説明

脱臭装置

【課題】臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく速やかに回収して脱臭する。
【解決手段】脱臭装置は、水を酸性水とアルカリ水とに電解する電解水装置1と、この電解水装置1で得られる酸性水とアルカリ水を超音波振動させてミストに霧化する霧化装置2と、この霧化装置2で得られるミストを臭気ガスに接触させて、臭気ガスでミストを搬送する臭気ガスの移送装置3と、この移送装置3で移送される臭気ガスに含まれるミストを静電気の作用で回収する静電回収装置4とを備える。脱臭装置は、臭気成分を含む臭気ガスを、酸性水とアルカリ水を霧化してなるミストに接触させて、臭気ガスに含まれる臭気成分をミストに吸収させ、臭気成分を吸収しているミストを静電回収装置4でもって回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、臭気ガスに含まれる臭気成分を回収して脱臭する脱臭装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理場、畜舎、堆肥舎、病院、ゴミ処理場などは、臭気成分を含む臭気ガスが排気される。臭気ガスの悪臭を除去できる空気清浄機は開発されている。(特許文献1及び2参照)
【0003】
特許文献1の空気清浄機は、超音波振動子などで水蒸気を発生させる水蒸気発生部を備えている。この水蒸気発生部で発生される水蒸気は、空気と接触されて空気との混合気体とする。混合気体は静電回収部に送られて帯電され、空気に含まれる汚染物質を液滴状として負電極で集塵して回収する。また、特許文献2は、気液接触方法と装置を記載している。この装置は、気流中に液滴を噴霧する超音波液滴噴霧ノズルを備えている。この超音波液滴噴霧ノズルに対して高電圧に帯電した電極を、イオン化ダクトに設けている。イオン化ダクトの電極でもって、気体と液滴とを分離する。
【特許文献1】特開平11−90262号公報
【特許文献2】特開昭51−104476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の特許文献に記載される装置は、水などの液体を超音波振動で霧化し、霧化されたミストに気体を接触させて、気体に含まれる成分を高電圧の電極でもって分離する。この装置は、空気に含まれる臭気成分をミストに吸収して分離できる。ただ、この構造の装置は、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく回収するのが難しい欠点がある。
【0005】
本発明は、さらに従来の装置の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく速やかに回収して脱臭できる脱臭装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の脱臭装置は、水を酸性水とアルカリ水とに電解する電解水装置1と、この電解水装置1で得られる酸性水とアルカリ水を超音波振動させてミストに霧化する霧化装置2と、この霧化装置2で得られるミストを臭気ガスに接触させて、臭気ガスでミストを搬送する臭気ガスの移送装置3と、この移送装置3で移送される臭気ガスに含まれるミストを静電気の作用で回収する静電回収装置4とを備える。脱臭装置は、臭気成分を含む臭気ガスを、酸性水とアルカリ水を霧化してなるミストに接触させて、臭気ガスに含まれる臭気成分をミストに吸収させ、臭気成分を吸収しているミストを静電回収装置4でもって回収する。
【0007】
以上の脱臭装置は、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく速やかに回収して脱臭できる特徴がある。それは、以上の脱臭装置が、塩化ナトリウム等の電解物質を添加している水を酸性水とアルカリ水に電解し、酸性水とアルカリ水とを超音波振動してミストに霧化し、この霧化されたミストを臭気ガスに接触させて臭気成分をミストに吸収し、臭気成分を吸収したミストを静電気の作用で回収するからである。以上の構造の脱臭装置は、酸性水とアルカリ水とに電解してミストに霧化するので、霧化されたミストが、マイナスに帯電している酸性水のミストと、プラスに帯電しているアルカリ水のミストからなるので、臭気ガスに含まれる臭気成分が酸性水又はアルカリ水からなるミストに速やかに吸収されて回収される。