説明

表示装置、表示方法、ならびに、プログラム

【課題】操作タイミング指示を判別し易く表示するのに好適な表示装置、表示方法、ならびに、プログラムを提供する。
【解決手段】前景動画像生成部201は、移動開始位置から、所定の移動経路を通って照準画像の配置される目標位置に標的画像を移動させる前景動画像を生成する。背景動画像生成部202は、仮想空間内のキャラクタを投射面に投影して、背景動画像を生成する。合成表示部203は、背景動画像に前景動画像を重ねて合成動画像を生成する。前景動画像の移動経路に投影される、仮想空間内の測定経路を挟むように主光源と副光源とが仮想空間内に配置される。主光源と副光源とに測定経路の各位置が照らされる明るさが、目標位置に投影される観測位置で最小となるように、当該主光源と当該副光源との明るさを定める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
操作タイミング指示を判別し易く表示するのに好適な表示装置、表示方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、操作タイミングを指示する画像が背景動画の上にスクロール表示されるゲームが提案されている。このような技術は、例えば、以下の特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示のダンスゲーム装置では、リズム設定部で設定された踏み位置指示データが踏み位置指示データメモリから読み出され、かつスクロール表示制御部により、モニター上で踏み位置指示データから踏み位置指示マークが生成されスクロール表示される。踏み動作のタイミングは、踏み位置指示マークのスクロール表示による、所定の位置に配置・表示される静止マークとの一致により指示される。
【0004】
プレイヤーはモニターの表示内容に従って床盤面の踏み台部を踏み込むと、踏み込むべきタイミングに対して、実際にプレイヤーの踏み込んだタイミングがどの程度ずれたかに応じて、得点が算出される。また、踏み込み位置指示マークが、静止マークの位置まで移動する動画像の背景では、種々のダンス動画像が表示される。
【0005】
特許文献1に開示されるようなダンスゲームに限らず、踏み込み位置指示マークに代表される標的画像が、静止マークに代表される照準画像に一致することにより、操作タイミングがユーザに指示されるゲームは多く提供されている。また、そのようなゲームについても、演出効果を高めるために、種々の画像が背景に表示されるものが多い。
【0006】
【特許文献1】特許第3003851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
仮想空間の様々な位置(例えば上下)に複数の光源を配置し、これらの複数の光源を駆使して、さらに演出効果の高い背景画像を生成したいという要望がある。しかし、背景動画像のある部分が急激に明るく表示されると、その部分に目をとらわれて、標的画像や照準画像が見辛くなることがある。したがって、標的画像が照準画像に重なる位置において、操作タイミング指示を判別し易く表示する技術が求められている。
【0008】
本発明は以上のような課題を解決するためのものであり、操作タイミング指示を判別し易く表示するのに好適な表示装置、表示方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る表示装置は、前景動画像生成部、背景動画像生成部、合成表示部を備える。
【0010】
ここで、前景動画生成部は、画面内の所定の開始位置から所定の移動経路に沿って移動する標的画像と、当該移動経路上の所定の目標位置に配置される照準画像と、を含み、当該標的画像が当該照準画像に重なることによりプレイヤーに操作のタイミングを知らせる動画像(以下、前景動画像という)を生成する。
【0011】
また、背景動画像生成部は、ある境界面(以下、目標側境界面という)により第1空間と第2空間に分割される仮想空間内に配置される複数のオブジェクトが、当該第1空間に配置される主光源と、当該第2空間に配置される副光源と、により照らされ、当該目標側境界面が線(以下、目標側境界線という)に投影される様子を示す動画像(以下、背景動画像という)を生成する。
【0012】
そして、合成表示部は、生成された背景動画像を背景とし、生成された前景動画像を前景とする動画像(以下、合成動画像という)を合成して表示する。
【0013】
例えば、標的画像は、ダンスゲームなどにおける、スクロールするマークであり、照準画像は、所定の位置に配置される静止マークである。標的画像と照準画像は同じ形状をしており、標的画像は、所定の開始位置から所定の経路を、照準画像の配置される位置に向かって移動する。このとき、照準画像に重なったタイミング、即ち、標的画像と照準画像が一致したタイミングが、操作タイミングとなる。前景動画生成部は、このような、標的画像が照準画像の配置される位置まで移動する動画像を生成し、プレイヤーに操作タイミングを指示する。
【0014】
一方、背景動画生成部は、仮想空間に配置されるキャラクタが、ゲームの演出に適した動作を行なう様子を示す動画像を生成する。例えば、ダンスゲームの場合、背景動画生成部はキャラクタが種々のダンスを行なう動画像を生成する。当該仮想空間は、目標側境界面によって第1空間と第2空間に分割されており、第1空間に配置される主光源と、第2空間に配置される副光源と、が当該仮想空間内を照らす。このとき、目標側境界面は、背景動画像において、目標側境界線に投影される。なお、当該目標側境界線は、典型的には、描画されず、光源の位置を定めるために用いられる。また、この目標側境界面は、平面であっても曲面であってもよい。
