化された単位を前記肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質と混合することにより調製されたペーストを得るステップが、
前記肉製品ならびに水和されおよび着色された植物性タンパク質を前記組織化された単位と、10/分から20/分の範囲にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、5分から20分の範囲の間に得られること、
前記肉製品、水和されおよび着色された植物性タンパク質ならびに前記組織化された単位を、20/分から40/分の範囲内にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内で混合すること、ここにおいて、前記混合物は3分から10分の範囲の間に得られること、ならびに
前記肉製品、水和されよび着色された植物性タンパク質ならびに前記組織化された単位を、20/分から40/分の範囲にて時計回りにおよび反時計回りに、各回転が2分から10分の範囲内にて回転する羽根を有する撹拌機内にて混合すること、ここにおいて、前記混合物は、真空下、10分から20分範囲の間におよび−100kPaから−50kPaの範囲の圧力下に得られること
を特徴とする、請求項44に記載の方法。
【請求項53】
肉製品、水和されおよび着色された植物性タンパク質ならびに組織化された単位の前記混合物を、風味付け単位と混合することをさらに特徴とする、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記風味付け単位が、肉風味、豚肉風味、七面鳥肉風味、鶏肉風味およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
少なくとも1種の水和された植物性タンパク質、
少なくとも1種の着色料、
少なくとも1種の肉製品、および
風味付け単位および組織化された単位
を含むことを特徴とする、調理された肉代用食品。
【請求項56】
前記植物性タンパク質が、押出成形されたかまたは水和されたかに拘わらず、繊維質であるまたは組織化されていることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項57】
前記植物性タンパク質が、濃縮されたタンパク質、単離物、粉、ペレットおよびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項58】
前記着色料がカラメル色であることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項59】
前記肉製品が、牛肉、豚肉、七面鳥肉、鶏肉、牛の臓物、豚の臓物、七面鳥の臓物、鶏の臓物、機械的に脱骨された牛肉、機械的に脱骨された豚肉、機械的に脱骨された七面鳥肉、機械的に脱骨された鶏肉およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項60】
前記風味付け単位が、肉風味、豚肉風味、七面鳥肉風味、鶏肉風味およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項61】
保存料、塩および亜硝酸ナトリウムを含むことをさらに特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項62】
ステーキ、カツレツ、細切りステーキまたは塩漬け牛肉の外見を有することを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項63】
パン粉にて覆うための剤を含むことをさらに特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項64】
パン粉をまぶした子牛肉のカツレツまたはパン粉をまぶした細切り肉のステーキの外見を有することを特徴とする、請求項63に記載の製品。
【請求項65】
揚げることをさらに特徴とする、請求項63に記載の製品。
【請求項66】
子牛肉のエスカロップの外見を有することを特徴とする、請求項65に記載の製品。
【請求項67】
延ばされたもの、成型されたもの、揚げられたものまたは揚げてから調理されたものであることを特徴とする、請求項55に記載の製品。
【請求項68】
細切り肉、ひき肉、塊肉、肉の細片またはミートボールの外見を有することを特徴とする、請求項55に記載の製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−508040(P2010−508040A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535223(P2009−535223)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際出願番号】PCT/MX2007/000133
【国際公開番号】WO2008/054189
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509124191)シグマ・アリメントス・ソシエダ・アノニマ・デ・カピタル・バリアブレ (2)
【Fターム(参考)】