説明

蒸気弁装置

【課題】ターボ機械の通常運転中、不適合部品を取り外して正常部品に交換可能とすることによりメンテナンス性を向上させること。
【解決手段】蒸気弁200を開閉するピストン202及び油圧シリンダ203と当該油圧シリンダ203内への作動油26の導入や排出を行う油圧系統206とを備えた油圧駆動装置と、保安装置からの異常信号または弁テスト時の模擬信号に基づいて動作する常時励磁の第1の電磁弁521、522と、この第1の電磁弁の動作に連動する常時閉の第1のカートリッジ弁29、30を有して当該油圧シリンダ内から作動油を排出する油路を形成し、また常時励磁の第1の電磁弁521、522の動作に連動する常時開の第2のカートリッジ弁525、526と、この第2のカートリッジ弁を介してその下流側にサーボ弁25または常時無励磁の第2の電磁弁36を接続して油圧シリンダ203内へ作動油26を導入する油路を形成することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電施設における蒸気タービン等のターボ機械の蒸気系統に設置される蒸気弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービン等のターボ機械を使用する発電設備等では、回転数の異常上昇、伸び差、振動の増大、低圧排気室の温度高、軸受油圧の低下、主油ポンプの吐出圧の低下、ボイラ・発電機故障などの諸現象を検出し、事故を未然に防止するか又は事故による損傷を最小限に抑えることを目的として各種保安装置が設けられている。
【0003】
例えば、通常運転中の蒸気タービンの回転数が設定回転数以上に上昇した場合やその他の蒸気タービンの異常を保安装置の異常検出部にて検出して電気的な異常信号を発し、この電気的な異常信号により前記蒸気タービンの蒸気入口に設置された主蒸気止め弁を閉じて前記蒸気タービンへの蒸気流入を遮断するよう構成された蒸気弁装置の油圧システムが公開されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、従来の発電設備の構成について図3を参照して説明する。
なお、以下述べる蒸気弁装置とは蒸気タービンに設置される、例えば主蒸気止め弁、蒸気加減弁、再熱蒸気止め弁、インターセプト弁などを総称した名称である。
【0005】
図3において、符号100で示す装置はボイラであり、このボイラ100から出力された蒸気は主蒸気止め弁101および蒸気加減弁102を通過して高圧タービン(HT)103へ流入し、ここで膨張仕事をしたあと、逆止弁104を経由してボイラ100に戻る。
【0006】
再熱器(RH)にて加熱された蒸気は、再熱蒸気止め弁105、インターセプト弁106を経て中圧タービン(MT)107へ流入しここで膨張仕事をし、さらに低圧タービン108へ流入して膨張仕事をする。低圧タービン(LT)108で膨張仕事をした後の蒸気は、復水器109にて水に戻され、給水ポンプ(FP)110にて昇圧されて再びボイラ100に供給されるように循環する。これら高圧タービン(HT)103、中圧タービン(MT)107および低圧タービン(LT)108は図示しない発電機と同軸上に結合され、これを駆動する。
【0007】
図3のプラントの場合、プラントの運用効率を高めるために、主蒸気止め弁101の上流からボイラ100の再熱器(RH)の入口側との間に高圧タービンバイパス弁111を設置し、さらに、再熱器(RH)の出口側と復水器109との間に低圧タービンバイパス弁112を設置することによりタービンの運転に係わらずボイラ系統単独の循環運転ができるようになっている。
【0008】
なお、図3は代表的な蒸気タービン発電設備を例にしているが、この蒸気タービン発電設備に図示しないガスタービンを組み合わせ、かつ、ボイラ100を排熱回収ボイラに置換することによって一軸型や多軸型コンバインドサイクル発電プラントとして運用することができることは勿論である。
【0009】
図3に示す発電設備は、タービン回転数の異常上昇、タービン軸長の伸び差、振動の増大、低圧排気室の温度高、軸受油圧の低下、主油ポンプの吐出圧の低下、ボイラ・発電機故障などの諸現象を検出することにより、発電設備の事故を未然に防止するか又は事故が発生したとしてもその事故による損傷を最小限に抑えることができるように各種の保安装置を設けている。
【0010】
例えば、通常運転中にタービンの回転数が設定回転数以上に上昇した場合やその他のタービン異常が発生した場合、その異常を異常検出部で検出し電気的な異常信号を出力する。この異常信号は、例えば、図4に示された主蒸気止め弁200の油圧駆動装置20に設置された急速作動電磁弁21および22に伝達されるようになっている。
【0011】
以下、図4を参照して蒸気弁200の油圧駆動装置20部分の構成について説明する。図4は蒸気弁装置200の一例として、蒸気タービンへのエネルギ流入を遮断する従来の主蒸気止め弁の油圧駆動システムの構成を示す。
【0012】
