表示装置および表示方法
【課題】従来の表示装置で生成する文字“。”は、円形ではなく、楕円形となり、文字の表示品位が低い。
【解決手段】デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、からなる表示装置において、文字制御部は、文字データの文字種が中型様式である場合、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が表示可能である場合、標準様式で生成した文字を表示制御することを特徴とする。
【解決手段】デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、からなる表示装置において、文字制御部は、文字データの文字種が中型様式である場合、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が表示可能である場合、標準様式で生成した文字を表示制御することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関し、特に、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し表示制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置に表示する文字、例えば字幕、に使用されるフォントとして、アウトラインフォントがある。アウトラインフォントは、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義しており、計算によって文字を拡大または縮小しても文字が潰れないという特徴を持つ。
【0003】
一般に、表示装置は、デジタル放送波から抽出した文字情報に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御している。
【0004】
ここで、標準様式とは、縦16dot×横16dot、縦20dot×横20dot、縦24dot×横24dot、縦30dot×横30dot、縦36dot×横36dotの5種類のいずれかの表示領域で表示する様式である。また、中型様式とは、標準様式の字方向(水平方向)の大きさのみを半分にして表示する様式である。また、小型様式とは、標準様式の字方向(水平方向)および行方向(垂直方向)の大きさを半分にして表示する様式である。
【0005】
図10は、従来の表示装置の構成を示すブロック図である。
【0006】
表示装置120は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7、記憶部8および制御部24からなる。
【0007】
チューナ部1は、受信したデジタル放送波から、現在選局されている番組に関するMPEG2−TS(Motion Picture Experts Group phase2−Transport Stream)を復調して、TD部2に出力する。
【0008】
TD部2は、チューナ部1から出力されるTSをフィルタリングする機能を有し、TSに含まれる映像データおよび音声データをAVデコーダ部3に、文字情報を制御部24に出力する。文字情報は、例えば、文字データ、文字を表示装置の表示画面に表示する位置を示す文字位置、文字データの文字種(標準様式、中型様式、小型様式)、表示する文字が横書きか縦書きか、表示する文字の一文字の文字表示領域、等から構成される。
【0009】
AVデコーダ部3は、TD部2から出力される映像データおよび音声データを復号化し、合成部5に出力する。
【0010】
記憶部8は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等で構成される記憶手段であり、表示装置120を制御するプログラムや標準様式のアウトラインフォントデータを保持する。アウトラインフォントデータは、文字毎の、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義したデータである。
【0011】
制御部24は、表示装置120全体を制御する。例えば、制御部24は、リモコン信号受信部7から出力される、リモコン300において押下されたキーを示すキーコードに応じ、チューナ部1に対して所定の番組を選局し、選局したMPEG2−TSを復調することを指示する。また、例えば、制御部24は、TD部2から出力される文字情報に基づき、記憶部8に保持されている標準形式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し、合成部5に出力する。
【0012】
合成部5は、AVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データに、制御部24から出力される文字を合成し、AV出力部6に出力する。
【0013】
AV出力部6は、合成部5から出力される合成後の映像データおよび音声データを表示部200に出力する。
【0014】
リモコン信号受信部7は、無線伝送路を介してリモコン300から出力されるユーザ操作情報を受信し、当該情報を解析して、リモコン300において操作されたキーおよびその操作の内容等を示すデータであるキーコードとして制御部24に出力する。
【0015】
図11は、従来の表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。
【0016】
図11に示す文字は、文字データが“こんにちは。”、文字データの文字種として“こんにちは”は標準様式、“。”は中型様式、表示する文字の一文字の文字表示領域として縦36dot×横36dot、表示する文字が“横書き”である文字情報に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて生成された文字である。
【0017】
文字データ“こんにちは”は、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成される。つまり、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成された文字が、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように縦・横の比率を等倍に拡大または縮小されて表示されている。
【0018】
一方、文字データ“。”は、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて中型様式で作成される。つまり、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成された文字が、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように縦・横の比率を2:1に拡大または縮小されて表示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】ARIB TR−B15 第一部 第三篇
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、図11に示すように、従来の表示装置で生成する文字“。”は、円形ではなく、楕円形となり、文字の表示品位が低い。
【0021】
標準様式のアウトラインフォントデータに加えて、中型様式のアウトラインフォントデータを保持すれば、中型様式のアウトラインフォントデータを用いて中型様式で文字が作成されるので、文字“。”は円形となり文字の表示品位は高いが、表示装置は、中型様式のアウトラインフォントデータを保持するためのメモリの容量が必要となる。
