説明

自動較正センサの製造方法

【解決手段】本発明は、センサに関し、センサが流体に露出した場合に、測定可能な特性である、流体中の分析物の濃度およびセンサの較正量の関数を作成する。較正量はセンサが保有する分析物に対する応答に影響する、物理的、化学的、その他の事項である。センサは、較正量を表す情報を受信、保存および伝達するRFIDタグを有する。無線装置は製造過程中でセンサが構成される前に、センサに内蔵または取り付けられる。無線装置は一度較正が行われると無線で書き込むことができる。これには、どんなセンサの追加操作もなく、センサが一度保護容器の中に設置されると較正を行うことができる。これにより、較正情報を無線装置に無線で送信する過程は、どんな既存の較正量にも変更せず、どんな新しい較正量も取り込まない。よって、センサがその較正量を表す情報を伝達するために無線で変更しても、センサの較正を保存している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康管理、法執行機関、ドープテスト、保健衛生、その他において使用される、任意の分析物の濃度、例えばブドウ糖、乳酸、尿酸、アルコール、治療薬、休養娯楽薬、性能強化薬、病気条件を示すビオマーカ、ホルモン、抗体、前記すべての物質の代謝物、前記すべての物質の組合せ、他の類似のインジケータまたは流体中の他の分析物、特に、生理液、例えば血液、組織液(ISF)または尿などの分析物の濃度を測定するための自動較正センサに関する。以下の説明は、血糖ブドウ糖測定およびコントロールのためにこの種のセンサを活用することに集中するが、ここで論じる原理は、広く任意の流体中の任意の分析物の検出に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
ブドウ糖モニタリングは、糖尿病患者の毎日の生活で避けがたい現実である。このモニタリング精度は、生活の質に重要な影響力を持つ可能性がある。一般に、糖尿病患者は、血糖値をモニタしてコントロールするために一日に数回血糖値を測定する。血糖値を推奨値範囲内にコントロールすることに失敗すると、重大な健康管理の合併症、例えば手足の切断や失明をもたらす可能性がある。さらに血糖値を正確に測定することに失敗すると、低血糖症をもたらす可能性がある。このような条件下では、糖尿病患者はまず昏睡状態になり、処置がなされないと死亡することもある。従って、正確で規則正しい血糖値測定の実行が重要である。
【0003】
糖尿病を患っている人々は、しばしば他の病気にかかる危険性が高い。糖尿病は、腎臓病の一因となるが、これは腎臓が適切に濾過せず、たんぱく質が多量に尿へ漏れている場合に起こり、最終的に腎不全を引き起こす可能性がある。糖尿病は、目の奥の網膜の損傷の原因となり、また白内障および緑内障の危険性を増加させる。糖尿病が原因となって引き起こされた神経の損傷は、痛みを感じる感覚を妨げ、重大な感染の一因となる可能性がある。多くの血糖値計が、現在利用可能であり、個人が少量の血液流体サンプル中の血糖値をテストすることができる。
【0004】
現在利用できる多くの血糖値メータ設計は、使い捨てのテストセンサ、例えば、小片を使用し、メータと組み合わせて電気化学的または測光的に血液サンプル中のブドウ糖の量を測定する。これらのメータを使用するために、ユーザは、まず指または他の人体の一部にランセットを使用して突き刺し、少量の血液または組織液のサンプルを生成する。次に、そのサンプルを使い捨てのテスト小片に移す。テスト小片は、通常、使用前に包装容器または小びんの中に保持される。一般に、テスト小片は非常に小さく、サンプルを受入れる領域はさらに小さい。通常、組織液、例えば血液、間質液または尿などの分析物をテストするために、使い捨ての小片はテストを実行する前にメータのハウジングの入口からメータの中へ挿入される。
【0005】
小片の製造工程および化学成分のばらつきは、その性能が特定の定義された性能曲線と数学的な相関が取れるように較正係数またはコードを割り当てる必要性が生じる。工程および化学的ばらつきの例を後述するが、これらのばらつきにより、結果的にセンサが、分析物に対して反応する方法に影響を与える異なる、物理的、化学的またはその他の固有の特性を持つことになる点に注目するべきである。これに従って、異なるセンサは、流体中の同一の濃度の分析物に対してわずかに異なって反応するので、これらの反応は較正で決定される量により調整しなければならない。較正工程は、1つまたはそれ以上の調整係数を決定でき、センサの応答に適用して予め定められた標準に正規化する。センサの物理的、化学的または他の本質的特性の参照を補助するために、「較正量」という造語を作り、以降これを使用する。較正量は、センサの応答に影響する特性であり、単一の特性、例えば感度でもよく、例えば感度や非線形性、ヒステリシスなどの多数の組み合わせでもよい。較正量は、例えば感度のように他の較正量に影響することで、または個々に分担することで、その応答様式となるサイズのような構造的特性でもよい。これらの全ては、単独または総合的な較正量であり、用語が広い意味を持っていることが分かる。較正量は、較正工程から導出される1つ以上の調整係数とは区別するべきで、小片の応答に適用される所定の標準まで標準化する。これら係数は、較正量の短縮表現である。それらの係数は、較正量を表現する情報であるが、それら自身は較正量ではなく、真のセンサの特性である。このように、調整係数または他のそれらを表現する情報を参照したいときや、センサの較正量を表現するとき、例えば、参照テーブルで関連する調整係数が見つかる場所を指すコードを言うときには、「較正量を表す情報」という表現を使用する。差異は簡単だが、疑いを回避するためにここで設定しておく価値がある。
【0006】
較正係数またはコードが割り当てられた小片を使用するとき、通常、糖尿病患者はセンサを収容する。小びん上に印刷されている較正データを読み、血糖モニタシステムにそれを入力して各テストに対してそれを確認しなければならない。次に、血糖モニタシステムへテスト小片を挿入する。
【0007】
このことはユーザが糖尿検査に関する工程の適切な使用を学ぶのに時間がかかり、操作ミスが発生する可能性があるので望ましくない。また、ユーザが血糖モニタシステムへ較正コードを入力することのわずらわしい反復作業を先延ばしにする可能性があり、血糖値の精度が低下し、合併症を引き起こす可能性があるので、望ましくない。さらに、限局局部で繰り返しテストすることは、特に手指の周辺で感覚が欠如(神経損傷)をもたらし、たこを形成してボタン操作を困難にするので、望ましくない。部分的には血糖メータシステムを受入れ易くし、「不適当」でない、即ち、糖尿病患者に可能な限り「正常である」と感じさせる必要性に駆られて、技術が新極限まで小型化を推進するので、糖尿病患者に問題を引き起こす。病状の結果の影響で、ユーザもまたボタンやキーパッドなどを使用してデータを入力するような装置を使用することに困難を感じている。
【0008】
較正コードの入力に関するもう1つの問題は、長期糖尿病患者が、その疾患を完全に抑制しておらず、白内障や緑内障を患っている可能性があることである。この種の疾患で一部視力が衰えている患者にとって、血糖メータシステムの使用および操作を難しくする。彼らが一人で較正コードを血糖メータに入力して基本的なテストをすることは大事業となるからである。
【0009】
較正コードの挿入に伴うもう1つの問題は、血糖テストに時間がかかることである。通常、各テストは、手を洗って、小片を血糖値メータへ挿入して、指を突き刺して血液を取り出し、血液を小片に塗布し、一組の特定の較正コードを入力し、血糖値メータが作成する血糖値を待ち、読み取ることに最大5分間かかる。通常、糖尿病患者は1日に4回血糖値をテストすることが勧められており、しばしば自身でテストするように促す必要がある。糖尿病患者自身での、潜在的に時間のかかる手動ステップの実行をテストする頻度をできるだけ少なくし、即ち、テスト不足が更なる落胆をもたらし、これによって糖尿病患者が更にテストしなくなるというダウンスパイラルに導くことを少なくして、例えば、突き刺して較正小片データを血糖値メータへ入力する必要があるからである。
【0010】
例えば、液晶ディスプレイやLED表示のような表示上でのテスト較正データの確認は、すべての年代、すべてのレベルの糖尿病患者にとって問題を引き起こす。朝食前のテストの間、糖尿病患者をテストすることは、この種の小型ディスプレイに注意を集中するのに困難であり、誤った較正コードを入力する可能性がある。同様に、勤勉な糖尿病患者は、夕食後または就寝前のテストを望んでいるが、疲れて眠いと感じていることもあり、不注意に誤った較正コードを血糖値メータに入力する可能性がある。この場合も、特に糖尿病患者がその夜は血糖値が正常であると考えて眠ろうとするとき、合併症の健康状態を引き起こし、実際には低血糖状態で意識喪失状態へ入ろうとする。
【0011】
また、糖尿病患者が低血糖状態に入り、パートナまたは介護人によってその状態が発見されたとき、介護人が血糖値テストの訓練を受けていなかった場合、さらなる混乱を引き起こす。介護人は、助けを呼ぶか、または代わりにメータを使用して自身で血糖値テストを実行するだろう。しかしながら、介護人は、テスト前に手動で厄介な較正コードを血糖値メータへ入力する必要があることに気付かず、誤った較正コードが入力されることになり、更に複雑な事態を導くかもしれない。
【0012】
同様に、テスト小片は小さいので、視力の衰えた糖尿病患者が小びんの中に何枚のテスト小片が残っているかを知ることが困難である。このことは、特に糖尿病患者が所定の期間、通常の環境から離れるとき、即ち、思いつきで休日等に旅行し、家から離れている間、十分なテスト小片を持たない可能性があるときに問題である。このことは糖尿病患者にとって潜在的に危険であるばかりでなく、また不便でもある。従って、特に視力の衰えた糖尿病患者にとって、血糖値メータシステムに音響および/またはビジュアル手段が備えられ、ユーザに自動的に小びんに残っている小片の数を知らせることは有益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現代の産業、および特に糖尿病モニタリング産業は、それ故、ユーザの較正コードの入力を必要としないで、この種のシステムを使用できる計測システムを提供するという難題を与えられている。糖尿病モニタリング産業が直面する。もう1つの難題は、身体障害者によるモニタリング装置の使用である。
【0014】
本発明は、上記概要に示された問題に取り組むべく設計された。一方、これらの問題は、特に糖尿病患者の管理に関して説明されたが、精度が絶対的に必須でありユーザの能力に障害がある場合、問題をより一般的なものとして考える。実際に、流体に露出されるセンサを使用して任意の流体を任意の分析物に対してテストするとき、要求精度の度合いが較正に導き、較正情報、係数またはコードを入力する不便さを避けたい場合に、本発明は相当役立つ。
【0015】