【0015】
合成表示部は、この背景動画生成部の生成した動画像に重ねて、前景動画生成部の生成した動画像を合成して生成された動画を表示する。これにより、キャラクタの動画に重ねて、操作指示用の標的画像が、照準画像の方向へと移動する動画が表示される。
【0016】
そして、当該目標側境界線の位置に合成される当該前景動画像の各位置のいずれかに、当該目標位置が配置され、
当該前景動画像において当該移動経路上の各配置に合成される当該背景動画像の各位置の明るさが、当該前景動画像において当該目標位置が配置される位置に合成される当該背景動画像の位置で最小となるように、仮想空間内の主光源および副光源の明るさを定める。
【0017】
即ち、第1空間と、第2空間を隔てる目標側境界面が背景動画像において、目標側境界線に投影される。そして、目標側境界線の位置のうちいずれかに、前景動画像の目標位置が合成される。よって、主光源と、副光源とを十分に離して第1空間と、第2空間のそれぞれに配置すれば、主光源と、副光源とで、背景動画像に投影されるオブジェクトを挟んで照らすことが可能となり、また、挟まれて照らされるオブジェクトの内に目標側境界面が含まれる。したがって、主光源と副光源の明るさを調整することで、目標側境界面付近を暗く照らして、前景動画像の目標位置に重ねて合成される背景動画像の位置を、前景動画像の移動系路上に合成される背景動画像の各位置よりも暗く描画するようにして、背景動画像を生成することが可能となる。
【0018】
このように、本発明に係る表示装置によれば、仮想空間において離れて配置される主光源と副光源の明るさを調節して、目標位置に重ねて合成される背景動画像の位置を、前景動画像の移動系路上に合成される各位置よりも暗く表示する。これにより、操作タイミング指示を判別し易くすることが可能となる。
【0019】
また、表示装置では、
当該合成動画像において、当該移動経路と、当該目標側境界線と、は当該目標位置で交差し、当該仮想空間内には当該目標側境界面と交差する測定経路と、当該測定経路上の所定の観測位置と、が配置され、当該測定経路と、当該観測位置と、は当該背景動画像において、当該移動経路と、当該目標位置と、に重なる位置に投影され、
当該主光源と当該副光源とに当該測定経路の各位置が照らされる明るさが当該観測位置で最小となるように、当該主光源と当該副光源との明るさを定める、
ようにしてもよい。
【0020】
即ち、合成動画像において、目標側境界線は、移動経路と、当該移動経路上の目標位置で交差する。したがって、当該目標側境界線は、当該合成動画像を、開始位置を含む領域と、含まない領域と、に分割し、主光源が配置される空間(即ち第1空間)は、合成動画像において、当該開始位置を含まない領域に表示される。
【0021】
一方、副光源は、目標側境界面によって隔たれた主光源が配置されない空間(即ち第2空間。合成動画像において、当該開始位置を含む領域に表示される空間)に配置される。このとき、仮想空間において、主光源と副光源とで、測定経路を挟むような構成となるように、副光源を第2空間内に配置すれば、測定経路上の一点を、他の測定経路上の点よりも暗く照らすようにすることができる。
【0022】
よって、観測位置を、測定経路内で最も暗くなるように主光源と副光源との明るさを定める。これにより、背景動画像において、当該観測位置が投影される位置は、測定経路が投影される経路上の他の位置と比較して暗く表示され、当該背景動画像と当該前景動画像とが合成されたときに、目標位置が見易く表示される。したがって、操作タイミング指示を判別し易くすることが可能となる。
【0023】
また、第2空間は、他の境界面(以下、開始側境界面という)により第3空間と第4空間にさらに分割され、当該測定経路は当該第3空間に配置され、当該副光源は当該第4空間に配置され、
前記背景動画像生成部は、さらに、当該開始側境界面を線(以下、開始側境界線という)に投影して、当該背景動画像を生成し、
当該合成動画像において、当該移動経路と、当該開始側境界線と、は当該開始位置で交差するようにしてもよい。
【0024】
即ち、上述したように、仮想空間において、主光源と副光源とで、必ず測定経路を挟むような構成とするために、副光源は第4空間に配置される。これにより、測定経路上に配置される観測位置を、他の測定経路上の位置よりも暗く照らすようにすることができる。
【0025】
また、前景動画像生成部は、当該背景動画像において当該標的画像の周囲に重なる位置の画素の平均色に予め対応付けられる色彩で、当該標的画像を描画してもよい。
【0026】
即ち、前景動画像における標的画像の色を、当該標的画像の周囲に重なる位置における背景動画像の平均色の補色などに変化させ、標的画像がその周囲の背景に対して目立つようにする。これにより、目標位置のみならず、移動する標的画像を判別し易くすることが可能となる。
【0027】
また、前景動画像生成部は、当該背景動画像において当該標的画像に重なる位置の画素の明るさに予め対応付けられる太さで、当該標的画像の縁を描画してもよい。
【0028】
即ち、前景動画像における標的画像の縁どりの太さを、背景動画像において、標的画像と重なる部分の明るさに応じて変化させる。これにより、移動する標的画像をさらに判別し易くすることが可能となる。
【0029】
また、前景動画像生成部は、当該背景動画像が生成される際の主光源の明るさに応じて、当該背景動画像に合成される前景動画像における照準画像の縁の透明度、および、明るさの、少なくともいずれかを決定するようにしてもよい。
【0030】
