説明

表示装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】CG−RAMに記憶可能な可変フォントパターン数に制限がある場合においても、文字表現に制限の無い表示装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部と、任意の可変フォントパターンを所定数記憶する第2の記憶部と、表示画面に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部と、表示画面への表示要求のある文字列の文字コードを記憶する第4の記憶部と、任意の可変フォントパターンを記憶する第5の記憶部と、文字コードに従い、第1の記憶部と第2の記憶部とからフォントパターンを読み出して表示画面に表示させる表示部と、第2の記憶部に記憶される可変フォントパターンを第5の記憶部に記憶された可変フォントパターンに書き換えながら表示画面に表示させ、第2の記憶部の記憶容量の制限がある場合、表示させる文字列を複数回に分けて表示させる制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字表示手段、詳細には、動的に文字のフォントパターンを差し替えることにより表示可能文字数を拡大できる文字表示手段を有する表示装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、文字表示手段を有する従来の表示装置においては、表示させる文字列を文字コードで管理し、該文字コードに対応するフォントパターンを表示させることで文字表示が行われる。このような表示装置の中には、予め設定された固定フォントパターンを記憶するCG−ROM(Character Generator-Read Only Memory)及び書き換え可能な可変フォントパターンを記憶するCG−RAM(Character Generator- Random Access Memory)等のメモリを備え、表示させる各文字に対応する文字コードを指定することによって、CG−ROM又はCG−RAMの何れかのメモリに記憶されたフォントパターンを表示させるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−254426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の表示装置においては、CG−RAMに記憶可能な可変フォントパターンが該表示装置が表示可能な文字数よりも少ない場合、CG−ROMに記憶されている固定フォントパターン及びCG−RAMに記憶可能な可変フォントパターンだけでは、必要な文字表現ができない場合がある。このために、例えば、特殊文字や、記号等を用いる言語による文字表現に制約がかかるといった問題があった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、予め設定された固定フォントパターンを記憶するCG−ROM及び書き換え可能な可変フォントパターンを記憶するCG−RAMを備え、CG−RAMに記憶可能な可変フォントパターン数に制限がある場合においても、文字表現に制限の無い表示装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、予め設定された文字の固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部と、任意の可変フォントパターンを所定数記憶する第2の記憶部と、表示画面に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部と、前記表示画面への表示要求のある前記文字列の前記文字コードを記憶する第4の記憶部と、前記第2の記憶部とは異なる記憶部であって、任意の可変フォントパターンを記憶する第5の記憶部と、前記第3の記憶部に記憶された前記文字列の前記文字コードに従い、前記第1の記憶部と前記第2の記憶部とからフォントパターンを読み出して前記表示画面に表示させる表示部と、前記表示部による前記表示画面への表示を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2の記憶部に記憶される前記可変フォントパターンを前記第5の記憶部に記憶された前記可変フォントパターンに書き換えながら前記表示画面に表示させるとともに、前記第2の記憶部の記憶容量の制限により、前記第4の記憶部に記憶された前記文字列を表示させることが困難な場合、前記表示画面に表示させる前記文字列を複数回に分けて表示させるように制御することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る画像形成装置は、記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記記録媒体搬送手段により搬送された前記記録媒体に入力された画像情報に基づき画像を形成する画像形成手段と、前記記録媒体搬送手段による前記記媒体の搬送工程、又は前記画像形成手段による画像形成工程に係る装置の動作状況を表示画面を介してユーザに表示する表示装置とを備え、前記表示装置は、予め設定された文字の固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部と、任意の可変フォントパターンを所定数記憶する第2の記憶部と、表示画面に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部と、前記表示画面への表示要求のある前記文字列の前記文字コードを記憶する第4の記憶部と、前記第2の記憶部とは異なる記憶部であって、任意の可変フォントパターンを記憶する第5の記憶部と、前記第3の記憶部に記憶された前記文字列の前記文字コードに従い、前記第1の記憶部と前記第2の記憶部とからフォントパターンを読み出して前記表示画面に表示させる表示部と、前記表示部による前記表示画面への表示を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2の記憶部に記憶される前記可変フォントパターンを前記第5の記憶部に記憶された前記可変フォントパターンに書き換えながら前記表示画面に表示させるとともに、前記第2の記憶部の記憶容量の制限により、前記第4の記憶部に記憶された前記文字列を表示させることが困難な場合、前記表示画面に表示させる前記文字列を複数回に分けて表示させるように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、予め設定された固定フォントパターンを記憶するCG−ROM及び書き換え可能な可変フォントパターンを記憶するCG−RAMを備え、CG−RAMに記憶可能な可変フォントパターン数に制限がある場合においても、文字表現に制限の無い表示装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】画像形成装置の概略断面図である。
