説明

脳機能診断装置

【課題】
様々な脳機能診断をまとめて一度に行える脳機能診断装置を提供すること。
【解決手段】
情報処理装置と、該情報処理装置に接続された表示装置及び統合装置と、該統合装置に接続された右手用入力兼皮膚刺激装置、左手入力兼皮膚刺激装置、重心動揺測定装置、ヘッドホン及びマイクロホンと、を有する脳機能診断装置とする。この右手用入力兼皮膚刺激装置は、右手用バイブレーションモータ及び右手用入力キーを有し、この左手用入力兼皮膚刺激装置は、右手用バイブレーションモータ及び左手用入力キーを有することを特徴とする脳機能診断装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳機能診断装置に関し、基本機能から高次大脳機能までをまとめて診断することができる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脳機能は日常家庭生活・社会生活の基本であるため早期の診断が必要である。また、この診断は定性的なものが多く診断を行う者によるバラツキが大きいため、できる限り定量的な診断も必要である。
【0003】
脳機能診断装置に関する従来の技術として、脳の高次機能を測定する脳機能診断装置に関する記載が例えば下記特許文献1に、重心動揺計を用いた脳機能診断装置に関する記載が例えば下記特許文献2に、指の巧緻運動である小脳機能の定量化に関する技術が例えば下記非特許文献1に、また発語機能の定量計測に関する技術が下記非特許文献2に記載されている。
【特許文献1】特開2004−135824号公報
【特許文献2】特開2004−180792号公報
【非特許文献1】下山一郎ら、“マイクロコンピュ−ター応用による小脳機能検査の簡易定量化−指叩打検査について−”、Neurologia medico−chirurgica、1983年、第23巻6号、437−440頁
【非特許文献2】小島義次ら、“「声のon−off検査」の臨床意義”、音声言語医学、1988年、第29巻2号、161−167頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献いずれの技術においても検査項目は単一のものに限られており、脳の健康度が日常生活を営むのに正常範囲か否かの判定は複数の施設で行わなくてはならない。これは脳の健康診断を受けようとする者に対し大きな負担となり、その負担の大きさから測定頻度が低下し、脳機能の障害の発見が遅れてしまう場合や、極めて深刻な状態となって初めて発見される場合などの問題を発生させる。従って、複数の検査項目を一度に、一箇所でまとめて行うことで診断対象者の負担を軽くすることが脳機能の障害発生の早期発見上非常に望ましい。
【0005】
従って本発明は、以上を鑑み、様々な脳機能診断をまとめて一度に行える脳機能診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため具体的には以下の手段を採用する。本発明は視野・聴力・手の皮膚感覚・発語・起立位の基本機能と、読字理解機能・左右認識・短期記憶機能・指の巧緻運動・膝屈伸の巧緻運動の高次機能を検査項目に複合的に組み合わせる構成をとった。即ち、具体的には以下の手段を採用する。
【0007】
第一の手段として、情報処理装置と、情報処理装置に接続された表示装置及び統合装置と、統合装置に接続された右手用入力兼皮膚刺激装置、左手入力兼皮膚刺激装置、重心動揺測定装置、ヘッドホン及びマイクロホンと、を有する脳機能診断装置とする。
【0008】
なおこの手段において、右手用入力兼皮膚刺激装置は右手用バイブレーションモータ及び右手用入力キーを有し、左手用入力兼皮膚刺激装置は左手用バイブレーションモータ及び左手用入力キーを有すること、右手用バイブレーション及び右手用入力キーを近接して配置すること、左手用バイブレーション及び左手入力キーを近接して配置すること、も望ましい。
【0009】
またこの手段において、統合装置は情報処理装置とデジタル信号の入出力を行うI/Oと、右手用バイブレーションモータ及び左手用バイブレーションモータに接続され、右手用バイブレーションモータ及び左手用バイブレーションモータの少なくとも一方に情報処理装置からのデジタル信号をアナログ信号に変換して出力するD/Aコンバータと、を有すること、ヘッドホンは統合装置における前記D/Aコンバータに接続されてなること、マイクロホンは統合装置におけるA/Dコンバータに接続されてなること、重心動揺測定装置は統合装置におけるA/Dコンバータに接続されてなること、I/Oは右手用入力キー及び左手用入力キーに接続され、on/offを監視する構成とすること、も望ましい。
【0010】
