自動原稿搬送装置
【課題】 回転部材の回転位置によらずに回転部材の脱落を抑制することができる自動原稿搬送装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 揺動ブラケット5がプレスローラ16を搬送路P側へ付勢する。このプレスローラ16の回転軸160が、搬送路フレーム6により、搬送路Pと交差する方向に移動可能に支持される。また、搬送路フレーム6には、外側に向かって延びる一対の軸支持リブ62が形成される。更に、揺動ブラケット5の回転軸50が、軸支持リブ62の間隔を広げるように軸支持リブ62を弾性変形させることにより、両端が軸支持リブ62の当接部62aへ挿入される。また、一対の軸支持リブ62は、揺動ブラケット5の回転軸50の保持位置よりも自由端側に形成された当接部62aが、着脱可能な外装パネル8にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制される。
【解決手段】 揺動ブラケット5がプレスローラ16を搬送路P側へ付勢する。このプレスローラ16の回転軸160が、搬送路フレーム6により、搬送路Pと交差する方向に移動可能に支持される。また、搬送路フレーム6には、外側に向かって延びる一対の軸支持リブ62が形成される。更に、揺動ブラケット5の回転軸50が、軸支持リブ62の間隔を広げるように軸支持リブ62を弾性変形させることにより、両端が軸支持リブ62の当接部62aへ挿入される。また、一対の軸支持リブ62は、揺動ブラケット5の回転軸50の保持位置よりも自由端側に形成された当接部62aが、着脱可能な外装パネル8にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原稿搬送装置に係り、更に詳しくは、回転軸を支持する一対の軸支持リブを有する自動原稿搬送装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
自動原稿搬送装置では、搬送ローラなどの回転部材の両端を一対の軸支持リブによって支持している。この軸支持リブとして弾性変形可能な部材を用いれば、軸方向に軸支持リブを弾性変形させて軸支持リブ間の幅を拡げることができ、軸支持リブに回転部材を容易に取り付けることができる。しかしながら、軸支持リブが外力によって弾性変形しやすくなるため、外力が回転部材に作用する場合に、回転部材が軸支持リブから外れやすくなるという問題があった。
【0003】
特許文献1には、用紙を排紙する排出シュートの腕部とリアカバーとを回転可能に連結したレーザプリンタが記載されている。このレーザプリンタでは、リアカバーに突起部を形成し、リアカバーが閉じられた状態では、排出シュートの腕部の内面にこの突起部を当接させている。このため、腕部が内側へ弾性変形することを抑制し、リアカバーの脱落を抑制することができる。一方、リアカバーが開かれた状態では、突起部がリアカバーから離れているため、腕部の弾性変形が抑制されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−330172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたレーザプリンタでは、リアカバーが開かれている場合、リアカバーの脱落を抑制できないという問題があった。しかも、リアカバーの開閉状態によらずにリアカバーの脱落を抑制しようとすれば、常にリアカバーの内面に突起部を当接させる必要があることから、排出シュートへのリアカバーの取付作業が煩雑になるという問題があった。特に、軸支持リブに外向きの力が加えられるような構成であれば、この問題は重大である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回転部材の回転位置によらずに回転部材の脱落を抑制することができる自動原稿搬送装置を提供することを目的とする。特に、回転部材の取付作業を煩雑にすることなく回転部材の脱落を抑制することができる自動原稿搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の本発明による自動原稿搬送装置は、原稿の搬送路を形成する搬送路フレームと、
上記搬送路上において上記原稿をニップするためのプレスローラと、上記プレスローラを上記搬送路側へ付勢する揺動ブラケットと、着脱可能な連結部材とを備え、上記プレスローラが、上記搬送路フレームにより、上記搬送路と交差する方向に移動可能に支持された回転軸を有し、上記搬送路フレームが、外側に向かって延びる一対の軸支持リブを有し、上記揺動ブラケットが、上記軸支持リブの間隔を広げるように上記軸支持リブを弾性変形させることにより、両端が上記軸支持リブの軸保持部へ挿入される回転軸を有し、上記一対の軸支持リブが、上記揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に形成された当接部が上記連結部材にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制されるように構成される。
【0008】
この様な構成によれば、一対の軸支持リブを弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることによって、揺動ブラケットの回転軸が軸支持リブに取り付けられる。このため、構成が簡単であり、取り付けも容易である。
【0009】
さらに、連結部材を介して軸支持リブの自由端側を互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制している。このため、揺動ブラケットの回転位置にかかわらず、揺動ブラケットが軸支持リブの軸保持部から脱落するのを抑制することができる。また、連結部材が揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に取り付けられるので、揺動ブラケットの取付後に連結部材を取り付けることができる。従って、揺動ブラケットの取付作業を煩雑にすることなく揺動ブラケットの脱落を抑制することができる。
【0010】
第2の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、外装パネルであるように構成される。
【0011】
この様な構成によれば、一対の軸支持リブが、外装パネルを介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケットの脱落を防止することができる。
【0012】
第3の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、内側に向かって延びる一対の当接リブを有し、上記連結部材を取り付けることにより、上記当接リブが、上記軸支持リブと当接するように構成される。
【0013】
第4の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、一対の挿入孔を有し、上記連結部材を取り付けることにより、上記軸支持リブが、上記挿入孔に嵌合するように構成される。
【0014】
第5の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記挿入孔が、上記連結部材を貫通しない凹部からなるように構成される。
【0015】
第6の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記挿入孔が、上記連結部材を貫通する貫通孔からなり、上記軸支持リブが、上記弾性変形の方向へ突出し、上記連結部材の外面と当接するスナップフィット部を有するように構成される。
【0016】
この様な構成によれば、軸支持リブに連結部材を固着させる必要がないので、軸支持リブへの連結部材の取付作業を更に容易化することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明による自動原稿搬送装置は、一対の軸支持リブを弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることによって、揺動ブラケットの回転軸が軸支持リブに取り付けられる。このため、構成が簡単であり、組み立ても容易である。また、連結部材を介して軸支持リブの自由端側を互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制している。このため、揺動ブラケットの回転位置にかかわらず、揺動ブラケットが軸支持リブの軸保持部から脱落するのを抑制することができる。更に、連結部材が揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に取り付けられるので、揺動ブラケットの取付後に連結部材を取り付けることができる。従って、揺動ブラケットの取付作業を煩雑にすることなく揺動ブラケットの脱落を抑制することができる。
【0018】
また、一対の軸支持リブが、外装パネルを介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケットの脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態による自動原稿搬送装置の一構成例を示した外観図である。
【図2】図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、開閉カバー3が閉状態の場合が示されている。
【図3】図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、開閉カバー3が開状態の場合が示されている。
【図4】図2における破線Aで示された範囲を拡大した説明図である。
【図5】図3における破線Aで示された範囲を拡大した説明図である。
【図6】揺動ブラケット5及びその周辺を斜め上方(搬送路P付近)から見た場合の様子を示した斜視図である。
【図7】図6の軸支持リブ62についての説明図である。
【図8】揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。
【図9】揺動ブラケット5及びその周辺を斜め下方から見た様子を示した斜視図である。
【図10】図9の状態から外装パネル8を取り付けた場合の様子を示した斜視図である。
【図11】図1の自動原稿搬送装置1を下方から見た様子を示した斜視図である。