【図2】表示装置の構成を説明するための概略構成図である。
【図3】表示装置が表示可能な文字のフォントパターンに対応する文字コード表である。
【図4】CG−RAMを説明する図である。
【図5】表示データRAMの構成を説明する図である。
【図6】RAMの構成を説明する図である。
【図7】仮想表示データRAMの構成を説明する図である。
【図8】仮想CG−RAMの構成を説明する図である。
【図9】CG−RAM管理テーブルの構成を説明する図である。
【図10】仮想CG−RAM管理テーブルの構成を説明する図である。
【図11】表示部に表示させる文字列の表示例を説明する図である。
【図12】文字表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】図12のステップS102及びステップS106における分割表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】図13のステップS205及びステップS208における1文字表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】図14のステップS303における未表示CG−RAM検索処理を説明する図である。
【図16】画像形成装置の概略構成図である。
【図17】表示制御部及び表示装置1の構成を説明するための概略図である。
【図18】表示制御部が表示可能な文字のフォントパターンに対応する文字コード表を表したものである。
【図19】拡張CG−ROMのインデックス部を説明する図である。
【図20】拡張CG−ROMを説明する図である。
【図21】拡張表示データRAMの構成を説明する図である。
【図22】仮想表示データRAMの構成を説明する図である。
【図23】DLL管理テーブルの構成を説明する図である。
【図24】文字表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図25】図24のステップS604及びステップS606における表示制御部1文字表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図26】図25のステップS705における拡張CG−ROM登録処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る表示装置が適用された画像形成装置21の概略断面図である。本実施形態の説明においては、電子写真方式により記録媒体としての記録紙上に画像を形成する画像形成装置を一例として説明する。
【0012】
画像形成装置21は、画像が形成される記録紙を収納する給紙トレイ22と、入力された印刷ジョブデータに基づきトナー像を形成するプロセスカートリッジ24と、プロセスカートリッジ24により形成されたトナー像を記録紙に転写させる転写ローラ25と、記録紙上に転写されたトナー像を定着させる定着装置26と、本実施形態に係る表示装置に含まれ、画像形成装置21の装置状態をユーザに表示する表示部3とを備える。
【0013】
給紙トレイ22は、内部に記録紙を積層した状態で収納し、画像形成装置21下部に着脱自在に装着される。そして、記録媒体搬送手段としての給紙トレイ22上部に設けられた給紙ローラ23は、給紙トレイ22に収納された記録紙をその最上部から1枚ずつ取り出して、略S字状に形成された記録紙搬送経路Sに繰り出す。
【0014】
画像形成手段であるプロセスカートリッジ24としては、LED(Light Emitting Diode)素子等の発光素子とレンズアレイとを有する図示せぬLEDヘッドを用いた電子写真方式の印刷エンジンを用いることができる。本実施形態において説明する電子写真方式の印刷エンジンを備えるプロセスカートリッジ24は、入力された印刷画像データに基づき、図示せぬLEDヘッドから照射された光によって感光体上に形成された静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成する。なお、プロセスカートリッジ24としては、電子写真方式以外の、例えば、レーザ方式、インクジェット方式、又はドットマトリックスインパクト方式の印刷エンジンも用いることも可能であり、あらゆる画像形成装置、又は他の機器においても同様の構成が可能である。
【0015】
転写ローラ25は、プロセスカートリッジ24が備える感光体に対向した位置に圧接するように配設され、図示せぬ高圧電源から印加された転写バイアス電圧により、感光体表面に形成されたトナー像を記録紙に転写させる。
【0016】
定着装置26は、プロセスカートリッジ24以降の記録紙搬送経路S下流側に配設されており、ヒートローラ、バックアップローラ等を備える。ヒートローラは、例えば、アルミニウム等からなる中空円筒状の芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFA(テトラフルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被服することによって形成されている。そして、その芯金内には、例えば、ハロゲンランプ等の加熱ヒータが設けられている。バックアップローラは、例えば、アルミニウム等からなる芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFAを被覆した構成であり、ヒートローラとの間に圧接部が形成されるように配設されている。プロセスカートリッジ24において形成されたトナー像が転写された記録用紙が所定の温度に維持されたヒートローラとバックアップローラとから形成される圧接部を通過することにより、記録用紙上のトナーに熱、及び圧力が付与され、当該トナーは溶融し、トナー像が定着される。
