説明

衝撃吸収性の敷物

【課題】敷設が容易であり、しかも反りが生じにくい衝撃吸収性の敷物2の提供。
【解決手段】敷物2は、基台4、剛性プレート6、クッション層8及び人工芝10を備えている。基台4は、本体16と、多数のループ18と、多数のフック20とを備えている。ループ18とフック20とにより、ジョイントが形成されうる。剛性プレート6は、3つの第一ピース12及び2つの第二ピース14からなる。第一ピース12及び第二ピース14は、それぞれ、実質的に長方形である平面形状を有する。第一ピース12及び第二ピース14は、それぞれリブ28を有している。クッション層8は、ポリマー成形体からなる。クッション層8は、気泡32を含んでいる。人工芝10は、クッション層8に積層されている。この人工芝10は、基布34、パイル36及びバッキング38からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊具が設置された地面等に敷かれる敷物に関する。
【背景技術】
【0002】
公園には、ブランコ、滑り台、ジャングルジム等の屋外遊具が設置されている。子供が、この遊具から墜落することがある。地面が硬い場合、転落時の衝撃が大きい。大きな衝撃により、子供が脳に障害を負うことがある。安全の観点から、地面が軟質であることが好ましい。
【0003】
国土交通省は、平成14年3月に、「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」を公表している。この指針では、硬質な地面への衝撃吸収材の敷設が促されている。この指針ではさらに、参考資料として、米国消費者製品安全委員会(CPSC)の規則が紹介されている。CPSCには、頭部傷害基準(HIC)が1000以下であることが、定められている。CPSCにはさらに、衝撃を受けたときに頭部が受ける力が200G以下であることが、定められている。
【0004】
転落時の衝撃吸収の目的で、遊具の設置された地面にゴムチップ舗装がなされることがある。ゴムチップ舗装は、廃タイヤ等のチップがバインダーで連結された構造を有する。現場施工されるゴムチップ舗装が存在する。ゴムチップブロックが、地面に並べられることもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現場施工タイプのゴムチップ舗装の施工では、加熱によって溶融したバインダー樹脂とゴムチップとが混練され、これらの混合物が得られる。この混合物が地面に置かれ、平される。その後にバインダー樹脂が凝固する。この施工には、専用の機器と熟練した作業者とが必要である。この施工には、時間とコストとがかかる。
【0006】
ゴムチップブロックはあらかじめ工場で製造されるので、現場施工タイプのゴムチップ舗装に比べ容易に敷設される。しかし、このゴムチップブロックが太陽光線に曝されるとゴムが劣化する、この劣化により、ブロックに反りが生じることがある。反りは、子供の躓きの原因となる。
【0007】
本発明の目的は、敷設が容易であり、しかも反りが生じにくい衝撃吸収性の敷物の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る衝撃吸収性の敷物は、
(1)隣接する基台との間にジョイントを形成しうる基台、
(2)この基台に積層された剛性プレート
及び
(3)この剛性プレートに積層されたクッション層
を備える。
【0009】
好ましくは、剛性プレートは、その平面形状が実質的に長方形である複数のピースからなる。これらピースは、幅方向に沿って並列される。好ましくは、それぞれのピースは、長手方向に沿って延在するリブを備える。
【0010】
好ましくは、クッション層は、気泡を含むポリマー成形体からなる。好ましくは、敷物は、クッション層に積層された人工芝をさらに備える。クッション層が、バインダーとこのバインダーに分散したゴムチップとを含んでもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る敷物は、ジョイントによって隣接する敷物と連結されるので、敷設が容易である。この敷物では、クッション層が剛性プレートに積層されているので、クッション層の劣化が生じても剛性プレートがクッション層の反りを抑制する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収性の敷物2が示された平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。この敷物2は、基台4、剛性プレート6、クッション層8及び人工芝10を備えている。剛性プレート6は、3つの第一ピース12及び2つの第二ピース14からなる。