またこの手段において、情報処理装置は右手用バイブレーションモータを振動させる手段、信号を出力してから右手用入力キーによる入力を受け付けるまでの時間を測定する手段、測定した時間を予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有すること、ヘッドホンは左右二つのスピーカを有し、かつ、情報処理装置は、ヘッドホンの前記左右二つのスピーカのいずれかに音を出力する手段、音を出力した後、音を出力したスピーカに対応する右手用入力兼皮膚刺激装置の右手用入力キー又は左手用入力兼皮膚刺激装置の左手用入力キーによる入力を受け付けるまでの時間を測定する手段、測定した時間を予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有すること、情報処理装置は、右手用入力キー又は左手用入力キーによる入力を複数受け付けた際に、各入力の間の時間を測定する手段、測定した時間に基づいて予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有すること、情報処理装置は、重心動揺測定装置の出力から足底圧中心のゆれを求める手段、求めた足底圧中心のゆれに基づいて予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有すること、も望ましい。
【0011】
またこの手段において、前記情報処理装置は表示装置の表示画面を複数の領域に分割し、複数の判定対象を分割した領域のいずれかに順次表示させる手段、表示装置に判定対象を表示させてから右手用入力兼皮膚刺激装置又は左手入力兼皮膚刺激装置からの入力を受け付けるまでの時間を計測し、表示装置の表示画面に表示された判定対象の位置情報とともに格納する手段、計測した時間と判定対称の位置情報とを比較処理する手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することも望ましい。これにより、診断対象者は複数の領域に分割された領域に基づいて右手入力兼皮膚刺激装置又は左手入力兼皮膚刺激装置を入力することができ、その入力までの時間を計測すると共にその入力のもととなった判定対象の位置情報を格納し、比較処理を行うことで、目における視野の認知機能の判定を定量的に行うことができるようになる。ここで判定対象とは、表示装置の表示画面に表示させる情報であって、丸や四角など面積を持った様々な形状を有するものが望ましい。またここで位置情報とは、判定対象が表示される表示画面における座標などの位置情報をいい、座標そのものである場合はもちろん含まれるが、判定対称が表示される分割した領域に関する情報のみでももちろんよい。またこの手段において、分割される複数の領域は、診断対象者が見た場合に上下左右方向に少なくとも4分割されていることも望ましい。また、分割される複数の領域のそれぞれは、更に、二つの領域に分けられること、分割される複数の領域のそれぞれは更に、中心視野領域と周辺視野領域に分けられることも望ましい。

【発明の効果】
【0012】
以上の手段により、様々な脳機能診断をまとめて一度に行える脳機能診断装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面をもとに説明する。
【0014】
図1は本実施形態に係る脳機能診断装置(以下「本装置」という場合もある。)の概略図を示す。図1で示されるように本実施形態に係る脳機能診断装置1は、情報処理装置2、表示装置3、情報処理装置に接続された統合装置4、統合装置4に接続された右手用入力兼皮膚刺激装置5、左手用入力兼皮膚刺激装置6、重心動揺測定装置7、ヘッドホン8、マイクロイホン9、プリンタ10、を有して構成されている。本装置は上記の各装置を統合装置4のもとで纏め上げることにより視野・聴力・手の皮膚感覚・発語・起立位の基本機能、更には読字理解機能・左右認識・短期記憶機能・指の巧緻運動・膝屈伸の巧緻運動の高次機能、を検査項目として複合的に組み合わせることができ、様々な脳機能診断をまとめて一度に行うことができる。言い換えれば目・耳・掌からの感覚入力からの認知機能、発声・指・膝による運動出力機能などの単独機能即ち第一次機能の診断と、目から指・耳から指・掌から指・目から口・目から膝運動するための連結機能即ち第二次の診断を、更にこれら連結機能を組み合わせ記憶・学習・左右認知などの統合機能即ち第三次の診断を行うことができるようになる。
【0015】
情報処理装置2は表示部3、統合装置4、プリンタ10と接続されており、表示部2に様々な情報を表示させるとともに統合装置4を通じて上記各装置の制御を行う。具体的な動作、構成については後述する。
【0016】
また情報処理装置2には入力装置201が接続されており、脳機能の診断の開始や中止などの要求を受け付ける。この入力装置201としてはキーボードやマウスなどが該当するが、入力を必要最小限のものとすること、また脳機能の診断(以下単に「診断」ともいう)を行おうとする者(以下単に「診断対象者」という。)への分かりやすさを考慮し、診断対象者は左右の押しボタンのみを入力するよう構成し、介助者は数個のボタンのみで氏名や年齢などを入力できるようにすれば、より使いやすい装置が実現できる。また後述の右手入力兼皮膚刺激装置5若しくは左手入力兼皮膚刺激装置6にこの機能を兼ね備えさせる構成とすることも可能である。
【0017】