即ち、前景動画像における照準動画像の縁どりを、背景動画像を生成する際の主光源の明るさが明るいほど、暗く表示する。あるいは、主光源の明るさが明るいほど、不透明度を上げる。これにより、仮想空間が明るく表示されても、照準画像が背景動画像に紛れて見えなくなることを防ぐことができ、操作タイミングの指示を判別し易くすることが可能となる。
【0031】
また、本発明の他の観点に係る表示方法は、
前景動画像生成部、背景動画像生成部、および合成表示部、を備える表示装置による表示方法である。
【0032】
ここで、前景動画像生成工程では、前景動画像生成部が、画面内の所定の開始位置から所定の移動経路に沿って移動する標的画像と、当該移動経路上の所定の目標位置に配置される照準画像と、を含み、当該標的画像が当該照準画像に重なることによりプレイヤーに操作のタイミングを知らせる動画像(以下、前景動画像という)を生成する。
【0033】
また、背景動画像生成工程では、背景動画像生成部が、ある境界面(以下、目標側境界面という)により第1空間と第2空間に分割される仮想空間内に配置される複数のオブジェクトが、当該第1空間に配置される主光源と、当該第2空間に配置される副光源と、により照らされ、当該目標側境界面が線(以下、目標側境界線という)に投影される様子を示す動画像(以下、背景動画像という)を生成する。
【0034】
また、合成表示工程では、合成表示部が、生成された背景動画像を背景とし、生成された前景動画像を前景とする動画像(以下、合成動画像という)を合成して表示する。
【0035】
このとき、当該目標側境界線の位置に合成される当該前景動画像の各位置のいずれかに、当該目標位置が配置され、当該前景動画像において当該移動経路上の各配置に合成される当該背景動画像の各位置の明るさが、当該前景動画像において当該目標位置が配置される位置に合成される当該背景動画像の位置で最小となるように、仮想空間内の主光源および副光源の明るさを定める、
ことを特徴とする。
【0036】
また、本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記の表示装置として機能させるように構成する。
【0037】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る表示装置によれば、操作タイミング指示を判別し易く表示するのに好適な表示装置、表示方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施の形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施の形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと等しいものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0040】
図1は、本発明の実施形態の1つに係る表示装置が実現される典型的なゲーム装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0041】
ゲーム装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory) 102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェイス104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、を備える。
【0042】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、ゲーム装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態の表示装置が実現される。
【0043】
CPU 101は、ゲーム装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0044】
ROM 102は、電源投入直後に実行されるIPL(Intial Program Loader)を記憶する。このIPLをCPU 101が実行することにより、DVD−ROMに記録されたプログラムがRAM 103に読み出され、CPU 101による実行が開始される。
また、ROM 102にはゲーム装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0045】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータ等が保持される。
【0046】
インターフェイス104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。
【0047】
インターフェイス104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、例えばチャット通信のログのデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記憶することができる。
【0048】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、前述のようにゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0049】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0050】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0051】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0052】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0053】