図4において、200は蒸気弁、201は蒸気弁200の主弁、202はピストンである。203はピストン202によって内部を弁開側の室(以下、下部シリンダという)204および弁閉側の室(以下、上部シリンダという)205に仕切られるとともに両側に作動油が出入りするポートを有する複動形の油圧シリンダである。そして206は油圧配管(油路ともいう)および各種弁を備えて前記下部シリンダ204および上部シリンダ205を図示しない油圧発生装置および油タンクに接続する油圧系統である。なお、これらピストン202、油圧シリンダ203、油圧系統206で蒸気弁200の油圧駆動装置20を構成している。
【0013】
主蒸気止め弁200は、後述するサーボ弁25を用いて弁位置の制御が可能な機構となっている。主蒸気止め弁200として、起動時等の蒸気流量制御を行うべく副弁を内蔵したタイプのものを用いることができる。
【0014】
主蒸気止め弁200の主弁201の上流には蒸気圧力が作用しており、主弁201に直結されたピストン202を収容する油圧シリンダ203の下部に位置する下部シリンダ204内に作動油が蓄積されてピストン202の下部に油圧が作用することにより、蒸気圧力に打ち勝って主弁201を開弁する。
一方、蒸気タービンの異常時には、ピストン202の下部シリンダ204に蓄積された油を排出すことにより、主弁201を閉弁させるように動作する。
【0015】
図4において、図示しない油圧発生装置から供給された作動油26は、一点鎖線枠で囲んだ油圧系統206の入口側分岐点J1で、まず2本の油圧配管pl1、pl2に分岐され、一方の油圧配管pl1は第1の油フィルタ27に流入し、他方の油圧配管pl2は第2の油フィルタ(サーボ弁専用の油フィルタ)28に流入する。油圧配管pl1から第1の油フィルタ27に流入した作動油は、当該第1の油フィルタ27の出口側分岐点J2で更に2本の油圧配管pl3、pl4に分岐される。
【0016】
このうち一方の油圧配管pl3は、蒸気弁200の蒸気流量制御機能を司るサーボ弁25のPポートに接続される。このサーボ弁25は、入出力ポートを有するスリーブ(筒)内に移動可能なスプール(糸巻状の軸)を収容し、図示しないタービン制御装置から送られてくる弁位置制御信号をコイル25Cで受けることによりスプールの位置を制御されるように構成されており、当該サーボ弁25のパイロット油は前記第2の油フィルタ28を介して供給されている。
【0017】
このため、図示しないタービン制御装置から弁位置制御信号がコイル25Cに入力されると、前記油圧配管pl3からPポートに供給された作動油26は弁位置制御信号に従ってPポートからBポートを経て分岐点J3に至る。
【0018】
作動油はこの分岐点J3から油圧配管pl9を介してピストン202の下部シリンダ204に供給されるとともに、同時に油圧配管pl10を介してカートリッジ弁29および30のAポートにも供給される。主蒸気止め弁200のピストン202は、サーボ弁25を通過した作動油26により開閉動作を行う。
【0019】
一方、前述した分岐点J2で分岐された他方の油圧配管pl4は、分岐点J4で再び2本の油圧配管pl5、pl6に分岐される。そして、油圧配管pl5は急速作動電磁弁21のPポートに接続され、油圧配管pl6は急速作動電磁弁22のPポートに接続される。これら急速作動電磁弁21および22は、スリーブに3個の入出力ポートを設け、このスリーブ内にスプールを移動可能に収容した「3ポート2位置単動電磁弁」として構成されている。
【0020】
これら急速作動電磁弁21および22は、蒸気タービンのあらゆる異常時に蒸気タービンに流入する蒸気(流入エネルギー)を遮断する重要な機器であるため、蒸気タービンの通常運転時には常時励磁状態を維持し、異常時には無励磁状態となるように構成されている。また、急速作動電磁弁21への異常信号は図示しないシーケンス回路から2重化された励磁コイル23a、23bに印加されるように構成されている。同様に急速作動電磁弁22への異常信号も図示しないシーケンス回路から2重化された励磁コイル24a、24bに印加されるように構成されている。
【0021】
上述のように、蒸気タービンの通常運転中、急速作動電磁弁21、22の励磁コイルコイル23a、23bおよび24a、24bは常時励磁状態であることから、作動油26はそれぞれの急速作動電磁弁21、22のPポートからAポートを通過したあと、油圧配管pl13、pl14を介してそれぞれの急速作動電磁弁21、22に付帯して設けたカートリッジ弁29、30の二次側に供給される。なお、カートリッジ弁29および30のBポートは油圧配管pl7を介して油圧駆動装置20の上部シリンダ205のポートに接続されるとともに、前記サーボ弁25のTポートに接続されるようになっている。
【0022】
これらサーボ弁25を通過しカートリッジ弁29、30の一次側Aポートに供給された作動油26と、油圧配管pl5、pl6からそれぞれ急速作動電磁弁21、22のPポートおよびAポートを通過しカートリッジ弁29、30の二次側に供給された作動油26とは、カートリッジ弁29、30の弁体31、32に対して同時に作用するため、弁体31、32の両側に作用する力はバランスする。したがって、カートリッジ弁29、30の弁体31、32は移動することはない。