表示部3は情報処理装置2と接続しており、様々な情報を画面に表示する。この様々な情報としては、脳機能の診断(以下単に「診断」ともいう)を行おうとする者(以下単に「診断対象者」という。)への動作指示や診断の結果等が該当する。表示部3の具体例としては通常市販されているディスプレイ装置、例えば液晶ディスプレイ装置やCRT(陰極線管)ディスプレイ装置を用いることができる。なお本実施形態では入力装置201と表示部3とを別個のものとして説明しているが、いわゆる表示部201の所定の箇所を触れることで入力を受け付けることが可能ないわゆるタッチパネルも用いることができる。
【0018】
統合装置4は、ケーブル401を介して情報処理装置2に接続されており、更に右手入力兼皮膚刺激装置5、左手入力兼刺激装置6、重心動揺測定装置7、ヘッドホン8、マイクロホン9が接続されている。情報処理装置2、統合装置4及び上記各装置との動作については後述するが、統合装置4は情報処理装置2からの指示に基づき上記各装置への励起信号の出力、各装置からの信号の入力、情報処理装置2への信号の出力等の動作を制御する。
【0019】
プリンタ10は、情報処理装置2に接続されており、診断の結果を紙などの媒体に印刷して表示を行うものである。このプリンタ10としては市販されているプリンタが広く適用可能である。また、プリンタ10は、表示部3による表示のみで十分と判断されるような場合には構成要件として省略可能である。
【0020】
図2(a)は、本装置における右手入力兼皮膚刺激装置5の概観を示す図である。右手入力兼皮膚刺激装置5は、診断対象者が表示部2を正面から見た場合に右手が配置できるよう配置され、診断対象者の掌に振動などの刺激を与えること、表示部の表示や刺激等に応じての反応を入力すること、を可能とする。具体的には右手入力兼皮膚刺激装置5は、筐体501と、この筐体501に設置された振動部502及び右手入力キー503と、を有して構成されている。振動部502はバイブレーションモータ5021とこれをカバーするパッド5022とを有して構成されており(図2(b)参照)、診断対象者はパッド5022に自身の掌を載せることでバイブレーションモータからの振動を感じることが可能となっている。これにより診断対象者は、パッド5022に乗せた掌が振動を感じた場合、右手入力キー503を押すことで、統合装置4及び情報処理装置2に自身の反応を伝えることが可能となっている。もちろんこの場合において、診断対象者がパッド5022に掌をあてながら右手入力キー503を押せるよう、これらを近接して配置することは極めて望ましい。
【0021】
なお左手入力兼皮膚刺激装置6は筐体601、振動部602左手入力ボタン603を有し、その配置は右手入力兼皮膚刺激装置5と左右対称に設計されているが、信号の入出力等についての動作についてはほぼ同じである。図3にその概略図を示す。
【0022】
重心動揺測定装置7は、診断対象者が載った場合に診断対象者の足底圧中心位置のゆれを検知するための装置であって、載板701と、高感度のロードセル702を有して配置されている。具体的には図4で示すとおりであり、正三角形状の載板701とその正三角形状の各頂点近傍に設けられ、載板701を支持する高感度のロードセル702を3個有して構成されている。ロードセル702はストレンゲージ(又は圧電素子)を有しており、載板701上で足底圧中心位置が変化した場合に生ずる応力変化をストレンゲージ(又は圧電素子)で感知し、その変化を足底圧中心位置の変化として検知するものである。本装置における重心動揺測定装置6ではロードセル702を3個有して構成されているため、足底圧中心変化を三次元で把握することができる。なお本装置では正三角形状の載板と3個のロードセルを用いて高精度な足底圧中心位置のゆれの測定を可能としているが、例えば一次元での足底圧中心位置を求めるだけでたりると判断される場合は1個又は2個とすることも可能であり、載板の形やロードセルの数には特段限定はされない。
【0023】
ヘッドホン8は、図1にて示したように、二つのスピーカ801と、この二つのスピーカ801を掛け渡すバンド802とを有して構成され、診断時においては診断対象者の頭部に固定され、スピーカ801により診断対象者へ音圧刺激を伝達する。ヘッドホン8としては診断対象者へ音を伝えることができれば特段限定されることは無く、一般に使用されているヘッドホンを使用することができる。
【0024】
図5は、本装置におけるマイクロホン9及び頭部顔面保持具901とを示す図である。なお本実施形態のマイクロホン9は頭部顔面保持具901に固定された構成となっている。
【0025】
頭部顔面保持具901は視野測定の際、表示部3に対する診断対象者の視角を固定するために用いるものであり、台902と、この台902から鉛直方向に伸びる二つの支持棒903と、この支持棒903の間に掛け渡される顎保持部904及び前額保持部905とを有して構成されている。また本実施形態では、診断において片方の眼のみに対して診断を行う必要から、視野遮断板906が前額保持部905を移動できるよう設けられている。
