表示装置及びその駆動方法
【課題】消費電力を減らしながら、視認性の欠陥、輝度の変化、フリッカーの視認を防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る表示装置は、静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、を備え、前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、前記表示パネルは、前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されることを特徴とする。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る表示装置は、静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、を備え、前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、前記表示パネルは、前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置及びその駆動方法に係り、さらに詳しくは、消費電力を減らしながら、視認性の欠陥、輝度の変化、フリッカーの視認を防止することのできる表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近幅広く用いられるコンピュータモニター、テレビ、携帯電話などには、表示装置が欠かせない。表示装置としては、陰極線管表示装置、液晶表示装置、プラズマ表示装置などが挙げられる。
【0003】
この種の表示装置は、グラフィック処理装置(GPU:Graphic Processing Unit)、表示パネル及び信号制御部を備える。グラフィック処理装置は、表示パネルに表示する画面の映像データを信号制御部に伝送し、信号制御部は、表示パネルを駆動するための制御信号を生成し、映像データとともに表示パネルに伝送して表示装置を駆動する。
【0004】
表示パネルが表示する画像は、静止画像と動画像とに大別できる。表示パネルは1秒当たりに多数のフレームを表示し、このとき、各フレームの有する映像データが同一であれば、静止画像を表示することになる。なお、各フレームの有する映像データが異なっていると、動画像を表示することになる。
【0005】
このとき、信号制御部は、表示パネルが動画像を表示するときだけではなく、静止画像を表示するときにも、グラフィック処理装置から同じ映像データを毎フレームごとに受信してしまうため、消費電力が多く消費されるという問題があった。
【0006】
最近には、表示装置の消費電力を減らすための多くの研究が試みられている。その一つとして、信号制御部にフレームメモリを追加してフレームメモリが静止画像における映像データを保存し、静止画像を表示する間には保存された映像データを表示パネルに提供する方法が提案されている。これをPSR(Panel Self Refresh)方式といい、静止画像を表示する間にはグラフィック処理装置から映像データを受信しなくてもよいので、グラフィック処理装置による映像データの伝送を不活性化させることにより消費電力を減らすことができる。
【0007】
しかしながら、PSR方式により駆動する場合に、フレームメモリが追加されることに起因して消費電力が増大してしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、消費電力を減らし、視認性の欠陥を防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、消費電力を減らしながら、輝度の変化を防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、消費電力を減らしながら、フリッカーが視認されることを防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0011】
さらにまた、本発明は、消費電力を減らしながらも、漏れ電流の増加によりフリッカーが増加することを防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る表示装置は、静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、を備え、前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、前記表示パネルは、前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されることを特徴とする。
【0013】
前記グラフィック処理装置は、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を前記信号制御部に伝送するとよい。
【0014】
前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記入力映像データの伝送を不活性化させるとよい。
【0015】
前記信号制御部は、前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0016】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0017】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されるとよい。
【0018】
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなるとよい。
【0019】
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されるとよい。
【0020】
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなるとよい。
【0021】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加されるとよい。
【0022】
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いとよい。
【0023】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0024】
前記表示パネルは、前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記第2の周波数にて駆動するとよい。
【0025】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送するとよい。
【0026】
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、1フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0027】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときと、前記第2の周波数にて駆動されるときとの前記CPV信号の幅が互いに等しくなるように制御するとよい。
【0028】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに、前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御するとよい。
【0029】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送するとよい。
【0030】
前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるフレーム計数部をさらに備えてもよい。
【0031】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させるとよい。
【0032】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0033】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記表示パネルに光を照射する光源部と、前記光源部を駆動するための信号を制御する光源駆動部と、をさらに備えてもよい。
【0034】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第2の比率にて駆動するとよい。
【0035】
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有するとよい。
【0036】
前記信号制御部は、前記グラフィック処理装置から前記入力映像データを受信する信号受信部と、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数を選択し、前記動画像を表示するときに前記第2の周波数を選択する駆動周波数選択部と、をさらに備えてもよい。
【0037】
前記光源駆動部は、前記信号制御部から前記表示パネルの駆動周波数を受信する駆動周波数受信部と、前記駆動周波数により前記光源部の駆動率を決定する光源部駆動率選択部と、前記光源部の駆動率に応じて前記光源を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部と、を備えてもよい。
【0038】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部の駆動比率を一定に維持し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部の駆動比率を周期的に変化させるとよい。
【0039】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0040】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0041】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記STV信号が伝送される地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、次のSTV信号が伝送されるまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0042】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいとよい。
【0043】
前記表示パネルはノーマリーホワイトモードであり、前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動するとよい。