【0017】
表示部3は、例えば、16文字×2行の文字表示が可能なLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示手段を有し、例えば、給紙トレイ22に収納された記録紙が無くなった場合や、記録紙ジャム等のエラーが発生した場合に、ユーザに対してその旨の文字列を表示する。この表示部3を備える、本実施形態に係る表示装置については後ほど詳細に説明する。
【0018】
なお、図1には示されていないが、画像形成装置21を構成する他の部材として、画像形成装置21の動作状態を監視するための、例えば、記録紙位置検出センサ,温湿度センサ,濃度センサ等の各種センサ、入力された画像情報に基づき図示せぬLEDヘッドの駆動を制御するLEDヘッド駆動制御部、定着装置26の温度を制御する温度制御部、記録紙を搬送する搬送ローラ等を回転させるための駆動モータを制御する記録紙搬送モータ制御部、感光体等の画像形成プロセスに係る各種ローラを回転させるための駆動モータを制御する駆動制御部、及び各種ローラに電圧を印加する高圧電源等を備える。
【0019】
図2は、本実施形態に係る表示装置1の構成を説明するための概略構成図である。表示装置1は、制御部2と、16文字×2行の文字表示が可能なLCDからなる表示手段を有する表示部3と、LCDドライバ4とを備える。
【0020】
制御部2は、中央演算装置であり、装置全体を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)5と、制御プログラムや各種データ等を記憶するROM6,RAM7と、図示せぬ上位装置との間での制御コマンドや印刷ジョブデータ等の各種データの送受信を制御する通信制御部8とを備える。
【0021】
LCDドライバ4は、予め設定された固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部であるCG−ROM9と、第2の記憶部である書き換え可能な可変フォントパターンを記憶するCG−RAM10と、表示部3に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部である表示データRAM11と、制御部2からの命令を受けてCG−RAM10又は表示データRAM11の内容を書き換えるCPU12インタフェース12と、表示部3をハードウェア的に制御するドライバ回路13とを備える。
【0022】
図3は、本実施形態に係る表示装置1が表示可能な文字のフォントパターンに対応する文字コード表である。上述したCG−ROM9は、文字コード10HからFFHの合計240文字の固定フォントパターンを記憶する。一方、CG−RAM10は、文字コード00Hから07Hまでの8文字の可変フォントパターンを記憶する。
【0023】
8文字の可変フォントパターンが記憶可能なCG−RAM10は、図4に示すように、64バイトからなる書き換え可能なメモリであるRAMから構成され、8バイトで1文字分のフォントデータを構成する。
【0024】
図5は、表示データRAM11の構成を説明する図である。表示データRAM11は、80バイトからなる書き換え可能なメモリであるRAMから構成され、1バイトで1文字分の文字コードを記憶する。そして、表示データRAM11は、LCDにおける16文字列の上段表示用として、16進法で00Hから27Hのアドレスが、16文字列の下段表示用として、40Hから67Hのアドレスがそれぞれ割り当てられている。なお、図5内における二重枠線の灰色部分は、CG−RAM10の可変フォントパターンを表示している例である。
【0025】
そして、本実施形態に係るRAM7は、図6に示すように、さらに、第4の記憶部である仮想表示データRAM31と、第5の記憶部である仮想CG−RAM32と、CG−RAM管理テーブル33と、仮想CG−RAM管理テーブル34とを備える。
【0026】
仮想表示データRAM31は、図7に示すように、アドレス00Hから始まり、上段表示用として32文字分、下段表示用として32文字分の文字列の仮想文字コードを記憶して登録する。なお、仮想表示データRAM31に登録される仮想文字コードは、v_dispram_c[]で表される。なお、図7内における二重枠線の灰色部分は、可変フォントパターンを表示している例であるが、ここでの仮想文字コードは、CG−RAM10由来のものではなく、仮想CG−RAM32由来のものである。
【0027】
仮想CG−RAM32は、図8に示すように、8バイトで1文字分のフォントデータを構成し、16文字分の可変フォントパターンを記憶して登録する。
【0028】
図9は、CG−RAM管理テーブル33の構成を説明する図である。CG−RAM管理テーブル33は、CG−RAM10の使用状態を管理するための、仮想CG−RAM32のフォントパターンが登録済みであることを示すパターン登録フラグ、仮想CG−RAM32上のフォントパターンに対応する文字コードを登録する登録仮想文字コード、CG−RAM10の可変フォントパターンが表示部3に表示済、或いはこれから表示されることを示す表示フラグとをそれぞれ8文字分備える。
【0029】
仮想CG−RAM管理テーブル34は、図10に示すように、仮想CG−RAM32の使用状態を管理するための、CG−RAM10のフォントパターンが登録済みであることを示すCG−RAM登録済フラグ、CG−RAM10上の登録された場所を示す登録文字コードをそれぞれ16文字分備える。
【0030】
このような構成を有する本実施形態に係る表示装置1の文字表示処理について以下に説明する。先ず、表示部3に表示させる文字列の表示例として、図11に示すように、「OPEN REAR COVER/PAPER SIZE ERROR」の意をロシア語で表した「ОТКРЫТЬ ЗАДНЮЮ КРЫШКУ/ОШИБКА РАЗМЕРА БУМАГИ」を用いて説明する。
【0031】
