説明

自律神経機能診断装置およびプログラム

【課題】専門的な知識を有していない者であっても被診断者の自律神経の状態を容易に判定することを可能にする。
【解決手段】心電図モニタ14は、被診断者の心電データを測定する。自律神経活動度算出部24は、測定された心電データに基づいて交感神経活動度指標(LH/HF)を算出し、CVRR算出部25は心電データに基づいてCVRRを算出する。制御装置18は、起立試験前後のCVRRの値の差であるCVRR変化量や、起立試験前後のLF/HFの値の差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の状態を示す指標として算出し、これらの指標の値の組み合わせに基づいて、被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律神経の状態を判定するための自律神経機能診断装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会では、社会環境に基づく様々なストレスが増加している。そのため、近年、うつ病、自律神経失調症、起立性調節障害、慢性疲労症候群のような精神的な疾患を抱える患者の増加が大きな社会問題となっている。そして、このような精神的な疾患に陥ると、自律神経が正常に機能しなくなる機能障害が発生する。
【0003】
自律神経には、主に活性状態の時に機能する交感神経と、主に安静状態の時に機能する副交感神経とがある。生体が安静状態の時には、自律神経の状態が副交感神経優位の状態となり、血圧値、脈拍数は下降する。そして、生体が緊張・活性状態の時には、自律神経の状態は交感神経優位の状態となり、血圧値、脈拍数が上昇する。
【0004】
自律神経機能が正常な場合には、この交感神経と副交感神経とがバランスを保ちながら交感神経優位の状態と副交感神経優位の状態との間で切り替えが行われる。しかし、自律神経機能が異常になるとこのバランスがくずれてしまい、患者に対して負荷をかけた場合でも適切に自律神経機能が反応しなくなることが知られている。
【0005】
そのため、被診断者に対して起立試験等の負荷試験を行って自律神経機能の反応を観察することにより、自律神経機能の診断を行うための様々な方法が提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。
【0006】
この特許文献1〜4に記載された従来の診断方法では、心拍数の分散を用いて自律神経機能の評価を行ったり、心電データから得られたR波間隔のデータをスペクトル解析して得られたパワースペクトルにおけるLF成分やHF成分を用いて、交感神経の活動度、副交感神経の活動度を測定したり、R波間隔の変動係数である心電図R−R間隔変動係数(CVRR:Coefficient of Variance of R-R intervals)を求めて自律神経機能が正常であるか否かの診断が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−35896号公報
【特許文献2】特許第4327243号公報
【特許文献3】特許第4487015号公報
【特許文献4】特許第4516623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、自律神経の状態には様々な状態があり、専門知識がある者でないと測定結果から自律神経の状態を把握することが難しいという問題があった。特に、起立試験等の負荷試験を行った場合等において、どのように自律神経の状態が変化していれば被診断者の自律神経の状態が正常で、どのように変化していれば問題があるのかという判定を行うことは容易でないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、専門的な知識を有していない者であっても被診断者の自律神経の状態を容易に判定することが可能な自律神経機能診断装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[自律神経機能診断装置]
上記目的を達成するために、本発明の自律神経機能診断装置は、被診断者の心電を測定する心電測定手段と、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するCVRR算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段とを備えている。
【0011】
また、本発明の他の自律神経機能診断装置は、心電測定装置により測定された被診断者の心電データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するCVRR算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段とを備えている。
【0012】
本発明によれば、被診断者の自律神経の状態を予め定められた複数の自律神経タイプの中からCVRR変化量および交感神経活動度指標変化量に基づいて選択して判定するようにしているので、専門的な知識を有していない者であっても被診断者の自律神経の状態を容易に判定することが可能になる。
【0013】
さらに、前記指標算出手段は、心電図R−R間隔のデータを周波数解析した結果得られるパワースペクトルの周波数成分における0.04〜0.15Hzの領域の積分値である低周波数成分LF及び0.15〜0.45Hzの領域の積分値である高周波成分HFと、R−R間隔の平均値AVRRとから、
【数1】

という式に基づいて低周波成分変動係数および高周波成分変動係数を算出し、前記低周波成分変動係数および前記高周波成分変動係数の和に対する前記高周波成分変動係数の割合を、負荷試験が指示されてから一定期間が経過する前後で算出し、その差を自律神経機能の回復力の指標として算出し、