【図12】実施の形態2による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【図13】実施の形態3による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【図14】実施の形態4による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態による自動原稿搬送装置1を含む複合機100の一構成例を示した外観図である。複合機(MFP:Multifunction Peripheral)100は、自動原稿搬送装置1と、画像読取、印刷、ファクシミリ送受信などを行うMFP本体部2とによって構成される。
【0021】
MFP本体部2の原稿台2tの上面には、図示しないプラテンガラス及びコンタクトガラスが形成され、このプラテンガラス及びコンタクトガラス上に自動原稿搬送装置1が開閉可能に配置されている。つまり、この複合機100は、プラテンガラス上に載置された原稿を読み取る固定走査方式、自動原稿搬送装置1により自動搬送中の原稿を読み取る流し読み方式のいずれの方式でも原稿を読み取ることができる。
【0022】
自動原稿搬送装置1は、原稿トレイ11及び排出トレイ12を備え、その内部には搬送路が形成されている。原稿トレイ11内の原稿は、1枚ずつ分離して繰り込まれ、搬送路に沿って搬送され、排出トレイ12へ排出される。この搬送路は、MFP本体部2のコンタクトガラス上を通過するように形成されており、原稿は、コンタクトガラス上を通過する際にMFP本体部2によって読み取られる。
【0023】
複合機100では、原稿詰まりなどが発生し、搬送路上に原稿が残された状態で原稿の搬送を停止した場合、ユーザが操作レバー31を引き、開閉カバー3を開くことにより、搬送路上の原稿を取り出すことができる。このとき、開閉カバー3の開動作により、原稿のニップ状態が解除され、原稿を容易に取り出すことができる。
【0024】
図2及び図3は、図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、図2は、開閉カバー3を閉じた閉状態を示し、図3は、開閉カバー3が開いた開状態を示す。自動原稿搬送装置1は、開閉カバー3、揺動ブラケット5、原稿トレイ11、排出トレイ12、固定ピン13、搬送ローラ15、プレスローラ16及び外壁パネル17により構成される。
【0025】
原稿トレイ11から繰り込まれた原稿は、搬送路P上を搬送され、読取位置RにおいてMFP本体部2のコンタクトガラス(図示せず)上を通過する。このとき、MFP本体部2により、原稿の読取が行われる。読取の終了後、原稿は排出トレイ12へ排出される。
【0026】
搬送ローラ15は、図示しない駆動モータにより駆動され、搬送路P上の原稿を搬送する原稿搬送手段である。搬送路P上には、複数の搬送ローラ15が配置され、これらの搬送ローラ15によって原稿の搬送が行われる。
【0027】
プレスローラ16は、搬送路Pを挟んで搬送ローラ15と対向して配置され、搬送路P上において原稿をニップするための従動ローラである。原稿をニップすることにより、搬送中の原稿すべりが抑制される。
【0028】
外壁パネル17は、開閉カバー3の左端の下方に設けられた筐体側壁である。開閉カバー3は、その外面が外壁パネル17の上端に当接する位置まで開くことができる。つまり、開閉カバー3の可動範囲は、外壁パネル17の上端によって規制されている。ここでは、開角度の最大値が約90°となるまで、開閉カバー3を開くことができる。
【0029】
開閉カバー3は、自動原稿搬送装置1の上部に配置され、上流側の搬送路Pを覆うカバーであり、右側が略水平に延び、左側を下向きに湾曲させた形状を有し、左端付近に回転軸30が設けられ、右端付近にフック32が設けられている。この開閉カバー3は、ユーザの開閉操作によって回転軸30を中心として回動し、閉状態では搬送路Pの上流部分を覆う一方、開状態では搬送路Pの上流部分を露出させる。フック32は、自動原稿搬送装置1内の固定ピン13と嵌合することにより、開閉カバー3を閉状態に固定するロック手段である。このフック32は、図1の操作レバー31に連結され、ユーザが操作レバー31を操作することにより、フック32が回動して固定ピン13から外れ、開閉カバー3が開閉自在になる。
【0030】
揺動ブラケット5は、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ付勢する揺動部材であり、揺動ブラケット5の押圧力が、搬送ローラ15及びプレスローラ16間のニップ圧になる。開閉カバー3が閉状態の場合、開閉カバー3は揺動ブラケット5と接触しておらず、揺動ブラケット5の押圧が開閉カバー3に加えられることはない。この状態から開閉カバー3を開くと、開閉カバー3の左端が揺動ブラケット5に当接し、開閉カバー3は揺動ブラケット5と接触する。さらに開閉カバー3を回動させると、開閉カバー3が揺動ブラケット5を回動させ、プレスローラ16を搬送ローラ15から離間させ、ニップ状態を解除することができる。
【0031】
図4及び図5は、図1の複合機100の要部の一構成例を示した説明図であり、図2及び図3における破線Aで囲まれた範囲をそれぞれ拡大して示した説明図である。
【0032】
搬送路フレーム6,7は、原稿の搬送路Pを形成し、原稿を案内するためのガイドフレームである。搬送路フレーム7の上流側は、開閉カバー3の内面と対向し、その間隙として左下に向かって外側へ緩やかに湾曲する搬送路Pが形成される。搬送路フレーム7の下流側は、搬送路フレーム6と対向し、その間隙として右下へ斜めに延びる搬送路Pが形成される。また、搬送路フレーム6,7には、互いに対向する開口部がそれぞれ設けられ、これらの開口部からプレスローラ16及び搬送ローラ15を搬送路Pへ突出させることにより、搬送中の原稿をニップする。
【0033】
外装パネル8は、図1のMFP本体部2の上面に対向するように配置された着脱可能な板状の連結部材である。外装パネル8は、L字状の断面を有し、その底面を外壁パネル17の底面と略一致させるように自動原稿搬送装置1の底面に取り付けられる。また、外装パネル8には、切り欠き部が形成されており、プレスローラ16及び揺動ブラケット5の下端を自動原稿搬送装置1の外側、すなわち、MFP本体部2側へ露出させている。
【0034】
プレスローラ16は、搬送路Pと交差する方向に移動可能な回転軸160を有する従動ローラである。ここでは、回転軸160を右上又は左下へ直線的に平行移動することができるものとする。つまり、揺動ブラケット5が回転軸160を押し上げれば、回転軸160が搬送ローラ15側へ移動し、原稿をニップする。一方、揺動ブラケット5が回転軸160から離れると、プレスローラ16の自重により、回転軸160が搬送ローラ15から離れ、ニップ状態が解除される。
【0035】
揺動ブラケット5は、回転軸50を中心として揺動可能に配置された揺動部材であり、搬送路フレーム6及び外装パネル8に挟まれて配置されている。この揺動ブラケット5は、回転軸50から右下へ延びる下端当接部51と、回転軸50から左上へ延びるアーム部52と、アーム部52の先端に形成された上端当接部53と、回転軸50の左側で略水平に延びる支持板54と、アーム部52及び支持板54を支持する補強フレーム55とにより構成される。
【0036】
下端当接部51は、プレスローラ16の回転軸160に当接させる当接部であり、下端当接部51の上面には、先端に近づくほど後退する傾斜面51sが形成され、この傾斜面51sを経て、厚さが薄くなった先端に平板部51pが形成されている。平板部51pの上面は、プレスローラ16の回転軸160に当接し、揺動ブラケット5の揺動姿勢に応じてプレスローラ16を移動させる。すなわち、揺動ブラケット5が反時計回りに回動すれば、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させ、揺動ブラケット5が時計回りに回動すれば、プレスローラ16が自重により下方へ移動し、揺動ブラケット5と当接している状態が維持される。
【0037】
アーム部52は、回転軸50を挟んで、下端当接部51とは反対側に延び、下端当接部51よりも長く、その上端に上端当接部53が形成されている。上端当接部53は、開状態の開閉カバー3を当接させる当接部であり、アーム部52よりも急な傾斜をなすようにアーム部52の先端から上へ延びている。
【0038】
支持板54は、揺動ブラケット5を付勢する付勢部材(不図示)の当接部であり、補強フレーム55を挟んで前後方向に延びる一対の矩形平板からなる。補強フレーム55は、アーム部52及び支持板54を補強するフレーム部材からなる。
【0039】
開閉カバー3は、揺動ブラケット5に当接させる当接部34を有している。ここでは、開閉カバー3の外面33の下端が当接部34となり、図4の閉状態では、開閉カバー3が揺動ブラケット5と当接していないが、図5の開状態では、開閉カバー3の当接部34が揺動ブラケット5の上端当接部53に当接する。つまり、閉状態の開閉カバー3は、揺動ブラケット5と接触していないが、開状態の開閉カバー3は、揺動ブラケット5と接触している。
【0040】
ここで、閉状態から開閉カバー3を開いた角度を開角度とすれば、この開角度が一定値に達すると、開閉カバー3の当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53に当接する。このときの開角度を「会合角」と呼ぶことにすれば、開角度が会合角以上であれば、開閉カバー3の開角度に応じて、揺動ブラケット5を回動させることができる。一方、開角度が会合角未満であれば、開閉カバー3の当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53から離れ、両者は互いに接触しない状態となる。このため、閉状態において、ニップ圧が開閉カバー3に加わることはなく、開閉カバー3の閉じ位置によって、ニップ圧が変動することもない。
【0041】
また、開閉カバー3の当接部34が当接する位置を力点とし、プレスローラ16の回転軸160が当接する位置を作用点とすれば、揺動ブラケット5は、力点から回転軸50までの距離が、作用点から回転軸50までの距離よりも長くなるように構成することにより、ニップ圧に比べて小さな力で揺動ブラケット5を回動させることができる。このため、所望のニップ圧を確保しつつ、開閉カバー3の開閉操作を容易化することができる。
【0042】
図6は、揺動ブラケット5及びその周辺を斜め上方(搬送路P付近)から見た場合の様子を示した斜視図である。アーム部52、上端当接部53及び支持板54は、いずれも略矩形の平板形状からなる。また、下端当接部51の平板部51pも略矩形の平板形状からなり、アーム部52及び上端当接部53に比べて幅が広くなっている。
【0043】
補強フレーム55は、アーム部52及び支持板54を連結する3面の側壁面からなり、アーム部52及び補強フレーム55によって、下面が開放された三角柱形状の中空部を形成している。また、回転軸50上には、2以上の補強リブ50aが形成されている。補強リブ50aは、回転軸50の周方向に形成された筋状の凸形状部である。
