説明

自動車用フィルム

【課題】所望の色の発現を可能にしてより深みのある色彩を表現することができるとともに、傷つきにくく耐候性にも優れた新規な自動車用フィルムを提供する。
【解決手段】基体フィルム層11の上面13に装飾PETフィルム層20を積層してなる自動車用フィルム10において、前記基体フィルム層11と前記装飾PETフィルム層20とが着色接着層30を介して接合されているとともに、前記装飾PETフィルム層20上面21に紫外線カット剤を含む合成樹脂よりなる1ないし50μmの厚みの表面被覆層40を形成し、前記表面被覆層40の鉛筆硬度をHBないし2Hとしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用フィルムに関し、特には、自動車の外装部品等に使用される自動車用フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車の外装部品等に使用される自動車用フィルムは、基体フィルム層の上面に装飾PETフィルム層を積層して形成される。この自動車用フィルムの基体フィルム層としては、成形性、耐候性、耐久性、経済性等に優れたポリ塩化ビニル樹脂や、環境上あるいは廃棄処理上の問題やフィルムのさらなる軽量化等の要請から、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂材料等、種々の合成樹脂材料が使用されている。
【0003】
このような自動車用フィルムでは、該フィルムが貼着される部品の表面美装の観点から、前記樹脂中に種々の色の顔料等を混練するように構成したカラータイプのフィルムが知られているが、基体フィルム層に使用される樹脂(例えば、オレフィン系樹脂等)によっては着色され難く、所望の色を発現させることが困難であった。そこで、装飾PETフィルム層及び前記樹脂の基体フィルム層の少なくとも一方に着色剤が含まれるように構成した自動車用フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このフィルムの構成は、着色されにくい樹脂でも所望の色を発現させることは可能であるが、深みのある色彩を表現し難いという問題があった。
【0004】
また、この種自動車用フィルムでは、洗車等による傷つきや、長期に亘って使用した際の劣化によって生じる亀裂(いわゆるマイクロクラック)等による表面の白化現象等の問題が避けられない。
【特許文献1】特開2003−225977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、所望の色の発現を可能にしてより深みのある色彩を表現することができるとともに、傷つきにくく耐候性にも優れた新規な自動車用フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、請求項1の発明は、基体フィルム層の上面に装飾PETフィルム層を積層してなる自動車用フィルムにおいて、前記基体フィルム層と前記装飾PETフィルム層とが着色接着層を介して接合されているとともに、前記装飾PETフィルム層上面に紫外線カット剤を含む合成樹脂よりなる1ないし50μmの厚みの表面被覆層を形成し、前記表面被覆層の鉛筆硬度をHBないし2Hとしたことを特徴とする自動車用フィルムに係る。
【0007】
請求項2の発明は、前記表面被覆層の厚みが3ないし10μmで、その鉛筆硬度がHBないしHである請求項1に記載の自動車用化粧フィルムに係る。
【0008】
請求項3の発明は、前記着色接着層の一側の接合面あるいは両側の接合面に予備接着層を有する請求項1又は2に記載の自動車用フィルムに係る。
【0009】
請求項4の発明は、前記表面被覆層上面に保護フィルム層を積層した請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用フィルムに係る。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明に係る自動車用フィルムによれば、基体フィルム層と装飾PETフィルム層とが着色接着層を介して接合されているため、基体フィルム層の接着力が強化されるとともに、所望の色の発現を可能にしてより深みのある色彩を表現することができる。さらに、前記装飾PETフィルム層上面に紫外線カット剤を含む合成樹脂よりなる1ないし50μmの厚みの表面被覆層を形成し、前記表面被覆層の鉛筆硬度をHBないし2Hとしたものであるため、より傷つきにくくなるばかりでなく、当該自動車フィルムの劣化を軽減してより優れた耐候性を発揮することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、請求項1において、表面被覆層の厚みが3ないし10μmで、その鉛筆硬度がHBないしHであるため、傷つきにくく耐候性にも優れ、かつ経済的で成形屈曲性に優れた自動車用フィルムを得ることができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、着色接着層の一側の接合面あるいは両側の接合面に予備接着層を有するため、基体フィルム層と装飾PETフィルム層の接着力がさらに強化され、前記基体フィルム層と装飾PETフィルム層との接合をよりいっそう強固なものとすることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3において、前記表面被覆層上面に保護フィルム層を積層したものであるから、自動車用フィルムが貼着されたり被覆されたりする相手方となる材料への該フィルムの貼り合わせ工程及び該フィルムが貼着された材料の加工工程、あるいは輸送、保管中において、当該フィルムの傷つきを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は本発明の第一実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図、図2は第二実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図、図3は第三実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図、図4は第四実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図である。