【0044】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線、データ線及び維持電極線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続される第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子及び前記維持電極線に接続される維持キャパシタと、を備え、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに、前記維持電極線に入力される共通電圧は一定の値を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記共通電圧は経時的に変化する値を有するとよい。
【0045】
前記表示パネルは、前記維持電極線と前記維持キャパシタとの間に形成される第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子と、前記基板の上に形成される維持電極制御線と、をさらに備え、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子はそれぞれ制御端子、入力端子、出力端子を備え、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の入力端子は前記維持電極線に接続され、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の出力端子は前記維持キャパシタに接続され、前記第2のスイッチング素子の制御端子は前記ゲート線に接続され、前記第3のスイッチング素子の制御端子は前記維持電極制御線に接続される。
【0046】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有するとよい。
【0047】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であるとよい。
【0048】
前記維持電極制御線に入力される制御電圧は前記第1の区間においてゲートオフ電圧を有し、前記第2の区間においてゲートオン電圧を有するとよい。
【0049】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有するとよい。
【0050】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であるとよい。
【0051】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングするとよい。
【0052】
前記共通電圧は、前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化するとよい。
【0053】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部と、前記代表値を保存するラインメモリと、前記代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成するキックバック補正部と、を備え、前記データ駆動部は、前記静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧を前記データ線に印加するとよい。
【0054】
前記データ線は複数からなり、前記演算部は、前記データ線別に前記保存映像データの代表値を算出するとよい。
【0055】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値であるとよい。
【0056】
前記代表値は、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値であるよい。
【0057】
前記代表値は、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であるとよい。
【0058】
前記補助映像データは、Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)により生成されるとよい。
【0059】
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているとよく、あるいは、関数によって計算される値であるとよい。
【0060】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、前記関数は、最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて線形補間法によって作成されるとよい。
【0061】
前記表示パネルは、ゲート線及びデータ線と、前記ゲート線に制御端子が接続され、前記データ線に入力端子が接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の出力端子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0062】
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記ゲートオフ電圧は、Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0063】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0064】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0065】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧と等しいとよい。
【0066】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧よりも低いとよい。
【0067】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存されている保存映像データを前記データ駆動部に印加し、前記入力映像データの伝送を不活性化させるとよい。
【0068】
前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記データ駆動部に印加するとよい。
【0069】
前記ゲート駆動部は、前記表示パネルの一方の側に取り付けられるとよい。
【0070】
前記ゲート駆動部は、前記ゲート線、前記データ線及び前記スイッチング素子とともに前記表示パネル内に実装されるとよい。
【0071】
本発明の一実施形態に係る表示装置の駆動方法は、動画像及び静止画像を表示する表示パネル及び前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部を備える表示装置を駆動する方法において、入力映像データを伝送し、表示パネルを第1の周波数にて駆動し、静止画像開始信号を印加し、前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数よりも低い第2の周波数に変更し、静止画像終了信号を印加し、前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更することを特徴とする。
【0072】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力するとよい。
【0073】
前記静止画像終了信号が印加されると、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0074】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0075】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動するとよい。
【0076】
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなるとよい。
【0077】
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動するとよい。
【0078】
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなるとよい。
【0079】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号を印加するとよい。
【0080】
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いとよい。
【0081】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0082】
前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動し、前記静止画像終了信号が印加されたフレームの次のフレームが開始される前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更するとよい。
【0083】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送するとよい。
【0084】
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0085】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときと、前記第2の周波数にて駆動されるときとの前記CPV信号の幅が互いに等しくなるように制御してもよい。
【0086】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御してもよい。
【0087】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送するとよい。
【0088】
前記表示装置の駆動方法は、さらに、前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるとよい。
【0089】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させるとよい。
【0090】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0091】
前記表示装置は、光源部をさらに備え、前記表示パネルを第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第2の比率にて駆動するとよい。
【0092】
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに、前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに、前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有するとよい。
【0093】
前記表示パネルの駆動周波数による前記光源部の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたは関数を用いて行われるとよい。
【0094】
前記表示パネルの駆動周波数及び前記光源部の駆動比率の切り替えは、垂直ブランク区間において行われるとよい。