図11において、最上段(A)に示すのが、上記の表示部3に表示させたい文字列である。ここで、二重線枠の灰色部分は、CG−ROM9に記憶されている固定フォントパターンに含まれていない文字を表しており、この場合、可変フォントパターンの文字として表示させる必要がある。この例においては、該当する文字は17文字であるが、文字種としては11文字である。CG−RAM10に記憶可能な可変フォントパターンの数は最大8文字であるため、表示部3に同時に文字種が9文字以上現れる場合はこれを全て同時に表示することはできない。
【0032】
そこで、本実施形態においては、先ず、図11中(1)に示すように、1行あたりの最大同時表示文字数である16文字を表示させる。次に、図11中(2)に示すように、文字の表示位置を図中左側に1文字分スクロールして表示させるが、表示文字に可変フォントパターンの文字が文字種で9文字となり、「У」の文字が表示できない。なお、ここで示す表示例においては、該当箇所を黒く塗りつぶして表現するが、表示部3における実際の表示は空白とする。
【0033】
次に、図11中(3)に示すように、さらに文字の表示位置を図中左側に1文字分スクロールして表示させるが、「Ш」の文字が表示範囲の外となるため、表示部3上では全文字表示可能となる。同様に、文字の表示位置のスクロール処理を繰り返すことにより、最終的に図11中(11)に示す11回目の表示で全文字表示を完了させることができる。
【0034】
さて、上記で説明した本実施形態に係る文字表示処理について図12、図13、図14、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0035】
図12において、文字表示処理が開始されると、表示装置1の制御部2は、仮想表示データRAM31上のどの位置から表示するかを示す表示開始アドレスAに0を代入する(ステップS101)。
【0036】
次に、制御部2は、ステップS102において、分割表示処理を実行する。分割表示処理については後ほど説明する。
【0037】
ステップS103において、制御部2は、仮想表示データRAM31上の文字列の全文字を表示出来たか否かを判断する。ここで、全文字が表示済の場合(ステップS103 True)、制御部2は処理を終了する。
【0038】
一方、全文字が表示済で内場合(ステップS103 False)、制御部2は、表示文字を一旦読み込むための設定時間である1秒間ウエイトする(ステップS104)。
【0039】
次に、1秒間ウエイト後、制御部2は表示開始アドレスAに1を加算する(ステップS105)。これにより、表示部3に表示される文字の表示位置が1文字分スクロールされることになる。
【0040】
次に、制御部2は分割表示処理を実行し(ステップS106)、文字列の全文字表示が完了するまで、ステップS104からステップS107に係る処理を繰り返す。
【0041】
そして、文字列の全文字表示が終了したとき(ステップS107 True)、制御部2は、表示文字を一旦読み込むための設定時間である1秒間ウエイトし(ステップS108)、ステップS101からの処理を繰り返し、スクロール処理を継続する。
【0042】
次に、図12のステップS102及びステップS106における分割表示処理について図13のフローチャートを用いて説明する。
【0043】
まず、ステップS201において、制御部2は、表示アドレスBに表示開始アドレスAを代入し、表示アドレスDに0を代入する。なお、表示アドレスBは、仮想表示データRAM31上の表示位置を表し、表示アドレスDは、表示データRAM11上の表示位置を表す。
【0044】
次に、制御部2は、CG−RAM管理テーブル33の表示フラグをクリアし(ステップS202)、表示データRAM11をクリアさせる(ステップS203)。なお、表示データRAM11のクリアはLCDドライバ4に関する処理であるが、詳細はハードウェア依存の処理であるためここでの説明は省略する。
【0045】
次に、制御部2は、仮想表示データRAM31から仮想文字コードを読み出し、これを変数vCに代入する。なお、vCは、v_dispram_c[B]となる。また、制御部2は、表示データRAM11上のアドレスDaにDを代入する(ステップS204)。なお、これらは、後述するステップS205の1文字表示処理において使用する。
【0046】
次に、制御部2は、ステップS205において1文字表示処理を実行する。ステップS205における1文字表示処理は、表示部3に1文字を表示させる処理であるが、詳細は後述する。
【0047】
そして、制御部2は、1文字表示処理で文字を表示できたか否かを判断する。ここで、文字を表示できなかった場合(ステップS206 False)、制御部2は、文字列の全文字表示は不可能と判断し、処理を終了する。
【0048】
一方、1文字表示処理において、文字が表示できた場合(ステップS206 True)、制御部2による処理は次のステップに移行する。なお、ステップS204からステップS206の処理は、表示部3であるLCDにおける16文字列の上段表示に係る処理であるが、制御部2は、これと同様に、ステップS207からステップS209の下段表示に係る処理を実行する。すなわち、制御部2は、ステップS207において、仮想表示データRAM31から仮想文字コードを読み出し、これをvCに代入する。なお、vCは、v_dispram_c[B+20H]となる。また、制御部2は、表示データRAM11上のアドレスDaにD+40Hを代入する(ステップS207)。
【0049】
次に、制御部2は、ステップS208において1文字表示処理を実行する。ステップS208における1文字表示処理は、表示部3に1文字を表示させる処理であるが、詳細は後述する。
【0050】
そして、制御部2は、1文字表示処理で文字を表示できたか否かを判断する。ここで、文字を表示できなかった場合(ステップS209 False)、制御部2は、文字列の全文字表示が不可能と判断し、処理を終了する。
【0051】
次に、制御部2は、表示アドレスBと表示アドレスDとに1を加算する(ステップS210)。
【0052】
ステップS211において、制御部2は、仮想表示データRAM31上の全文字列が表示できたか否かを判断する。ここで、全文字が表示された場合(ステップS211 True)、全文字表示済として、制御部2は一連の処理を終了する。
【0053】
