説明

舵に作用する力を決定するための装置

【課題】切換え履歴現象を減らせる船舶の自動操舵システム及び/又は動的位置決めシステムを提供する。
【解決手段】演算処理装置29と、舵の物理量、特に持上げ力及び/又は抵抗力の値を決定するための少なくとも一つの測定装置27,28と、求められた物理量の値を演算処理装置29へ送るための装置とを含む装置12が設けられており、演算処理装置29は、決定された物理量の値に基づいて舵に作用する力を決定するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舵に作用する力を決定するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航海の分野において、多くの船舶が自動操舵システムを持っていることは、基本的に知られている。これらは、しばしば、ソフトウエアを基本にしてコンピューターにより実行されるように構成され、且つ航行中所定のコースに船舶を保持する自動制御システムである。このような自動操舵システムは、通常、例えばGPS受信器、ジャイロコンパス或いはそれと類似の機器のような位置参照センサー又は他の位置決定装置を有している。更に、自動操舵システムには、例えば、船舶に装備された局所的な測定装置により測定されてリレーされ得る他のパラメーターも役立てることが出来る。本明細書では、「船舶」なる用語は、水上又は水中で移動するように意図された各種乗り物(例えば、船、移動掘削具等)として理解されるべきである。更に、通常、自動操舵システムは、船舶の機動システムを制御すべき制御装置を含んでいる。特に船の機動システムは、推進ユニット例えば船のプロペラと、制御ユニット例えば調節可能な舵を備えた舵システムとの組合せを、含んでいる。係る機動システムにおいては、自動操舵システムは、特に舵を制御又は調節するように構成されることが多く、そして、自動操舵システムに供給されるパラメーターと予め定義されたアルゴリズムに基づいて、船舶の実際のコースを計算することが出来る。
【0003】
更に、船舶の動的位置決めシステムが、先行技術から公知である。これらは、一般的には、船舶の自動位置決め用のコンピューターで制御されたシステムである。動的位置決めは、絶対的に達成され得るか、即ち、船舶が海底上の固定点に保持されるか、或いは、船や潜水乗物のような可動物に対して相対的に達成され得るかの何れかである。このような動的位置決めは、掘削プラットフォーム用の沖合石油産業やその他の沖合船舶において使用されることが多い。しかし、今日は、船例えば巡航船に、動的位置決めシステムを装備することが増えている。更に、これらのシステムは、自動操舵機能を追加的に含むことが出来るので、船舶を特別の予め限定されたコースに保持することが出来る。原則的には、又、船舶は、動的位置決めシステムと、別の自動操舵システムを加えて持つことも出来る。係る動的位置決めシステムは、通常、とりわけ、位置参照センサー又は例えばGPS受信器、ジャイロコンパス等の他の形式の位置決定装置を、含んでいる。これらの装置は、動的位置決めシステムに船舶の位置データを配送する。他の係る装置は、例えば、船のローリングやピッチングを求めることのできる運動センサーであり得る。自動操舵システムは勿論、動的位置決めシステムは、動的位置決めシステムへ供給されるパラメーターと記憶されたアルゴリズムに基づいて機動システムを制御するように構成された制御装置を含んでいる。この場合、機動システムの制御は、通常、予め限定された位置が保持されるように実行される。舵システムと推進ユニットの両方を含む機動システムの場合には、動的位置決めシステムは、しばしば、両方の補助システムを制御し得る。船舶用の動的位置決めシステムと自動操舵システムは、共に、一般用語としては、船舶用自動制御システムに包含され得る。
【0004】
更に、動的位置決めシステムは、通常、船舶の物理量或いは船舶に作用する物理量の測定データを決定するための少なくとも一つの測定装置を更に含んでいる。自動操舵システムも又このような測定装置を含み得る。この場合、例えば、風センサーとして構成された測定装置の助けで船に作用する風力を決定することが知られている。これに替えて或いはこれに追加して、適当な風装置によりうねりを決定することが更に知られている。この点において、その少なくとも一つの測定装置と船舶の位置データを決定する手段は、船の位置、及び船舶の位置に影響を与え得る周囲の力の作用範囲と方向を参照して、中央制御装置例えばコンピューターへ情報を提供する。所望のコースに関するこれらのパラメーターと情報に基づいて、制御装置において統合され得る動的位置決めシステム及び/又は自動操舵システムの演算処理装置は、一つ以上の予め定義されたアルゴリズムに基づいて、制御装置が船即ち船舶の機動システムへ制御信号をリレーしてこれに相応の影響を及ぼす、必要な制御パラメーターを計算する。この装置によって、船舶の所望のコースが保持されるか、或いは、予め定められた位置に到達するか、又はその位置に保持され得る。
【0005】