【0095】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部の駆動比率を一定に維持し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部の駆動比率を周期的に変化させるとよい。
【0096】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、前記表示装置は、光源部をさらに備え、前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0097】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0098】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記STV信号を伝送する地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、次のSTV信号を伝送するまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0099】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しくするとよい。
【0100】
前記表示パネルはノーマリーホワイトモードであり、前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動するとよい。
【0101】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、一定の値を有する共通電圧を表示パネルに印加し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、可変値を有する共通電圧を表示パネルに印加するとよい。
【0102】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有する共通電圧を印加するとよい。
【0103】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であるとよい。
【0104】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する共通電圧を表示パネルに印加するとよい。
【0105】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であるとよい。
【0106】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする共通電圧を印加するとよい。
【0107】
前記共通電圧は、前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化するとよい。
【0108】
本発明の一実施形態に係る表示装置の駆動方法は、さらに、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出し、前記代表値をキックバック電圧に応じて補正し、補助映像データを生成し、垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧をデータ線に印加するとよい。
【0109】
前記データ線は複数からなり、前記保存映像データの代表値を前記データ線別に算出するとよい。
【0110】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値であるとよい。
【0111】
前記代表値は、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値であるとよい。
【0112】
前記代表値は、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であるとよい。
【0113】
前記補助映像データは、Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)により生成されるとよい。
【0114】
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であるとよい。
【0115】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、前記関数は、最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて、線形補間法(Linear Interpolation)によって作成されるとよい。
【0116】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0117】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0118】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0119】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0120】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧と等しくてもよい。
【0121】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧よりも低くてもよい。
【発明の効果】
【0122】
本発明の一実施形態に係る表示装置及びその駆動方法によれば、下記の効果が得られる。
【0123】
本発明の一実施形態に係る表示装置及びその駆動方法は、動画像を表示するときよりも、静止画像を表示するときにさらに低い周波数にて駆動することにより、消費電力を減らすことができるという効果がある。このとき、静止画像における周波数を一定の以下にすることにより、フレームメモリが追加されることによる消費電力の増加分以上に消費電力を減少させることができる。
【0124】
また、静止画像から動画像へと切り替わる地点において静止画像を再び表示することにより、周波数の変更による視認性の欠陥を防止することができるという効果がある。
【0125】
さらに、周波数を変更してもCPV信号の幅は一定になるように設定したり、ガンマ補正をしたりすることにより、周波数の変更による視認性の欠陥を防止することができるという効果がある。
【0126】
さらに、周波数の変更により光源部を調光駆動することにより、周波数の変更による輝度の変化を防止することができるという効果がある。
【0127】
さらに、静止画像連続フレームの数と動画像連続フレームの数が一定数以上であるときに表示パネルの駆動周波数を変更することにより、周波数の変更による輝度の変化をさらに防止することができるという効果がある。
【0128】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに共通電圧を変化させて輝度を変化させることにより、フリッカーが視認されることを防ぐことができる。
【0129】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに、垂直ブランク区間において各データ線別に保存映像データを代表する値を演算し、これをキックバック補正した値に対応する補助電圧をデータ線に印加することにより漏れ電流を減らし、その結果、フリッカーを減らすことができる。
【0130】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときのゲートオフ電圧の範囲を、画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときのスイッチング素子の漏れ電流と、画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときのスイッチング素子の漏れ電流とが等しくなる地点を基準として設定することにより、フリッカーを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において用いられるDE信号及びVsync信号を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において映像データを補正する方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の光源駆動部を示すブロック図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【図20】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係る信号制御部のブロック図である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図24】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図25】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図26】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号及び光源部駆動率を示す図である。
【図29】本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号及び光源部駆動率を示す図である。
【図30】本発明の第5の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図31】本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図32】本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図33】本発明の第6の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図34】本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図35】本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図36】駆動周波数による消費電力を示すグラフである。
【図37】従来の表示パネルを60Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図38】従来の表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図39】本発明の第5の実施形態に係る表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図40】本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【図41】映像データの階調値によるキックバック電圧を示すグラフである。
【図42】映像データの階調値によるキックバック補償階調値を示すグラフである。
