説明

自転車用ハンドルバー

【課題】 ブレーキレバーが装着される自転車用のハンドルバーにおいて、シンプルな意匠で手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバーを得る。
【解決手段】 自転車のハンドルステムに装着されるハンドルバー19は、バー本体部25と、1対の支持壁部26a,26bと、第1スリット27と、ブレーキレバー28とを備えている。バー本体部は、ハンドルステムに装着される中空状のものである。1対の支持壁部は、バー本体部の内部に長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置されたものである。第1スリットは、1対の支持壁部の間に開口するものである。プレーキレバーは、1対の支持壁部に揺動自在に装着される揺動支持部40及び第1スリットを通って外方に延びバー本体部と離反して配置されるブレーキ操作部42を有するレバー体36と、バー本体部の外方で揺動支持部とブレーキ操作部との間でレバー体に配置されたブレーキケーブル係止部38とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドルバー、特に、自転車のハンドルステムに装着される自転車用ハンドルバーに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車のハンドルバーは、フロントフォークに連結されたハンドルステムに中央部が固定される。ハンドルバーには、少なくとも一端にブレーキレバーが装着される。ブレーキレバーは、ハンドルバーに装着されるブラケットと、ブラケットに揺動自在に装着されるレバー体とを有している。ブラケットにはレバー体を揺動自在に支持するレバー軸が装着されているとともに、ボーデン形のブレーキケーブルのアウターケーシングを係止するアウター係止部が設けられている。レバー体には、インナーケーブルを係止するインナー係止部と手でレバー体を操作するためのブレーキ操作部とが設けられている。ブレーキ操作部は、レバー体の先端部に設けられている。
【特許文献1】特開平5−16863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来のブレーキレバーでは、ハンドルバーに装着されたブラケットに設けられたレバー軸にレバー体が揺動自在に支持されているので、レバー体がハンドルバーから離れて配置される。このため、手の小さい人がレバー体の先端部に設けられたブレーキ操作部を操作しにくくなるおそれがある。また、ブラケットをハンドルバーに設けているので、ブレーキレバーの意匠が複雑になり、シンプルな意匠を実現しにくい。
【0004】
本発明の課題は、シンプルな意匠で手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバーを得ることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明1に係る自転車用ハンドルバーは、自転車のハンドルステムに装着されるハンドルバーであって、バー本体部と、1対の支持壁部と、第1スリットと、ブレーキレバーとを備えている。バー本体部は、ハンドルステムに装着される中空状のものである。1対の支持壁部は、バー本体部の内部に長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置されたものである。第1スリットは、バー本体部の少なくとも一部において1対の支持壁部の間に開口するものである。ブレーキレバーは、第1スリット形成部分で1対の支持壁部に揺動自在に装着される揺動支持部及び揺動支持部から第1スリットを通って外方に延びバー本体部と離反して配置されるブレーキ操作部を有するレバー体と、バー本体部の外方で揺動支持部とブレーキ操作部との間でレバー体に配置されたブレーキケーブル係止部とを有するものである。
【0006】
このハンドルバーでは、バー本体部の内部に配置された1対の支持壁部の第1スリット形成部分にレバー体の揺動支持部が設けられブレーキレバーが揺動自在に支持される。レバー体は第1スリットを通ってバー本体部から外方に露出して延びて先端にブレーキ操作部が設けられるとともに、揺動支持部とブレーキ操作部との間でレバー体に配置されたブレーキケーブル係止部にブレーキケーブルが係止されている。ここでは、バー本体部に1対の支持壁部を設け、それをブレーキレバーのブラケットの代用とし、ブレーキレバーを揺動自在に支持しているので、ブラケットが不要になりシンプルな意匠のブレーキレバーを得ることができる。また、揺動支持部がバー本体部の内部に設けられているので、ブレーキレバーのブレーキ操作部をバー本体部に近づけることができ、手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバーを得ることができる。
【0007】