センサに較正情報を機械読み取り可能な形式で貼付することの可能性を考えた。この一実施例が、バーコードラベルの添付である。そして、情報を読み取り可能な装置、例えばバーコードリーダを備えたモニタリング装置を提供することにある。表面上、これは上記課題を解決する。モニタリング装置は、センサが挿入されたときに単純にセンサから較正情報を読出し、その情報をセンサの応答を正規化するために使用する。
【0016】
しかし、この装置は直ちに機能しないので、その理由について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
異なるセンサからの応答の変化に対する主要な原因は、センサの較正量に起因すると考えるが、製造工程における許容誤差および変化の存在である。「許容誤差と変化」という表現を使用するとき、小さな効果、効果が小さ過ぎてそれら(許容誤差と変化)を製造工程から消去する処理を行うことは不経済であり、従って第1に較正が必要である。これらの小さな効果は、血糖測定の精度を狂わせるには十分に大きく、そして所定レベルの精度が必要なすべての分析物の精度を狂わせる。そこで、センサは較正され、較正情報が記録される。
【0018】
ここで、センサに較正情報を搭載したバーコードラベルを適用する工程を考える。ここまで、細かく設計されているので、小さな変化と許容誤差が残っているだけだが、消去処理するには不経済である工程について説明し、これらの小さな変化が異なる較正量を導き、センサに対する異なる較正情報となったことを説明してきた。しかし今、同じ許容誤差のレベルに至るまで処理するのが、不可能とは言わないが非常に困難な工程について述べている。バーコードラベルを添付するステップは圧力の印加および汚染ガスを放出する接着剤の使用をともなう。要するに、それはセンサの予め存在する較正量に変わるか、または新しい較正量、例えば圧力の印加による寸法、汚染物質の導入による化学的特性を導入する。いかなる場合でも、変わった、または新しい較正量は前もってラベル上に印刷された較正情報によって適切に表されておらず、換言すると、センサが再度較正されなければならないことを意味する。このようにしてセンサに誤った較正情報を搭載したラベルが添付されたことを除けば、出発点に戻ってしまう。これがこのアイデアが正常に機能しない理由である。
【0019】
センサに較正情報、すなわち、センサの較正量を表す情報を無線で書き込むことができる無線装置の使用を提案することである。本発明において重要なことは、無線装置は製造工程の間でセンサが較正される前に、センサに組み込まれるか、または取り付けられることである。同様に重要なことは、無線装置は一旦較正が実行されると無線で書き込めることである。このことはセンサのいかなる追加処理も伴わず、センサが保護容器の中へ配置された後に一回実行できる。この理由で、較正情報を無線装置へ無線で送信する工程は予め存在する。較正量を変更せず、新しい較正量を導入することもない。
【0020】
従って、本発明の1つの記載は、センサを流体に露出されたとき、流体中の分析物の濃度およびセンサの較正量の関数である測定可能な特性を作成し、較正量を表す情報を受信し、保存し、伝送するのに適する無線装置を備えたセンサの製造方法であって、その製造方法は較正量を持ち無線装置を含み、その後較正量を表す情報を無線装置に無線で送信し、そしてその後、選択的にセンサの製造を完了するので、少なくとも部分的に、センサの製造方法を含んでいる。
【0021】
本発明は従って、センサの較正量が決定されるために、較正量を表す情報が無線装置へ送信される前に、十分な製造ステップが実行されることを要求するということに注目すべきである。その後のステップを実行することも可能で、それらが較正に影響を与えない限り、その可能性を排除しない。較正および送信が実行できる製造工程における最初のポイントは試行錯誤で容易に決定できる。もし次のステップが較正に影響を与える場合、その実行は早すぎたということである。
【0022】
本発明のもう1つの記載は、流体に露出されたとき、流体中の分析物の濃度およびセンサの較正量の関数である測定可能な特性を作成し、較正量を表す情報を受信し、保存し、伝送するのに適合された無線装置を組み込んでいるセンサの較正方法の1つであって、その方法は較正量を表す情報をセンサに組み込まれた無線装置に無線で送信することを含んでいるセンサの較正方法を含んでいるということである。
【0023】
このことは実際には本発明の第1の記載によって表現されたアイデアの拡張であり、較正量を表す情報をセンサに組み込まれている無線装置に無線で送信することによって既に完全に製造されたセンサの較正を説明する。
【0024】
本発明のこの側面のもう1つ別の記載は、流体に露出されたとき、流体中の分析物の濃度およびセンサの較正量の関数である測定可能な特性を作成し、較正量を表す情報を受信し、保存し、伝送するのに適合された無線装置を持つセンサの製造方法であって、その製造方法は、較正量を持ち、無線装置を含み、その後較正量を表す情報を無線で無線装置へ送信するので、センサの製造を完了することを含んでいる。
【0025】
本発明は、測光的な、比色分析を含むいろいろなセンサへの適用が見出され、そこでは測定可能な特性は不透明度、透明度、蛍光強度、透過度、反射率、吸収率または放射率、伝送度、反射率、吸収率、放射または励起スペクトラム、ピーク値、比、そのようなスペクトラムの他の部分の任意の一部、色、放射偏向、励起状態の耐用年限、蛍光のクエンチング、上記量のすべての時間変化、上記の任意の組合せ、センサの流体への露出がその光学的特性に影響する度合いのすべてのその他のインジケータなどである。
【0026】
典型的な測光的な、または比色分析を含むセンサは、回路基板および少なくとも第1の試薬を備えている。この試薬は触媒および染料または染料前駆体を含んでいてよく、そこでは触媒が、分析物が存在するときは、染料の変性の触媒反応を及ぼし、もしくは染料前駆体を染料に変換する。ブドウ糖モニタリングの分野では、触媒はグルコースオキシダーゼおよびホースラディッシュペルオキシダーゼの組合せで、試薬はロイコ−ダイ(減少した染料前駆体)を含んでいる。適切なロイコ−ダイは、3−ジメチルアミノ−ベンゾイカシッドと共に、2,2アジノ−ジ−[3−エチルベンジアゾリン−サルフォネート]、テタメチルベリジディン−ヒドロクロリッドおよび3−メチル−2−ベンゾチアゾリン−ヒドラゾンである。
【0027】
すでに議論したように、この発明が適用されるだろう分析物のグループは多数あり、ブドウ糖に加えてHbAlC(ヘモグロビンエーワンシー)、乳酸、コレステロール、アルコール、ケトン、尿酸、治療薬、休養娯楽薬、性能強化薬、病気条件を示すビオマーカ、ホルモン、抗体、前記の任意の代謝物、前記の任意の組み合わせまたはその他の同様のインジケータを含んでいる。
【0028】
これらの測光的な、または比色分析を含むセンサは少なくとも部分的に試薬フィルムまたは膜を基板の(透過光の測定に依存するセンサの場合は)開口部の上に配置し、試薬フィルムまたは膜を基板の(透過光または反射光の測定に依存するセンサの場合は)一部の上に配置し、または(再度透過光または反射光の測定に依存するセンサの場合は)試薬を基板の室の中に配置して製造される。この時点でまたは後に、無線装置が基板に取付けられてよい。そのときまたはそれに引続いて、較正量を表す情報が無線装置へ送信される。
【0029】
本発明は、また電極を備えた電気化学センサであって、測定可能な特性が電極間のインピーダンス、電極間の電流、電位差、電荷の量、前記の任意量の時間変化、前記量の任意の組み合わせ、または1つの電極から他の電極へ移動する電気の量のその他のインジケータ、またはセンサの流体への露出が電気エネルギまたは電荷を生成する程度かまたはセンサの電気特性に影響を与える程度が測定できる特性であるような、電気化学的センサにも適用できる。
【0030】
典型的な電気化学的センサは、基板、電極を含む電極層、および少なくとも第1の試薬層から構成されている。これらのセンサは、少なくとも部分的に電極を含む電極層を基板上に堆積し、試薬層を基板上に堆積し、そして選択的に電極上にも堆積して製造される。分析物がブドウ糖の場合には、試薬層は選択的にグルコースオキシダーゼを含んでいる。
【0031】
電気化学的センサの場合には、製造方法は無線装置の部品の堆積を含んでおり、特にそれを電極層の上に堆積することを含んでいてよい。この部品はコイルまたはマイクロストリップアンテナから構成されたアンテナであってよいが、もしそれがマイクロストリップアンテナである場合には、電極層の中の電極自身がアンテナを構成してよい。センサの較正にかかわらず、これ自身が1つの新しい、役に立つアイデアである。その理由は無線装置が追加のまたは別の情報を搬送するために使用できるからである。
【0032】
従って、本発明の第3の記載は、基板、電極を含む電極層、および少なくとも第1の試薬層を含み、センサが流体に露出されたとき、センサが流体中の分析物の濃度の関数である測定可能な電気的特性を創り出し、センサが情報を受信し、保存し、伝送するように適合され、電極層状で形成された電極によって形成されたマイクロストリップアンテナを含む無線装置を含むように構成されている、電気化学的センサを含んでいる。
【0033】
製造方法に戻り、較正量を表す情報をそこへ送信する前に、堆積された部品を電気コンタクトさせて、無線装置の残りの部品をセンサに固定することを含んでいる。
【0034】
絶縁層が電極層の上に堆積されて、試薬層が絶縁層の上に堆積されて、絶縁層は選択された1またはそれ以上の接触領域以外での電極と試薬層との間での接触を防止してよい。これはセンサ内部を標準化し、異なるセンサの較正量が緊密に関係付けられることを可能にする。
【0035】
例えば、電子輸送媒介物質、例えばフェリシアン化物の第2の試薬層が第1の試薬の上に堆積されてよい。
【0036】
少なくとも1つの層の堆積は、印刷工程、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷、リソグラフィ、フレキソグラフィ、グラビア印刷、輪転グラビア印刷、レーザマーキング、ストッロ/ダイコーティングまたはスプレーコーティングによって達成できる。シリンダスクリーン印刷は、非常に適する。
【0037】
大きな効率のために、複数のセンサがバッチで、特に単一の基板上でのバッチで、製造されてよい。選択的に、それらは連続工程で製造され、特に基板の連続的なウエブの上で製造される。
【0038】
この工程は、電極堆積装置および試薬堆積装置を介して連続的にウエブを連続的に通過することを含み、電極堆積装置で各センサの電極(そして可能であれば無線装置のマイクロストリップアンテナのような部品)を含む電極層を堆積し、試薬堆積装置で各センサの試薬層を電極層の上に堆積することを含んでよい。それはまた、絶縁層堆積装置を介して連続ウエブを連続的に通過することを含み、絶縁層堆積装置で各センサの絶縁層を電極層の上に形成し、試薬層堆積装置で絶縁層の上に各センサの試薬層を堆積し、絶縁層が電極と試薬との間でのコンタクトを選択されたゾーン以外で防止することを含んでいてよい。それはまた、第2試薬堆積装置を介して連続ウエブが連続的に通過することを含み、そして第2試薬堆積装置で各センサの第2試薬を第1試薬の上に堆積させることを含んでいてよい。