【図43】本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図44】本発明の第7の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間中に所定の電圧を印加するときの漏れ電流を示す図である。
【図45】本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素を示す図である。
【図46】本発明の第8の実施形態に係る表示装置のスイッチング素子におけるゲート電圧による入力端子と出力端子との間の電流を示すグラフである。
【図47】従来の技術による表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。
【図48】本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。
【図49】本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示すグラフである。
【図50】表示パネルから射出される光の強さを経時的に示すグラフである。
【図51】フリッカーの測定に用いられる装備を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0132】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかしながら、本発明は種々の異なる形態にて実現でき、本発明は、ここで説明する実施形態に何ら限定されるものではない。
【0133】
図中、種々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全般に亘って、類似する部分に対しては同じ図面符号を付した。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるとしたとき、これは他の部分の「直上」にある場合だけではなく、これらの中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるとしたときには、これらの中間に他の部分がないことを意味する。
【0134】
まず、添付図面に基づき、本発明の第1の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0135】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【0136】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、映像を表示する表示パネル300と、表示パネル300を駆動するための信号を制御する信号制御部600と、入力映像データを信号制御部600に伝送するグラフィック処理装置700と、を備える。
【0137】
表示パネル300は、信号制御部600から映像データDATを受信して静止画像と動画像を表示することができる。連続する複数のフレームが同じ映像データDATを有していると静止画像を表示することになり、互いに異なる映像データDATを有していると動画像を表示することになる。
【0138】
表示パネル300は、複数のゲート線G1−Gnと、複数のデータ線D1−Dmと、を備え、複数のゲート線G1−Gnは横方向に伸びており、複数のデータ線D1−Dmは複数のゲート線G1−Gnと交差しながら縦方向に伸びている。
【0139】
一本のゲート線G1−Gn及び一本のデータ線D1−Dmは一つの画素と接続されており、一つの画素は、ゲート線G1−Gn及びデータ線D1−Dmと接続されているスイッチング素子Qを含む。スイッチング素子Qの制御端子はゲート線G1−Gnと接続されており、入力端子はデータ線D1−Dmと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0140】
図1の表示パネル300は液晶表示パネルとして示されているが、本発明が適用できる表示パネル300としては、液晶表示パネルに加えて、有機発光表示パネル、電気泳動表示パネル、プラズマ表示パネルなど種々の表示パネルが挙げられる。
【0141】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データ及びその制御信号、例えば、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、メインクロック信号MCLK及びデータイネーブル信号DE等に応答して、入力映像データ及び制御信号を液晶表示パネル300の動作条件に適するように処理した後、ゲート制御信号CONT1及びデータ制御信号CONT2を生成及び出力する。
【0142】
ゲート制御信号CONT1は、ゲートオンパルス(ゲート信号GSのハイ区間)の出力開始を指示する垂直同期開始信号STV、ゲートオンパルスの出力時期を制御するゲートクロック信号CPV等を含む。
【0143】
データ制御信号CONT2は、映像データDATの入力開始を指示する水平同期開始信号STHと、データ線D1−Dmに当該データ電圧の印加を指示するロード信号TP等を含む。
【0144】
グラフィック処理装置700は、入力映像データを信号制御部600に伝送する。表示パネル300が動画像を表示するときには、毎フレームごとにグラフィック処理装置700が信号制御部600に入力映像データを伝送する。表示パネル300が静止画像を表示するときには、信号制御部600がグラフィック処理装置700から受信した入力映像データを保存して表示パネル300に伝送するので、グラフィック処理装置700が信号制御部600に入力映像データを伝送することはない。すなわち、表示パネル300が静止画像を表示するときにグラフィック処理装置700の入力映像データの伝送機能は不活性化される。
【0145】
グラフィック処理装置700は、動画像を表示する入力映像データを伝送していて、静止画像を表示する入力映像データを伝送することになる切り替わり時点で静止画像開始信号を信号制御部600に伝送する。また、グラフィック処理装置700は、静止画像を表示する入力映像データを伝送していて、動画像を表示する入力映像データを伝送することになる切り替わり時点で静止画像終了信号を信号制御部600に伝送する。
【0146】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、ゲート線G1−Gnを駆動するゲート駆動部400及びデータ線D1−Dmを駆動するデータ駆動部500をさらに備えていてもよい。
【0147】
表示パネル300の複数のゲート線G1−Gnはゲート駆動部400と接続されており、ゲート駆動部400は信号制御部600から印加されたゲート制御信号CONT1に応じてゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffを交互にゲート線G1−Gnに印加する。
【0148】
表示パネル300は相対向する2枚の基板から構成されるとよく、ゲート駆動部400は、表示パネル300の一方側の周縁に取り付けられるように形成されるとよい。また、ゲート駆動部400は、表示パネル300にゲート線G1−Gn、データ線D1−Dm及びスイッチング素子Qとともに表示パネル300に実装されるとよい。すなわち、ゲート線G1−Gn、データ線D1−Dm及びスイッチング素子Qを形成する工程においてゲート駆動部400をも形成するとよい。
【0149】
表示パネル300の複数のデータ線D1−Dmはデータ駆動部500と接続されており、データ駆動部500には、信号制御部600からデータ制御信号CONT2及び映像データDATが受け渡される。データ駆動部500は、階調電圧生成部800において生成された階調電圧を用いて映像データDATをデータ電圧に変換し、これをデータ線D1−Dmに印加する。
【0150】
次いで、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部について説明する。
【0151】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【0152】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から各種信号を受信する信号受信部610と、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する駆動周波数選択部650と、を備えるとよい。
【0153】
信号受信部610は、グラフィック処理装置700から入力映像データ、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を受信する。図示していないが、信号受信部610は、グラフィック処理装置700と主リンク及び補助リンクを介して接続されている。信号受信部610は、主リンクを介してグラフィック処理装置700から入力映像データを受信する。また、信号受信部610は、補助リンクを介してグラフィック処理装置700から静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信し、表示パネル300の駆動状態を報知する信号をグラフィック処理装置700に伝送する。
【0154】
フレームメモリ640は、信号受信部610から入力映像データを受信して保存する。表示パネル300が動画像を表示するときにはフレームメモリ640が用いられない。表示パネル300が静止画像を表示するときにフレームメモリ640に入力映像データを保存し、フレームメモリ640に保存された保存映像データを表示パネル300に出力する。
【0155】
駆動周波数選択部650は、表示パネル300が動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する。動画像を表示するときには信号受信部610から入力映像データを受信して第1の周波数にて表示パネル300に出力する。静止画像を表示するときにはフレームメモリ640から保存映像データを受信して第2の周波数にて表示パネル300に出力する。
【0156】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。
【0157】
例えば、第1の周波数は60Hzであってもよく、これは、1秒当たりに60枚のフレームを再生して画面に表示することをいう。また、第2の周波数は10Hzであってもよく、これは、1秒当たりに10枚のフレームを再生して画面に表示することをいう。この場合、静止画像を表示するときには、動画像を表示するときよりも消費電力が約6分の1ほどに減少することになる。このため、静止画像を表示するときの周波数を、動画像を表示するときよりも一定の比率以下に設定することにより、フレームメモリの追加による消費電力の増加分以上に消費電力を減少することができる。
【0158】
動画像を表示するときには、周波数が低くなると動きが不自然になるという問題点があるが、静止画像を表示するときには動きがないため、周波数が低くなってもこのような問題点はない。但し、周波数が低くなるとフリッカーが増加してしまうため、フリッカーが視認されない程度に周波数を低くすることが好ましい。
【0159】
以下、図1及び図3に基づき、このような本発明の第1の実施形態に係る表示装置を駆動する方法について説明する。
【0160】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【0161】
