説明

衛星位置決め方法およびその設備

【課題】中高度軌道衛星での時間情報の異常発生を、地上の使用者側に、確実に即時に報知できる。
【解決手段】通常使用される中高度軌道に位置する航法衛星1からは固有の第1の時間・位置情報を送信し、複数個の基準無線標識11を宇宙に配分し、特定の第2の時間・位置情報と特定の無線電気信号を送信する。各航法衛星1内では、航法衛星1と基準無線標識11の各々との間の距離と変化率とが計算され、さらに、基準無線標識11から送信された無線電気信号に現われるドップラ周波数が測定され、これらの距離値同士と距離変化率同士との変化が比較され、比較結果が変則を表す場合、航法衛星1が比較結果を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星による地球上の位置決めシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
衛星位置決めシステムは、地球の周囲の(約25,000km)の中間高度の軌道に位置する航法衛星の一群からなることは既知である。これらの航法衛星とそれらの軌道は一般に、当業界では“MEO衛星”および“MEO軌道”(Medium Earth Orbit (中高度軌道))と称される。MEO衛星は幾つかの軌道面上に均一に配分されており、地球上のどの点でも、使用者は幾つかのMEO衛星(少なくとも3つ、使用者がその高度を確定するためには4つ)を、即ち、これらと一直線状に見ることができ、これらからそれ自体の地上の位置を演繹することができる。
【0003】
各MEO衛星は高安定性で高精密な原子時計と、地上の使用者に(共通基準に対する)修正時間と衛星の天体暦とからなるメッセージを宛てる装置の電子部品とを有する。幾つかのMEO衛星から受け取ったこれらのメッセージに基づき、使用者は色々の衛星からその距離を目視で決定し、よってこれから地上の座標上の位置を演繹する。上記の一群のMEO衛星の公称操作を確実にするため、地上の管理センタは各MEO衛星の軌道と衛星内の時間とを測定する。この管理センタは、未来の時間のため、各MEO衛星より放送される、MEO衛星の天体暦と時間の修正を計算する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの地上の位置決めシステムの主たる欠点は、地上の使用者の位置決めの質が、各MEO衛星により放送される天体暦と修正された時間との質に基づくことである。そこで、管理センタのエラーあるいはMEO衛星内での故障に引き続き、1つ以上のMEO衛星により放送される実際の位置、修正時間および/または天体暦が間違い、よって衛星の視覚領域における全ての使用者に対し位置決めエラーを生じる。このエラーは最終的には、MEO衛星を監視している管理センタにより検知され、修正されるが、その間、そのシステムを、重要な機能、例えば、航行に用いている幾人かの使用者は非常に危険な状態に陥る。
【0005】
MEO衛星の設計を変えて、それを外側の時間基準に従動させてMEO衛星により送信されるメッセージの信頼性を増加させる幾つかの解決策が既に提案されている。然し、これら全ての解決策では、MEO衛星での変則が地上の監視ステーションのネットワークが確実に検知し、これらの変則に関する情報キュー(合図)を管理センタに送信し、これらの変則の修正が上記の管理センタに任される。加えて、効果的であるためには、これらの解決策は、複数の平行チャネルにより上記の管理センタに永久に連結された少なくとも50の監視ステーションを駆使し、この結果、設置と使用費用が高くなる。
【0006】
更に、地上の監視ステーションのネットワークの変則の検知によりMEO衛星の位置の回復の正確さが非常に薄弱となる。特に、特定のMEO衛星にとっては、地球の直径がMEO軌道の直径に対し小さいので、小さい立体角内に全て位置する地上のステーションから全ての距離測定が行なわれる。よって、水平面内での正確さが制限され、従って、変則の瞬間的検知の信頼性が減少する。
【0007】
加えて、地上の監視ステーションのそのようなネットワークにより行なわれる全て測定は局部的影響(対流圏誤差、電離層誤差、多光路誤差)により乱され、よって測定誤差を生じ、これらの誤差が、これらに非常に近い許容閾値が固定されていれば、変則と危険とを生じる誤った態勢を検知する確実性を悪化させる。
【0008】
