説明

自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法および自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置

【課題】油圧ユニットが最適な状態で動作できる温度まで油温を迅速に昇温させる。
【解決手段】第1の油温推定部21は、現在速度を入力として、圧力一定制御下での油の温度を推定する。第2の油温推定部22は、現在圧力を入力として、流量一定制御下での油の温度を推定する。圧力制御モード判定部23は、現在圧力を入力として、P−Q特性に基づいて圧力一定制御状態か流量一定制御状態かを判定し、判定結果に対応する第2のスイッチ指令を出力する。スイッチ部24は、第2のスイッチ指令により動作され、第1の油温推定部21からの推定油温、または第2の油温推定部22からの推定油温を選択する。昇温制御判定部25は、選択された油温を入力として、基準温度との大小を判定し、判定結果に応じて第1のスイッチ指令を出力する。第1のスイッチ指令により、ファンモータへの供給電源のON/OFFが制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、圧力油を動力源とする工作機械等の油圧駆動装置において、モータに接続された固定容量ポンプを制御して油圧および流量を制御可能とする自律型インバータ駆動油圧ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の油圧ユニットは、例えば、図1に示すように、モータに直結された油圧ポンプを電源のON/OFFによって発停する構成を採用している。そして、制御の簡単化のために、ラジエータファンを発停と連動させるようにしている。
【0003】
また、回転数を上げて流量を増加させ、リリーフ弁もしくは油圧駆動装置から油をタンクに戻し、圧損によって油温を上昇させることも考えられる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−61611号公報
【特許文献2】実願昭59−51741号(実開昭60−165558号)のマイクロフィルム
【特許文献3】実願昭52−120925号(実開昭54−46990号)のマイクロフィルム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の構成を採用した場合には、電源がONされると、無条件にラジエータファンが起動するので、油温が低い場合であって、油温を迅速に上昇させたい場合であっても、所要時間が著しく長くなってしまう。
【0006】
また、後者の構成を採用する場合であって、油圧ポンプが可変容量形の場合には、負荷圧力に応じて流量が自動的に変化するため、別途昇温のための油圧回路が必要になり、また、可変容量ポンプの特性上、負荷圧が上がると流量が減少し、昇温回路のリリーフ弁の圧力設定値を高くできないので、ここでの圧力損失による油温の上昇はあまり期待できず、この結果、ラジエータファンとの相乗効果で油温の上昇に必要な時間が長くなる。また、温度センサ等の構成要素が多くなり、コストアップを招いてしまう。
【0007】
さらに、後者の構成を採用する場合であって、油圧ポンプが固定容量形の場合には、回転子に永久磁石を装着してなるモータで油圧ポンプを駆動しようとすれば、速度起電圧が電源電圧より大きくなると、モータ電流を流し込むことができなくなり、高速で運転することが困難になるので、リリーフ弁での圧力損失による油温の上昇はあまり期待できず、この結果、可変容量ポンプと同様に、ラジエータファンとの相乗効果で油温の上昇に必要な時間が長くなる。
【0008】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、油温センサを設けることなく、油圧ポンプを駆動源とする油圧ユニットが最適な状態で動作できる油温にまで迅速に昇温させることができる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法および自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法は、インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットにおいて、循環流路を流れる油の温度を検出し、検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定し、油温が所定の基準温度以下であると判定したことに応答して、放熱手段を昇温させることを特徴とする。
【0010】
そして油音の検出は、その第1の態様では圧力制御時のモータ(11)の回転数から推定することにより、第2の態様では流量制御時の圧力から推定することにより、それぞれ行われる。
【0011】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法の第3の態様は、その第1乃至第2の態様のいずれかであって、前記放熱手段(6)はラジエータ(6)であり、前記放熱手段の昇温は、ラジエータファン(7)を制御してラジエータ(6)の放熱効率を低下させることにより行う。
【0012】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置は、インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置であって、循環流路を流れる油の温度を検出する油温検出手段(15)と、検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定する判定手段(15)と、該判定手段(15)により油温が所定の基準温度以下であると判定されたことに応答して、放熱手段(6)を昇温させる昇温手段(16)とを含むことを特徴とする。