【0039】
引続いて、連続ウエブが無線装置固定装置を介して連続的に通過され、そこで無線装置が各センサに固定されてよい。ウエブは次にリボン状に切断され、各リボンは複数のセンサを含んでいてよい。
【0040】
センサが、平らなベッド上、または階段状工程または連続工程でバッチ製造された場合、同一の較正量を表す情報は、無線装置の複数のセンサに同時にまたはほぼ同時に送信してよい。特に、複数のセンサは、保護容器内に配置され、同一の較正量を表す情報は、無線でこれら無線装置の複数のセンサへ同時またはほぼ同時に送信してよい。これは時間を節約し、センサが可能な限り最低限度で取り扱われていることを確実にする。
【0041】
本発明は、流体に露出されたとき、流体中の分析物の、そしてセンサの較正量の濃度の関数である、測定可能な特性を創り出し、較正量を表す情報を受け取り、保存し、伝送するのに適合された無線装置を有し、無線装置はセンサの較正量を表す情報を含んでいるセンサにまで拡張する。
【0042】
センサが加熱されるとその較正量が変化する可能性があるが、無線周波数での無線通信は、センサの加熱を引き起こしにくいので適切である。従って、無線装置に対してはRFIDタグが適切で、例えばISO14443またはISO15693の13.56MHZまたは2.45GHzが適切である。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、センサの較正量を表す情報を無線で書き込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
本発明の特徴および効果のより良好な理解は、本発明の原則を使用し、図面とともに実施例を記載する以下の詳細な説明を参照することで得られる。
【0045】
RFID(無線周波数識別)は、一般にタグとして知られている、適切なトランスポンダの中にデータを伝送でき、特定の応用ニーズを満足させるために、適切な時と場所で機械読取器でデータを読み出すことができる技術である。
【0046】
一例として、RFIDシステムは、少なくとも1つのタグに加えて、送受信機またはタグを、読み出すかまたは問い合わせる手段を有し、選択的にタグから受け取ったデータを情報管理システムへ通信する手段を有する。送受信機は、また呼掛け機、リーダまたはポーリング装置として知られている。通常、システムは、タグに入力したり、プログラムしたりする機能も有する。RFIDタグは、アンテナおよび集積回路を含んでいる。RFIDタグのいろいろな構成が今日市場で利用でき、そのような供給業者の一つはテキサスインストルメント(登録商標)社で、RI−Il_1−112Aタグである。
【0047】
タグと送受信機との間のデータ通信は、無線通信によるものである。この無線通信は、タグと送受信機の双方で組込み特性を形成するアンテナ構造を介する。動作中、送受信機は、低い電力の無線信号をアンテナを介して送信し、タグが自身のアンテナを介してそれを受信して集積回路の電源とする。タグが無線電磁界に入ったとき、信号から得られるエネルギを使用してタグは検証のために送受信機と手短に通信し、データを交換する。一旦リーダによってデータが受信されると、データは例えばコンピュータ内のコントロールプロセッサへ送られ、処理および管理される。
【0048】
RFIDシステムは、タグが読み取り可能な所定の距離範囲を有しており、その距離範囲は、各種要因、例えばタグのアンテナの大きさ、送受信機のアンテナの大きさ、送受信機の出力電力によって決まる。通常、無給電型(パッシブ型)のRFIDタグは、100KHzから2.5GHzの周波数範囲で動作する。無給電型のRFIDタグは、送受信機から電力を供給されるのに対して、アクティブRFIDタグは、電源、例えば電池を持っており、集積回路に電池から電源供給する。
【0049】
タグ内のデータは、製造中の部材、輸送中の品物、場所の識別情報、車両、動物または個人の所属(身元)を提供できる。付加的なデータを含むことで、タグは、部材の特定情報、もしくはタグを読むことによって即座に利用できる指示を通して、適用例をサポートできる。例えば、生産ラインで塗料スプレー領域に入った車両ボディの塗料の色、または個人の糖尿病テスト要求などで、例えば、その日の第1テスト小片上のタグにポーリング(問い合わせ)することによって、ユーザはメータによって次の24時間以内にさらに3つのブドウ糖測定が必要であることを知らされる。
【0050】
データの送信は、空気のようなデータが通過すべき媒体またはチャンネルの影響を受けやすい。雑音、干渉および擾乱が、通信チャンネル中に発生するデータ破壊の原因であり、これらに対してエラーのないデータ回復を求めて保護しなければならない。2つの通信部品の間を隔てる空気インタフェースを介して効率よくデータを伝送するためには、データが搬送波周波数で変調されている必要がある。通常の変調技術は、振幅シフトキーイング(ASK)、周波数シフトキーイング(FSK)または位相シフトキーイング(PSK)技術である。
【0051】
図1は、サンプルエリア4、電気線路6、およびRFIDタグ10を有するテストエレメント小片またはテスト小片2を示す。
【0052】
図1は、以下に説明する自動較正システムのテスト小片2の平面図である。通常、テスト小片2は、メータ40の溝の中へ適合する大きさ、形状にされてよい(図2参照)。小片は、患者の血液またはISFが生反応エレメント、例えば、酵素と相互作用するエリア4で構成される。この相互作用は、測定される導体線路6上で電流の変化を引き起こす。導体線路6は、以下で説明するように、挿入の間にメータの電源を入れるように構成しても良い。メータ40は、RFIDタグにポーリングする、もしくはRFIDタグと通信するためRF信号の発振器を含む送受信機のような手段を含む。RFIDタグ10は、加圧接着剤、熱シール、低温硬化接着剤、またはもう一つの方法として、例えば小片2を製造する段階でのカーボン線路を使用してテスト小片2上に印刷し、テスト小片2に固定する。例えば、RFIDタグ中のコイルは、例えばカーボン、金、銀などの導体線路をコイル形状にスクリーン印刷で印刷してもよい。RFIDタグは、小片が製造された後で、無線暗号化手段を使用して較正データ、バッチ番号、有効期限またはその他のデータを書き込んでもよい。
【0053】
初期挿入の間に電流がRFIDタグを起動してそれらのデータを送信するように、RFIDタグを導体線路6上に配置してもよい。代わりに、または加えて、小片がメータの中にあるとき、または小片がメータの中にないときに、RFIDタグは送受信機を介してタグに起動信号を送ることでポーリング(問い合わせ)に応じることができる。
【0054】
以下、図1を参照して、本発明の第1実施例の動作について詳細に説明する。使い捨てテスト小片2は、バッチ番号および/または特定較正データおよび選択的に他の情報、例えば小片の情報の有効期限に関連する情報を含んだRFIDタグ10を有する。本発明のすべての実施例の中で、RFIDタグの中で得られる情報の例を図7に示す。選択的に、小片2をメータに挿入する前に、メータのユーザは例えばボタンを押して予備完全動作モードでメータを活性化する。このモードでメータは最も近いテスト小片上のRFIDタグ10にポール(問い合わせる)する。この代わりに、小片2が挿入され、メータの電源が入れられる(小片を挿入して接触または他を閉じることで)。小片2はまた、メータ内部の2つの導体の間をブリッジする小片2上の導体線路6を使用することによって小片ポートコネクタ8、18へ挿入し、メータを起動する。一旦メータに電源が入いると、その送受信機に一番近いRFIDタグ10に対して無線でポールする。従って、テスト小片上のRFIDタグ10は、暗号化された情報、例えば較正情報および/またはバッチ番号、および/または有効期限他の、ここで説明されたような情報をメータに送信する。代わりに、タグ10は、小片がメータの中にあるときに無線で読み出すことができる。
【0055】
第1実施例によるシステム例では、1つのメータと使い捨ての小片2がある。システムは送受信機、トランスポンダ(RFIDタグ)およびデータ処理回路を含む近傍問合せシステムを収容する。送受信機は、マイクロプロセッサ、送信機、受信機、および送受信共用アンテナを含む。タグ10は、無給電型(電池のようなオンボード電源を持っていない)であり、コイル形状のアンテナおよびプログラム可能なメモリを含む。タグ10は、その動作エネルギをリーダから受け取るので、2つの装置は近傍になければならない。動作中は、送受信機はタグに起動信号を送るのに十分な電力を生成する。
【0056】
RFIDタグのポーリングは、連続的にか、またはユーザが予備完全動作状態に入ることによって起動される。リーダアンテナから放射されたRFエネルギが、タグの近くにあって、タグに飛び込んだとき、アンテナのコイルに電流が誘起される。タグはメータの見通し位置に存在する必要はなく、当業者には理解されるように通常周辺数cmまたは最大数mの範囲で動作する。代わりに、アレイ形状のアンテナを持つ送受信機を使用することができ、通信の角度範囲の増加によって、タグのポーリングの有効性を増加させる。アンテナのコイル中に誘起された電流は、タグのプログラム可能なメモリへ伝送され、次に初期化シーケンスを実行する。送受信機は、そのエネルギ送信問合せ信号をタグへ送信し、タグ中のメモリはその識別子および他の要求された情報をタグアンテナ上へ送信することを開始する。送受信機へ送信された情報は、以下に説明するようにデコードされる。
【0057】
メータ中の送受信機は、RFIDタグ10から信号を取り出し、送信されたデータはテスト小片の処理に使用される。メータ中の回路は、RFIDタグ10から受け取った情報をデコードし、処理する。小片2は、メータのポート8へ挿入される。ユーザは適当な箇所、例えば指または手の平を突き刺し、血液またはISFを小片2のサンプルエリア4に堆積する。測定は例えば次の方法で実行される。電圧がテストセンサの小片2のサンプルエリアに印加され、電流測定が実行される。較正データは小片2に固有のタグ10から受け取られ、血糖値の較正に使用される。この値はユーザにメータ表示上で報知される。
【0058】
メータは、その容器の最初の小片が使用されたときにそれを選択的に記録することができる。これは、どのくらい小びんが開放されていたか、さらに、小片が使用されるごとに記録されていると小びんまたはカートリッジにいくつの小片が残っているかをユーザに報知するための情報計算に使用できる。従って、メータ中の回路は、タグの小片情報から小びんの中の小片の数を記録することができ、特定の小片のバッチから小片が1つ使用されるごとにこの数から1を差し引くことができる。この情報がバッチ情報と組み合わされたものは、糖尿病患者が医師から追加の小片を要求するか、または所定の期間にどのぐらいの速さで小びんの小片が使用されているかを計算するために役立つ。
【0059】
