説明

航空機の着陸装置構造のロッカアームなどの蝶着された構造のアームを作成する方法

縦方向(AP;BP;CP)に延びる本体(30;130;230)を含む蝶着された構造のアームを作成する方法であって、アームが本体から半径方向に突出する接合部分(13;113;213)を含み、この方法は、接合部分を担持する基部(12;212)を含む挿入体(11;211)を作成する段階と、基部を組み合わせるマンドレル(10;110)を、マンドレルの外面部分が基部の外表面(17;217)部分によって画定されるように作成する段階と、マンドレルの周囲において強化繊維の1又は複数の層を適用する段階と、1又は複数の繊維層(31;131;231)内に樹脂を注入する段階と、繊維層と挿入体の基部とを固く結合させるように樹脂を重合させる段階と、を含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機の着陸装置構造のロッカアームなどの、蝶着された構造のアームを作成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
着陸装置のロッカアームは、例えば、ロッカアームの端部のそれぞれに位置するベアリングの形の接合部分と、ロッカアームの端部同士の間に位置すると共にヨークの形を取る、少なくとも1つの他の、いわゆる中間の接合部分とを有するリンク部の形を取る。
【0003】
図1では、このようなロッカアームが装備された着陸装置が概略的に示されている。着陸装置1は主脚部2を具備し、主脚部2の下端部には、ベアリング3を具備するロッカアーム4の前端部が取り付けられていて、その結果、このロッカアームは、水平横断軸線回りに主脚部に対して枢動することができる。
【0004】
着陸装置の2つの車輪5は、ロッカアームの後端部に取り付けられた横断シャフト又は軸体によって、すなわちそのリアベアリング6のレベル(位置)に担持されている。したがって、これらの車輪は、ロッカアームの両側に取り付けられている。
【0005】
補完的なやり方では、ショックアブソーバ7が、ロッカアームと着陸装置の脚部との間に配置されて、ロッカアーム4の中間ヨーク8に固定された下端部と脚部の上部に固定された上端部とを有する。ショックアブソーバ7の各端部は、各端部が取り付けられた部分に対して水平方向軸線回りに枢動することができる。
【0006】
図1から分かるように、着陸の間の、車輪5における地面の反動は、中間ヨーク8にショックアブソーバ7によって及ぼされた力に抗して、ロッカアームの後端部を上昇させる傾向があり、それにより、着陸の衝撃を減衰させることができる。
【0007】
したがって、着陸の際に、そして同様に航空機が地上走行しているか、地上に静止しているときに、ロッカアームは主に、その前端部のレベルでは脚部によって、その後端部のレベルでは車輪によって、さらに中間ヨークのレベルではバネによって、多かれ少なかれ鉛直方向に及ぼされる曲げ力及び捻り力を受ける。
【0008】
これらの力は飛行機の質量の大きさ同じオーダであり、その結果、ロッカアームは、特にその接合部分のレベルにおいて、すなわちそのフロントベアリング及びリアベアリングのレベルと中間ヨークのレベルとにおいて、高い機械的強度を有していなければならない。
【0009】
図2では、このようなロッカアーム4が単独で示されている。ロッカアーム4は主方向Pに延びる本体9を具備し、その2つの端部は、いわゆるフロントベアリング3及びリアベアリング6を含む。
【0010】
図2で理解できるように、本体は、軸線Pに沿ってほぼ一定の断面を有し、この本体から半径方向に突出する中間ヨーク8を担持する。
【0011】
このようなロッカアームに期待される高い機械的強度及びその比較的複雑な形状を前提とすると、ロッカアームは、典型的には、機械加工された高強度のスチールから作成される。
【0012】
ロッカアームを複合材料から作成することによって、この部分でのレベルでの重量を大きく抑制することは、この全体形状の複雑さを考えれば、その解決が難しいものであることが分かる。
【0013】
1つの既知の解決法では、このような複合材料のロッカアームはまず、簡易な複合材料のコネクティングロッドを作成することによって得られ、このコネクティングロッドの本体は、一定のほぼ円形の断面を有する。次いで、二重ヨークを担持するカラーがこのコネクティングロッドの周りに取り付けられ、このカラーは、本体の周囲において、本体に対してしっかりと固定されるように締付けられる。
【0014】