前記判定手段は、前記CVRR変化量が所定値以上の場合には、前記回復力の指標の値に基づいて、自律神経タイプの判定を行うようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、CVRR変化量および交感神経活動度指標変化量に加えて、前記低周波成分変動係数および前記高周波成分変動係数の和に対する前記高周波成分変動係数の割合の負荷試験前後での変化量に基づいて自律神経タイプを判定しているので、より詳細に被診断者の自律神経の状態を判定することが可能となる。
【0015】
また、本発明の他の自律神経機能診断装置は、被診断者の脈波を測定する脈波測定手段と、
前記脈波測定手段により測定された脈波データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記脈波測定手段により測定された脈波データに基づいて、脈波間隔変動係数を算出する脈波間隔変動係数算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された脈波間隔変動係数の値と、負荷試験が指示される前に算出された脈波間隔変動係数の値との差である脈波間隔変動係数変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記脈波間隔変動係数変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段とを備えている。
【0016】
また、本発明の他の自律神経機能診断装置は、脈波測定装置により測定された被診断者の脈波データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた脈波データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記受付手段により受け付けた脈波データに基づいて、脈波間隔変動係数を算出する脈波間隔変動係数算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された脈波間隔変動係数の値と、負荷試験が指示される前に算出された脈波間隔変動係数の値との差である脈波間隔変動係数変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記脈波間隔変動係数変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段とを備えている。
【0017】
本発明によれば、被診断者の心電データの替わりに脈波データを測定して、被診断者の自律神経機能の状態が属する自律神経タイプを判定しているので、自律神経機能を簡便に判定することが可能となる。
【0018】
[プログラム]
また、本発明のプログラムは、被診断者の心電を測定するステップと、
測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出するステップと、
測定された心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するステップと、
前記被診断者に対する負荷試験を指示するステップと、
負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出するステップと、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定するステップと、
判定された自律神経タイプを表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【0019】
また、本発明の他のプログラムは、被診断者の心電を受け付けるステップと、
受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出するステップと、
受け付けた心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するステップと、
前記被診断者に対する負荷試験を指示するステップと、
負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出するステップと、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定するステップと、
判定された自律神経タイプを表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
以上、説明したように、本発明によれば、専門的な知識を有していない者であっても被診断者の自律神経の状態を容易に判定することが可能になるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置により自律神経機能の診断が行われる際の被診断者の状態の変化を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】LF/HF演算方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】LF/HF演算の際の心拍変動測定方法を示す図である。
【図6】LF/HF演算の際のスペクトル分析した一例を示す図である。
【図7】自律神経活動の大きさ、バランス、反応力、切替力、回復力を示す指標の一覧を説明するための図である。
【図8】自律神経活動の状態を示す各指標を表示装置22に表示する際の一例を示す図である。
【図9】自律神経活動の状態を示す指標に基づいて自律神経タイプを判定するために用いられる表の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置における表示装置22の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置の構成を示すブロック図である。
【0023】
本実施形態の自律神経機能診断装置は、図1に示されるように、被診断者の心電データを取得するための心電図モニタ14と、制御装置18と、記憶装置20と、生体情報を表示するための表示装置22と、自律神経活動度算出部24と、CVRR(Coefficient of Variation of R-R intervals:心電図R−R間隔変動係数)算出部25とから構成されている。
【0024】
