説明

蒸気圧縮方法及び蒸気圧縮機

【課題】簡単な構成で、メンテナンス性が良く、安価に、高圧蒸気を生成することができる蒸気圧縮方法及び蒸気圧縮機を提供する。
【解決手段】複数の貯留空間1を有し、供給側弁21を備え貯留空間1に蒸気を供給する蒸気供給流路2を各貯留空間1に連通させ、吐出側弁31を備え貯留空間1の蒸気を吐出する蒸気吐出流路3を各貯留空間1の上端部に連通させ、作動液搬送手段41を備え貯留空間1に作動液Lを流出入させる作動液流路4の一端を各貯留空間1の下端部に連通させ、作動液流路4の他端を他の貯留空間1に連通した作動液流路4の他端と連通させる。一の貯留空間1の作動液Lを排出すると共に該貯留空間1の吐出側弁31を閉じ、該貯留空間1の供給側弁21を開いて低圧蒸気Vを該貯留空間1に供給して前記供給側弁21を閉じ、他の貯留空間1に貯留している作動液Lを一の貯留空間1に流入させて圧縮することで高圧蒸気を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低圧蒸気を圧縮して高圧蒸気を生成する蒸気圧縮方法及び蒸気圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、低圧蒸気を圧縮して高圧蒸気を生成するには、例えば特許文献1記載のようなスクリュー形蒸気圧縮機が良く利用されている。スクリュー形蒸気圧縮機は、シリンダと、シリンダ内で回転するロータ軸と、ロータ軸に取り付けられたスクリューブレードとを有し、ロータ軸を回転させることで、作動媒体の蒸気を吸入し、圧縮して吐出させるものである。
【0003】
しかしながら上述した従来のスクリュー形蒸気圧縮機は、構造が複雑で高価であり、メンテナンスの手間や費用もかさむものであった。
【0004】
また、構造が簡単でメンテナンス性が良いという点で、エゼクター式ポンプを用いることが考えられるが、駆動流体を高速で噴射するための高圧発生が必要となり、設備が高価になるものであった。
【特許文献1】特開平08−312553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で、メンテナンス性が良く、安価に、高圧蒸気を生成することができる蒸気圧縮方法及び蒸気圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために請求項1に係る蒸気圧縮方法は、複数の密閉可能な貯留空間1を有し、途中に開閉弁からなる供給側弁21を備え貯留空間1に蒸気を供給する蒸気供給流路2を各貯留空間1に連通させ、途中に開閉弁又は逆流防止弁からなる吐出側弁31を備え貯留空間1の蒸気を吐出して負荷に供給する蒸気吐出流路3を各貯留空間1の上端部に連通させ、途中に作動液搬送手段41を備え貯留空間1に作動液Lを流出入させる作動液流路4の一端を各貯留空間1の下端部に連通させ、前記作動液流路4の他端を他の貯留空間1に連通した作動液流路4の他端と連通させ、一の貯留空間1の作動液Lを排出すると共に該貯留空間1に連通する蒸気吐出流路3の吐出側弁31を閉じた状態とし、該貯留空間1に連通する蒸気供給流路2の供給側弁21を開いて低圧蒸気Vを該貯留空間1に供給して前記供給側弁21を閉じ、他の貯留空間1に貯留している作動液Lを作動液流路4を介して作動液搬送手段41により一の貯留空間1に流入させ、一の貯留空間1の蒸気の占有容積を縮小させて蒸気を圧縮することで高圧蒸気を生成することを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2に係る蒸気圧縮機は、内部が密閉可能な複数の容器10を有し、途中に開閉弁からなる供給側弁21を備え容器10内に蒸気を供給する供給管20を各容器10に接続し、途中に開閉弁又は逆流防止弁からなる吐出側弁31を備え容器10内の蒸気を吐出する吐出管30を各容器10の上端部に接続し、途中に液体用の加圧ポンプを備え