説明

自動倉庫の背面ピッキングシステム

【課題】 ピッカーのピッキング作業における安全性の向上と棚間口のピッチ(上下方向のサイズ)の縮小を実現できる背面ピッキングシステムを実現する。
【解決手段】 本発明は、間隔をおいて配置された2列の棚群100−1、100−2の間に、上下に昇降可能であると共に棚群の延在方向に走行可能なスタッカクレーン200が配置され、各棚群は上下及びその延在方向に関して複数の棚間口に区画されると共に下側の所定段数の棚間口は商品ピッキングのためのコンテナ400が置かれるフェイスエリアFA、残りの棚間口は商品補充のためのコンテナが置かれる保管エリアRAとされる自動倉庫の背面ピッキングシステムに適用される。本発明においては、前記フェイスエリアにおける棚間口に置かれるコンテナをスライドレールによる引き出し式とし、コンテナを引き出さないとコンテナ内の商品を取り出せないようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫の背面ピッキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
受注オーダーに応じた商品等の物品を出荷する流通センターや配送センターに適用されるピッキングシステムとして、各種物品を格納している2列の棚群の間にスタッカクレーンを配置し、棚群の背面側においてピッキング作業者(以下、ピッカーと呼ぶ)が指定された商品のピッキングを行う、自動倉庫の背面ピッキングシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図5を参照して、背面ピッキングシステムの第1の例について説明する。図5は、商品固定式の自動倉庫の一部及びピッカーの作業エリアを棚群の延在方向から見た図である。
【0004】
商品を格納するための2列の棚群100−1と100−2との間に、上下の昇降及び棚群の延在方向に走行可能なスタッカクレーン200が設けられている。棚群100−1、100−2の構成はほぼ同じであり、棚群100−1について言えば、上下方向及び棚群100−1の延在方向について複数に区画されることで、各区画が商品を格納するための棚間口となる。棚群100−1はまた、ピッカー300の手の届く高さ位置までの棚間口(通常、3段程度)の存在する領域がフェイスエリア(あるいはピッキングエリア)FAとされ、それよりも上の棚間口の存在する領域が保管エリアRAとされる。作業時間帯では、通常、フェイスエリアFAにおいてピッカー300が商品のピッキング作業を行い、スタッカクレーン200は保管エリアRAからフェイスエリアFAに対する商品の補充作業を行う。
【0005】
なお、商品固定式というのは、スタッカクレーン200が保管エリアRAからフェイスエリアFAに対する商品の補充作業を主として行うタイプのものであり、フェイスエリアFAから保管エリアRAへの商品の戻し作業をも行う、後述する商品入れ替え式と区別される。フェイスエリアFAの各棚間口はフローラック形式にされている。フローラック形式というのは、商品を載置する棚板が棚群の背面から斜め下方に突出し、スタッカクレーン200で補充された商品が棚板の先端側に滑り落ち易くなっているタイプのことである。また、商品は、通常、容器に複数個収容した状態で保管され、スタッカクレーン200によるフェイスエリアFAの各棚間口への商品補充も容器単位で行われる。
【0006】
図6は、背面ピッキングシステムの第2の例を示し、商品入れ替え式と呼ばれる自動倉庫の一部(図6a)及びピッカーの作業エリア、つまりフェイスエリアFA(図6b)をそれぞれ棚群の延在方向から見た図である。図6でも2列の棚群100−1、100−2を示しているが、それらの間に配置されるスタッカクレーンは、図5のものと同じで良いので、図示を省略している。商品入れ替え式というのは、前述したように、スタッカクレーンが保管エリアRAからフェイスエリアFAに対する商品の補充作業を行うだけでなく、フェイスエリアFAから保管エリアRAへの商品の戻し作業をも行うタイプのものである(例えば特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2002−160801号公報
【特許文献2】特開平6−156615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の第1、第2の例のいずれの場合も、ピッカーはコンテナとコンテナの隙間Gから手を入れてピッキングを行なっている(第1の例のフェイスエリア最上段のコンテナを除く)。したがって、フェイスエリアにおける棚間口の段ピッチは、コンテナ高さに加えて、手を入れる隙間Gも加わった段ピッチとする必要がある。特に、第2の例の場合には、最下段の棚間口では腰を曲げた状態でのピッキング作業を容易にするために更に隙間Gを大きくする必要があった。この場合、通常サイズのコンテナでは、ピッカーの身長に合わせるとフェイスエリアには3段の棚間口しか確保することができず、棚間口数が不足する場合も発生していた。