NIC 109は、ゲーム装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものである。NIC 109は、例えばLAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に準拠するものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェイス(図示せず)により構成される。
【0054】
インターネット内のSNTPサーバにNIC 109を介して接続し、ここから情報を取得することによって現在の日時情報を得ることができる。また、各種のネットワークゲームのサーバ装置が、SNTPサーバと同様の機能を果たすように構成設定してもよい。
【0055】
音声処理部110は、DVD−ROMなどから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0056】
このほか、ゲーム装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0057】
なお、本実施の形態に係る表示装置は、上述した典型的なゲーム装置上に実現されるが、一般的なコンピュータ上に実現することもできる。一般的なコンピュータは、上記ゲーム装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、メモリカード、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、ゲーム装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、入力装置として、キーボードやマウスなどを利用する。そして、プログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させることで、ゲーム端末として機能させることができる。
【0058】
なお、以下では、注記しない限り、本実施の形態に係る表示装置は、図1に示したゲーム装置100により説明を加える。表示装置は、必要に応じて適宜一般的なコンピュータの要素に置換することができ、これらの実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0059】
(実施形態1)
以下、表示装置の構成について図2を参照して説明する。
【0060】
表示装置200は、前景動画像生成部201と、背景動画像生成部202と、合成表示部203と、を備える。
【0061】
ここで、前景動画像生成部201は、図3(A)に示すような、操作タイミングを指示するための動画像を生成する。標的画像300a〜300dのそれぞれが、所定の開始位置から所定の経路を、照準画像301a〜301dのそれぞれの配置される目標位置に向かって移動する。標的画像300a〜300dが照準画像301a〜301dのそれぞれに重なったタイミングが、それぞれの矢印によって示される入力キーを操作するタイミングとなる。
【0062】
例えば、標的画像300aの場合は、開始位置31から、移動経路32を通って、目標位置33へと移動する。標的画像300aが照準画像301aに重なったタイミングが、左向き矢印のキーを操作する操作タイミングとなる。
他の標的画像300b〜300dについても同様に、それぞれの開始位置から所定の移動経路を通って、それぞれの目標位置へ移動する。
【0063】
標的画像や照準画像の画像データ、および、標的画像が照準画像と重なる操作タイミングのデータは、例えば、予めDVD−ROMなどに記憶されている。ゲームが起動されると、適宜CPU 101は、DVD−ROMドライブ108を制御して、標的画像、照準画像、操作タイミング、などのデータをDVD−ROMから読み出す。そして、CPU 101は、読み出された操作タイミングデータの示すタイミングで、標的画像が照準画像に重なるように、所定の速度で標的画像を移動させる動画像を生成するよう画像処理部107を制御する。このように、画像処理部107、CPU 101、DVD−ROMドライブ108、RAM 103などが協働して、前景動画像生成部201として機能する。
【0064】
背景動画像生成部202は、ゲームを盛り上げるための演出を行なう背景動画像を生成する。図3(B)には、キャラクタがダンスを踊っている背景動画像の例を示す。
【0065】
例えば、キャラクタの形状、位置、向きなどを、予めゲームデータとしてDVD−ROMなどに記憶しておく。そして、画像処理部107が、適宜これらのデータを読み出して、仮想空間内に配置される視点から見た当該仮想空間の動画像を所定の投射面に投射して生成する。あるいは、仮想空間を投射面に投射して生成された動画像の圧縮データ(無圧縮でもよい)を予めDVD−ROMなどに記憶してもよい。そして、画像処理部107は、記憶された動画像データをDVD−ROMから読み出し、読み出した動画像データに基づいて背景動画像を生成するようにしてもよい。画像処理部107、RAM 103、DVD−ROMドライブ108、CPU 101、などが協働して前景動画像生成部201として機能する。
【0066】
合成表示部203は、前景動画像生成部201、および、背景動画像生成部202により生成された前景動画像3000、および、背景動画像3001のそれぞれを合成し、表示部(図示せず)に表示する。図3(A)に示す前景動画像を図3(B)に示す背景動画像の上に重ねて合成した動画像3002の例を図4に示す。画像処理部107などが、合成表示部203として機能する。