容器10内に作動液Lを流出入させる作動液管40の一端を各容器10の下端部に接続し、前記作動液管40の他端を他の容器10に接続した作動液管40の他端と連通させて成ることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明にあっては、安価な汎用の液体用の加圧ポンプを使用することができて、簡単な構成で、メンテナンス性が良く、安価に、高圧蒸気を生成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の蒸気圧縮方法及び蒸気圧縮機について、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0010】
本発明の蒸気圧縮方法は、複数の密閉可能な貯留空間1に、蒸気供給流路2と、蒸気吐出流路3と、作動液流路4と、をそれぞれ連通させ、貯留空間1に作動液を流入させて、該貯留空間1に貯留している蒸気の占有容積を縮小させることで、蒸気を圧縮するものである。
【0011】
ここで、蒸気と作動液は、水蒸気と水のように同じ物質であっても、水蒸気と油のように互いに異なる物質であってもよいが、本実施形態では水蒸気と水として説明する。
【0012】
本実施形態の蒸気圧縮機は、図1に示すように、内部が密閉可能な缶体やパイプのような容器10の内部空間を貯留空間1とし、内部が蒸気供給流路2となる供給管20を各容器10の上部に接続し、内部が蒸気吐出流路3となる吐出管30を各容器10の上端部に接続し、内部が作動液流路4となる作動液管40を各容器10の下端部に接続している。
【0013】
容器10の個数は、本実施形態では二個として説明するが、三個以上であってもよく、複数であれば特に限定されない。
【0014】
供給管20は、上流側の端部が低圧蒸気の供給源(図示せず)に接続してあり、下流側の端部が上述したように容器10の上部(本実施形態では上端部)に接続してあり、途中に内部の蒸気供給流路2を開閉する供給側弁21が設けてある。各供給管20の上流側の端部は、別々に供給源に接続されていてもよいが、本実施形態のように上流側で一つに合流して供給源に接続されていてもよく、この場合には分岐した部分にそれぞれ供給側弁21が設けてある。
【0015】
供給源から供給管20を介して、貯留空間1に圧縮対象の低圧蒸気を供給することが可能となっている。低圧蒸気は、本実施形態では約8kg/cm2G、約170℃の水蒸気とするが、特に限定されない。
【0016】
吐出管30は、上流側の端部が上述したように容器10の上端部に接続してあり、途中に内部の蒸気吐出流路3を開閉する吐出側弁31が設けてあり、下流側の端部が、生成した高圧蒸気の供給先の負荷(図示せず)に接続してある。各吐出管30の下流側の端部は、別々に負荷に接続されていてもよいが、本実施形態のように下流側で一つに合流して負荷に接続されていてもよく、合流した部分に一次圧力調整弁32が設けてある。また本実施形態では、吐出側弁31として逆流防止弁がそれぞれ設けてあるが、吐出側弁31は開閉弁であってもよい。
【0017】
各貯留空間1で生成した高圧蒸気は、吐出管30を介して、負荷に供給可能となっている。高圧蒸気は、本実施形態では約17kg/cm2G、約200℃の水蒸気とするが、特に限定されない。
【0018】
また、容器10の上端部には空気抜き管8(8a、8b)が接続してあり、空気抜き管8の途中に開閉弁81(81a、81b)が設けてあり、容器10内の気体を排出することができる。
【0019】