地上の監視ステーションのネットワークにより変則を検知することのもう1つの欠点は、変則がMEO衛星で生じる時点と使用者がこの変則を最終的に警告される瞬間との間の潜在時間により生じる。特に、検知/通知チェーンは世界的ネットワーク・ステーションと、このステーションの全ての測定に基づき、変則を検知する管理センタと、警告メッセージを衛星に放送するステーションと警告メッセージをMEO衛星で繰り返すシステムとを含む。この長くて複雑なチェーンは、変則の発生と使用者への通知との間の潜在時間を導き、この潜在時間は、例えば、空力学的分野で応用されるような最も高い操作信頼性要件に適合するのが難しい。
【0009】
本発明の目的はこれらの欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このため、本発明による地球上の使用者の位置決め方法は、中間高度の軌道に位置し、少なくとも1つの地上の管理センタにより管理される複数の航法衛星を駆使し、この航法衛星の各々は固有の第1の時間・位置情報を送信し、
− 上記の地上の管理センタにより管理され、特定の第2の時間・位置情報と特定の無線電気信号を送信できる複数個の基準無線標識が宇宙に配分されており、
− 各航法衛星内では
・上記の送信された第2の時間・位置情報が上記の基準無線標識の少なくとも幾つかにより検知され、
・上記の航法衛星と上記の無線標識の各々との間の距離とこれらの距離の変化率とをそれぞれ示す第1の値と第2の値が上記の第1および第2の時間・位置情報に基づき計算され、
・送信された上記の無線電気信号に現れるドブラー(Doppler)周波数の変化が上記の基準無線標識により測定され、
・上記の航法衛星と上記の無線標識の各々との間の距離と、これらの距離の変化率とをそれぞれ示す第3の値と第4の値がドップラー周波数の上記の変化に基づき計算され、
・各基準無線標識に対し、上記の第1の距離値と第3の距離値、ならびに第2の距離変化率値と第4の距離変化率値とが比較され、
・この比較の結果を示す信号が発生され、
・少なくとも上記の比較が変則を現す場合、上記の航法衛星がこの比較結果の信号を上記の使用者に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
よって、本発明によれば、各MEO航法衛星は上記の送信無線標識と一方向に連絡し、使用者に送信する必須の情報が各瞬間で有効であることを自主的に確認できる。この確認が邪魔されたり、この必須の情報から逸脱していることを顕せば、当該航法衛星は上記の必須の情報に、上記の情報が疑わしい(確認チェーンが邪魔されたり、あるいは検知された逸脱がかなりではあるが許容できる場合)か、間違っていると示すメッセージを含ませる。よって、使用者は、対応する航法衛星から生じる情報を即無視するか、位置計算におけるこの情報に割り当てられたウエイト(重要性)を少なくする。
【0012】
上記の基準無線標識は、少なくとも一部分、地球上か、好ましくは高い軌道(例えば、約40,000km)の衛星内に配置される。後者の場合、上記の無線標識保持衛星が、上記の管理センタの視野に一定して居るように静止軌道であるのが望ましい。高軌道が静止軌道でない場合、幾つかのステーションが地球の周りに設けられ、配分され、上記の管理センタに連結される。
【0013】
本発明によれば、MEO衛星位置決めシステムは、中間高度軌道に位置し、少なくとも1つの地上の管理センタにより管理される複数個の航法衛星からなり、これらの航法衛星の各々は、原子時計と、上記の地上管理センタにより送信される通信指令のレシーバ・デコーダと、上記の時計と上記のレシーバ・デコーダとに連結されている上記の第1の時間・位置情報の発生器と、この第1の情報を上記の使用者に送信する送信器とからなり、
− 上記のシステムが、宇宙に配分され、上記の地上の管理センタにより管理される複数個の基準無線標識からなり、各無線標識が第2の時間・位置情報と無線電気信号とを送信でき、
− 各航法衛星が、更に、
・上記の基準無線標識の少なくとも幾つかにより送信された上記の第2情報を受信する手段であって、上記の基準無線標識により送信された無線電気信号に現れるドップラー周波数の変化を測定するものと、
・上記の受信手段が受信した上記の第2情報をディコード(解読)する手段とからなり、
・上記のディコード手段により解読された上記の第2の情報と、ドップラー周波数における上記の変化と、上記の発生器により送信された上記の第1の情報とを受け取る計算手段であって、この計算手段が、
*一方では上記の第1と第2の情報に、他方では、ドップラー周波数の上記の変化に基づいて上記の第1、第2、第3および第4の値を計算し、