RFIDタグが製造工程、または例えばユーザへ輸送中に損傷され、メータで読み取れない場合、またはメータの電池レベルが弱すぎてRFIDタグをポールできない場合は、メータは較正コードを直接手動で入力することを許可する回路を有する。実際、このような直接手動入力は選択的に提供可能である。通常、較正コードは小びんの側面に印刷されており、ユーザはテスト開始前に較正コードを入力できる。これでユーザは小片の使用を継続でき、RFIDタグの問題により較正情報が欠落して小片のあるバッチを廃棄する潜在的な可能性を避けることができる。
【0060】
図2は、サンプルエリア4、導体線路6、RFIDタグ10を有する小片2および小片のポートコネクタ8および無線送受信機24を有するメータを示す。
【0061】
一般的に、小片の構造は以下のとおりである。図9は、血液サンプルのブドウ糖の濃度測定用のテスト小片の基礎を形成する、長方形のポリエステル小片102を示す。実際は、製造の最後に大きなマスタシートから小片のアレイを切り出すが、ここでは、この基礎部材102を単独で示す。図10は、他の適切な既存技術を使用できるが、この例では基礎部材にスクリーン印刷で適用されたカーボンインクのパターンを示す。カーボン層は、互いに電気的に絶縁された4つの分離したエリアを含む。第1の線路104は、遠端で、基準/カウンタセンサ部用の電極104bを形成する。線路104は、長さ方向に伸びて近端で接続端子104aを形成する。第2および第3線路106、108は、遠端で2つの動作センサ部用の電極106b、108bを形成し、近端でそれぞれ接続端子106a、108aを形成する。第四のカーボンエリアは、単純に接続ブリッジ110で、テスト小片が適切に挿入されたとき、適切な測定装置の中で回路を閉じる。これらのカーボンエリア、または同時に印刷された他のカーボンエリアは、マイクロストリップアンテナを提供するように成形できる。他のカーボンエリアは無線装置のコイルアンテナまたは他の部品を提供できる。
【0062】
また、図11は、スクリーン印刷で適用すべき次の層を示す。これは不水溶性の絶縁マスク112で電極104b、106b、108bの上に窓を定義し、それ故、カーボンの露出した大きさをコントロールすることで酵素試薬層114(図12)がカーボン電極と接触する箇所をコントロールする。窓の大きさと形状は、2つの電極106b,108bがその上に印刷されたほぼ同一のエリアの酵素のパッチを有するように設定する。これは与えられた電位に対してバッチ中の各センサ部が理論的に正確な較正に従って、血液サンプルが存在するときにほぼ同一の電流を流すことを意味する。
【0063】
酵素層、この実施例ではグルコースオキシダーゼ試薬層114(図12)は、マスク112の上に、従って、マスクの中の窓を介して電極104b、106b、108bの上に印刷され、基準/カウンタセンサ部および2つの動作センサ部をそれぞれ形成する。次に、150ミクロンの接着剤層を図13に示すパターンで小片上に印刷する。このパターンは、明確にするために他の図よりも拡大して示す。接着剤のこれら分離されたエリア116a、116b、116cについては、一緒にそれらの間のサンプル室118を定義する。
【0064】
親水性フィルム120の2つのセクション(図14)は、小片の遠い端で層状になっており、接着剤116によってその場所に保持されている。フィルムの第1セクションは、サンプル室118を薄いチャンネルを形成して液体を毛細管現象によって引き込む。最後の層は、図15に示す遠い端において透明な部分124を有する保護のプラスチックテープ122である。これは小片が使用済みの場合に、そのことを即座にユーザに知らせることを可能にし、また十分な血液が適用されているか否かを目視検査が可能なように補助する。
【0065】
1つのRFIDタグは、その製造における任意の適切な段階で、選択的に試薬層を適用した後で小片に適用してもよい。RFIDタグを保護プラスチックカバーテープ122の前に小片に適用するとRFIDタグがカプセル化され、そしてRFIDタグは単純に接着剤で固定されてよく、RFIDタグが電極または他の堆積された電気部品と接触する場合、その接着剤は導電性の接着剤でよい。最小の脱ガス特性の接着剤を選択するとよりよい。選択的に、タグは、親水性フィルムの固定に使用したものと同一の接着剤、例えばカリフォルニア州のライフスキャン社から入手可能なワンタッチ(登録商標)ウルトラテスト小片に使用されている接着剤を使用して接着してよい。
【0066】
小片のより詳細で、しかしRFIDタグを使用しないものは国際特許出願番号WO01/67099に記載されているがここで詳細を説明しても意味がない。代わりにWO01/67099の内容全体がここに参考資料として組み込まれる。
【0067】
上記のように、小片はバッチで、フラットベッドまたは段階工程で製造してよい。この工程では、電気化学的センサは、基板の上に支持された一連のパターン付きの層として形成する。これら装置の大量生産は、スクリーン印刷および他の堆積工程で実行され、多数の層がフラットベッド工程で連続して順番に堆積されて形成した。
【0068】
これらの技術による使い捨て電気化学センサの製造は、いくつかの欠点を有する。第1に、フラットベッドまたは段階的モードでの操作は基本的に効率的でない。工程中の多数のステップは各装置の各層ごとに1つの、多数のフラットベッド印刷ラインを必要とする。これは製造装置の投資費用を増加させるばかりでなく、工程自体における変化、例えば異なる工程装置間の位置合わせの変動はもちろん、工程変動、例えば印刷ステップ間の変動する遅延および保管条件などの多数の機会をもたらす。そのような工程変動は、いくつかのセンサバッチの精度の低い較正を生じ、潜在的に電極が使用された場合に読みの誤りを生じる。変動する遅延および保管条件は、例えば、部分的に製造されたセンサによって吸収される湿気の量に変動を生じる。センサの湿気含有量はセンサの較正量のもう1つの例である。
【0069】
電気化学的センサの適切な製造方法は連続的な基板ウエブを使用し、複数の印刷装置を搬送して各種層を堆積してセンサを作り上げる。この方法は、任意の電気化学的に検出可能な分析物向けのセンサの製造に使用できる。この工程はセンサのバッチを製造し、バッチ実行の大きさは、通常利用可能な消耗品の大きさ、特に単一巻きで利用可能な基板材料の量で決定する。残りのバルクおよび液体部品は、基板材料の1巻き全体を使用するために必要な量が利用可能にできる。
【0070】
この方法を使用して製造できるセンサにおける、特に市販の意義のある分析物の例は、ブドウ糖、フルクトサミン、HbAlC、乳酸、コレステロール、アルコールおよびケトンを含む。電気化学的センサの特定の構造は分析物の特性に依存する。しかしながら、一般に、各装置は、基板の上に電極層および少なくとも1つの試薬層を含む。明細書および特許請求項に使用されているように、「層」という言葉は、基板の表面の全体または一部に適用されたコーティングを指す。1つの層は、それが基板の上に直接またはそれ以前に基板の上に適用された単数または複数の層の上に適用されたとき、「適用」または「印刷」されているとみなす。従って、基板の上に2つの層を堆積することは、部分的に重畳した中間の構成のみならず、図16aに示すように3層のサンドイッチ(基板、層1、層2)を生じるか、または図16bに示すように2つの平行な線路を堆積することである。
【0071】
本発明の方法で、電気化学的センサは、柔軟なウエブ基板の上に線形アレイとして、または複数の平行な線形アレイとして印刷する。以下に説明するように、このウエブは、形成した後で切断してリボンに処理してよい。この出願の明細書および請求項の中で使用しているように、「リボン」という言葉は、ウエブを縦または横の両方向に切断して形成し、その上に複数の電気化学的センサを有する。印刷したウエブの一部を指す。
【0072】
図17a、17bは、本発明に従ったブドウ糖検出用の電気化学的センサの構造を示す。基板210の上に導体層216、動作電極線路215、基準電極線路214および導体コンタクト211、212、213が配置している。次に、導体基礎層216の一部を除いて1つの絶縁マスク218を形成し、コンタクト211、212および213が露出する。動作コーティングの試薬エリア217が、例えばグルコースオキシダーゼおよび酸化還元媒介物質の混合物で、絶縁マスク218の上に適用し、導体基礎層216と接触する。追加の試薬層を動作コーティング218の上に希望に応じて適用する。例えば、酵素および酸化還元メディエータを別々の層として適用できる。
【0073】
図16aおよび16bに示す特定の構造は、単に例であり、本発明の方法は広範囲の各種分析物の、広範囲の各種電極/試薬構成用の測光用、電気化学的または他のセンサの製造に使用できる。本発明の方法を使用して製造できるセンサの例は欧州特許番号0127958および米国特許番号5141868、5286362、5288636、および5437999を含み、これらはここに参考資料として組み込む。
【0074】
図18は本発明を実施するための装置の図を示す。起動中の基板231は、ウエブが巻取り器232上に提供しており、複数の印刷装置233、234、及び235上を搬送され、各印刷装置が基板上に各種層を印刷する。印刷装置の数は、任意の数でよく、製造する特定の装置に必要な層の数に依存する。連続する印刷装置の間で、ウエブは選択的に乾燥機236、237および238(例えば強制高温空気または赤外乾燥機)の間を搬送し、次の堆積に進む前に各層は乾燥される。最後の乾燥機238の後で、印刷されたウエブはRFID固定装置240を通過し、そこでRFIDが場合によって絶縁性または導電性接着剤を使用して構造に接着してよい。それからそれは巻取り器上に収集または後処理装置39へ直接導入してよい。
【0075】
本発明の最も効率的な実施例は、一般的に図18に示すように異なった材料を印刷するために複数の印刷装置を使用するが、本発明の多数の利点は、単一の印刷装置が異なる印刷試薬で数回使用されても実現できる。特に、スループットの増加および印刷位置合わせの改良が同一の印刷装置を複数回使用すると得られる、このようにして、2つまたはそれ以上の印刷装置が使用される実施例で、共通の印刷装置を数回使用し、または類似の印刷装置を直列に使用して基板に必要な材料を印刷する実施例を考える。
【0076】
生物センサの各種層を印刷する場合にコントロールすべき最も重要なパラメータの1つは、堆積される層の厚みであり、特に試薬層に関しては重要である。印刷された層の厚みは、センサの1つの較正量であり、基板とスクリーンが分離される角度を含む各種要因によって影響される。従来のカード印刷工程では、基板を個々のカードとして平らなテーブル上に配置するので、この角度は、スキージがスクリーン上で移動するにつれて変化し、厚みの変化を生じ、従ってカード全体に渡ってセンサの応答に変化が生じる。この変化の原因を最小にするために、本発明の方法で使用する印刷装置は、選択的に円筒形スクリーン印刷または輪転グラビア印刷を使用する。円筒形スクリーン印刷では、柔軟な基板が希望の画像を備えたスクリーンの下に配置して円筒形のローラを使用し、スキーズと同期して移動する。スクリーンが静止基板から離れて移動する従来の印刷とは異なり、この工程では移動する基板をスクリーンから引き離す。これによって分離角度を一定に保持することが可能となり、堆積の一様な厚みが達成できる。さらにコンタクト角度、そして印刷厚みは適切なコンタクトポイントを選択することによって最適化できる。適切な最適化によって、工程はインクがスクリーンから引き出され、より効率的に基板へ転移する。このより鋭い「引き剥がし」は、より改良された印刷精度を導き、より細かい詳細プリントを可能にする。従って、より小さな電極が印刷でき、全体がより小さなセンサが達成できる。