たとえば、アンモニアなどの臭気成分は、酸性水のミストに効率よく吸収される。さらに、電解してプラスとマイナスに帯電しているミストは、静電気の作用で効率よく電極に吸引されて効率よく回収される。また、静電気の作用でミストを回収する静電回収装置は、発生するオゾンによって臭気ガスに含まれる臭気成分を酸化して効率よく脱臭する。このため、本発明の脱臭装置は、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく速やかにミストに吸収することと、電解によってプラスとマイナスに電解された酸性水とアルカリ水を静電回収装置で効率よく回収できることとの相乗効果によって、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく回収して脱臭できる特徴を実現する。
【0008】
本発明の脱臭装置は、電解水装置1が、電解物質を添加している水を酸性水とアルカリ水とに電解することができる。
以上の脱臭装置は、電解水装置でもって、水を強い酸性水とアルカリ水とに電解するので、臭気ガスに含まれる臭気成分をより効率よく強酸性水と強アルカリ水のミストに吸収して回収できる特徴がある。
【0009】
本発明の脱臭装置は、電解水装置1が、塩化ナトリウムからなる電解物質を添加している水を酸性水とアルカリ水とに電解することができる。
以上の脱臭装置は、電解水装置でもって高濃度の塩素を含む酸性水に電解することから、霧化装置が高濃度の塩素を含む強酸性水をミストに霧化する。このミストは、臭気成分を速やかに吸収すると共に、含まれる塩素イオンでもって、臭気成分をより効率よく脱臭する。したがって、この脱臭装置は、ミストに含まれる塩素イオンと、静電回収装置で発生するオゾンの両方で、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく脱臭できる特徴がある。
【0010】
本発明の脱臭装置は、霧化装置2が、酸性水をミストに霧化する酸性水の超音波振動子と23、アルカリ水をミストに霧化するアルカリ水の超音波振動子24とを備えることができる。
以上の脱臭装置は、酸性水をミストに霧化する超音波振動子と、アルカリ水をミストに霧化する超音波振動子とを別々として、酸性水とアルカリ水とを別の超音波振動子でミストに霧化するので、酸性水とアルカリ水とを、プラスとマイナスに帯電するミストに分離して霧化できる。
【0011】
本発明の脱臭装置は、移送装置3が、酸性水のミストとアルカリ水のミストに臭気ガスを接触させることができる。
以上の脱臭装置は、酸性水とアルカリ水とに吸収されやすい臭気成分をより効率よくミストに吸収して分離できる。
【0012】
本発明の脱臭装置は、霧化装置2が複数の超音波振動子23、24を備え、移送装置3が臭気ガスを分岐して、各々の超音波振動子23、24で霧化されるミストに供給することができる。
以上の脱臭装置は、複数に設けている各々の超音波振動子でもって効率よくミストに霧化できる。それは、臭気ガスを各々の超音波振動子が酸性水やアルカリ水をミストに霧化する部分に供給できるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための脱臭装置を例示するものであって、本発明は脱臭装置を以下のものに特定しない。
【0014】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0015】
図1に示す脱臭装置は、水を酸性水とアルカリ水とに電解する電解水装置1と、この電解水装置1で得られる酸性水とアルカリ水を超音波振動させてミストに霧化する霧化装置2と、この霧化装置2で得られるミストを臭気ガスに接触させて、臭気ガスでミストを搬送する臭気ガスの移送装置3と、この移送装置3で移送される臭気ガスに含まれるミストを静電気の作用で回収する静電回収装置4とを備える。
【0016】
図1の脱臭装置は、臭気成分を含む臭気ガスが、酸性水とアルカリ水の霧化されたミストに接触して、臭気ガスに含まれる臭気成分がミストに吸収される。臭気成分を吸収しているミストは、静電回収装置4でもって回収される。
【0017】