【0026】
マイクロホン9は頭部顔面保持部901の支持棒903から伸びる部材907によって診断対象者の口近傍に固定されており、診断対象者が発する音声を認識し、その結果を統合装置4へと出力する。
【0027】
なお本装置において、マイクロホン9は頭部顔面保持部901に部材907を介して固定されているが、診断対象者が発する音声を確実に認識できる限りにおいてその配置は限定されず、例えばヘッドホン8に部材を取り付けて診断対象者の口近傍に設置できる構成とすることも十分可能である。
【0028】
次に、本装置の動作について説明する。図6に本装置の情報処理装置2及び統合装置4に注目したブロック図を示す。
【0029】
本装置における情報処理装置2は、図6に示すとおり、診断対象者からの入力を受け付ける入力装置201と、オペレーションシステム、診断のためのプログラム、診断の基準となる各種基準データ及び診断対象者の測定結果を格納する記憶装置202と、演算を行うCPU203と、記録媒体として機能し、高速処理及びリアルタイム報告を可能とするRAM204と、を有して構成されている。
【0030】
統合装置4は、デジタル信号をアナログ信号に変換して出力するデジタル−アナログコンバータ403(以下「D/Aコンバータ」という。)と、アナログ信号をデジタル信号に変換して出力するアナログ−デジタルコンバータ404(以下「A/Dコンバータ」という。)と、D/Aコンバータ及びA/Dコンバータと接続され、情報処理装置2とデジタル信号の入出力を行うI/O402と、音声増幅器405と、を少なくとも有している。
【0031】
右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼刺激装置6の振動部のバイブレーションモータのそれぞれはシールド線を通じて統合装置4におけるD/Aコンバータに接続されている。情報処理装置2は、I/O及びD/Aコンバータを介して振動部それぞれの動作を制御する。右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼刺激装置6の入力キーそれぞれはシールド線を通じてI/Oに接続されており、I/Oは信号のon/offを監視することで入力の有無を情報処理装置2に送信することができる。このようにすると入力キーから入力されるデータをより迅速に取得することができるため、診断の精度向上の観点からより好ましい。もちろん、入力キーとI/OとをA/Dコンバータを介して接続することも他の態様として採用可能ではある。また、D/Aコンバータを介して振動部に入力される信号の電圧が十分でない場合は、更にドライバートランジスタ(図示せず)を介することによって十分な電圧を確保することが有用である。
【0032】
重心動揺測定装置7は、ロードセルからの出力をA/Dコンバータ及びI/Oを介して情報処理装置2へと送信する。またマイクロホン9の出力もこれと同様、音声に対応するアナログ信号をA/Dコンバータ、I/Oを介して情報処理装置2にデジタル信号に変換して送信される。なおマイクロホン9とA/Dコンバータとの間には好適な態様として音声増幅器が設けられ、音声を増幅することでより正確な診断を可能としている。
【0033】
ヘッドホン8は、先ほどの右手入力兼皮膚刺激装置5の振動部と同様、統合装置4のD/Aコンバータ及びI/Oに接続されている。
【0034】
本装置は、このように構成することにより、多数項目に及ぶ脳機能診断をまとめて行うことができるようになる。
【0035】
次に、本装置を用いた測定について図7のフローを用いて説明する。このフローは、情報処理装置2の記憶装置202に格納されたプログラム(以下「本プログラム」という場合もある。)がRAMに読み込まれた後実行するステップの概略を示す。
【0036】
本プログラムは入力装置201からの入力を受付けて処理を開始するが、まず診断対象者の属性を決定する(ステップ01、以下「S01」という。)。なおここでの属性とは様々なデータが採用可能であるが例えば性別、年齢、氏名、体重、身長、利き手等が該当する。またこのステップにおいては診断対象者からの入力を受け付けるべく表示部2に対して、図8で示されるような表示を行わせる。なお受け付けた属性の情報は、属性データとしてRAM204又は記憶装置202の一部領域に格納される。なお、体重や身長を属性として採用すると、重心動揺のゆれを正規化して診断処理を行うことが可能となる点で有用であり、利き手を属性として採用すると、指の反復運動について正規化を行うことが可能となる点で有用である。
【0037】
次に、本プログラムは統合装置4に接続される上記各装置を制御することにより診断処理を行う(再び図7参照、S02)。本実施形態では診断処理は複数項目存在するため、どの装置をどの順番で用いるかは適宜調整可能である。また各装置における診断処理については後述する。
【0038】