【0014】
図3は、図2の敷物2の基台4が示された斜視図である。基台4は、本体16と、多数のループ18と、多数のフック20とを備えている。本体16、ループ18及びフック20は、一体的に成形されている。本体16の平面形状は、実質的に正方形である。図2に示されるように、本体16は多数の条22と多数の脚24とからなる。それぞれの条22は、縦方向又は横方向に延在している。これらの条22により、本体16の表面に網目26が形成されている。脚24は、円柱状である。ループ18は、本体16の外縁に位置している。フック20は、本体16の外縁に位置している。図3に示されるように、正方形である本体16の隣り合う2つの辺に多数のループ18が形成されており、他の2つの辺に多数のフック20が形成されている。1つの辺当たりのループ18の数は8であり、1つの辺当たりのフック20の数は8である。ループ18の数及びフック20の数は、適宜選定されうる。基台4は、合成樹脂からなる。それぞれの条22の肉厚が薄いので、基台4は容易に弾性変形する。基台4は、一端が把持されたときに自重で変形しうる程度の変形能を有する。この基台4は、市販されている。この基台4は、ジョイントマットと称されている。
【0015】
図4は、図2の敷物2の第一ピース12が示された斜視図である。便宜上、図4では、図2に示された状態とは表裏が逆の状態で、第一ピース12が示されている。第一ピース12の平面形状は、実質的に長方形である。図4において矢印Aで示された方向は、第一ピース12の長手方向である。第一ピース12は、3本のリブ28を備えている。リブ28は、第一ピース12の長手方向に延びている。3本のリブ28が、幅方向において並列している。第一ピース12は、硬質材料からなる。第一ピース12は、一端が把持されたときに自重で変形しない程度の剛性を有する。第一ピース12の材質の具体例としては、合成樹脂、金属、陶磁材料及び木材が挙げられる。軽量と耐腐食性との観点から、合成樹脂が好ましい。軽量の観点から、気泡を含む合成樹脂が好ましい。気泡を含む合成樹脂から第一ピース12がなる場合、剛性の観点から、発泡倍率は5倍以下が好ましく、3倍以下が特に好ましい。第一ピース12に特に適した合成樹脂は、ポリスチレンである。第一ピース12は、基台4に積層されており、この基台4に固定されている。タッカー、ボルト、接着剤等の手段により、第一ピース12が基台4に固定されうる。
【0016】
図5は、図2の敷物2の第二ピース14が示された斜視図である。便宜上、図5では、図2に示された状態とは表裏が逆の状態で、第二ピース14が示されている。第二ピース14の平面形状は、実質的に長方形である。第二ピース14は、2本のリブ28を備えている。リブ28は、第二ピース14の長手方向に延びている。2本のリブ28が、幅方向において並列している。第二ピース14の材質は、第一ピース12の材質と同等である。第二ピース14は、一端が把持されたときに自重で変形しない程度の剛性を有する。第一ピース12が、幅方向中心線CL(図4参照)に沿って切断されることで、第二ピース14が得られうる。1つの第一ピース12から、2つの第二ピース14が得られうる。第二ピース14の幅は、第一ピース12の幅の略半分である。第二ピース14は、基台4に積層されており、この基台4に固定されている。タッカー、ボルト、接着剤等の手段により、第二ピース14が基台4に固定されうる。
【0017】
図2から明らかなように、この敷物2では3つの第一ピース12及び2つの第二ピース14が幅方向に並列されている。それぞれの第二ピース14は、幅方向において、外側に位置している。
【0018】
図6は、図2の敷物2のクッション層8が示された斜視図である。クッション層8の平面形状は、実質的に正方形である。クッション層8は、孔30を有している。孔30は、上下方向において、クッション層8を貫通している。孔30の数は、適宜選定される。クッション層8が孔30を有さなくてもよい。クッション層8は、ポリマー成形体からなる。クッション層8の基材ポリマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、天然ゴム及び各種合成ゴムが例示される。2以上の基材ポリマーが併用されてもよい。成形容易の観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。焼却処分されたときに有害物質が発生しないとの観点から、ポリオレフィン系樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等)が好ましく、形状復元力に優れるエチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。主成分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体と、ゴムとが併用されてもよい。好ましいゴムとしては、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エチレン−プロピレン共重合体及びエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体が例示される。