電解水装置1は、連続して供給される水を酸性水とアルカリ水とに電解して排出する。電解水装置1は、水に電解物質を添加する添加装置5と、この添加装置5で電解物質の添加された水を電解する電解槽10と、電解槽10の電極13に電圧を加える電源14とを備える。図の電解水装置1は、水に電解物質を添加して電解槽10で電離するので、酸性水のpHを小さく、アルカリ水のpHを大きくできる。すなわち、酸性水の水素イオン(H)濃度を高く、アルカリ水の水酸化物イオン(OH)濃度を高くできる。本発明の脱臭装置は、必ずしも水に電解物質を添加して電解する必要はない。それは、電解物質を含有する全ての水、たとえば水道水や地下水、あるいは雨水には、電解物質を添加することなく電解して、酸性水とアルカリ水とに電離できるからである。
【0018】
添加装置5は、電解槽10に供給される水の流量を検出する流量センサー51と、この流量センサー51で検出される水の流量に対して、電解物質を溶解している溶液タンク50から、所定の割合で電解物質溶液を添加する添加ポンプ52とを備える。溶液タンク50は、電解物質を所定の濃度に溶解している電解物質溶液を蓄えている。溶液タンク50は、電解物質として、塩化ナトリウムを所定の濃度に溶解して蓄えている。塩化ナトリウムは、電解槽10に供給されて、酸性水に含まれる塩素イオン濃度を高くする。塩化ナトリウムに代わって、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウムなどの塩素化合物を電解物質として水に添加して、酸性水の塩素イオン濃度を高くできる。塩素イオン濃度の高い酸性水の霧化されたミストは、含まれる塩素イオンでもって、臭気ガスに含まれる臭気成分を効率よく分解できる。また、塩素イオンでミストをマイナスに帯電させて、静電回収装置4の静電力で効率よく回収できる。電解物質には、塩化ナトリウムに代わって、水に溶解されて水の導電率を高くできるすべての物質を使用できる。
【0019】
以上の添加装置5は、水の流量と、添加ポンプ52の流量と、溶液タンク50に蓄えられ電解物質濃度とで、水に添加する電解物質の濃度をコントロールできる。添加装置5は、電解槽10に供給される水の電解物質の濃度を、たとえば、1ppm〜1000ppm、好ましくは3ppm〜500ppm、さらに好ましくは5ppm〜100ppmとするように、溶液タンク50の電解物質濃度と添加ポンプ52の流量をコントロールする。
【0020】
図の電解槽10は、電極13を所定のタイミングで切換スイッチ15で切り換えて、電極13を洗浄しながら使用する。電極13が切り換えられると、酸性水とアルカリ水が切り換えられるので、電解槽10の排出側に切換弁16を連結している。電解槽10は、供給される水を電解して、プラスのイオンを含むアルカリ水と、マイナスのイオンを含む酸性水とに分離する。電解槽10で電解されたイオン水は、切換弁16でもって、第1の排水路11と第2の排水路12に切り換えて排水される。電解槽10は、流入する水をアルカリ水と酸性水に電解する第1電極13Aと第2電極13Bとを備えている。第1電極13Aと第2電極13Bは、互いに対向して配設されると共に、切換スイッチ15を介して電源14に接続されている。図に示す電解槽10は、下端部に水の給水路17を連結して、上端部に第1の排水路11と第2の排水路12を連結している。
【0021】
第1電極13Aと第2電極13Bは、水に通電するときに、塩素イオン等のマイナスイオンに対して充分な耐腐食性の材質が使用される。第1電極13Aと第2電極13Bは、端部を絶縁して電解槽10の外部に突出させている。
【0022】
第1電極13Aと第2電極13Bとは、切換スイッチ15を介して直流の電源14に連結されている。電源14の出力電圧、すなわち、両電極間の電圧は、アルカリ水および酸性水の流量、電極13の面積、アルカリ水と酸性水とに含まれる要求イオン濃度とを考慮して決定する。通常、両電極間の電圧は、20〜100ボルトの範囲に調整する。
【0023】
電解槽10で電解されるイオンの含有量は、電極間の電流に比例する。電極間の電流は、水の導電度と電圧にほぼ比例する。したがって、アルカリ水と酸性水のイオン濃度を最適値とするように、水の導電度と電極間の電圧が設定される。水の導電度を高くして、電極間の電圧を高くすると、アルカリ水と酸性水とに含まれるイオン濃度は高くなる。アルカリ水と酸性水のイオン濃度は、用途によって最適値が異なる。電極間の電圧を調整して、用途に最適のイオン水が得られる。