そして各装置における診断処理を行った後、必要な脳機能診断の処理が終わったか否かを判断し(S03)、終わった場合は各装置を用いた診断処理にて取得した診断対象者の各診断データを表示部に表示する処理を行い(S04)、必要に応じてプリンタ10を用いて印刷を行う。表示する処理としては、各脳機能診断に対し異常が認められた否かの表示を行わせることが挙げられ、診断対象者は自己の脳機能の状態について知ることができる。なおこの処理では後日、再検査要と判断された項目(脳機能)について診断対象者が専門の医者による診断を受ける際役立つように当該項目の詳細な結果をプリンタに出力させることが有用である。
【0039】
次に各装置を用いた診断処理について説明する。まず右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼皮膚刺激装置6を用いた診断処理について説明する。図9は、右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼皮膚刺激装置6を用いた診断処理のフローを示す図である。本診断処理は指叩打検査により小脳の検査を行うものであり、具体的には、手指の反復運動を行わせることで小脳が自然加齢の範囲で機能しているか否かを判断するものである。診断方法としては、診断対象者にできる限り短い時間間隔となるよう可及的に右手入力兼皮膚刺激装置5の右手入力キー503若しくは左手入力兼皮膚刺激装置6の左手入力キー603(以下単に「入力キー」ともいう)を叩いてもらい、診断対象者が叩いた入力キーの時間間隔の平均値及び標準偏差を求め(測定データ取得、S0202)、予め求めてある小脳検査基準データと比較し、小脳の機能が所定の範囲(正常な範囲)内であるか否かを判断する(比較処理、S0203)。なお予め求めてある小脳検査基準データとは、小脳の機能が正常であると判断された多数人から求められたデータであって、診断に必要な属性毎に作成され、入力キーを叩く時間間隔の平均値及び標準偏差を年齢に関連付けたデータである。もちろん属性が異なる場合であっても、診断に必要でない属性の場合は同一の基準データを利用できる。またこの入力キーの入力に先立ち、表示装置に操作の説明を表示させることは有用である(操作説明表示、S0201)。
【0040】
また右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼皮膚刺激装置6を用いた別の診断処理について図10及び図11を用いて具体的に説明する。この診断処理は脳の視野別視機能を診断する処理であって、具体的には表示装置3の表示に応答して右手入力兼皮膚刺激装置5又は左手入力兼皮膚刺激装置6を入力させることによってその診断処理を行う。この診断処理における処理フローについては、上述の図9と同様である。但し、操作説明の内容、測定データ取得の内容、比較処理の内容が異なる。図10はこの診断処理において表示装置3に表示される画面の例を示す図であり、図11はこの診断処理における診断結果の例を表す図である。
【0041】
まずこの診断処理に先立ち、診断対象者は顎保持部904に自身の顎部を、前額保持部905に額部をそれぞれあてて頭部を頭部顔面保持具901固定し、視角を固定するとともに視野遮蔽板906によって診断対象者の一方の眼の視野を制限する。診断対象者は表示装置3の表示に対し一方の眼のみで判断及び操作を行う。
【0042】
図10に測定データの取得処理の際に表示装置3が画面に表示する例1001を示す。図10(a)で示されるように、まず、この処理では、表示装置3の画面1002内に縦線1003及び横線1004を表示させ画面1002を右上領域1005、右下領域1006、左下領域1007、左上領域1008の四つに分割し、これら四つの領域に対し判定対象1009をひとつずつランダム順に表示させる(図10(b)は判定対象1009が別の領域にある場合を示す図である)。後述するが、本診断処理では眼の中心視野における反応時間と周辺視野における反応時間とを区別して判断を行うために、縦軸1003と横軸1004との交点1010の周囲に中心視野領域1011を更に定め、中心視野領域1011の内と外との区別をも行いつつ判定対象1009の表示を行う(なお中心視野領域以外の領域を周辺視野領域ともいう)。即ち全部で8領域に対してランダムに表示を行うことになる。なお中心視野は、表示装置の表示画面−診断対象者の眼の距離と、診断対象者の中心視野角に基づいて定められるものであり、診断処理の際、診断対象者の中心視野に表示装置3の表示画面における中心視野領域が入る程度の大きさであることが望ましい。例えば人間の中心視野の角度は4度以下程度であると考えられており、また診断対象者の眼と表示装置との距離が45cmであるとすれば概ね半径3cm程度の円とすることができる。なお上述の操作で明らかなように、反応時間の測定に先立つ操作説明の表示では、判定対象1009が表示装置の表示画面の右側に現れたときは右手入力兼皮膚刺激装置の入力キーを、左側に現れたときは左手入力兼皮膚刺激装置の入力キーを押すことを促す説明が表示される。これにより、診断対象者は右もしくは左のみを選択するだけの操作でありながら、8領域の視野認知機能を判定することができるようになる。