心電図モニタ14は、被診断者の例えば喉元にマイナス電極を、左脇腹にプラス電極を、右脇腹にボディアースをそれぞれ装着し、心臓の動きを電気信号として得て心電データとして記録する。
【0025】
自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標(LH/HF)を算出する。なお、交感神経活動度指標(LH/HF)の具体的な算出の方法は後述する。
【0026】
CVRR算出部25は、心電図モニタ14により測定された心電データに基づいて、CVRR(心電図R−R間隔変動係数)を算出する。このCVRRの具体的な算出方法も後述する。
【0027】
制御装置18は、例えばコンピュータからなり、自律神経活動度算出部24、CVRR算出部25により得られた生体情報を処理し、この処理した情報を記憶装置20に記憶し、あるいは表示装置22に表示する。また、制御装置18は、被診断者に対して表示装置22や音声装置等(不図示)を介して起立を指示する指示手段として機能する。
【0028】
具体的は、制御装置18は、起立試験が指示された後にCVRR算出部25により算出されたCVRRの値(起立時CVRR)と、起立試験が指示される前に算出されたCVRRの値(安静時CVRR)との差であるCVRR変化量ΔCVRRを自律神経機能の反応力の指標として算出し、起立試験を指示した後に算出された交感神経活動度指標LF/HFの値(起立時LF/HF)と、起立試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標LF/HFの値(安静時LF/HF)との差である交感神経活動度指標変化量ΔLF/HFを自律神経機能の切替力の指標として算出する。
【0029】
また、自律神経活動度算出部24は、心電図R−R間隔のデータを周波数解析した結果得られるパワースペクトルの周波数成分における0.04〜0.15Hzの領域の積分値である低周波数成分LF及び0.15〜0.45Hzの領域の積分値である高周波成分HFと、R−R間隔の平均値AVRRとから、
【数2】

という式に基づいて低周波成分変動係数CCV(LF)および高周波成分変動係数CCV(HF)を算出する。
【0030】
さらに、制御装置18は、低周波成分変動係数CCV(LF)および高周波成分変動係数CCV(HF)の和に対する高周波成分変動係数CCV(HF)の割合normCCV(HF)を、起立試験が指示されてから一定期間が経過する前後で算出し、制御装置18は、その差を自律神経機能の回復力の指標として算出する。
【0031】
具体的には、制御装置18は、下記の式に基づいてnormCCV(HF)を算出し、起立時のnormCCV(HF)と立位状態でのnormCCV(HF)との差ΔnormCCV(HF)を自律神経機能の回復力の指標として算出する。
【数3】

【0032】
そして、制御装置18は、CVRR変化量ΔCVRRと交感神経活動度指標変化量ΔLF/HFの値の組み合わせに基づいて、被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する。さらに、制御装置18は、CVRR変化量ΔCVRRが所定値以上の場合には、回復力の指標であるΔnormCCV(HF)の値に基づいて、自律神経タイプの判定を行う。
【0033】
そして、制御装置18によりにより判定された自律神経タイプは表示装置22において表示される。
【0034】
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置の動作を図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
先ず、本実施形態の自律神経機能診断装置により自律神経機能の診断が行われる際の被診断者の状態の変化について図2を参照して説明を行なう。本実施形態の自律神経機能診断装置では、被診断者が座っている安静(座位)状態で測定を開始してもらう。そして、自律神経機能診断装置は、一定時間、例えば3分間が経過した時に被診断者に対して起立指示を行う。この起立指示が行われるまでの被診断者の状態は安静(座位)状態であるため、この起立指示が行われるまでの測定データは、安静時の測定データとして記憶される。
【0036】
そして、この起立指示に基づき被診断者により起立動作が行われるため、起立指示が行われてから所定の期間、例えば1分間が経過するまでの間は、被診断者の状態は起立時であるものとして扱われる。つまり、この起立指示が行われてから所定期間が経過するまでに測定された測定データは、起立時の測定データとして記憶される。
【0037】
そして、起立指示が行われてから所定時間が経過すると、被診断者の状態は立位状態(または立位安静状態)であるものとして扱われ、この期間において測定された測定データは立位時の測定データとして記憶される。
【0038】
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0039】
まず初期設定として、検査が開始される前に、被診断者の氏名、年齢、ID番号、性別、既往歴(糖尿病、血管障害など)等の患者情報が制御装置18に入力される。そして、検査が開始されると、心電図モニタ14により生体の心電データの測定が行われる(ステップS202)。すると、自律神経活動度算出部24は、交感神経活動度指標LF/HF(安静時LF/HF)を算出する(ステップS101)。そして、CVRR算出部25は、R−R間隔のばらつき度合いを示す指標であるCVRR(安静時CVRR)を算出する(ステップS102)。そして、自律神経活動度算出部24により算出された算出結果およびCVRR算出部25により算出された算出結果は、制御装置18により記憶装置20に格納されるとともに表示装置22に表示される。
【0040】
そして、安静状態での測定が所定期間行われると、制御装置18は、表示装置22を介して被診断者に対して起立指示を行う(ステップS103)。そして、起立指示が行われてから一定時間が経過するまでの間に、自律神経活動度算出部24は、交感神経活動度指標LF/HF(起立時LF/HF)を算出し(ステップS104)、CVRR算出部25は、CVRR(起立時CVRR)を算出する(ステップS105)。さらに、この期間において自律神経活動度算出部24では、CCV(LF)、CCV(HF)が算出され、制御装置18では、normCCV(HF)が算出される(ステップS106)。