【0015】
図1に示すように、本発明の第一実施例に係る自動車用フィルム10は、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層20とが着色接着層30を介して接合されているとともに、前記装飾PETフィルム層20上面21に表面被覆層40が形成されたものである。このフィルム10は、自動車に使用される装飾用のフィルムであって、例えば、自動車用モールディングの表面に貼着される。
【0016】
基体フィルム層11は、本発明の自動車用フィルム10が貼着されたり被覆されたりする相手方となる材料の関係でその材質や厚み等が選択される。例えば、本発明の自動車用フィルム10が塩化ビニル樹脂の押出成形で押出成形品と一体成形される場合には、この基体フィルム層11としては塩化ビニル樹脂フィルムが好ましく使用される。一般的な材質としては、例えばポリオレフィン系樹脂の中でも特にポリプロピレン樹脂及び共重合成分を含む樹脂等が使用され、その他にはポリマーアロイ樹脂としてABS樹脂等も使用することができる。要求性能として、耐熱性、耐水性等が必要となるため、この基体フィルム層11には、耐熱安定剤等が含まれていてもよい。また、着色顔料が混練されてもよい。
【0017】
基体フィルム層11の厚みとしては、50〜500μmが好ましい。50μm以下では、接着性能が満足できず、500μm以上では製造的及び価格的な観点から不利である。また、基体フィルム層11の裏面12(後述の装飾PETフィルム層20の反対側)には、後加工で使用される材料との接着性を向上するためにプライマー処理が施されていてもよい。
【0018】
装飾PETフィルム層20は、基体フィルム層11の上面13に積層される。該装飾PETフィルム層20の厚みとしては、12〜100μm、特には25〜75μmがより好ましい。装飾PETフィルム層20は、厚みが薄すぎる場合は耐久性等の性能が問題となり、厚すぎる場合は柔軟性及び価格的な観点等から問題となる。
【0019】
着色接着層30は、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層20とを接合するものであって、基体フィルム層11の上面13に形成されるとともに、該着色接着層30の上面31に装飾PETフィルム層20が形成される。この着色接着層30は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂に顔料、染料、着色剤等が混練されてなるものである。この実施例では、着色接着層30に混練される顔料等と前述の基体フィルム11に混練される顔料等は同色である。このように、着色接着層30は、その下層の基体フィルム層11の発色と合わさって所望の色を発現することができ、二層の発色が装飾PETフィルム層20を介して発現されるために深みのある色彩が表現される。さらに、この着色接着層30は、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層20とを接合する機能を有するため、基体フィルム層11の接着力を強化することができる。
【0020】
表面被覆層40は、グラビアロールコーティング法等の公知の手法によって前記装飾PETフィルム層20上面21に形成される。この表面被覆層40は、紫外線カット剤を含む合成樹脂よりなる。前記樹脂としては、熱硬化型のものが好ましく、アクリル、ウレタン、アクリルウレタン、ナイロン、ポリカーボネート等の高耐候性の樹脂が好適に使用される。実施例では、熱硬化型アクリル樹脂が使用されているが、アクリル樹脂は皮膜形成能に優れており、特に熱硬化型のものは、光沢、耐候性、耐光性、耐薬品性等に優れているため好ましい。前記紫外線カット剤は、無機系のものとしては酸化亜鉛、酸化チタン等が使用され、有機系のものとしてはベンゾトリアゾール等が使用される。このように、該表面被覆層40が紫外線カット剤を含み高耐候性であるため、その下層に位置する装飾PETフィルム層20の劣化が軽減され、従来品のようなフィルム表面の白化現象が抑制されるとともに、優れた耐候性を発揮することができる。
【0021】
前記表面被覆層40では、耐候性等の性能の問題や価格的な観点等からその厚みを1ないし50μmとすることが好ましく、特には、請求項2の発明として規定したように3ないし10μmとすることがより好ましい。該表面被覆層40の厚みが薄すぎる場合は耐候性等の性能を充分に発揮することができず、一方、厚すぎる場合は経済的に不利となる。さらに、この表面被覆層40は、表面の傷つき防止や成形屈曲性の観点から、その鉛筆硬度をHBないし2Hとすることが好ましく、より望ましくは請求項2の発明として規定したように、HBないしHとされる。表面被覆層40の鉛筆硬度は、HB以上であれば従来品と比べて傷つきにくくすることができ、一方、成形時のフィルムの屈曲性を充分に発揮するために2H以下とすることが好ましい。
【0022】
本発明の自動車用フィルム10では、図示しかつ請求項4の発明として規定したように、表面被覆層40上面41に保護フィルム層60を積層することが好ましい。保護フィルム層60を積層することにより、当該自動車用フィルム10が貼着されたり被覆されたりする相手方となる材料への該フィルムの貼り合わせ工程及び該フィルムが貼着された材料の加工工程、あるいは輸送、保管中において、当該フィルムの傷つきを防止することができる。また、この保護フィルム層60は、前記表面被覆層40がグラビアロールコーティング法により形成された後にそのまま貼り合わされるものであるため、前記表面被覆層40との積層に接着剤を用いることなく簡単かつ容易に形成することができる。この保護フィルム層60の厚みとしては、9〜100μm、さらに好ましくは、12〜75μmとされる。該保護フィルム層60の厚みが薄すぎる場合は保護性能を満足できず、厚すぎる場合は価格的な観点から問題となる。なお、この保護フィルム層60は保護部分であり、最終的には剥離除去される。
