説明

肥料組成物

以下の工程:a)グルコン酸の存在下、水中にて、レナーダイト(leonardite)、褐炭、キシリット(xylite)および泥炭を含む群から選択される腐植化した化石原料を反応させること;およびb)その後、該混合物に、pHを塩基性値に調整する量のアルカリ薬剤を添加することを含むことを特徴とする、肥料組成物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、高濃度のフミン酸を有する化石原料、特に、レナーダイト鉱石(leonardite ore)を使用する肥料組成物の製造方法、およびこの方法で得られる肥料組成物に関する。
【0002】
レナーダイト(leonardite)は褐炭の酸化形態であり、該褐炭は有機物質、特に、フミン酸およびフルボ酸の原料としてかなり長い間使用されており、植物成長の調節のための土壌処理用添加剤として使用するものである。
【0003】
米国特許4 698 090には、77℃〜107℃の温度で水性媒体中にてレナーダイト鉱石と有機キレート化剤を反応させる、植物成長を変えるために使用される液体組成物の製造方法が記載されている。使用されるキレート化剤は、ヒドロキシ酸、特に、グルコン酸、グルコヘプタン酸、酒石酸、タルトロン酸、ガラクタル酸、グルカル酸、グルタル酸およびグルタミン酸のアンモニウムもしくは金属塩、または、グルタミン、およびEDTAのような合成有機キレート化剤である。
【0004】
該反応の後、該プロセスは、任意に、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの添加によるpHの調整、および肥料として使用される液相の分取をもたらしてもよい。
【0005】
米国特許4 786 307には、水中のレナーダイト鉱石の、2.5よりも高いpHのヒドロキシ酸塩によって構成されるキレート化剤での抽出の生成物を、ヒドロキシ酸の存在下で微量栄養金属の陽イオン金属塩と合わせ、次いで、pHを7.5〜9の値に調整するために該反応混合物に無水アンモニアを添加する、微量栄養液体組成物の製造方法が記載されている。
【0006】
本発明は、改良された特性および広範な用途を有する液状または固形の肥料の改良製造方法に関する。
【0007】
特に、本発明は、水中にて、レナーダイト(leonardite)、褐炭、キシリット(xylite)および泥炭を含む群から選択される高レベルの腐植化を有する化石原料をグルコン酸と反応させること;次いで、該混合物にアルカリ薬剤、好ましくは水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムを塩基性pH、好ましくは9より高いpHになるまで添加することによって腐植(humic substance)の抽出を行うことを含むことを特徴とする、肥料組成物の製造方法に関する。
【0008】
さらに、本発明は、上記方法によって得ることができる肥料組成物に関する;グルコン酸と、化石原料に含まれており、水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムで抽出されるフミン酸および/またはフルボ酸との反応生成物を含むこの肥料組成物は、グルコフマート(glucohumate)複合体なる用語を用いて以下に記載される。
【0009】
高レベルの腐植化を有する好ましい化石原料は、レナーダイト、好ましくはフミン酸含有量が80重量%を超えるレナーダイトである。以下に、好ましい材料としてのレナーダイトの使用について記載するが、当然のことながら、上記した他の化石原料も使用することができると理解される。
【0010】
本発明の製造方法の最初の工程において、微粉砕したレナーダイト、例えば、篩い分けの大きさが50〜300μmであるレナーダイトを、水、好ましくは脱塩水またはナトリウムおよび硫黄含量の低い湧き水中にて混合する;水に対するレナーダイトの量は、一般に、20重量%〜35重量%であり、如何なる場合も、撹拌下にて保持できる混合物または懸濁液を得るのに十分である。
【0011】
次いで、このレナーダイトと水の混合物を軽く撹拌しながら、該混合物に工業銘柄のグルコン酸(典型的には、グルコン酸の50%水溶液)を添加する。
【0012】
グルコン酸の存在下における水中での最初の反応工程は、好ましくは、懸濁液を60℃より低い温度、より好ましくは15℃〜30℃にて保持しながら行われる。グルコン酸の50重量%溶液として表されるグルコン酸の添加量は、典型的には、レナーダイトまたは他の化石原料の使用重量に対して3重量%〜10重量%であり、その結果、グルコン酸の添加によってさらに酸化された懸濁液のpHは、一般に、2〜3、好ましくは、2.5未満となる。