一方、全文字が表示されていない場合(ステップS211 False)、制御部2は、表示部3の表示可能文字数まで文字列が表示されたか否かを判断する。すなわち、制御部2は、表示アドレスDの値が16未満である場合(ステップS212 True)、まだ表示部3において文字列の表示が可能であると判断し、ステップS204からの処理を繰り返す。
【0054】
一方、表示アドレスDの値が16以上である場合(ステップS212 False)、制御部2は、文字列の全文字表示が不可能と判断し、処理を終了する。
【0055】
次に、図13のステップS205及びステップS208における1文字表示処理について図14のフローチャートを用いて説明する。
【0056】
まず、ステップS301において、制御部2は、表示部3に表示させる表示文字が固定フォントパターンであるCG−ROMの文字か、可変フォントパターンであるCG−RAMの文字かを判断する。具体的には、制御部2は、表示文字の仮想文字コードvCが16進法で10H以上であるとき、表示文字は固定フォントパターンであるCG−ROMの文字であると判断する。ここで、vCが10H以上である場合(ステップS301 True)、制御部2による処理は、ステップS311に移行する。
【0057】
一方、vCが10H未満である場合(ステップS301 False)、制御部2は、該表示文字がCG−RAM10に登録済か否かを判断する(ステップS302)。具体的には、制御部2は、仮想CG−RAMエリアのCG−RAM登録フラグv_cgram_ent_f[]で判断する。すなわち、制御部2は、表示文字の仮想文字コードvCを使用し、v_cgram_ent_f[vC]の値が1である場合、表示文字はCG−RAM10に登録済と判断する。一方、制御部2は、v_cgram_ent_f[vC]の値が0である場合、表示文字はCG−RAM10に未登録であると判断する。
【0058】
ステップS302において、表示文字はCG−RAM10に未登録であると判断した場合(ステップS302 False)、制御部2は、未表示CG−RAM検索処理を実行する(ステップS303)。ステップS303における未表示CG−RAM検索処理については後ほど説明する。
【0059】
未表示CG−RAM検索処理の結果、未表示CG−RAMが発見されなかった場合(ステップS304 False)、制御部2は表示NGと判断して処理を終了する。
【0060】
一方、未表示CG−RAM検索処理の結果、未表示CG−RAMが発見された場合(ステップS304 True)、制御部2は、未表示CG−RAM検索処理で検索した文字コードgCのCG−RAMに仮想CG−RAMのフォントパターンが登録済か否かを判断する(ステップS305)。具体的には、制御部2は、CG−RAM管理テーブルのパターン登録済フラグcgram_ent_f[]で判断する。すなわち、cgram_ent_f[gC]の値が1である場合、制御部2は、仮想CG−RAMのフォントパターンはCG−RAMに登録済と判断する。一方、cgram_ent_f[gC]の値が0である場合、制御部2は、仮想CG−RAM32のフォントパターンはCG−RAMに未登録であると判断する。
【0061】
仮想CG−RAMのフォントパターンはCG−RAMに登録済と判断した場合(ステップS305 True)、制御部2は、文字コードgCのCG−RAMに登録済の仮想CG−RAMの情報を消去するため、CG−RAM管理テーブル33の登録仮想文字コードcgram_code_c[]を使用し、仮想CG−RAMエリアのCG−RAM登録済フラグv_cgram_ent_f[cgram_code_c[gC]]の値に0を代入する。
【0062】
次に、ステップS307において、制御部2は、CG−RAM登録を実行する。制御部2は、仮想CG−RAMエリアのCG−RAM登録済フラグv_cgram_ent_f[vC]の値に1を、CG−RAM文字コードv_cgram_code_c[vC]にgCを、CG−RAM管理テーブル33のパターン登録済フラグcgram_ent_f[gC]の値に1を、登録仮想文字コードcgram_code_c[gC]にvCを代入する。
【0063】
次に、ステップS308において、制御部2は、CG−RAM登録処理を実行させる。これは、CG−RAM10に仮想CG−RAMのフォントパターンを登録する処理であるが、詳細はハードウェア依存の処理であるため、ここでの説明は省略する。
【0064】
そして、制御部2は、表示文字を表示部3に表示させるため、仮想文字コードをCG−RAMの文字コードに置き換える。これは、vCにv_cgram_code_c[vC]を代入することで実行される(ステップS309)。
【0065】
次いで、制御部2は、文字コードgCのCG−RAMが表示に使用されていることを示すため、CG−RAM管理テーブル33の表示フラグcgramdisp_f[gC]の値に1を代入する(ステップS310)。
【0066】
最後に、制御部2はLCD表示処理を実行させる。これは、文字コードvCに対応するフォントパターンをアドレスDの位置に表示させる処理であるが、詳細はハードウェア依存の処理であるため、ここでの説明は省略する(ステップS311)。そして、制御部2は、表示OKとして、1文字表示処理を終了する。
【0067】
次に、図14のステップS303における未表示CG−RAM検索処理について図15のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
まず、ステップS401において、制御部2は、CG−RAMの文字コードを表す変数gCに0を代入する。
【0069】
そして、制御部2は、文字コードgCのCG−RAMが表示済か否かを判断する。具体的には、制御部2は、CG−RAM管理テーブル33の表示フラグcgramdisp_f[gC]の値が1である場合(ステップS402 True)、該当のCG−RAMは表示済と判断する。一方、制御部2は、CG−RAM管理テーブル33の表示フラグcgramdisp_f[gC]の値が0である場合(ステップS402 False)、該当のCG−RAMは未表示と判断し、未表示CG−RAM有りとして処理を終了する。
【0070】