発明2に係る自転車用ハンドルバーは、発明1に記載のハンドルバーにおいて、ブレーキケーブル係止部に係止されるブレーキケーブルは、インナーケーブルと、インナーケーブルが移動自在に装着されるアウターケーシングとを有するボーデン形のものであり、ブレーキケーブル係止部は、インナーケーブルを係止するインナー係止部を有し、バー本体部に設けられアウターケーシングを係止するアウター係止部さらに備える。この場合にはボーデン型のブレーキケーブルを係止する場合にブレーキレバーをシンプルな意匠にすることができる。
【0008】
発明3に係る自転車用ハンドルバーは、発明1又は2に記載のハンドルバーにおいて、第1スリットよりハンドルステム装着側で1対の支持壁部の間に開口する第2スリットをさらに備え、ブレーキケーブル係止部に係止されるブレーキケーブルが第2スリットに挿通される。この場合には、ブレーキケーブルが第2スリットから支持壁部内に収納されるので、ブレーキケーブルの外部への露出部分が少なくなり、ブレーキレバー周りの意匠がシンプルになる。
【0009】
発明4に係る自転車用ハンドルバーは、発明1又は2に記載のハンドルバーにおいて、ブレーキケーブル係止部に対向する位置でバー本体部の外周部に一体形成され、ブレーキケーブル係止部に係止されるブレーキケーブルを収納可能なブレーキケーブル収納部をさらに備える。この場合には、ブレーキケーブルがブレーキケーブル収納部に収納されるので、ブレーキケーブルの外部への露出部分からさらに少なくなり、ブレーキレバー周りの意匠がさらにシンプルになる。
【0010】
発明5に係る自転車用ハンドルバーは、発明1から4のいずれかに記載のハンドルバーにおいて、ブレーキ操作部は、揺動支持部に近い基端側の第1部分と、第1部分より揺動支持部から離れた先端側の第2部分とを有し、ブレーキレバーをバー本体部に接近する方向に揺動させると、第2部分は第1部分よりバー本体部に接近する。この場合には、ブレーキレバーの基端側の第1部分が先端側の第2部分よりバー本体部から離れて配置されるので、第2部分を中指や薬指で操作したときにバー本体部に配置される人差し指が根元側の第1部分に当たることがなくなり、ブレーキ操作部をよりバー本体部に近づけることができる。
【0011】
発明6に係る自転車用ハンドルバーは、自転車のハンドルステムに装着されるハンドルバーであって、バー本体部と、1対の支持壁部と、第1スリットと、レバー軸挿通部とを備えている。バー本体部は、ハンドルステムに装着される中空状のものである。1対の支持壁部は、バー本体部の内部に長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置されたものである。第1スリットは、バー本体の少なくとも一部において1対の支持壁部の間に開口するものである。レバー軸挿通部は、第1スリットを通してブレーキレバーが1対の支持壁部間に揺動自在に装着されるレバー軸を挿通するための挿通孔を有するものである。
【0012】
このハンドルバーでは、バー本体部の内部に配置された1対の支持壁部の第1スリット形成部分にレバー軸を挿通するレバー軸挿通孔を有するレバー軸挿通部が設けられており、レバー軸によりブレーキレバーを揺動自在に支持することができる。ブレーキレバーは第1スリットを通ってバー本体部から外方に露出して延びて、先端部にブレーキ操作部が設けられるとともに、揺動支持部とブレーキ操作部との間にブレーキケーブルが係止されている。ここでは、バー本体部に1対の支持壁部を設け、それにレバー軸挿通部を設けてブラケットの代用をさせてブレーキレバーを揺動自在に支持することができるので、ブラケットが不要になりシンプルな意匠のブレーキレバーを得ることができる。また、レバー軸挿通部がハンドルバーの内部に設けられているので、レバー軸挿通部にレバー軸を装着しブレーキレバーを揺動自在に支持すると、ハンドルバーのブレーキ操作部をハンドルバーに近づけることができ、手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバーを得ることができる。
【0013】
発明7に係る自転車用ハンドルバーは、発明6に記載のハンドルバーにおいて、ブレーキケーブルを挿通するために第1スリットより前記ハンドルステム装着側で1対の支持壁部の間に開口する第2スリットをさらに備える。この場合には、ブレーキケーブルが第2スリットから支持壁部内に収納されるので、ブレーキケーブルの外部への露出部分が少なくなり、ブレーキレバー周りの意匠がシンプルになる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、バー本体部に1対の支持壁部を設け、それをブレーキレバーのブラケットの代用とし、ブレーキレバーを揺動自在に支持しているので、ブラケットが不要になりシンプルな意匠のブレーキレバーを得ることができる。また、揺動支持部がバー本体の内部に設けられているので、ハンドルバーのブレーキ操作部をハンドルバーに近づけることができ、手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバーを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1において、本発明の第1実施形態が採用された自転車5は、V字状に湾曲したフレーム体12と、フレーム体12の前部に配置されたヘッド部12bに斜め縦軸回りに回動自在に装着されたサスペンションフォーク13とを有するフレーム11を有している。また、自転車5は、フレーム体12の下部に揺動自在に装着された駆動ユニット14と、サスペンションフォーク13の先端に装着された前輪16fと、駆動ユニット14の後端に装着された後輪16rと、サスペンションフォーク13の上部に連結されたハンドル部15とを有している。また、自転車5は、前後のディスクブレーキ装置8f,8rを有している。前輪16fの中心には、発電ハブ17が装着されており、そのハブ軸17aがサスペンションフォーク13の下端に着脱自在に固定されている。