【0013】
この方法で得られた混合物を、通常、2〜4時間撹拌し、任意に、好ましくは17℃〜30℃の温度で、約6〜12時間、静止状態にしておいてもよい。
【0014】
その後、該混合物にアルカリ抽出剤、好ましくは、水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムを、典型的には、pHが9よりも高く、好ましくは11よりも高くなる量で添加する。典型的には、48〜50重量%の水酸化カリウムとして表される水酸化カリウムの量は、レナーダイトの重量に対して6重量%〜15重量%である。
【0015】
次いで、マスを6〜12時間撹拌し、次いで、24時間までの任意の期間、静止状態にしておいてもよい。
【0016】
第1の実施態様において、この方法で得られる生成物は、肥料として使用するための粒状生成物を得るために、乾燥および造粒することができる。
【0017】
別法として、濾過を行って、そのままの状態で灌漑による局所肥沃化において使用することができる液相を分取する。
【0018】
好ましい実施態様において、得られる肥料組成物の特性は、以下に尿素グルコフマートと記載する生成物が得られる尿素の添加によって改良され得る。
【0019】
一の実施態様において、尿素は、腐植(フミン酸、フルボ酸および腐植物(humic matter))の抽出を確実にする水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムとの反応の完了後に添加することができる。
【0020】
この場合、混合マスに、使用したレナーダイトの10〜60%の量の尿素を添加し、尿素態窒素と有機マスとの間で結合を生じさせるために該マスを3〜6時間撹拌する。その後、該生成物を乾燥・造粒プラントへ運搬する。別法として、この方法で得られるマスを、葉への適用および灌漑による局所肥沃化による使用のために液状の調製物が得られるまで濾過できる懸濁液を得るのに十分な量の水でさらに希釈することができる。
【0021】
別法として、水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムとの反応生成物の濾過により得られる液相に尿素を添加することができる。
【0022】
この場合、尿素の量は、典型的には、液相の重量に対して20重量%〜60重量%、好ましくは、50〜60重量%である。
【0023】
本発明の組成物は、さらに、好ましくは該添加後および水酸化アンモニウムまたは水酸化カリウムとの反応の完了時に該混合物に添加される他の多量栄養物質および微量栄養物質を含むことができる。特に、多量栄養物質は、
ホスフェート(ポリホスフェート);
カリウム塩(特に、炭酸塩);
カルシウム塩(特に、炭酸塩、リン酸塩);
マグネシウム塩(特に、炭酸塩)
を含むことができる。
【0024】
微量栄養物質は、
酸化亜鉛または有機亜鉛塩のような亜鉛の化合物;
鉄塩;
マンガン塩、銅塩、ホウ素化合物、モリブデンおよびコバルトの化合物
を含むことができる。
【0025】
典型的には、多量栄養物質および微量栄養物質の量は、肥料組成物の重量の15重量%未満である。
【0026】
さらにまた、該組成物は、好ましくは、特にヒマの実およびルピナスの種子のエキスのような植物エキスを一般的には組成物の20重量%以下の量で、好ましくは15〜20重量%の割合で含むことができる。
【0027】
好ましくは上記微量栄養物質および多量栄養物質および/または上記ヒマおよびルピナスのエキスを含む粒状吸収材料に関する本発明の別の特徴によると、本発明の組成物は、一般的には組成物の重量に対して10%〜50%、好ましくは10%〜25%の量で使用される、該顆粒に添加される超吸収性ポリマーにより高レベルの保水性を有する組成物に変えられる。
【0028】
適当な超吸収材料は、特に、デンプン加水分解物およびポリアクリロニトリルを含む。
【0029】
以下の実施例によって本発明の製造方法および組成物をさらに説明する。
【0030】
実施例1 − グルコフマート複合体
この実施例および以下の実施例では、アメリカン・レナーダイト(American leonardite)(ノースダコタまたはニューメキシコ)を使用する。これは重量パーセンテージとして表される以下の平均分析値を有する。
【0031】
【表1】

【0032】
微粉砕されている、好ましくは毎分8000〜12000回転の速度のペグ型ミルを用いて微粉砕されているレナーダイトを(コンクリートミキサー型の)ロータリーミキサー中に導入し、次いで、僅かに「ドロドロとした(muddy)」混合物が得られるまで水を添加し;グルコン酸(50%濃度)をレナーダイトの5〜8重量%のパーセンテージで添加し、約2時間ゆっくりと混合し;17℃〜30℃の温度で約6〜12時間、マス全体を静止状態にしておき;その後、48〜50%の濃度の液体水酸化カリウムを、混合物において使用されるレナーダイトの6〜15重量%のパーセンテージで添加し、(温度に依存して)約6〜12時間、ゆっくりと撹拌する。