【0013】
そして油音の検出は、その第1の態様では圧力制御時のモータ(11)の回転数から推定することにより、第2の態様では流量制御時の圧力から推定することにより、それぞれ行われる。
【0014】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置の第3の態様は、その第1乃至第2の態様のいずれかであって、前記放熱手段(6)はラジエータ(6)であり、前記昇温手段(16)は、ラジエータファン(7)を制御するラジエータファン制御手段(16)であり、前記判定手段(15)により油温が所定の基準温度以下であると判定されたことに応答して、ラジエータ(6)の放熱効率を低下させるべくラジエータファン(7)を制御する。
【発明の効果】
【0015】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法の第1の態様及び第2の態様によれば、油温センサを設けることなく、放熱手段を昇温させることによって油温を迅速に昇温させることができる。
【0016】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法の第3の態様によれば、ラジエータファンを制御する簡単な制御を行うことにより、その第1の態様及び第2の態様と同様の作用を達成することができる。
【0017】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置の第1の態様及び第2の態様によれば、油温センサを設けることなく、放熱手段を昇温させることによって油温を迅速に昇温させることができる。
【0018】
この発明にかかる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置の第3の態様によれば、ラジエータファンを制御する簡単な制御を行うことにより、その第1の態様及び第2の態様と同様の作用を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、この発明の自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法およびその装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図2はこの発明の昇温制御方法の一実施形態が適用される自律型インバータ駆動油圧ユニットの構成を示す概略図である。
【0021】
この自律型インバータ駆動油圧ユニットは、タンク1からオイルフィルタ2を通して固定容量ポンプ3により油を吸引し、吐出口を通して圧力油を吐出するようにしている。そして、吐出圧力が所定圧力を超えないようにリリーフ弁4を設けているとともに、吐出される圧力油の一部を絞り5およびラジエータ6を通してタンク1に戻すようにしている。また、ラジエータ6において油の冷却を促進するためのラジエータファン7を設けている。なお、7aはラジエータファン7を駆動するファンモータである。
【0022】
また、吐出圧力−吐出流量特性(P−Q特性)に基づいて速度指令を出力するP−Q制御部8と、速度指令および現在速度を入力として速度制御演算を行い、電流指令を出力する速度制御部9と、供給電源を入力とし、かつ電流指令に基づいて動作するインバータ部10と、インバータ部10からの交流電圧を受けて動作するとともに、固定容量ポンプ3を駆動するモータ11と、モータ11と接続されてパルス信号を出力するパルスジェネレータ12と、パルスジェネレータ12から出力されるパルス信号を入力として、パルス信号どうしの間隔を測定することによりモータ11の速度を検出する速度検出部13と、吐出される圧力油の圧力を検出する圧力センサ14と、現在速度および現在圧力を入力として所定の処理を行って第1のスイッチ指令を出力する昇温制御部15と、第1のスイッチ指令により制御されてファンモータ7aへの供給電源のON/OFFを制御するスイッチ部16とを有している。
【0023】
図3は昇温制御部15の構成を詳細に示すブロック図である。
【0024】
この昇温制御部15は、現在速度を入力として、圧力一定制御下での油の温度を推定する第1の油温推定部21と、現在圧力を入力として、流量一定制御下での油の温度を推定する第2の油温推定部22と、現在圧力を入力として、P−Q特性に基づいて圧力一定制御状態か流量一定制御状態かを判定し、判定結果に対応する第2のスイッチ指令を出力する圧力制御モード判定部23と、第2のスイッチ指令により動作されて第1の油温推定部21からの推定油温、または第2の油温推定部22からの推定油温を選択するスイッチ部24と、選択された油温を入力として、基準温度との大小を判定し、判定結果に応じて第1のスイッチ指令を出力する昇温制御判定部25とを有している。
【0025】
第1の油温推定部21における作用は次のとおりである。
【0026】
油圧を一定の圧力に制御する場合、負荷の油圧回路の状態が変わらなければ、固定容量ポンプ3の回転数は圧力が設定圧力になるように制御される。また、油温が低下すると油の粘度も低下し、ポンプ効率が上昇するため、回転数が下がることになる。したがって、一定圧力で運転した状態での回転数から油温を推定することが可能となる。
【0027】
第2の油温推定部22における作用は次のとおりである。
【0028】