船舶の機動システムは、例えば、舵システムと推進ユニット、特に推進プロペラを含み得る。そして、その舵システムは、一般的に、舵と舵調節装置特に操舵エンジンを含んでいる。舵調節装置と推進ユニットを制御することにより、船舶即ち機動システムの推力と舵角を変化させることができ、それによって、船舶の航行方向と速度とを左右することが出来る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在、所定時間に、船舶のコース又は位置を、船舶の現在位置と測定データに基づいて変えなければならない場合、公知の自動操舵システム又は動的位置決めシステムによって決定されるが、機動システムが制御されて駆動力(推力)及び/又は舵角は変えられるが、最適レベルにないことが多い。その結果、船舶のコースは所望のコース又は位置を越えて変えられて、直接所望の状態とならないことが多いため、船舶は再度反対方向へ操舵されなければならないことがしばしばある。実際問題として、これは、しばしば舵角の制御即ち調節を行う結果を招き、ことによると、比較的短い時間間隔で推進プロペラの性能に連続的な変化を招く結果となる。この過程は、「切換え履歴現象」と名付けられて、機動システムが過度に抑圧されるか、或いは所望のコース又は所望の位置が遅れて設定されるに過ぎないという結果となる。換言すれば、これは、機動システムの摩滅又は磨損を増大させる結果となり、船の取るコースがしばしば最適でないという結果を伴う。更に、自動操舵システムの場合には、しばしばの舵の偏向のため、船舶の要求される推進エネルギーが増大せしめられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
それ故、本発明の目的は、船舶の自動操舵システム及び/又は動的位置決めシステムを、切換え履歴現象が減らされるように改良することにある。この目的は、演算処理装置と、舵の物理量の値を決定するための少なくとも一つの測定装置と、決定された物理量の値を演算処理装置へ送るための装置とを含む、船舶特に船の舵特にスペード舵に作用する力特に持上げ力及び/又は抵抗力を測定するための装置によって解決される。この場合、その演算処理装置は、決定された舵の物理量の値に基づいて舵に作用する力を決定するように構成されている。
【0008】
舵に作用する力に関係した物理量の値を測定することによって、舵に作用する力は何時でも決定することが出来る。舵における物理量の値の測定は、何時でも、或いは予め決められた多分繰り返しの時間間隔で、適宜実行される。特に、その測定は、船舶の航行中連続的に或いは予め決められた位置に船舶を止めて実行するのが適当である。本発明装置により、舵の特定量即ち舵に作用する力が決定されて、この舵の量を所定のアルゴリズムに基づいて他のパラメーターと共に評価する動的位置決めシステム又は自動操舵システムへリレーされ、その結果、切換え履歴現象が回避されるか或いは少なくとも減らされるように、舵角の変化の最適量又は出力の増減の最適レベルをより良く決定することが出来る。
【0009】
用語「物理量」は、原理的には、舵又は舵システムの量的に決定可能な特性であり得る。それは、少なくとも一つの測定装置によって直接測定され得る(測定された量)か、或いは測定装置によって測定された測定量から演繹又は算出され得るかの何れかである。その計算は、又、便宜的には演算処理装置によってもなされる。しかしながら、測定装置自身は、又、測定された量に基づいて物理量を求めるか或いは計算するように構成されてもよい。演算処理装置は、例えば、適当なコンピューター等で、選択によっては動的位置決めシステムの一部であってもよい。場合によっては、その量は「物理技術量」或いは「技術量」とも呼ばれる。その用語は、又、本発明によってもカバーされる。
【0010】
決定され又は測定された量を測定装置から演算処理装置へリレーする手段は、適当などのような装置であってもよい。特に、この手段はケーブル線または無線のデータ伝送であり得る。測定装置は、舵に適当に直接装備されることが多く、通常、演算処理装置は舵システムの外側の船舶の船内に置かれる。この点で、例えば、舵から演算処理装置へケーブルが延ばされて、測定装置には対応した受信機が設けられ、そして、演算処理装置には対応した受信機が設けられ得る。同様に、無線伝送の場合は、適当な送信機と受信機が都合よく装備される。
【0011】
また、演算処理装置は、決定された一つ以上の物理量の値に基づいて舵に作用する力が決定され或いは計算され得る適当なアルゴリズムを含んでいる。原理的には、この力は、舵に作用している幾らかの適当な力である。好ましくは、舵の持ち上げ力及び/又は舵の抵抗力は、本発明により決定される。本文において、持ち上げ力は特に舵の動的な浮揚力を含む。一般に、係る力は、特別な形又は位置を有する本体(舵)が流体(水)に対して動く時発生する。流体または液体により本体に作用する力は、普通、二つの成分即ち流れの方向又は船舶の縦軸に対して横向きに作用する動的浮揚力と、流れの方向又は船舶の縦軸に沿って作用する摩擦力(抵抗力)とに分解される。海洋工学の分野では、舵の「持ち上げ力」と「抵抗力」なる用語は、英語では「リフト」及び「ドラグ」なる用語で呼ばれることも多い。特に、持ち上げ力の大きさは、舵作用に対しては極めて重要なものである。その持ち上げ力は、時には、舵の「側面力」と呼ばれることもある。