【0077】
後処理装置39は、印刷されたウエブ上で任意の各種処理または処理の組合せを実行してよい。例えば、後処理装置は印刷した基板に第2の連続ウエブを貼り合わせることによって、電気化学的装置上にカバーを適用してよい。また、後処理装置は、印刷されたウエブを小さなセグメントに切断しても良い。よく知られている携帯型のブドウ糖メータに一般的に使用されているタイプの個別の電気化学的装置を製造するには、この切断工程は一般的にウエブを2つの方向、縦と横方向に切断することを含む。連続したウエブ技術の使用は包装および使用で利点を提供する各種構成を備えた電気化学的センサを製造する機会を提供する。
【0078】
図19に示すように、印刷したウエブは複数の縦方向のリボンで、各々が1つのセンサ幅に切断できる。これらのリボンは、次に適切な長さのより短いリボンに、例えば10、25、50または100個のセンサに切断する。短いリボンの例えば5つの小片が準備できればテストの通常の1日分のセンサが十分提供できる。
【0079】
本発明の方法は、また従来のバッチ工程では容易に製造できなかった構造を備えたセンサの製造を容易にする。例えば、図20a、20bに示すように、基板270上に平行な導体線路271、および272、試薬層273および絶縁層274を堆積することによって1つの装置を製造することができる。基板は、次に2つの導体線路の間に配置した折り曲げ線に沿って折り曲げられ、2つの電極が試薬層によって分離されたセンサを製造することができる。このタイプの電極の幾何学的形状は電極を分離する溶液の層が薄いので溶液抵抗による電圧降下が低い利点がある。対照的に、従来の平らな電極を備えた装置においては、溶液の薄い層を使用するとセルの長さに沿って本質的に電圧降下を生じ、同時に一様でない電流分布を生じる。さらに、図20aおよび20bの装置は、堆積された試薬を横切って切断可能で、サンプル分析の非常に小さな体積の室を製造でき、そのことがさらに装置の性能を改良する。
【0080】
以上の説明で明らかなように、本発明の方法は、電気化学的センサの非常に広範囲な製造と較正方法を提供する。次の本発明の方法に使用可能な適切な材料の議論はこの広範囲性をさらに例で示すもので、本発明の範囲を制限するものではない。
【0081】
本発明の方法の中で使用される基板は、任意の大きさの十分に柔軟性のある安定な材料で、図18に一般的に示すタイプの装置の中を搬送することが可能な材料でよい。基板と電極の間に絶縁層が堆積するとこのことは必要なくなるが、一般的に、基板は電気的に絶縁体である。基板は、また任意の与えられたセンサの印刷に使用する材料と化学的に互換性が必要である。このことは、基板がこれらの材料と有意に反応したり、劣化させたりしてはならず、但し、合理的に安定な印刷画像は形成しなければならない。適切な材料の特定の例はポリカーボネートおよびポリエステルを含む。
【0082】
電極は、連続印刷工程でパターンの形状で堆積することが可能な任意の導体材料から形成してよい。これはカーボン電極および白金カーボン、金、銀および銀と塩化銀の混合から形成した電極を含む。絶縁層はサンプル分析容積を定義し、センサの短絡を防止するために適切に堆積する。印刷される絶縁材料は適切なもので、例えばポリエステルベースのインクを含む。
【0083】
試薬層の成分の選択は、ターゲットの分析物に依存する。ブドウ糖の検出用には試薬層はブドウ糖を酸化できる酵素およびブドウ糖が存在するときに酵素から電子を電極へ輸送して測定可能な電流を生じる媒介物成分を適切に含む。代表的な媒介物質成分は、フェリシアン化物、フェロセンのようなメタロセン化合物、キノン、フェナジン塩、酸化還元インジケータDCPIP、およびイミダゾール置換オスミウム化合物、フェナジンエトサルフェート、フェナジンメトサルフェート、フェニレンディアミン、1−メトキシ−フェナジンメトサルフェート、2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン、フェロセン派生品、オスミウムビピリヂル複合体およびルテニウム複合体を含む。全体の血液中のブドウ糖検査用の適切な酵素は、グルコースオキシダーゼおよびデヒドロゲナーゼ(両方ともNADおよびPQQベース)を含んでいる。酸化還元試薬システム中に存在する可能性のある他の物質は緩衝薬(例えば、シトラコナート、シトラート、りんご酸、マレイン酸およびリン酸緩衝)、二価の陽イオン(例えば、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム)、界面活性剤(例えばトリトン、マコル、テトロニック、シルヴェット、ソニルおよびプルロニック)、そして安定剤(例えば、アルブミン、スクロース、トレハロース、マンニトールおよびラクトース)を含む。他のタイプのセンサの試薬は明らかである。
【0084】
この構造は、分析物の存在の下で電荷と電流の両方の生成を引き起こし、次の項目の測定を可能にする。電極間のインピーダンス、電極間の電流、電位差、電荷の量、前記の任意量の時間変化、前記量の任意の組み合わせ、または1つの電極から他の電極へ移動する電気の量のその他のインジケータ、または電気エネルギまたは電荷を生成する程度か、またはセンサの電気特性に影響を与える程度のセンサの流体への露出である。
【0085】
複数のテストエレメントが、テスト装置の中に保管しているすべての装置の限界の1つは、エレメントがテスト装置中でテストエレメントの耐用年数の間安定していなければならないということである。一般的に、電気化学的センサ小片にとって、これは未使用の小片に対して防湿および空気に対する密封した環境を提供することを意味する。これはテストリボンにシール層を追加して、個々のテスト小片を個別にシールして湿気から保護することで実現できる。その代わりに、1つまたはそれ以上の小片がライフスキャン社からワンタッチ(登録商標)ウルトラとして市販されている小びんの中に保管されることである。
【0086】
小片のより詳細で、しかしRFIDタグを使用しないものは国際特許出願番号WO01/73124に記載されているがそれはここで詳細を説明しても意味がない。代わりにWO01/73124の内容全体がここに参考資料として組み込む。
【0087】
上記で議論したように、そして図2で見られるように、RFIDタグ10は、製造中にテスト小片そして電極または線路6に固定する。図2はサンプルエリア4、サンプルエリア6からテスト小片2の先端への導体線路およびRFIDタグ10を有するテスト小片2を示す。小片2を受入れるように大きさが定められた小片ポートコネクタ8を有する典型的なメータの図がまた示される。メータはまたRFIDタグ10から情報をポールする無線送受信機24を含む。導体線路がRFIDタグから出てテスト小片2の先端まで延びている。RFIDタグへの導体線路6は使用中にメータの中で較正データ、小片データの有効期限、バッチ番号の読出しの追加のメカニズムを提供する。
【0088】
測光用および測熱用センサは、本質的に類似の工程または米国特許番号5,968,836、米国特許番号5,780,304、米国特許番号6,489,133、国際特許WO04/40287、国際特許WO02/49507に記載している方法で製造でき、これら特許の全体の内容をここに参考資料として組み込む。RFIDタグは完成した小片またはセンサに簡単に接着できるが、選択的に、保護層の適用の前に小片に配置される。
【0089】
典型的な測光用または測熱用センサは、基板および少なくとも第1試薬を含み、これらの試薬は触媒および染料または染料前駆体を含み、触媒は、分析物が存在する場合は触媒反応し、染料を変性する、もしくは染料前駆体を染料に変換する。ブドウ糖センサにとって、適する。組合せは触媒としてグルコースオキシダーゼおよびホースラディッシュペロキシダーゼであり、染料前駆体としてはロイコ−ダイである。ロイコ−ダイは、例えば3−ジメチルアミノ−ベンゾイカシッドと共に、2,2アジノ−ジ−[3−エチルベンジアゾリン−サルフォネート]、テタメチルベリジディン−ヒドロクロリッドまたは3−メチル−2−ベンゾチアゾリン−ヒドラゾンである。試薬は、フィルムまたは膜として基板中の開口部または基板の一部に配置するか、または基板の室の中に設置してよい。
【0090】
この酵素とロイコ−ダイの組合せは、ブドウ糖が存在すると試薬の色または色の深みの変化を引き起こし、不透明度、透明度、透過率、反射率、吸収率、超過、反射、吸収スペクトラムピーク、その傾きまたはその比、そのようなスペクトラムの部分の任意の1つ、色、前記任意の項目の時間変化、および前記の任意の組み合わせが測定可能になることはよく知られている。
【0091】
もし非蛍光ロイコ−ダイの代わりに蛍光体を使用すると、ブドウ糖の量は、試薬の傾向特性、例えば蛍光の強度、放射率、放射または励起スペクトラム、そのピーク、傾き、比、そのようなスペクトラムの一部の任意の1つ、放射偏光、励起状態寿命、蛍光のクエンチング、前記の任意の1つの時間変化または前記の任意の組み合わせなどを観察することによって決定できる。
【0092】
図2に戻り、RFIDタグ10の適用は、製造工程を終了した後、即ち基礎的な小片の構成成分を配置した後で各バッチの較正コードデータを決定することができる。RFIDタグには小片が製造された後で、無線暗号化手段を使用して較正データ、バッチ番号、有効期限のデータを書くことができる。
【0093】
ブドウ糖テスト中、糖尿病患者はテスト小片2をメータへ入れる。糖尿病患者は、自身の例えば指を突き刺し、そこからの血液を小片のサンプル領域へ取り出す。メータは、テスト小片2を挿入することによって起動し、小片の反応エリアへ電流が印加する。メータは較正データ、バッチ番号、有効期限を求めてRFIDタグ10をポールするか、またはメータは小片上の線路を使用して較正データ、バッチ番号、有効期限を入手する。メータの電源が低下、即ち、電池寿命がきれかかっているか、またはメータを無線周波数の雑音の多い環境で使用し、RFIDタグとの送受信におけるポールした無線信号と干渉する可能性のある場合に、メータは小片の各バッチの較正コードを操作および取得できるので、これは小片の有用な設計の特徴である。RFIDハード線路を備えているかまたは無線手段を通じて結合する。小片は、ユーザにメータ表示に現れている較正コードの正しさをチェックする選択的を与え、製造業者の小びんに表示している較正データとクロスチェックすることを可能にする。実際、メータからRFIDタグ10へハードワイヤ接続およびRFIDタグ10へ無線接続を作成することによって、メータへ較正コードを供給する際に1つの接続が失敗してもまたはクロスチェックの際にも誤りの範囲が少なくなる。