【0023】
ここで、図示しない蒸気タービンの保安装置の異常検出部が異常を検出したとする。すると、異常検出部から出力された異常信号は、図示しないシーケンス回路を介して、図4に示す蒸気弁200の油圧駆動装置20に設置された急速作動電磁弁21および22のコイル23a、23bおよび24a、24bに電気的に伝達される。
【0024】
急速作動電磁弁21および22のコイル23a、23bおよび24a、24bは、この異常信号を入力すると、今までの常時励磁状態から無励磁状態に反転する。これにより、それまで急速作動電磁弁21および22のPポートからAポートを通過して油圧配管pl13、pl14を介してカートリッジ弁29、30の二次側に供給されていた作動油26は、急速作動電磁弁21、22によって切り換えられ、油圧配管pl8により排油口(ドレン口)33を通して図示しない油タンクに接続される。
【0025】
このためカートリッジ弁29および30は、サーボ弁25を経て油圧配管pl10から一次側に供給された作動油26の油圧力により弁体31、32が押し戻され、Aポートを開口する。この結果、ピストン202の下部シリンダ204に蓄積された作動油26は、油圧配管pl9およびpl10を通ってカートリッジ弁29、30のAポートに至り、当該カートリッジ弁29、30のBポートから排出されるので蒸気弁200は閉弁する。
【0026】
この時、カートリッジ弁29、30のBポートは、油圧配管pl7により油圧駆動装置20のピストン202の上部に位置する上部シリンダ205のポートに接続されているので、この上部シリンダ205内にカートリッジ弁29、30のBポートからの作動油が流入し、更に、ピストン202の上部シリンダ205から油圧配管pl8、排油口(ドレン口)33を経由して図示しない油タンクへ排出される。
【0027】
このように、油圧シリンダ203内のピストン202の下部シリンダ204に蓄積された作動油26を一旦ピストン202の上部シリンダ205に流入させることにより、ピストン202を押し下げる作用が生じ、また油タンクとして作用するので、より急速にかつ確実に蒸気弁200を閉弁することができる。
【0028】
なお、カートリッジ弁29、30の二次側にはそれぞれの弁体31、32のリセットバネ34、35が組み込まれているので、カートリッジ弁29、30のAポートの油圧が消滅すればカートリッジ弁29、30の弁体31、32はリセットバネ34、35の力により自動的にAポートの開口を塞ぐように全閉状態に戻される。
【0029】
以上述べた図4に示した蒸気弁200の油圧駆動装置20は、サーボ弁25を備えて主弁201の弁位置を制御する機能を有するものであるが、蒸気弁の用途によっては単に主弁をオン/オフさせる機能のものもある。
【0030】
図5は、従来のオン/オフ機能を備えた蒸気弁300の駆動装置40の構成図である。なお、図5中、図4と同一機能の部品には同一符号を付して重複した説明は適宜省略する。
図5において、300は蒸気弁、301は主弁、302はピストンである。303はピストン302によって内部を弁開側の室(以下、下部シリンダという)304および弁閉側の室(以下、上部シリンダという)305に仕切られるとともに両側に作動油が出入りするポートを有する複動形の油圧シリンダである。そして306は配管および各種弁を備えて前記下部シリンダ304および上部シリンダ305を図示しない油圧発生装置および油タンクに接続する油圧系統である。なお、これらピストン302、油圧シリンダ303および油圧系統306によって蒸気弁300の油圧駆動装置40を構成している。
【0031】
図5に示す油圧系統306が図4の油圧系統206と異なる点は、図4で採用した第2の油フィルタ28を省くとともに、サーボ弁25をテスト電磁弁36(これを、第2の電磁弁とも呼ぶ)に置き換え、このテスト電磁弁36を通常運転時には無励磁(すなわち、常時無励磁)にて運用するようにした点である。
【0032】
テスト電磁弁36も前記サーボ弁25と同様に入出力ポートを有するスリーブ内に移動可能に収容されたスプールの位置がコイルによって制御されるように構成されており、通常運転中に蒸気弁300の弁棒の固着事象を防止する目的で実施される弁テスト時に、図示しないテスト装置からテスト電磁弁36のコイル36Cに送られてくる模擬信号によって励磁されて、ポートを切り換え、油圧配管pl9をテスト電磁弁36のポートAを介して油圧配管pl7に接続し、上部シリンダ305のポートに接続する。
【0033】
これにより、ピストン302の下部シリンダ304内の油は、油圧配管pl9、pl7、上部シリンダ305、油圧配管pl8を経て排油口(ドレン口)33からゆっくり排出され、蒸気弁300の主弁301を閉弁するように動作する。蒸気弁300の主弁301が全閉した後、当該テスト電磁弁36を励磁から無励磁に反転すると、主弁301はゆっくりと開弁し、弁テストは終了となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0034】