【0012】
何れにしても、若し舵の浮力又は抵抗の実際の大きさが分かっていれば、船舶の舵システム又は駆動システムは、所望のコース又は所望の位置を得るために、自動操舵システム又は動的位置決めシステムにより、その大きさに基づいてより正確に制御され得る。浮力と抵抗の関係は、図5に図式的に示されている。ここで、Uoは(ここでは示されていない)船舶の推進プロペラのプロペラ流を示しており、10はこの流れ内に在る舵を示している。舵は、船舶の長手方向18即ち流れUoの方向に対して角度α捩じられている。通常、船舶の長手方向18と流れの方向は同じである。流れの方向即ち船舶の長手方向18に対して直角方向の合成持ち上げ力は矢印20によって示され、抵抗力は矢印21により表されていて、船舶の長手方向18へ延びている。矢印20,21はベクトルとして表されていて、各力の大きさと方向を示している。前記二つの力から合成される力は、矢印22により表されている。図5に示された関係は、これらが実質上舵を調節するのみで、通常は推進ユニットには作用せず、その結果舵の持ち上げ力の度合いが舵角と対応する抑制力とを計算するのに基本的に重要であるので、特に、船舶用自動操舵システムにとって極めて重要である。従って、本発明によれば、自動操舵システムは実質上より僅かで小さい舵の偏向も管理することができ、その結果、船舶の必要な推進エネルギーを可なり節約することが出来る。
【0013】
本発明による装置の好適実施例は、従属請求項に明示されている。
【0014】
本発明の好適実施例において、物理量は、曲げ応力及び/又はトルクである。曲げ応力に替えて、舵に作用して舵に曲げ応力を生じさせる曲げモーメントも決定することが出来る。持ち上げ力と抵抗力の両者は、曲げ応力に基づく計算により容易に決定することが出来る。これは、又、舵に作用する捩じれ力即ちトルクに基づいても可能である。舵に作用する力の計算において可能な最高の正確度を得るために、曲げ応力とトルクを求めることは特に望ましい。曲げ応力は、スキ形舵の場合にはクランプタイプであるため、特に有利に求めることが出来る。
【0015】
特に、少なくとも一つの測定装置は、舵のラダートランク及び/又はラダーストックに作用する曲げ応力及び/又は舵のラダーストックに作用するトルクを決定できるように構成されている。ラダートランクは、特にスキ形舵に使用され、船舶本体から舵内へ案内されて内側にラダーストックが配置装着される中空支持体からなっている。この目的のために、少なくとも一つの測定装置は、ラダートランクの上、特にラダートランクの内ケースの上及び/又は特にラダーストックの外ケースの上に、配置されるのが更に好ましい。スキ形舵のラダートランクは、舵に作用する曲げ応力を吸収して船舶本体内へ移すように設計されている。この点で、曲げ応力の測定はここでは特に適当である。ラダーストックのトルクの測定も、これが舵の回動軸を形成するので、適当である。
【0016】
特に、少なくとも一つの測定装置は、ラダートランク及び/又は船体に面しているラダーストックの上部に配置されるのが好ましい。その測定装置は、ラダーストック又はラダートランクの上半分内、特に好ましくは上3分の1内に配置されるのが好ましい。これは、この領域で曲げはしばしば最大であり且つ更に該領域が測定装置の取付けが最も容易に達成できるため、特に有利である。特に、これらの領域は、しばしば船体の内側に位置するため、比較的簡単にケーブル等を自由に敷設することができる。
【0017】
測定の特に高い冗長度を得るために、又は、特に二つの物理量、特に曲げ応力とトルクの両方を決定するために、好ましくはラダートランク及び/又はラダーストックの上に設けられる二つの測定装置を準備するのが適当である。更に、この実施例においては、円筒状のラダートランク又はラダーストックの周囲に、互いに80°乃至100°、特に実質上90°だけ離して配置するのが好ましい。この二つの測定装置を互いに離した配置は、特に横断面図において見ることが出来る。この場合、舵の持ち上げ力と抵抗力は相互に実質上直角にも作用するので、何れの場合も一つの測定装置は、前記力の一方を夫々求めるための基礎を形成する物理量を決定するために設けることが出来る。しかしながら、原理的には、測定は、ラダーストックに関してのみ又はラダートランクに関してのみなされ得る。
【0018】
原理的には、その測定装置は、従来技術から公知の何れか適当な測定手段からなり得る。特に好ましくは、少なくとも一つの測定装置は、引張りゲージ片、光学測定装置及び/又は振動数を測定するための装置を含む。この装置により、簡単且つ費用効果的に、信頼し得る測定結果を得ることができ、それに基づいて物理量の値が決定され得る。
【0019】