【0019】
クッション層8は、気泡32(図2参照)を含んでいる。クッション層8が独立気泡を含んでもよく、連続気泡を含んでもよい。気泡32は、通常は熱分解型発泡剤の発泡によって形成される。用いられる熱分解型発泡剤としては、アゾ化合物、ニトロソ化合物及びトリアゾール化合物が例示される。発泡剤と共に、発砲助剤が用いられることが好ましい。
【0020】
クッション層8が、充填剤を含んでもよい。充填剤の具体例としては、酸化ケイ素、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ゴム粉及び樹脂粉末が挙げられる。充填剤の量は、適量調整される。クッション層8には、劣化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、軟化剤、加工助剤、架橋剤、増量剤及び抗菌剤のような添加剤が、必要に応じて適量添加される。
【0021】
クッション層8の製作では、基材ポリマー、発泡剤、発泡助剤及び各種添加剤が密閉式混練機で混練され、ポリマー組成物が得られる。このポリマー組成物がロール機、カレンダー、押出機等で、シート状とされる。このシート状ポリマー組成物は、成形型内で加熱及び加圧される。加熱温度は、発泡剤の分解温度よりも高い温度に設定される。加熱によって発泡剤が発泡し、母材が得られる。この母材は、表面にスキン層(気泡32を含まない層)を有する。この母材が所定寸法に裁断され、クッション層8が得られる。裁断により、クッション層8の表面には気泡32が露出する。母材がさらに二次成形型内で加圧及び加熱されてもよい。電子線等の照射によってポリマー組成物が連続的に加熱され、発泡剤が発泡してもよい。
【0022】
クッション層8は、剛性プレート6に積層されており、この剛性プレート6に固定されている。接着剤等の手段により、クッション層8が剛性プレート6に固定されうる。
【0023】
クッション層8が、その表面に皮膜を備えてもよい。軟質合成樹脂からなる皮膜が好ましい。典型的な合成樹脂は、二液硬化型のポリウレタンである。皮膜が、ポリ塩化ビニルからなってもよい。
【0024】
図2に示されるように、人工芝10は基布34、パイル36及びバッキング38からなる。基布34は、透水性である。パイル36は、基布34を貫通している。バッキング38は、基布34の下面に塗着されている。バッキング38には、パイル36の下端が埋設されている。バッキング38により、基布34からのパイル36の脱落が防止される。バッキング38は、透水性である。人工芝10は、クッション層8に接合されている。典型的には、接着剤により、人工芝10がクッション層8に接合される。敷物2が、人工芝10を備えなくてもよい。敷物2が、人工芝10に代えて、ゴムチップブロックを備えてもよい。
【0025】
図7は、図1の敷物2が示された拡大断面図である。図7には、2枚の敷物2が示されている。図7では、左側の敷物2のループ18に、右側の敷物2のフック20がはめ込まれている。ループ18とフック20とにより、ジョイント40が形成されている。ジョイント40により、互いに隣接する2つの基台4が接合されている。本発明に係る敷物2には、ループ18とフック20とからなるジョイント40以外に、種々のジョイントが採用される。
【0026】
図8は、図1の敷物2の使用例が示された平面図である。図9は、図8のIX−IX線に沿った断面図である。図8及び9には、多数の敷物2が示されている。敷物2は、遊具が設置された地面Gの上に敷設される。敷設のとき、隣接する敷物2同士が、ジョイント40(図7参照)によって接合される。図8及び9に示されるように、多数の敷物2が、遊具の支柱42を囲むように敷設される。互いにサイズが異なる複数種の敷物2が組み合わされて敷設されてもよい。敷物2は人工芝10を備えるので、この敷物2によって遊具の周辺の美観が高められる。
【0027】
この敷物2はジョイント40で容易に連結されるので、この敷物2の敷設作業は容易である。この敷物2の敷設には、専門の機器は不要であり、熟練した作業員も不要である。この敷物2は軽量なので、作業員への負担が小さい。この敷物2は工場で量産されて施工現場へ運ばれるので、低コストで得られうる。