【0041】
そして、一定時間が経過すると(ステップS107においてYes)、制御装置18は、normCCV(HF)を算出して立位時nromCCV(HF)として記憶装置20に記憶させる(ステップS108)。
【0042】
そして、測定処理が終了すると、制御装置18は、記憶装置20に記憶していた測定データに基づいて、自律神経活動の大きさ、バランス、反応力、切替力、回復力を示す指標をそれぞれ算出し(ステップS109)、これらの指標に基づいて被診断者の自律神経の状態のタイプ(型)を判定する(ステップS110)。最後に、測定データ、算出された各指標および判定された自律神経タイプは、制御装置18により表示装置22に表示される(ステップS111)。なお、自律神経活動の状態を示す指標に基づいてどのようにして自律神経タイプが判定されるかについては後述する。
【0043】
次に、図3のステップS101やS104に示したLF/HF演算方法の詳細を図4〜図6に示す。
【0044】
まずステップS301において、自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14から入力された心電データから心拍変動を算出する。この心拍変動の算出は、図5(A)及び図5(B)に示すように、R波と次のR波との間隔をとってR−R間隔を測定し、次に図5(C)及び図5(D)に示すように、測定したR-R間隔データを後方のR波の時間的位置にプロットし、これを補間した後に、等間隔(図5(C)の点線)で再サンプリングしたデータを作成することにより行う。次のステップS302においては、ステップS301で求めたデータに対してスペクトル分析(周波数変換)を行う。このステップS302でスペクトル分析した一例を図6に示す。次のステップS303においては、低周波成分LFを求める。ここで、低周波成分LFは、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分の積分値である。次のステップS304においては、高周波成分HFを求める。ここで、高周波成分HFは、0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分の積分値である。そして、ステップS305において、ステップS303で求めたLFとステップS304で求めたHFとの比を算出し、LF/HFとするものである。
【0045】
このようにして自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14により測定された心電データから、交感神経活動度指標(LH/HF)を算出する。
【0046】
次に、図3のステップS102やS105に示したCVRR演算方法の詳細について説明する。
CVRRとは、心拍変動のばらつき度合いを示す指標であり、図5(A)に示した心電波形におけるR−R間隔(心電波形のR波の頂点の間隔)のばらつき度合いを示す係数である。このCVRRは、具体的には、下記のような式により算出される。
CVRR=R−R間隔標準偏差/R−R間隔平均×100(%)
【0047】
ここで、R−R間隔標準偏差(SDRR)とは、例えば、1分間という所定期間や100拍というような心拍の所定回数におけるR−R間隔の標準偏差である。また、R−R間隔平均(AVRR)とは、例えば、所定期間や心拍の所定回数におけるR−R間隔の平均である。
【0048】
CVRR算出部25は、上記のような式に基づいて、心電図モニタ14により測定された心電データからCVRRを算出する。
【0049】
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置において算出される、自律神経活動の大きさ、バランス、反応力、切替力、回復力を示す指標の一覧を図7に示す。
【0050】
図7に示されるように、安静時に測定されたCVRR(安静時CVRR)は自律神経活動の大きさを示す指標として用いられ、安静時に測定されたLF/HF(安静時LF/HF)は自律神経活動のバランスを示す指標として用いられている。
【0051】
そして、起立時に測定されたCVRRと安静時に測定されたCVRRとの差ΔCVRRは、自律神経の反応力を示す指標として用いられ、起立時に測定されたLF/HFと安静時に測定されたLF/HFとの差ΔLF/HFは、自律神経の切替力を示す指標として用いられている。
【0052】
さらに、立位時(立位安静時)に測定されたnormCCV(HF)と起立時に測定されたnormCCV(HF)との差ΔnormCCV(HF)は、自律神経の回復力を示す指標として用いられている。
【0053】
そして、本実施形態の自律神経機能診断装置では、このようにして算出された自律神経活動の状態を示す各指標が、例えば、図8に示すようなレーダーチャートにより表示される。
【0054】
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置において、自律神経活動の状態を示す指標に基づいてどのようにして自律神経タイプが判定されるかについて詳細に説明する。自律神経活動の状態を示す指標に基づいて自律神経タイプを判定するために用いられる表の一例を図9に示す。
【0055】
この図9に示した例では、先ず、反応力の指標であるΔCVRRの値が0.1(%)以上であるか0.1(%)未満であるかが判定される。そして、ΔCVRRが0.1未満である場合には、さらに切替力の指標であるΔLF/HFが0以上であるか0未満であるかが判定される。そして、ΔCVRRが0.1未満であり、かつ、ΔLF/HFが0以上の場合には、自律神経タイプは「起立時副交感神経反応低下型」であると判定される。また、ΔCVRRが0.1未満であり、かつ、ΔLF/HFが0未満の場合には、自律神経タイプは「起立時交感神経反応低下型」であると判定される。
【0056】
