説明

自動車のフロア構造

【課題】経済性、生産性を低下するとなく、側突に対するフロアパネルの耐力を適切に向上させ、フロアパネルとミドルフロアクロスメンバとの接合部の剥離強度を高くすること。
【解決手段】フロアパネル12を挟んでミドルフロアクロスメンバ18に接合され且つサイドシル14に接合された補強プレート40を局所的に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のフロア構造に関し、特に、後縁部をフロアクロスメンバに接合されるフロアパネルを含む自動車のフロア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のフロア構造は、骨格構造部材として、車体の左右両側を車体前後方向に延在する左右のサイドシルと、車幅方向に延在して端部を左右のサイドシルに接合されたフロアクロスメンバ(ミドルフロアクロスメンバ)とを有し、車室内フロアを構成する部材として、側縁を左右のサイドシルにスポット溶接によって接合され、後縁部をミドルフロアクロスメンバメンバにスポット溶接によって接合されてこれらより支持されたフロアパネルを有する(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3628591号公報
【特許文献2】特開2004−234871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、自動車のフロアパネルは、骨格構造部材であるサイドシルやミドルフロアクロスメンバを構成する鋼材の板厚に比して薄い鋼板製である。このため、フロアパネルは、側突時にサイドシルより衝突荷重を入力された際に、ミドルフロアクロスメンバとのスポット溶接部に剪断応力が集中することに対して、耐力が不足する傾向があり、ミドルフロアクロスメンバとの接合部において剥離を生じ易い。
【0005】
このことに対する対策として、フロアパネルの板厚を厚くすること、フロアパネルとミドルフロアクロスメンバとの接合をボルト締結により行うこと等が考えられる。
【0006】
しかし、フロアパネルの板厚を厚くことは、車体重量、材料費の高騰を招き、経済的でない。フロアパネルとミドルフロアクロスメンバとの接合をボルト締結により行うことは、溶接による場合に比して車体製造の生産性を大きく損ねることになる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、経済性、生産性を低下するとなく、側突に対するフロアパネルの耐力を適切に向上させ、フロアパネルとミドルフロアクロスメンバとの接合部の剥離強度を高くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による自動車のフロア構造は、車体前後方向に延在する左右のサイドシル(14)と、車幅方向に延在して端部を左右のサイドシル(14)に接合されたフロアクロスメンバ(18)と、車体前後方向に延在する側縁部を前記サイドシル(14)に接続され且つ車幅方向に延在する後縁部を前記フロアクロスメンバ(18)に接合されたフロアパネル(12)とを有する自動車のフロア構造であって、前記フロアパネル(12)を挟んで前記フロアクロスメンバ(18)に接合され且つ前記サイドシル(18)に接合された補強プレート(40)を有する。
【0009】
この構成によれば、フロアパネル(12)がフロアクロスメンバ(18)と補強プレート(40)とに挟まれてこれらに接合され、補強プレート(40)がサイドシル(14)に接合されていることにより、サイドシル(14)に入力された側突荷重の少なくとも一部が補強プレート(40)を経由してフロアクロスメンバ(18)に伝達されるようになる。これにより、フロアパネル(12)とフロアクロスメンバ(18)とのスポット溶接部に剪断応力が集中することに対しての耐力が増し、フロアクロスメンバ(18)との接合部におけるフロアパネル(12)の剥離強度が向上する。
【0010】
本発明による自動車のフロア構造は、好ましい一つの実施例として、更に、車幅方向に延在して端部を前記左右のサイドシル(14)に接合され且つ前記フロアクロスメンバ(18)と接合されて箱形断面形状をなすフロアクロスメンバスチフナ(19)を有し、前記フロアパネル(12)が前記フロアクロスメンバ(18)と前記フロアクロスメンバスチフナ(19)との接合部に更に接合されている。
【0011】