本発明の基礎をなす目的は、更に、舵の物理量の値特にトルク及び/又は曲げ応力が少なくとも一つの測定装置によって決定され、その決定された少なくとも一つの値が演算処理装置へ送られて、舵に作用する力特に持ち上げ力及び/又は抵抗力が、決定された少なくとも一つの上記値に基づいて前記演算処理装置により求められる、船舶特に船用の舵特にスキ形舵に作用する力を求める方法によって解決される。トルクの測定は、好ましくは、舵のラダートランク上で実行され、曲げ応力の測定は、舵のラダーストック及び/又はラダートランク上で実行される。特に、その方法は、本発明による先に説明した装置を使用して遂行され得る。
【0020】
更に、二つの測定装置は、夫々、ラダートランク及び/又はラダーストック上に設けられ、舵の持ち上げ力は一方の測定装置の測定値に基づいて決定され、そして、舵の抵抗力は他方の測定装置の測定値に基づいて決定されるのが、好都合である。
【0021】
本発明の基礎をなす目的は、更に、舵特にスキ形舵を含む船舶特に船の自動位置決めのための動的位置決めシステム、舵を調節するための調節装置特に操舵エンジン、及び上記調節装置及び/又は推進プロペラを制御するための制御装置を含む推進ユニット特に推進プロペラ、船舶の位置データを決定するための装置、及び船舶に作用する物理量又は船舶の物理量の測定データを決定するための少なくとも一つの測定装置により解決される。上記制御装置は、船舶の位置データ及び測定データに基づいて上記調節装置及び/又は推進プロペラを制御するように構成されている。更に、本発明によれば、上記少なくとも一つの測定装置は、舵の物理量の測定データを決定するように構成され、そして、その一部の制御装置は、上記調節装置及び/又は推進プロペラの制御に関して舵の測定データを考慮できるように構成されている。
【0022】
本発明の基礎をなす目的は、更に、舵特にスキ形舵と、舵を調節するための調節装置特に操舵エンジンと、上記調節装置を制御するための制御装置と、船舶位置データを上記制御装置へ送るように構成された船舶位置データを求めるための装置と、船舶に作用する物理量の測定データを決定するための少なくとも一つの測定装置とを含み、該少なくとも一つの測定装置は求められた測定データを上記制御装置へ伝送するように構成され、上記制御装置は船舶の位置データと上記測定データに基づいて上記調節装置を制御するように構成された、船舶特に船の自動コース制御のための自動操舵システムによって解決される。更に、本発明によれば、上記少なくとも一つの測定装置は、舵の物理量の舵測定データを決定するように構成されており、且つ上記制御装置は上記調節装置の制御に関して舵の測定データを考慮するように構成されている。
【0023】
両システムにおいて、船舶の位置データを決定するための装置は位置データを制御装置へ送る。同様に、上記少なくとも一つの測定装置の測定データは上記制御装置へ送られる。その測定データは、舵の物理量の測定値又は上記測定装置の実際の測定値に基づいて決定され又は計算された値であり得る。本発明によれば、従来技術から公知の普通の測定デタの代わりに、舵に作用する物理量の舵測定データが最初に使用される。これらの舵測定デタは又上記制御装置へも送られて、船舶の自動位置決め又は自動コース制御を決定するのに使用される。即ち、特に舵の測定データに基づいて、調節装置及び/又は推進プロペラが調節装置によって制御される。その結果、船舶の機動システムの実質上より正確な制御が、本発明によるシステムによって達成され、そして、かくして切換えの履歴現象が可なり減らされ得る。それ故、本発明によるシステムにおいては、舵に対してもっぱら関係している測定データは、最初、船舶の位置決めと制御のために使用される。
【0024】
舵の物理量は、好ましくは、曲げ応力及び/又はトルクである。
【0025】
更に、制御装置又は任意に別の演算処理装置も又舵に作用する力、特に持ち上げ力及び/又は抵抗力を、舵の物理量の求められた値に基づいて決定することが出来るように構成される。そして、舵に作用する力は、位置決め又はコース制御、特に船舶の機動システムを制御するために使用される。
【0026】
本発明による装置の先に記述した実施例によれば、二つのシステムの少なくとも一つの測定装置は、舵に作用する力を決定するように構成されている。特に、本発明による前記装置全体は、本発明による装置から演算処理装置の機能が各システムの制御装置により引き継がれ得る、動的位置決め又は自動操舵システムの部分である。又、演算処理装置は、二つのシステムの一方の内部に分離して設けることも出来る。
【0027】
そのシステムの一好適実施例においては、船舶の推進力特に推力に関する船舶の推進力測定データを決定するように構成された別の測定装置が設けられている。これは、好適には、船舶の推進プロペラの駆動軸上に設けられる。更に、制御装置は、調節装置及び/又は推進プロペラの制御に関して、船舶の推進力測定データを考慮するように構成されている。従って、この実施例においては、舵の測定データに加えて、船舶の推進力測定データが、機動システムを制御するのに使用されるか、又は制御の基礎を形成するアルゴリズムに組み込まれる。これは、船舶の推力が舵の抵抗力に対して正確に作用するか、又は、舵の抵抗力によって減らされるため、特に好都合である。この点において、船舶の推進力測定データの追加的提供により、船舶の機動システムについての広範囲の情報を得ることが可能である。特に、制御装置は、これらのデータに基づいて、正味の機動力を求め又は計算することが出来て、これを機動システムを制御する過程に使用することが出来る。これらの個々の力間の関係は、図6に線図によって示されている。この線図は、抵抗21に対して作用する推力23がベクトル矢として付加的に示されている図5の線図に基づいている。正味の機動力24は、正味の推力23b(=推力−抵抗)と浮力20から決定することが出来る。図5に示された関係は、これらが、しばしば、共に舵と推進装置をも制御するように構成されるため、動的位置決めシステムに特に関連している。