【0043】
そして診断対象者は縦線1003及び横線1004の交点1010を注視しつつ、この順次表示される判定対象1009が縦線1003で仕切られた領域のうち右側の領域(右上領域105又は右下領域1006)に表示された場合は右手入力兼皮膚刺激装置5の入力キーを押し、左側の領域(左下領域1007又は左上領域1008)に表示された場合は左手入力兼皮膚刺激装置6の入力キーを押す。そしてこの操作を左右の眼両方行うことで、本プログラムは表示装置への表示から入力キーへの入力に要した時間(反応時間)を計測し、その視野における認知機能を判定することができる。なお、本診断処理において、診断対象者が一部領域において判定対象1009を認識することができず右手入力兼皮膚刺激装置5又は左手入力兼皮膚刺激装置6からの入力がない場合もありえるため、この場合なおは一定時間経過した後次の処理に移るようにすることは有用である。
【0044】
図11にこの診断における比較処理における結果の表示例を示す。本処理では図11に示すように、右目及び左目のそれぞれの領域における中心視野及び周辺視野においてそれぞれ測定した反応時間の平均値を表示し、この結果に基づいて、視野別認知機能に異常があるか否かを判定することができるようになる。たとえば右目の右上側周辺視野と左目の右上側周辺視野の反応時間が他の周辺視野、中心視野に比べてきわめて遅い場合は、認知機能低下の疑いがあるとして表示結果に詳細な検査を行うよう表示を行わせることができる。これにより本処理では、非常に簡便に中心視野及び周辺視野の状態について調べることができ、しかもこの判断を定量的に行うことが可能となる。即ち、反応時間として定量的に判断できるため、診断対象者が異常を感じる段階よりも早く、反応時間の異常として検知することが可能となり、正確に早期診断が可能となるのである。なお、図11で示す比較処理の結果は、情報処理装置内においてのみ用い、診断対象者には表示せず、再度の要検査が必要であると判断された場合、電子データとして専門医の判断にゆだねることができるよう情報装置内の記録媒体に格納させておくことも有用である。なおどの程度反応時間が遅いと以上があるかという判断については年齢などによる影響があり適宜調整可能であるが、他の領域の値と比べて突出して遅い場合は要検査と判断することが適当である。
【0045】
更に別の右手入力兼皮膚刺激装置5及び左手入力兼皮膚刺激装置6を用いた診断処理についても説明する。本診断処理は掌に振動を与え、その反応を調べることで掌の振動感覚の障害の有無を判断するものである。なお本診断処理における処理フローについては、上述の図9と同様である。但し、操作説明の内容、測定データ取得の内容、比較処理の内容が異なる。診断方法としては、診断対象者の掌を右手入力兼刺激装置5の振動部502のパッド5022上に配置させ、バイブレーションモータ5021に振動を与えて診断対象者に刺激を与え、その刺激を感じた場合に右手入力キー503を叩いてもらい、その反応までの時間(反応時間)を求め、予め求めてある反応時間基準データと比較し、掌の振動感覚に関する機能が正常な範囲内であるか否かを判断する。反応時間基準データは、正常な掌の振動感覚を有する多数人から予め求めてあるデータであって、診断に必要な属性毎に作成され、反応時間と年齢とが関係付けられたデータである。
【0046】
次に、重心動揺測定装置7を用いた診断処理についても説明する。本診断処理は診断対象者に三角形状の載板701の上に起立位し、足底圧中心を調べることで姿勢保持機能を診断するものである。本診断処理における処理フローについても上述の図9と同様であるが操作説明の内容、測定データ取得の内容、比較処理の内容が異なる。診断方法としては、短時間でできるだけ静止し、その場合における足底圧中心のゆれを求め、予め求めてある実施検査基準データと比較し、姿勢保持機能が正常な範囲内であるか否かを判断する。ここで実施検査基準データとは、正常な姿勢保持機能を有する多数人から予め求めてあるデータであって、例えば図12のグラフで示されるように、年齢とその年齢における足底圧中心のゆれの大きさの予測値との関係が該当する。なお図12では実際の測定を行った場合の分布についても示しておく(図中「Y」で示されているのが実際の測定の値であり、例えば図中において矢印で示されるものは要注意と判断される値となる)。なおこの場合において、「足底圧中心のゆれ」とは、複数のロードセルから求められる重心位置の変化を波形として認識し、その波形に基づいて計算されるエネルギー量が該当する。
また、本実施例においては、診断対象者に重心動揺測定装置上で起立や屈伸を指示するため、測定データ取得に際しては表示装置に適宜指示を表示させることが有用である。
【0047】
