説明

蒸気タービン制御装置

【課題】蒸気弁をより早く開閉させることのできるようにするとともに、より正確に、より確実に指令信号が伝達できるようにする蒸気タービン制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る蒸気タービン制御装置は、蒸気弁1を開閉制御する際、機械的信号を圧力油信号に切り替える機械−油圧式制御機構部を備えた蒸気タービン制御装置において、前記蒸気弁1に圧力油を供給する起動運転用制御系統2と負荷運転用制御系統3とを設けるとともに、これら2つの制御系統を自在に切り替える切替装置4を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気タービン制御装置に係り、特に蒸気タービンの入口に設けた主蒸気止め弁の起動指令に対する応答性をより一層早めた蒸気タービン制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電プラントや原子力発電プラント等の発電プラントに適用する蒸気タービンプラントでは、最近、起動指令に基づくより一層早い応答性の強化が蒸気タービン制御装置に求められており、その一つに主蒸気止め弁がある。
【0003】
この主蒸気止め弁は、主弁とバイパス弁(副弁)を備え、起動時、先ずバイパス弁を開弁させ、ボイラ等の蒸気発生器から蒸気タービンに供給する蒸気の流量を制御し、予め定められた負荷になると、主弁を開弁させるとともに、系統等に事故が発生したとき、トリップ指令に基づいて主弁およびバイパス弁を急速に閉弁させるON−OFF型式の弁である。
【0004】
このような機能を備える主蒸気止め弁を組み込んだ、例えば火力発電プラントは、図3に示すように、ボイラ101、主弁102aにバイパス弁(副弁)102bを内蔵する主蒸気止め弁102、蒸気加減弁103、互いを軸結合させた高圧タービン104、中圧タービン105、低圧タービン106、発電機107を備え、ボイラ101から生成された主蒸気を高圧タービン104に供給する際、ガバナ(調速装置)109からの制御信号によって蒸気加減弁103の弁開度が調節される。
【0005】
蒸気加減弁103の弁開度の調節によって流量制御された蒸気は、高圧タービン104で膨張仕事をし、動力(回転トルク)を発生する。高圧タービン104で膨張仕事を終えたタービン排気は、再熱器108で再び高温、高圧化され、再熱蒸気として中圧タービン105に供給されて膨張仕事をし、さらに低圧タービン106でも膨張仕事をし、その際に発生する動力で発電機107が駆動される。
【0006】
一方、主蒸気止め弁102は、バイパス弁102bを開閉駆動するバイパス弁駆動部110と、このバイパス弁駆動部110を駆動するモータ111と、このモータ111に指令信号を与えるタービン起動制御演算部112とを備え、タービン起動制御演算部112から与えられるパルス状の信号でモータ111を回転駆動し、この回転駆動力によってバイパス弁駆動部110を駆動し、バイパス弁102bを開閉制御している。なお、主蒸気止め弁102は、複数個(通常2個または4個)設けられ、各弁毎に主弁およびバイパス弁を備えている場合、バイパス弁が半数の場合があり、ここでは複数個のうち、1個を代表として抜き出している。
【0007】
タービン起動制御演算部112は、制御指令部113、加減算器114、サイリスタ増幅器115を備え、バイパス弁位置検出器117からのバイパス弁リフト信号(位置信号)、発電機107の軸端に設けた回転数検出器116からの速度信号(回転数信号)、制御指令部113からの指令信号を加減算器114で演算し、その演算信号をサイリスタ増幅器115で増幅させ、パルス状の信号としてバイパス弁駆動部110のモータ111に与えている。
【0008】
また、制御指令部113は、図5に示すように、速度設定器用押釦118に接続され、例えば、ラブチェック回転数、低速ヒートソーク回転数、高速ヒートソーク回転数、定格運転数等の予め設定しておいた速度信号を出力する速度設定器120と、昇速率設定器用押釦119に接続され、速度設定器からの速度信号を予め定められた昇速率で昇速させる昇速率設定器121と、この昇速率設定器121からの昇速指令値を演算し、バイパス弁開度に対するタービン回転数を算出する起動特性回路122を備え、この起動特性回路122からの出力に上述実速度信号、バイパス弁リフト(位置)信号を加減算器114で突き合わせ演算し、その演算信号をサイリスタ増幅器、バイパス弁駆動部110のモータ111を介して主蒸気止め弁102のバイパス弁102bに与えて弁開閉制御を行っている。