【0094】
本発明は、米国特許番号6,706,159に記載しているような集積化された突き刺し/テスト小片装置でも使用できる。小片2をメータに挿入し、メータが起動したとき、メータは図12に示すように小片2に固有の情報、例えば較正コードデータおよび/または任意のほかの情報などを求めてRFIDタグ10にポールする。データは、次にメータのプロセッサへ渡される。小片2に電圧が印加されて時間に対する電流データがメータに読み取られ、メータはブドウ糖値を計算する。このブドウ糖値は較正データおよびアルゴリズム又は、その組み合わせを使用して計算され、目視可能なおよび/または聞き取り可能な表示形式で表現する。
【0095】
図3は、サンプルエリア4、サンプルエリア4からテスト小片2の短い先端への導体線路6およびRFIDタグ10を有するテスト小片2を示す。また、図3は、小片2を受入れるように大きさが定められた小片ポートコネクタ8を有する典型的なメータを示す。メータは、またメータを起動したとき、RFIDタグ10から情報をポールする無線送受信機24を含む。メータの起動は、以上に説明したようにテスト小片2の挿入または手動でボタンを押すことによって実行される。情報は、タグをテスト小片2に固定した後で無線によってRFIDタグへ書き込まれる。
【0096】
図4は、3つのサンプルエリア14、導体線路16、およびRFIDタグ20を有する円板形状のマルチ使用テスト小片またはモジュール12を示す。1つのRFIDタグ20をテスト小片に固定している。例えば、タグを起動するために適切な無線電磁界を送信するローカルコントローラまたは別のメータに送受信機を備えることによって、RFIDタグを起動して較正データおよび/またはバッチ番号および/またはテスト小片2の有効期限または他の図12に示すような関係の情報を放出できる。
【0097】
図5は、体液サンプル(例えば、ISFサンプル)を抽出して分析物(例えばブドウ糖)をモニタするためのシステム49を示し、サンプリング装置またはカートリッジ(点線で囲まれている)、ローカルコントローラモジュール44、およびリモートコントローラモジュール43、サンプリングのための皮膚の領域47、サンプリングモジュール46、および分析モジュール45を含む。
【0098】
図4および図5を参照し、連続的なモニタリング技術を通じて自身の糖尿病をコントロールする患者は、通常皮膚に取付けた針または類似物を有する。血液またはISFは、定期的または連続的に針装置を通じ、連続的にまたは皮膚に取付けた、マルチ使用テスト小片12へ汲み上げる。1つの実施例では、連続的またはマルチ使用テスト小片12は毎日繰り返し皮膚を突き刺すことなく、糖尿病患者が自身のブドウ糖の値をモニタすることを可能にする。先に説明したように毎日繰り返し皮膚を突き刺すことは、いくつかの問題があるのでテストを制限する潜在的要因の1つになっている。代わりに、マルチ使用モジュール17(図4参照)、またはアレイ27(図5参照)はユーザによって1度に1つの小片2を使用してよく、ユーザは毎回個別のサンプルを作成(即ち、突き刺す)しなければならない。これらの結果は、いくつかの個別の測定から構成した擬似連続結果を与えるために使用してもよい。
【0099】
連続的またはマルチ使用小片モジュール12を使用する前に、患者はモジュールを自身の皮膚に取付ける。モジュールは、接着剤または接着ストリップまたはストラップを使用して所定位置に固定する。小型の電源、例えばボタン電池は、サンプリングモジュール46に固定している。このボタン電池は反応が起こるために必要な電圧を生成し、電気信号をメータへ提供する。マルチ使用モジュール17、27中のセンサ領域14、24で作られた電流は、ローカルコントローラ44で測定する。一旦ローカルコントローラ44が電流または時間に対する電流データを測定すると、ローカルコントローラ44は、テストモジュール上のタグをポールし、通常は少なくとも較正コード情報を入手する。測定されたデータおよび較正コードデータを使用して、ローカルコントローラ44はブドウ糖値を計算する。ローカルコントローラ44は、通常糖尿病患者のベルトに取付けられる。電流または時間に対する電流データは、ケーブルまたは無線を介してメータへ送られる。例えば電源は、テスト小片17、27のみならず、ローカルコントローラモジュール44中の小型の送信機にも電源供給する。
【0100】
ユーザは、ブドウ糖測定値を選択的に最初は振動警報装置によって通知され、次に既存の報知手段、例えばLCD表示、音響警報、音声警報、または点字指示またはこれらの組合せまたは簡単に音響警報および続く視覚表示などにより通知される。
【0101】
図8に示すような例えば血糖値のテストに用いるテストエレメントの保管に使用してもよい。小びん29は、乾燥剤挿入部および正常に密閉されるふたを有し、小片2の保管のために使用される。この小びん29は、ライフスキャン社(合衆国カリフォルニア州)から入手可能で25個のワンタッチ(登録商標)ウルトラテスト小片を収容する。本発明は同様に1つまたは1つ以上のテスト小片を含む小びんで、テスト小片をメータの中で小分けするか、または完全にメータとは分離されて小分けするように適合されている小びんに適用可能である。例えば、米国特許出願番号10/666154および欧州特許1,518,509は集積化されたテストエレメントが記載され、突き刺し器が1つずつ個々の小びんに保管され(「マイクロ小びん」)、全体の内容をここに参考資料として取り込む。本発明は、そのような小びんおよび集積化されたテストエレメントおよび突き刺し器または突き刺し器を組み込んでいない単独のテストエレメントにも同様に適用する。小分けテスト小片小びんは米国特許出願番号10/081368および欧州特許1,269,173「テスト小片小びん」に記載されており、メータ中の小分け小片小びんは、米国特許出願番号08/225309および米国特許番号5,423,847および米国特許出願番号10/880145に記載されている。これらの文書の全体の内容はここに参考資料として組み込む。
【0102】
図6は、血糖値メータ62、小片を含む小びん60、説明小冊子(図示せず)コントロール溶液びん(図示せず)および突き刺し器64を含む包装容器68を示す。包装容器は、較正コード、部品の識別子、バッチ識別子、製品コードおよび/または包装業者および/または製造業者のような製造業者識別子、および/または輸入/輸出国、および/または輸入国固有の言語、例えばアメリカ英語と米国スペイン語またはアメリカ英語とカナダ仏語のようないくつかの言語への参照を含む言語での在庫商品識別番号、および/または輸入国固有のヘルプライン、および/または製品有効期限、および/または保管環境条件、および/または使用環境条件、および/または使用生理的制限、および/または図7に示すような他の情報を含んだRFIDタグを有する。RFIDは、各種供給業者からの包装容器の中身を確認した後、例えば小びんと小片が1つの工場で製造および包装され、血糖値メータは別の場所で製造して別の供給業者から供給されたなどの情報でプログラムされる。実際、コンシューマ製品/最終製品がどこかで包装されてすべての個別アイテムが包装工場へ送られてキットを完成することは想像不可能なことではない。
【0103】
図7は、上記にリストした情報に追加して、RFIDタグからメータへアップロードされる可能性のあるタイプの情報および患者や患者と接する医師が後で使用するために、または本発明の任意の実施例中でさらにテストを実行中に使用するために、メータからRFIDタグへダウンロードするタイプの情報の詳細を説明する。
【0104】
フィールドでのメータのソフトウエアは、更新する必要があり、本発明は少なくとも3つのタイプの変更を解決するために使用できる。これらは問題を解決するための「是正」、ソフトウエアが実行される環境の変化(例えば、規制の変更)に照らしてソフトウエアを変更する「適合」および新しい機能を追加するためにソフトウエアを変更する「完全志向」である。本発明はまたダイナミックに国コード、個人用または国の香味のソフトウエアでメータに香味を付けたり、ソフトウエア更新や以前のテスト結果に関連して将来の使用のためにテストプログラムを更新したりする方法も提供する。
【0105】
図7を参照して、以下にもう1つの側面の操作について説明する。通常、ユーザが最初に糖尿病患者と診断されると、医師は糖尿病患者に血液を定期的にチェックするように忠告する。そのような血糖値テストシステムがライフスキャンによって製造されているワンタッチ(登録商標)ウルトラである。先に説明したように、大抵の血糖値メータシステムはバッチごとに較正コード情報の入力、コントロール溶液の適用、テスト小片を受入れるメータ、突き刺し装置を使用して入手した血液サンプル、血液サンプルのテスト小片への適用、テスト小片のメータへの挿入などを要求するテスト小片システムを使用する。
【0106】
RFIDタグ60は、包装容器68に貼り付けている。使用中、糖尿病患者は包装容器68から血糖値テストに必要な装置を持ってきて、通常はテーブルのような平らな表面に内容を取り出す。それから糖尿病患者は表示部、例えばメータ62上に組み込まれたLCDにガイドされて一連の手順を行う。メータ62は小片61を挿入するか、または代わりにメータ自体のスイッチを手動で押して起動する。一旦起動すると、メータ62は包装容器68上に配置したRFIDタグ60にポールし、言語選択または国情報、例えば製品の輸入国など(例えば国または言語の在庫商品識別番号)、そして製品の有効期限、保管環境条件、および使用の生理的制限および/または較正コードを要求する。包装容器68上のRFIDタグ60に書き込んだ情報はメータ62上の送受信機へ返信される。そのような情報は血糖値メータで受信し、プロセッサへそして血糖値メータのメモリカードへ伝送される。RFIDタグ60から入手された輸入国などの情報は、例えばドイツのような国で使用するための包装容器に対して、LCD表示装置上でどの言語が見えるかを指示しており、(ユーザが他を選択的に要求しない限り)ドイツユーザ向けの説明を持っている。同様に、スイスまたはカナダのような2言語、3言語国家では糖尿病患者は指定された国の範囲の中から言語を指定する選択を持っている。そのような選択は次にメータのメモリの中へプログラムされ、そして通常は最初の起動シーケンス中は第1選択として留まり、そして次に小片の任意のバッチのデフォルト設定となる。即ち、さらなるRFIDタグ情報の異なる小びんまたは異なる包装容器からのローディングは言語選択情報を含むデータを無視し、本発明の1つの実施例では言語の選択は血糖値メータの初期開始時のみに使用される。
【0107】