次に、ヘッドホン8を用いた診断処理についても参照する。本診断処理は音刺激を用い、その刺激に対する反応時間を求めることで聴力を調べるものである。なお本診断処理における処理フローについても上述の図9と同様であるが操作説明の内容、測定データ取得の内容、比較処理の内容が異なる。診断方法としては、例えば音圧校正した音を複数種類用意し、診断対象者にヘッドホン8を装着させ、ヘッドホン8の左右のスピーカいずれかにランダムに音を出力し、その出力を認識した場合に診断対象者が入力キーに入力を行う(キーを押す)までの時間(反応時間)を測定することで行う。そしてこの反応時間を求め、予め求めてある検査基準データと比較し、聴力の機能が正常な範囲内であるか否かを判断する。なお音圧校正した音としては、上記の測定ができる限りにおいて特段の限定は無いが、広範囲の周波数成分を保持するクリック音を用いることは測定の迅速化において利点があり、特定の周波数成分を有する純音を用いた場合は、周波数毎の診断対象者の特性をより正確に調べることができるという利点がある。
【0048】
次に、マイクロホン9を用いた診断処理についても参照する。本診断処理は診断対象者に発声を行わせ、その発声に基づいて脳機能の診断を行うものである。具体的には痙性麻痺性構音障害や失調性構音障害に該当するか否かを判断するものである。本診断処理における処理フローについては、上述の図9と同様であるが操作説明の内容、測定データ取得の内容、比較処理の内容が異なる。診断方法としては、「ぱ」、「た」、「か」等の語を可及的速く連続的に発声させてマイクロホン9によりその音声を検知し、音声信号の立ち上がり及びたち下がり時間を求め、音声の間隔及びその変動係数、音声区間の間隔及びその変動係数を求め、予め求めてある疾患例検査基準データと比較し、発声の機能が正常な範囲内であるか否かを判断する。
【0049】
そして、以上の各装置について全ての診断を行った後、各種判断の総合的判断処理を行う。その結果を表示部2に表示する。
【0050】
なおこの測定の結果はプリンタ10により紙などの媒体に印刷される。診断対象者はこの結果を参照することで自己の診断結果を保持することができ、以後の治療等に役立てることができる。またこの際、各診断処理における結果についても後の治療診断に役立てるべく情報処理装置2内の記憶装置202に格納しておくことが望ましい。
【0051】
以上、本実施形態によると、診断装置をコンパクトにすることができ、様々な脳機能診断をまとめて一度に行える脳機能診断装置を提供することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態の脳機能診断測定装置は、統合装置4を介して各装置の制御を統合し、コンパクトにすることが可能であって、携帯輸送も可能となり、プライマリーケア医院や総合病院の受付、自治体での健康診断、会社での集団検診、健康娯楽施設、例えば老人ホームなどの高齢者の集う場所に配置し、公共の施設に設置することが可能となる。特に、本機器を医療過疎地に設置し、インターネットなどの電気通信回線を通じて接続し、様々な脳機能診断を行うことで遠隔地医療を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本装置の概略図。
【図2】右手用入力兼皮膚刺激装置の斜視概要図。
【図3】左手用入力兼皮膚刺激装置の斜視概要図。
【図4】重心動揺計の斜視概要図。
【図5】マイクロホン及び頭部顔面保持具を示す概要図。
【図6】本装置のブロック図。
【図7】本装置における診断処理のフローを示す図。
【図8】本装置の処理開始に先立ち入力を受け付ける際の表示装置の表示を示す図。
【図9】本装置における診断処理のフローを示す図。
【図10】表示装置が画面に表示する例を示す図
【図11】比較処理における結果の表示例を示す図
【図12】重心動揺測定装置を用いた診断処理における実施検査規準データを示す図。
【符号の説明】
【0054】
1…脳機能診断装置、2…情報処理装置、3…表示装置、4…統合装置、5…右手用入力兼皮膚刺激装置、6…左手用入力兼皮膚刺激装置、7…重力同様測定装置、8…ヘッドホン、9…マイクロホン、10…プリンタ、201…入力装置、202…記憶装置、203…CPU、204…RAM、401…ケーブル、402…I/O、403…D/Aコンバータ、404…A/Dコンバータ、405…音声増幅器、501…筐体、502…振動部
、503…右手入力キー、5021…バイブレーションモータ、5022…パッド、601…筐体、602…振動部、603…左手用入力キー、701…載板、702…ロードセル、801…スピーカ、802…バンド、901…頭部顔面保持具、902…台、903…支持棒、904…顎保持部、905…前額保持部、906…視野遮断板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、該情報処理装置に接続された表示装置及び統合装置と、該統合装置に接続された右手用入力兼皮膚刺激装置、左手入力兼皮膚刺激装置、重心動揺測定装置、ヘッドホン及びマイクロホンと、を有する脳機能診断装置。
【請求項2】
前記右手用入力兼皮膚刺激装置は、右手用バイブレーションモータ及び右手用入力キーを有し、前記左手用入力兼皮膚刺激装置は、右手用バイブレーションモータ及び左手用入力キーを有することを特徴とする請求項1記載の脳機能診断装置。