油圧を一定の流量に制御する場合、負荷の油圧回路の状態が変わらなければ、固定容量ポンプ3の回転数は流量が設定流量になるように制御される。また、油温が低下すると油の粘度も低下し、ポンプ効率が上昇するため、圧力が上がることになる。したがって、一定流量で運転した状態での圧力から油温を推定することが可能となる。
【0029】
上記の構成の自律型インバータ駆動油圧ユニットの作用は次のとおりである。
【0030】
P−Q特性を保持するP−Q制御部8から出力される速度指令と現在速度との差に基づいて速度制御部9において速度制御を行って電流指令を出力し、インバータ部10を制御する。そして、インバータ部10から出力される交流電圧をモータ11に供給し、モータ11により固定容量ポンプ3を駆動する。
【0031】
固定容量ポンプ3はオイルフィルタ2を通してタンク1から油を吸引して吐出する。そして、油の一部は絞り5とラジエータ6との直列回路を流れる。
【0032】
昇温制御部15には、現在速度および現在圧力が供給されており、圧力制御モード判定部23によって、圧力一定制御状態か流量一定制御状態かを判定し、判定結果に対応する第2のスイッチ指令を出力するので、スイッチ部24により、第1の油温推定部21からの推定油温、または第2の油温推定部22からの推定油温を選択する。
【0033】
そして、選択された推定油温が基準温度よりも高ければ、スイッチ部16をONにすることを指示する第1のスイッチ指令を昇温制御判定部25から出力する。したがって、この場合には、ラジエータファン7が動作してラジエータ6からの放熱を促進する。
【0034】
逆に、選択された推定油温が基準温度よりも低ければ、スイッチ部16をOFFにすることを指示する第1のスイッチ指令を昇温制御判定部25から出力する。したがって、この場合には、ラジエータファン7が停止してラジエータ6からの放熱を抑制する。この結果、油の昇温を迅速にすることができる。換言すれば、所定温度への昇温所要時間を短縮することができる。
【0035】
ただし、昇温所要時間が多少長くなってもよい場合には、ラジエータファン7を停止させる代わりに、回転数を低くするようにしてもよい。
【0036】
図4はこの発明の昇温制御方法の他の実施形態が適用される自律型インバータ駆動油圧ユニットの構成を示す概略図である。
【0037】
この自律型インバータ駆動油圧ユニットは、AC電源を入力として直流電圧を出力するコンバータ部31と、直流電圧を入力として交流電圧を出力し、ブラシレスDCモータ33に供給するインバータ部32と、ブラシレスDCモータ33と連結され、ブラシレスDCモータ33により駆動される固定容量ポンプ34とを有している。なお、ブラシレスDCモータ33は、固定容量ポンプ34と一体化されている。
【0038】
そして、設定圧力、設定流量、および設定馬力を入力として吐出圧力−吐出流量特性(P−Q特性)を生成し、現在の吐出圧力および現在速度を入力として回転数指令を出力するP−Q制御部35と、回転数指令および現在速度を入力として回転数制御演算を行って電流指令を出力する回転数制御部36と、電流指令および電流位相指令を入力として電流制御演算を行ってデューティ指令を出力する電流制御部37と、電流指令毎の回転数に対する電流位相のマップを保持し、電流指令および現在速度を入力として該当するマップ電流位相を出力する位相マップ部38と、電流指令および現在速度を入力として昇温のために設定されるべき昇温用電流位相(マップ電流位相からある程度ずれた電流位相)を出力する昇温用電流位相出力部39と、マップ電流位相または昇温用電流位相の一方を選択して電流位相指令として出力する第3のスイッチ部40と、ポンプ2からの吐出圧力を検出する圧力センサ41と、モータ33と連結されたパルスジェネレータ42と、パルスジェネレータ42からのパルスを入力として、パルス間隔に基づいて現在の速度を検出する速度検出部43と、現在速度および現在圧力を入力として油温を推定し、推定油温と所定の基準温度との大小を判定し、判定結果に応じてスイッチ指令を生成して第3のスイッチ部40に供給する昇温制御部44とを有している。
【0039】
なお、昇温制御部44の構成は上記の昇温制御部15と同様である。また、昇温用電流位相出力部39は、電流指令および現在速度に応じて予め設定されている電流位相を出力するものであってもよいが、電流指令および現在速度に基づいて所定の演算を行って電流位相を算出し、出力するものであってもよい。
【0040】
上記の構成の自律型インバータ駆動油圧ユニットの作用は次のとおりである。
【0041】
現在圧力および現在速度に応じてP−Q制御部35から回転数指令を出力し、回転数指令および現在速度に基づいて回転数制御部36により回転数制御演算を行って電流指令を出力し、電流指令および電流位相指令に基づいて電流制御部37により電流制御演算を行ってデューティー指令をインバータ部32に供給し、インバータ部32からの出力によってブラシレスDCモータ33を駆動し、固定容量ポンプ34を駆動して圧力油を吐出することができる。
【0042】
この場合において、油温が基準温度よりも高ければ、マップ電流位相を電流位相指令とすべく第3のスイッチ部40を動作させるので、効率が最適になるようにブラシレスDCモータ33を駆動することができ、モータ発熱を大幅に抑制することができる。
【0043】
逆に、油温が基準温度よりも低ければ、昇温用電流位相を電流位相指令とすべく第3のスイッチ部40を動作させるので、無効電流が増加し、これによりモータ発熱が増加するので、固定容量ポンプ34に伝わり、油温を迅速に上昇させることができる。
【0044】
また、モータ電流位相を速度起電圧に対して進み位相側にずらせることが可能であり、この場合には、ブラシレスDCモータの回転子磁束をモータコイルで発生する磁束で弱めるように制御して速度起電圧の上昇を抑制し、高速回転を達成することができる。この結果、流量が増加し、一部の油をリリーフ弁等を通してタンクに戻し、圧損によって油温を迅速に上昇させることができる。