【0044】
付勢部材9は、揺動ブラケット5を付勢する付勢手段、例えば、コイルバネからなる。一対の付勢部材9は、その一端が一対の支持板54の上面にそれぞれ連結され、他端が搬送路フレーム6に連結され、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させるように、揺動ブラケット5を付勢している。ここでは、揺動ブラケット5を図4における反時計回りに押圧することにより、下端当接部51が下側からプレスローラ16を押圧し、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させる。つまり、付勢部材9の付勢力により、搬送ローラ15及びプレスローラ16間のニップ圧が確保される。
【0045】
ただし、開閉カバー3の開角度が会合角に達すると、開閉カバーの当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53に当接し、両者が互いに接触する。この状態から開閉カバー3をさらに開く動作が行われれば、揺動ブラケット5が、付勢部材9の付勢力に抗して時計回りに回動する。このため、開閉カバー3の開角度に応じて、揺動ブラケット5の揺動姿勢が変化し、プレスローラ16の回転軸160が下方に移動する。一方、搬送ローラ15の回転軸は固定されているので、搬送ローラ15の回転軸は移動せず、プレスローラ16が搬送ローラ15から離間し、ニップ状態が解除される。
【0046】
軸支持リブ62は、揺動ブラケット5の回転軸50の両端を支持するU字状の支持部材であり、互いに対向する一対の板状部材からなる。ここでは、軸支持リブ62が、射出成型によって搬送路フレーム6(図4)と一体的に成型されるものとする。
【0047】
図7は、図6の軸支持リブ62についての説明図であり、軸支持リブ62を通り、揺動ブラケット5の回転軸50と直交する切断面で切断した場合の断面図である。この図では、便宜上、切断面に広ピッチのハッチングを付し、搬送路フレーム6と一体成型された部材であって、背景として見える部材には狭ピッチのハッチングを付している。
【0048】
搬送路フレーム6には、外側に向かって延びる一対の軸支持リブ62が形成される。軸支持リブ62のU字の外周下端部には、下方向に突出する当接部62aが形成され、外装パネル8に形成された挿入孔8aに挿入される。
【0049】
軸支持リブ62は、規制部材65とともに、揺動ブラケット5の回転軸50を支持している。軸支持リブ62及び規制部材65は、軸方向の異なる位置に形成され、軸支持リブ62が上方向を除いて回転軸50の移動を規制し、規制部材65が、回転軸50の上方向への移動を規制している。この例では、揺動ブラケット5の回転軸50が、軸支持リブ62の内周面に形成された軸保持部62g内に保持されている。
【0050】
規制部材65は、搬送路フレーム6を回転軸50に向けて突出させたリブであり、軸支持リブ62と同様、搬送路フレーム6と一体的に成型されている。また、搬送路フレーム6は、軸支持リブ62の両端が連結される連結位置の間に貫通孔62hが形成されている。
【0051】
ここでは、複数の規制部材65が、一対の軸支持リブ62の間に形成されているものとする。また、軸支持リブ62の軸保持部62gへの回転軸50の取り付けは、一対の軸支持リブ62を弾性変形させ、その間隔を押し広げることにより行われる。
【0052】
外装パネル8の挿入孔8aは、外装パネル8を貫通する貫通孔であり、軸支持リブ62の当接部62aを挿入孔8aに保持し、挿入孔8aを介して2つの当接部62aを互いに連結することにより、軸支持リブ62の弾性変形を抑制している。
【0053】
搬送路フレーム6は、一体的に成型された規制リブ64a及び64bにより、プレスローラ16の回転軸160を保持しており、より詳しくは、搬送路Pと交差する方向に移動可能となるように回転軸160を保持している。
【0054】
また、揺動ブラケット5の下端当接部51が、プレスローラ16の回転軸160を下側から押圧することにより、回転軸160上方向に移動させ、プレスローラ16に搬送ローラ15を押圧させる。一方、揺動ブラケット5の回動により、下端当接部51が下方に移動した場合、プレスローラ16の自重により、回転軸160が下方に移動し、搬送ローラ15から離れた状態となる。
【0055】
なお、揺動ブラケット5の回転軸50を支持する軸支持リブ62を逆U字形状とし、軸支持リブの両端を外装パネル8に連結させることも考えられる。しかしながら、回転軸50には、付勢部材9及びプレスローラの回転軸160によって下向きの力が加わるため、外装パネル8が変形しやすいという問題があった。このため、軸支持リブ62の両端を搬送路フレーム6の下面に連結させたU字形状とし、外装パネル8の挿入孔8aによって軸支持リブ62の弾性変形を抑制することにより、軸支持リブ62にかかる力を搬送路フレーム6の下面及び外装パネル8に分散させている。このため、外装パネル8及び搬送路フレーム6を変形させることなく、回転軸50を支持することができる。
【0056】
図8は、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。回転軸50には、2以上の筋状の補強リブ50aが軸方向と垂直に形成される。
【0057】
軸支持リブ62は、搬送路フレーム6から下向きに延び、その下端が自由端となり、回転軸50の保持位置より自由端側に当接部62aが形成されている。当接部62aは、外装パネル8の挿入孔8aに挿入され、外側の面、つまり、他方の軸支持リブ62とは反対側の面が、挿入孔8aの内面に当接している。
【0058】
外装パネル8は、着脱可能な連結部材であり、一対の軸支持リブ62の当接部62aにそれぞれ連結されることにより、当接部62a間の距離が一定以下となるように軸支持リブ62の弾性変形を規制する。すなわち、外装パネル8は、一対の当接部62aを互いに連結させている。
【0059】
回転軸50には、付勢部材9及びプレスローラ16によって下向きの力が加わる。このため、回転軸50の両端を支持する一対の軸支持リブ62は、互いの間隔が拡がるように弾性変形し易く、揺動ブラケット5が軸支持リブ62から外れやすいという問題があった。そこで、外装パネル8を介して一対の当接部62aを互いに連結させることにより、この弾性変形を規制し、揺動ブラケット5の脱落を抑制することができる。
【0060】
図9は、揺動ブラケット5及びその周辺を斜め下方から見た様子を示した斜視図である。揺動ブラケット5の回転軸50の両端は、搬送路フレーム6を下方へ突出させて形成された一対の軸支持リブ62により支持されており、下端当接部51は、プレスローラ16の回転軸160に当接している。また、揺動ブラケット5のアーム部52及び補強フレーム55に囲まれた内部空間が下方に向かって開放されている。
【0061】
回転軸50には、2以上の周方向の補強リブ50aと、軸方向の補強リブ50bとが形成されている。いずれも回転軸50上に形成された筋状の凸形状部からなる。また、下端当接部51の下面には、2以上の補強リブ51rが形成されている。補強リブ51rは、下端当接部51の先端に向かって互いに平行に延びる筋状の凸形状部からなる。下端当接部51の補強リブ51rは、回転軸50の周方向の補強リブ50aとそれぞれ連結され、揺動ブラケット5の強度を向上させている。
【0062】
2つのプレスローラ16に共通の回転軸160は、規制リブ63、64a及び64bにより可動範囲が規定されている。規制リブ63、64a及び64bは、搬送路フレーム6と一体的に成型され、搬送路フレーム6を下方へ突出させた形状からなる。規制リブ63は、回転軸の端面に当接し、回転軸160の軸方向への移動を規制している。規制リブ64a及び64bは、互いに平行な当接面で回転軸160の周面を挟むように支持し、回転軸160は上記当接面と平行に直線的に移動することができる。
【0063】
なお、プレスローラ16は、固定された回転軸160に対し、ローラ部分が回転するように構成されているため、揺動ブラケット5が回転軸160を押圧することにより、プレスローラ16の回転が妨げられることはない。
【0064】
図10は、図9の状態から外装パネル8を取り付けた場合の様子を示した斜視図である。外装パネル8は、図1のMFP本体部2の上面に対向する矩形の下面を有する。外装パネル8には、一対の矩形状の挿入孔8aが形成されており、自動原稿搬送装置1に外装パネル8を取り付けることによって、軸支持リブ62がこの挿入孔8aに嵌合し、挿入孔8aからそれぞれ露出した状態となる。また、外装パネル8は、右側中央部に形成された切り欠き部8bから揺動ブラケット5の下端当接部51の下面を露出させ、切り欠き部8bの前後にそれぞれ形成された切り欠き部8cからプレスローラ16を露出させている。
【0065】
図11は、図1の自動原稿搬送装置1を下方から見た様子を示した斜視図である。自動原稿搬送装置1の下面には、中央に原稿カバー18が配置され、原稿カバー18の左側に外装パネル8が配置されている。また、外装パネル8の挿入孔及び切り欠き部を介して、プレスローラ16、揺動ブラケット5の下端当接部51及び軸支持リブ62が露出している。さらに、後方端部(図中では手前側)には、2つのヒンジ部19が形成されている。
【0066】
原稿カバー18は、MFP本体部2のコンタクトガラスに載置された原稿をコンタクトガラスに押し付けるための矩形のカバーである。ヒンジ部19は、自動原稿搬送装置1及びMFP本体部2を開閉可能に連結する連結機構である。
【0067】
本実施の形態によれば、一対の軸支持リブ62を弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることにより、揺動ブラケット5の回転軸50を軸支持リブ62に容易に取り付けることができる。また、回転軸50を取り付けた軸支持リブ62の自由端側を外装パネル8によって互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制し、揺動ブラケット5の脱落を抑制している。従って、揺動ブラケット5を容易に取り付けることができるとともに、容易に脱落しないように保持することができる。しかも、簡単な構成により実現することができる。
【0068】
特に、一対の軸支持リブ62が、外装パネル8を介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケット5の脱落を防止することができる。更に、外装パネル8に軸支持リブ62を挿入するための挿入孔8aを形成することにより、軸支持リブ62に対する外装パネル8の取付作業を容易化することができる。
【0069】
実施の形態2.