【0016】
フレーム体12は、湾曲部分から下方に突出するハンガー部12aを有しており、ハンガー部12aにサスペンション機能を有する駆動ユニット14が装着されている。
【0017】
ハンドル部15は、サスペンションフォーク13に装着されるハンドルステム18とハンドルステムに装着される本発明の一実施形態によるハンドルバー19とを有している。ハンドルステム18は、サスペンションペンフォーク13の上部に回転不能に装着されている。
【0018】
ハンドルバー19は、図2及び図3に示すように、ハンドルステム18に装着されるフラットバー形のバー本体部25と、バー本体部25の内部に形成された1対の支持壁部26a,26bと、バー本体部25に設けられた第1スリット27と、バー本体部25に揺動自在に装着されたフラットレバー形のブレーキレバー28と、グリップ29とを有している。なお、図2ではハンドルバー19の右端部のみを図示しているが、左端部はこれと中心対象の構造になっているので図示を省略する。また、ハンドルバー19は、ボーデン形のブレーキケーブル50のアウターケーシング50bを係止するアウター係止部30と、ブレーキケーブル50を収納するブレーキケーブル収納部31とを有している。グリップ29は、バー本体部25の両端に装着されている。
【0019】
バー本体部25は、図2〜図5に示すように、たとえばアルミニウム合金を引き抜き加工して形成された中空筒状の部材である。バー本体部25の長手方向の中央部がハンドルステム18に固定されている。
【0020】
1対の支持壁部26a,26bは、バー本体部25の内部で長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置されたものである。1対の支持壁部26a,26bは、少なくともブレーキレバー28の装着部分に形成してあればよい。ただし、この実施形態では、1対の支持壁部26a,26bは、バー本体部25の全長にわたって形成されている。
【0021】
第1スリット27は、バー本体部25の内部で揺動自在に支持されるブレーキレバー28をバー本体部25の外部に配置するとともに、ブレーキレバー28の揺動位置を規制するために設けられている。第1スリット27は、バー本体部25の少なくとも一部において1対の支持壁部26a,26bの間に開口している。具体的には、第1スリット27は、バー本体部25の両端部よりやや内側の位置で1対の支持壁部26a,26b間に形成されている。
【0022】
支持壁部26a,26bの第1スリット27形成部分には、ブレーキレバー28を揺動自在に支持するレバー軸33が装着されている。レバー軸33は、支持壁部26a,26bに形成されたレバー軸挿通孔35a,35b及びバー本体部25に形成されたレバー軸挿通孔25a,25bに挿通され、そこで支持されている。これらのレバー軸挿通孔35a,35b及びレバー軸挿通孔25a,25bにより、レバー軸挿通部35が構成される。なお、レバー軸33は、レバー軸挿通孔35a,35b及びレバー軸挿通孔25a,25bのいずれかに支持されていてもよい。この実施形態では、レバー軸33は、鍔付きの軸部材であり、バー本体部25にたとえばカシメ固定されている。
【0023】
このような構成とすることにより、ブレーキレバー28の揺動軸であるレバー軸33がバー本体25の内部に位置することとなり、レバー軸33を装着するためのブラケットを別個に設ける必要がなくなる。
【0024】
ブレーキレバー28は、ボーデン形のブレーキケーブル50を介して前後いずれかのディスクブレーキ装置8f,8rと連結されている。ブレーキレバー28は、バー本体部25に揺動自在に装着されたレバー体36と、レバー体36に配置されアウターケーシング50bに移動自在に装着されるインナーケーブル50aを係止するインナー係止部38とを有している。
【0025】