【0033】
粒状の天然有機肥料を得るために、この方法で得られる生成物をロータリー式乾燥・造粒プラントに移す。
【0034】
別法として、特に灌漑による局所肥沃化において使用するものである液体肥料組成物を得るために、同混合物を乾燥・造粒プラントに運搬する代わりに適当な遠心分離器中にて水で適当に希釈した後に濾過することができる。
【0035】
実施例2
製造方法は、水酸化カリウムの代わりに28ボーメの濃度の水酸化アンモニウムを使用して実施例1におけると同様に行う。
【0036】
上記方法に従って得られた特に固形粒状のグルコフマート複合体は、農耕土の肥沃度を高めるのに有用な、さらに、化学製品および/または有毒金属イオンによって汚染された土壌を浄化するのに有用なプログラム放出肥料である。
【0037】
特に、それらの使用により、以下のとおり要約され得る技術的、農耕学的、および環境的利点がもたらされる。
1.土壌の物理的、化学的および生物学的特徴の改良を伴う、化学製品(塩素誘導体、臭素誘導体など)、毒素、有毒金属イオンによって汚染されている土壌の高レベルの浄化活性;
2.やせているかまたは転作が行われなかった土壌、砂地、高い伝導度を有する塩気のある土壌の肥沃度を顕著に高めること;
3.土壌の陽イオン交換能力の向上を伴う、土壌に存在する全ての肥沃元素の放出;
4.植物に容易に利用可能な高レベルの腐植化を有する有機物質の土壌への導入;
5.土壌の生化学的活性の全ての増強;
6.植物のクロロフィル光合成プロセスの促進;
7.有害な土壌学的気候因子によるストレスに対する植物の抵抗性の増強;
8.種子の発芽の促進;
9.土壌における無機質肥料および化学肥料の使用の顕著な減少(70%まで);
10.植物についての慣用的な栄養技術における硝酸塩の土壌への導入の完全な排除;
11.質および量に関して農業生産物の顕著な改良;
12.果実および野菜中の糖、ビタミン、無機塩およびカロテノイド(リコペン)の含量の増加;
13.結果的に果実および野菜の販売期が前倒しされる、植物の成長周期の短縮;
14.真菌および殺菌タイプの寄生虫による攻撃に対する植物の自己防御バリヤーの増強;
15.常に肥沃で生産性のある耕作用土壌の提供;
16.完全にミネラル化されるため、投与された有機物質からの発酵プロセスの完全な欠如;
17.調製物におけるグルコン酸の存在による高レベルの抗微生物作用;
18.無機塩の浸出による地下水の汚染の完全な排除;
19.有害元素および/または汚染化学製品を含まない果実および野菜生産の最大保証。
【0038】
したがって、当該組成物は、得られるべき上記特徴および利点に依存して使用される。
【0039】
実施例3 − 尿素グルコフマート
望ましくは脱塩された水75リットルおよび微粉砕レナーダイト20kgを溶解装置に導入し、次いで、シリコーン消泡剤100cm3および50重量%のグルコン酸4kgを添加しながらゆっくりと撹拌し、混合物全体を(作業温度に依存して)約3〜4時間撹拌する。
【0040】
この時間が経過すると、このマスにフレーク状の水酸化カリウム6kgを添加し、マス全体を6時間、急速撹拌する。このマスを24時間、静止状態にしておいた後、遠心分離により固相から液相(コロイド懸濁液)を分取する。液相のいくらか(40kg)を撹拌器を装着した第2の溶解装置に移し、そこに、30%の尿素態窒素力価を有する液体尿素態窒素60kgの量で尿素態窒素を添加する。次いで、この方法で得られた生成物を不透明なポリエチレンの容器中に置き、使用に備える。
【0041】
得られた生成物は以下の最終平均組成を有する:
【0042】
【表2】

【0043】
上記方法の代替法として、第1の溶解装置の混合マスに同一の量の尿素態窒素を直接加え、ゆっくりと3〜6時間撹拌する。
【0044】
次いで、粒状肥料を得るために、該生成物を乾燥・造粒プラントに運搬する。
【0045】
特に、上記肥料組成物(尿素グルコフマート)の使用により、最も一般的な窒素系肥料を構成する尿素の使用に関する欠点が解消される。
【0046】
尿素の使用に関する最大の欠点は、土壌のタイプおよび土壌環境温度に依存して平均約15〜20日程度というその低い土壌中残留性によるものである。尿素肥料のもう一つのネガティブな特徴は、高いpH値、高い温度および高い伝導度のような条件の存在下にて植物に出現し得るその高い毒性である。
【0047】