この解決法では、製造コスト及び重量に関する厳しい制約が続く。ロッカアームが、高い機械的強度を提供するように同時に一体的に組み立てられなければならない複数の複合材料部分の形で作成されることになるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、複合材料の蝶着された構造のアームを、この端部同士の間に位置する少なくても1つの接合部分を組み合わせつつ作成すると共に低い製造コストをもたらす方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的を達成するために、本発明は、
航空機の着陸装置構造のような蝶着された構造のアームを作成する方法であって、
このアームは、縦方向に延びる本体を具備し、本体から半径方向に突出するヨークのような接合部分を含み、
この方法は、
− 接合部分を担持する基部を含む挿入体を作成する段階と、
− 挿入体の基部を組み合わせるマンドレルを、挿入体の基部の外面部分によってこのマンドレルの外表面部分の境界が定められるように作成する段階と、
− マンドレルの周囲においてその全長にわたって、強化繊維の1又は複数の層を、層のそれぞれが覆うことなく各層を貫通する接合部分を有するように適用する段階と、
− 強化繊維の1又は複数の層内に、これらの層の基部の外面との接触領域のレベルで、樹脂を注入する段階と、
− 強化繊維の層と挿入体の基部とを固く結合させるように樹脂を重合させる段階と、
を含む方法を提供する。
【0017】
本発明の製造方法は、層と挿入体との間の最適な結合作用を得ることに特に注意を払うものである。さらに、上述の解決法とは対称的に、ヨークと挿入体を形成する基部とが一部品で作成される。このように得られたアームは特に丈夫かつ軽量であり、航空機の着陸装置構造のような蝶着された構造の要求に低いコストで対処する。
【0018】
本発明はさらに、上で画定されたような方法であって、基部が全体的に筒形状となっており、マンドレルが、少なくとも1つのスリーブと共に基部の外面と沿うように形成されており、シールされた連結部がこれら2つの構成要素の間に作成される、方法を提供する。
【0019】
本発明はさらに、上で画定されたような方法であって、筒形状基部は、本体の内壁において力を分配するようにされた傾斜した形状の縦方向断面を有する、方法に関する。
【0020】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照しつつ、本発明の特殊な実施形態に関する以下の記載を理解することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来のロッカアームを含む航空機の着陸装置の下部の側面図。
【図2】従来のロッカアームの斜視図。
【図3】本発明のロッカアームの中央部分を示す部分斜視断面図。
【図4】挿入体の横断面図。
【図5】マンドレルの部分横断面図。
【図6】本発明の方法の編み動作の斜視図。
【図7】本発明のロッカアームの部分横断面図。
【図8】本発明のロッカアームの中央部分の斜視図。
【図9】本発明の第二の実施形態に適合するロッカアームの部分を示す部分斜視図。
【図10】本発明の第三の実施形態に適合するロッカアームの部分を示す部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図3で理解できるように、本発明の基本的な着想は、ヨークなどの接合部分13を担持する基部12を具備する挿入体11をマンドレル10と組み合わせて、このマンドレルを編まれた強化繊維31の複数の層で覆って、樹脂をこれらの層内に注入すると共にこれを重合させて、これらの層と挿入体との間の最適な結合作用を得ることにある。
【0023】
したがって、挿入体の基部12は、支持部分を形成するマンドレル10の要素であり、この要素上に強化繊維31の層が直接適用され、その結果、樹脂が効果的に基部に対してこれらの層を固定して、これらの層と挿入体との間の力の最適な伝達を保証する。
【0024】
したがって、基部12はさらに、強化繊維26の層によって境界が定められた内部形状に対して厳格に相補的な外部形状を有する。その結果、基部12は、ロッカアームの本体を構成する強化繊維の層によって境界が定められた内部空間内に入れ子状になっている。
【0025】
図4に示すように、挿入体11はヨーク13を担持する基部12を具備し、ヨーク13は、図示されていない別の要素に対して、例えば着陸装置のショックアブソーバに対してロッカアームを固定することを可能にする孔15を具備する。
【0026】