レバー体36は、第1スリット27形成部分で1対の支持壁部26a,26bに揺動自在に装着される基端側の揺動支持部40と、ブレーキ操作のための先端側のブレーキ操作部42とを有している。レバー体36は、基端側の揺動支持部40から先端側のブレーキ操作部42にかけて3箇所で屈曲して形成されている。揺動支持部40は、レバー軸挿通孔35a,35bに挿通されるレバー軸33と、レバー体36の基端に設けられレバー軸33に揺動自在に支持される揺動支持孔48とを有している。レバー軸33は、前述したようにバー本体部25にたとえばカシメ固定されている。ブレーキ操作部42は、揺動支持部40から第1スリット27を通って外方に延びバー本体部25と離反して配置されている。ブレーキ操作部42は、揺動支持部40に近い基端側の第1部分42aと、第1部分42aより揺動支持部40から離れた先端側の第2部分42bとを有している。図2に二点鎖線で示すように、ブレーキレバー28をバー本体部25に接近する方向に揺動させると、第2部分42bは第1部分42aよりバー本体部25に接近する位置に配置されるように、ブレーキ操作部42は屈曲して形成されている。
【0026】
このようにブレーキ操作部42を屈曲させると、レバー体36の基端側の第1部分42aが先端側の第2部分42bよりバー本体部25から離れて配置されるので、第2部分42bを中指や薬指で操作したときにバー本体部25に配置される人差し指が基端側の第1部分42aに当たることがなくなり、ブレーキ操作部42をよりバー本体部25に近づけることができる。
【0027】
インナー係止部38は、バー本体部25の外方でブレーキ操作部42と揺動支持部40との間でレバー体36に配置されている。インナー係止部38は、レバー体36に揺動自在に装着された長円形のインナー係止リンク44を有している。インナー係止リンク44は、レバー体36の両側面に連結された揺動連結部44aと、インナーケーブル50aの先端に固着された円柱状のケーブルニップル50cを係止する円形孔で構成されたニップル係止部44bとを有している。インナー係止部38は、通常はアウター係止部30にカバーされている。
【0028】
アウター係止部30は、第1スリットが形成された部分でバー本体部25の外側面に一体形成されている。アウター係止部30は、図2〜図5に示すようにバー本体部25から連なる頂上が丸められた山形断面を有しており、内部が空洞になっている。アウター係止部30の基端部にはアウターケーシング50bの端面が当接し、インナーケーブル50aの張り具合を調整するためのケーブル調整具52が装着される装着壁部30aが形成されている。装着壁部30aには、ケーブル調整具52が螺合するねじ孔30bが形成されている。また、アウター係止具30の頂上の全体と頂上からねじ孔30bとにかけてインナーケーブル50aを出し入れ可能なケーブルスリット30cが形成されている。ケーブルスリット30cの先端側には、レバー体36が進入可能なレバースリット30dが先端部に開口して形成されている。
【0029】
ブレーキケーブル収納部31は、図2及び図6に示すように、装着壁部30a、ケーブルスリット30c及びレバースリット30dが形成されていない点を除いてほぼアウター係止部と同様な頂上が丸められた山形断面を有しており、内部に空洞を有している。この空洞部分にブレーキケーブル50が収納されている。収納されたブレーキケーブル50は、たとえばハンドルステム18を介してサスペンションフォーク13から外部に導出される。
【0030】
このように構成されたハンドルバー19を組み立てる際には、レバー体36にインナー係止部38が取り付けられたブレーキレバー28の揺動支持部40を第1スリット27から内部に挿入する。このとき、インナー係止部38がアウター係止部30内に入るようにする。続いて、レバー軸挿通部35のレバー軸挿通孔25a,25b,35a,35bと揺動支持部40の揺動支持孔48とを同芯上に配置し、レバー軸33をレバー軸挿通孔25b側から挿入する。そしてレバー軸挿通孔25aから突出するレバー軸33の先端をカシメ治具によりつぶしてレバー軸33をバー本体部25にカシメ固定する。これにより、ブレーキレバー28がバー本体部25の支持壁部26a,26bに揺動自在に装着される。
【0031】
このようにブレーキレバー28が装着される本発明の一実施形態によるハンドルバー19では、バー本体部25に1対の支持壁部26a,26bを設け、それをブレーキレバー28の通常のブラケットの代用とし、ブレーキレバー28を揺動自在に支持しているので、ブラケットが不要になりシンプルな意匠のブレーキレバー28を得ることができる。また、揺動支持部40がバー本体部25の内部に設けられているので、ブレーキレバー28のブレーキ操作部42をバー本体部25に近づけることができ、手の小さい人でも操作しやすいブレーキレバー28を得ることができる。
【0032】
<他の実施形態>
(a)前記実施形態では、ブレーキケーブル収納部31を設けてブレーキケーブルの露出を抑えたが、図7に示すように、ケーブル収納部を設けずに第1スリット27の軸方向中心側にブレーキケーブル50を挿通可能な第2スリット32を支持壁部26a,26b間に開口するように設けてもよい。この場合には、ブレーキケーブル50が第2スリット32から支持壁部26a,26b内に収納されるので、ブレーキケーブル50の外部への露出部分が少なくなり、ブレーキレバー28周りの意匠がシンプルになる。また、ハンドルバー19の軽量化を図ることができるとともに、バー本体部25内の空いた空間を有効利用できる。
【0033】