【0022】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し表示制御する表示装置および表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、前記文字情報に基づき、前記標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、からなる表示装置において、前記文字制御部は、前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の表示方法は、デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出ステップと、前記文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御ステップと、からなる表示方法において、前記文字制御ステップは、前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御することを特徴とする。
【0025】
本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【発明の効果】
【0026】
本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【0027】
また、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成し表示制御するので、中型様式で生成した文字が連続し、文字の表示品位が高い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例1に係る表示装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例1に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図
【図3】本発明の実施例1に係る表示装置の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図5】本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図6】本発明の実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施例2に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施例2に係る表示装置の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施例2に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図10】従来の表示装置の構成を示すブロック図
【図11】従来の表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための一形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0030】
<表示装置の構成>
図1は、本発明の実施例1に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【0031】
表示装置100は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、制御部4、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7および記憶部8からなる。
【0032】
チューナ部1は、受信したデジタル放送波から、現在選局されている番組に関するMPEG2−TS(Motion Picture Experts Group phase2−Transport Stream)を復調して、TD部2に出力する。
【0033】
TD部2は、チューナ部1から出力されるTSをフィルタリングする機能を有し、TSに含まれる映像データおよび音声データをAVデコーダ部3に、文字情報を制御部4に出力する。文字情報は、例えば、文字データ、文字を表示装置の表示画面に表示する位置を示す文字位置、文字データの文字種(標準様式、中型様式、小型様式)、表示する文字が横書きか縦書きか、表示する文字の一文字の文字表示領域、等から構成される。
【0034】
図2は、本発明の実施例1に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図である。文字情報20は、1〜10、a〜zおよびA〜Zの英数字の組み合わせで表現されている。図2において、文字情報20の内容の理解を容易にするために、文字情報の右側に説明を付している。文字情報20は、表示する文字が横書きで、表示する文字の一文字の標準様式の文字表示領域が縦36dot×横36dotで、文字データ“こんにちは”を標準様式で、文字データ“。”を中型様式で所定の位置に表示することを規定する情報である。
【0035】
AVデコーダ部3は、TD部2から出力される映像データおよび音声データを復号化し、合成部5に出力する。
【0036】
記憶部8は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等で構成される記憶手段であり、表示装置100を制御するプログラムや標準様式のアウトラインフォントデータを保持する。アウトラインフォントデータは、文字毎の、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義したデータである。
【0037】
制御部4は、表示装置100全体を制御する。例えば、制御部4は、リモコン信号受信部7から出力される、リモコン300において押下されたキーを示すキーコードに応じ、チューナ部1に対して所定の番組を選局し、選局したMPEG2−TSを復調することを指示する。また、例えば、制御部4は、TD部2から出力される文字情報に基づき、記憶部8に保持されている標準形式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し、合成部5に出力する。
【0038】
合成部5は、AVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データに、制御部4から出力される文字を合成し、AV出力部6に出力する。
【0039】
AV出力部6は、合成部5から出力される合成後の映像データおよび音声データを表示部200に出力する。
【0040】
リモコン信号受信部7は、無線伝送路を介してリモコン300から出力されるユーザ操作情報を受信し、当該情報を解析して、リモコン300において操作されたキーおよびその操作の内容等を示すデータであるキーコードとして制御部4に出力する。
【0041】
なお、本実施例1において、チューナ部1およびTD部2が文字情報抽出部に相当し、制御部4が文字制御部に相当する。
【0042】
<表示装置の動作>
図3は、本発明の実施例1に係る表示装置の動作を示すフローチャートである。
【0043】
以下、表示装置100が、デジタル放送波から抽出した文字情報20に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御する動作について説明する。