実施の形態1では、軸支持リブ62の一方の側面を外装パネル8の挿入孔8aと当接させることにより、軸支持リブ62を挿入孔8aに挿入させる場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、軸支持リブ62が、外装パネル8の外面と当接するスナップフィット部を有する場合の例について説明する。
【0070】
図12は、実施の形態2による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、軸支持リブ62の当接部62bにスナップフィット部62cが形成される点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0071】
軸支持リブ62の当接部62bは、回転軸50の保持位置よりも自由端側に形成される。この当接部62bは、挿入孔8aに挿入され、外装パネル8の外面に当接する。スナップフィット部62cは、軸支持リブ62が弾性変形する方向に突出する爪状の突起部であり、スナップフィット部62cの上面には、外装パネル8の外面に当接するための当接面が形成されている。
【0072】
一対の軸支持リブ62は、図8と同様に、互いの間隔が拡がる方向へ弾性変形する。スナップフィット部62cは、この弾性変形の方向、すなわち、他方の軸支持リブ62へ向かう方向とは逆方向へ突出し、外装パネル8の外面と当接する。
【0073】
外装パネル8の着脱時には、軸支持リブ62を互いに近づける方向に弾性変形させることにより、スナップフィット部62cが外装パネル8に当接していない状態とすることができ、容易に外装パネル8を着脱することができる。
【0074】
本実施の形態によれば、軸支持リブ62が、弾性変形の方向へ突出させたスナップフィット部62cを有し、軸支持リブ62を外装パネル8の外面と当接させることができる。このため、外部から加えられる衝撃や、軸支持リブ62の弾性変形によって、挿入孔8aから軸支持リブ62が脱落するのを抑制することができる。また、軸支持リブ62に外装パネル8を固着させる必要がないので、軸支持リブ62への外装パネル8の取付作業を更に容易化することができる。
【0075】
実施の形態3.
実施の形態1では、軸支持リブ62を挿入孔8aに挿入する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、外装パネル8上に内側に向かって伸びる一対の当接リブが形成され、当接リブが軸支持リブ62と当接する場合の例について説明する。
【0076】
図13は、実施の形態3による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、外装パネル8に挿入孔8aが形成されておらず、内側へ向かって延びる当接リブ8dを備える点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、上端が搬送路フレーム6に連結され、下端が自由端として形成される。回転軸50の保持位置より自由端側には、軸支持リブ62の当接部62dが形成される。当接部62dは、他方の軸支持リブ62に対向する面と反対側の面を外装パネル8の当接リブ8dと当接させる。
【0078】
外装パネル8は、着脱可能な連結部材であり、外装パネル8の上面には、外装パネル8と垂直に上方に向かって延びる一対の当接リブ8dが形成されている。当接リブ8dは、一対の板状部材であり、互いに対向する面が、一対の軸支持リブ62の当接部62dをそれぞれ保持することにより、当接部62d間の距離が拡がる方向への弾性変形を規制する。
【0079】
本実施の形態によれば、軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、互いに拡がる方向に弾性変形する。そこで、外装パネル8を取り付けることにより、当接リブ8dが軸支持リブ62と当接し、この方向への弾性変形が抑制される。従って、軸支持リブ62の弾性変形に起因する揺動ブラケット5の回転軸50の脱落を抑制することができる。
【0080】
実施の形態4.
実施の形態1及び2では、挿入孔8aが外装パネル8を貫通する貫通孔からなる場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、挿入孔8aが外装パネル8を貫通しない場合の例について説明する。
【0081】
図14は、実施の形態4による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、挿入孔8eが外装パネル8を貫通しない凹部からなる点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0082】
軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、上端が搬送路フレーム6に連結され、下端が自由端として形成される。回転軸50の保持位置より自由端側には、軸支持リブ62の当接部62eが形成され、この当接部62eの外側の面、つまり、他方の軸支持リブ62とは反対側の面が挿入孔8eの内側面に当接している。
【0083】
なお、上記実施の形態では、一対の軸支持リブ62が、外装パネル8を介して、互いに連結される場合の例について説明したが、本発明は、この様な場合のみに限定されない。例えば、外装パネル8が軸支持リブ62と直接当接しなくても、間接的に軸支持リブ62を互いに連結させるものであればよい。また、外装パネル8以外の連結部材を用いて、一対の軸支持リブ62を互いに連結させるものであってもよい。
【0084】
また、上記実施の形態では、揺動ブラケット5の下端当接部51がプレスローラ16の回転軸160に当接する場合の例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、揺動ブラケット5の一端が、揺動ブラケット5が揺動可能なように、プレスローラ16に取り付けられる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 自動原稿搬送装置
2 MFP本体部
3 開閉カバー
5 揺動ブラケット
6,7 搬送路フレーム
8 外装パネル
8a,8e 挿入孔
8d 当接リブ
15 搬送ローラ
16 プレスローラ
30,50,160 回転軸
62 軸支持リブ
34,62a,62b,62d,62e 当接部
62c スナップフィット部
62g 軸保持部
62h 貫通孔
63,64a 規制リブ
65 規制部材
100 複合機
160 回転軸
P 搬送路
R 読取位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原稿搬送装置に係り、更に詳しくは、回転軸を支持する一対の軸支持リブを有する自動原稿搬送装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
自動原稿搬送装置では、搬送ローラなどの回転部材の両端を一対の軸支持リブによって支持している。この軸支持リブとして弾性変形可能な部材を用いれば、軸方向に軸支持リブを弾性変形させて軸支持リブ間の幅を拡げることができ、軸支持リブに回転部材を容易に取り付けることができる。しかしながら、軸支持リブが外力によって弾性変形しやすくなるため、外力が回転部材に作用する場合に、回転部材が軸支持リブから外れやすくなるという問題があった。
【0003】
特許文献1には、用紙を排紙する排出シュートの腕部とリアカバーとを回転可能に連結したレーザプリンタが記載されている。このレーザプリンタでは、リアカバーに突起部を形成し、リアカバーが閉じられた状態では、排出シュートの腕部の内面にこの突起部を当接させている。このため、腕部が内側へ弾性変形することを抑制し、リアカバーの脱落を抑制することができる。一方、リアカバーが開かれた状態では、突起部がリアカバーから離れているため、腕部の弾性変形が抑制されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−330172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたレーザプリンタでは、リアカバーが開かれている場合、リアカバーの脱落を抑制できないという問題があった。しかも、リアカバーの開閉状態によらずにリアカバーの脱落を抑制しようとすれば、常にリアカバーの内面に突起部を当接させる必要があることから、排出シュートへのリアカバーの取付作業が煩雑になるという問題があった。特に、軸支持リブに外向きの力が加えられるような構成であれば、この問題は重大である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、回転部材の回転位置によらずに回転部材の脱落を抑制することができる自動原稿搬送装置を提供することを目的とする。特に、回転部材の取付作業を煩雑にすることなく回転部材の脱落を抑制することができる自動原稿搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の本発明による自動原稿搬送装置は、原稿の搬送路を形成する搬送路フレームと、