特に、尿素グルコフマートの使用は、以下の技術的および農耕学的利点を含む:
a.製剤中に存在するグルコフミン物質とのその誘導比に依存して4ヶ月まで達することができる、尿素態窒素の土壌中残留性の顕著な増大;
b.尿素の植物毒性のリスクの完全な排除;
c.浸出の問題を伴わない、尿素態窒素のゆっくりとした持続的な保護された放出;
d.調製物の使用後の土壌中のアンモニアの非常に低下した放出;
e.浸出による損失および/または有害な土壌学的因子が全くないため、作物中の窒素に関する施肥単位が(50%までの)減少すること;
f.技術的、農耕学的または熱環境的条件とは無関係に、粗放的および集約的のいずれものあらゆるタイプの耕作における、野原おける、および保護された耕作のための該製剤の使用;
g.(耕作のための整列している)植物への局所生成物の投与の可能性;
h.芝生、専門的な花の栽培、種苗栽培、鉢植えへの使用;
i.高レベルの腐植化を有するミネラル化有機物質の植物への導入;
l.土壌の物理学的、化学的および生物学的特性の改良。
【0048】
実施例3の主題である液体尿素グルコフマートを
8〜10日ごとに、表面積1000m2あたり10〜15kgの量で、温室および田畑における灌漑による肥沃のため;および
10〜12日ごとに、水1000リットルあたり5〜6kgの量で葉面散布するため
に使用した。
【0049】
ウリ科植物、セロリ、サラダ用野菜の葉、ラディッシュおよびトマトの栽培に関する野菜畑において行った予備テストは、未処理の作物と比較して、10%〜20%の生産量の増加、10%〜25%の質的改善および20〜25%程度の真菌攻撃に対する抵抗性の増強を示した。
【0050】
実施例4 − 高レベルの保水性を有するグルコフマート
実施例3におけると同様に製造方法を行い、水酸化カリウムの添加後、該混合物をゆっくりと12時間撹拌し、この「ドロドロとした(muddy)」マスに、処理される該マスの15%以下の量の他の栄養元素(マクロ元素および微量元素)を添加する;次いで、ヒマの実およびルピナスの種子の植物エキスを、処理される全マスの15〜20%の割合で添加する。
【0051】
その後、該生成物を乾燥・造粒プラントに運搬する。造粒プラントからの排出口にて、この方法で得られた顆粒を空気の不在下にてミキサーに移し、そこで、超吸収性物質(デンプン加水分解物の誘導体)を、処理されるマスの15〜25%の割合で添加する。
【0052】
超吸収性物質を肥料顆粒の外面に固定し、次いで、周囲の湿気の吸収を防止するために真空包装する。
【0053】
該実施例において栄養元素ならびにヒマおよびルピナスのエキスの添加が任意であると理解されるであろう。
【0054】
この方法で得られた粒状組成物は、特に、特に乾燥地帯での耕作のための肥料として使用される。該組成物の顕著な特徴は以下のとおりである:
i.根系の領域において常に利用可能な灌漑または周囲の湿気に由来する良好な保水性;
ii.粒状の施肥物質が存在する水を捕獲してその重量の150倍までの体積に膨潤するため、土壌からの浸出現象が大きく減少すること;
iii.安定なゼラチン状溶液中にて常に植物に利用され得る、調製物に含有される無機塩の連続的なアベイラビリティを有するバランスのとれた植物の栄養;
iv.多量の顆粒の増加後の土壌粒子のハイパーエアレーションによる物理的状態の改善を伴う明らかな土壌改良作用;
v.植物の代謝機能に不可欠である栄養元素全ての導入;
vi.若い植物の植替えのショックの排除;
vii.灌漑の発生の顕著な減少;
viii.植物の根系の発育の可能性;
ix.高含有量の有機窒素を有するタンパク質の導入に加えて、陸生昆虫および地下生線虫に関する強い撃退作用を有する、ヒマの実およびルピナスの種子に含まれる植物起源の活性成分の導入;
x.栄養元素(N、P、Kおよび少数元素)の土壌への導入が大きく減少すること;顆粒に含まれる該栄養元素が湿気の存在下で生成されるゼラチン状マスの内部に保護されることによる、この顆粒に含まれる該栄養元素の非浸出性;
xi.(夜中の間に乾燥地域および砂漠地域において生じる)周囲の湿気だけが農業−栄養学的関心のある種の系統的な耕作を可能にするため、乾燥地域および砂漠地域ならびに高伝導度を有する土壌における耕作の可能性。
【0055】
肥料組成物の顆粒は一般的に0.5mm〜1cmの大きさであり得、その中に含まれる超吸収性ゼラチン状物質に応じて自身の重さの150〜200倍吸収することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程:
a)グルコン酸の存在下、水中にて、レナーダイト(leonardite)、褐炭、キシリット(xylite)および泥炭を含む群から選択される腐植化した化石原料を反応させること;および