CG−RAM管理テーブル33の表示フラグcgramdisp_f[gC]の値が1である場合(ステップS402 True)、制御部2は、gCに1を加算し(ステップS403)、ステップS404において、CG−RAMの最大文字数である8文字分まで検索したかを判断しながら、ステップS402からステップS404までの処理を繰り返す。なお、未表示CG−RAMが見つからない場合には、制御部2は未表示CG−RAM無しとして処理を終了する。
【0071】
以上のように、第1の実施形態によれば、CG−RAMに記憶可能な可変フォントパターン数に制限がある場合においても、表示させる文字列を複数回に分けて表示させることにより、CG−RAMに登録できる文字数を見かけ上増大させることができる。
【0072】
[第2の実施形態]
図16は、第2の実施形態に係る表示装置が適用された画像形成装置21’の概略構成図である。図16において、画像形成装置21’は、データ受信部100と、データ解析部101と、機構制御部110と、イメージデータバッファ102とを備える。
【0073】
データ受信部100は、上位装置であるPC(Personal Computer)130から印刷ジョブデータを受信し、データ解析部101に印刷ジョブデータ受信を通知する。
【0074】
データ解析部101は、データ受信部100からの通知を受けると、該印刷ジョブデータを解析して印刷画像データとし、イメージデータバッファ102に記憶する。そして、データ解析部101は、記憶したデータの場所を機構制御部110に通知する。
【0075】
機構制御部110は、ビデオ制御部112と、駆動制御部113と、表示制御部114とを備え、画像形成装置21’を構成する機構を統合的に制御する。
【0076】
ビデオ制御部112は、データ解析部101からの通知に基づき、イメージデータバッファ102から該当する印刷画像データを読み出し、LEDヘッド120に転送する。LEDヘッド120は、転送されてきた印刷画像データに基づく光を図示せぬ感光体に照射して静電潜像を形成させる。そして、形成された静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成する。感光体上に形成されたトナー像は、図示せぬ転写ローラに印加された転写バイアス電圧により、記録紙に転写される。そして、記録紙上に転写されたトナー像には、図示せぬ定着装置から熱及び圧力が付与され、トナーは溶融し、トナー像が定着される。
【0077】
また、駆動制御部113は、感光体等の画像形成プロセスに係る各種ローラを回転させるための駆動モータやローラクラッチであるモータ/ローラクラッチ121を制御する。
【0078】
表示制御部114は、画像形成装置21’の装置状態を表示装置1’を介して表示させる。表示制御部114及び表示装置1’の構成については後ほど説明する。
【0079】
センサ122は、記録紙の通過に伴うセンサのON/OFFを機構制御部110に通知する。
【0080】
図17は、本実施形態に係る表示制御部114及び表示装置1’の構成を説明するための概略図である。表示制御部114は、ROM上に第6の記憶部である拡張CG−ROM150を有し、RAM上に拡張表示データRAM151、仮想表示データRAM152、及びDLL管理テーブル153を備える。
【0081】
表示装置1’は、16文字×2行の文字表示が可能なLCDからなる表示手段を有する表示部3’を備える。なお、表示装置1’の図示せぬ他の構成は、第1の実施形態において説明した表示装置1と同等の構成であるため、同等な構成並びに処理動作についての説明は省略し、異なる箇所について説明する。
【0082】
図18は、本実施形態における表示制御部114が表示可能な文字のフォントパターンに対応する文字コード表を表したものである。
【0083】
拡張CG−ROM150は、CG−ROM9に記憶されていない文字に対応するフォントパターンを記憶する。このような拡張CG−ROM150は、インデックス部とフォントパターン部とを備える。
【0084】
図19は、拡張CG−ROM150のインデックス部を説明する図である。拡張CG−ROM150のインデックス部は、2バイトの拡張文字コードに対し、x_mode_f[]で表される文字種と、x_addr_code_s[]で表されるアドレス/文字コード欄を備える。ここで、文字種が[0]の文字は、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを持つ文字を示し、アドレス/文字コード欄に表示装置1’の文字コードを示す。また、文字種が「1」の文字は、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを持たない文字を示し、アドレス/文字コード欄に図20に示す拡張CG−ROM150のアドレスを示す。
【0085】
図21は、拡張表示データRAM151の構成を説明する図である。拡張表示データRAM151は、アドレス00Hから開始され、LCDにおける上段表示用として32文字、下段表示用として32文字分の拡張文字コードを記憶して登録する。する。拡張表示データRAM151に登録されている拡張文字コードは、x_dispram_s[]で表される。なお、図21内における二重枠線の灰色部分は、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを有さない文字を表している。
【0086】
仮想表示データRAM152は、図22に示すように、アドレス00Hから始まり、上段表示用として32文字分、下段表示用として32文字分の文字列の仮想文字コードを記憶して登録する。する。なお、仮想表示データRAM152に登録される仮想文字コードは、x_dispram_c[]で表される。仮想表示データRAM152は、拡張表示データRAM151から作成され、表示装置1’に対して出力される。
【0087】
DLL管理テーブル153は、図23に示すように、使用中フラグと登録拡張文字コードを有し、拡張CG−ROM150の使用状況を管理する。ここで、使用中フラグは、拡張CG−ROM150に記憶されている文字のフォントパターンがそのアドレスで示される仮想CG−RAMで使用中である旨を示し、登録拡張文字コードは、登録されている拡張文字コードを示す。
【0088】
このような構成を有する表示制御部114による表示処理動作について図24に示すフローチャートを用いて説明する。
【0089】