上記搬送路上において上記原稿をニップするためのプレスローラと、上記プレスローラを上記搬送路側へ付勢する揺動ブラケットと、着脱可能な連結部材とを備え、上記プレスローラが、上記搬送路フレームにより、上記搬送路と交差する方向に移動可能に支持された回転軸を有し、上記搬送路フレームが、外側に向かって延びる一対の軸支持リブを有し、上記揺動ブラケットが、上記軸支持リブの間隔を広げるように上記軸支持リブを弾性変形させることにより、両端が上記軸支持リブの軸保持部へ挿入される回転軸を有し、上記一対の軸支持リブが、上記揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に形成された当接部が上記連結部材にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制されるように構成される。
【0008】
この様な構成によれば、一対の軸支持リブを弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることによって、揺動ブラケットの回転軸が軸支持リブに取り付けられる。このため、構成が簡単であり、取り付けも容易である。
【0009】
さらに、連結部材を介して軸支持リブの自由端側を互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制している。このため、揺動ブラケットの回転位置にかかわらず、揺動ブラケットが軸支持リブの軸保持部から脱落するのを抑制することができる。また、連結部材が揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に取り付けられるので、揺動ブラケットの取付後に連結部材を取り付けることができる。従って、揺動ブラケットの取付作業を煩雑にすることなく揺動ブラケットの脱落を抑制することができる。
【0010】
第2の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、外装パネルであるように構成される。
【0011】
この様な構成によれば、一対の軸支持リブが、外装パネルを介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケットの脱落を防止することができる。
【0012】
第3の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、内側に向かって延びる一対の当接リブを有し、上記連結部材を取り付けることにより、上記当接リブが、上記軸支持リブと当接するように構成される。
【0013】
第4の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記連結部材が、一対の挿入孔を有し、上記連結部材を取り付けることにより、上記軸支持リブが、上記挿入孔に嵌合するように構成される。
【0014】
第5の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記挿入孔が、上記連結部材を貫通しない凹部からなるように構成される。
【0015】
第6の本発明による自動原稿搬送装置は、上記構成に加え、上記挿入孔が、上記連結部材を貫通する貫通孔からなり、上記軸支持リブが、上記弾性変形の方向へ突出し、上記連結部材の外面と当接するスナップフィット部を有するように構成される。
【0016】
この様な構成によれば、軸支持リブに連結部材を固着させる必要がないので、軸支持リブへの連結部材の取付作業を更に容易化することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明による自動原稿搬送装置は、一対の軸支持リブを弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることによって、揺動ブラケットの回転軸が軸支持リブに取り付けられる。このため、構成が簡単であり、組み立ても容易である。また、連結部材を介して軸支持リブの自由端側を互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制している。このため、揺動ブラケットの回転位置にかかわらず、揺動ブラケットが軸支持リブの軸保持部から脱落するのを抑制することができる。更に、連結部材が揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に取り付けられるので、揺動ブラケットの取付後に連結部材を取り付けることができる。従って、揺動ブラケットの取付作業を煩雑にすることなく揺動ブラケットの脱落を抑制することができる。
【0018】
また、一対の軸支持リブが、外装パネルを介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケットの脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態による自動原稿搬送装置の一構成例を示した外観図である。
【図2】図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、開閉カバー3が閉状態の場合が示されている。
【図3】図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、開閉カバー3が開状態の場合が示されている。
【図4】図2における破線Aで示された範囲を拡大した説明図である。
【図5】図3における破線Aで示された範囲を拡大した説明図である。
【図6】揺動ブラケット5及びその周辺を斜め上方(搬送路P付近)から見た場合の様子を示した斜視図である。
【図7】図6の軸支持リブ62についての説明図である。
【図8】揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。
【図9】揺動ブラケット5及びその周辺を斜め下方から見た様子を示した斜視図である。
【図10】図9の状態から外装パネル8を取り付けた場合の様子を示した斜視図である。
【図11】図1の自動原稿搬送装置1を下方から見た様子を示した斜視図である。
【図12】実施の形態2による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【図13】実施の形態3による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【図14】実施の形態4による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態による自動原稿搬送装置1を含む複合機100の一構成例を示した外観図である。複合機(MFP:Multifunction Peripheral)100は、自動原稿搬送装置1と、画像読取、印刷、ファクシミリ送受信などを行うMFP本体部2とによって構成される。
【0021】
MFP本体部2の原稿台2tの上面には、図示しないプラテンガラス及びコンタクトガラスが形成され、このプラテンガラス及びコンタクトガラス上に自動原稿搬送装置1が開閉可能に配置されている。つまり、この複合機100は、プラテンガラス上に載置された原稿を読み取る固定走査方式、自動原稿搬送装置1により自動搬送中の原稿を読み取る流し読み方式のいずれの方式でも原稿を読み取ることができる。
【0022】
自動原稿搬送装置1は、原稿トレイ11及び排出トレイ12を備え、その内部には搬送路が形成されている。原稿トレイ11内の原稿は、1枚ずつ分離して繰り込まれ、搬送路に沿って搬送され、排出トレイ12へ排出される。この搬送路は、MFP本体部2のコンタクトガラス上を通過するように形成されており、原稿は、コンタクトガラス上を通過する際にMFP本体部2によって読み取られる。
【0023】
複合機100では、原稿詰まりなどが発生し、搬送路上に原稿が残された状態で原稿の搬送を停止した場合、ユーザが操作レバー31を引き、開閉カバー3を開くことにより、搬送路上の原稿を取り出すことができる。このとき、開閉カバー3の開動作により、原稿のニップ状態が解除され、原稿を容易に取り出すことができる。
【0024】
図2及び図3は、図1の自動原稿搬送装置1の内部構造の一例を模式的に示した説明図であり、図2は、開閉カバー3を閉じた閉状態を示し、図3は、開閉カバー3が開いた開状態を示す。自動原稿搬送装置1は、開閉カバー3、揺動ブラケット5、原稿トレイ11、排出トレイ12、固定ピン13、搬送ローラ15、プレスローラ16及び外壁パネル17により構成される。
【0025】
原稿トレイ11から繰り込まれた原稿は、搬送路P上を搬送され、読取位置RにおいてMFP本体部2のコンタクトガラス(図示せず)上を通過する。このとき、MFP本体部2により、原稿の読取が行われる。読取の終了後、原稿は排出トレイ12へ排出される。
【0026】
搬送ローラ15は、図示しない駆動モータにより駆動され、搬送路P上の原稿を搬送する原稿搬送手段である。搬送路P上には、複数の搬送ローラ15が配置され、これらの搬送ローラ15によって原稿の搬送が行われる。
【0027】
プレスローラ16は、搬送路Pを挟んで搬送ローラ15と対向して配置され、搬送路P上において原稿をニップするための従動ローラである。原稿をニップすることにより、搬送中の原稿すべりが抑制される。