そして、ΔCVRRが0.1以上である場合には、さらに切替力の指標であるΔLF/HFが5.0以上であるか0.5以上〜5.0未満であるか、0.5未満であるかが判定される。そして、ΔCVRRが0.1以上であり、かつ、ΔLF/HFが5.0以上の場合には、自律神経タイプは「起立時切替力過剰・型」であると判定される。また、ΔCVRRが0.1以上であり、かつ、ΔLF/HFが0.5以上〜5.0未満の場合には、自律神経タイプは「起立時切替力適正・型」であると判定される。さらに、ΔCVRRが0.1以上であり、かつ、ΔLF/HFが0.5未満の場合には、自律神経タイプは「起立時切替力低下・型」であると判定される。
【0057】
さらに、ΔCVRRが0.1以上の場合には、回復力を示す指標であるΔnormCCV(HF)の値が20以上であるか0〜20未満であるか、0以下であるかが判定される。そして、ΔnormCCV(HF)の値が20以上である場合には、自律神経タイプは「回復力過剰型」であると判定され、0〜20未満である場合には「回復力適正型」であると判定され、0未満である場合には「回復力低下型」であると判定される。
【0058】
そして、ΔCVRRが0.1以上の場合には、判定された2つの自律神経タイプが組み合わされ、例えば、「起立時切替力低下/回復力適正型」、「起立時切替力適正/回復力過剰型」というような1つの自律神経タイプとして表示される。
【0059】
最後に、本実施形態の自律神経機能診断装置における表示装置22の表示例を図10に示す。図10では、自律神経の状態を示す5つの指標が正五角形のレーダーチャート上に示され、それぞれの指標ごとにコメントが表示されている。また、これらの指標に基づいて判定された自律神経タイプが画面右上に表示されている。
【0060】
本実施形態の自律神経機能診断装置では、上記で説明したように、被診断者の自律神経の状態を予め定められた複数の自律神経タイプの中からCVRR変化量ΔCVRR、交感神経活動度指標変化量ΔLF/HFやΔnormCCV(HF)の値の組み合わせに基づいて選択している。つまり、被診断者の自律神経の状態が、予め設定された複数の自律神経タイプのうちどのタイプに最も近いのかを判定している。そのため、専門的な知識を有していない者でも、被診断者の自律神経の状態を把握することができ、また定期的に測定を行うような場合でも、自律神経状態の推移を容易に把握することができる。また、複数の指標の組み合わせに基づいて自律神経タイプの判定が行われるため、単独の指標を見ているだけでは把握できないような診断を行うことも可能となる。このように、本実施形態の自律神経機能診断装置によれば、専門的な知識を有していない者であっても被診断者の自律神経の状態を容易に判定することが可能になる。
【0061】
[変形例]
なお、本実施形態では心電図データを測定するための心電モニタ14が、本発明の自律神経機能診断装置内部に設けられている場合を説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。心電図モニタ14を設けることなく、自律神経機能診断装置内部に外部からの心電図データを受け付けるための受付手段を設け、この受付手段が外部から受け付けた心電データからCVRRを算出するという構成にすることもできる。このような構成にすることにより、自律神経機能診断装置は、心電モニタ14のような心電測定装置を設ける必要がなくなる。
【0062】
また、本実施形態では、制御装置18は、被診断者に対して起立試験を行う構成であるが、本発明はこれに限定されるものではない。制御装置18が行う負荷試験として、例えば、被診断者に対して深呼吸を行わせるような負荷試験や、被診断者に対して安静仰臥位から立ち上がらせるような負荷試験など、肉体的または精神的な負荷を被診断者に与える負荷試験であれば、起立試験以外の他の負荷試験を行うような場合でも、本発明は同様に適用可能である。
【0063】
また、本実施形態では、被診断者の心電データを測定し、その心電データから得られた心電図R−R間隔に基づいて自律神経機能のタイプを判定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。一般的に心電データを測定するためには複数の電極を被診断者に装着する必要がある。そのため、より手軽で簡便に測定ができるように、簡易的な方法ではあるが、心電データの替わりに被診断者の脈波を測定し、その脈波データから脈波間隔を得て、心電データの場合と同様に周波数解析を行うことによっても、自律神経機能のタイプを判定することが可能である。
【0064】
具体的には、例えば生体の橈骨動脈に当てられた圧力センサを用いて被診断者の脈波を測定するような脈波測定器を、心電図モニタ14の替わりに用いるような構成とすることにより、本願発明の自律神経機能診断装置を構成することが可能となる。
【0065】
そして、このような構成の場合には、CVRRを算出する替わりとして、脈波データに基づいて脈波間隔変動係数が算出されることとなる。また、自律神経活動度算出部24は、脈波データに基づいて、交感神経活動度指標(LH/HF)を算出することとなる。
【0066】
さらに、本実施形態では、低周波成分変動係数、高周波変動係数を、それぞれ、CCV(LF)、CCV(HF)と標記しているが、文献によってはC−CV(LF)、C−CV(HF)と標記される場合もある。しかし、これらは標記方法が異なるだけであり同一の値を示すものである。
【符号の説明】
【0067】
14 心電図モニタ
18 制御装置
20 記憶装置
22 表示装置
24 自律神経活動度算出部
25 CVRR算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被診断者の心電を測定する心電測定手段と、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するCVRR算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段と、
を備えた自律神経機能診断装置。
【請求項2】