まず、第1のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、信号制御部600は、ゲート制御信号CONT1をゲート駆動部400に伝送し、映像データDAT及びデータ制御信号CONT2をデータ駆動部500に伝送する。このとき、表示パネル300は、第1のフレームにおいて第1の周波数にて動画像を表示する。例えば、第1の周波数が60Hzである場合に、第1のフレームにおいて画面は60分の1秒間表示される。
【0162】
すなわち、グラフィック処理装置700は第1のフレームが動画像であることを認識して映像データDATを供給し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0163】
次いで、第2のフレームは静止画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は、静止画像が始まることを報知する静止画像開始信号とともに、静止画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。信号制御部600は、静止画像開始信号を受け取って静止画像が始まることを認識し、静止画像における映像データDATをフレームメモリに保存する。なお、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が静止画像における映像データDATをそれ以上伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させる。
【0164】
信号制御部600は、フレームメモリに保存された静止画像における映像データDATをデータ駆動部500に伝送する。このとき、表示パネル300は、第2のフレームにおいて第2の周波数にて動画像を表示する。例えば、第2の周波数が40Hzである場合に、第2のフレームにおいて画面は40分の1秒間表示される。
【0165】
すなわち、静止画像である第2のフレームにおいて、グラフィック処理装置700の主リンクの機能は不活性化され、表示パネル300は、第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0166】
図示されていないが、第3のフレームから第N−1のフレームまでは静止画像であって、第2のフレームでのように、表示パネル300は第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0167】
次いで、第Nのフレームは、静止画像から動画像へと切り替わる地点に相当するフレームであって、グラフィック処理装置700は、静止画像が終了することを報知する静止画像終了信号とともに、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。
【0168】
このとき、第Nのフレームの直前フレームまで表示パネル300は第2の周波数にて駆動されていたし、グラフィック処理装置700は表示パネル300が第1の周波数にて駆動されると認識しているため、第Nのフレームの中間地点において周波数の変動が生じる。また、グラフィック処理装置700から動画像における映像データDATが伝送される間に時間遅延が発生する。このため、これに起因して視認性の欠陥が発生することを防止するために、静止画像終了信号が印加された第Nのフレームが終了するまで静止画像における映像データDATを第2の周波数にて表示する。
【0169】
すなわち、第Nのフレームの中間地点において静止画像終了信号が印加された後、第Nのフレームが終了する垂直ブランク区間になるまでは動画像を表示しなければならない区間であるにも拘らず、表示パネル300は第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0170】
次いで、第N+1のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0171】
以下、図1及び図4に基づき、本発明の第1の実施形態に係る表示装置を駆動する他の方法について説明する。
【0172】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【0173】
上述した駆動方法と同じ部分が相当数あるため、以下、これについての説明は省略し、相違点についてのみ述べる。
【0174】
第1のフレーム、第2のフレーム及び第Nのフレームにおける表示装置の駆動方法は、上述の通りである。
【0175】
第N+1のフレームにおいて、グラフィック処理装置700は、第N+1のフレームが動画像を表示するフレームであると認識し、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。
【0176】
信号制御部600は、各フレームの開始地点においてゲート駆動部400にSTV信号を伝送し、次いで、ゲート駆動部400は、信号制御部600からCPV信号を受け取って表示パネル300のスイッチング素子Qをターンオンさせる。但し、信号制御部600は、第2の周波数から第1の周波数へと変更される地点である第N+1のフレームの開始地点においてはゲート駆動部400にSTV信号を伝送しない。このため、仮に、第N+1のフレームにおいてゲート駆動部400にCPV信号が印加されてもSTV信号が印加されないため、表示パネル300のスイッチング素子Qは遮断状態となる。
【0177】
すなわち、第N+1のフレームにおいてスイッチング素子Qはターンオンされないため画素が充電されず、第Nのフレームにおいて充電された電圧に維持されて表示パネル300は静止画像を表示する。
【0178】
次いで、第N+2のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0179】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部600は種々の方法により第1の周波数及び第2の周波数を実現することができる。
【0180】
例えば、ゲート信号のクロック周波数を変更する方法、垂直ブランク区間の長さを変更する方法及びゲート信号のクロック周波数を変更すると同時に垂直ブランク区間の長さも変更する方法などがあり、これを図5乃至図9に基づいて説明する。
【0181】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において用いられるDE信号及びVsync信号を示す図であり、図6は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図であり、図7乃至図9は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【0182】
図5に示されるように、一つのフレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなる。垂直ブランク区間により隣り合う二つのフレームの映像データを区分することができる。
【0183】
図6に示されるように、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに、有効区間においては映像データに対応する画素電圧が印加されるようにするゲート信号が供給される。垂直ブランク区間では、ゲートオフ状態が維持されるようにする。
【0184】
図7に示されるように、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが長くなる。例えば、第1の周波数が60Hzであり、第2の周波数が20Hzである場合に、図示の如く、第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなる。このとき、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さよりも3倍以上長くなるようにして、第2の周波数を実現することができる。有効区間の長さを増やすために、ゲート信号のクロック周波数を約3倍以上に増やしてもよい。第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとの垂直ブランク区間の長さはほとんど差がない。
【0185】
図8においても、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなるという点では、図7の場合と同様である。図7の場合とは異なり、図8においては、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さは、第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さとほとんど等しい。しかしながら、第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの2フレームに対応する長さに見合う分だけ増えるようにして第2の周波数を実現してもよい。
【0186】
図9においても、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなるという点では、図7及び図8の場合と同様である。図7及び図8の場合とは異なり、図9においては、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さよりも長くなると同時に、垂直ブランク区間の長さもさらに増える。すなわち、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの約2フレームに対応する長さを有するようにし、第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの1フレームに対応する長さを有するようにして、第2の周波数を実現してもよい。
【0187】
このように静止画像を表示するときに、表示パネル300を駆動する周波数を低くすることにより、消費電力を減少することができる。
【0188】
静止画像開始信号が印加されると、信号制御部600は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるように信号を調節する。このとき、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されていて、静止画像開始信号が印加される時点で直ちに第2の周波数に切り替わってもよい。あるいは、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、表示パネル300が第2の周波数よりも高くて第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されてもよい。すなわち、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、過渡期を経てS1フレームの経過後に、第2の周波数に切り替わってもよい。これを実現するために、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さが次第に長くなるようにしてもよい。
【0189】