【0045】
もちろん、この実施形態に対して、ラジエータファンの制御を付加することが可能であり、この場合には、油温を一層迅速に上昇させることができる。
【0046】
また、上記の実施形態と同様の処理をコンピュータプログラムなどにより達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】従来の油圧ユニットの構成を示す概略図である。
【図2】この発明の昇温制御方法の一実施形態が適用される自律型インバータ駆動油圧ユニットの構成を示す概略図である。
【図3】昇温制御部の構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】この発明の昇温制御方法の他の実施形態が適用される自律型インバータ駆動油圧ユニットの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0048】
3、34 固定容量ポンプ 6 ラジエータ
7 ラジエータファン 10、32 インバータ部
11、33 モータ 15、44 昇温制御部
16 スイッチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットにおいて、
循環流路を流れる油の温度を、圧力制御時のモータ(11)の回転数から油の温度を推定することにより検出し、
検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定し、
油温が所定の基準温度以下であると判定したことに応答して、放熱手段を昇温させることを特徴とする自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法。
【請求項2】
インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットにおいて、
循環流路を流れる油の温度を、流量制御時の圧力から油の温度を推定することにより検出し、
検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定し、
油温が所定の基準温度以下であると判定したことに応答して、放熱手段を昇温させることを特徴とする自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法。
【請求項3】
前記放熱手段(6)はラジエータ(6)であり、前記放熱手段の昇温は、ラジエータファン(7)を制御してラジエータ(6)の放熱効率を低下させることにより行う請求項1または請求項2に記載の自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御方法。
【請求項4】
インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置であって、
循環流路を流れる油の温度を、圧力制御時のモータ(11)の回転数から推定することにより検出する油温検出手段(15)と、
検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定する判定手段(15)と、
該判定手段(15)により油温が所定の基準温度以下であると判定されたことに応答して、放熱手段(6)を昇温させる昇温手段(16)と
を含むことを特徴とする自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置。
【請求項5】
インバータ(10)により制御されるモータ(11)により固定容量油圧ポンプ(3)を駆動し、固定容量油圧ポンプ(3)により吐出される油の循環流路の所定位置に放熱手段(6)を設けてなる自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置であって、
循環流路を流れる油の温度を、流量制御時の圧力から推定することにより検出する油温検出手段(15)と、
検出された油温が所定の基準温度以下であるか否かを判定する判定手段(15)と、
該判定手段(15)により油温が所定の基準温度以下であると判定されたことに応答して、放熱手段(6)を昇温させる昇温手段(16)と
を含むことを特徴とする自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置。
【請求項6】
前記放熱手段(6)はラジエータ(6)であり、
前記昇温手段(16)は、ラジエータファン(7)を制御するラジエータファン制御手段(16)であり、
前記判定手段(15)により油温が所定の基準温度以下であると判定されたことに応答して、ラジエータ(6)の放熱効率を低下させるべくラジエータファン(7)を制御する請求項4または請求項5に記載の自律型インバータ駆動油圧ユニットの昇温制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−52749(P2009−52749A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−293243(P2008−293243)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【分割の表示】特願2002−331568(P2002−331568)の分割
【原出願日】平成14年11月15日(2002.11.15)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】