【0028】
本発明の基礎を成す目的は、更に、船舶特に船の機動的位置決め及び/又は自動コース制御のための、次のステップを含む方法によって解決される。
a.)船舶の舵特にスキ形舵の少なくとも一つの物理量特にトルク又は曲げ応力の値を決 定すること、
b.)決定された舵の物理量の値に基づいて、舵に作用する力特に持上げ力及び/又は抵抗
力を決定すること、
c.) ステップb.)において決定された力に基づいて、船舶の舵を調節するための調節装置 特に操舵エンジン及び/又は推進装置、及び更に船舶の位置データ及び/又は船舶の測 定データを任意に制御すること、及び任意に
d.) ステップa.)乃至c.)を繰返すこと。
【0029】
この場合の船舶の測定データは、船舶に作用する他の物理量、例えば、風の強さ、波のうねりその他に関するデータである。好都合なことに、個々の処理ステップは、船舶の航行中連続的に繰返される。従って、舵に作用する力は連続的に決定され、そしてそれを繰返すことにより、船舶の最適の位置決め又はコースの整合に関して高品質の結果へ導かれる。特に、上記方法は、本発明により先に説明された機動的位置決め又は自動操舵システムにより実行され得る。
【0030】
本発明による方法の好適実施例においては、船舶の推進力特に推力が更に決定され得る。この関連において、船舶の機動力に基づいてステップc.)における制御が実行される前記三つの力に基づいて、持上げ力と抵抗力の両方を決定すること、及び船舶の機動力又は船舶の正味の機動力を決定することが適当である。この装置により、切換え履歴現象は更に減らされ得る。
【0031】
本発明の基礎を成す目的は、更に、ラダートランク及び/又はラダーストックに少なくとも一つの測定装置が設けられ、舵の物理量特にラダートランク及び/又はラダーストックにおける曲げ応力及び/又はラダーストックにおけるトルクを決定するように構成された、ラダートランク及びラダーストックを含む、船舶特に船用の舵特にスキ形舵により解決される。更に、その舵は、少なくとも一つの測定装置の決定された値をデータ演算処理装置へ送るための装置を含んでいる。そのデータ演算処理装置は特にコンピューターであってもよく、そして、それは、舵の測定装置が係るシステムに結合され得るように動的位置決め又は自動操舵システムに付属できる。物理量の値は、直接測定されるか、或いは測定装置又は任意に別の演算処理装置又はデータ処理装置により、測定データに基づいて決定さるかの何れかであり得る。このような舵により、舵力又は舵作用についての追加的情報が前述のシステムに送られ得るため、船舶の機動システムの制御がより正確に行われて、切換え履歴現象が減らされ得る。
【0032】
最後に、本発明の基礎をなす目的は、コンピューターのメモリ内に記憶された後、先に記述した本発明による方法の一つを、或いは、多分、本発明による装置、本発明による動的位置決めシステム又は本発明による自動操舵システムと協働して、コンピューターにより実行することを可能にする、コンピューター読み出し可能な記憶媒体又は係るコンピューター読み出し可能な記憶媒体それ自体を含むコンピュータープログラムプロダクトによって解決され得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1はトルクと曲げ応力を決定するための測定装置を備えた舵の一部破断側面図を示す。
【図2】図2はトルクと曲げ応力のための測定装置を備えた舵のラダートランクとラダーストックの部分領域の断面図を示す。
【図3】図3は動的位置決めシステムの概略図を示す。
【図4】図4は自動操舵システムの概略図を示す。
【図5】図5は浮力と抵抗との間の関係を示すための力のベクトル図を示す。
【図6】図6は推力と正味の機動力を付加して示した図5からの力のベクトル図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面に示された各種実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は、ラダートランク30と、ラダーストック40と、関節接合されたフィン51を備えた舵板50を含む舵10の側面図を示す。ラダートランク30と、ラダーストック40と、舵板50の一部は断面図で示されている。ラダートランク30の上部は、船体26に強固に連結されている。ラダートランク30は、更に、ラダーストック40を受け入れている内穴25を有している。