【0028】
外壁パネル17は、開閉カバー3の左端の下方に設けられた筐体側壁である。開閉カバー3は、その外面が外壁パネル17の上端に当接する位置まで開くことができる。つまり、開閉カバー3の可動範囲は、外壁パネル17の上端によって規制されている。ここでは、開角度の最大値が約90°となるまで、開閉カバー3を開くことができる。
【0029】
開閉カバー3は、自動原稿搬送装置1の上部に配置され、上流側の搬送路Pを覆うカバーであり、右側が略水平に延び、左側を下向きに湾曲させた形状を有し、左端付近に回転軸30が設けられ、右端付近にフック32が設けられている。この開閉カバー3は、ユーザの開閉操作によって回転軸30を中心として回動し、閉状態では搬送路Pの上流部分を覆う一方、開状態では搬送路Pの上流部分を露出させる。フック32は、自動原稿搬送装置1内の固定ピン13と嵌合することにより、開閉カバー3を閉状態に固定するロック手段である。このフック32は、図1の操作レバー31に連結され、ユーザが操作レバー31を操作することにより、フック32が回動して固定ピン13から外れ、開閉カバー3が開閉自在になる。
【0030】
揺動ブラケット5は、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ付勢する揺動部材であり、揺動ブラケット5の押圧力が、搬送ローラ15及びプレスローラ16間のニップ圧になる。開閉カバー3が閉状態の場合、開閉カバー3は揺動ブラケット5と接触しておらず、揺動ブラケット5の押圧が開閉カバー3に加えられることはない。この状態から開閉カバー3を開くと、開閉カバー3の左端が揺動ブラケット5に当接し、開閉カバー3は揺動ブラケット5と接触する。さらに開閉カバー3を回動させると、開閉カバー3が揺動ブラケット5を回動させ、プレスローラ16を搬送ローラ15から離間させ、ニップ状態を解除することができる。
【0031】
図4及び図5は、図1の複合機100の要部の一構成例を示した説明図であり、図2及び図3における破線Aで囲まれた範囲をそれぞれ拡大して示した説明図である。
【0032】
搬送路フレーム6,7は、原稿の搬送路Pを形成し、原稿を案内するためのガイドフレームである。搬送路フレーム7の上流側は、開閉カバー3の内面と対向し、その間隙として左下に向かって外側へ緩やかに湾曲する搬送路Pが形成される。搬送路フレーム7の下流側は、搬送路フレーム6と対向し、その間隙として右下へ斜めに延びる搬送路Pが形成される。また、搬送路フレーム6,7には、互いに対向する開口部がそれぞれ設けられ、これらの開口部からプレスローラ16及び搬送ローラ15を搬送路Pへ突出させることにより、搬送中の原稿をニップする。
【0033】
外装パネル8は、図1のMFP本体部2の上面に対向するように配置された着脱可能な板状の連結部材である。外装パネル8は、L字状の断面を有し、その底面を外壁パネル17の底面と略一致させるように自動原稿搬送装置1の底面に取り付けられる。また、外装パネル8には、切り欠き部が形成されており、プレスローラ16及び揺動ブラケット5の下端を自動原稿搬送装置1の外側、すなわち、MFP本体部2側へ露出させている。
【0034】
プレスローラ16は、搬送路Pと交差する方向に移動可能な回転軸160を有する従動ローラである。ここでは、回転軸160を右上又は左下へ直線的に平行移動することができるものとする。つまり、揺動ブラケット5が回転軸160を押し上げれば、回転軸160が搬送ローラ15側へ移動し、原稿をニップする。一方、揺動ブラケット5が回転軸160から離れると、プレスローラ16の自重により、回転軸160が搬送ローラ15から離れ、ニップ状態が解除される。
【0035】
揺動ブラケット5は、回転軸50を中心として揺動可能に配置された揺動部材であり、搬送路フレーム6及び外装パネル8に挟まれて配置されている。この揺動ブラケット5は、回転軸50から右下へ延びる下端当接部51と、回転軸50から左上へ延びるアーム部52と、アーム部52の先端に形成された上端当接部53と、回転軸50の左側で略水平に延びる支持板54と、アーム部52及び支持板54を支持する補強フレーム55とにより構成される。
【0036】
下端当接部51は、プレスローラ16の回転軸160に当接させる当接部であり、下端当接部51の上面には、先端に近づくほど後退する傾斜面51sが形成され、この傾斜面51sを経て、厚さが薄くなった先端に平板部51pが形成されている。平板部51pの上面は、プレスローラ16の回転軸160に当接し、揺動ブラケット5の揺動姿勢に応じてプレスローラ16を移動させる。すなわち、揺動ブラケット5が反時計回りに回動すれば、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させ、揺動ブラケット5が時計回りに回動すれば、プレスローラ16が自重により下方へ移動し、揺動ブラケット5と当接している状態が維持される。
【0037】
アーム部52は、回転軸50を挟んで、下端当接部51とは反対側に延び、下端当接部51よりも長く、その上端に上端当接部53が形成されている。上端当接部53は、開状態の開閉カバー3を当接させる当接部であり、アーム部52よりも急な傾斜をなすようにアーム部52の先端から上へ延びている。
【0038】
支持板54は、揺動ブラケット5を付勢する付勢部材(不図示)の当接部であり、補強フレーム55を挟んで前後方向に延びる一対の矩形平板からなる。補強フレーム55は、アーム部52及び支持板54を補強するフレーム部材からなる。
【0039】
開閉カバー3は、揺動ブラケット5に当接させる当接部34を有している。ここでは、開閉カバー3の外面33の下端が当接部34となり、図4の閉状態では、開閉カバー3が揺動ブラケット5と当接していないが、図5の開状態では、開閉カバー3の当接部34が揺動ブラケット5の上端当接部53に当接する。つまり、閉状態の開閉カバー3は、揺動ブラケット5と接触していないが、開状態の開閉カバー3は、揺動ブラケット5と接触している。
【0040】
ここで、閉状態から開閉カバー3を開いた角度を開角度とすれば、この開角度が一定値に達すると、開閉カバー3の当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53に当接する。このときの開角度を「会合角」と呼ぶことにすれば、開角度が会合角以上であれば、開閉カバー3の開角度に応じて、揺動ブラケット5を回動させることができる。一方、開角度が会合角未満であれば、開閉カバー3の当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53から離れ、両者は互いに接触しない状態となる。このため、閉状態において、ニップ圧が開閉カバー3に加わることはなく、開閉カバー3の閉じ位置によって、ニップ圧が変動することもない。
【0041】
また、開閉カバー3の当接部34が当接する位置を力点とし、プレスローラ16の回転軸160が当接する位置を作用点とすれば、揺動ブラケット5は、力点から回転軸50までの距離が、作用点から回転軸50までの距離よりも長くなるように構成することにより、ニップ圧に比べて小さな力で揺動ブラケット5を回動させることができる。このため、所望のニップ圧を確保しつつ、開閉カバー3の開閉操作を容易化することができる。
【0042】
図6は、揺動ブラケット5及びその周辺を斜め上方(搬送路P付近)から見た場合の様子を示した斜視図である。アーム部52、上端当接部53及び支持板54は、いずれも略矩形の平板形状からなる。また、下端当接部51の平板部51pも略矩形の平板形状からなり、アーム部52及び上端当接部53に比べて幅が広くなっている。
【0043】
補強フレーム55は、アーム部52及び支持板54を連結する3面の側壁面からなり、アーム部52及び補強フレーム55によって、下面が開放された三角柱形状の中空部を形成している。また、回転軸50上には、2以上の補強リブ50aが形成されている。補強リブ50aは、回転軸50の周方向に形成された筋状の凸形状部である。
【0044】
付勢部材9は、揺動ブラケット5を付勢する付勢手段、例えば、コイルバネからなる。一対の付勢部材9は、その一端が一対の支持板54の上面にそれぞれ連結され、他端が搬送路フレーム6に連結され、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させるように、揺動ブラケット5を付勢している。ここでは、揺動ブラケット5を図4における反時計回りに押圧することにより、下端当接部51が下側からプレスローラ16を押圧し、プレスローラ16を搬送ローラ15側へ移動させる。つまり、付勢部材9の付勢力により、搬送ローラ15及びプレスローラ16間のニップ圧が確保される。
【0045】
ただし、開閉カバー3の開角度が会合角に達すると、開閉カバーの当接部34が、揺動ブラケット5の上端当接部53に当接し、両者が互いに接触する。この状態から開閉カバー3をさらに開く動作が行われれば、揺動ブラケット5が、付勢部材9の付勢力に抗して時計回りに回動する。このため、開閉カバー3の開角度に応じて、揺動ブラケット5の揺動姿勢が変化し、プレスローラ16の回転軸160が下方に移動する。一方、搬送ローラ15の回転軸は固定されているので、搬送ローラ15の回転軸は移動せず、プレスローラ16が搬送ローラ15から離間し、ニップ状態が解除される。