心電測定装置により測定された被診断者の心電データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するCVRR算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段と、
を備えた自律神経機能診断装置。
【請求項3】
前記指標算出手段は、心電図R−R間隔のデータを周波数解析した結果得られるパワースペクトルの周波数成分における0.04〜0.15Hzの領域の積分値である低周波数成分LF及び0.15〜0.45Hzの領域の積分値である高周波成分HFと、R−R間隔の平均値AVRRとから、
【数4】

という式に基づいて低周波成分変動係数および高周波成分変動係数を算出し、前記低周波成分変動係数および前記高周波成分変動係数の和に対する前記高周波成分変動係数の割合を、負荷試験が指示されてから一定期間が経過する前後で算出し、その差を自律神経機能の回復力の指標として算出し、
前記判定手段は、前記CVRR変化量が所定値以上の場合には、前記回復力の指標の値に基づいて、自律神経タイプの判定を行う請求項1または2記載の自律神経機能診断装置。
【請求項4】
被診断者の脈波を測定する脈波測定手段と、
前記脈波測定手段により測定された脈波データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記脈波測定手段により測定された脈波データに基づいて、脈波間隔変動係数を算出する脈波間隔変動係数算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された脈波間隔変動係数の値と、負荷試験が指示される前に算出された脈波間隔変動係数の値との差である脈波間隔変動係数変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記脈波間隔変動係数変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段と、
を備えた自律神経機能診断装置。
【請求項5】
脈波測定装置により測定された被診断者の脈波データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた脈波データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記受付手段により受け付けた脈波データに基づいて、脈波間隔変動係数を算出する脈波間隔変動係数算出手段と、
前記被診断者に対する負荷試験を指示する指示手段と、
前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された脈波間隔変動係数の値と、負荷試験が指示される前に算出された脈波間隔変動係数の値との差である脈波間隔変動係数変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、前記指示手段により負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出する指標算出手段と、
前記脈波間隔変動係数変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された自律神経タイプを表示する表示手段と、
を備えた自律神経機能診断装置。
【請求項6】
被診断者の心電を測定するステップと、
測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出するステップと、
測定された心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するステップと、
前記被診断者に対する負荷試験を指示するステップと、
負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出するステップと、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定するステップと、
判定された自律神経タイプを表示するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
被診断者の心電を受け付けるステップと、
受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標を算出するステップと、
受け付けた心電データに基づいて、心電図R−R間隔変動係数を算出するステップと、
前記被診断者に対する負荷試験を指示するステップと、
負荷試験が指示された後に算出されたCVRRの値と、負荷試験が指示される前に算出されたCVRRの値との差であるCVRR変化量を自律神経機能の反応力の指標として算出し、負荷試験が指示された後に算出された交感神経活動度指標の値と、負荷試験が指示される前に算出された交感神経活動度指標の値との差である交感神経活動度指標変化量を自律神経機能の切替力の指標として算出するステップと、
前記CVRR変化量と前記交感神経活動度指標変化量に基づいて、前記被診断者の自律神経機能の状態が予め定められた自律神経タイプのうちのどのタイプに属するかを判定するステップと、
判定された自律神経タイプを表示するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−125383(P2012−125383A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278980(P2010−278980)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 掲載日:平成22年9月27日、掲載アドレス「http://forum.crosswell.jp/?p=177」、「http://forum.crosswell.jp/?p=181」、「http://forum.crosswell.jp/?p=209」掲載日:平成22年10月3日、掲載アドレス「http://forum.crosswell.jp/?p=296」
【出願人】(504254998)株式会社クロスウェル (37)
【Fターム(参考)】