【特許文献1】特開2005―307865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
通常運転中の蒸気タービンを停止することなく油圧駆動装置内の不適合部品を正常部品へ交換することが可能であれば、発生する被害は最小限にとどめることができる。
上述したように、蒸気タービンに用いられる蒸気弁装置の油圧配管は信頼性の高い油圧システムであるが、従来の蒸気弁装置の油圧配管は、通常運転中に例えばサーボ弁やテスト電磁弁に特性不良あるいは動作不良が生じた場合、蒸気弁装置が正常動作しない事態に陥ることが懸念される。
【0036】
従来の蒸気弁装置の油圧配管では、常に高圧の作動油が供給されているので、油圧配管の一部を開放して不適合品を正常部品に交換しようとすると作動油が飛散して危険な状態になる。このため従来の蒸気弁装置の油圧配管では、蒸気タービンの通常運転中、不適合部品を取り外して正常部品に交換することができなかった。
【0037】
そこで、本発明の実施形態は上述した課題を解決するために、蒸気タービン等ターボ機械の通常運転中に不適合部品を取り外して正常部品との交換を可能とすることにより、メンテナンス性の向上した蒸気弁装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0038】
本実施形態の蒸気弁装置によれば、ターボ機械の蒸気入口に設置され、当該ターボ機械への蒸気の流入または遮断を行なう蒸気弁と、前記蒸気弁を開閉駆動するピストン、当該ピストンによって内部を弁閉側の室および弁開側の室に仕切られる油圧シリンダおよび当該油圧シリンダ内の作動油の導入または排出を行う油圧系統を備えた油圧駆動装置と、を備えた蒸気弁装置において、前記ターボ機械の通常運転時は各入出力ポート間の連絡を第1の状態に維持し、保安装置からの異常信号若しくは弁テスト時の模擬信号を入力したとき前記各入出力ポート間の連絡を前記第1の状態から第2の状態に切り替えることにより、油圧発生装置から給油される作動油の油路を切り替える第1の電磁弁と、前記第1の電磁弁が第1の状態に維持されているときは当該第1の電磁弁から出力される作動油を供給されて弁閉状態を維持し、前記第1の電磁弁が第2の状態に切り替えられて前記作動油の供給が遮断されたときは前記弁閉状態から弁開状態に切り替わって前記油圧シリンダ内から作動油を排出する油路を形成する第1のカートリッジ弁と、前記油圧発生装置から供給される作動油を前記弁開側シリンダ内へ供給する油路の途中に設けられたサーボ弁または第2の電磁弁と、前記第1の電磁弁が第1の状態にあるときは作動油が遮断されていることにより弁開状態を維持して、前記油圧発生装置から供給される作動油を前記サーボ弁または第2の電磁弁に供給し、前記第1の電磁弁が前記第1の状態から第2の状態に切り替えられると弁開状態から弁閉状態に切り替わって前記作動油が前記サーボ弁または第2の電磁弁に給油されるのを遮断する第2のカートリッジ弁と、から前記油圧駆動装置の油圧系統を構成したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態1における蒸気弁の油圧駆動装置の構成図。
【図2】本発明の実施形態2における蒸気弁の油圧駆動装置の構成図。
【図3】蒸気タービンが設けられた代表的な発電設備の蒸気系統図。
【図4】従来技術の蒸気弁の油圧駆動装置の構成図。
【図5】従来技術の他の蒸気弁の油圧駆動装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、既に説明した図4および図5と共通する構成部品については同一符号を付してその説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0041】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1における蒸気弁の駆動装置の構成図である。この実施形態1は、図4に示した従来技術の課題解消を図るための実施形態であるが、図4とは次の点で構成上相違する。
【0042】
第1の相違点は、図4の従来技術の場合、急速作動電磁弁21および22を「3ポート2位置単動電磁弁」により構成したが、本実施形態1で採用する急速作動電磁弁(第1の電磁弁とも呼ぶ)521および522は「4ポート2位置単動電磁弁」で構成し、さらにそれに付随してこの急速作動電磁弁521および522の出力Bポート側に油圧配管pl11、pl12の一端を接続した点にある。
【0043】
第2の相違点2は、サーボ弁25の入力ポート側に新たにカートリッジ弁(第2のカートリッジ弁ともいう)525および526を設け、このカートリッジ弁525および526の出力ポート側を、前記油圧配管pl11、pl12の他端に接続して急速作動電磁弁521、522のBポート側に連通するように構成した点である。
【0044】