【0067】
以下、上記構成を備える表示装置の動作について説明する。
【0068】
表示装置200の電源が入れられると、IPLをCPU 101が実行する。これにより、DVD−ROMに記憶されたゲームプログラムがRAM 103に読み出されるなどの所定の初期化処理が行われ、ゲームが開始される。
【0069】
ゲーム実行中に行なわれる表示処理の流れを、図5を参照して説明する。
まず、背景動画像生成部202が、DVD−ROMなどに記憶されたデータに基づいて、背景動画像を生成する(ステップS101)。
【0070】
このとき、上述したように、背景動画像生成部202は、適宜、仮想空間内に配置されるオブジェクトの形状、位置などのデータをDVD−ROMなどから読み出して、仮想空間内に配置される視点から視線の方向に見た当該仮想空間を投射面に投射して背景動画像を生成するようにしてもよい。あるいは、背景動画像生成部202は、仮想空間を投射した動画像データをDVD−ROMなどから読み出して、当該動画像データに基づいて、ゲームの進行に応じた背景動画像を生成するようにしてもよい。
【0071】
いずれの場合についても、背景動画像が生成される仮想空間内には、図6に示すように、主光源66と副光源67とが配置される。図6では、仮想空間を視点60から見た様子が投射面61に投影されて、背景動画像が生成されている。例えば、キャラクタオブジェクト65は、背景動画像に像65’として投影される。また、目標側境界面62、開始側境界面63は、目標側境界線L1と開始側境界線L2のそれぞれに投影されるように仮想空間内に配置される。
【0072】
本実施の形態において示すように、目標側境界面62、および開始側境界面63は典型的には、平面であり、目標側境界線L1、および開始側境界線L2は平行な直線である。したがって、視点60から投射面方向を見たときに、投射面より奥の仮想空間の位置で目標側境界面62と開始側境界面63とが交差することはない。
【0073】
なお、図6では、理解を容易にするために、目標側境界線L1、および開始側境界線L2を明記している。しかしながら、目標側境界線L1、および開始側境界線L2は、背景動画像に描画されないのが典型的である。また、図6では、仮想空間において、目標側境界面62と開始側境界面63との間にキャラクタが配置されているが、これに限らない。キャラクタは目標側境界面62と開始側境界面63とのいずれかと接触するように配置しても、目標側境界面62の上、あるいは開始側境界面63の下に配置してもよい。
【0074】
図示するように、仮想空間は、目標側境界線L1に投影される目標側境界面62によって、主光源66が配置される第1空間601と、配置されない第2空間(602および603からなる空間)に分割される。さらに、当該第2空間は、開始側境界線L2に投影される開始側境界面63によって、第1空間に隣接している第3空間602と、第1空間に隣接していない第4空間603とに分割される。副光源67は、この第4空間に配置される。
【0075】
図7は、仮想空間を投射面に投影して生成した背景動画像に前景動画像を重ねた合成動画像を示す。即ち、図7では、投射面61の位置に、背景動画像と前景動画像とが重なる合成動画像を表示している。合成動画像において、標的画像の1つは、移動開始位置71’から、目標位置72’に向かって、移動経路73’を移動する。図6で説明した目標側境界線L1は、合成動画像において、移動経路上の目標位置72’で、当該移動経路と交差するように配置する。また、開始側境界線L2は、合成動画像において、移動系路上の移動開始位置71’で、当該移動経路と交差するように配置する。
【0076】
ここで、移動開始位置71’、目標位置72’、および、移動経路73’には、仮想空間内の開始観測位置71、目標観測位置72、および、測定経路73、のそれぞれが投影される。また、目標側境界面62は目標観測位置72を含み、開始側境界面63は開始観測位置71を含む。したがって、測定経路73を挟むような構成で、主光源66および副光源67が仮想空間内に配置される。このため、主光源66および副光源67の明るさを調整すれば、測定経路73上の1つの位置を、測定経路73上の他の位置よりも暗く照らすことが可能となる。
【0077】
本実施の形態では、測定経路73上で、目標観測位置72が最も暗く照らされるように、主光源66および副光源67の明るさが定められる。例えば、主光源66の明るさは、ゲーム開始時に予めプレイヤーにより設定できるようにしてもよい。一方、副光源67の明るさは、当該設定された主光源66の明るさを基準としたときに、所定の値を乗じて、CPU 101によって求められるようにする。ここで、当該所定の値とは、観測点72が測定経路73上で最も暗く照らされるように、定められた値である。
【0078】
なお、典型的には、主光源66および副光源67は、目標側境界面62および開始側境界面63のそれぞれから距離を置いた位置に配置される。例えば、ダンスゲームでは、仮想空間はダンスステージを表現しているものが多いが、主光源66および副光源67は、例えば、当該ダンスステージの天井、および床などに配置される。
【0079】
次いで、前景動画像生成部201が、前景動画像を生成する(ステップS102)。即ち、前景動画像生成部201は、DVD−ROMドライブ108を制御して、DVD−ROMに記憶される、標的画像、照準画像、操作タイミング、などのデータを読み出す。そして、読み出された操作タイミングデータの示すタイミングで、所定の速度で標的画像を移動させる動画像を生成する。