まず、ステップS601において、表示制御部114は、DLL管理テーブル153の使用中フラグと仮想表示データRAM152とを初期化するため、x_dll_ent_f[0〜15]を0でクリアし、x_dispram_c[00H〜3FH]を20Hでクリアする。なお、20Hは、スペース文字に対応する文字コードである。
【0090】
次に、表示制御部114は、拡張表示データRAM151のアドレスを表す表示アドレスEに0を代入する(ステップS602)。
【0091】
そして、表示制御部114は、LCDにおける上段表示用の処理として、拡張文字コードx_dispram_s[E]を読み出して、変数xCに代入し、表示アドレスEをDxに代入する(ステップS603)。
【0092】
次に、ステップS604の表示制御部1文字表示処理において、表示制御部114は、xCとDxとを使用して仮想表示データRAM152を作成するが、詳細は後述する。
【0093】
次に、LCDにおける下段表示用として、表示制御部114は、ステップS605及びステップS606に係る処理を実行する。なお、拡張文字コードx_dispram_s[E+20H]、表示アドレスDxはE+20Hとなる。
【0094】
そして、表示制御部114は、ステップS607において、表示アドレスEに1を加算し、ステップS608において、全文字表示済か否かの判断を行いながら、全文字表示処理が完了するまでステップS603からステップS608までの処理を繰り返す。
【0095】
全文字表示処理が完了すると、表示制御部114は、仮想表示データRAM152の内容を表示装置1’に出力する。ここでの出力処理については、ハードウェア依存の処理であるためここでの説明は省略する。
【0096】
次に、図24のステップS604及びステップS606における表示制御部1文字表示処理について図25のフローチャートを用いて説明する。
【0097】
まず、表示制御部114は、ステップS701において、拡張CG−ROM150のインデックス部から文字種x_mode_f[xC]を読み出してMに代入する。
【0098】
そして、表示制御部114は、Mの値に基づき、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを持つ文字であるか否かを判断する。具体的には、表示制御部114は、M=0である場合(ステップS702 True)、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを持つ文字であると判断し、ステップS703において、拡張CG−ROM150のインデックス部のアドレス/文字コード欄から文字コードx_addr_code_s[xC]を読み出し、表示装置1’が使用する文字コードとしてxCに代入する。
【0099】
一方、表示制御部114は、M≠0である場合(ステップS702 False)、表示装置1’がCG−ROM9にフォントパターンを持たない文字であると判断し、ステップS705において、拡張CG−ROM登録処理を実行する。なお、拡張CG−ROM登録処理の詳細については後述する。
【0100】
最後に、表示制御部114は、x_dispram_c[Dx]にxCを代入することにより、仮想表示データRAM152に文字コードを入力し、処理を終了する(ステップS704)。
【0101】
次に、図25のステップS705における拡張CG−ROM登録処理について図26のフローチャートを用いて説明する。
【0102】
まず、表示制御部114は、ステップS801において、アドレスvDに0を代入する。なお、アドレスvDは、DLL管理テーブル153のアドレスを表す。
【0103】
次に、表示制御部114は、DLL管理テーブル153の登録拡張文字コードx_dll_code_s[vD]を読み出してvBに代入する(ステップS802)。
【0104】
そして、表示制御部114は、拡張文字コードvBとxCとを比較することにより、拡張文字コードxCが登録済か否かを判断する。ここで、拡張文字コードvBとxCとが等しい場合(ステップS803 True)、拡張文字コードxCは既に登録済みであるため、表示制御部114による処理は、ステップS813に移行する。
【0105】
一方、拡張文字コードvBとxCとが異なる場合(ステップS803 False)、表示制御部114は、ステップS804において、アドレスDxに1を加算してアドレスを更新し、ステップS802からステップS805までの処理を繰り返す。
【0106】
拡張文字コードxCが見つからない場合(ステップS805 False)、表示制御部114は、再びアドレスDxを0に初期化する(ステップS806)。
【0107】
そして、表示制御部114は、ステップS807からステップS809の処理にかけて、DLL管理テーブル153の使用中フラグから未使用アドレスを検索する。なお、DLL管理テーブル153の未使用アドレスが見つからなかった場合(ステップS809 False)、表示制御部114はエラーと判断し、処理を終了する。
【0108】
DLL管理テーブル153の使用中フラグから未使用アドレスが見つかった場合、すわわち、未使用アドレスを表すx_dll_ent_f[vD]が見つかった場合(ステップS807 True)、表示制御部114は、拡張CG−ROM150のインデックス部からフォントパターンのアドレスx_addr_code_s[xC]を読み出し、vAに代入する(ステップS810)。
【0109】
次に、表示制御部114は、拡張CG−ROM150のフォントパターンを表示装置1’に出力し、仮想CG−RAM32に登録させる(ステップS811)。これらのフォントパターンの出力処理については、ハードウェア依存の処理であるため、ここでの説明は省略する。
【0110】
ステップS812において、表示制御部114は、DLL管理テーブル153の登録拡張文字コードx_dll_code_s[vD]に拡張文字コードxCを代入し、次いで、DLL管理テーブル153の使用中フラグx_dll_ent_f[vD]の値に1を代入して使用中である旨を示す(ステップS813)。
【0111】
最後に、表示制御部114は、表示制御部1文字表示処理のために、拡張文字コードxCにvDを代入して処理を終了する(ステップS814)。
【0112】