【0024】
第1電極13Aと第2電極13Bの間には、鎖線で示すように、多孔板18が配設される。多孔板18は、第1電極13Aと第2電極13Bの近傍で分離された、酸性水とアルカリ水とが混合するのを防止している。電解槽10は、多孔板14で分離される第1電極13A側を第1の排水路11に連結し、第2電極13B側を第2の排水路12に連結している。
【0025】
電解槽10から排出されるアルカリ水と酸性水は、互いに分離されて別々に排出される。第1の排水モードにおいては、第1の排水路11から酸性水を排水し、第2の排水路12からアルカリ水を排水する。第2の排水モードにおいては、第1の排水路11からアルカリ水を排水し、第2の排水路12から酸性水を排水する。切換スイッチ15と切換弁16は同時に切り換えられて、第1の排水モードと第2の排水モードで、酸性水とアルカリ水とを霧化装置2に供給する。第1の排水モードと、第2の排水モードにおいて、酸性水とアルカリ水は、霧化装置2の酸性水タンク21とアルカリ水タンク22とに供給される。
【0026】
霧化装置2は、酸性水をミストに霧化する酸性水の超音波振動子23と、アルカリ水をミストに霧化するアルカリ水の超音波振動子24とを備える。図1の霧化装置2は、酸性水を供給している酸性水タンク21と、アルカリ水を供給しているアルカリ水タンク22とを備えている。酸性水タンク21は底に超音波振動子23を設けており、この超音波振動子23で酸性水をミストに霧化する。アルカリ水タンク22は底に超音波振動子24を設けており、この超音波振動子24でアルカリ水をミストに霧化する。超音波振動子23、24は超音波電源25に接続されて、超音波電源25から供給される高周波電力で超音波振動される。
【0027】
移送装置3は、霧化装置2で得られるミストに臭気ガスを接触させて、臭気ガスを搬送気体としてミストを静電回収装置4に移送する。図1の移送装置3は、臭気ガスを搬送するダクト31に酸性水のミストとアルカリ水のミストを供給して、両方に臭気ガスを接触させている。この構造によると、臭気ガスに含まれる臭気成分のうち、酸性水に吸収されやすい成分を酸性水に、また、アルカリ水に吸収されやすい成分をアルカリ水のミストに吸収させる。したがって、種々の臭気成分を含む臭気ガスから、各々の臭気成分をミストに効率よく吸収できる。また、図1の装置は、臭気ガス中に酸性水とアルカリ水とをミストに霧化している。この構造の装置は、臭気ガスの臭気成分を効率よくミストに吸収させながら、静電回収装置4で能率よく回収できる。
【0028】
図2の脱臭装置は、酸性水とアルカリ水とを別の搬送気体中にミストに霧化して、ミストを含む搬送気体を臭気ガスに混合して静電回収装置4に移送する。この脱臭装置は、酸性水がミストに霧化される搬送気体を移送する第1のダクト33と、アルカリ水がミストに霧化される搬送気体を移送する第2のダクト34を、臭気ガスを搬送するダクト31に連結して、酸性水とアルカリ水のミストを含む搬送気体を臭気ガスに混合している。この構造の装置は、搬送気体に空気や不活性ガスを使用することができる。この構造の脱臭装置は、酸性水とアルカリ水のミストを含む搬送気体を臭気ガスに混合して、臭気ガスの臭気成分を酸性水とアルカリ水のミストに吸収させる。
【0029】
図3の平面図に示す脱臭装置は、霧化装置2に複数の超音波振動子23、24を設けて、移送装置3のダクト31で臭気ガスを分岐して、各々の超音波振動子23、24で霧化されるミストに供給している。この図の脱臭装置は、流入ダクト35と排気ダクト36を平行に配置して、流入ダクト35と排気ダクト36との間に、隔壁37で複数に区画された水タンク26を配設している。各々の水タンク26は、酸性水タンク21とアルカリ水タンク22を直列に連結するように配置して、酸性水タンク21とアルカリ水タンク22の底部には超音波振動子23、24を配置している。この構造の脱臭装置は、流入ダクト35と排気ダクト36に、各々の水タンク26に臭気ガスを分流する開口部38を設けている。したがって、流入ダクト35から供給される臭気ガスは、各々の区画された水タンク26に分流するように流れて排気ダクト36に排出される。