【請求項3】
前記右手用バイブレーション及び右手用入力キーは、近接して配置されていることを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項4】
前記左手用バイブレーション及び左手入力キーは、近接して配置されていることを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項5】
前記統合装置は、前記情報処理装置とデジタル信号の入出力を行うI/Oと、前記右手用バイブレーションモータ及び前記左手用バイブレーションモータに接続され、前記右手用バイブレーションモータ及び前記左手用バイブレーションモータの少なくとも一方に前記情報処理装置からのデジタル信号をアナログ信号に変換して出力するD/Aコンバータと、を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項6】
前記ヘッドホンは、前記統合装置における前記D/Aコンバータに接続されてなることを特徴とする請求項5記載の脳機能診断装置。
【請求項7】
前記マイクロフォンおよび音声増幅器は、前記統合装置における前記A/Dコンバータに接続されてなることを特徴とする請求項5記載の脳機能診断装置。
【請求項8】
前記重心動揺測定装置は、前記統合装置におけるA/Dコンバータに接続されてなることを特徴とする請求項5記載の脳機能診断装置。
【請求項9】
前記情報処理装置は、
前記右手用バイブレーションモータを振動させる手段、前記信号を出力してから右手用入力キーによる入力を受け付けるまでの時間を測定する手段、該測定した時間を予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、該比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項10】
前記ヘッドホンは左右二つのスピーカを有し、前記情報処理装置は、前記ヘッドホンの前記左右二つのスピーカのいずれかに音を出力する手段、前記音を出力した後、前記音を出力したスピーカに対応する前記右手用入力兼皮膚刺激装置の前記右手用入力キー又は前記左手用入力兼皮膚刺激装置の前記左手用入力キーによる入力を受け付けるまでの時間を測定する手段、該測定した時間を予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、該比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項11】
前記情報処理装置は、前記右手用入力キー又は前記左手用入力キーによる入力を複数受け付けた際に、各入力の間の時間を測定する手段、該測定した時間に基づいて予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、該比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項12】
前記情報処理装置は、前記重心動揺測定装置の出力から足底圧中心のゆれを求める手段、該求めた足底圧中心のゆれに基づいて予め求めてある基準測定時間と比較処理する手段、該比較処理の結果に基づいて表示装置に出力を行う手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項13】
前記情報処理装置は、前記表示装置の表示画面を複数の領域に分割し、複数の判定対象を前記分割した領域のいずれかに順次表示させる手段、前記表示装置に判定対象を表示させてから前記右手用入力兼皮膚刺激装置又は左手入力兼皮膚刺激装置からの入力を受け付けるまでの時間を計測し、前記表示装置の表示画面に表示された判定対象の位置情報とともに格納する手段、前記計測した時間と前記判定対象の位置情報とを比較処理する手段、として機能させるためのプログラムが格納されてなる記憶装置を有することを特徴とする請求項2記載の脳機能診断装置。
【請求項14】
前記分割される複数の領域は、診断対象者が見た場合に上下左右方向に少なくとも4分割されていることを特徴とする請求項13記載の脳機能診断装置。
【請求項15】
前記分割される複数の領域のそれぞれは、更に、二つの領域に分けられることを特徴とする請求項14記載の脳機能診断装置。
【請求項16】
前記分割される複数の領域のそれぞれは更に、中心視野領域と周辺視野領域に分けられることを特徴とする請求項14記載の脳機能診断装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−149911(P2006−149911A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−348151(P2004−348151)
【出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(304021831)国立大学法人 千葉大学 (601)
【Fターム(参考)】