以下、図1を参照して実施形態1について、まず、油圧系統206の構成から詳細に説明する。
図1において、図示しない油圧発生装置に接続された油圧配管pl1は、一点鎖線枠で囲んだ油圧系統206の入口側に設けた油フィルタ27に接続され、この油フィルタ27の出口側の分岐点J2で2本の油圧配管pl3およびpl4に分岐される。この2本の油圧配管のうち、一方の油圧配管pl3は、分岐点J2とサーボ弁25のPポートとの間を接続して給油管として機能するものであり、この油圧配管pl3の中間部には2個のカートリッジ弁526および525をカスケード(直列)状態に接続している。
【0045】
すなわち、2個のカートリッジ弁のうち、一方のカートリッジ弁526のAポートを油圧配管pl3により分岐点J2に接続し、このカートリッジ弁526のBポートをもう一方のカートリッジ弁525のAポートに接続し、さらにこのカートリッジ弁525のBポートを油圧配管pl3によりサーボ弁25のPポートに接続する構成となっている。
【0046】
これらカートリッジ弁526および525は、それぞれ内部を弁体528、527によって一次側と二次側とに仕切っており、さらに、一次側にその弁体のリセットバネ530、529を組み込んでいる。このリセットバネ529および530は、カートリッジ弁525および526の二次側の油圧が消滅した場合に復元力により弁体527、528を自動的にカートリッジ弁525および526のAポートの開口を開き全開状態に戻す。ここで、弁体527、528の弁シートは、漏洩がゼロとなるようにポペット形状のメタルタッチ(金属接触)であり、完全に流体の流れを止める機能を有するタイトシャット型が望ましい。
【0047】
そして、サーボ弁25のパイロット油は、カートリッジ弁525のBポート下流の分岐点で分流して、第2の油フィルタ28を介して供給されるようになっている。この第2の油フィルタ28は油フィルタ26と直列に配列されているため、省略しても差し支えない。図中の符号531および532は、それぞれカートリッジ弁525および526のBポート下流に設置した圧力検出タップであり、ここに圧力センサーを接続することによって作動油26の圧力を計測することができるようになっている。
【0048】
ところで、サーボ弁25のBポートに接続された油圧配管は、分岐点J3で油圧配管pl9とpl10とに分岐される。一方の油圧配管pl9は油圧シリンダ203の下部シリンダ204に開口され、他方の油圧配管pl10はカートリッジ弁(第1のカートリッジ弁ともいう)29および30のAポートに接続される。
【0049】
これらカートリッジ弁29、30は、それぞれ内部を弁体31、32によって一次側と二次側とに仕切っており、さらに、二次側にその弁体のリセットバネ33、34を組み込んでいる。さらに、カートリッジ弁29、30は、Bポートを油圧配管pl7により前記サーボ弁25のTポートに接続される。
【0050】
一方、前記分岐点J2で分岐された他方の油圧配管pl4は、分岐点J4で更に油圧配管pl5とpl6とに分岐される。このうち油圧配管pl5はオリフィスを介して急速作動電磁弁521のPポートに接続され、他方の油圧配管pl6はオリフィスを介して急速作動電磁弁522のPポートに接続される。
【0051】
なお、これら急速作動電磁弁521および522は「4ポート2位置単動電磁弁」で構成され、2重化された励磁コイル523a、523bおよび524a、524bを有している。
【0052】
これらの励磁コイル523a、523bおよび524a、524bは、蒸気タービンの通常運転中は常時励磁されて、スリーブの内部に配置したスプールを図示の位置(これを第1の位置という)に維持することにより、スリーブに設けた4個の入出力ポートのうち、PポートとAポートとを連絡し、同時にBポートとTポートとを連絡させている。図示の急速作動電磁弁521および522は、それぞれの励磁コイル523a、523bおよび524a、524bが励磁状態から無励磁状態になると、スプールがバネの復元力によってスリーブ内を第1の位置から別の位置(第2の位置)に移動することによりPポートとBポートとを連絡し、AポートとTポートとを「連絡」するようになっている。ここで、「連絡」とは、スリーブに設けた入出力ポート(ここでは、Pポート、Aポート、BポートおよびTポートの4ポートを指す)がスプールに形成された通路によって連通し油路を形成する状態、すなわち作動油26が流れる状態を意味している。
【0053】
図1の常時励磁の状態では、急速作動電磁弁521、522は、Aポートを油圧配管pl13、pl14を介して前記カートリッジ弁29、30の二次側にそれぞれ接続し、Bポートを油圧配管pl11、pl12を介して前記カートリッジ弁525および526の二次側に接続されている。さらに、Tポートを油圧配管pl8により上部シリンダ205に接続されるとともに、排油口(ドレン口)33に接続されるようになっている。
【0054】
次に、本実施形態1における蒸気弁装置の動作を説明する。
蒸気タービンの通常運転時には、図1の油圧系統206中の各弁の開閉状態は次のようになっている。