作動液管40は、一端部が上述したように容器10の下端部に接続してあり、途中に、内部の作動液流路4に作動液を搬送するための作動液搬送手段41が設けてある。作動液搬送手段41としては、本実施形態では汎用の液体用加圧ポンプを用いており、これにより、各容器10から作動液を流入及び流出させることができる。本実施形態では、一容器10から別の容器10に向けて作動液を搬送する加圧ポンプを設けた作動液管40と、前記とは逆に別の容器10から一容器10に向けて作動液を搬送する加圧ポンプを設けた作動液管40とは、容器10への接続部分が一つに合流している。また他の実施形態として、図示しないが、容器10が三個の場合には、各容器10同士を接続する作動液流路4をそれぞれ設ければよく、それ以上の個数の場合には、例えば複数の容器10を環状に配置して隣接する容器10同士を接続する作動液流路4を設ければよい。
【0020】
また、各容器10の下端部には、途中に開閉弁51を設けたドレン管5が接続してあり、各容器10内の液体を排出することが可能となっている。
【0021】
また本実施形態では、容器10(10a、10b)の上端部と下端部とに水位センサーを設けてある。上端部に設けた水位センサー6aについては、高圧蒸気Vを生成する容器10に流入する作動液Lが検知水位に達すると、高圧蒸気Vを実質的に吐出し終わったとして作動液Lの流入を停止させるものである。また、下端部に設けた水位センサー6bは、作動液Lを流出させた容器10において、残りの作動液Lの量が所定範囲よりも多い場合には、ドレン管5aの開閉弁51aを開いて作動液Lの量を所定範囲内とし、また、残りの作動液Lの量が所定範囲よりも少ない場合には、容器10aに接続した補給管7aを介して容器10a内に作動液Lの不足分を補給し、作動液Lの量を所定範囲内とする。図中の符号71はポンプを示す。
【0022】
本実施形態では、蒸気と作動液Lとが同じ物質であるため、蒸気が凝縮しても作動液Lの量が増加するのみで、作動液Lの排出及び補給により量を調節するだけでよい。なお、蒸気と作動液Lとが異なる物質である場合には、蒸気が凝縮すると作動液Lとは異なる液体が生じて排出が困難になるため、蒸気を、冷却されても凝縮しない過熱蒸気とする必要がある。
【0023】
上記蒸気圧縮機を用いた蒸気圧縮方法について説明する。なお、便宜上、図中の左側の容器を10a、右側の容器を10b、左側の容器10aに接続した供給管20aの供給側弁を21a、右側の容器10bに接続した供給管20bの供給側弁を21b、左側の容器10aから右側の容器10bに作動液を搬送する作動液管40aの加圧ポンプを41a、右側の容器10bから左側の容器10aに作動液を搬送する作動液管40bの加圧ポンプを41b、左側の容器10aに接続したドレン管5aの開閉弁を51a、右側の容器10bに接続したドレン管5bの開閉弁を51b、左側の空気抜き管を8a、右側の空気抜き管を8b、左側の空気抜き管8aの開閉弁を81a、右側の空気抜き管8bの開閉弁を81bとする。
【0024】
起動時、図2(a)に示すように、前回の運転時の作動液Lが一の容器10(本実施形態では左側の容器10a)の貯留空間1の大部分に貯留又は充満しており、他の容器10(本実施形態では右側の容器10b)の貯留空間1の大部分に空気Airが貯留されていると共に残りの部分に作動液Lが貯留されている。
【0025】
図2(b)に示すように、左側の容器10a内の作動液Lを、加圧ポンプ41aを駆動させることで作動液管40aを介して右側の容器10b内に流入させると共に、右側の容器10bの空気抜き管8bの開閉弁81bを開く。これにより、右側の容器10a内の貯留空間1の容積のうち、作動液Lの占有する容積(体積)を増大させて、空気Airを空気抜き管8bを介して排出する。そして、図3に示すように右側の容器10a内を作動液Lで充満させた後、開閉弁81bを閉じ、容器10から空気Airを抜く工程が終了する。
【0026】
そして、容器10a内を密閉するもので、前記開閉弁51aを開いて余剰の作動液Lを排出した後に開閉弁51aを閉じる。また左側の容器10aの蒸気吐出流路3の吐出側弁31が開閉弁である場合には該開閉弁を閉じ、逆流防止弁である場合には閉じた状態となり、いずれの場合も吐出側弁31が閉じている。
【0027】