基部12は、軸線AP回りの回転体の形状を有しており、全体的に筒形状であり、かつ内面16及び外面17によって境界を定められ、これら内面16及び外面17は両方とも回転体の形状である。内面16が円筒形中央領域18を含み、朝顔形状の切頭円錐形領域19,20が円筒形中央領域18の両側で延びる。この部分に関して、外面17は本質的に円筒形であり、この部分の各端部に肩部21,22を含む。
【0027】
内面の朝顔形状部分19,20により、筒状の基部12はその各端部に向かって減少する厚さを有する。その結果、縦方向断面から分かるように、この基部の両端部は傾斜している。より厚い基部の中央区域と比較して、基部の端部のレベルにおけるこの厚さの減少が、基部にさらなる柔軟性を与える。この傾斜した形状が、あらゆる剛性のステップ状の増大を制限しつつ、柔軟性の連続的な変動を可能にする。
【0028】
挿入体11を熱圧縮によって作成することができる。つまり、挿入体11は、任意の方向に混合されかつ圧縮され、その後、高温の樹脂の中に埋め込まれた不織短繊維を含む複合材料から得られる。全体がモールドに配置され、挿入体の必要とされる形状を得ることができる。このように得られた未加工部分を機械加工することができ、その結果、その形状が所定の寸法及び誤差に適合する。
【0029】
ヨーク13の機械加工を、マンドレル10を取り付ける前に又はその後に行ってもよい。このヨークは、周囲の編まれた複合材料層を貫通する固締手段を画定する。ヨークは、示されているように単一のヨークでも、二重ヨークでも、あるいは固定手段を形成する任意の他のものでもよい。
【0030】
長繊維を用いて、樹脂があらかじめ含浸されている織物層を、又は注入されたデカルト編み(un tressage cartesien injecte)による織物層を、巻くことによって又は掛けること(drapage)によって、すなわち適用することによって、挿入体11を製造することもできる。どのような製造方法が選択されても、次いで、挿入体が前重合(pre polymerise)される。
【0031】
一般的にいえば、ヨーク13が比較的小さい力を受けるように構成されるならば、挿入体11を熱圧縮によって作成することができる。他方で、このヨーク13が大きい力を受けなければならないならば、挿入体11が、巻くこと、掛けること又はデカルト編みによって作成されると有利である。
【0032】
終了すると、挿入体は前重合され、挿入体に十分な剛性を与えて、マンドレル10の部分を構成する。マンドレル上に、段階的な強化繊維の1又は複数の層31を適用することができる。
【0033】
次いで、挿入体11のそれぞれの端部に対して、軸線APに沿って縦方向に延びるマンドレル10を形成する2つの円筒形スリーブ23,24が固定される。
【0034】
各スリーブ23,24は、例えば円筒形支持体に適用された、樹脂があらかじめ含浸された織物材料の部分を使用する複合材料から作成される。次いで、この支持体は、あらかじめ含浸している樹脂が少なくとも部分的に凝固した後に取り除かれて、十分な剛性を有するスリーブを構成して、スリーブにこれら自体の形状を与える。
【0035】
次いで、各スリーブが前重合されて、スリーブに十分な剛性を与えて、マンドレル10の部分を画定する。そのマンドレルの部分に対して、編まれた強化繊維の1又は複数の層31を適用することができる。
【0036】
マンドレル10を形成する挿入体11とスリーブ23,24を組立てることが、挿入体の基部12と各スリーブ23,24との間に位置する連結部25,26のレベルでシールされた状態で行われて、その後の樹脂注入動作の際に、樹脂のマンドレル10内への導入を防ぐ。
【0037】
さらに具体的には、円筒形スリーブ23の1つの端部が、全体的に筒形状の基部12の対応する端部の周囲において入れ子状になっており、接合領域25のレベルで肩部21の周囲において係合されている。接合領域25がスリーブ24に適用され、スリーブの端部は、別の連結部26のレベルで、基部12の他の肩部22の周囲において係合されている。
【0038】
各連結部25,26のレベルでのシールを改善するために、接着剤又は他の適切な材料を使用してもよい。
【0039】
さらに、各肩部21,22の深さは、各スリーブ23,24の厚さに対応し、その結果、このように製造されたマンドレルの外面は、特に各連結部25,26のレベルにおいて、全体的に連続的かつ滑らかである。
【0040】
言い換えれば、各肩部のレベルにおける基部12の外径は各スリーブの内径に対応し、その肩部同士の間における基部の外面17の公称の直径は、スリーブ23,24の外径に対応する。
【0041】
組立てられると、マンドレル10は、支持体を構成するための十分な剛性を有し、その支持体の上に、編まれた強化繊維の1又は複数の層31を適用することができる。