【0044】
制御部4は、TD部2で抽出される文字情報20を解析し、文字データ“こんにちは”の存在を確認すると、文字データ“こんにちは”の文字種を確認する(ステップS31)。制御部4は、文字データ“こんにちは”の文字種が標準様式であることを確認すると(ステップS31でNo)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を標準様式で生成する。つまり、制御部4は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報20で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小する(ステップS32)。制御部4は、全ての文字データの文字を生成したか否かを確認する(ステップS33)。制御部4は、文字情報20において、文字データ“。”の文字を生成していないことを確認すると(ステップS33でNo)、ステップS31に戻る。
【0045】
次に、制御部4は、文字データ“。”の文字種を確認する(ステップS31)。制御部4は、文字データ“。”の文字種は中型様式であることを確認すると(ステップS31でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“。”を標準様式で生成する。つまり、制御部4は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報20で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を拡大または縮小する(ステップS34)。そして、制御部4は、標準様式で生成した文字“。”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“。”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されるか否かを確認する(ステップS35)。
【0046】
図4は、本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図4(a)には、文字種が中型様式である文字データ“。”から標準様式のアウトラインフォントデータを用いて生成された標準様式の文字“。”が、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに示されている。図4(b)には、図4(a)に示す標準様式の文字“。”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに示されている。より具体的には、文字“。”の文字種を標準様式から中型様式に変更することに伴い、標準様式の文字“。”の表示位置が修正される。つまり、図4(b)において、文字表示領域が字方向(水平方向)に1/2になったことに伴い、標準様式の文字“。”の表示開始位置が、文字表示領域の左端から4dotから左端から2dotに修正される。ここで、図4(b)に示す通り、標準様式の文字“。”は、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotで表現可能となっている。言い換えれば、標準様式の文字“。”は、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dot内に包含されている(ステップS35でYes)。
【0047】
制御部4は、全ての文字データの文字を生成したことを確認すると(ステップS33でYes)、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotで生成した標準様式の文字“こんにちは”および中型領域の文字表示領域;縦36dot×横18dotで生成した標準様式の文字“。”を合成部5に出力する。
【0048】
文字“こんにちは。”は、合成部5でAVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データと合成され、AV出力部6から表示部200に表示される(ステップS37)。
【0049】
図5は、本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図5に示すように、表示装置100で生成する文字“。”は、楕円形ではなく、円形となり、文字の表示品位が良い。
【0050】
以上、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【0051】
なお、実施例1では、制御部4は、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の表示領域で表示可能であるか否かを判断したが、文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成する文字の内、中型様式の表示領域で表示可能な文字を予めデータベースとして記憶部8に記憶しておき、抽出した文字情報から文字種が中型様式である文字データを確認すると、記憶部8に予め記憶した上述のデータベースを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成した文字が中型様式の表示領域で表示可能であるか否かを確認することとしても良い。これにより、制御部4による文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能であるか否かの演算を省略することができるとともに、中型様式のアウトラインフォントデータを保持するよりも必要となるメモリ容量が少量で済む。
【実施例2】
【0052】
<表示装置の構成>
図6は、本発明の実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【0053】
表示装置110は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7、記憶部8および制御部14からなる。
【0054】
実施例1の表示装置100と異なる点は、表示装置110は、制御部4に換えて、制御部14を備える点である。以下、制御部14を中心に表示装置110の構成および動作を説明する。
【0055】
制御部14が、制御部4と異なる点は、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持する点である。詳細は後述する。
【0056】
ここで、図7は、本発明の実施例2に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図である。文字情報30は、表示する文字が横書きで、表示する文字の一文字の標準様式の文字表示領域が縦36dot×横36dotで、文字データ“こんにちは”および文字データ“。”を中型様式で所定の位置に表示することを規定する情報である。
【0057】
<表示装置の動作>
図8は、本発明の実施例2に係る表示装置の動作を示すフローチャートである。
【0058】
以下、表示装置110が、デジタル放送波から抽出した文字情報30に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御する動作について説明する。
【0059】