*各基準無線標識に対し、上記の第1距離値と上記の第3の距離値、ならびに、上記の第2の距離変化率の値と第4の距離変化率の値とを比較し、
*この比較結果を上記の発生器に伝達し、この発生器がこれらの結果を上記の第1の情報に組み込むことのできることを特徴とする。
【0014】
航行データの質と安定性を決定するため上記の計算手段により用いられる決定論理は以下のものでありえる。
− 所定の制限内で全てのものが一貫していれば、上記の比較手段はこの事実を、MEO衛星の航行フレーム発生器に信号で送り、この発生器は使用者に送られた航行情報に、MEO衛星の位置決めデータが正しいことを(信号で)知らせるメッセージを組み込み、
− 無線標識との連結が弱い(十分な無線標識が得られないあるいは弱いバジェット(相互協力方式)の)場合、データは疑わしく、計算手段は信号でこの事実を航行フレーム発生器に知らせ(第1情報)、この発生器は使用者に送られた航行情報に、MEO衛星の位置決めデータの質は有効ではなく、よって疑わしいことを(信号で)知らせるメッセージを組み込み、
− 最後に、無線標識から受け取ったドップラー信号および/またはこれらの無線標識からのMEO衛星の距離が、MEO衛星航行データと一致しなければ、コンピュータはこの事実を航行フレーム発生器に知らせ(第1情報)、この発生器は使用者に送られた航行情報に、MEO衛星位置決めデータが間違っていることを知らせる警告メッセージを組み込む。
【0015】
上記の計算手段に伝達された第1情報は、この第1情報の上記の発生器の出口で直接標本抽出できる。然し、最後に送信された信号の質が良いことを確信するため、各航法衛星に、上記の送信器により送信された上記の第1の情報を受信しディコードするための補助レシーバ・ディコーダを更に設けることができる。この補助レシーバ・ディコーダは上記の第1情報を上記の計算手段に伝達される。
【0016】
本発明は更に上記のような航法衛星を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
添付図面の図は本発明が実施される方法を明確にする。これらの図中、同一符号は同一要素を示す。
【0018】
図1に1部が略示されている衛星位置決めシステムは
− 地球Tの周りに中間高度軌道2(MEO軌道)を描き、アンテナ・システム3を備えるMEO衛星と称される航法衛星1と、
− アンテナ・システム5を備える地上管理センタ4と、
からなる。
− 既知の方法で、各MEO衛星1には、上記のアンテナ・システム3の適切な部分3.1を介して上記の管理センタ4により送信される通信指令を受け取り、上記のアンテナ・システム3の適切な部分3.2を介して、地球Tに位置する使用者に位置決め信号を送信できる装置6の電子部品が搭載されている。同様に既知の方法で、上記の装置6の電子部品は、アンテナ部分3.1に連結された通信指令のレシーバ・ディコーダ7と、原子時計8と、このレシーバ・ディコーダ7と時計8とからの信号を受け取る航行フレームの発生器9と、この発生器9から航行フレーム(修正時間と天体暦)を受け取り、アンテナ部分3.2を介して使用者にこれらを宛てる無線送信器10とからなる。
【0019】
本発明によれば、図1の衛星位置決めシステムは、更に、基準無線標識11を備え、この基準無線標識11は、それらの(3次元座標あるいは天体暦の形態で
の)位置と暫定基準信号とからなるメッセージを有する無線キャリアを送信するアンテナ12を備え、上記の暫定基準信号は、地球Tに対し衛星1により送信される信号の送信サイクルより大きい再現周波数で繰り返される。
【0020】
上記の基準無線標識11は地球Tあるいは、高軌道15を描く衛星内に配置される。後者の場合、基準無線標識11のアンテナ12は衛星14のアンテナ・システム16の1部を構成する。
【0021】
アンテナ12を介して基準無線標識11により送信される信号は地上の管理センタにより管理され、同期される。
【0022】
本発明によれば、基準無線標識11から出てくる信号は衛星1によって使用され、それ自体が地上の使用者に送信する信号を有効化する。
【0023】
このため、図2に略示されているように、各衛星1に搭載されている装置6の電子部品に、上記の衛星1のアンテナ・システム3の適切な部分3.3を介して無線標識11からの信号を受信する装置17の補足的な電子部品が付けられている。
【0024】