(b)前記実施形態では、通常のフラット形のバー本体部を有するハンドルバーを例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されず、アップ形のバー本体部やドロップ形のバー本体部を有するハンドルバーにも適用できる。また、ブレーキレバーとしてフラットレバー形のものを例示したが、ドロップレバー形やギドネットレバー形やオポジットレバー形のものにも本発明を適用できる。
【0034】
(c)前記実施形態では、ブレーキレバー28を装着した状態のハンドルバーを例示したが、図4及び図5に示したようなブレーキレバーが装着されていないが、ブレーキレバーをバー本体部の内部に揺動自在に装着可能なハンドルバーにも本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自転車の側面図。
【図2】本発明の一実施形態によりハンドルバーの断面部分図。
【図3】図2のIII−III断面図。
【図4】バー本体部の断面部分図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】図2のVI−VI断面図。
【図7】他の実施形態の図2に相当する図。
【符号の説明】
【0036】
18 ハンドルステム
19 ハンドルバー
25 バー本体部
26a,26b 支持壁部
27 第1スリット
30 アウター係止部
31 ブレーキケーブル収納部
35 レバー軸挿通部
35a,35b レバー軸挿通孔
32 第2スリット
33 レバー軸
36 レバー体
38 インナー係止部
40 揺動支持部
42 ブレーキ操作部
42a 第1部分
42b 第2部分
50 ブレーキケーブル
50a インナーケーブル
50b アウターケーシング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車のハンドルステムに装着される自転車用ハンドルバーであって、
前記ハンドルステムに装着される中空状のバー本体部と、
前記バー本体部の内部に長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置された1対の支持壁部と、
前記バー本体部の少なくとも一部において前記1対の支持壁部の間に開口する第1スリットと、
前記第1スリット形成部分で前記1対の支持壁部に揺動自在に装着される揺動支持部、及び前記揺動支持部から前記第1スリットを通って外方に延び前記バー本体部と離反して配置されるブレーキ操作部とを有するレバー体と、前記バー本体部の外方で前記揺動支持部と前記ブレーキ操作部との間で前記レバー体に配置されたブレーキケーブル係止部とを有するブレーキレバーと、
を備えた自転車用ハンドルバー。
【請求項2】
前記ブレーキケーブル係止部に係止されるブレーキケーブルは、インナーケーブルと、前記インナーケーブルが移動自在に装着されるアウターケーシングとを有するボーデン形のものであり、
前記ブレーキケーブル係止部は、前記インナーケーブルを係止するインナー係止部を有し、
前記バー本体部に設けられ前記アウターケーシングを係止するアウター係止部さらに備える、請求項1に記載の自転車用ハンドルバー。
【請求項3】
前記第1スリットより前記ハンドルステム装着側で前記1対の支持壁部の間に開口する第2スリットをさらに備え、
前記ブレーキケーブル係止部に係止される前記ブレーキケーブルが前記第2スリットに挿通される、請求項1又は2に記載の自転車用ハンドルバー。
【請求項4】
前記ブレーキケーブル係止部に対向する位置で前記バー本体部の外周部に一体形成され、前記ブレーキケーブル係止部に係止されるブレーキケーブルを収納可能なブレーキケーブル収納部をさらに備える、請求項1又は2に記載の自転車用ハンドルバー。
【請求項5】
前記ブレーキ操作部は、前記揺動支持部に近い基端側の第1部分と、前記第1部分より前記揺動支持部から離れた先端側の第2部分とを有し、前記ブレーキレバーを前記バー本体部に接近する方向に揺動させると、前記第2部分は前記第1部分より前記バー本体部に接近する、請求項1から4のいずれか1項に記載の自転車用ハンドルバー。
【請求項6】
自転車のハンドルステムに装着される自転車用ハンドルバーであって、
前記ハンドルステムに装着される中空状のバー本体部と、
前記バー本体部の内部に長手方向に沿って延び幅方向に間隔を隔てて配置された1対の支持壁部と、
前記バー本体の少なくとも一部において前記1対の支持壁部の間に開口する第1スリットと、
前記第1スリットを通してブレーキレバーが前記1対の支持壁部間に揺動自在に装着されるレバー軸を挿通するための挿通孔を有するレバー軸挿通部と、
を備えた自転車用ハンドルバー。
【請求項7】
前記ブレーキケーブルを挿通するために前記第1スリットより前記ハンドルステム装着側で前記1対の支持壁部の間に開口する第2スリットをさらに備える、請求項6に記載の自転車用ハンドルバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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