制御部14は、TD部2で抽出される文字情報30を解析し、文字データ“こんにちは”の存在を確認すると、文字情報30において、既に生成した文字が存在し、生成した文字が存在する場合、生成した文字の文字種が中型様式であるか否かを確認する(ステップS81)。文字情報30において、文字データ“こんにちは”の前に生成した文字データは存在しないので(ステップS81でNo)、制御部14は、文字データ“こんにちは”の文字種を確認する(ステップS82)。制御部14は、文字データ“こんにちは”の文字種が中型様式であることを確認すると(ステップS82でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を標準様式で生成する。つまり、制御部14は、記録部8に保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小する(ステップS83)。そして、制御部14は、標準様式で生成した文字“こんにちは”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“こんにちは”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されるか否かを確認する(ステップS84)。ここでは、標準様式で生成した文字“こんにちは”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“こんにちは”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されないとして話を進める(ステップS84でNo)。
【0060】
制御部14は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を中型様式で生成する。つまり、制御部14は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小した後、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を字方向(水平方向)に1/2に縮小する(ステップS85)。
【0061】
制御部14は、全ての文字データの文字を生成したか否かを確認する(ステップS86)。制御部14は、文字情報30において、文字データ“。”の文字を生成していないことを確認すると(ステップS86でNo)、ステップS81に戻る。
【0062】
次に、制御部14は、文字情報30において、既に生成した文字が存在し、生成した文字が存在する場合、生成した文字の文字種が中型様式であるか否かを確認する(ステップS81)。制御部14は、文字情報30において、文字データ“。”の1つ前に文字“こんにちは”を生成し、かつ生成した文字“こんにちは”の文字種が中型様式であることを確認すると(ステップS81でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“。”を中型様式で生成する。つまり、制御部14は、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を拡大または縮小した後、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を字方向(水平方向)に1/2に縮小する(ステップS85)。
【0063】
つまり、制御部14は、実施例1の表示装置100とは異なり、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する。
【0064】
制御部14は、全ての文字データの文字を生成したことを確認すると(ステップS86でYes)、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotで生成した中型様式の文字“こんにちは”および文字“。”を合成部5に出力する。
【0065】
文字“こんにちは。”は、合成部5でAVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データと合成され、AV出力部6から表示部200に表示される(ステップS87)。
【0066】
図9は、本発明の実施例2に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図9に示すように、表示装置110で生成する文字“。”は、円形ではなく、楕円形となるが、中型様式で生成した文字“こんにちは”に中型様式で生成した文字“。”が続くので表示品位が良い。
【0067】
以上、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成し表示制御するので、中型様式で生成した文字が連続し、文字の表示品位が高い。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を表示制御するので、文字の表示品位が高く、表示装置に文字を表示する技術として有用である。
【符号の説明】
【0069】
1 チューナ部
2 TD部
3 AVデコーダ部
4、14、24 制御部
5 合成部
6 AV出力部
7 リモコン信号受信部
8 記憶部
20、30 文字情報
100、110、120 表示装置
200 表示部
300 リモコン
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関し、特に、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し表示制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置に表示する文字、例えば字幕、に使用されるフォントとして、アウトラインフォントがある。アウトラインフォントは、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義しており、計算によって文字を拡大または縮小しても文字が潰れないという特徴を持つ。
【0003】
一般に、表示装置は、デジタル放送波から抽出した文字情報に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御している。
【0004】
ここで、標準様式とは、縦16dot×横16dot、縦20dot×横20dot、縦24dot×横24dot、縦30dot×横30dot、縦36dot×横36dotの5種類のいずれかの表示領域で表示する様式である。また、中型様式とは、標準様式の字方向(水平方向)の大きさのみを半分にして表示する様式である。また、小型様式とは、標準様式の字方向(水平方向)および行方向(垂直方向)の大きさを半分にして表示する様式である。
【0005】
図10は、従来の表示装置の構成を示すブロック図である。
【0006】
表示装置120は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7、記憶部8および制御部24からなる。
【0007】
チューナ部1は、受信したデジタル放送波から、現在選局されている番組に関するMPEG2−TS(Motion Picture Experts Group phase2−Transport Stream)を復調して、TD部2に出力する。
【0008】
TD部2は、チューナ部1から出力されるTSをフィルタリングする機能を有し、TSに含まれる映像データおよび音声データをAVデコーダ部3に、文字情報を制御部24に出力する。文字情報は、例えば、文字データ、文字を表示装置の表示画面に表示する位置を示す文字位置、文字データの文字種(標準様式、中型様式、小型様式)、表示する文字が横書きか縦書きか、表示する文字の一文字の文字表示領域、等から構成される。