【0009】
また、バイパス弁駆動部110は、図4に示すように、起動時、モータ111または操作ハンドル123の駆動力により進退移動させるピストン124aを備えた全周噴射操作機構部124を備えている。この全周噴射操作機構部124は、レバー125、フローティングレバー126、リレー弁127、パイロット弁128、復元ストッパ129を介して主蒸気止め弁102に接続している。
【0010】
主蒸気止め弁102は、弁ケーシング130内にバイパス弁(副弁)102bを内蔵する主弁102aを収容するとともに、バイパス弁102bおよび主弁102aを開閉させる弁棒131および継手132を介して接続する油筒ピストン133と、トリップ等の非常時、油筒134内の圧力油を器外に排出させるディスクダンプ弁135とを備える構成になっている。
【0011】
このような構成を備える主蒸気止め弁102において、起動時、タービン起動制御演算部112からの起動指令によりモータ111が駆動されるか、あるいは操作員により操作ハンドル123が駆動されると、全周噴射操作機構部124は、ピストン124aを進退移動させ、レバー125を実線の位置から反時計方向の一点鎖線の位置に引き寄せ、これに伴ってフローティングレバー126を矢印Eの方向に移動させてパイロット弁128のスプールを下方側に移動させる間に復元ストッパ129に当接させる。
【0012】
フローティングレバー126が復元ストッパ129に当接すると、リレー弁127からの制御油は、パイロット弁128、ディスクダンプ弁135を介して油筒134に供給され、油筒ピストン133を押圧し、この押圧力を弁棒131を介してバイパス弁102bに与え、バイパス弁102bを開弁させる。そして、主蒸気止め弁102は、出口側の蒸気圧力(スチームチェスト圧力)が予め定めた蒸気圧力になるまでバイパス弁102bを開閉させ、主蒸気止め弁102を通る蒸気の流量を制御する。
【0013】
また、主蒸気止め弁102は、運転中に、系統に事故が発生し、トリップ指令があると、非常油が供給されてトリップ弁136のピストンを移動させ、この移動に伴ってラッチ137が外れ、レバー125が実線の位置に戻され、さらにパイロット弁128のスプールを移動させてポートを塞ぐとともに、リレー弁127に非常油が供給され、ポートを塞ぎ、リレー弁127からパイロット弁128を介して油筒134への制御油の供給を断っている。
【0014】
さらに、主蒸気止め弁102は、非常油を油筒134に供給し、ディスクダンプ弁135を下方に移動させ、油筒134内に溜まっている圧力油を器内からドレンとして排出させ、これに伴って油筒ピストン133を下方に降下させ、バイパス弁102bおよび主弁102aを閉弁させる。
【0015】
また、主蒸気止め弁102は、バイパス弁102bおよび主弁102aを駆動する弁棒131が酸化スケール等の不純固形物によってステックしているかの有無を運転中に確認するために、テスト装置138を備えている。このテスト装置138は、電磁弁を備えたスプールで、スプールからの空気信号でリレー弁127のスプールを移動させ、ポートを塞ぎ、リレー弁127からパイロット弁128を介して油筒134への制御油の供給を断ち、弁棒131の下方への移動を確認している。
【0016】
なお、主蒸気止め弁の非常事態時における開閉は、例えば、特開平10−131710号公報(特許文献1)にも開示されている。
【特許文献1】特開平10−131710号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
図3〜図5に示した従来の蒸気タービン制御装置では、主蒸気止め弁のバイパス弁および主弁を開閉させる際、レバーやフローティングレバー等の応動に対応させてスプールへの圧力油を給排させる、いわゆる機械−油圧式制御装置であるから、幾つかの課題を抱えている。
【0018】
すなわち、蒸気タービンは、起動運転時、上述したように、安定運転を確保するため、ラブチェック、低速ヒートソーク、高速ヒートソーク等細かく監視する制御を行っているが、信号伝達経路がレバー、フローティングレバー等の機械式のものでは長年の使用の結果、接続部分に緩みや隙間等の不動作部分ができ、信号伝達に遅れが生じ、上述安定運転の確保が難しくなる等の不安があった。
【0019】
さらに、蒸気タービンは、上述の機械−油圧式制御装置であるが故に、信号遅れの応答性があり、予め定められた目標回転数と実回転数との整定に時間を要し、起動運転時間が長引くことに伴う系統並列負荷運転が遅れ、この間、燃料等のエネルギをより多く消費する等の課題があった。
