説明

自動車用の熱交換ブロック

本発明は、少なくとも1つの熱交換器(2,3,4)を含んでいる、自動車用の熱交換ブロック(1)に関する。当該ブロック(1)は、車両のフロントグリルパネル(6)の後ろに配置されるように、またグリルの開口から生じる空気によって横切られるように企図されている。当該ブロックは、熱交換器(2,3,4)を通過する空気(A)の流れを調節するために開放位置と閉鎖位置との間で動くことのできるルーバ(13)の群と、グリルの開口と当該熱交換ブロック(1)との間に配置することのできる導管(9)とを備えている。本発明は、如何なる自動車にも適しているが、特にハイブリッド自動車や電気自動車に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の熱交換ブロックに関し、このブロックは、フロントグリルパネルの高さに設けられた対応する開口から生じる空気によって横切られるようなやり方で、前記自動車の前面の背後に取り付けられるように企図されている。
【背景技術】
【0002】
自動車の前面に取り付けられる交換器は一般的に、車両のパワートレイン構成部品を冷却するのに利用される熱ブロックの一部を構成する。前記熱ブロックは、フレーム上に支持された熱交換器と、開放位置と閉鎖位置との間で動くことのできるルーバとから成る。
【0003】
前記熱ブロックは、客室内部の空気を冷却するための空調回路の一部である、もう一つの熱交換器をも含んでいるかもしれない。
【0004】
パワートレイン構成部品の冷却を確保する交換器に備え付けられたルーバは、当該交換器(この場合はラジエータ)を通過する、グリルパネルの開口から生じる空気の流れの、作動条件に応じた調節を可能とする。
【0005】
エンジンが冷えているときには、パワートレインの温度上昇をできるだけ急速にするために、無冷却状態を得るようなやり方でルーバが閉じられる。一方、高温のパワートレインが大きな負荷の下にあるときには、空気の流れを最大にし、かくして冷却の効率を増大させるようなやり方でルーバが開かれる。
【0006】
ルーバがそれらの閉鎖位置にあるときであってもなお、熱交換器内部を循環する伝熱液は冷やされ、その影響はパワートレイン構成部品の温度が上昇するのに掛かる時間を遅らせるものである、ということが既に一般的に確立されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ルーバが閉じられているときに、熱交換器内部を循環する伝熱液によって維持される冷却状態をできる限り低減させるための解決策を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために本発明は、その対象として、少なくとも1つの熱交換器を含む自動車用の熱交換ブロックであって、当該ブロックは、車両のフロントグリルパネルの背後(後ろ)に配置されるように企図されると共に、前記グリルパネルの開口から生じる空気によって横切られるように企図されており、当該ブロックは、1つないし複数の熱交換器を通過する空気の流れを調節するために開放位置と閉鎖位置との間で動くことのできるルーバの群と、グリルパネルの開口と当該熱交換ブロックとの間に配置することのできる導管とを備えている、熱交換ブロックを有するものである。
【0009】
この解決策を用いれば、ルーバが閉じられているとき、グリルパネルの開口から生じる空気は、1つないし複数の熱交換器の内部を循環する伝熱液の望ましくない冷却を生じさせる当該交換器の後ろや周囲の乱れを引き起こすために当該1つないし複数の交換器の周囲を流れることはできない。
【0010】
本発明はまた、グリルパネルの開口と1つないし複数の熱交換器との間に導管を配置することのできる、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0011】
本発明はまた、導管の延長部を構成する共通の支持フレームによって交換器が取り囲まれている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0012】
本発明はまた、グリルパネルの開口から生じる空気によって連続的に横切られるために逐次配置された複数の熱交換器を備えている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0013】
本発明はまた、ルーバが閉鎖位置にある状態で、開口および1つないし複数の熱交換器を通過する空気の流れが本質的にゼロになることを保証するために、グリルパネルに対して導管を固定するための気密式固定手段が導管に設けられている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0014】