【0023】
上記の如く構成された自動車用フィルム10にあっては、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層20とが着色接着層30を介して接合されているため、基体フィルム層11の接着力が強化されるとともに、所望の色の発現を可能にしてより深みのある色彩を表現することができる。さらに、前記装飾PETフィルム層20上面に表面被覆層40を形成したことによって、より傷つきにくくなるばかりでなく、当該自動車フィルムの劣化を軽減してより優れた耐候性を発揮することが可能となる。
【0024】
また、本発明の自動車用フィルム10では、第二ないし第四実施例として図2ないし図4に図示しかつ請求項3の発明として規定したように、着色接着層30の一側の接合面あるいは両側の接合面に予備接着層50を設けることが好ましく勧められる。予備接着層50としては、例えば、ウレタン樹脂,アクリル樹脂等が使用され、公知のグラビアロールコーティング法等によって形成される。この予備接着層50の厚みは1〜10μmである。なお、図2ないし図4において、図1と同一符号は同一の構成を表すものとして、その説明を省略する。
【0025】
図2に示す第二実施例に係る自動車フィルム10Aは、着色接着層30の上面31側、すなわち装飾PETフィルム層20と着色接着層30との間に予備接着層50が形成されたものである。このように予備接着層50を形成すれば、装飾PETフィルム層20の接着力がさらに強化されて、前記第二実施例と同様に、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層との接合をより強固なものとすることができる。
【0026】
図3に示す第三実施例に係る自動車フィルム10Bは、着色接着層30の裏面32側、すなわち基体フィルム層11と着色接着層30との間に予備接着層50が形成されたものである。このように予備接着層50を形成すれば、基体フィルム層11の接着力がさらに強化されて、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層との接合をより強固なものとすることができる。
【0027】
図4に示す第四実施例に係る自動車フィルム10Cは、着色接着層30の上面31及び裏面32の両側、すなわち基体フィルム層11と着色接着層30との間及び装飾PETフィルム層20と着色接着層30との間にそれぞれ予備接着層50が形成されたものである。このように予備接着層50を形成すれば、基体フィルム層11及び装飾PETフィルム層20の接着力をさらに強化することができ、基体フィルム層11と装飾PETフィルム層との接合をよりいっそう強固なものとすることができる。
【0028】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。例えば、実施例では、基体フィルム層が発色する色と着色接着層が発色する色とを同色としたが、異なる色としてもよい。また、実施例では、着色接着層と装飾PETフィルム層とを一層ずつ積層し、必要に応じて保護フィルム層を積層した構成としたが、着色接着層と装飾PETフィルム層とを積層した後、装飾PETフィルム層の上面にさらに着色接着層と装飾PETフィルム層とを積層してもよい。
【実施例】
【0029】
以下実施例により本発明を説明する。実施例1ないし4の自動車用フィルムを製作した。
【0030】
(実施例1)
基体フィルム層としての黒色顔料が混練された厚み150μmのポリプロピレン樹脂フィルムを使用し、その上面に着色接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、続いてその上面に、装飾PETフィルム層として厚み50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用し、その表面に表面被覆層として塗布後の厚さが5μmとなるように紫外線カット剤を含む熱硬化型アクリル樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布した。さらに続いてその上面に、保護フィルムとして、厚みが38μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを貼り合わせて、実施例1の自動車用フィルムを製作した。
【0031】
(実施例2)
基体フィルム層としての黒色顔料が混練された厚み150μmのポリプロピレン樹脂フィルムを使用し、その上面に着色接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、その上面に予備接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、続いてその上面に、装飾PETフィルム層として厚み50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用し、その表面に表面被覆層として塗布後の厚さが5μmとなるように紫外線カット剤を含む熱硬化型アクリル樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布した。さらに続いてその上面に、保護フィルムとして、厚みが38μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを貼り合わせて、実施例2の自動車用フィルムを製作した。
【0032】
(実施例3)