言語選択または国の特定コードをRFIDタグ60内に有するような、一つの有用な特徴はユーザがその国および言語固有のヘルプライン機能を選択することを可能にすることである。RFIDタグからのRFID国または言語コードを使用することは、糖尿病患者がユーザにとって最も適切な国領域のヘルプ情報を選択することを可能にする。実際、ヘルプライン登録システムを使用して、最初のバッチの小片を使用してメータの初期化をした後、糖尿病患者は自身の位置および自身の地域の供給業者の詳細を確認することができる。RFIDタグ60データの初期ダウンロードからメータ内に保持される情報は、次に通常の居住国を選択するために使用される。このユーザがプログラム可能なデータは、製造業者のヘルプライン番号からの指示に従う糖尿病患者によってまたはスクリーンに提供する指示を使用して、彼自身の言語によって起動でき、すぐにこの国コードを血糖値メータ62に保存することができる。
【0108】
次の包装68を使用するとき、そのような包装上のRFIDタグは、メータによってポールされた、国または言語情報をメータへ中継する。この情報は、血糖値メータのメモリに埋めこまれている国コードとクロスチェックされる。これらが同一でない場合は、メータは、糖尿病患者に一時的に動作し、不正なテスト小片またはバッチを使用する可能性のあるというメッセージを通知する。そのような停止メッセージを表示することによって、メータ62はヘルプラインにコンタクトして、メッセージ、または血糖値メータを再度起動する必要があるという警告メッセージを表示する。実際、メータ62のリセットを実行する。通常、これはヘルプライン機能から入手できる、一連の数値の入力シーケンスまたは一連のボタン押しシーケンスによって実行される。このリセット手順は、また各リセットに対して異なるシーケンスの数値またはボタン押しの組合せを必要とする。そうでなければユーザは各国または小片のバッチに対してその都度簡単にメータをリセットし、不適切に供給された小片を使用する危険があるからである。そのようなリセットコードはこのため、製造中にメータメモリの中へプログラムされることが可能である。メータのリセットは、しかしながら、完全なリセットではなく、すなわち、一度うまくリセットコードが入力されたならば患者が保存したデータはまだ読出し可能である。
【0109】
RFIDタグは、データの1エレメント以上を含むことができるので、バッチ小片の最初の使用のときにメータへ送ることができる他の有用なエレメントは、先に説明した較正コードは別として、製品の有効期限および小びん中のテスト小片の数である。そのような情報は糖尿病患者にとって有用であり、テスト小片を使用する頻度および/または残存する小片の数をモニタすることができる。小びんの数値内容はバッチから得られた情報とともにメータのメモリ中に記録できる。そのバッチから小片が使用される毎に、血糖値メータはその使用を記録し、定期的に、例えば5テスト小片毎に、糖尿病患者にX個の小片を使用してY個が残っていることを通知する。実際、小びん中のテスト小片の数が例えば10個以下になれば、より頻度を上げて個数の計上を実施できる。そのような情報は次のテスト小片が挿入された後に表示されて糖尿病患者がメッセージを理解したことを確認する要求をするか、または代わりに、メッセージは患者に所定の時間内に、最初は振動警告メッセージとして、次に標準の表示メッセージとしてランダムなメッセージとして伝達される。この場合も同様に、メータは糖尿病患者がボタンを押すか、または類似の行動でメッセージを理解したことを確認するよう要求し、それによって振動警告システムの繰り返しの特性をスイッチオフすることができる
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1実施例に従って、RFIDタグを有する、患者の血液を受入れるための使い捨てのテスト小片の平面図を示す。
【図2】本発明のもう1つの実施例に従って、RFIDタグが使い捨てのテスト小片に組み込まれてテスト小片の先端への導体供給線路を有する、患者の血液を受入れるための使い捨てのテスト小片および血糖値メータの平面図を示す。
【図3】本発明のもう1つの実施例に従って、RFIDタグが使い捨てのテスト小片に組み込まれた、患者の血液を受入れるための使い捨てのテスト小片および血糖値メータの平面図を示す。RFIDタグは使い捨てのテスト小片の製造中に無線手段で書き込まれる。
【図4】本発明のもう1つの実施例に従って、その上に組み込まれたRFIDを有する、患者の血液を受入れるための多数回使用のテスト小片または円板形状のモジュールの平面図を示す。
【図5】本発明のもう1つの実施例に従って、体液のサンプルを抽出し、モニタリングするシステムを描いたシステム図を示し、そこでは例えば図4または図5の実施例が使用できる。
【図6】本発明のもう1つ他の側面に従った、プラスチックまたはダンボール箱のような包装容器で血糖値メータ、小片を収納した小びん、突き刺し具、コントロールソリューションおよび説明ガイドを含む包装容器の平面図を示す。RFIDタグで製品の有効期限、および/または輸入/輸出国、および/またはヘルプライン情報、および/またはメーカ名、および/または環境または生理学的制限などの条件を含むRFIDが包装容器に貼付されている。
【図7】本発明の実施例に従って、RFIDタグからメータへ、およびメータからRFIDタグへロードされてよい情報テーブルを示す。
【図8】RFIDタグがその中に組み込まれた小びんの透視図を示す。
【図9】テスト小片の基礎部材を示す。
【図10】基礎部材に適用されたカーボン線路のレイアウトを示す。
【図11】小片に適用された絶縁層を示す。
【図12】酵素試薬層を示す。
【図13】接着層を示す。
【図14】親水性のフィルム層を示す。
【図15】小片のカバー層を示す。
【図16a】連続工程で小片を製造するときに有効な2つの異なった堆積パターンを示す。
【図16b】連続工程で小片を製造するときに有効な2つの異なった堆積パターンを示す。
【図17a】連続法を使用して製造できる1つの例の電気化学センサを示す。
【図17b】連続法を使用して製造できる1つの例の電気化学センサを示す。
【図18】連続製造方法を実践する装置の図を示す。
【図19】センサリボンを生産するための、センサを印刷されたウエブの後処理を示す。
【図20a】連続製造方法を使用して製造できるセンサのもう1つの別の実施例を示す。
【図20b】連続製造方法を使用して製造できるセンサのもう1つの別の実施例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサが流体に露出した場合に、測定可能な特性である、前記流体の中の分析物の濃度、および前記センサの較正量の関数を作成し、前記較正量を表す情報を受信、保存および伝達するように構成された無線装置を組み込むセンサを較正する方法であって、
前記較正量を表す前記情報を前記センサに組み込まれた前記無線装置に無線で送信するステップを有する、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
センサが流体に露出した場合に、測定可能な特性である、前記流体の中の分析物の濃度、および前記センサの較正量の関数を作成し、前記較正量を表す情報を受信、保存および伝達するように構成された無線装置を有し、センサを製造する方法であって、
前記較正量を保有するとともに前記無線装置を含むように少なくとも部分的に前記センサを製造するステップと、
前記較正量を表す情報を前記無線装置に無線で送信するステップと、
選択的に前記センサの前記製造を終了するステップとを有する、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記センサは、測光センサもしくは比色センサであり、
測定可能な特性は、不透明性、透明性、蛍光強度、透過率、反射率、吸収性もしくは放射率、透過率、反射、吸収、放射もしくは励起スペクトル、ピーク、傾斜もしくは比率、そのようなスペクトルの任意の部品の一つ、色度、放射偏光、励起状態寿命、蛍光発光の消光、前記のいずれかにおける経時的な変化、前記の任意の組合せ、もしくはその他の、前記露出されているセンサにおいて前記流体がその光学上の特徴に影響する範囲の指標を含む、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記測光センサもしくは比色センサは、基板および少なくとも第1試薬を有する、ことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記試薬は、触媒および染料、もしくは染料前駆体および触媒反応を含み、前記分析物が存在する場合には、前期染料を変性させる、もしくは前記染料前駆体を染料に変換する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分析物は、ブドウ糖、ヘモグロビンエーワンシー、乳酸塩、コレステロール、アルコール、ケトン、乳酸塩、治療薬剤、休養娯楽薬、性能強化薬、病気条件を示すビオマーカ、ホルモン、抗体、前記すべての物質の代謝物、前記すべての物質の組合せ、他の類似のインジケータである、ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記分析物はブドウ糖で、前期触媒はグルコースオキシターゼとホースラディッシュペルオキシダーゼの組合せであり、前記試薬はロイコーダイを含む、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ロイコーダイは、3−ジメチルアミノ−ベンゾイカシッドと共に、2,2アジノ−ジ−[3−エチルベンジアゾリン−サルフォネート]、テタメチルベリジディン−ヒドロクロリッドおよび3−メチル−2−ベンゾチアゾリン−ヒドラゾンである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも部分的にセンサを製造することは、試薬フィルムの位置合わせ、もしくは基板中の開口部を覆う膜を有する、ことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
少なくとも部分的にセンサを製造することは、試薬フィルムの位置合わせ、もしくは基板の一部を覆う膜を有する、ことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
少なくとも部分的にセンサを製造することは、基板中の室の中に試薬を設置することを含む、ことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