【0020】
このため、蒸気タービンには、指令信号をより早く、かつ確実に伝達させ、主蒸気止め弁等の蒸気弁をより早く開閉させる制御装置の実現が望まれていた。
【0021】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、主蒸気止め弁等の蒸気弁をより早く開閉させることのできるようにするとともに、より正確に、より確実に指令信号が伝達できるようにする蒸気タービン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明に係る蒸気タービン制御装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、蒸気弁を開閉制御する際、機械的信号を圧力油信号に切り替える機械−油圧式制御機構部を備えた蒸気タービン制御装置において、前記蒸気弁に圧力油を供給する起動運転用制御系統と負荷運転用制御系統とを設けるとともに、これら2つの制御系統を自在に切り替える切替装置を設けたものである。
【0023】
また、本発明に係る蒸気タービン制御装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、起動運転用制御系統は、電気制御指令信号を圧力油制御信号に切り替える電油変換装置を備えたものである。
【0024】
また、本発明に係る蒸気タービン制御装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、負荷運転用制御系統は、切替装置の切替弁からパイロット弁を介して蒸気弁を駆動する油筒ピストンを収容する油筒に、直接、圧力油を供給する構成にしたものである。
【0025】
また、本発明に係る蒸気タービン制御装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、切替装置は、指令信号によって応動する切替用電磁弁と、この切替用電磁弁の駆動力に応動し、起動運転用制御系統および負荷運転用制御系統のうち、いずれかの系統からの圧力油を他方の系統の圧力油に切り替えて蒸気弁の油筒に供給する切替弁とを備えたものである。
【0026】
また、本発明に係る蒸気タービン制御装置は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、蒸気弁は、主蒸気止め弁であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る蒸気タービン制御装置は、主蒸気止め弁等の蒸気弁を開閉させる際、起動運転用制御系統と負荷運転用制御系統との2つの制御系統を設けるとともに、2つの制御系統を自在に切替ができる切替装置を設ける一方、起動運転用制御系統に電気信号を圧力油に切り替える電油変換装置を設けたので、蒸気弁をより早く開閉させ、より正確に、より確実に蒸気弁に指令信号を伝達することができ、蒸気タービンにより長く安定運転を行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る蒸気タービン制御装置の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0029】
図1は、本発明に係る蒸気タービン制御装置の実施形態を示す概略制御系統図である。
【0030】
なお、本発明に係る蒸気タービン制御装置は、例示として主蒸気止め弁を適用対象としているが、この例に限らず、再熱蒸気止め弁等の蒸気タービンに使用される多くの種類の蒸気弁にも適用される。
【0031】
本実施形態に係る蒸気タービン制御装置の適用対象となる蒸気弁のうち、例示とする主蒸気止め弁1には、起動運転時に使用する起動運転用制御系統2と、負荷運転時に使用する負荷運転用制御系統3と、両制御系統2,3を自在に切替可能な切替装置4とを備えて構成されている。
【0032】
また、起動運転用制御系統2は、電気信号を圧力油に変換する電気−油圧式制御装置が組み込まれている。
【0033】
一方、主蒸気止め弁1は、弁ケーシング5内にバイパス弁(副弁)6を内蔵する主弁7を収容するとともに、バイパス弁6および主弁7を開閉させる弁棒8および継手9を介して接続する油筒ピストン10と、トリップ等の非常時、油筒11内の圧力油を器外にドレンとして排出させるディスクダンプ弁12とを備えている。
【0034】
また、主蒸気止め弁1に接続する起動運転用制御系統2は、制御油の流れに沿って順に、目詰まり等により自在に切替可能なオイルフィルタ13、タービン起動制御演算部14からの指令電気信号を圧力油に切り替える電油変換装置15を備えている。