本発明はまた、車両の速度が不十分なときに1つないし複数の交換器を通過する空気の流れを増加させるためのファンを更に備えている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0015】
本発明はまた、車両のフロントグリルパネルの背後に配置されるように企図されると共に、前記グリルパネルの開口から生じる空気によって横切られるように企図された複数の熱交換器を備え、前記熱交換器は、グリルパネルの開口から生じる空気によって連続的に横切られるために逐次配置されている、熱交換ブロックにも関する。この実施形態において、前記ブロックは、熱交換器を通過する空気の流れを調節するために開放位置と閉鎖位置との間で動くことのできるルーバの群と、グリルパネルの開口と当該熱交換ブロックとの間に配置することのできる導管とを更に備え、前記ブロックは、車両の速度が不十分なときに交換器を通過する空気の流れを増加させるためのファンをも備えている。
【0016】
本発明はまた、前記ファンが、前記可動式ルーバの群と前記熱交換器との間に配置されている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0017】
本発明はまた、導管が歩行者衝撃吸収体を構成するような寸法にされている、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【0018】
本発明はまた、更に、可動式ルーバの群と熱交換器との間に配置された少なくとも1つの空気力学的コンベアから成る、上記で定義したような熱交換ブロックにも関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態の、ルーバが開いて示された側面図としての模式的表示である。
【図2】本発明の第1実施形態の、ルーバが閉じて示された側面図としての模式的表示である。
【図3】本発明の第2実施形態の、ルーバが開いて示された側面図としての模式的表示である。
【図4】本発明の第2実施形態の、ルーバが閉じて示された側面図としての模式的表示である。
【図5】本発明の第3実施形態の、ルーバが開いて示された側面図としての模式的表示である。
【図6】本発明の第4実施形態の、ルーバが開いて示された側面図としての模式的表示である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、既知のシステムにおいて、前面に位置する交換器のルーバが閉じられたときに、グリルパネルの開口を通じて進入する冷却空気が、交換器の周囲を流れて、その後ろに乱流を発生させ、この乱流が、前記交換器の内部を通過ないし循環する伝熱液の望ましくない冷却を引き起こす、という観測に基づくものである。
【0021】
本発明において提案されるのは、ルーバが閉じられたときに開口を通じて進入し得る空気が遮られて交換器の周囲を流れられないようなやり方で、熱ブロック(特定の一例においては交換器)とグリルパネルの開口との間に配置される導管である。
【0022】
図1および図2に描かれた本発明の第1実施形態において、熱交換ブロック1は、符号2、3、および4で示す3つの熱交換器を備えている。これらの熱交換器は、車両の進行方向順に逐次配置されている。
【0023】
前記熱交換ブロック1は、自動車のフロントグリルパネル(これは、符号6で示されて図に表わされている)の後ろに取り付けられて、前記グリルパネルの開口と向かい合って位置するように企図されている。前記開口には、グリル7が備え付けられている。
【0024】
稼働時、例えば車両が前進しているときには、空気Aは、グリル7を通過してから、交換器2、3、および4が逐次配置されていることの結果として、それらの交換器を連続的に通過するために、それぞれの交換器へ到達する。
【0025】
図1および図2に描かれ、この実施形態で述べた構成において、空気Aの流れは、グリル7から始り、車両の進行方向に従って、初めにコンデンサ(凝縮器)である交換器2を通過し、次に吸気冷却器である交換器3を通過してから、車両の推進手段を冷却するためのラジエータである交換器4を通過する。
【0026】
実際には、コンデンサ2は、状況に応じて客室を冷却によって空調するのに利用される空調回路の一部である。
【0027】
車両の進行方向に逐次取り付けられた前記3つの熱交換器2、3、および4は、符号8で示す同じ共通のフレームないし支持体上に支持されている。そのフレームないし支持体は、前記3つの熱交換器同士を一緒に取り囲み、ないしは包囲している。前記の取り囲んでいるフレーム8は、この場合、空気の流れを導く気密な囲いを構成している。これは、第1の交換器2を通過する空気の流れ全体が、必ず他の交換器2,3をも通過することを保証するためである。
【0028】