【0028】
子供が遊具から墜落したとき、体が敷物2に衝突する。このときの衝撃は、クッション層8により吸収される。この敷物2により、墜落時の体へのダメージが軽減される。特に、子供が頭から墜落したときに起こりうる脳障害が、この敷物2によって抑制される。
【0029】
衝撃吸収性の観点から、クッション層8の発泡倍率(気泡32が存在する場合の密度に対する気泡32が存在しない場合の密度の比)は、1.5倍以上20倍以下が好ましい。発泡倍率が1.5倍以上に設定されることにより、十分な衝撃吸収性が得られる。この観点から、発泡倍率は3倍以上がより好ましく、5倍以上が特に好ましい。発泡倍率が20倍以下に設定されることにより、十分な強度が得られる。この観点から、発泡倍率は10倍以下が特に好ましい。
【0030】
衝撃吸収性の観点から、クッション層8の硬度は50以下が好ましく、30以下がより好ましい。クッション層8の強度の観点から、硬度は10以上が好ましい。硬度は、アスカーCタイプ硬度計によって測定される。
【0031】
この敷物2では、人工芝10がクッション層8を保護する。子供が敷物2の上を走り回っても、この人工芝10により、クッション層8の破損が抑制される。この敷物2は、耐久性に優れる。人工芝10はさらに、敷物2の摩擦係数を高める。子供が敷物2の上を走り回っても、スリップが生じにくい。
【0032】
隣接する敷物2同士の間には、微小な間隙が存在する。雨が降ったとき、雨水はこの間隙を通じて地面に向けて排水される。雨水はさらに、人工芝10及び孔30を通じても、地面に向けて排水される。この敷物2では、雨水が溜まりにくい。
【0033】
多数の敷物2がジョイント40で連結されるので、これら敷物2の全体の質量は大きい。従って、敷物2が風であおられにくい。もし敷物2が風であおられても、図8及び9に示されるように敷物2が支柱42を囲んでいるので、この支柱42がアンカーの役割を果たし、敷物2が吹き飛んでしまわない。
【0034】
前述の通り、剛性プレート6は第一ピース12及び第二ピース14を備えている。この第一ピース12は、長手方向に延在するリブ28を備えている。このリブ28は、長手方向における第一ピース12の反りを抑制する。第一ピース12の幅は小さいので、幅方向において第一ピース12の反りが生じた場合でも、その程度は小さい。反りの抑制の観点から、第一ピース12の幅は12cm以下が好ましく、9cm以下がより好ましい。第二ピース14は、長手方向に延在するリブ28を備えている。このリブ28は、長手方向における第二ピース14の反りを抑制する。第二ピース14の幅は小さいので、幅方向において第二ピース14の反りが生じた場合でも、その程度は小さい。反りの抑制の観点から、第二ピース14の幅は12cm以下が好ましく、9cm以下がより好ましい。この剛性プレート6は、反りにくい。
【0035】
太陽光線に曝されることにより、クッション層8では分子の劣化が生じる。クッション層8が剛性プレート6に接合されているので、このクッション層8が劣化しても、剛性プレート6がクッション層8の反りを抑制する。この敷物2により、子供の躓きが防止される。
【0036】
図10は、図1の敷物2の剛性プレート6の剛性試験の様子が示された断面図である。この試験では、第一ピース12又は第二ピース14の一端近傍が、15mmの長さで、治具43によりチャックされる。このときのピースの撓みLが、他端において測定される。クッション層8の反りの防止の観点から、撓みLは1.0mm以下が好ましく、0.5mm以下が特に好ましい。
【0037】
図11は、本発明の他の実施形態に係る衝撃吸収性の敷物44が示された断面図である。この敷物44は、基台4、剛性プレート6及びクッション層46を備えている。剛性プレート6は、3つの第一ピース12及び2つの第二ピース14からなる。この敷物44の基台4及び剛性プレート6の構成は、図1から9に示された敷物2のそれらと同等である。
【0038】
クッション層46は、接着剤によって剛性プレート6に接合されている。クッション層46は、ゴムチップ48とバインダー50とからなる。多数のゴムチップ48が、マトリクスであるバインダー50に分散している。部分的にバインダーから露出したゴムチップ48も存在する。ゴムチップ48は、廃タイヤ等の架橋ゴムが粉砕されることで得られる。この実施形態では、ゴムチップ48は粒状である。ゴムチップ48の粒径は0.2mm以上10.0mm以下が好ましい。棒状又は繊維状のゴムチップが用いられてもよい。典型的には、バインダー50は合成樹脂からなる。好ましい構成樹脂は、ポリウレタンである。ゴムチップ48とバインダー5との質量比は、60/40以上95/5以下である。図示されていないが、クッション層46は空隙を有している。