ラダートランク30は、ラダートランク30の自由端30aを受け入れる舵板50の円筒状カット部35内へ挿入されるのが好ましい。その円筒状カット部35は、舵板50の側部張り板36,37によって限定されている。ラダーストック40は、ラダートランク30から突出していて舵板50内へ突き出ている端部40aで舵板50に連結されている。更に、ラダーストック40をラダートランク30内に装着するために、又は舵板50内へラダートランク30を装着するために、軸受け70,71が設けられている。船体26の内側に置かれていて舵板50内にはないラダーストック40の上部部分の表面には、測定装置28が設けられている。その測定装置28は、ラダーストック40の表面に固着されている。この測定装置28は、歪みゲージ片を含んでいる。ラダートランク30の上部で測定装置28の近傍のラダートランク30の内面又は内側には、もう一つの測定装置27が配置されている。測定装置27,28のこのような配置は、装置が船体26の内側に不動状態に設置されて、比較的容易に近付き易く、従ってケーブル等を比較的簡単に測定装置へ案内できるという利点を有する。更に、測定装置27,28は、ラダーストック40又はラダートランク30の最大曲げ領域に配置されているため、最適の測定結果が得られ得る。原理的には、測定装置27はラダートランク30の外面上に配置されてもよい。測定装置27は、歪みゲージ片をも含んでいる。測定装置28は、ラダーストック40におけるトルクを測定又は決定することが出来るように構成されており、一方、ラダートランク30に現れる曲げ応力は、測定装置27によって決定することが出来る。測定され又は決定された値は、両測定装置27,28から(ここでは示されていない)演算処理装置へ送られる。この目的のために、データの無線送信に適する(ここでは示されていない)送信又は発送装置が、各測定装置27,28に設けられている。
【0035】
図2は、ここに装着された舵のラダーストック40のトランク30の一部を示している。この図において、ラダーストック40のトルク及び/又は曲げ応力を決定するための測定装置28は、又、ラダーストックの表面上に設けられている。もう一つの測定装置は設けられていない。従って、図2による実施例においては、舵に作用する力の測定は、トルク又は曲げ応力を求めるため通常は何れか一方が構成されるラダーストック40上に設けられる測定装置によってのみなされる。その測定装置28は、又、(ここでは示されていない)演算処理装置へデータを送るための発送又は送信装置を持っている。
【0036】
図3は動的位置決めシステム11の概略図を示している。この装置11は、舵に作用する力を決定するための装置12を含んでいる。測定装置27,28は、舵に作用する曲げ応力又はトルクを決定する。測定され又は決定されたデータは、測定装置27,28から(ここでは示されていない)船の船内に置かれた演算処理装置29へ送られる。曲げ応力とトルクのために求められた値に基づいて、演算処理装置29は、舵10の持ち上げ力20及び/又は抵抗力21を計算して、その値を動的位置決めシステム11の制御装置13へ送る。原理的には、演算処理装置29は、又、測定された値に基づいて、先のステップにおいてトルク又は曲げ応力を初めに決定することも出来る。次に、制御装置13は、船舶の位置データ14を決定するためにGPS受信機として構成された装置からの船舶の位置データと、船舶の周囲の風力に関する風力測定装置からのデータを受け取る。任意には、更なる測定装置又は船舶の位置データを求めるための装置が、ここの制御装置13へ接続され得る。制御装置13へ送られた値又はパラメーターに基づいて、制御装置13は、制御装置13に記憶された又は予め定義されているアルゴリズムに基づき、制御装置13にも記憶されている所望の位置を達成又は維持するために、何れの舵角又は何れの推進力が最適であるかを計算する。この計算ステップにおいて、持ち上げ力20及び/又は抵抗力21をも、本発明により考慮される。決定された舵角又は決定された出力水準に基づいて、制御装置13は、船舶の推力を増減させるため、舵角及び/又は船舶推進装置17を調節するための調節装置16を制御する。先に説明した工程は、船舶が所望の位置に連続的に留まるのを保証するため、船舶の操船中連続的に繰り返される。
【0037】
図4は、自動操船システム11aを示している。この図又は自動操船システム11aは、実質上、図3に示した動的位置決めシステム11に対応している。自動操船システム11aの制御装置13は、動的位置決めシステム11と違って、舵角を調節するための調節装置16のみを制御して、水推進装置を制御はしない。加えて、そのような媒体は、船舶の航行中コース制御のための副次的な役割を演ずるに過ぎないので、風測定装置等には設けられていない。
【符号の説明】
【0038】
10 舵
11 動的位置決めシステム
11a 自動操舵システム
12 装置
13 制御装置
14 船舶の位置データを決定するための装置
15 風の測定装置
16 舵の調節装置
17 船舶の推進装置
18 船舶の長手方向
20 持ち上げ力
21 抵抗力
22 合成力
23 推力
23b 正味の推力
24 正味の機動力
25 内穴