【0009】
また、棚間口の上方に手を入れる隙間Gがあったとしても、商品が大きい場合には取り出すことができず、図6(b)に示すように、結局はコンテナを棚間口から引き出して支えた状態で商品のピッキング作業を行う必要があり、ピッカーに労力、作業時間の面で負担を増加させる場合があった。
【0010】
逆に、商品が小さい場合には棚間口の上方に手を入れる隙間Gがあることから、ピッキング作業とは無関係の者が容易に商品を取り出すことができ、セキュリティー上の問題があった。
【0011】
そこで、本発明の主たる課題は、ピッカーのピッキング作業における安全性の向上と棚間口のピッチ(上下方向のサイズ)の縮小を実現できる背面ピッキングシステムを実現することにある。
【0012】
本発明の他の課題は、ピッカーの誤ピッキングや、部外者による商品抜き取りを防止することのできる背面ピッキングシステムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、間隔をおいて配置された2列の棚群の間に、上下に昇降可能であると共に棚群の延在方向に走行可能なスタッカクレーンが配置され、各棚群は上下及びその延在方向に関して複数の棚間口に区画されると共に下側の所定段数の棚間口は商品ピッキングのためのコンテナが置かれるフェイスエリア、残りの棚間口は商品補充のためのコンテナが置かれる保管エリアとされる自動倉庫の背面ピッキングシステムにおいて、前記フェイスエリアにおける棚間口に置かれるコンテナをスライドレールによる引き出し式とし、コンテナを引き出さないとコンテナ内の商品を取り出せないようにしたことを特徴とする。
【0014】
本背面ピッキングシステムにおいては、あらかじめ作成されたピッキング計画に基づいて少なくとも前記スタッカクレーンを制御すると共に前記フェイスエリアに設けられた端末装置を通してピッカーに対しピッキング作業内容の指示を行う機能を有する制御装置を備え、前記フェイスエリアの各棚間口には、前記コンテナの引き出しを検出し、これを前記制御装置に報知するセンサーを設けることが望ましい。
【0015】
本背面ピッキングシステムにおいてはまた、前記制御装置は、前記端末装置による前記ピッキング作業内容の指示を前記フェイスエリアの棚間口毎に行うと共に、棚間口に対するピッキング作業内容の指示と当該棚間口における前記コンテナの引き出し検出を連動させ、ピッキング作業内容を指示していない棚間口の前記センサーからコンテナ引き出しの報知を受けた場合にはその旨を前記端末装置、システム管理者のうち少なくとも前記端末装置に知らせることが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
フェイスエリアの棚間口上方に、手を入れる隙間を確保するためのスペースを設定する必要が無いので、棚間口の段ピッチ(上下方向のサイズ)を短縮することができ、これにより、同じピッキング作業高さでフェイスエリアの棚間口の段数を増やすことができる。
【0017】
コンテナを引き出し式としたことにより、ピッカーは棚群の背面から引き出されたコンテナに対して棚群背面からより離れてピッキング作業を行うことになり、ピッカーによるピッキング作業域が、スタッカクレーンの稼動領域からより離れることによるピッカーの安全性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明による背面ピッキングシステムの実施形態を示し、本発明を商品入れ替え式と呼ばれる自動倉庫に適用した場合について示している。図6と同様、図1(a)は自動倉庫の一部、つまり2列の棚群をその延在方向から見た図であり、図1(b)は2列の棚群の一部であるピッカーの作業エリア、つまりフェイスエリアFAを棚群の延在方向から見た図である。図1でも2列の棚群100−1、100−2を示しているが、それらの間に配置されるスタッカクレーンは、図5のものと同じで良いので、図示を省略している。
【0019】
本実施形態における各棚群も、下側の数段をフェイスエリアFA、それより上を保管エリアRAとしているが、フェイスエリアFAはこれまでの例よりも1段多い4段としている。その理由は後述する。フェイスエリアFAにおける各棚間口は、スライドレールによってコンテナを引き出すことができるようにしている。逆に言えば、コンテナを引き出さないとコンテナ内の商品を取り出せないようにしている。