b)その後、該混合物に、pHを塩基性値に調整する量のアルカリ薬剤を添加すること
を含むことを特徴とする、肥料組成物の製造方法。
【請求項2】
50重量%のグルコン酸として表されるグルコン酸の添加量が化石原料の重量に対して3重量%〜10重量%であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
アルカリ薬剤が水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウムであることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
アルカリ薬剤が水酸化カリウムであり、化石原料の重量に対して6重量%〜15重量%の量で添加される(ここで、かかる量は48〜50重量%の水酸化カリウムとして表される)ことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
グルコン酸が、pHを3未満の値、好ましくは、2.5未満の値に調整する量で添加されることを特徴とする、請求項1〜4いずれか1項記載の方法。
【請求項6】
工程a)が30℃以下の温度で行われる、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。
【請求項7】
工程a)が撹拌しながら2〜4時間続けられ、次いで、6〜12時間の任意の静止期間が続いてもよい、請求項1〜6いずれか1項記載の方法。
【請求項8】
工程b)において、撹拌が6〜12時間続けられ、次いで、24時間までの任意の静止期間が続いてもよい、請求項1〜7いずれか1項記載の方法。
【請求項9】
工程b)の生成物に多量栄養物質および微量栄養物質を添加することを含むことを特徴とする、請求項1〜8いずれか1項記載の方法。
【請求項10】
化石原料の重量に対して10%〜60%の量で尿素を添加することを含むことを特徴とする、請求項9記載の方法。
【請求項11】
植物エキス、特に、ヒマの実およびルピナスの種子のエキスを添加することを含むことを特徴とする、請求項9または10記載の方法。
【請求項12】
粒状の組成物を生成するために、工程b)によって得られた生成物を乾燥および造粒する、上記請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
高レベルの保水性を有する粒状組成物を製造するために、粒状組成物を超吸収性ポリマー物質、特に、デンプン加水分解物の誘導体と混合することを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項14】
工程b)の生成物を濾過して、液体肥料として使用するものである液相を分取することを特徴とする、請求項1〜9いずれか1項記載の方法。
【請求項15】
濾過によって得られた液相に、該液相の重量に対して20%〜60%の量の尿素を追加することを特徴とする、請求項14記載の方法。
【請求項16】
化石原料がレナーダイト鉱石(leonardite ore)であることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
請求項1〜11および14〜16いずれか1項記載の方法によって得ることができる、液状の肥料組成物。
【請求項18】
請求項1〜13いずれか1項記載の方法によって得ることができる、粒状の肥料組成物。
【請求項19】
肥料、特に植物成長を促進するための肥料としての、請求項18記載の粒状組成物の使用。
【請求項20】
農耕土の肥沃度を高めるための、または、化学製品および/または有毒金属イオンによって汚染された土壌を浄化するための、請求項18記載の粒状組成物の使用。
【請求項21】
局所灌漑および/または葉面散布によって肥料を与えるための、請求項17記載の液体組成物の使用。

【公表番号】特表2006−527161(P2006−527161A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516521(P2006−516521)
【出願日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001905
【国際公開番号】WO2004/110962
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505460330)フェルティレヴ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ (1)
【氏名又は名称原語表記】FERTIREV S.r.l.
【Fターム(参考)】