前記センサは、電極を備えた電気化学センサであって、測定可能な特性は、電極間のインピーダンス、電極間の電流、電位差、電荷の量、前記の任意の経時的な変化、前記の任意の組み合わせ、もしくは1つの電極から他の電極へ移動する電気の量のその他のインジケータ、もしくはセンサの流体への露出が電気エネルギまたは電荷を生成する程度かまたはセンサの電気特性に影響を与える程度が測定できる特性である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記電気化学センサは、基板、電極を含む電極層、および少なくとも第1の試薬層を有する、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記センサは、電極を備えた電気化学センサであって、少なくとも部分的に前記センサを製造することは、基板上に電極を含む電極層を堆積し、基板上の試薬層を堆積することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記試薬層は、前記電極層を覆って堆積している、ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記較正量を表す情報を前記センサに送信する前に、前記センサに無線装置を取り付けることをさらに含む、ことを特徴とする請求項2乃至15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
少なくとも部分的に前記センサを製造することは、前記無線装置の部品を堆積することを含む、ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記無線装置の部品は、前記電極層の中に堆積される、ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記部品は、アンテナである、ことを特徴とする請求項17または請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記アンテナは、コイルである、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記アンテナは、マイクロストリップアンテナである、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記電極層の中の前記電極は、マイクロストリップアンテナを形成する、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも部分的に前記センサを製造することは、前記無線装置の残存部品を前記センサに取り付け、前記較正量を表す情報が前記センサに送信される前に、前記センサと電気接触することをさらに含む、ことを特徴とする請求項17乃至22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項24】
少なくとも部分的に前記センサを製造することは、絶縁層を前記電極層の上に堆積し、前記試薬層を前記絶縁層の上に堆積し、前記絶縁層は選択された1またはそれ以上の接触領域以外での前記電極と前期試薬層との間での接触を防止する、ことを特徴とする請求項14、請求項15、請求項17乃至23のいずれか1つに記載の方法。
【請求項25】
少なくとも部分的に前記センサを製造することは、第2試薬層を第1試薬層の上に堆積することをさらに含む、ことを特徴とする請求項14乃至24のいずれか1つに記載の方法。
【請求項26】
前記第2試薬層は、電子輸送媒介物質を有する、ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記電子輸送媒介物質は、フェシリアン化物である、ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも一つの層の堆積は印刷プロセスによる、ことを特徴とする請求項14乃至27のいずれか1つに記載の方法。
【請求項29】
前記印刷プロセスは、スクリーン印刷、インクジェット印刷、リソグラフィ、フレキソグラフィ、グラビア印刷、輪転グラビア印刷、レーザマーキング、ストッロ/ダイコーティングまたはスプレーコーティングである、ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記印刷プロセスは、シリンダスクリーン印刷である、ことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
複数のセンサは、バッチ中で製造される、ことを特徴とする請求項2乃至30のいずれか1つに記載の方法。
【請求項32】
複数のセンサは、単一の基板上のバッチ中で製造される、請求項4、請求項5、請求項9乃至11、請求項13乃至30のいずれか1つに記載の方法。
【請求項33】
複数のセンサは、連続プロセスで製造される、ことを特徴とする請求項2乃至30のいずれか1つに記載の方法。
【請求項34】
複数のセンサは、連続プロセスにおける基板の連続ウエブの上で製造される、ことを特徴とする請求項4、請求項5、請求項9乃至11、請求項13乃至30のいずれか1つに記載の方法。
【請求項35】
前記複数のセンサは、電極を備えた電気化学センサであって、測定可能な特性は、露出されている前記センサにおいて前記流体が前記センサの前記電気的特長に影響する範囲の指標であって、
電極堆積装置および試薬堆積装置を介して、連続ウエブを連続的に通過し、
前記電極堆積装置において、各センサの電極を含む電極層を堆積し、
前記試薬堆積装置において、各センサの試薬層を前記電極層の上に堆積する、ことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
絶縁層堆積装置を介して連続ウエブを連続的に通過し、
前記絶縁層堆積装置において、各センサの絶縁層を前記電極の上に堆積し、
前記試薬堆積装置において、各センサの試薬層を前記絶縁層の上に堆積し、
前記絶縁層が電極と試薬との間でのコンタクトを選択されたゾーン以外で防止することをさらに含む、ことを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項37】
第2試薬堆積装置を介して連続ウエブを連続的に通過し、
第2試薬堆積装置において、各センサの第2試薬層を前記第1試薬層の上に堆積することをさらに含む、ことを特徴とする請求項33または請求項34に記載の方法。
【請求項38】
無線装置固定装置を介して連続ウエブを連続的に通過し、
無線装置固定装置において、無線装置を各センサに固定することをさらに含む、ことを特徴とする請求項35乃至37のいずれか1つに記載の方法。
【請求項39】
前記ウエブに電気化学センサを堆積後、前記ウエブをリボン状に切断し、各リボンは複数のセンサを収容することをさらに含む、ことを特徴とする請求項35乃至38のいずれか1つに記載の方法。
【請求項40】
センサを保護容器の中に設置し、
その後、前記センサの前記較正量を表す情報を前記無線装置のセンサに無線で送信することを含む、ことを特徴とする請求項2乃至39のいずれか1つに記載の方法。
【請求項41】
同一の較正量を表す情報は、前記無線装置の複数のセンサに同時に、またはほぼ同時に送信される、ことを特徴とする請求項31乃至39のいずれか1つに記載の方法。
【請求項42】
複数のセンサを保護容器の中に設置し、
前記同一の較正量を表す情報を前記無線装置の複数のセンサに同時に、またはほぼ同時に無線で送信する、ことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記分析物は、ブドウ糖、乳酸塩、尿酸塩、アルコール、治療薬剤、休養娯楽薬、性能強化薬、病気条件を示すビオマーカ、ホルモン、抗体、前記すべての物質の代謝物、前記すべての物質の組合せ、他の類似のインジケータである、ことを特徴とする請求項1乃至42のいずれか1つに記載の方法。
【請求項44】
前記分析物は、ブドウ糖である、ことを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記試薬層は、グルコース酸化物を含む、ことを特徴とする請求項13乃至32、請求項34乃至44のいずれか1つに記載の方法。
【請求項46】
基板と、電極を含む電極層と、少なくとも第1試薬層とを有する電気化学センサであって、
センサが流体に露出した場合に、流体の中の分析物の濃度関数である測定可能な電気的特性を作成し、
前記電極層の中の電極によって形成されたマイクロストリップアンテナを含み、情報を受信、保存および伝達するよう構成された無線装置をさらに含む、ことを特徴とする電気化学センサ。
【請求項47】
センサが流体に露出した場合に、測定可能な特性である、前記流体の中の分析物の濃度、および前記センサの較正量の関数を作成し、前記較正量を表す情報を受信、保存および伝達するように構成された無線装置を有し、センサを製造する方法であって、
前記較正量を保有するとともに前記無線装置を含むように前記センサの製造を終了するステップと、
前記較正量を表す情報を前記無線装置に無線で送信するステップとを有する、ことを特徴とするセンサを製造する方法。
【請求項48】
センサが流体に露出した場合に、測定可能な特性である、前記流体の中の分析物の濃度、および前記センサの較正量の関数を作成し、
前記較正量を表す情報を受信、保存および伝達するように構成された無線装置を有し、
前記無線装置は、前記センサの前記較正量を表す情報を含む、ことを特徴とするセンサ。
【請求項49】
前記無線装置は、無線通信によって情報を受信および伝達する、ことを特徴とする請求項1乃至45のいずれか1つ、請求項47、請求項46または請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記無線装置は、RFIDタグである、ことを特徴とする請求項1乃至45のいずれか1つ、請求項47、請求項46または請求項48に記載の方法。
【請求項51】
請求項2乃至45のいずれか1つ、または請求項47に記載の方法に従って製造した、ことを特徴とするセンサ。
【請求項52】
請求項1に記載の方法に従って較正した、ことを特徴とするセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18】
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【図19】
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【図20a】
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【図20b】
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【公表番号】特表2008−511841(P2008−511841A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530391(P2007−530391)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/031286
【国際公開番号】WO2006/026748
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(502328710)ライフスキャン・スコットランド・リミテッド (70)
【住所又は居所原語表記】Beechwood Park North,Inverness IV2 3ED
【Fターム(参考)】