【0046】
軸支持リブ62は、揺動ブラケット5の回転軸50の両端を支持するU字状の支持部材であり、互いに対向する一対の板状部材からなる。ここでは、軸支持リブ62が、射出成型によって搬送路フレーム6(図4)と一体的に成型されるものとする。
【0047】
図7は、図6の軸支持リブ62についての説明図であり、軸支持リブ62を通り、揺動ブラケット5の回転軸50と直交する切断面で切断した場合の断面図である。この図では、便宜上、切断面に広ピッチのハッチングを付し、搬送路フレーム6と一体成型された部材であって、背景として見える部材には狭ピッチのハッチングを付している。
【0048】
搬送路フレーム6には、外側に向かって延びる一対の軸支持リブ62が形成される。軸支持リブ62のU字の外周下端部には、下方向に突出する当接部62aが形成され、外装パネル8に形成された挿入孔8aに挿入される。
【0049】
軸支持リブ62は、規制部材65とともに、揺動ブラケット5の回転軸50を支持している。軸支持リブ62及び規制部材65は、軸方向の異なる位置に形成され、軸支持リブ62が上方向を除いて回転軸50の移動を規制し、規制部材65が、回転軸50の上方向への移動を規制している。この例では、揺動ブラケット5の回転軸50が、軸支持リブ62の内周面に形成された軸保持部62g内に保持されている。
【0050】
規制部材65は、搬送路フレーム6を回転軸50に向けて突出させたリブであり、軸支持リブ62と同様、搬送路フレーム6と一体的に成型されている。また、搬送路フレーム6は、軸支持リブ62の両端が連結される連結位置の間に貫通孔62hが形成されている。
【0051】
ここでは、複数の規制部材65が、一対の軸支持リブ62の間に形成されているものとする。また、軸支持リブ62の軸保持部62gへの回転軸50の取り付けは、一対の軸支持リブ62を弾性変形させ、その間隔を押し広げることにより行われる。
【0052】
外装パネル8の挿入孔8aは、外装パネル8を貫通する貫通孔であり、軸支持リブ62の当接部62aを挿入孔8aに保持し、挿入孔8aを介して2つの当接部62aを互いに連結することにより、軸支持リブ62の弾性変形を抑制している。
【0053】
搬送路フレーム6は、一体的に成型された規制リブ64a及び64bにより、プレスローラ16の回転軸160を保持しており、より詳しくは、搬送路Pと交差する方向に移動可能となるように回転軸160を保持している。
【0054】
また、揺動ブラケット5の下端当接部51が、プレスローラ16の回転軸160を下側から押圧することにより、回転軸160上方向に移動させ、プレスローラ16に搬送ローラ15を押圧させる。一方、揺動ブラケット5の回動により、下端当接部51が下方に移動した場合、プレスローラ16の自重により、回転軸160が下方に移動し、搬送ローラ15から離れた状態となる。
【0055】
なお、揺動ブラケット5の回転軸50を支持する軸支持リブ62を逆U字形状とし、軸支持リブの両端を外装パネル8に連結させることも考えられる。しかしながら、回転軸50には、付勢部材9及びプレスローラの回転軸160によって下向きの力が加わるため、外装パネル8が変形しやすいという問題があった。このため、軸支持リブ62の両端を搬送路フレーム6の下面に連結させたU字形状とし、外装パネル8の挿入孔8aによって軸支持リブ62の弾性変形を抑制することにより、軸支持リブ62にかかる力を搬送路フレーム6の下面及び外装パネル8に分散させている。このため、外装パネル8及び搬送路フレーム6を変形させることなく、回転軸50を支持することができる。
【0056】
図8は、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。回転軸50には、2以上の筋状の補強リブ50aが軸方向と垂直に形成される。
【0057】
軸支持リブ62は、搬送路フレーム6から下向きに延び、その下端が自由端となり、回転軸50の保持位置より自由端側に当接部62aが形成されている。当接部62aは、外装パネル8の挿入孔8aに挿入され、外側の面、つまり、他方の軸支持リブ62とは反対側の面が、挿入孔8aの内面に当接している。
【0058】
外装パネル8は、着脱可能な連結部材であり、一対の軸支持リブ62の当接部62aにそれぞれ連結されることにより、当接部62a間の距離が一定以下となるように軸支持リブ62の弾性変形を規制する。すなわち、外装パネル8は、一対の当接部62aを互いに連結させている。
【0059】
回転軸50には、付勢部材9及びプレスローラ16によって下向きの力が加わる。このため、回転軸50の両端を支持する一対の軸支持リブ62は、互いの間隔が拡がるように弾性変形し易く、揺動ブラケット5が軸支持リブ62から外れやすいという問題があった。そこで、外装パネル8を介して一対の当接部62aを互いに連結させることにより、この弾性変形を規制し、揺動ブラケット5の脱落を抑制することができる。
【0060】
図9は、揺動ブラケット5及びその周辺を斜め下方から見た様子を示した斜視図である。揺動ブラケット5の回転軸50の両端は、搬送路フレーム6を下方へ突出させて形成された一対の軸支持リブ62により支持されており、下端当接部51は、プレスローラ16の回転軸160に当接している。また、揺動ブラケット5のアーム部52及び補強フレーム55に囲まれた内部空間が下方に向かって開放されている。
【0061】
回転軸50には、2以上の周方向の補強リブ50aと、軸方向の補強リブ50bとが形成されている。いずれも回転軸50上に形成された筋状の凸形状部からなる。また、下端当接部51の下面には、2以上の補強リブ51rが形成されている。補強リブ51rは、下端当接部51の先端に向かって互いに平行に延びる筋状の凸形状部からなる。下端当接部51の補強リブ51rは、回転軸50の周方向の補強リブ50aとそれぞれ連結され、揺動ブラケット5の強度を向上させている。
【0062】
2つのプレスローラ16に共通の回転軸160は、規制リブ63、64a及び64bにより可動範囲が規定されている。規制リブ63、64a及び64bは、搬送路フレーム6と一体的に成型され、搬送路フレーム6を下方へ突出させた形状からなる。規制リブ63は、回転軸の端面に当接し、回転軸160の軸方向への移動を規制している。規制リブ64a及び64bは、互いに平行な当接面で回転軸160の周面を挟むように支持し、回転軸160は上記当接面と平行に直線的に移動することができる。
【0063】
なお、プレスローラ16は、固定された回転軸160に対し、ローラ部分が回転するように構成されているため、揺動ブラケット5が回転軸160を押圧することにより、プレスローラ16の回転が妨げられることはない。
【0064】
図10は、図9の状態から外装パネル8を取り付けた場合の様子を示した斜視図である。外装パネル8は、図1のMFP本体部2の上面に対向する矩形の下面を有する。外装パネル8には、一対の矩形状の挿入孔8aが形成されており、自動原稿搬送装置1に外装パネル8を取り付けることによって、軸支持リブ62がこの挿入孔8aに嵌合し、挿入孔8aからそれぞれ露出した状態となる。また、外装パネル8は、右側中央部に形成された切り欠き部8bから揺動ブラケット5の下端当接部51の下面を露出させ、切り欠き部8bの前後にそれぞれ形成された切り欠き部8cからプレスローラ16を露出させている。
【0065】
図11は、図1の自動原稿搬送装置1を下方から見た様子を示した斜視図である。自動原稿搬送装置1の下面には、中央に原稿カバー18が配置され、原稿カバー18の左側に外装パネル8が配置されている。また、外装パネル8の挿入孔及び切り欠き部を介して、プレスローラ16、揺動ブラケット5の下端当接部51及び軸支持リブ62が露出している。さらに、後方端部(図中では手前側)には、2つのヒンジ部19が形成されている。
【0066】
原稿カバー18は、MFP本体部2のコンタクトガラスに載置された原稿をコンタクトガラスに押し付けるための矩形のカバーである。ヒンジ部19は、自動原稿搬送装置1及びMFP本体部2を開閉可能に連結する連結機構である。
【0067】
本実施の形態によれば、一対の軸支持リブ62を弾性変形させ、リブ間隔を押し広げることにより、揺動ブラケット5の回転軸50を軸支持リブ62に容易に取り付けることができる。また、回転軸50を取り付けた軸支持リブ62の自由端側を外装パネル8によって互いに連結させることにより、リブ間隔が広がるのを規制し、揺動ブラケット5の脱落を抑制している。従って、揺動ブラケット5を容易に取り付けることができるとともに、容易に脱落しないように保持することができる。しかも、簡単な構成により実現することができる。
【0068】
特に、一対の軸支持リブ62が、外装パネル8を介して互いに連結されることにより、装置サイズを大型化させることなく、また、部品点数を増大させることなく、揺動ブラケット5の脱落を防止することができる。更に、外装パネル8に軸支持リブ62を挿入するための挿入孔8aを形成することにより、軸支持リブ62に対する外装パネル8の取付作業を容易化することができる。
【0069】
実施の形態2.