次に、左側の容器10aの供給管20aの供給側弁21aを開いて、供給源からの低圧蒸気Vを供給して容器10a内に前記低圧蒸気Vを充満させた後、供給側弁21aを閉じる。なお、図2乃至図6において、各弁(21a、21b、51a、51b)は、実線が開状態を、破線が閉状態を示しており、加圧ポンプ41a、41b、後述するポンプ71a、71bは、実線が駆動状態を、破線が停止状態を示しており、各管(20a、20b、30、40a、40b、5a、5b、後述する補給管7a、7b)は、実線が流れがある状態を示し、破線が流れがない状態を示している。
【0028】
次に、右側の容器10b内の作動液Lを、加圧ポンプ41bを駆動させることで作動液管40bを介して左側の容器10a内に流入させていき(加圧工程)、図4(a)に示すように、左側の容器10a内の貯留空間1の容積のうち、作動液Lの占有する容積(体積)を増大させると共に蒸気の占有容積を縮小させて蒸気を圧縮することで、所定の高圧蒸気Vを生成する。左側の容器10a内に作動液Lを流入させて蒸気を圧縮する際、蒸気は170℃以上の高温であるのに対し作動液Lは100℃未満の低温であり、蒸気が冷媒により冷却されて凝縮するものの、凝縮量は若干量にとどまっている。本実施形態では、蒸気を圧縮して圧力を約8kg/cm2Gから約17kg/cm2Gに加圧するため、蒸気の占有容積を約半分にすればよい。
【0029】
また、右側の容器10b内の作動液Lを左側の容器10a内に流入させていく際、右側の容器10bの供給管20bの供給側弁21bを開いて該容器10b内に低圧蒸気Vを供給していくことで、前記低圧蒸気Vの圧力を、作動液Lを左側の容器10a内に流入させるのに利用することができ、加圧ポンプ41に必要な駆動力が小さくて済む。
【0030】
そして図4(b)に示すように、右側の容器10b内の作動液Lを左側の容器10a内に更に流入させていくことで(送気工程)、左側の容器10a内の高圧蒸気Vを吐出管30より吐出させて、一次圧力調整弁32により圧力を調整しながら負荷に供給する。
【0031】
以上のようにして、一容器(左側の容器10a)における高圧蒸気Vの生成及び吐出工程が終了する。
【0032】
次に、他の容器(右側の容器10b)における高圧蒸気Vの生成工程が開始される。
【0033】
まず、上記において左側の容器10a内の蒸気を圧縮した際に、蒸気が凝縮して作動液Lが増加した余剰分を図5(a)に示すようにドレン管5bを介して排出する。排出するのは、左側の容器10a内に流入しきれず右側の容器10b内に残存している作動液Lで、この後圧縮対象の低圧蒸気Vを充満させる右側の容器10b内の低圧蒸気Vの占有容積を大きく取ることができる。
【0034】
次に、右側の容器10bの供給管20bの供給側弁21bを開いて、供給源からの低圧蒸気Vを供給して容器10b内に前記低圧蒸気Vを充満させた後、供給側弁21bを閉じる。なお、左側の容器10a内の高圧蒸気Vは負荷に供給されて、容器10a内の蒸気は低圧となっている。
【0035】
次に、図5(b)に示すように、左側の容器10a内の作動液Lを、加圧ポンプ41aを駆動させることで作動液管40aを介して右側の容器10b内に流入させていき(加圧工程)、図6(a)に示すように、右側の容器10b内の貯留空間1の蒸気の占有容積を約半分に縮小させて蒸気を圧縮することで、所定の高圧蒸気Vを生成する。
【0036】
そして図6(b)に示すように、左側の容器10a内の作動液Lを右側の容器10b内に更に流入させていくことで(送気工程)、右側の容器10b内の高圧蒸気Vを吐出させて、一次圧力調整弁32により圧力を調整しながら負荷に供給し、右側の容器10bにおける高圧蒸気Vの生成及び吐出工程が終了する。
【0037】
以降は、各容器10a、10bの高圧蒸気Vの生成及び吐出工程を交互に繰り返すことで、連続して高圧蒸気Vを供給することができる。
【0038】