静止画像終了信号が印加されると、信号制御部600は、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるように信号を調節する。このとき、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されていて、静止画像終了信号が印加される時点で直ちに第1の周波数に切り替わってもよい。あるいは、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、表示パネル300が第2の周波数よりも高くて第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されてもよい。すなわち、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、過渡期を経てS2フレームの経過後に、第1の周波数に切り替わってもよい。これを実現するために、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さが次第に短くなるようにしてもよい。
【0190】
上述したように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置においては、静止画像と動画像を互いに異なる周波数にて駆動するために互いに異なるクロック信号を用いる。以下、図10及び図11に基づき、静止画像と動画像において互いに異なるクロック信号を用いることによるCPV信号の幅について説明する。
【0191】
図10は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図であり、図11は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。図中、クロック信号はCLK、CPV信号はCPVと示している。
【0192】
図10に示されるように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3は、6個のクロック信号に対応する。もし、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときにもCPV信号が6個のクロック信号に対応する幅を有するように設定されるならば、第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとのクロック信号が異なるため、CPV信号の幅も変化してしまう。
【0193】
図11に示されるように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4は、3つのクロック信号に対応する幅を有する。このため、第2の周波数にて駆動されるときのクロック速度が第1の周波数にて駆動されるときのクロック速度よりも低くなっても、第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとのCPV信号の幅を設定するパラメータを異ならせることにより、CPV信号の幅を等しく維持することができる。
【0194】
すなわち、信号制御部は、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3がp回のクロック信号と等しい幅を有するように設定し、第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4がpよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように設定する。このとき、p及びqは、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3と、第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4とが互いに等しくなるように設定してもよい。
【0195】
このため、表示パネル300が静止画像を表示するときと、動画像を表示するときとの画素の充電率を等しくして視認性の差が発生することを防止することができる。
【0196】
静止画像と動画像における視認性の差を防止することのできる他の方法があるが、これについて図12を参照して説明する。
【0197】
図12は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において映像データを補正する方法を示すフローチャートである。
【0198】
信号制御部は、図12に示されるように、まず、当該フレームにおいて表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるか、あるいは、第2の周波数にて駆動されるかを判定する(S110)。
【0199】
このとき、第1の周波数にて駆動されるフレームと、第2の周波数にて駆動されるフレームとにおいて画素の充電率が互いに異なっていて同じ映像データDATを有しても、実際に表示される映像は互いに異なる。このため、第1の周波数にて駆動されるフレームと、第2の周波数にて駆動されるフレームとにおいて画素の充電率が異なることにより発生する輝度差を補償するために、階調の特性を補正するガンマ補正(gamma correction)を行う(S120)。
【0200】
次いで、第2の周波数にて駆動されるフレームにおいては、ガンマ補正をした映像データDATを出力し、第1の周波数にて駆動されるフレームにおいては、ガンマ補正段階を経ることなく映像データDATを出力する(S130)。
【0201】
すなわち、第2の周波数にて駆動されるフレームにおける映像データDATはガンマ補正を行うことにより、表示パネル300が静止画像を表示するときと、動画像を表示するときとの画素の充電率が異なっていても、視認性の差が発生することを防止することができる。
【0202】
次いで、添付の図13及び図14に基づき、本発明の第2の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0203】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置のブロック図であり、図14は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の光源駆動部を示すブロック図である。
【0204】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。
【0205】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置は、図13に示されるように、表示パネル300に光を照射する光源部900と、光源部900を駆動するための信号を制御する光源駆動部910と、をさらに備えるとよい。
【0206】
光源部900は、表示パネル300の内側に光を供給し、供給された光は液晶表示パネル300の外側に射出されて画面を表示することになる。光源部900は様々な光源から構成されてもよく、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting diode)、冷陰極蛍光ランプ(CCFL:cold cathode fluorescent lamp)、外部電極蛍光ランプ(EEFL:external electrode fluorescent)等が使用可能である。なお、光源部900は、その配置形式によって測光型と直下型とに分類される。
【0207】
光源駆動部910は、光源部900を調光駆動するように制御する。調光駆動は、映像の明暗比(contrast ratio;CR)が減少する現象を防止し、消費電力を極力抑えるために、映像の輝度を考慮して光源の光量を制御する技術である。
【0208】
光源駆動部910は、図14に示されるように、信号制御部600から表示パネル300の駆動周波数を受信する駆動周波数受信部912と、駆動周波数により光源部900の駆動率を決定する光源部駆動率選択部914及び光源部900の駆動率に応じて光源900を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部916と、を備える。
【0209】
駆動周波数受信部912は、動画像を表示するときに信号制御部600から第1の周波数を受信し、静止画像を表示するときに信号制御部600から第2の周波数を受信する。
【0210】
駆動率選択部914は、駆動周波数受信部912から駆動周波数を受信して光源部900を駆動する比率を選択する。光源部900の駆動比率は、駆動周波数に応じて異なるように選択される。
【0211】
例えば、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルを用いて行われるとよい。駆動率選択部914は、表1に示すルックアップテーブルを用いて、駆動周波数が第1の周波数であるときに光源部900の駆動比率を第1の比率として選択し、駆動周波数が第2の周波数であるときに光源部900の駆動比率を第2の比率として選択する。すなわち、動画像を表示するときには光源部900は第1の比率にて駆動され、静止画像を表示するときには光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0212】
【表1】
表示パネル300を駆動する周波数が変更されて低くなる場合に、各画素を充電する時間が長くなり、充電される電荷量が増加する。これにより、周波数の変更時点を基準として前後の輝度が変化することがある。ノーマリーブラックモード(normally black mode)の表示装置においては、充電される電荷量が増加するほど輝度が増加し、ノーマリーホワイトモード(normally white mode)の表示装置においては、充電される電荷量が増加するほど輝度が減少することになる。
【0213】
このため、第2の周波数が第1の周波数よりも低い値を有するときに、ノーマリーブラックモードの表示装置においては、増加した輝度を補償するために第2の比率を第1の比率よりも低い値に設定する。このように光源部900の駆動率を低くすることにより消費電力を減らすことができる。
【0214】
これとは逆に、ノーマリーホワイトモードの表示装置においては、減少した輝度を補償するために、第2の比率を第1の比率よりも高い値に設定する。
【0215】
以上、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択はルックアップテーブルを用いて行われると説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、y=f(x)形式の関数を用いて駆動比率を選択する方法も用いることができる。
【0216】
光源駆動信号生成部916は、駆動率選択部914が選択した光源部900の駆動比率を受信し、光源部900を第1の比率にて駆動できる信号または第2の比率にて駆動できる信号を生成して駆動部900に伝送する。このとき、光源駆動信号生成部916が生成する信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0217】
以下、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。
【0218】