実施の形態1では、軸支持リブ62の一方の側面を外装パネル8の挿入孔8aと当接させることにより、軸支持リブ62を挿入孔8aに挿入させる場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、軸支持リブ62が、外装パネル8の外面と当接するスナップフィット部を有する場合の例について説明する。
【0070】
図12は、実施の形態2による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、軸支持リブ62の当接部62bにスナップフィット部62cが形成される点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0071】
軸支持リブ62の当接部62bは、回転軸50の保持位置よりも自由端側に形成される。この当接部62bは、挿入孔8aに挿入され、外装パネル8の外面に当接する。スナップフィット部62cは、軸支持リブ62が弾性変形する方向に突出する爪状の突起部であり、スナップフィット部62cの上面には、外装パネル8の外面に当接するための当接面が形成されている。
【0072】
一対の軸支持リブ62は、図8と同様に、互いの間隔が拡がる方向へ弾性変形する。スナップフィット部62cは、この弾性変形の方向、すなわち、他方の軸支持リブ62へ向かう方向とは逆方向へ突出し、外装パネル8の外面と当接する。
【0073】
外装パネル8の着脱時には、軸支持リブ62を互いに近づける方向に弾性変形させることにより、スナップフィット部62cが外装パネル8に当接していない状態とすることができ、容易に外装パネル8を着脱することができる。
【0074】
本実施の形態によれば、軸支持リブ62が、弾性変形の方向へ突出させたスナップフィット部62cを有し、軸支持リブ62を外装パネル8の外面と当接させることができる。このため、外部から加えられる衝撃や、軸支持リブ62の弾性変形によって、挿入孔8aから軸支持リブ62が脱落するのを抑制することができる。また、軸支持リブ62に外装パネル8を固着させる必要がないので、軸支持リブ62への外装パネル8の取付作業を更に容易化することができる。
【0075】
実施の形態3.
実施の形態1では、軸支持リブ62を挿入孔8aに挿入する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、外装パネル8上に内側に向かって伸びる一対の当接リブが形成され、当接リブが軸支持リブ62と当接する場合の例について説明する。
【0076】
図13は、実施の形態3による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、外装パネル8に挿入孔8aが形成されておらず、内側へ向かって延びる当接リブ8dを備える点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、上端が搬送路フレーム6に連結され、下端が自由端として形成される。回転軸50の保持位置より自由端側には、軸支持リブ62の当接部62dが形成される。当接部62dは、他方の軸支持リブ62に対向する面と反対側の面を外装パネル8の当接リブ8dと当接させる。
【0078】
外装パネル8は、着脱可能な連結部材であり、外装パネル8の上面には、外装パネル8と垂直に上方に向かって延びる一対の当接リブ8dが形成されている。当接リブ8dは、一対の板状部材であり、互いに対向する面が、一対の軸支持リブ62の当接部62dをそれぞれ保持することにより、当接部62d間の距離が拡がる方向への弾性変形を規制する。
【0079】
本実施の形態によれば、軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、互いに拡がる方向に弾性変形する。そこで、外装パネル8を取り付けることにより、当接リブ8dが軸支持リブ62と当接し、この方向への弾性変形が抑制される。従って、軸支持リブ62の弾性変形に起因する揺動ブラケット5の回転軸50の脱落を抑制することができる。
【0080】
実施の形態4.
実施の形態1及び2では、挿入孔8aが外装パネル8を貫通する貫通孔からなる場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、挿入孔8aが外装パネル8を貫通しない場合の例について説明する。
【0081】
図14は、実施の形態4による自動原稿搬送装置の要部について一構成例を示した図であり、図8と同様にして、揺動ブラケット5及びその周辺を図4のB−B切断線により切断した場合の様子を示した断面図である。図8と比較すれば、挿入孔8eが外装パネル8を貫通しない凹部からなる点が異なっている。なお、図8と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0082】
軸支持リブ62は、実施の形態1と同様に、上端が搬送路フレーム6に連結され、下端が自由端として形成される。回転軸50の保持位置より自由端側には、軸支持リブ62の当接部62eが形成され、この当接部62eの外側の面、つまり、他方の軸支持リブ62とは反対側の面が挿入孔8eの内側面に当接している。
【0083】
なお、上記実施の形態では、一対の軸支持リブ62が、外装パネル8を介して、互いに連結される場合の例について説明したが、本発明は、この様な場合のみに限定されない。例えば、外装パネル8が軸支持リブ62と直接当接しなくても、間接的に軸支持リブ62を互いに連結させるものであればよい。また、外装パネル8以外の連結部材を用いて、一対の軸支持リブ62を互いに連結させるものであってもよい。
【0084】
また、上記実施の形態では、揺動ブラケット5の下端当接部51がプレスローラ16の回転軸160に当接する場合の例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、揺動ブラケット5の一端が、揺動ブラケット5が揺動可能なように、プレスローラ16に取り付けられる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 自動原稿搬送装置
2 MFP本体部
3 開閉カバー
5 揺動ブラケット
6,7 搬送路フレーム
8 外装パネル
8a,8e 挿入孔
8d 当接リブ
15 搬送ローラ
16 プレスローラ
30,50,160 回転軸
62 軸支持リブ
34,62a,62b,62d,62e 当接部
62c スナップフィット部
62g 軸保持部
62h 貫通孔
63,64a 規制リブ
65 規制部材
100 複合機
160 回転軸
P 搬送路
R 読取位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の搬送路を形成する搬送路フレームと、
上記搬送路上において上記原稿をニップするためのプレスローラと、
上記プレスローラを上記搬送路側へ付勢する揺動ブラケットと、
着脱可能な連結部材とを備え、
上記プレスローラは、上記搬送路フレームにより、上記搬送路と交差する方向に移動可能に支持された回転軸を有し、
上記搬送路フレームは、外側に向かって延びる一対の軸支持リブを有し、
上記揺動ブラケットは、上記軸支持リブの間隔を広げるように上記軸支持リブを弾性変形させることにより、両端が上記軸支持リブの軸保持部へ挿入される回転軸を有し、
上記一対の軸支持リブは、上記揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に形成された当接部が上記連結部材にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
上記連結部材は、外装パネルであることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項3】
上記連結部材は、内側に向かって延びる一対の当接リブを有し、
上記連結部材を取り付けることにより、上記当接リブが、上記軸支持リブと当接することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項4】
上記連結部材は、一対の挿入孔を有し、
上記連結部材を取り付けることにより、上記軸支持リブが、上記挿入孔に嵌合することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項5】
上記挿入孔は、上記連結部材を貫通しない凹部からなることを特徴とする請求項4に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項6】
上記挿入孔は、上記連結部材を貫通する貫通孔からなり、
上記軸支持リブは、上記弾性変形の方向へ突出し、上記連結部材の外面と当接するスナップフィット部を有することを特徴とする請求項4に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項1】
原稿の搬送路を形成する搬送路フレームと、
上記搬送路上において上記原稿をニップするためのプレスローラと、
上記プレスローラを上記搬送路側へ付勢する揺動ブラケットと、
着脱可能な連結部材とを備え、
上記プレスローラは、上記搬送路フレームにより、上記搬送路と交差する方向に移動可能に支持された回転軸を有し、
上記搬送路フレームは、外側に向かって延びる一対の軸支持リブを有し、
上記揺動ブラケットは、上記軸支持リブの間隔を広げるように上記軸支持リブを弾性変形させることにより、両端が上記軸支持リブの軸保持部へ挿入される回転軸を有し、
上記一対の軸支持リブは、上記揺動ブラケットの回転軸よりも自由端側に形成された当接部が上記連結部材にそれぞれ連結されることにより、上記弾性変形が規制されることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
上記連結部材は、外装パネルであることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項3】
上記連結部材は、内側に向かって延びる一対の当接リブを有し、
上記連結部材を取り付けることにより、上記当接リブが、上記軸支持リブと当接することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項4】
上記連結部材は、一対の挿入孔を有し、
上記連結部材を取り付けることにより、上記軸支持リブが、上記挿入孔に嵌合することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項5】
上記挿入孔は、上記連結部材を貫通しない凹部からなることを特徴とする請求項4に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項6】
上記挿入孔は、上記連結部材を貫通する貫通孔からなり、
上記軸支持リブは、上記弾性変形の方向へ突出し、上記連結部材の外面と当接するスナップフィット部を有することを特徴とする請求項4に記載の自動原稿搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−54215(P2013−54215A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192526(P2011−192526)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
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