【0080】
最後に、合成表示部203が、ステップS101で生成された背景動画像を背景とし、ステップS102で生成された前景動画像動画像を前景とする、動画像を合成して生成する(ステップS103)。
【0081】
なお、合成表示部203は、ある程度前景動画像と背景動画像が生成されてから、合成動画像を生成してもよい。
【0082】
あるいは、前景動画像生成部201、および背景動画像生成部202のそれぞれは、前景動画像および、背景動画像の1フレームずつの画像を生成し、合成表示部203へ生成した画像を出力してもよい。そして、合成表示部203は、受け取った1フレーム分の前景動画像および、背景動画像から合成画像を生成し、これを繰り返して行なうことで、合成動画像を生成してもよい。
【0083】
そして、このように生成した合成動画像をモニター(図示せず)などに表示する(ステップS104)。
【0084】
なお、前景動画像と、背景動画像が、合成表示部203に供給されれば、前景動画像は、背景動画像よりも前に生成されても、並行して生成されてもよい。
【0085】
以上、本発明に係る第1の実施形態について述べたが、第1空間および第4空間のそれぞれに配置された主光源と副光源とに、測定経路の各位置が照らされる明るさが観測位置で最小となるように、主光源と副光源との明るさを定めた。これにより、合成動画像において、目標位置が暗く表示されるため、操作タイミングの判別が容易となる。
【0086】
(実施形態2)
第2の実施形態における表示装置200は、第1の実施形態において説明した表示装置200にさらに標的画像の色、および形状を、背景動画像に応じて変化させて、標的画像が照準画像に到達する操作タイミングの判別を容易にする。
【0087】
なお、第2の実施形態における表示装置200の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明は割愛する。ただし、前景動画像生成部201は、生成された背景動画像に基づいて、標的画像の色を変化させて表示する機能をさらに備える。
【0088】
(動作処理)
本実施の形態における表示装置200の表示処理は、図5と同様の工程を踏む。ただし、ステップS102の前景動画像の生成処理は、ステップS101の結果に基づいて行なわれる。以下に、前景動画像の生成処理を図8を参照して説明する。
【0089】
前景動画像生成部201は、まず、図9に示すように、前景動画像900における標的画像の領域が、背景動画像910において重なる領域920(斜線部分)を求める(ステップS201)。
【0090】
次いで、前景動画像生成部201は、得られた領域920の周囲を取り囲む所定の幅を備える領域の全画素値の平均色を算出する(ステップS202)。例えば、RGBによって画素が表される場合は、RGBのそれぞれについて、当該領域の全画素値の平均を算出して平均色を求める。そして、当該求められる平均色に予め対応付けられる色彩、例えば、求められた平均色の補色、で標的画像を描画する(ステップS203)。例えば、標的画像の周囲に重なる背景動画像の領域の平均色が黄色の場合、標的画像は、黄色の補色である紫で描画される。
【0091】
補色同士は、最もコントラストが強い色同士であるため、標的画像の周囲の色をこのように定めることで、標的画像を判別し易くすることが可能となり、よって操作タイミングも判別し易くなる。
【0092】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0093】
例えば、図3(A)の例では、画面3000の下部に配置された開始位置から、画面3000の上部に配置される目標位置まで上に向かって標的画像300が移動するが、開始位置と目標位置の位置はこれに限らない。標的画像は画面3000の上部に配置された開始位置から、画面3000の下部に配置される目標位置まで下に向かって移動してもよい。あるいは、画面3000の左(または右)部分に配置された開始位置から、画面3000の右(または左)部分に配置される目標位置まで横に移動してもよい。
【0094】
これらの場合についても、上記実施形態で説明したように仮想空間を分割する。そして、前景動画像の移動経路に重なる背景動画像の位置に投影される測定経路を挟むように、主光源と副光源とを仮想空間内に配置すればよい。
【0095】
また、上記実施形態において、主光源と副光源の明るさは、予めゲームが始まる前に設定し変動しないものとして説明した。そうではなく、主光源と副光源の明るさは、時間とともに変化するようにしてもよい。このとき、例えば、予め定めた主光源と副光源の明るさを基準値として決めておき、主光源と副光源のそれぞれの明るさの時間平均が、各基準値と一致するようにしてもよい。
【0096】
なお、上記実施形態に示したように主光源と副光源とを仮想空間内に配置し、主光源や副光源の明るさを、時間とともに変更するようにした場合、測定経路上において、観測点が、最も明るさの変動幅の少ない点となる。
【0097】
例えば、図10のグラフは、主光源および副光源に照らされる測定経路の各位置における明るさの例を示す。横軸は、開始観測位置71からの距離を示す。一方、縦軸において、実線は主光源の照らす明るさ、点線は副光源の照らす明るさ、そして、破線は主光源と副光源との両方により照らされる明るさの合計を示す。
【0098】
測定経路上の点のうち、主光源による影響は、目標観測位置に近いほど大きく、開始観測位置に近づくにつれて小さくなる。逆に、測定経路上の点のうち、副光源による影響は開始観測位置に近いほど大きく、目標観測位置に近づくにつれて小さくなる。目標観測位置では、測定経路上の中で明るさが最小となる。これは、目標観測位置が2つの光源からの影響が最も小さい位置であることを意味する。したがって、測定経路上の点うち、目標観測位置は、最小の明るさで照らされ、さらにその明るさは、測定系路上の他の点と比較して大きく変わることがない。これにより、合成動画像において、標的画像が照準画像に到達するタイミングを判別し易くなる。