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、任意の可変フォントパターンを記憶する仮想CG−RAMに対し、画像形成装置の表示制御部からの書き換え指示に伴う文字表示を実行させることにより、より多くの種類の文字を表示することが可能となる。
【0113】
本発明に係る実施形態の説明において、記憶部として用いるメモリには、特に制限は無く、
例えば、CG−ROMとしては、マスクROM、PROM、EPROM、UV−EPROM、EEPROM、又はフラッシュメモリ等の各種半導体メモリ、CG−RAM、他の表示データRAM、DLL管理テーブルとして、DRAM、SRAM、FeRAM、Z−RAM、又はTTRAM等の各種半導体メモリを用いることができ、その使用に制限は無い。また、例えば、第1の実施形態の図6で説明したように、仮想表示データRAM、仮想CG−RAM、CG−RAM管理テーブル、仮想CG−RAM管理テーブルのそれぞれを一のRAM内に構成する形態としてもよいし、それぞれを独立したRAMとして構成してもかまわない。
【0114】
本発明の説明において、画像形成装置の具体例として電子写真方式のプリンタを一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ファクシミリ、コピー機、プロッタ、複合機等の画像形成装置に適用可能である。また、本発明は、表示手段を備える他の電子機器においても適用可能である。
【符号の説明】
【0115】
1,1’ 表示装置
2 制御部
3,3’ 表示部
4 LCDドライバ
5 CPU
6 ROM
7 RAM
8 通信制御部
9 CG−ROM
10 CG−RAM
11 表示データRAM
12 CPUインタフェース
13 ドライバ回路
21,21’ 画像形成装置
22 給紙トレイ
23 給紙ローラ
24 プロセスカートリッジ
25 転写ローラ
26 定着装置
31 仮想表示データRAM
32 仮想CG−RAM
33 CG−RAM管理テーブル
34 仮想CG−RAM管理テーブル
100 データ受信部
101 データ解析部
102 イメージデータバッファ
110 機構制御部
112 ビデオ制御部
113 駆動制御部
114 表示制御部
120 LEDヘッド
121 モータ/ローラクラッチ
122 センサ
130 PC
150 拡張CG−ROM
151 拡張表示データRAM
152 仮想表示データRAM
153DLL管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された文字の固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部と、
任意の可変フォントパターンを所定数記憶する第2の記憶部と、
表示画面に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部と、
前記表示画面への表示要求のある前記文字列の前記文字コードを記憶する第4の記憶部と、
前記第2の記憶部とは異なる記憶部であって、任意の可変フォントパターンを記憶する第5の記憶部と、
前記第3の記憶部に記憶された前記文字列の前記文字コードに従い、前記第1の記憶部と前記第2の記憶部とからフォントパターンを読み出して前記表示画面に表示させる表示部と、
前記表示部による前記表示画面への表示を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第2の記憶部に記憶される前記可変フォントパターンを前記第5の記憶部に記憶された前記可変フォントパターンに書き換えながら前記表示画面に表示させるとともに、前記第2の記憶部の記憶容量の制限により、前記第4の記憶部に記憶された前記文字列を表示させることが困難な場合、前記表示画面に表示させる前記文字列を複数回に分けて表示させるように制御すること
を特徴とする表示装置。
【請求項2】
記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
前記記録媒体搬送手段により搬送された前記記録媒体に入力された画像情報に基づき画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体搬送手段による前記記媒体の搬送工程、又は前記画像形成手段による画像形成工程に係る装置の動作状況を表示画面を介してユーザに表示する表示装置とを備え、
前記表示装置は、
予め設定された文字の固定フォントパターンを記憶する第1の記憶部と、
任意の可変フォントパターンを所定数記憶する第2の記憶部と、
表示画面に表示させる文字列の文字コードを記憶する第3の記憶部と、
前記表示画面への表示要求のある前記文字列の前記文字コードを記憶する第4の記憶部と、
前記第2の記憶部とは異なる記憶部であって、任意の可変フォントパターンを記憶する第5の記憶部と、
前記第3の記憶部に記憶された前記文字列の前記文字コードに従い、前記第1の記憶部と前記第2の記憶部とからフォントパターンを読み出して前記表示画面に表示させる表示部と、
前記表示部による前記表示画面への表示を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第2の記憶部に記憶される前記可変フォントパターンを前記第5の記憶部に記憶された前記可変フォントパターンに書き換えながら前記表示画面に表示させるとともに、前記第2の記憶部の記憶容量の制限により、前記第4の記憶部に記憶された前記文字列を表示させることが困難な場合、前記表示画面に表示させる前記文字列を複数回に分けて表示させるように制御すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の記憶部とは異なる記憶部であって、前記第2の記憶部、又は前記第5の記憶部に記憶させるための予め設定された文字の固定フォントパターンを記憶する第6の記憶部とを備えること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−173690(P2012−173690A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38177(P2011−38177)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】