【0035】
この電油変換装置15は、電気信号を油圧信号に変換する変換回路15aと、スプール15bとを組み合わせたもので、電気信号によるより早い伝達性と確実な伝達性とを巧みに利用したものである。
【0036】
また、起動運転用制御系統2は、電油変換装置15のスプール15bからの制御油を切替装置4、パイロット弁18を介して主蒸気止め弁1の油筒11に供給するリレー弁16を備えている。
【0037】
切替装置4は、タービン起動制御演算部14からの電気指令信号によって作動する切替用電磁弁17aと、この切替用電磁弁17aの駆動力により起動運転用制御系統2から負荷運転用制御系統3に切り替える切替弁17bとで構成されている。
【0038】
なお、パイロット弁18には、テスト用電磁弁25が設けられ、運転中でも主蒸気止め弁1の弁棒8がステックしているかの有無を確認できるようになっている。
【0039】
また、負荷運転用制御系統3は、主蒸気止め弁1がON−OFF型式であることも手伝って、制御油を切替弁17bに直接供給し、ここからパイロット弁18を介して油筒11に供給する構成にしている。
【0040】
他方、電油変換装置15および切替用電磁弁17aに電気指令信号を与えるタービン起動制御演算部14は、図2に示すように、速度設定用押釦19に接続され、例えば、ラブチェック回転数、低速ヒートソーク回転数、高速ヒートソーク回転数、定格回転数等の予め設定しておいた速度(回転数)信号を出力する速度設定器20と、昇速率設定用押釦21に接続され、速度設定器20からの速度信号を予め定められた昇速率で昇速させる昇速率設定器22と、この昇速率設定器22からの昇速指令信号にタービン実速度(タービン実回転数)を突き合わせて加減算する加減算器23と、この加減算器23の演算信号に基づいて起動用調定率を演算する起動用調定率器24とを備え、起動用調定率器24からの演算信号を電油変換装置15に与える構成になっている。
【0041】
このような構成を備える蒸気タービン制御装置において、タービン起動制御演算部14から電油変換装置15に起動指令が与えられると、オイルフィルタ13からの制御油は、スプール15b、リレー弁16を介して切替装置4の切替弁17bに供給される。この時点では、まだ、切替弁17bはスプールを切り替えていない。
【0042】
リレー弁16から切替弁17bに供給された制御油は、ここからパイロット弁18、ディスクダンプ弁12を介して油筒11に供給され、油筒ピストン10を押圧し、弁棒8を駆動し、バイパス弁6を開弁させ、主蒸気入口から蒸気加減弁(図示せず)に供給する主蒸気の流量を制御する。
【0043】
なお、図示しないが、他の主蒸気止め弁の全ても、バイパス弁を開弁させて、主蒸気を流す、いわゆる全周噴射運転を行う。
【0044】
全周噴射運転によるバイパス弁6の開弁後、主蒸気止め弁1の出口側におけるスチームチェストの圧力が予め定められた圧力になると、主蒸気止め弁1は、主弁7を全開させる。
【0045】
起動運転が終了し、蒸気タービンに負荷運転が開始されると、蒸気タービン制御装置は、今迄、主蒸気止め弁1の油筒11に制御油を供給していた起動運転制御系統2から、負荷運転用制御系統3に切り替える。
【0046】
すなわち、切替装置4の切替用電磁弁17aは、タービン起動制御演算部14から切替指令が与えられ、スプールを移動させ、パイロット弁18から油筒11に供給される制御油の一部をスプールのポートを介して切替弁17bに供給する。
【0047】
切替弁17bは、スプールを移動させ、リレー弁16からの制御油の供給を断ち、負荷運転用制御系統3の配管からの制御油をスプールに供給させる。
【0048】
負荷運転用制御系統3の配管から切替弁17bのスプールに供給された制御油は、パイロット弁18を介して油筒11に供給され、油筒ピストン10への押圧力を維持させて主弁7の全開状態を維持させる。
【0049】
このように、本実施形態は、主蒸気止め弁1のバイパス弁6および主弁7を開弁させる際、主蒸気止め弁1の油筒11に制御油を供給する起動用制御系統2と負荷運転用制御系統3との2つの制御系統を設けるとともに、2つの制御系統を自在に切り替えることができる切替装置4を設ける一方、起動用制御系統2にタービン起動制御演算部14からの電気制御指令で圧力油に変換する電油変換装置15を設けたので、主蒸気止め弁1のバイパス弁6および主弁7の開閉応答性がより一層早くなり、開閉信号の伝達がより一層確実、かつ正確になり、蒸気タービン起動時において精度良く安定に運転することができるとともに、通常運転中は負荷運転用制御系に切り替えることにより、万一電油変換装置や起動制御系統が故障しても、ユニットを停止することなく連続的にタービンを運転することができる信頼性のある運用を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る蒸気タービン制御装置の実施形態を示す概略制御系統図。