【0099】
また、主光源と副光源の明るさは、予めゲームが始まる前に設定するのではなく、プレイヤーの指示入力に応じてリアルタイムに変化するようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施の形態においては、目標側境界面と開始側境界面はいずれも平面であり、目標側境界線と開始側境界線は背景動画像に表示されないとして説明した。しかし、目標側境界面と開始側境界面は曲面であってもよい。この場合、目標側境界線と開始側境界線とは、直線ではなく、曲線となる。また、目標側境界線と開始側境界線は背景動画像に表示されてもよい。
【0101】
また、上記実施形態においては、主光源、および、副光源をそれぞれ1つずつ仮想空間内に配置するようにしたが、それぞれを、仮想空間内に1つ以上配置するようにしてもよい。ただし、上述したように、主光源、副光源は、それぞれ、仮想空間内の第1空間、および第4空間に配置されるようにする。
【0102】
さらに、第2の実施形態において、標的画像の色を、背景動画像に基づいて決定するようにしたが、同様にして、例えば、図11に示すように、標的画像1100の、格子模様によって表される縁1101の太さWを、背景動画像に基づいて定めてもよい。前景動画像生成部は、例えば、標的画像が、背景動画像において重なる領域の画素の明るさを求める。画素値がRGBのそれぞれで表現されている場合、当該重なっている領域の全RGBのそれぞれの値の平均を明るさとする。そして、前景動画像生成部は、当該算出した明るさに応じて、標的画像の縁の幅を定める。
【0103】
このとき、例えば、標的画像の周囲の長さを変えずに、内側に縁を太くしても、あるいは、内側の長さを変えずに、外側に縁を太くしてもよい。例えば、明るさに対する幅の太さを定めたテーブルを表示装置に記憶させ、前景動画像生成部は、当該テーブルを参照して、標的画像の縁の太さを求めてもよい。あるいは、明るさに応じた所定の割合を、所定の基準の太さに乗じて、縁の太さを求めてもよい。
【0104】
また、標的画像の色や明るさを変化させるのでなく、照準画像の色や明るさを変化させて、操作タイミング指示を判別し易くしてもよい。例えば、照準画像の縁に半透明領域を設ける。そして、主光源の明るさに応じて、照準画像の縁の不透明度を上げても良い。あるいは、主光源の明るさに応じて、照準画像の縁の色の明るさを暗くしてもよい。
【0105】
また、上記実施形態においては、ダンスゲームを例に説明したが、本表示装置は、定められた操作タイミングにしたがって、操作を行なうすべてのゲームに、適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示装置が実現される典型的なゲーム装置の概要構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る表示装置の機能ブロック図である。
【図3】(A)は前景動画像の例を示す図であり、(B)は背景動画像の例を示す図である。
【図4】図3(A)に示す前景動画像と、図3(B)に示す背景動画像とを合成した合成動画像の例を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る表示装置の処理の流れを示すフロー図である。
【図6】主光源と副光源とが仮想空間内に配置される位置の例を示す図である。
【図7】主光源と副光源とが仮想空間内に配置される位置の例を示す図である。
【図8】他の実施の形態に係る前景動画像生成部の処理の流れを示すフロー図である。
【図9】前景動画像の標的画像に対応する背景動画像における位置を示す図である。
【図10】主光源と副光源とに照らされる測定経路上の各位置の明るさの例を示すグラフである。
【図11】標的画像とその縁の例を示す図である。
【符号の説明】
【0107】
100 ゲーム装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェイス
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
200 表示装置
201 前景動画像生成部
202 背景動画像生成部
203 合成表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面内の所定の開始位置から所定の移動経路に沿って移動する標的画像と、当該移動経路上の所定の目標位置に配置される照準画像と、を含み、当該標的画像が当該照準画像に重なることによりプレイヤーに操作のタイミングを知らせる動画像(以下、前景動画像という)を生成する前景動画像生成部、
ある境界面(以下、目標側境界面という)により第1空間と第2空間に分割される仮想空間内に配置される複数のオブジェクトが、当該第1空間に配置される主光源と、当該第2空間に配置される副光源と、により照らされ、当該目標側境界面が線(以下、目標側境界線という)に投影される様子を示す動画像(以下、背景動画像という)を生成する背景動画像生成部、
前記生成された背景動画像を背景とし、前記生成された前景動画像を前景とする動画像(以下、合成動画像という)を合成して表示する合成表示部、
を備え、
当該目標側境界線の位置に合成される当該前景動画像の各位置のいずれかに、当該目標位置が配置され、