空気Aの流れを調節するために、熱交換ブロックには、開放状態と閉鎖状態との間で動くことのできるルーバ13の群が備え付けられている。図1に例示されたものに対応する開放状態において、それらのルーバ13は、空気Aの流れ全体がそれぞれの交換器を通過することを可能とする。図2に対応する閉鎖状態においては、それらのルーバ13は、ブロック1のそれぞれの交換器2,3,4を空気が通過することを妨げる。
【0029】
前記ルーバ13は例えば、第1の交換器2と第2の交換器3との間で、フレーム8の中に、或いはフレーム8の高さに取り付けられる。この場所で、それらのルーバ13は、当該ルーバ13が閉じられたときに、フレーム8によって画成される内部流路を完全に塞ぐことができるようなやり方で、前記フレームの内側断面全体に渡って延びている。それらのルーバ13は、電動装置14によって、それらの開放位置と閉鎖位置との間で変位させられる。前記電動装置14それ自体は、図示しない制御ユニットによって操作される。
【0030】
熱交換ブロック1には更に、導管9が備え付けられている。この導管9は、グリルパネルの開口、この例では、その吸気口グリル7と、熱交換器を取り囲むフレーム8との間に配置されており、その導管9がフレーム8の延長部となっている。前記導管9は、車両のおおよその進行方向に延びると共に、前記進行方向に垂直な平面での断面で見たときに閉じた輪郭を呈している。
【0031】
この導管9のおかげで、ルーバが閉じられたときに空気が交換器の周囲を流れることができない。その結果、ルーバを閉じることが、交換器内部を循環する伝熱液の冷却を止めるのに、ほぼ完全に十分なものとなる。
【0032】
ルーバが閉じられたとき、グリルパネルの開口を通過する空気の流れが本質的にゼロになることを保証するためには、開口周囲のグリルパネルに対して導管の前端部を気密式に固定するのを可能とする手段を、その導管の前端部に設けることが有利である。
【0033】
車両の速度が低すぎるときに十分な空気Aの流れを生じさせるため、図1および図2の熱交換ブロック1には、その後面側にファン11およびシュラウド12が備え付けられている。前記ファンは、かくして第3の熱交換器4と向かい合って位置すると共に、包囲フレーム8を延長するシュラウド12によって取り囲まれている。このシュラウド12のおかげで、ファンによって移動される空気の殆ど全てが、交換器2,3,4を既に有効に通過した空気ということになる。
【0034】
一般的に、本発明は互いに異なる構造の熱ブロックに適用可能であり、当該熱ブロックは:図1および図2の場合には3つの交換器2、3、および4から成るが、交換器3および/または交換器4のみから成っていても同じく適切である。
【0035】
図3および図4に描かれたもう一つの実施形態において、符号1’で示す熱交換ブロックは、図1および図2の熱ブロックと同様の構成部品から成る。相違点は、その熱交換ブロック1’が3つではなく2つの交換器から成ることと、そのフレームによって支持される各要素の配置が異なることである。
【0036】
かくして全般的には、この第2実施形態において、熱交換ブロック1’は、フロントグリルパネル6’の後ろに、前記グリルパネルのグリル7’と向かい合って取り付けられている。また、その熱交換ブロック1’は、複数の要素を支持してそれらを取り囲むフレーム8’を、導管(チャネル、channel)ないし導管(コンジット、conduit)9’と共に備えている。その導管(チャネル)ないし導管(コンジット)9’は、グリルパネルとフレーム8’との間に位置しており、それがフレーム8’の延長部となっている。
【0037】
この別の実施形態において、フレーム8’は、この場合にはエバポレータ(蒸発器)−コンデンサである交換器3’と、車両のパワートレイン構成部品を冷却するためのラジエータである交換器4’とを支持している。これらの交換器3’および4’は、この場合も、車両の進行方向に逐次配置されている。その結果、導管9’内への進入を許された空気は、交換器3’および4’を連続的に通過する。
【0038】
熱ブロック1’にはまた、アクチュエータ14’によって操作されるルーバ13’が備え付けられてもいる。前記ルーバ13’は、フレーム8’の内側部分内に取り付けられているが、ファン11’の前に、即ち前記ファン11’と導管9’との間に位置している。
【0039】
図3および図4から正しく認識できるように、ルーバ13’はこの場合も、図3に示すような開放位置と、図4に示すような閉鎖位置との間で動くことができる。ルーバ13’は、全ての空気A’が各交換器を通過するのを可能とするために開放位置へ動き、閉鎖位置においては空気A’が各交換器を通過するのを防ぐ。
【0040】
本発明の第1実施形態の場合のように、導管9’は、ルーバが閉じられたときに空気A’が、交換器内部を循環する伝熱液を冷却するために交換器の周囲を流れることはできない、ということを保証する。換言すれば、導管9’の存在のおかげで、グリルパネルを通過する空気をルーバによって完全に遮ることが可能となる。
【0041】