この構成によれば、フロアパネル(12)とフロアクロスメンバ(18)との溶接強度が向上し、フロアクロスメンバ(18)に対するフロアパネル(12)の剥離強度が更に高くなる。
【0012】
本発明による自動車のフロア構造は、好ましい一つの実施例として、前記フロアパネル(12)は、車室内側から見て凹部(30)をなす部分を形成され、前記凹部(30)の底部(30A)は前記サイドシル(14)の底壁部(14A)より下方に位置し、前記補強プレート(40)は、前記凹部(30)の底部(30A)および側壁部(30B)の車外側面と前記サイドシル(14)の底壁部外面に重なり合う折曲形状をしており、少なくとも前記凹部(30)の側壁部(30B)の車外側面と重なり合う部分にビード(42)を形成されている。
【0013】
この構成によれば、補強プレート(40)に形成されたビード(42)によってフロアパネル(12)の凹部側壁部分の剛性が向上し、フロアパネル(12)の振動が抑制される。
【0014】
本発明による自動車のフロア構造は、好ましい一つの実施例として、前記フロアパネル(12)は、車室内側から見て凹部(30)をなす部分を形成され、前記凹部(30)の底部(30A)は前記サイドシル(14)の底壁部(14A)より下方に位置し、前記補強プレート(40)は、前記凹部(30)の底部(30A)および側壁部(30B)の車外側面と前記サイドシル(14)の底壁部外面に重なり合う折曲形状をしており、前記凹部(30)の底部(30A)および側壁部(30B)の車外側面と重なり合う部分と前記サイドシル(14)の底壁部外面と重なり合う部分とに延在するビードを形成されている。
【0015】
この構成によれば、補強プレート(40)に形成されたビード(42)によってフロアパネル(12)の凹部(30)の剛性が向上し、フロアパネル(12)の振動抑制効果が得られると共に、凹部(30)の底部全体への荷重分散性が向上する。
【0016】
本発明による自動車のフロア構造は、好ましい一つの実施例として、前記補強プレート(40)に、車幅方向に延在するビード(42)が形成されている。
【0017】
この構成によれば、側突荷重によって補強プレート(40)のビード部分が伸び変形することにより、フロアパネル(12)とフロアクロスメンバ(18)とのスポット溶接部に剪断応力が集中することが緩和され、フロアクロスメンバ(18)に対するフロアパネル(12)の剥離強度が向上する。
【発明の効果】
【0018】
本発明による自動車のフロア構造によれば、フロアパネルがフロアクロスメンバと補強プレートとに挟まれてこれらに接合され、補強プレートがサイドシルに接合されていることにより、サイドシルに入力された側突荷重が補強プレートを経由してフロアクロスメンバに伝達されるようになる。これにより、経済性、生産性を低下するとなく、側突に対するフロアパネルの耐力が向上し、フロアパネルとフロアクロスメンバとの接合部の剥離が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による自動車のフロア構造の一つの実施例を示す底面図(フロアパネルを車外より見た図)。
【図2】本実施例による自動車のフロア構造の要部を拡大して示す底面図(フロアパネルを車外より見た図)。
【図3】本実施例による自動車のフロア構造の要部を車外側から見上げて示す斜視図。
【図4】図2の線IV−IVに沿った拡大断面図。
【図5】図2の線V−Vに沿った拡大断面図。
【図6】本発明による自動車のフロア構造の他の実施例の要部を拡大して示す底面図(フロアパネルを車外より見た図)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明による自動車のフロア構造の実施例を、図1〜図4を参照して説明する。尚、以下に説明する各部材は鋼材により構成され、各部材の接合は、溶接により行われる。
【0021】
図1に示されているように、車体前部にはエンジンルームと車室とを区切るダッシュボードパネル10が設けられている。ダッシュボードパネル10の車室側には、前端をもってダッシュボードパネル10の下端に接続された左右のフロアパネル12が水平配置されている。フロアパネル12は後述するフロントサイドフレーム20の後端より車体後方に存在する。
【0022】
左右のフロアパネル12は、車幅方向内側の縁部同士を、車室内側に突出して車体前後方向に延在するセンタトンネルメンバ26によって接合され、一体化されている。
【0023】