また、容器10が三個以上の場合も同様に、高圧蒸気Vを生成して吐出した容器10が、次の高圧蒸気Vの生成及び吐出工程において、別の容器10内に作動液Lを流入させるもので、複数の容器10を順に使用すればよい。
【0039】
本発明においては、一の貯留空間1に低圧蒸気Vを充満させ、他の貯留空間1に貯留している作動液Lを前記一の貯留空間1に流入させて、低圧蒸気Vを圧縮して高圧蒸気Vとするものであるため、従来のスクリュー形蒸気圧縮機のように、構造が複雑で高価であったりメンテナンスの手間や費用がかさむことがなく、安価な汎用の液体用の加圧ポンプを使用することができて、簡単な構成で、メンテナンス性が良く、安価に、高圧蒸気Vを生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の蒸気圧縮機の一実施形態の構成図である。
【図2】(a)(b)は容器内の空気を抜く工程の説明図である。
【図3】左側の容器で高圧蒸気を生成する際の加圧工程の説明図である。
【図4】(a)は左側の容器で高圧蒸気を生成する際の送気工程の開始時の説明図であり、(b)は前記送気工程の終了時の説明図である。
【図5】(a)は右側の容器で高圧蒸気を生成する際の作動液の余剰分を排出する工程の説明図であり、(b)は右側の容器で高圧蒸気を生成する際の加圧工程の説明図である。
【図6】(a)は右側の容器で高圧蒸気を生成する際の送気工程の開始時の説明図であり、(b)は前記送気工程の終了時の説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 貯留空間
10 容器
2 蒸気供給流路
20 供給管
21 供給側弁
3 蒸気吐出流路
30 吐出管
31 吐出側弁
32 一次圧力調整弁
4 作動液流路
40 作動液管
41 作動液搬送手段
5 ドレン管
51 開閉弁
6a 上水位センサ
6b 下水位センサ
7 補給管
71 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の密閉可能な貯留空間を有し、途中に開閉弁からなる供給側弁を備え貯留空間に蒸気を供給する蒸気供給流路を各貯留空間に連通させ、途中に開閉弁又は逆流防止弁からなる吐出側弁を備え貯留空間の蒸気を吐出して負荷に供給する蒸気吐出流路を各貯留空間の上端部に連通させ、途中に作動液搬送手段を備え貯留空間に作動液を流出入させる作動液流路の一端を各貯留空間の下端部に連通させ、前記作動液流路の他端を他の貯留空間に連通した作動液流路の他端と連通させ、一の貯留空間の作動液を排出すると共に該貯留空間に連通する蒸気吐出流路の吐出側弁を閉じた状態とし、該貯留空間に連通する蒸気供給流路の供給側弁を開いて低圧蒸気を該貯留空間に供給して前記供給側弁を閉じ、他の貯留空間に貯留している作動液を作動液流路を介して作動液搬送手段により一の貯留空間に流入させ、一の貯留空間の蒸気の占有容積を縮小させて蒸気を圧縮することで高圧蒸気を生成することを特徴とする蒸気圧縮方法。
【請求項2】
内部が密閉可能な複数の容器を有し、途中に開閉弁からなる供給側弁を備え容器内に蒸気を供給する供給管を各容器に接続し、途中に開閉弁又は逆流防止弁からなる吐出側弁を備え容器内の蒸気を吐出する吐出管を各容器の上端部に接続し、途中に液体用の加圧ポンプを備え容器内に作動液を流出入させる作動液管の一端を各容器の下端部に接続し、前記作動液管の他端を他の容器に接続した作動液管の他端と連通させて成ることを特徴とする蒸気圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−59824(P2010−59824A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225035(P2008−225035)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】