上記の装置17の電子部品は上記のアンテナ部分3.3を介して無線標識11からの信号を受信するレシーバ18からなる。このレシーバ18は色々の基準無線標識11により送信された無線周波数のドップラー信号を測定し、これらのドップラー信号を、リンク20を介して整合性コンピュータ19に伝達する。更に、このレシーバ18は基準無線標識11から受信したデータをディコーダ21に伝達する。このディコーダ21は上記の基準無線標識11から受信した位置・時間情報を抽出し、それを上記の整合性コンピュータ19に宛てる。
【0025】
加えて、リンク22を介して、上記の整合性コンピュータ19は装置6の電子部品である発生器9により発生された航行フレーム受け取る。こうしてこの整合性コンピュータ19は
− このコンピュータ19を保持する衛星1に対して、一方では、ディコーダ21により送られた無線標識の解読された位置・時間情報と、他方では、航行フレームの上記の発生器9から出てくる、修正された衛星内の時間と天体暦とを考慮して、色々の基準無線標識11からの距離と、これらの距離の変化率とを計算し、
− 計算された距離と距離の変化率とが、レシーバ18により測定されたドップラー信号と一致することを確認し、
− この一致の確認の結果をリンク23を介して航行フレームの発生器9に送信する。
【0026】
更に、図2には、アンテナ・システム3の1部を形成する受信アンテナ3.4を備えた、航行フレーム4のレシーバ・ディコーダ24が示されている。このレシーバ・ディコーダ24は、アンテナ3.2を介して無線送信器10により送信された航行フレームを摘出でき、それらを整合性コンピュータ19に送る。上記のレシーバ・ディコーダ24は、よって、リンク22と入れ替わるおよび/またはこれを補足できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明による衛星位置決めシステムの略部分図。
【図2】本発明による航法衛星の電子装置の略図。
【符号の説明】
【0028】
1…航法衛星、2…中高度軌道、4…地上管理センタ、7…レシーバ・デコーダ、8…原子時計、9…第1の時間・位置情報の発生器、10…送信器、11…基準無線標識、14…高軌道衛星(静止衛星)、15…高軌道、18…第2情報を受信する手段、19…計算手段、21…第2情報ディコード手段、24…補助レシーバ・ディコーダ、T…地球。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球(T)上の使用者の位置決め方法は、中高度軌道(2)に位置し、少なくとも1つの地上の管理センタ(4)により管理される複数の航法衛星(1)を駆使し、この航法衛星(1)の各々は固有の第1の時間・位置情報を送信し、
− 上記の地上の管理センタ(4)により管理され、特定の第2の時間・位置情報と特定の無線電気信号を送信できる複数個の基準無線標識(11)が宇宙に配分されており、
− 各航法衛星(1)内では
・上記の送信された第2の時間・位置情報が上記の基準無線標識(11)の少なくとも幾つかにより検知され、
・上記の航法衛星(1)と上記の無線標識(11)の各々との間の距離とこれらの距離の変化率とをそれぞれ示す第1の値と第2の値が、上記の第1および第2の時間・位置情報に基づき計算され、
・送信された上記の無線電気信号に現れるドップラー(Doppler)周波数の変化が上記の基準無線標識(11)により測定され、
・上記の航法衛星(1)と上記の無線標識の各々との間の距離と、これらの距離の変化率とをそれぞれ示す第3の値と第4の値がドップラー周波数の上記の変化に基づき計算され、
・各基準無線標識(11)に対し、上記の第1の距離値と第3の距離値、ならびに第2の距離変化率値と第4の距離変化率値とが比較され、
・この比較の結果を示す信号が発生され、
・少なくとも上記の比較が変則を現す場合、上記の航法衛星(1)がこの比較結果信号を送信することを特徴とする衛星位置決め方法。
【請求項2】
少なくともいくらかの基準無線標識(11)が地球(T)上に配置されている請求項1に記載の衛星位置決め方法。
【請求項3】
少なくともいくらかの基準無線標識(11)が高軌道(15)の衛星(14)に搭載されている請求項1に記載の衛星位置決め方法。
【請求項4】
上記の高軌道(15)の衛星(14)が静止衛星である請求項3に記載の衛星位置決め方法。
【請求項5】