左右のフロアパネル12の車幅方向外側には、各々、車体前後方向に延在する左右の箱形断面形状のサイドシル14が水平に配置されている。左右のサイドシル14には左右のフロアパネル12の車幅方向外側の縁部が接合されている。左右のサイドシル14の後端部には、各々、平面視で、左右のサイドシル14と一直線上に車体前後方向に延在する左右の箱形断面形状のサイドシルエクステンションメンバ16の前端部が接合されている。
【0024】
左右のフロアパネル12とセンタトンネルメンバ26との連結体の後端位置には、各々車体幅方向に延在して左右両端部を左右のサイドシルエクステンションメンバ16に接合されたミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19とが設けられている。ミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19は、図4によく示されているように、上部接合片部18Aと19Aとを、符号aで示されているように、重ね合わせ溶接され、且つ下部接合片部18Bと19Bとを、符号bで示されているように、重ね合わせ溶接され、互いに協働して箱形断面形状をなしている。なお、重ね合わせ溶接部bは、後述するが、下部接合片部18B、19Bとフロアパネル12との3枚重ね溶接部になる。
【0025】
ミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19は、フロアパネル12の後端位置においてキックアップ部をなし、上部接合片部18A、19Aより車体前方にある下部接合片部18B、19Bにおいて、左右のフロアパネル12およびセンタトンネルメンバ26の後縁を接合されている。下部接合片部18B、19Bおよびサイドシル14とフロアパネル12との接合の詳細は、後述する。
【0026】
図1に示されているように、ダッシュボードパネル10より車体前方(エンジンルーム側)には、車体前後方向に延在する左右のフロントサイドフレーム20が設けられている。左右のフロントサイドフレーム20は、各々、箱形断面形状をなしており、後端部を左右の連結メンバ22に接合されている。
【0027】
左右の連結メンバ22は、各々、ダッシュボードパネル10の車体前方側の外面(車外面)に接合されて箱形断面形状をなし、フロントサイドフレーム20との接続部22Aより車幅方向外側に向かって斜め後方に延びてサイドシル14の前端部に接合されたアウトリガー部22Bと、接続部22Aより車幅方向内側に向かって斜め後方に延びてセンタフレーム24の前端部に接合されたセンタフレームエクステンション部22Cとを有し、二股分岐形状をなしている。
【0028】
センタフレーム24は、センタトンネルメンバ26の左右両側にあって、各々、左右のフロアパネル12の下底面(車外面)に接合されて箱形断面形状をなし、センタフレームエクステンション部22Cより車体後方に延在して後端部をミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19とに接合されている。
【0029】
左側のサイドシル14とセンタフレーム24との間と、右側のサイドシル14とセンタフレーム24との間の各々に、左右のフロアフレーム28が配置されている。左右のフロアフレーム28は、各々、車体前後方向に延在し、フロアパネル12の下底面(車外面)に接合されて箱形断面形状をなし、前端部を連結メンバ22のアウトリガー部22Bとセンタフレームエクステンション部22Cとの分岐部22Dに接合されている。
【0030】
これにより、本実施例では、左右のフロアフレーム28は、各々、左右の連結メンバ20を挟んで左右のフロントサイドフレーム20と、平面視で、車体前後方向に一直線上に連結されている。
【0031】
左右のフロアパネル12の車体後方側には、各々、フロアパネル12の一般面(主面)11より一段低い窪みをなす後部座席用の足置き凹部30が形成されている。足置き凹部30は車室内側見て凹部をなす部分であり、足置き凹部30の底部30Aはサイドシル14の底壁部14Aより下方の位置にある。足置き凹部30は、図3、図5によく示されているように、外郭をなす傾斜側壁部30Bによってサイドシル14に接続され、傾斜側壁部30Bの上端部に連続する溶接片30Cを、符号cで示されているように、サイドシル14の車内側の側壁部14Bに重ね合わせ溶接されている。
【0032】
図1に示されているように、左右のフロアパネル12の足置き凹部30には、各々、車体前後方向に延在するサイドビード34が形成されている。サイドビード34は前端部にてフロアフレーム26の後端部に接続され、当該フロアフレーム26との接続部よりフロアフレーム26と一直線上に車体後方に延在してミドルフロアクロスメンバスチフナ19の前壁部に至っている。