【0055】
すなわち、油圧シリンダ203の下部シリンダ204には作動油26による油圧が作用し、一方、上部シリンダ205は排油口(ドレン口)33から図示しない油タンクに接続されているため油圧が作用しない。このため、主弁201は開き主蒸気は流れている。そして、急速作動電磁弁521および522は常時励磁状態に維持されているので、第1の油フィルタ27で濾過された作動油26は油圧配管pl5、pl6より急速作動電磁弁521および522のPポートに給油され、同弁のPポートからAポート、さらに油圧配管pl13、pl14を通してカートリッジ弁29、30の二次側に給油される。
【0056】
このとき、急速作動電磁弁521、522のTポートは排油口(ドレン口)33から図示しない油タンクに接続されて油圧がないので、カートリッジ弁525および526のAポートの開口はリセットバネ529、530の復元力により開いている。
【0057】
このため、第1の油フィルタ27で濾過された作動油26はカートリッジ弁526および525を順に通過して、サーボ弁25のPポートに給油され、さらに、サーボ弁25のBポートから油圧配管pl10を介して前記カートリッジ弁29、30の一次側(Aポート)に給油される。
【0058】
カートリッジ弁29、30の一次側(Aポート)に給油された作動油26と、二次側に給油された作動油26とは、弁体30、31それぞれの両側に同時に作用してバランスするため、弁体30、31自体は移動しない。したがってカートリッジ弁29、30のAポートは常時閉の状態を維持する。
【0059】
以上述べた蒸気タービンの通常運転中に保安装置の異常検出部が異常を発生したとする。
蒸気タービンに異常が発生すると、図示していない保安装置内の異常検出部がこれを検出して電気的な異常信号を出力する。この電気的な異常信号は、図示していないシーケンス回路装置を経て図1に示す油圧系統206内の急速作動電磁弁521、522のコイル523a、523bおよび524a、524bに伝達される。
【0060】
すると、常時励磁状態の急速作動電磁弁521、522は無励磁状態になり、バネの復元力によりスプールを第1の位置から第2の位置に移動させ、常時励磁状態のときPポートからAポートを通過してカートリッジ弁29、30の二次側に給油していた作動油26を遮断する。これを急速作動電磁弁521、522の動作という。
【0061】
この急速作動電磁弁521、522の動作状態では、カートリッジ弁29および30の弁体31、32にそれぞれ作用していた力のバランスが崩れ、弁体31および32は図示の状態から上方に移動してAポートの開口を開き、油圧配管pl10と油圧配管pl7とを、カートリッジ弁29および30のAポートおよびBポートを介して連通させる。
【0062】
すると、カートリッジ弁29、30のAポートと同一油圧に維持されている下部シリンダ204内に蓄積された作動油26は、油圧配管pl9、油圧配管pl10、カートリッジ弁29、30のAポート、Bポートを通って油圧配管pl7側に排出される。さらに作動油26は、油圧配管pl7から上部シリンダ205に入り、さらに油圧配管pl8を通って排油口(ドレン口)33から図示していない油タンクに排出される。このためピストン202は、図示の状態から下がり、蒸気弁200の主弁201を閉弁するように駆動する。
【0063】
これと同時に、前述した急速作動電磁弁521および522の動作によって、油圧発生装置からの作動油26がそのPポートからBポートを通り、さらにBポートから油圧配管pl11、pl12を介してカートリッジ弁525および526の二次側に供給される。この結果、カートリッジ弁525および526は、弁体527、528がバネ529、530の復元力に抗して図示の状態から下方に移動し、Aポートの開口を全閉にする。
【0064】
このように、従来技術(図3)の場合であれば、主弁201が閉弁するとき、作動油26を油圧発生装置からサーボ弁25を通過してカートリッジ弁29、30のAポートからBポートを経由して排油口(ドレン口)33から油タンクに排出していたが、本実施形態1によれば、カートリッジ弁525および526の弁体527、528がAポートの開口を全閉にするので、油圧発生装置から供給される作動油26の流出防止を図ることができる。
【0065】
なお、以上の説明では、蒸気タービンの通常運転中に保安装置内の異常検出部が異常を検出した場合を例に挙げたが、蒸気タービンの異常ではなく、図示しないテスト装置による弁テスト時の模擬信号によって急速作動電磁弁521および522を常時励磁状態から無励磁状態に切り替える場合でも、油圧駆動装置20は同様に動作する。
【0066】
以上述べたように、本実施形態1によれば、サーボ弁25の上流すなわち、給油管の途中にカートリッジ弁525および526をカスケード接続し、ターボ装置の異常時または弁テスト時に急速作動電磁弁521、522を動作させて前記カートリッジ弁525および526を閉弁させるように構成したので、サーボ弁25に供給される作動油26を確実に遮断することができる。