各々の水タンク26に流入される臭気ガスは、酸性水タンク21とアルカリ水タンク22の上部を流れる。酸性水タンク21の上部に臭気ガスを流す状態で、酸性水が超音波振動でミストに霧化される。また、アルカリ水タンク22の上部に臭気ガスを流す状態で、アルカリ水が超音波振動でミストに霧化される。したがって、この構造の装置は、流入ダクト35と排気ダクト36で分流される臭気ガス中に酸性水とアルカリ水のミストを霧化して供給し、ミストに臭気成分を吸収させる。また、臭気ガスを分流して水タンク26に供給するので、水タンク26の酸性水とアルカリ水とは効率よく臭気ガス中にミストに霧化される。それは、ミストが新鮮な臭気ガス中にミストとして霧化されるからである。
【0030】
静電回収装置4は、対向するように高圧電極41を配置して、高圧電極41の間にミストを含む臭気ガスを供給する。高圧電極41は、5000V〜20000Vの直流電源42に接続されて、電極間を通過するミストを静電力で捕集する。捕集されたミストは、高圧電極41から流下して回収される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施例にかかる脱臭装置の概略構成図である。
【図2】移送装置の他の一例を示す概略図である。
【図3】移送装置の他の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0032】
1…電解水装置
2…霧化装置
3…移送装置
4…静電回収装置
5…添加装置
10…電解槽
11…第1の排水路
12…第2の排水路
13…電極 13A…第1電極
13B…第2電極
14…電源
15…切換スイッチ
16…切換弁
17…給水路
18…多孔板
21…酸性水タンク
22…アルカリ水タンク
23…超音波振動子
24…超音波振動子
25…超音波電源
26…水タンク
31…ダクト
33…第1のダクト
34…第2のダクト
35…流入ダクト
36…排気ダクト
37…隔壁
38…開口部
41…高圧電極
42…高圧電源
50…溶液タンク
51…流量センサー
52…添加ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を酸性水とアルカリ水とに電解する電解水装置(1)と、この電解水装置(1)で得られる酸性水とアルカリ水を超音波振動させてミストに霧化する霧化装置(2)と、この霧化装置(2)で得られるミストを臭気ガスに接触させて、臭気ガスでミストを搬送する臭気ガスの移送装置(3)と、この移送装置(3)で移送される臭気ガスに含まれるミストを静電気の作用で回収するする静電回収装置(4)とを備え、
臭気成分を含む臭気ガスが、酸性水とアルカリ水を霧化してなるミストに接触されて、臭気ガスに含まれる臭気成分がミストに吸収され、臭気成分を吸収しているミストを静電回収装置(4)でもって回収するようにしてなる脱臭装置。
【請求項2】
前記電解水装置(1)が、電解物質を添加している水を酸性水とアルカリ水とに電解する請求項1に記載される脱臭装置。
【請求項3】
前記電解水装置(1)が、塩化ナトリウムからなる電解物質を添加している水を酸性水とアルカリ水とに電解する請求項2に記載される脱臭装置。
【請求項4】
前記霧化装置(2)が、酸性水をミストに霧化する酸性水の超音波振動子(23)と、アルカリ水をミストに霧化するアルカリ水の超音波振動子(24)とを備える請求項1に記載される脱臭装置。
【請求項5】
前記移送装置(3)が、酸性水のミストとアルカリ水のミストに臭気ガスを接触させる請求項1に記載される脱臭装置。
【請求項6】
前記霧化装置(2)が複数の超音波振動子(23)、(24)を備え、前記移送装置(3)が臭気ガスを分岐して、各々の超音波振動子(23)、(24)で霧化されるミストに供給する請求項1に記載される脱臭装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−64001(P2010−64001A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232537(P2008−232537)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(597064469)株式会社 本家松浦酒造場 (4)
【Fターム(参考)】