【0020】
スライドレール自体は良く知られているので図2、図3を参照して一例を簡単に説明する。便宜上、図1〜図3において、図6と同じ部分には同じ参照番号を付している。そして、スタッカクレーンは伸縮自在な載置板を有するものとする。
【0021】
図2、図3において、1つの棚間口110は、上下方向に延びる4本のフレーム(支柱)115で規定される。棚間口110内であって商品、すなわち図3中に一点鎖線で示すコンテナ400の出し入れ方向に並ぶ対の2本のフレーム115の間にはそれぞれ、上下方向に延びる支持板10が設けられている。スライドレールは、本体側レール20と引き出し側レール30とから成る。本体側レール20は支持板10の内面側、つまり棚間口110に面した側に取り付けられ、引き出し側レール30は引き出し40の両側縁に取り付けられている。引き出し側レール30のスライドが本体側レール20によりガイドされ、2本の本体側レール20により引き出し40の出し入れがガイドされる。
【0022】
引き出し40は、前板41と、コンテナ400を載せるために前板41に一体的に取り付けられた搭載部42と、引き出し側レール30を取り付けるために搭載部41の側縁から少し立ち上がった取付部43とから成る。搭載部42は、スタッカクレーン200における伸縮自在な載置板210によるコンテナ400の受け渡しを可能とするために、コンテナ400の幅よりは狭く、載置板210の幅より大きな幅の切り込み42aを有するものとしている。搭載部42には、そこに載るコンテナ400を位置決めするためのガイド等を設けることが望ましい。
【0023】
以上のようなスライドレール及び引き出し40により、コンテナ400を棚間口110から出し入れ自在にしている。その結果、商品のピッキングに際してはコンテナ400を棚間口110から引き出して商品を取り出すので、その真上の棚間口にスタッカクレーンの載置板210が進入したとしても、ピッカーの身体の一部に接触する等の問題は生じない。従って、棚間口110の天井部近くに手を入れる隙間(図6bにGで示す)を確保する必要が無い。このようにして削減されるスペースは3段分(図6の場合)あるので、この3段分のスペースを利用してフェイスエリアFAにもう1段分の棚間口を確保することができ、図1に示すように、合計4段の棚間口によるフェイスエリアFAを形成することができる。
【0024】
なお、上記のスタッカクレーンによるコンテナの移載形態、スライドレールによるコンテナの出し入れ形態はあくまでも一例にすぎず、図1(b)に簡略化して示しているように、コンテナ400を2本の引き出し側レールに直接載せるようにし、前板も省略して棚間口に対し、コンテナ400自体をスライドレールを介して手で引き出し、押入れ可能にしても良い。
【0025】
図4は、スタッカクレーンによるコンテナの移載形態の他の例を示す。棚群の延在方向に関するフレーム115の間隔が1つの棚間口の幅よりも十分に大きい場合、4本のフレーム115の間に棚板15が設けられる。そして、棚板15の上方空間が複数の支持板10により複数の棚間口110に区画され、各棚間口110に図2、図3で説明したようなスライドレールによる引き出し40が設けられる。一方、スタッカクレーンとしては、載置板による、いわばすくい取りタイプではなく、棚間口110に出し入れ自在で、互いの間隔が接近、離反可能な2本の挟み板220による挟持機構を備えるものが使用される。スタッカクレーンは、この挟持機構により棚間口110に収納状態にある引き出し40の搭載部42に対し、コンテナ400の移載を行う。
【0026】
上記のように、スタッカクレーンによるコンテナの移載形態、スライドレールによるコンテナの出し入れ形態は様々なタイプのものが提供されており、本発明は、スタッカクレーンによるコンテナの移載形態、スライドレールによるコンテナの出し入れ形態によって制限を受けるものではない。
【0027】
本背面ピッキングシステムはシステム全体を統括制御するための制御装置として機能する管理計算機(図示せず)を備える。管理計算機は、あらかじめ作成された1日のピッキング計画に基づいてシステム全体の制御を行うが、作業開始前に、どの棚間口にどの商品が格納され、またどの棚間口が空き状態にあるかを把握している。制御の一部を簡単に説明すると、管理計算機は、ピッカー毎にフェイスエリアFAに設置される端末装置(図示せず)に対し、そのディスプレイにピッキングすべき商品の種別や個数を表示させる。各棚間口に表示灯を持つ表示器が設けられている場合、ディスプレイでの表示と並行して、管理計算機がピッキングすべき商品のある棚間口の表示灯を点滅させるようなことも行われている。管理計算機はまた、スタッカクレーン200を制御してピッカーがピッキングを行う棚間口に対して保管エリアRAからの商品の補充を行ったり、場合によっては棚間口間での商品の移し替えを行ったりする。ピッカーはディスプレイに表示された内容のピッキングを終了すると、端末装置を通してこれを管理計算機に知らせ、これを受けた管理計算機は端末装置を通してピッカーに対し新たなピッキングを指示する。その結果、管理計算機は、どの棚間口にどの商品がどれ位存在するかを常に把握することができ、把握した内容に応じてスタッカクレーン200を制御する。