【0009】
AVデコーダ部3は、TD部2から出力される映像データおよび音声データを復号化し、合成部5に出力する。
【0010】
記憶部8は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等で構成される記憶手段であり、表示装置120を制御するプログラムや標準様式のアウトラインフォントデータを保持する。アウトラインフォントデータは、文字毎の、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義したデータである。
【0011】
制御部24は、表示装置120全体を制御する。例えば、制御部24は、リモコン信号受信部7から出力される、リモコン300において押下されたキーを示すキーコードに応じ、チューナ部1に対して所定の番組を選局し、選局したMPEG2−TSを復調することを指示する。また、例えば、制御部24は、TD部2から出力される文字情報に基づき、記憶部8に保持されている標準形式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し、合成部5に出力する。
【0012】
合成部5は、AVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データに、制御部24から出力される文字を合成し、AV出力部6に出力する。
【0013】
AV出力部6は、合成部5から出力される合成後の映像データおよび音声データを表示部200に出力する。
【0014】
リモコン信号受信部7は、無線伝送路を介してリモコン300から出力されるユーザ操作情報を受信し、当該情報を解析して、リモコン300において操作されたキーおよびその操作の内容等を示すデータであるキーコードとして制御部24に出力する。
【0015】
図11は、従来の表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。
【0016】
図11に示す文字は、文字データが“こんにちは。”、文字データの文字種として“こんにちは”は標準様式、“。”は中型様式、表示する文字の一文字の文字表示領域として縦36dot×横36dot、表示する文字が“横書き”である文字情報に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて生成された文字である。
【0017】
文字データ“こんにちは”は、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成される。つまり、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成された文字が、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように縦・横の比率を等倍に拡大または縮小されて表示されている。
【0018】
一方、文字データ“。”は、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて中型様式で作成される。つまり、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式で作成された文字が、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように縦・横の比率を2:1に拡大または縮小されて表示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】ARIB TR−B15 第一部 第三篇
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、図11に示すように、従来の表示装置で生成する文字“。”は、円形ではなく、楕円形となり、文字の表示品位が低い。
【0021】
標準様式のアウトラインフォントデータに加えて、中型様式のアウトラインフォントデータを保持すれば、中型様式のアウトラインフォントデータを用いて中型様式で文字が作成されるので、文字“。”は円形となり文字の表示品位は高いが、表示装置は、中型様式のアウトラインフォントデータを保持するためのメモリの容量が必要となる。
【0022】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し表示制御する表示装置および表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、前記文字情報に基づき、前記標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、からなる表示装置において、前記文字制御部は、前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の表示方法は、デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出ステップと、前記文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御ステップと、からなる表示方法において、前記文字制御ステップは、前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御することを特徴とする。
【0025】
本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【発明の効果】
【0026】
本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【0027】
また、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成し表示制御するので、中型様式で生成した文字が連続し、文字の表示品位が高い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例1に係る表示装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例1に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図
【図3】本発明の実施例1に係る表示装置の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図5】本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図6】本発明の実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施例2に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施例2に係る表示装置の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施例2に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【図10】従来の表示装置の構成を示すブロック図
【図11】従来の表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための一形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0030】
<表示装置の構成>