前記熱ブロック1にはまた、ファン11’およびシュラウド12’が備え付けられてもいる。これらのファン11’およびシュラウド12’は、この場合、パワートレイン構成部品を冷却するためのラジエータの後面側に取り付けられる代わりに、交換器3’の前面側、即ち交換器3’と導管9’でフレーム8’上に取り付けられている。換言すれば、この実施形態において、ファン11’は、可動式ルーバの群と熱交換器との間に定置されている。言い換えれば、ファン11’は、可動式ルーバの群と熱交換器との間で熱ブロック1’内へ一体に組み込まれている。
【0042】
この場合のシュラウド12’の機能は、ファンの出力を最適化するようなやり方で、前記ファンによって移動させられる全ての空気が交換器を通過するのを保証することでもある。
【0043】
ファン11’と、それに関連したシュラウド12’とは、車両の速度が不十分なときに、交換器3’および4’を通る十分な空気の流れを確保する。
【0044】
図5に描かれた第3実施形態において、符号1''で示す熱交換ブロックは、図1および図2の熱ブロック1と同様の構成部品から成る。相違点は、そのブロックが、3つではなく(この場合、互いに異なる寸法を有する)2つの交換器から成ることと、導管9''が、図1から図4に描かれたのとは異なる全体形状を呈していることである。
【0045】
かくして全般的には、この第3実施形態において、熱交換ブロック1''は、図示しないフロントグリルパネルの後ろに、前記グリルパネルに装備させた図示しないグリルと向かい合って取り付けられている。また、そのブロック1''は、複数の要素を支持してそれらを取り囲むフレーム8''を、導管9''と共に備えている。その導管9''は、図示しないグリルパネルと、フレーム8''との間に位置しており、それがフレーム8''の延長部となっている。
【0046】
フレーム8''は、2つの交換器3''および4''を支持している。交換器3''は、交換器4''よりもかなり小さい。これらの交換器3''および4''は、この場合も、車両の進行方向に逐次配置されている。その結果、導管9''内への進入を許された空気は、それらの交換器3''および4''を連続的に通過する。
【0047】
熱ブロック1''には、アクチュエータ14''によって操作されるルーバ13''が備え付けられている。前記ルーバ13''は、この場合も、フレーム8''の内側部分内に取り付けられている。ルーバ13''はこの場合も、開放位置と閉鎖位置との間で動くことができる。ルーバ13''はこの場合も、全ての空気A''が通過するのを可能とするために開放位置へ動き、空気A''が各交換器を通過するのを防ぐために閉鎖位置へ動く。
【0048】
導管9''はこの場合、フレーム8''を延長する後方部分を備えると共に、互いに別個の2つの分岐部、即ち導管9''aおよび9''bにて前方へ延びている、進歩的な形態を有している。
【0049】
かくして、上方の分岐部9''aがグリルパネルの上方のグリルから生じる空気を集めるのに対して、下方の分岐部9''bは前記グリルパネルの下方のグリルから生じる空気を集める。かくして前記導管9''は、その後方部分においては1つの閉じた輪郭を成す断面を呈すると共に、その前方部分においては2つの閉じた輪郭の境界を定める断面を呈している。
【0050】
また、ブロック1''には、状況によって必要とされるとき強制的に空気を流通させるために、ファンが備え付けられていてもよい。前記ファンはこの場合、第1実施形態のように、或いは第2実施形態のように取り付けられ得る。
【0051】
一般的には、異なる実施形態において、車両のグリルパネルと交換器との間に置かれる導管の位置を考慮すれば、その導管は歩行者衝撃吸収体を構成するような寸法にされるのが有利かもしれない、ということに留意されたい。換言すれば、車両のフロントグリルパネルと衝突する歩行者の衝撃吸収に寄与するように、導管の縦方向での機械的な剛性を選択してもよい。
【0052】
図6は、本発明の第4実施形態を描いている。符号1'''で示すこの場合の熱交換ブロックは、図1および図2の熱ブロックと同様の構成部品から成る。相違点は、その熱交換ブロック1'''は3つの交換器から成っているが、そのうち2つ交換器の一方が他方の上に定置されていることである。
【0053】
熱交換ブロック1'''は、図示しないフロントグリルパネルの後ろに、前記グリルパネルに装備させた図示しないグリルと向かい合って取り付けられている。ブロック1'''は、グリルとフレーム(図示せず)との間に位置する導管9'''からも成っており、その導管9'''がフレームの延長部となっている。フレームは、複数の要素、その中でも交換器3'''および4'''を支持してそれらを取り囲んでいる。交換器3'''は、空気A'''の流通方向において交換器4'''および5'''の後ろに位置している。ここで、交換器4'''および5'''は、一方が他方の上に位置している。