図15は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図16乃至図18は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図であり、図19及び図20は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【0219】
まず、図15に示されるように、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S1110)。
【0220】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S1120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S1190)。
【0221】
静止画像開始信号が印加されたならば、図17に示されるように、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S1140)。
【0222】
次いで、図18に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させ、信号受信部610が入力映像データを受信しないまま、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S1150)。なお、グラフィック処理装置700の補助リンクの機能は不活性化されない。静止画像開始信号が印加されると駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択し、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0223】
これと同時に、光源駆動部910は、図19に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第2の周波数f2を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第2の比率P2を選択する。
【0224】
光源部駆動率は、駆動周波数に応じて異なるように選択される。このとき、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたはy=f(x)形式の関数を用いて行われるとよい。
【0225】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第2の比率P2にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。このとき、光源駆動信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0226】
次いで、信号制御部600は、静止画像終了信号の印加有無を判定し(S1160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、信号制御部600は、引き続けて、保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S1150)。
【0227】
静止画像終了信号が印加されたならば、図16に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を再び活性化させて、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S1180)。
【0228】
静止画像終了信号が印加されると駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、入力映像データを第1の周波数にて表示パネル300に出力することになる(S1190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0229】
これと同時に、光源駆動部910は、図20に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第1の周波数f1を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第1の比率P1を選択する。
【0230】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率P1にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。
【0231】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、動画像を表示するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部900は第1の比率にて駆動される。また、静止画像を表示するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0232】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。静止画像においては毎フレームごとに同じ映像が表示されることになるので、低い駆動周波数でも構わない。但し、駆動周波数の変更による画素の充電時間が変更され、充電電荷量も変更される。これによる輝度の変化が目に視認されることがある。
【0233】
このため、光源部900が調光駆動されることにより、このような輝度の変化が目に視認されないようにする。具体的に、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに光源部900は第1の比率にて駆動され、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0234】
ノーマリーブラックモードの表示装置においては、第2の比率を第1の比率よりも低い値に設定する。このとき、動画像を表示するときよりも静止画像を表示するときに高くなる輝度を補償できる値として第1の比率及び第2の比率を設定する。
【0235】
ノーマリーホワイトモードの表示装置においては、第2の比率を第1の比率よりも高い値に設定する。このとき、動画像を表示するときよりも静止画像を表示するときに低くなる輝度を補償できる値として第1の比率及び第2の比率を設定する。
【0236】
静止画像から動画像へと切り替わるときに、表示パネル300の駆動周波数を変更する時点及び光源部900の駆動率を変更する時点を垂直ブランク区間(V−blank time)と一致させることにより、輝度の変化がさらに視認されないようにすることができる。
【0237】
次いで、図13、図14及び図21に基づき、本発明の第3の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0238】
図21は、本発明の第3の実施形態に係る信号制御部600のブロック図である。本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、信号制御部600を除いては第2の実施形態と同様であるため、図13及び図14を利用しながら説明する。
【0239】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、第2の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。第2の実施形態との最大の相違点は、信号制御部600がフレーム計数部620をさらに備えるという点であり、以下、これについてさらに詳しく説明する。
【0240】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、図13に示されるように、映像を表示する表示パネル300と、表示パネル300を駆動するための信号を制御する信号制御部600と、入力映像データを信号制御部600に伝送するグラフィック処理装置700と、表示パネル300に光を照射する光源部900と、光源部900を駆動するための信号を制御する光源駆動部910と、を備えるという点では、第2の実施形態に係る表示装置と同様である。
【0241】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から各種信号を受信する信号受信部610と、フレームの数を数えるフレーム計数部620と、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する駆動周波数選択部650と、を備えるとよい。
【0242】
信号受信部610は、グラフィック処理装置700から入力映像データ、静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信する。図示されていないが、信号受信部610は、グラフィック処理装置700と主リンク及び補助リンクを介して接続されている。信号受信部610は、主リンクを介してグラフィック処理装置700から入力映像データを受信する。また、信号受信部610は、補助リンクを介してグラフィック処理装置700から静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信し、表示パネル300の駆動状態を報知する信号をグラフィック処理装置700に伝送する。
【0243】
フレーム計数部620は、静止画像開始信号が印加されてから静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、静止画像終了信号が印加されてから静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数える。
【0244】
フレーム計数部620は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、入力映像データをフレームメモリ640に伝送する。また、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させる。逆に、静止画像連続フレームの数がx未満であれば、入力映像データをフレームメモリ640に伝送せず、駆動周波数選択部650に伝送して入力映像データが出力されるようにする。なお、入力映像データが伝送され続けるようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させない。
【0245】
これは、静止画像連続フレームの数がx未満である場合に、動画像から静止画像へと切り替わらないようにするためである。静止画像が短時間進行された後に再び動画像に切り替わる場合に、これにより駆動周波数を変更してしまうと、消費電力を減らす効果は大きくないため、駆動周波数を維持して輝度の変化が発生しないようにするのである。仮に、駆動周波数の変更により光源部900を調光駆動しても、輝度の変化が一部視認されることがある。このため、静止画像が短時間表示される場合には、表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動比率に変化を与えることなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0246】