【0028】
ピッカーに対するピッキング指示は、棚間口毎に設置した表示器を端末装置とし、この表示器を通して行う場合もある。この場合、表示器は表示灯のほか、個数表示部、ピッキング完了押しボタン等を持つ。ピッカーは、表示灯の点滅している表示器における個数表示部でピッキングすべき商品、個数を確認し、ピッキングを終了するとピッキング完了押しボタンを押す。
【0029】
いずれにしても、管理計算機は、指示した商品が指示した個数だけピッキングされたかどうかを自動倉庫のすべてのフェイスエリアについて把握している。
【0030】
ところで、上記のようなピッキング指示が行われるにもかかわらず、ピッカーが指示されていない商品を誤ってピッキングしてしまうことがある。あるいはまた、ピッカー以外の部外者が商品を取り出して持ち去るというセキュリティー上の問題がある。このような部外者による商品取出しは、特に、図5、図6のように容器あるいはコンテナ400を棚間口から引き出さずとも商品の取出しが可能になっている場合に行われ易い。
【0031】
このような問題点を解消するために、本背面ピッキングシステムでは、フェイスエリアFAの棚間口におけるコンテナ400を引き出し式としているだけでなく、引き出し40(あるいはコンテナ400)の引き出しを検出するスライド検出センサーをフェイスエリアFAの棚間口毎に設けている。図1(b)に示すように、ここでは棚間口の対のスライドレールの一方にスライド検出センサーSDを設け、引き出し40が引き出され時にはこれを管理計算機に報知するようにしている。
【0032】
管理計算機では、各棚間口のスライド検出センサーSDからの報知のログ(記録)を取り、ピッキング作業のトレースを行うことができるようにしている。管理計算機はまた、ピッキング指示とスライド検出センサーSDからの報知を連動させることにより、指示した商品以外の商品がピッキングされた時、すなわちピッキング指示を出していない棚間口のスライド検出センサーSDから引き出し40の引き出しの報知を受けた場合には、該当するフェイスエリアFAの端末装置あるいは該当する棚間口の表示器に対して警報表示を行わせる。特に、指示した商品以外の商品を収容した引き出し40の引き出しが、ピッキング作業の行われていないフェイスエリア、すなわちピッカーのいないフェイスエリアFAで検出された場合、管理計算機はピッカー以外の部外者による商品抜き取りが行われたものと判定し、その旨をシステムの管理者に報知することでセキュリティーを向上させることができる。なお、セキュリティーの観点から言えば、各棚間口のスライドレールに引き出しをロックするロック機構を設けて常時引き出しをロックする状態におき、ある棚間口の商品ピッキング指示を出した時にその棚間口のロック機構を解除してピッキング可能とするようにしても良い。
【0033】
以上のように、本実施形態による背面ピッキングシステムによれば、コンテナあるいはこれを載せた引き出しをスライドレールによって棚間口に出し入れ可能とし、コンテナあるいは引き出しが引き出されたことを検出できるようにしたことにより、以下の効果が得られる。
【0034】
フェイスエリアの棚間口上方に、手を入れる隙間を確保するためのスペースを設定する必要が無いので、棚間口の段ピッチ(上下方向のサイズ)を短縮することができ、これにより、同じピッキング作業高さでフェイスエリアの棚間口の段数を増やすことができる。
【0035】
コンテナを引き出し式としたことにより、ピッカーは棚群の背面から引き出されたコンテナに対して棚群背面からより離れてピッキング作業を行うことになり、ピッカーによるピッキング作業域が、スタッカクレーンの稼動領域からより離れることによるピッカーの安全性を向上させることができる。
【0036】
棚間口においてはコンテナを載せる載置部からコンテナを浮かさないため、コンテナ戻り時のコンテナ位置が一定しており、スタッカクレーンで搬送したときの、位置ずれエラーか発生しにくい。
【0037】