図1は、本発明の実施例1に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【0031】
表示装置100は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、制御部4、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7および記憶部8からなる。
【0032】
チューナ部1は、受信したデジタル放送波から、現在選局されている番組に関するMPEG2−TS(Motion Picture Experts Group phase2−Transport Stream)を復調して、TD部2に出力する。
【0033】
TD部2は、チューナ部1から出力されるTSをフィルタリングする機能を有し、TSに含まれる映像データおよび音声データをAVデコーダ部3に、文字情報を制御部4に出力する。文字情報は、例えば、文字データ、文字を表示装置の表示画面に表示する位置を示す文字位置、文字データの文字種(標準様式、中型様式、小型様式)、表示する文字が横書きか縦書きか、表示する文字の一文字の文字表示領域、等から構成される。
【0034】
図2は、本発明の実施例1に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図である。文字情報20は、1〜10、a〜zおよびA〜Zの英数字の組み合わせで表現されている。図2において、文字情報20の内容の理解を容易にするために、文字情報の右側に説明を付している。文字情報20は、表示する文字が横書きで、表示する文字の一文字の標準様式の文字表示領域が縦36dot×横36dotで、文字データ“こんにちは”を標準様式で、文字データ“。”を中型様式で所定の位置に表示することを規定する情報である。
【0035】
AVデコーダ部3は、TD部2から出力される映像データおよび音声データを復号化し、合成部5に出力する。
【0036】
記憶部8は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等で構成される記憶手段であり、表示装置100を制御するプログラムや標準様式のアウトラインフォントデータを保持する。アウトラインフォントデータは、文字毎の、文字の形状を輪郭線を表す点の座標値で定義したデータである。
【0037】
制御部4は、表示装置100全体を制御する。例えば、制御部4は、リモコン信号受信部7から出力される、リモコン300において押下されたキーを示すキーコードに応じ、チューナ部1に対して所定の番組を選局し、選局したMPEG2−TSを復調することを指示する。また、例えば、制御部4は、TD部2から出力される文字情報に基づき、記憶部8に保持されている標準形式のアウトラインフォントデータを用いて標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し、合成部5に出力する。
【0038】
合成部5は、AVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データに、制御部4から出力される文字を合成し、AV出力部6に出力する。
【0039】
AV出力部6は、合成部5から出力される合成後の映像データおよび音声データを表示部200に出力する。
【0040】
リモコン信号受信部7は、無線伝送路を介してリモコン300から出力されるユーザ操作情報を受信し、当該情報を解析して、リモコン300において操作されたキーおよびその操作の内容等を示すデータであるキーコードとして制御部4に出力する。
【0041】
なお、本実施例1において、チューナ部1およびTD部2が文字情報抽出部に相当し、制御部4が文字制御部に相当する。
【0042】
<表示装置の動作>
図3は、本発明の実施例1に係る表示装置の動作を示すフローチャートである。
【0043】
以下、表示装置100が、デジタル放送波から抽出した文字情報20に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御する動作について説明する。
【0044】
制御部4は、TD部2で抽出される文字情報20を解析し、文字データ“こんにちは”の存在を確認すると、文字データ“こんにちは”の文字種を確認する(ステップS31)。制御部4は、文字データ“こんにちは”の文字種が標準様式であることを確認すると(ステップS31でNo)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を標準様式で生成する。つまり、制御部4は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報20で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小する(ステップS32)。制御部4は、全ての文字データの文字を生成したか否かを確認する(ステップS33)。制御部4は、文字情報20において、文字データ“。”の文字を生成していないことを確認すると(ステップS33でNo)、ステップS31に戻る。
【0045】
次に、制御部4は、文字データ“。”の文字種を確認する(ステップS31)。制御部4は、文字データ“。”の文字種は中型様式であることを確認すると(ステップS31でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“。”を標準様式で生成する。つまり、制御部4は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報20で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を拡大または縮小する(ステップS34)。そして、制御部4は、標準様式で生成した文字“。”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“。”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されるか否かを確認する(ステップS35)。
【0046】
図4は、本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図4(a)には、文字種が中型様式である文字データ“。”から標準様式のアウトラインフォントデータを用いて生成された標準様式の文字“。”が、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに示されている。図4(b)には、図4(a)に示す標準様式の文字“。”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに示されている。より具体的には、文字“。”の文字種を標準様式から中型様式に変更することに伴い、標準様式の文字“。”の表示位置が修正される。つまり、図4(b)において、文字表示領域が字方向(水平方向)に1/2になったことに伴い、標準様式の文字“。”の表示開始位置が、文字表示領域の左端から4dotから左端から2dotに修正される。ここで、図4(b)に示す通り、標準様式の文字“。”は、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotで表現可能となっている。言い換えれば、標準様式の文字“。”は、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dot内に包含されている(ステップS35でYes)。