【0039】
この敷物44も、遊具が設置された地面Gの上に敷設される。敷設のとき、隣接する敷物44同士が、ジョイント40(図7参照)によって接合される。この敷物44の敷設作業は容易である。この敷物44の敷設には、専門の機器は不要であり、熟練した作業員も不要である。この敷物44は軽量なので、作業員への負担が小さい。この敷物44は工場で量産されて施工現場へ運ばれるので、低コストで得られうる。
【0040】
子供が遊具から墜落したとき、体が敷物44に衝突する。このときの衝撃は、クッション層46により吸収される。この敷物44により、墜落時の体へのダメージが軽減される。特に、子供が頭から墜落したときに起こりうる脳障害が、この敷物4によって抑制される。
【0041】
前述の通り、ゴムチップ48が部分的にバインダーから露出しているので、このゴムチップ48が敷物44の摩擦係数を高める。子供が敷物44の上を走り回っても、スリップが生じにくい。
【0042】
隣接する敷物44同士の間には、微小な間隙が存在する。雨が降ったとき、雨水はこの間隙を通じて地面に向けて排水される。雨水はさらに、クッション層46を通じても、地面に向けて排水される。この敷物44では、雨水が溜まりにくい。
【0043】
多数の敷物44がジョイント40で連結されるので、これら敷物44の全体の質量は大きい。従って、敷物44が風であおられにくい。支柱42(図8及び図9参照)を囲むように敷物44が敷設されれば、この敷物44が風であおられても支柱42がアンカーの役割を果たし、敷物44が吹き飛んでしまわない。
【0044】
この敷物44でも、剛性プレート6は反りにくい。クッション層46がこの剛性プレート6に積層されているので、太陽光線に曝されても、クッション層46は反りにくい。この敷物44により、子供の躓きが防止される。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明に係る衝撃吸収性の敷物は、種々の下地の上に敷設されうる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収性の敷物が示された平面図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図である。
【図3】図3は、図2の敷物の基台が示された斜視図である。
【図4】図4は、図2の敷物の第一ピースが示された斜視図である。
【図5】図5は、図2の敷物の第二ピースが示された斜視図である。
【図6】図6は、図2の敷物のクッション層が示された斜視図である。
【図7】図7は、図1の敷物が示された拡大断面図である。
【図8】図8は、図1の敷物の使用例が示された平面図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】図10は、図1の敷物の剛性プレートの剛性試験の様子が示された断面図である。
【図11】図11は、本発明の他の実施形態に係る衝撃吸収性の敷物が示された断面図である。
【符号の説明】
【0047】
2、44・・・衝撃吸収性の敷物
4・・・基台
6・・・剛性プレート
8、46・・・クッション層
10・・・人工芝
12・・・第一ピース
14・・・第二ピース
16・・・本体
18・・・ループ
20・・・フック
22・・・条
24・・・脚
26・・・網目
28・・・リブ
30・・・孔
32・・・気泡
34・・・基布
36・・・パイル
38・・・バッキング
40・・・ジョイント
48・・・ゴムチップ
50・・・バインダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する基台との間にジョイントを形成しうる基台、
この基台に積層された剛性プレート
及び
この剛性プレートに積層されたクッション層
を備えた衝撃吸収性の敷物。
【請求項2】
上記剛性プレートが、その平面形状が実質的に長方形である複数のピースからなり、これらピースが幅方向に沿って並列されている請求項1に記載の敷物。
【請求項3】
それぞれのピースが、長手方向に沿って延在するリブを備えている請求項2に記載の敷物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−275374(P2009−275374A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125673(P2008−125673)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(591091618)株式会社タイセイ (4)
【Fターム(参考)】