管理計算機からの端末装置に対する棚間口毎のピッキング指示と棚間口毎に設けたスライド検出センサーの検出とを連動させることにより、誤ピッキングを検出して端末装置を介しピッカーに報知することができ、ピッキング精度の向上を図ることができる。また、スライド検出センサーの検出信号を用いてコンテナ引き出しのログ(記録)を取ることにより、後でピッキング作業のトレースが可能となる。更に、コンテナを棚間口から引き出さないと商品を取り出せないようにし、ピッキング指示を出していない棚間口のスライド検出センサーからコンテナの引き出しの報知を受けた場合には、部外者による商品抜き取りが発生したものと判定してシステム管理者にその旨を報知することにより、フェイスエリアにおけるセキュリティーの向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、ピッキングフェイスを持つ商品入れ替え式の自動倉庫だけでなく、商品固定式のラックにおいても、スライドレールによる引き出し方式と引き出しを検出するセンサーを取り付けることにより、商品入れ替え式と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本発明による背面ピッキングシステムの自動倉庫の実施形態を示し、図1(a)は自動倉庫の一部である棚群をその延在方向から見た図であり、図1(b)は棚群の一部であるピッカーの作業エリア、つまりフェイスエリアを棚群の延在方向から見た図である。
【図2】図2は、スライドレールによる引き出しの基本構成を説明するための側面図である。
【図3】図3は、図2の基本構造を上方から見た図である。
【図4】図4は、スタッカクレーンによるコンテナ移載形態の他の例を説明するための平面図である。
【図5】図5は、商品固定式の従来の自動倉庫の一部及びピッカーの作業エリアを棚群の延在方向から見た図である。
【図6】図6は、商品入れ替え式の従来の自動倉庫の一部(図6a)及びピッカーの作業エリア、つまりフェイスエリア(図6b)をそれぞれ棚群の延在方向から見た図である。
【符号の説明】
【0040】
10 支持板
20 本体側レール
30 引き出し側レール
40 引き出し
41 前板
42 搭載部
100−1、100−2 棚群
110 棚間口
115 フレーム(支柱)
200 スタッカクレーン
210 載置板
400 コンテナ
FA フェイスエリア
RA 保管エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔をおいて配置された2列の棚群の間に、上下に昇降可能であると共に棚群の延在方向に走行可能なスタッカクレーンが配置され、各棚群は上下及びその延在方向に関して複数の棚間口に区画されると共に下側の所定段数の棚間口は商品ピッキングのためのコンテナが置かれるフェイスエリア、残りの棚間口は商品補充のためのコンテナが置かれる保管エリアとされる自動倉庫の背面ピッキングシステムにおいて、
前記フェイスエリアにおける棚間口に置かれるコンテナをスライドレールによる引き出し式とし、コンテナを引き出さないとコンテナ内の商品を取り出せないようにしたことを特徴とする自動倉庫の背面ピッキングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の背面ピッキングシステムにおいて、
あらかじめ作成されたピッキング計画に基づいて少なくとも前記スタッカクレーンを制御すると共に前記フェイスエリアに設けられた端末装置を通してピッカーに対しピッキング作業内容の指示を行う機能を有する制御装置を備え、
前記フェイスエリアの各棚間口には、前記コンテナの引き出しを検出し、これを前記制御装置に報知するセンサーを設けたことを特徴とする自動倉庫の背面ピッキングシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の背面ピッキングシステムにおいて、
前記制御装置は、前記端末装置による前記ピッキング作業内容の指示を前記フェイスエリアの棚間口毎に行うと共に、棚間口に対するピッキング作業内容の指示と当該棚間口における前記コンテナの引き出し検出を連動させ、
ピッキング作業内容を指示していない棚間口の前記センサーからコンテナ引き出しの報知を受けた場合にはその旨を前記端末装置、システム管理者のうち少なくとも前記端末装置に知らせることを特徴とする自動倉庫の背面ピッキングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−126682(P2009−126682A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305848(P2007−305848)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】