【0047】
制御部4は、全ての文字データの文字を生成したことを確認すると(ステップS33でYes)、標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotで生成した標準様式の文字“こんにちは”および中型領域の文字表示領域;縦36dot×横18dotで生成した標準様式の文字“。”を合成部5に出力する。
【0048】
文字“こんにちは。”は、合成部5でAVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データと合成され、AV出力部6から表示部200に表示される(ステップS37)。
【0049】
図5は、本発明の実施例1に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図5に示すように、表示装置100で生成する文字“。”は、楕円形ではなく、円形となり、文字の表示品位が良い。
【0050】
以上、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を中型様式の文字表示領域で表示制御するので、文字の表示品位が高い。
【0051】
なお、実施例1では、制御部4は、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の表示領域で表示可能であるか否かを判断したが、文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成する文字の内、中型様式の表示領域で表示可能な文字を予めデータベースとして記憶部8に記憶しておき、抽出した文字情報から文字種が中型様式である文字データを確認すると、記憶部8に予め記憶した上述のデータベースを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成した文字が中型様式の表示領域で表示可能であるか否かを確認することとしても良い。これにより、制御部4による文字種が中型様式である文字データから標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能であるか否かの演算を省略することができるとともに、中型様式のアウトラインフォントデータを保持するよりも必要となるメモリ容量が少量で済む。
【実施例2】
【0052】
<表示装置の構成>
図6は、本発明の実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【0053】
表示装置110は、チューナ部1、TD(Transport Decorder)部2、AV(Audio & Video)デコーダ部3、合成部5、AV出力部6、リモコン信号受信部7、記憶部8および制御部14からなる。
【0054】
実施例1の表示装置100と異なる点は、表示装置110は、制御部4に換えて、制御部14を備える点である。以下、制御部14を中心に表示装置110の構成および動作を説明する。
【0055】
制御部14が、制御部4と異なる点は、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持する点である。詳細は後述する。
【0056】
ここで、図7は、本発明の実施例2に係る表示装置がデジタル放送波から抽出する文字情報の一例を示す図である。文字情報30は、表示する文字が横書きで、表示する文字の一文字の標準様式の文字表示領域が縦36dot×横36dotで、文字データ“こんにちは”および文字データ“。”を中型様式で所定の位置に表示することを規定する情報である。
【0057】
<表示装置の動作>
図8は、本発明の実施例2に係る表示装置の動作を示すフローチャートである。
【0058】
以下、表示装置110が、デジタル放送波から抽出した文字情報30に基づき、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、標準様式、中型様式または小型様式で文字を生成し表示制御する動作について説明する。
【0059】
制御部14は、TD部2で抽出される文字情報30を解析し、文字データ“こんにちは”の存在を確認すると、文字情報30において、既に生成した文字が存在し、生成した文字が存在する場合、生成した文字の文字種が中型様式であるか否かを確認する(ステップS81)。文字情報30において、文字データ“こんにちは”の前に生成した文字データは存在しないので(ステップS81でNo)、制御部14は、文字データ“こんにちは”の文字種を確認する(ステップS82)。制御部14は、文字データ“こんにちは”の文字種が中型様式であることを確認すると(ステップS82でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を標準様式で生成する。つまり、制御部14は、記録部8に保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小する(ステップS83)。そして、制御部14は、標準様式で生成した文字“こんにちは”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“こんにちは”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されるか否かを確認する(ステップS84)。ここでは、標準様式で生成した文字“こんにちは”を中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに配置し直し、配置し直した標準様式の文字“こんにちは”が中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに包含されないとして話を進める(ステップS84でNo)。
【0060】
制御部14は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“こんにちは”を中型様式で生成する。つまり、制御部14は、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を拡大または縮小した後、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように、標準様式で生成した文字“こんにちは”を字方向(水平方向)に1/2に縮小する(ステップS85)。
【0061】
制御部14は、全ての文字データの文字を生成したか否かを確認する(ステップS86)。制御部14は、文字情報30において、文字データ“。”の文字を生成していないことを確認すると(ステップS86でNo)、ステップS81に戻る。
【0062】
次に、制御部14は、文字情報30において、既に生成した文字が存在し、生成した文字が存在する場合、生成した文字の文字種が中型様式であるか否かを確認する(ステップS81)。制御部14は、文字情報30において、文字データ“。”の1つ前に文字“こんにちは”を生成し、かつ生成した文字“こんにちは”の文字種が中型様式であることを確認すると(ステップS81でYes)、記録部8が保持する標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字データ“。”を中型様式で生成する。つまり、制御部14は、文字情報30で指定されている標準様式の文字表示領域;縦36dot×横36dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を拡大または縮小した後、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotに合うように、標準様式で生成した文字“。”を字方向(水平方向)に1/2に縮小する(ステップS85)。