【図2】本発明に係る蒸気タービン制御装置に適用するタービン起動制御演算部を示すブロック図。
【図3】一般的な火力発電プラントを示す概念図。
【図4】主蒸気止め弁のバイパス弁および主弁を開閉させる際に適用する従来の機械−油圧式制御装置を示す概念図。
【図5】従来の機械−油圧式制御装置に適用するタービン起動制御演算部を示すブロック図。
【符号の説明】
【0051】
1 主蒸気止め弁
2 起動運転用制御系統
3 負荷運転用制御系統
4 切替装置
5 弁ケーシング
6 バイパス弁
7 主弁
8 弁棒
9 継手
10 油筒ピストン
11 油筒
12 ディスクダンプ弁
13 オイルフィルタ
14 タービン起動制御演算部
15 電油変換装置
15a 変換回路
15b スプール
16 リレー弁
17a 切替用電磁弁
17b 切替弁
18 パイロット弁
19 速度設定用押釦
20 速度設定器
21 昇速率設定用押釦
22 昇速率設定器
23 加減算器
24 起動用調定率器
25 テスト用電磁弁
101 ボイラ
102 主蒸気止め弁
102a 主弁
102b バイパス弁(副弁)
103 蒸気加減弁
104 高圧タービン
105 中圧タービン
106 低圧タービン
107 発電機
108 再熱器
109 ガバナ
110 バイパス弁駆動部
111 モータ
112 タービン起動制御演算部
113 制御指令部
114 加減算器
115 サイリスタ増幅器
116 回転数検出器
117 バイパス弁位置検出器
118 速度設定器用押釦
119 昇速率設定器用押釦
120 速度設定器
121 昇速率設定器
122 起動特性回路
123 操作ハンドル
124 全周噴射機構部
124a ピストン
125 レバー
126 フローティングレバー
127 リレー弁
128 パイロット弁
129 復元ストッパ
130 弁ケーシング
131 弁棒
132 継手
133 油筒ピストン
134 油筒
135 ディスクダンプ弁
136 トリップ弁
137 ラッチ
138 テスト装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気弁を開閉制御する際、機械的信号を圧力油信号に切り替える機械−油圧式制御機構部を備えた蒸気タービン制御装置において、前記蒸気弁に圧力油を供給する起動運転用制御系統と負荷運転用制御系統とを設けるとともに、これら2つの制御系統を自在に切り替える切替装置を設けたことを特徴とする蒸気タービン制御装置。
【請求項2】
起動運転用制御系統は、電気制御指令信号を圧力油制御信号に切り替える電油変換装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン制御装置。
【請求項3】
負荷運転用制御系統は、切替装置の切替弁からパイロット弁を介して蒸気弁を駆動する油筒ピストンを収容する油筒に、直接、圧力油を供給する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン制御装置。
【請求項4】
切替装置は、指令信号によって応動する切替用電磁弁と、この切替用電磁弁の駆動力に応動し、起動運転用制御系統および負荷運転用制御系統のうち、いずれかの系統からの圧力油を他方の系統の圧力油に切り替えて蒸気弁の油筒に供給する切替弁とを備えたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン制御装置。
【請求項5】
蒸気弁は、主蒸気止め弁であることを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−233797(P2006−233797A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−46931(P2005−46931)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(390014568)東芝プラントシステム株式会社 (273)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】