【0054】
熱ブロック1'''は更に、図示しないアクチュエータによって操作されるルーバ13'''から成る。前記ルーバ13'''は、この場合もフレーム8'''の内側部分内に取り付けられている。ルーバ13'''はこの場合も、全ての空気A'''の通過を可能とする開放位置と、空気A'''が各交換器を通過するのを防ぐための閉鎖位置との間で動くことができる。
【0055】
この場合、ブロック1'''には、状況によって必要とされるとき強制的に空気を流通させるために、シュラウド12'''と相互作用するファン11'''が備え付けられている。前記ファンはこの場合、ブロック1'''の前方に取り付けられている。
【0056】
デフレクタないし空気力学的コンベア20が、この実施形態では提案される。この実施形態において、コンベア20は熱ブロック1’内へと組み込まれている。ここに例示した実施形態において、熱ブロック1'''は3つの空気力学的コンベア20から成る。
【0057】
空気力学的コンベアは、熱交換器と可動式ルーバ13'''との間に配置されている。
前記空気力学的コンベア20の目的は、フェンダービーム22によって覆い隠された熱交換器の範囲に向かって空気の流れが入って行くように、その流れを案内することである。
【0058】
ここに例示した実施形態においては、自動車のフェンダービーム22自体に、ここではカウルの形状に作成されたデフレクタ24が備え付けられている。そのカウルは、空気A'''の流通方向においてビーム22の後部に定置されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの熱交換器(2,3,4;3’,4’;3'',4'')を含む自動車用の熱交換ブロック(1;1’;1'')であって、当該ブロック(1;1’;1'')は、車両のフロントグリルパネル(6;6’;6'')の後ろに配置されるように企図されると共に、前記グリルパネルの開口から生じる空気によって横切られるように企図されており、当該ブロックは、熱交換器(2,3,4;3’,4’;3'',4'')を通過する空気(A;A’;A'')の流れを調節するために開放位置と閉鎖位置との間で動くことのできるルーバ(13;13’;13'')の群と、グリルパネルの開口と当該熱交換ブロック(1;1’;1'')との間に配置することのできる導管(9;9’;9'')とを備えている、熱交換ブロック。
【請求項2】
熱交換器(2,3,4;3’,4’;3'',4'')は、導管(9;9’;9'')の延長部を構成する支持フレーム(8;8’;8'')によって取り囲まれている、請求項1記載の熱交換ブロック。
【請求項3】
グリルパネルの開口から生じる空気によって連続的に横切られるために逐次配置された複数の熱交換器(2,3,4;3’,4’;3'',4'')を備えている熱交換ブロック(1;1’;1'')。
【請求項4】
ルーバ(13;13’;13'')が閉鎖位置にある状態で、開口(7;7’;7'')および1つないし複数の熱交換器(2,3,4;3’,4’;3'',4'')を通過する空気(A;A’;A'')の流れが本質的にゼロになることを保証するために、グリルパネルに対して導管を気密的な方式で固定するための気密式固定手段が、導管に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換ブロック。
【請求項5】
車両の速度が不十分なときに交換器(2,3,4;3’,4’)を通過する空気(A;A’)の流れを増加させるためのファン(11;11’)を更に備えている、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換ブロック。
【請求項6】
導管(9;9’;9'')は、歩行者衝撃吸収体を構成するような寸法にされている、前記請求項のうちいずれか一項に記載の熱交換ブロック。
【請求項7】
可動式ルーバ(13''')の群と熱交換器(3''';4''';5''')との間に配置された少なくとも1つの空気力学的コンベア(20)を更に備えている、前記請求項のうちいずれか一項に記載の熱交換ブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−505873(P2013−505873A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531352(P2012−531352)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064341
【国際公開番号】WO2011/039170
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(505113632)ヴァレオ システム テルミク (81)
【Fターム(参考)】