【0063】
つまり、制御部14は、実施例1の表示装置100とは異なり、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する。
【0064】
制御部14は、全ての文字データの文字を生成したことを確認すると(ステップS86でYes)、中型様式の文字表示領域;縦36dot×横18dotで生成した中型様式の文字“こんにちは”および文字“。”を合成部5に出力する。
【0065】
文字“こんにちは。”は、合成部5でAVデコーダ部3から出力される映像データおよび音声データと合成され、AV出力部6から表示部200に表示される(ステップS87)。
【0066】
図9は、本発明の実施例2に係る表示装置の制御部が生成する文字の表示例を示す図である。図9に示すように、表示装置110で生成する文字“。”は、円形ではなく、楕円形となるが、中型様式で生成した文字“こんにちは”に中型様式で生成した文字“。”が続くので表示品位が良い。
【0067】
以上、本発明の表示装置および表示方法によれば、文字情報毎に、文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を自身に保持し、保持している、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、現文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のアウトラインフォントデータを用いて、文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成し表示制御するので、中型様式で生成した文字が連続し、文字の表示品位が高い。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、文字データの文字種が中型様式である場合、標準様式のフォントデータを用いて、文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、標準様式で生成した文字が中型様式の文字表示領域で表示可能である場合、標準様式で生成した文字を表示制御するので、文字の表示品位が高く、表示装置に文字を表示する技術として有用である。
【符号の説明】
【0069】
1 チューナ部
2 TD部
3 AVデコーダ部
4、14、24 制御部
5 合成部
6 AV出力部
7 リモコン信号受信部
8 記憶部
20、30 文字情報
100、110、120 表示装置
200 表示部
300 リモコン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、
標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、
前記文字情報に基づき、前記標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、
からなる表示装置において、
前記文字制御部は、
前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記文字制御部は、
前記文字情報毎に、前記文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を記憶し、
前記記憶した、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、前記現文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出ステップと、
前記文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御ステップと、からなる表示方法において、
前記文字制御ステップは、
前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御する
ことを特徴とする表示方法。
【請求項4】
前記文字制御ステップは、
前記文字情報毎に、前記文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を記憶し、
前記記憶した、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、前記現文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する
ことを特徴とする請求項3記載の表示方法。
【請求項1】
デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出部と、
標準様式のフォントデータを記憶する記憶部と、
前記文字情報に基づき、前記標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御部と、
からなる表示装置において、
前記文字制御部は、
前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記文字制御部は、
前記文字情報毎に、前記文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を記憶し、
前記記憶した、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、前記現文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
デジタル放送波から、文字データと、標準様式または中型様式からなる前記文字データの文字種と、から構成される文字情報を抽出する文字情報抽出ステップと、
前記文字情報に基づき、標準様式のフォントデータを用いて、標準様式または中型様式で文字を生成し、前記標準文字または中型文字で生成した文字を表示制御する文字制御ステップと、からなる表示方法において、
前記文字制御ステップは、
前記文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である文字データから標準様式で文字を生成し、前記標準様式で生成した文字が前記中型文字の文字表示領域で表示可能である場合、前記標準様式で生成した文字を前記中型文字の文字表示領域で表示制御する
ことを特徴とする表示方法。
【請求項4】
前記文字制御ステップは、
前記文字情報毎に、前記文字情報に含まれる文字データに基づき生成した文字の文字種を記憶し、
前記記憶した、現文字データの1つ前に生成した文字の文字種が中型様式であり、かつ、前記現文字データの文字種が中型様式である場合、前記文字種が中型様式である現文字データから中型様式で文字を生成する
ことを特徴とする請求項3記載の表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−239099(P2012−239099A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108000(P2011−108000)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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