【0042】
図6で理解できるように、次いで、マンドレル10は編み機械27内に導入され、編み機械27は後部に支持リング28を含み、その面には、回転方向に移動できる支持体によって担持された、炭素繊維などの繊維の一連のスプールが取り付けられている。これらの繊維29は、ほぼ軸線P上に位置しつつ軸線Pに沿って支持リング28の平面に対してオフセットしている区域に集結する。
【0043】
支持リング28は、軸線P上に中心があり、かつこの軸線に対して直角を成す平面内に位置する。編みサイクルが開始したときに、マンドレル10は支持リング28に対して軸線APに沿って移動され、支持リング28はマンドレル10の外面上に繊維の靴下状物を編み上げる。
【0044】
この動作では、リング28に対するマンドレル10の速度は、マンドレルの周囲に編まれた繊維29が軸線APに対する既定の傾斜で配向されるように調節される。
【0045】
複数回のこのような工程が、マンドレル10の周囲に編まれた繊維の複数の層31を構成するように行われ、各層はほぼ一定の厚さを有する。
【0046】
この動作の際に、ヨークを覆うことは避けられる。ヨークは、製造工程のこの段階又はその後に、関係する実施形態に応じて、ヨークの最終形状になるように機械加工される。
【0047】
ヨークが未だに機械加工されてないならば、その中間形状は、ロッカアームの外部に向かって半径方向に延びる切頭円錐形の又は楕円形のタイプのものであってもよく、その結果、ヨークのレベルに位置する繊維をヨーク上に配置することができず、しかしながらそれとは反対に、こうした繊維が切頭円錐形の又は楕円形の壁に沿って摺動して、マンドレル10のその基部に配置される。
【0048】
同様に、ヨークが既に形成されているならば、編まれた強化繊維は、ヨークが覆われないように、ヨークの両側に配置される。
【0049】
あるいはヨーク13がどのように状態にあったとしても、ヨークを、同一の理由によって、切頭円錐形の又は楕円形のタイプのものの防護作用でカバーすることができる。
【0050】
様々な編まれた層31が適用されると、繊維の様々な層31によって包囲された、マンドレル10に後に含まれる未加工部分がモールド内に配置される。
【0051】
その後、樹脂が、マンドレル10の外面に到達するまで射出されて、編まれた繊維の様々な層31に完全に含浸する。このため、基部12とスリーブ23,24との間に位置するシールされた連結部25,26が、射出の際のマンドレル10内への樹脂の進入を防ぐ。
【0052】
樹脂は、射出された後に加熱することによって重合され、モールドが硬化サイクルをもたらすように制御され、硬化サイクルは、マンドレル10の周囲の複合材料の層31内の樹脂を硬化させる。
【0053】
一旦重合すると、この樹脂は、編まれた繊維の周囲層31への、挿入体に印加される力の最適な伝達を得るために、マンドレル10とこれらの層31との間の、特に層31が挿入体11の外面17と接触する接触領域32のレベルで、結合作用を提供する。
【0054】
したがって、図7及び図8で理解できるように、本発明により作成されたロッカアームの中央部分は、挿入体11とスリーブ23,24と硬化した樹脂に埋め込まれたこのマンドレル10の周囲の一組の強化繊維の層とから構成されるマンドレル10を含む。
【0055】
一方では、マンドレルは、支持体を構成することによって、組立体に対してその全体的な形状を与え、支持体上に強化繊維の層が本体30を形成するように適用される。ヨーク13を担持する挿入体11により、ヨーク13とこの本体との間における最適な接続を得ることができる。
【0056】
理解することになるように、図面は、本発明のロッカアームの中央部分、すなわちヨークを含む部分のみを示す。ロッカアームの各端部は、示されていない接合部分であって、例えばロッカアームの各端部を横断方向に穿孔することによって得ることができるベアリングの形を取る接合部分を含む。
【0057】
図3〜図8に示されたタイプのロッカアームを作成するために適用することができる方法は、例えば1つのみではなく3つのヨーク113,113’,113’’を具備する図9のロッカアームなどの、他のタイプのロッカアームにも等しく適用できる。
【0058】
図9で理解できるように、ヨーク113’,113’’が軸線BPに対して全く反対の位置に配置され、ヨーク113はヨーク113’,113’’に対して軸線BPに沿って縦方向に離間されると共にこれらに対して90°の角度を成している。このような構成では、ヨーク113,113’,113’’は、単一の挿入体に対して接続されてもよく、あるいは2つの挿入体に分割されてもよい。後者のケースでは、それにより、ヨーク113’,113’’が同一の挿入体に組み合わされ、ヨーク113が縦軸線BPに沿った第一の挿入体に対して近くに位置する第二の挿入体に配置される。