【0033】
上述の構成によるフロア構造によれば、フロントサイドフレーム20に入力された前突荷重の車体後部への伝達は、フロントサイドフレーム20→アウトリガー部22B→サイドシル14→サイドシルエクステンションメンバ16→ミドルフロアクロスメンバ18・ミドルフロアクロスメンバスチフナ19と、フロントサイドフレーム20→センタフレームエクステンション部22C→センタフレーム24→ミドルフロアクロスメンバ18・ミドルフロアクロスメンバスチフナ19と、フロントサイドフレーム20→連結メンバ22の分岐部22D→フロアフレーム28→サイドビード34→ミドルフロアクロスメンバ18・ミドルフロアクロスメンバスチフナ19の各経路をもって行われる。
【0034】
なお、サイドシル14、サイドシルエクステンションメンバ16、ミドルフロアクロスメンバ18、ミドルフロアクロスメンバスチフナ19、フロントサイドフレーム20、フロアフレーム28等は、フロアパネル12より板厚が厚い鋼材により構成されている。
【0035】
つぎに、ミドルフロアクロスメンバ18の下部接合片部18B、ミドルフロアクロスメンバスチフナ19の下部接合片部19Bおよびサイドシル14とフロアパネル12との接合の詳細を、図2〜図5を参照して説明する。
【0036】
ミドルフロアクロスメンバ18の下部接合片部18Bは、ミドルフロアクロスメンバスチフナ19の下部接合片部19Bより車体前方に延出した延出部18Cを含んでいる。フロアパネル12の後縁部12Aは、下部接合片部18Bと19Bとの重ね合わせ溶接部bより車体後方にあり、重ね合わせ溶接部bによって下部接合片部18B、19Bと3枚重ね溶接されている。つまり、フロアパネル12の後縁部12Aは、ミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19との接合部に接合されている。
【0037】
フロアパネル12の後縁部12Aの車外側面には、パッチ状の補強プレート40が接合されている。補強プレート40は、ミドルフロアクロスメンバ18やミドルフロアクロスメンバスチフナ19と同等の板厚を有する鋼板製で、足置き凹部30の底部30Aおよび側壁部30Bの車外側面とサイドシル14の底壁部14Aの外面に重なり合う折曲形状にプレス成形されている。
【0038】
補強プレート40は、サイドシル14の底壁部14Aの外面に重なり合う部分40Aを、符号dで示されているように、サイドシル14の底壁部14Aに重ね合わせ溶接されていると共に、足置き凹部30の底部30Aの車外側面に重なり合う部分40Cを、符号eで示されているように、足置き凹部30の底部30Aに重ね合わせ溶接されている。
【0039】
補強プレート40は、更に、フロアパネル12の後縁部12Aを挟んでミドルフロアクロスメンバ18の下部接合片部18Bの延出部18Cと重なり合う部分40Eを有しており、当該重合部分を、符号fで示されているように、3枚重ね溶接されている。
【0040】
補強プレート40には、足置き凹部30の底部30Aおよび側壁部30Bの車外側面と重なり合う部分40Bと、サイドシル14の底壁部14Aの外面に重なり合う部分40Aとに延在するビード42がプレス成形されている。ビード42は、車幅方向に延在しており、本実施例では、車体前後方向に間隔をおいて2個設けられている。
【0041】
ビード42の底部30Aの側の端部には、車体の電着処理工程における電着液がビード42内に溜まることを防止するために、電着液排出孔44が穿設されている。
【0042】
上述のごとく、フロアパネル12がミドルフロアクロスメンバ18と補強プレート40とに挟まれてこれらに3枚重ね溶接部fによって接合され、補強プレート40がサイドシル14に重ね合わせ溶接部dによって接合されていることにより、サイドシル14に入力された側突荷重の少なくとも一部が補強プレート40を経由してミドルフロアクロスメンバ18やミドルフロアクロスメンバスチフナ19に伝達されるようになる。これにより、側突に対するフロアパネル12の耐力が向上し、フロアパネル12とミドルフロアクロスメンバ18との接合部の剥離強度が、フロアパネル12の板厚を厚くしたり、当該接合部をボルト締結等に変更することなく、向上する。
【0043】
更に、フロアパネル12がミドルフロアクロスメンバ18とミドルフロアクロスメンバスチフナ19との接合部に、3枚重ね溶接部bによって接合されていることにより、フロアパネル12とミドルフロアクロスメンバ18との溶接強度が向上し、ミドルフロアクロスメンバ18に対するフロアパネル12の剥離強度が更に高くなる。