中高度軌道(2)に位置し、少なくとも1つの地上の管理センタ(4)により管理される複数個の航法衛星(1)からなり、これらの航法衛星(1)の各々は、原子時計(8)と、上記の地上管理センタ(4)により送信された通信指令のレシーバ・デコーダ(7)と、上記の時計(8)と上記のレシーバ・デコーダ(7)とに連結されている上記の第1の時間・位置情報の発生器(9)と、この第1の情報を使用者に送信する送信器(10)とからなり、
− 上記のシステムが、宇宙に配分され、上記の地上の管理センタにより管理される複数個の基準無線標識(11)からなり、上記の各無線標識(11)が第2の時間・位置情報と無線電気信号とを送信でき、
− 各航法衛星(1)が、更に、
・上記の基準無線標識(11)の少なくとも幾つかにより送信された上記の第2情報を受信する手段(18)であって、上記の基準無線標識(11)により送信された無線電気信号に現れるドップラー周波数の変化を測定するものと、
・上記の受信手段(18)が受信した上記の第2情報をディコード(解読)する手段(21)と、
・上記のディコード手段(21)により解読された上記の第2の情報と、ドップラー周波数における上記の変化と、第1情報発生器(9)により送信された上記の第1の情報とを受け取る計算手段(19)であって、この計算手段(19)が、
*一方では上記の第1と第2の情報に、他方では、ドップラー周波数の上記の変化に基づいて上記の第1、第2、第3および第4の値を計算し、
*各基準無線標識(11)に対し、上記の第1の距離値と上記の第3の距離値、ならびに、上記の第2の距離変化率の値と第4の距離変化率の値とを比較し、
* この比較結果を上記の発生器に宛て、この発生器がこれらの結果を上記の第1の情報に組み込むことのできることを特徴とする、
請求項1から4のいずれか1項に記載した地球(T)上の使用者の位置決めの方法を実施する衛星位置決め設備。
【請求項6】
上記の計算手段(19)に宛てられた第1の情報が第1情報発生器(9)の出口で標本抽出される請求項5に記載した衛星位置決め設備。
【請求項7】
各航法衛星(1)が、更に、上記の送信器(10)により送信された上記の第1情報を受信しディコードする補助レシーバ・ディコーダ(24)を備え、この補助レシーバ・ディコーダ(24)が上記の第1情報を上記の計算手段(19)に宛てる請求項5に記載した衛星位置決め設備。
【請求項8】
上記の航法衛星(1)が、原子時計(8)と、地上の管理センタ(4)により送信される通信指令のレシーバ・ディコーダ(7)と、上記の時計(8)とレシーバ・ディコーダ(7)とに連結されている第1の時間・位置情報発生器(9)と、上記の第1の情報を使用者に送信する送信器(10)とからなり、上記の航行システムが宇宙に配分され、上記の地上の管理センタ(4)により管理される複数個の無線標識(11)からなり、各無線標識(11)が第2の時間・位置情報および無線電気信号を送信でき、
更に、
− 上記の基準無線標識(11)の少なくとも幾らかにより送信された第2情報を受信するレシーバ(18)であって、上記の基準無線標識(11)により送信された無線電気信号に現れれるドップラー周波数の変化を測定するものと、
− 上記の受信手段(18)が受信した上記の第2情報をディコードする手段(21)と、
− 上記のディコード手段(21)によりディコードされた上記の第2情報と、上記のドップラー周波数の変化と、第1情報発生器(9)により送信された第1の情報とを受け取る計算手段(19)であって、この計算手段(19)が
・一方では、第1と第2の情報と、他方では、ドップラー周波数の変化とに基づき第1、第2、第3および第4値を計算し、
・各基準無線標識(11)に対し、第1の距離値と第3の距離値、ならびに第2の距離の変化率値と第4の距離変化率値とを比較し、
・この比較の結果を上記の発生器に送信して、この発生器がこれらの結果を上記の第1の情報に組み込むことのできる
請求項5に記載した位置決め用航法衛星。
【請求項9】
上記の計算手段(19)に宛てられた上記の第1の情報が第1情報発生器(9)の出口で標本抽出される請求項8に記載した航法衛星。
【請求項10】
更に、上記の送信器(10)により送信された上記の第1情報を受信しディコードする補助レシーバ・ディコーダ(24)を備え、この補助レシーバ・ディコーダ(24)が上記の第1情報を上記の計算手段(19)に宛てる請求項8に記載した航法衛星。

【図1】
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【図2】
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