当該前景動画像において当該移動経路上の各配置に合成される当該背景動画像の各位置の明るさが、当該前景動画像において当該目標位置が配置される位置に合成される当該背景動画像の位置で最小となるように、仮想空間内の主光源および副光源の明るさを定める、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
当該合成動画像において、当該移動経路と、当該目標側境界線と、は当該目標位置で交差し、当該仮想空間内には当該目標側境界面と交差する測定経路と、当該測定経路上の所定の観測位置と、が配置され、当該測定経路と、当該観測位置と、は当該背景動画像において、当該移動経路と、当該目標位置と、に重なる位置に投影され、
当該主光源と当該副光源とに当該測定経路の各位置が照らされる明るさが当該観測位置で最小となるように、当該主光源と当該副光源との明るさを定める、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置であって、
前記第2空間は、他の境界面(以下、開始側境界面という)により、第3空間と、第4空間にさらに分割され、当該測定経路は当該第3空間に配置され、当該副光源は当該第4空間に配置され、
前記背景動画像生成部は、さらに、当該開始側境界面を線(以下、開始側境界線という)に投影して、当該背景動画像を生成し、
当該合成動画像において、当該移動経路と、当該開始側境界線と、は当該開始位置で交差する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記前景動画像生成部は、当該背景動画像において当該標的画像の周囲に重なる位置の画素の平均色に予め対応付けられる色彩で、当該標的画像を描画する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記前景動画像生成部は、当該背景動画像において当該標的画像に重なる位置の画素の明るさに予め対応付けられる太さで、当該標的画像の縁を描画する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記前景動画像生成部は、当該背景動画像が生成される際の主光源の明るさに応じて、当該背景動画像に合成される前景動画像における照準画像の縁の透明度、および、明るさの、少なくともいずれかを決定する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
前景動画像生成部、背景動画像生成部、および合成表示部、を備える表示装置による表示方法であって、
前記前景動画像生成部が、画面内の所定の開始位置から所定の移動経路に沿って移動する標的画像と、当該移動経路上の所定の目標位置に配置される照準画像と、を含み、当該標的画像が当該照準画像に重なることによりプレイヤーに操作のタイミングを知らせる動画像(以下、前景動画像という)を生成する前景動画像生工程、
前記背景動画像生成部が、ある境界面(以下、目標側境界面という)により第1空間と第2空間に分割される仮想空間内に配置される複数のオブジェクトが、当該第1空間に配置される主光源と、当該第2空間に配置される副光源と、により照らされ、当該目標側境界面が線(以下、目標側境界線という)に投影される様子を示す動画像(以下、背景動画像という)を生成する背景動画像生成工程、
前記合成表示部が、前記生成された背景動画像を背景とし、前記生成された前景動画像を前景とする動画像(以下、合成動画像という)を合成して表示する合成表示工程、
を備え、
当該目標側境界線の位置に合成される当該前景動画像の各位置のいずれかに、当該目標位置が配置され、
当該前景動画像において当該移動経路上の各配置に合成される当該背景動画像の各位置の明るさが、当該前景動画像において当該目標位置が配置される位置に合成される当該背景動画像の位置で最小となるように、仮想空間内の主光源および副光源の明るさを定める、
ことを特徴とする表示方法。
【請求項8】
コンピュータを、
画面内の所定の開始位置から所定の移動経路に沿って移動する標的画像と、当該移動経路上の所定の目標位置に配置される照準画像と、を含み、当該標的画像が当該照準画像に重なることによりプレイヤーに操作のタイミングを知らせる動画像(以下、前景動画像という)を生成する前景動画像生成部、
ある境界面(以下、目標側境界面という)により第1空間と第2空間に分割される仮想空間内に配置される複数のオブジェクトが、当該第1空間に配置される主光源と、当該第2空間に配置される副光源と、により照らされ、当該目標側境界面が線(以下、目標側境界線という)に投影される様子を示す動画像(以下、背景動画像という)を生成する背景動画像生成部、
前記生成された背景動画像を背景とし、前記生成された前景動画像を前景とする動画像(以下、合成動画像という)を合成して表示する合成表示部、
として機能させ、
当該目標側境界線の位置に合成される当該前景動画像の各位置のいずれかに、当該目標位置が配置され、
当該前景動画像において当該移動経路上の各配置に合成される当該背景動画像の各位置の明るさが、当該前景動画像において当該目標位置が配置される位置に合成される当該背景動画像の位置で最小となるように、仮想空間内の主光源および副光源の明るさを定める、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−49425(P2010−49425A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212168(P2008−212168)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】