基体フィルム層としての黒色顔料が混練された厚み150μmのポリプロピレン樹脂フィルムを使用し、その接合面に予備接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、その上面に着色接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、続いてその上面に、装飾PETフィルム層として厚み50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用し、その表面に表面被覆層として塗布後の厚さが5μmとなるように紫外線カット剤を含む熱硬化型アクリル樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布した。さらに続いてその上面に、保護フィルムとして、厚みが38μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを貼り合わせて、実施例3の自動車用フィルムを製作した。
【0033】
(実施例4)
基体フィルム層としての黒色顔料が混練された厚み150μmのポリプロピレン樹脂フィルムを使用し、その接合面に予備接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、その上面に着色接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、その上面に予備接着層として塗布後の厚みが5μmとなるようにウレタン樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布し、続いてその上面に、装飾PETフィルム層として厚み50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用し、その表面に表面被覆層として塗布後の厚さが5μmとなるように紫外線カット剤を含む熱硬化型アクリル樹脂をグラビアロールコーティング法により塗布した。さらに続いてその上面に、保護フィルムとして、厚みが38μmであるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを貼り合わせて、実施例4の自動車用フィルムを製作した。
【0034】
比較例として、表面被覆層を形成しない自動車用フィルムを製作した。
【0035】
(比較例)
実施例1において表面被覆層を形成しない以外は、実施例1と同様の材料を用いて同様の処理を行い比較例の自動車用フィルムを製作した。
【0036】
実施例1及び比較例の自動車用化粧フィルムについて、耐候性を調べるべく、以下の方法により耐候性試験を行った。
・耐候性試験:サンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)を使用して、ブラックパネル温度63℃、降雨9分/1時間の条件で、1000時間後、2000時間後の化粧フィルム表面の状態を観察した。
【0037】
結果は、実施例1の自動車用化粧フィルムについては、1000時間後及び2000時間後もフィルム表面に斑点がほとんど見られず、白化現象が起こっていなかった。一方、比較例の自動車用化粧フィルムについては、1000時間後にはフィルム表面に斑点が見られ、白化現象が起こっていた(2000時間後も同様)。したがって、本発明の自動車用化粧フィルムは、その表面の白化現象が抑制されていることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第一実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図である。
【図2】第二実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図である。
【図3】第三実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図である。
【図4】第四実施例に係る自動車用フィルムの概略断面図である。
【符号の説明】
【0039】
10 自動車用フィルム
11 基体フィルム層
20 装飾PETフィルム層
30 着色接着層
40 表面被覆層
50 予備接着層
60 保護フィルム層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体フィルム層の上面に装飾PETフィルム層を積層してなる自動車用フィルムにおいて、前記基体フィルム層と前記装飾PETフィルム層とが着色接着層を介して接合されているとともに、前記装飾PETフィルム層上面に紫外線カット剤を含む合成樹脂よりなる1ないし50μmの厚みの表面被覆層を形成し、前記表面被覆層の鉛筆硬度をHBないし2Hとしたことを特徴とする自動車用フィルム。
【請求項2】
前記表面被覆層の厚みが3ないし10μmで、その鉛筆硬度がHBないしHである請求項1に記載の自動車用化粧フィルム。
【請求項3】
前記着色接着層の一側の接合面あるいは両側の接合面に予備接着層を有する請求項1又は2に記載の自動車用フィルム。
【請求項4】
前記表面被覆層上面に保護フィルム層を積層した請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用フィルム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2006−224324(P2006−224324A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−37561(P2005−37561)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(593227981)日本プライ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】