【0067】
この結果、万一、サーボ弁に不適合が発生しても、運転を継続したまま不良品を取り外して正常品と容易に交換できるので、蒸気弁装置としてのメンテナンス性が良くなり、蒸気弁装置を含め、蒸気タービン全体として更なる信頼性の向上を図ることができる。
【0068】
また、カートリッジ弁525および526を閉弁してサーボ弁25に供給される作動油26を遮断することにより、カートリッジ弁525および526の下流側に接続されるサーボ弁は、作動油の漏洩を気にすることなく容易に取り外して交換することが可能となるので蒸気弁装置としてのメンテナンス性が良くなる。この交換に際しては、カートリッジ弁525および526のBポート下流に設置した圧力検出タップ540、541にて油圧を計測し、油圧の無いことを確認することでカートリッジ弁525および526からの漏洩を確認できるので更なる安全が確保できる。
【0069】
さらに、急速作動電磁弁521、522、カートリッジ弁525および526を2重化し、カートリッジ弁525および526をカスケード接続したので、いずれか一方のカートリッジ弁が動作するだけでもサーボ弁25への作動油26の給油を確実に遮断することができる。
【0070】
なお、2台のカートリッジ弁525および526の代わりにON/OFF動作する電磁弁を2台設置することも考えられるが、このON/OFFの電磁弁では、時間遅れやシーケンス回路装置からの異常信号に対する連携の乱れ(誤作動)の発生が予想されることや、ON/OFFの電磁弁では構造的に弁シートを有しないスプール形状であるため、作動油の漏洩を完全に遮断できず、本実施形態1で採用したカートリッジ弁525および526よりも信頼性に劣るものと推定される。
【0071】
さらに、本実施形態1は、蒸気タービンをリセットして初めて急速作動電磁弁521および522が復帰(無励磁状態から励磁状態へ)するので、動作してから復帰するまでの間カートリッジ弁525および526は全閉状態にある。このため、動作してから復帰するまでの間、油圧発生装置からの作動油26は、カートリッジ弁525および526を通過して下流側に設置されたサーボ弁25に給油されることはない。
【0072】
このことは蒸気タービンのリセット操作までの期間に、たとえ誤ってサーボ弁25に開弁の指令信号が入力されたとしても蒸気弁200が開弁することはないので、一種の安全装置の役割を担っているといえ、非常に安全に配慮した蒸気弁装置であるといえる。
【0073】
[実施形態2]
以下、図2を参照して本発明の実施形態2について説明する。
図2は、本発明の実施形態2における蒸気弁の駆動装置の構成を示す図である。
この実施形態2の油圧系統306は、図5に示した従来技術の課題解消を図るための実施形態で、構成部品の多くは前述した実施形態1の図1の油圧系統206と共通であるが、図1と構成上相違する点は、サーボ弁25をテスト電磁弁36(第2の電磁弁ともいう)に置き換えた点にあり、その他の点は図1および図5から類推説明できるため、ここでの詳細説明は省略し、概略説明に留める。
【0074】
本実施形態2の場合、異常検出部からの異常信号、あるいは弁テスト時の模擬信号に基づいて急速作動電磁弁521および522が動作すると、カートリッジ弁525および526のAポートが全閉となるので、図示しない油圧発生装置からのテスト電磁弁36への作動油26の給油が遮断される。
【0075】
以上説明した本実施形態2によれば、テスト電磁弁36の上流すなわち、給油管の途中にカートリッジ弁525および526をカスケード接続し、図示しないシーケンス回路から蒸気弁に異常信号の模擬信号を発信して急速作動電磁弁521、522を動作させて前記カートリッジ弁525および526を閉弁させるように構成したので、テスト電磁弁36に供給される作動油26を確実に遮断することができ、電磁弁に不適合が発生しても、運転を継続したまま不良品を取り外して正常品と容易に交換できるので、蒸気弁装置としてのメンテナンス性が良くなり、蒸気弁装置を含め、蒸気タービン全体として更なる信頼性の向上を図ることができる。
【0076】
また、このようにカートリッジ弁525および526を閉弁してテスト電磁弁36に供給される作動油26を遮断することにより、カートリッジ弁525および526の下流側に接続されるテスト電磁弁36は、作動油の漏洩を気にすることなく容易に取り外して交換することが可能となるので蒸気弁装置としてのメンテナンス性が良くなる。この交換に際しては、カートリッジ弁525および526のBポート下流に設置した圧力検出タップ540、541にて油圧を計測し、油圧の無いことを確認することでカートリッジ弁525および526からの漏洩を確認できるので更なる安全が確保できる。
【0077】
さらに、急速作動電磁弁521、522、カートリッジ弁525および526を2重化し、カートリッジ弁525および526をカスケード接続したので、いずれか一方のカートリッジ弁が動作するだけでもテスト電磁弁36への作動油26の給油を確実に遮断することができる。
【0078】