26 船体
27 測定装置/トランク
28 測定装置/ストック
29 演算処理装置
30 ラダートランク
30a ラダートランクの下端
35 カット部
36 側部張り板
37 側部張り板
40 ラダーストック
50 舵板
51 フィン
70 軸受け
71 軸受け
Uo プロペラ流
α 舵角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算処理装置(29)と、舵の物理量の値を決定するための少なくとも一つの測定装置(27,28)と、演算処理装置(29)へ決定された物理量の値を送るための装置とを含み、演算処理装置(29)が、決定された物理量の値に基づいて舵(10)に作用する力を決定するように構成されている、船舶、特に船の、舵(10)、特にスキ形舵に作用する力、特に持ち上げ力(20)及び/又は抵抗力(21)を決定するための装置(12)。
【請求項2】
物理量は、曲げ応力及び/又はトルクであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも一つの測定装置(27,28)は、舵(10)のラダートランク(30)及び/又はラダーストック(40)に作用する曲げ応力を決定するように構成されており、及び/又は少なくとも一つの測定装置(27,28)は、舵(10)のラダーストック(40)に作用するトルクを決定するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも一つの測定装置(27,28)は、ラダートランク(30)上、特にラダートランク(30)の内壁上、及び/又はラダーストック(40)上、特にラダーストック(40)外壁上に、配置されていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも一つの測定装置(27,28)は、ラダートランク(30)及び/又はラダーストック(40)の上部、好ましくは上半分、特に好ましくは上三分の一のところに配置されていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
二つの測定装置(27,28)が、ラダートランク(30)及び/又はラダーストック(40)上に設けられており、測定装置(27,28)は、ラダートランク(30)又はラダーストック(40)の周囲上、互いに80°乃至100°特に実質上90°だけ離れて配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
少なくとも一つの測定装置(27,28)は、歪みゲージ片、光学測定装置、及び/又は振動周波数を測定するための装置を含んでいることを特徴とする前記請求項の何れか一つに記載の装置。
【請求項8】
舵(10)の物理量の値、特にトルク及び/又は曲げ応力が少なくとも一つの測定装置(27,28)によって決定され、少なくとも一つの決定された値が演算処理装置(29)へ送られて、舵(10)に作用する力、特に持ち上げ力(20)及び/又は抵抗力(21)が演算処理装置(29)によって決定された少なくとも一つの値に基づいて決定され、測定は好ましくは舵(10)のラダートランク(30)上及び/又はラダーストック(40)上の少なくとも一つの測定装置(27,28)によって実行される、船舶、特に船の舵(10)、特にスキ形舵に作用する力を決定するための方法。
【請求項9】
二つの測定装置(27,28)は、ラダートランク(30)上及び/又はラダーストック(40)上に設けられて、舵(10)の持ち上げ力(20)は一つの測定装置(27)の測定値に基づいて決定され、そして舵(10)の抵抗力(21)は他の測定装置(28)の測定値に基づいて決定されことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
舵(10)特にスキ形舵と、舵(10)を調節するための調節装置(16)特に操舵エンジンと、推進装置(17)特に推進プロペラと、調節装置(16)及び/又は推進装置(17)を制御するための制御装置(13)と、制御装置(13)へ船舶の位置データを送るように構成された船舶位置データを求めるための装置(14)と、船舶に作用する物理量の測定データを決定するための少なくとも一つの測定装置とを含み、制御装置(13)が船舶の位置データと測定データに基づいて測定装置(16)及び/又は推進装置(17)を制御するように構成された、船舶、特に船の自動位置目決めのための動的位置決めシステム(11)において、少なくとも一つの測定装置(27,28)が、舵(10)の物理量の舵測定データを決定するように構成され、且つ制御装置(13)が調節装置(16)及び/又は推進装置(17)の制御に関し舵の測定データを考慮するように構成されていることを特徴とする、船舶、特に船の自動位置目決めのための動的位置決めシステム(11)。
【請求項11】