【0044】
また、補強プレート40が足置き凹部30の底部30Aおよび側壁部30Bの車外側面と重なり合う部分40Bと、サイドシル14の底壁部14Aの外面に重なり合う部分40Aとに延在するビード42が成形されていることにより、フロアパネル12の足置き凹部30の剛性が向上する。これにより、フロアパネル12の振動抑制効果が得られると共に、足置き凹部30の底部30A全体への荷重分散性が向上する。
【0045】
なお、ビード42は、補強プレート40が足置き凹部30の側壁部30Bの車外側面と重なり合う部分40Bにのみ形成されていてもよい。この場合には、フロアパネル12の足置き凹部30の傾斜側壁部分の剛性が向上し、フロアパネル12の振動が抑制される。
【0046】
図6は、本発明による自動車のフロア構造の他の実施例を示している。
【0047】
この実施例では、補強プレート40は、車体後方の端部においてのみ、重ね合わせ溶接部dによってサイドシル14に接合され、補強プレート40のフロアパネル12との接合は、ミドルフロアクロスメンバ18を含む3枚重ね溶接部fにより行われている。補強プレート40のビード42は車幅方向に延在している。
【0048】
この実施例では、衝突荷重が補強プレート40に作用すると、がビード高さを低くする伸び変形を生じることを期待できる。これにより、3枚重ね溶接部fの応力集中を緩和し、フロアパネル12とミドルフロアクロスメンバ18との剥離を効果的に防止できる。
【符号の説明】
【0049】
10 ダッシュボードパネル
12 フロアパネル
14 サイドシル
16 サイドシルエクステンションメンバ
18 ミドルフロアクロスメンバ
19 ミドルフロアクロスメンバスチフナ
20 フロントサイドフレーム
22 連結メンバ
24 センタフレーム
26 センタトンネル部
28 フロアフレーム
30 足置き凹部
34 サイドビード
40 補強プレート
42 ビード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前後方向に延在する左右のサイドシルと、車幅方向に延在して端部を左右のサイドシルに接合されたフロアクロスメンバと、車体前後方向に延在する側縁部を前記サイドシルに接続され且つ車幅方向に延在する後縁部を前記フロアクロスメンバに接合されたフロアパネルとを有する自動車のフロア構造であって、
前記フロアパネルを挟んで前記フロアクロスメンバに接合され且つ前記サイドシルに接合された補強プレートを有する自動車のフロア構造。
【請求項2】
車幅方向に延在して端部を前記左右のサイドシルに接合され且つ前記フロアクロスメンバと接合されて箱形断面形状をなすミドルフロアクロスメンバスチフナを有し、
前記フロアパネルが前記フロアクロスメンバと前記ミドルフロアクロスメンバスチフナとの接合部に更に接合されている請求項1に記載の自動車のフロア構造。
【請求項3】
前記フロアパネルは、車室内側から見て凹部をなす部分を形成され、前記凹部の底部は前記サイドシルの底壁部より下方に位置し、
前記補強プレートは、前記凹部の底部および側壁部の車外側面と前記サイドシルの底壁部外面に重なり合う折曲形状をしており、少なくとも前記凹部の側壁部の車外側面と重なり合う部分にビードを形成されている請求項1または2に記載の自動車のフロア構造。
【請求項4】
前記フロアパネルは、車室内側から見て凹部をなす部分を形成され、前記凹部の底部は前記サイドシルの底壁部より下方に位置し、
前記補強プレートは、前記凹部の底部および側壁部の車外側面と前記サイドシルの底壁部外面に重なり合う折曲形状をしており、前記凹部の底部および側壁部の車外側面と重なり合う部分と前記サイドシルの底壁部外面と重なり合う部分とに延在するビードを形成されている請求項1または2に記載の自動車のフロア構造。
【請求項5】
前記補強プレートに、車幅方向に延在するビードが形成されている請求項1または2に記載の自動車のフロア構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−235666(P2011−235666A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106156(P2010−106156)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】