さらにまた、本実施形態2は、蒸気タービンをリセットして初めて急速作動電磁弁521および522が復帰(無励磁状態から励磁状態へ)するので、動作してから復帰するまでの間カートリッジ弁525および526は全閉状態にある。このため、動作してから復帰するまでの間、油圧発生装置からの作動油26は、カートリッジ弁525および526を通過して下流側に設置されたテスト電磁弁に給油されることはない。
【0079】
このことは蒸気タービンのリセット操作までの期間に、たとえ誤ってテスト電磁弁36に開弁の指令信号が入力されたとしても蒸気弁200が開弁することはないので、一種の安全装置の役割を担っているといえ、非常に安全に配慮した蒸気弁装置であるといえる。
【0080】
また、従来の蒸気弁装置の駆動機構では、蒸気タービンに異常が発生し、急速作動電磁弁21、23が動作して無励磁状態になった以降、それまでテスト電磁弁36を介して供給していたピストン302への油は、下部シリンダ04に溜まることなくカートリッジ弁29、30のAポートの開口を経由して排油口(ドレン口)33から排出していたが、本実施形態2によれば急速作動電磁弁521および522の動作に連動してカートリッジ弁525および526を閉弁とし、作動油26を遮断するので、テスト電磁弁36の開閉状態にかかわらず排油口(ドレン口)33からの排出を防止できる利点も得られる。
以上説明したように、各実施形態によれば、蒸気弁装置のメンテナンス性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0081】
20,40…油圧駆動装置、25…サーボ弁、36…テスト電磁弁(第2の電磁弁)、521,522…急速作動電磁弁(第1の電磁弁)、29,30…カートリッジ弁(第1のカートリッジ弁)、525,526…カートリッジ弁(第2のカートリッジ弁)、200,300…蒸気弁装置、201,301…主弁、202,302…ピストン、203,303…油圧シリンダ、204,304…下部シリンダ、205,305…上部シリンダ、206,306…油圧系統、pl1〜pl14…油圧配管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械の蒸気入口に設置され、当該ターボ機械への蒸気の流入または遮断を行なう蒸気弁と、前記蒸気弁を開閉駆動するピストン、当該ピストンによって内部を弁閉側の室および弁開側の室に仕切られる油圧シリンダおよび当該油圧シリンダ内の作動油の導入または排出を行う油圧系統を備えた油圧駆動装置と、を備えた蒸気弁装置において、
前記ターボ機械の通常運転時は各入出力ポート間の連絡を第1の状態に維持し、保安装置からの異常信号若しくは弁テスト時の模擬信号を入力したとき前記各入出力ポート間の連絡を前記第1の状態から第2の状態に切り替えることにより、油圧発生装置から給油される作動油の油路を切り替える第1の電磁弁と、
前記第1の電磁弁が第1の状態に維持されているときは当該第1の電磁弁から出力される作動油を供給されて弁閉状態を維持し、前記第1の電磁弁が第2の状態に切り替えられて前記作動油の供給が遮断されたときは前記弁閉状態から弁開状態に切り替わって前記油圧シリンダ内から作動油を排出する油路を形成する第1のカートリッジ弁と、
前記油圧発生装置から供給される作動油を前記弁開側シリンダ内へ供給する油路の途中に設けられたサーボ弁または第2の電磁弁と、
前記第1の電磁弁が第1の状態にあるときは作動油が遮断されていることにより弁開状態を維持して、前記油圧発生装置から供給される作動油を前記サーボ弁または第2の電磁弁に供給し、前記第1の電磁弁が前記第1の状態から第2の状態に切り替えられると弁開状態から弁閉状態に切り替わって前記作動油が前記サーボ弁または第2の電磁弁に給油されるのを遮断する第2のカートリッジ弁と、
から前記油圧駆動装置の油圧系統を構成したことを特徴とする蒸気弁装置。
【請求項2】
前記第1の電磁弁は、通常時は励磁状態に維持され、保安装置からの異常信号若しくは弁テスト時の模擬信号を入力したときに無励磁状態に切り替えられて各入出力ポート間の連絡を切り替えることを特徴とする請求項1記載の蒸気弁装置。
【請求項3】
前記第1の電磁弁、前記第1のカートリッジ弁および前記第2のカートリッジ弁を複数台ずつ設けたことを特徴とする請求項1または2記載の蒸気弁装置。
【請求項4】
前記複数台の第2のカートリッジ弁をカスケードに接続したことを特徴とする請求項3記載の蒸気弁装置。
【請求項5】
前記複数台の第2のカートリッジ弁の各出力ポート側に圧力検出タップを設けたことを特徴とする請求項4記載の蒸気弁装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−82795(P2012−82795A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231582(P2010−231582)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】