【0059】
したがって、所望されることに応じて、スリーブは1又は複数の挿入体と組み合わせることができ、それにより、各挿入体は、軸線BPに沿って縦方向にかつ/又は軸線BP回りの円周方向に離間した1又は複数のヨークを担持することができる。
【0060】
他の実施形態では、図10に示すように、ロッカアームは、ヨーク213を担持する半筒体などの、開放セクションを有する挿入体を組み合わせることができる。挿入体211と編まれた強化繊維の層231との組立体を、リベット、ナット及びボルトなどの機械的なタイプの接続体によって統合することができる。これらのリベット、ナット及びボルトなどの要素は、この場合では、樹脂を重合させた後に、穿孔することによって、それから、実施形態に応じて、挿入体と炭素繊維本体との間の結合作用をさらに強化するためにネジ締めによって取付けられる。
【0061】
どの実施形態が選択されたとしても、有利には、マンドレルは、編まれた強化繊維の外側の層との最適な結合作用を得るために、これらの外側の層に注入されたものと同じタイプの樹脂を含む複合材料から作成される。さらに、有利には、挿入体は、高い機械的強度を有するように、編まれた外側の強化繊維の層と同じタイプの繊維を含む。
【0062】
このように、スリーブ及び強化挿入体が、これらの機械的強度に関して必要とされる特徴を有し、かつこれらの要素と編まれた強化繊維との間の最適な結合作用を保証する可能性を有するならば、マンドレルを別の材料から作成して、この材料をスリーブ及び強化挿入体に適用してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の着陸装置構造のような蝶着された構造のアームを作成する方法であって、
このアームは、縦方向(AP;BP;CP)に延びる本体(30;130;230)を具備し、本体から半径方向に突出するヨークのような接合部分(13;113;213)を含み、
この方法は、
− 接合部分を担持する基部(12;212)を含む挿入体(11;211)を作成する段階と、
− 挿入体の基部を組み合わせるマンドレル(10;110)を、挿入体の基部の外面(17;217)部分によってこのマンドレルの外表面部分の境界が定められるように作成する段階と、
− マンドレルの周囲においてその全長にわたって、強化繊維の1又は複数の層を、層のそれぞれが覆うことなく各層を貫通する接合部分(13;113;213)を有するように適用する段階と、
− 強化繊維の1又は複数の層(31;131;231)内に、基部の外面(17;217)とのこれらの層(31)の接触領域(32)のレベルで、樹脂を注入する段階と、
− 強化繊維の層と挿入体の基部とを固く結合させるように樹脂を重合させる段階と、
を含む、
方法。
【請求項2】
基部(12;212)が全体的に筒形状である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
マンドレル(10;110)が、少なくとも1つのスリーブ(23,24)と共に基部の外面(17;217)と沿うように形成される、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
シールされた連結部(25,26)が基部(12;212)と各スリーブ(23,24)との間に作成される、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
筒形状基部(12;212)は、本体(30;130;230)の内壁において力を分配するようにされた傾斜した形状の縦方向断面(19,20)を有する、
請求項4に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−517180(P2013−517180A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549288(P2012−549288)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/EP2011/000200
【国際公開番号】WO2011/088992
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511154180)メシエ−ブガッティ−ドウティ (26)
【Fターム(参考)】