舵(10)特にスキ形舵と、舵を調節するための調節装置(16)特に操舵エンジンと、調節装置(16)を制御するための制御装置(13)と、制御装置(13)へ船舶の位置データを送るため構成された船舶位置データを求めるための装置(14)と、船舶に作用する物理量の測定データを決定するための少なくとも一つの測定装置とを含み、少なくとも一つの測定装置は制御装置(13)へ決定された測定データを送るように構成され、制御装置(13)は船舶の位置データと測定データに基づいて調節装置(16)を制御するように構成され、少なくとも一つの測定装置(27,28)は舵(10)の物理量の舵測定データを決定するように構成され、且つ制御装置(13)は調節装置(16)の制御に関し舵の測定データを考慮するように構成されている、船舶、特に船の自動コース制御のための自動操舵システム(11a)。
【請求項12】
舵(10)の物理量は、曲げ応力及び/又はトルクであることを特徴とする請求項10又は11に記載のシステム。
【請求項13】
制御装置(13)は、舵(10)の物理量の舵測定データに基づいて、舵(10)に作用する力特に持ち上げ力(20)及び/又は抵抗力を決定するように構成されていることを特徴とする請求項10乃至12の何れか一項に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも一つの測定装置(27,28)は、請求項3乃至7の何れか一項により構成されていることを特徴とする請求項10乃至14の何れか一項に記載のシステム。
【請求項15】
船舶の推進力に関する船舶推進測定データ特に推力(23)を決定するように構成され、且つ、好ましくは推進装置(17)特に推進プロペラの駆動軸上に設けられた、更なる測定装置が設けられていて、制御装置(13)は、調節装置(16)及び/又は推進装置(17)の制御に関して船舶の推進測定データを考慮するように構成されていることを特徴とする請求項10乃至14の何れか一項に記載のシステム。
【請求項16】
次のステップを含む船舶特に船の動的位置決め及び/又は自動コース制御方法。
a.) 船舶の舵特にスキ形舵の少なくとも一つの物理量の値特にトルク又は曲げ応力を決定 すること、
b.) 舵(10)の決定された物理量の値に基づいて舵に作用する力特に持ち上げ力(20 )及び/又は抵抗力(21)を決定すること、
c.) ステップb.)において決定された力及び任意には更に船舶位置データ及び/又は船舶 測定データに基づいて船舶の舵(10)特に操舵エンジン及び/又は推進装置(17 )を調節するための調節装置(16)を制御すること、及び任意に
d.) ステップa.)乃至c.)を繰り返すこと。
【請求項17】
船舶の推進力特に推力(23)が決定され、ステップb.)において持ち上げ力(20)と抵抗力(21)が決定され、且つ前記力に基づいて船舶の機動力が決定され、決定された船舶の機動力(24)に基づいてステップc.)における制御が実行されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
舵(10)に作用する力が、船舶の操船中連続的に決定されることを特徴とする請求項8,9,16又は17に記載の方法。
【請求項19】
ラダートランク(30)とラダーストック(40)を含み、ラダートランク(30)及び/又はラダーストック(40)の上には、舵(10)の物理量の値、特にラダートランク(30)及び/又はラダーストック(40)における曲げ応力及び/又はラダーストック(40)にけるトルクを決定するように構成された少なくとも一つの測定装置(27,28)が設けられ、且つ、少なくとも一つの測定装置(27,28)の決定された値をデータ演算処理装置(29)へ送るための装置が設けられている、船舶特に船用の舵(10)特にスキ形舵。
【請求項20】
少なくとも一つの測定装置(27,28)が、請求項3乃至7の何れか一項に従って構成されていることを特徴とする舵。
【請求項21】
プログラムが記憶されたコンピューター読み出し可能の記憶媒体を含み、コンピューターのメモリ内へ蓄積された後、コンピューターに、多分請求項1乃至7の何れか一項に記載の装置(12)又は請求項10乃至15の何れか一項に記載のシステム(11,11a)と協働して、請求項8,9,16,17又は18の何れか一項に記載の方法を実行させることを可能にする、コンピュータープログラムプロダクト。
【請求項22】
コンピューターのメモリ内へ蓄積された後、コンピューターに、多分請求項1乃至7の何れか一項に記載の装置(12)又は請求項10乃至15の何れか一項に記載のシステム(11,11a)と協働して、請求項8,9,16,17又は18の何れか一項に記載の方法を実行することを可能にする、プログラムが記憶されたコンピューター読み出し可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−98723(P2011−98723A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−248115(P2010−248115)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(510087885)ベッケル、マリネ、システムズ、ゲーエムベーハー、ウント、コムパニ、カーゲー (5)
【Fターム(参考)】