フレーム計数部620は、動画像連続フレームの数がy以上であれば、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を活性化させる。逆に、動画像連続フレームの数がy未満であれば、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化状態にしておく。
【0247】
これは、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、静止画像から動画像へと切り替わらないようにするためである。動画像が短時間進行された後に再び静止画像に切り替わる場合に、これにより駆動周波数を変更してしまうと、消費電力を減らす効果は大きくないため、駆動周波数を維持して輝度の変化が発生しないようにするのである。すなわち、動画像が短時間表示される場合には表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動比率に変化を与えることなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0248】
このとき、xとyの値は、消費電力減少の効果と輝度の変化による視認性の問題を考慮して適切に選択して設定されるとよい。
【0249】
フレームメモリ640は、フレーム計数部620から、静止画像連続フレームの数がx以上であるときに、入力映像データを受信して保存する。
【0250】
駆動周波数選択部650は、表示パネル300が静止画像を連続してxフレーム以上表示するときに第2の周波数を選択し、表示パネル300が動画像を連続してyフレーム以上表示するときに第1の周波数を選択する。駆動周波数選択部650は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、フレームメモリ640に保存された保存映像データを表示パネル300に第2の周波数にて出力する。駆動周波数選択部650は、動画像連続フレームの数がy以上であれば、入力映像データを表示パネル300に第1の周波数にて出力する。
【0251】
これにより、光源駆動部910は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、信号制御部600から第2の周波数を受信して光源部900を第2の比率にて駆動する。動画像連続フレームの数がy以上であれば、光源駆動部910は、信号制御部600から第1の周波数を受信して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0252】
以下、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。
【0253】
図22は、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図23乃至図26は、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【0254】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法は、第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。
【0255】
まず、図23に示されるように、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S2110)。
【0256】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S2120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S2190)。このとき、表示パネル300は、動画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0257】
静止画像開始信号が印加されたならば、フレーム計数部620は、静止画像開始信号が印加されてから静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数える(S2130)。このとき、フレーム計数部620は、静止画像連続フレームの数がx以上であるか否かを判定する。静止画像連続フレームの数がx未満であれば、信号制御部600は、静止画像開始信号が印加されなかった場合と同様に、入力映像データを表示パネル300に出力する(S2190)。このとき、表示パネル300は、静止画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0258】
静止画像連続フレームの数がx以上であれば、図24に示されるように、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S2140)。
【0259】
次いで、図25に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性させ、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S2150)。なお、グラフィック処理装置700の補助リンクの機能は不活性化されない。静止画像連続フレームの数がx以上であれば、駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択することになり、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0260】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数として第2の周波数を受信して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0261】
光源部駆動率は、駆動周波数に応じて異なるように選択されるとよい。このとき、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたはy=f(x)形式の関数を用いて行われるとよい。
【0262】
次いで、信号制御部600は静止画像終了信号の印加有無を判定し(S2160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、信号制御部600は引き続けて保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S2150)。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0263】
図26に示されるように、静止画像終了信号が印加されたならば、フレーム計数部620は、静止画像終了信号が印加されてから静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数える(S2170)。このとき、フレーム計数部620は、動画像連続フレームの数がy以上であるか否かを判定する。動画像連続フレームの数がy未満であれば、動画像開始信号が印加されなかった場合と同様に、信号制御部600は保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S2150)。
【0264】
静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満であれば、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を活性化させ、入力映像データが信号受信部610に伝送される。但し、保存映像データを出力して表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0265】
動画像連続フレームの数がy以上であれば、図23に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S2180)。
【0266】
動画像連続フレームの数がy以上であれば、駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、入力映像データが第1の周波数にて表示パネル300に出力されることになる(S2190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0267】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数にて第1の周波数を受信して、光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0268】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、静止画像がxフレーム以上連続するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は第2の比率にて駆動される。また、動画像がyフレーム以上連続するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部910は第1の比率にて駆動される。
【0269】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。静止画像においては毎フレームごとに同じ映像を表示することになるので、低い駆動周波数でも構わない。但し、駆動周波数の変更による画素の充電時間が変更され、充電電荷量も変更される。これによる輝度の変化が目に視認されることがある。
【0270】
このため、光源部900が調光駆動されることにより、このような輝度の変化が目に視認されないようにできる。具体的に、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに光源部900は第2の比率にて駆動され、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに光源部900は第1の比率にて駆動される。
【0271】
また、静止画像がxフレーム以上連続しないときと、動画像がyフレーム以上連続しないときには、表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動率が変化することなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0272】
以上、静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、信号制御部600は保存映像データを出力して表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動されると説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。これとは異なり、静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、入力映像データが第1の周波数にて出力され、光源部900が第1の比率にて駆動されてもよい。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0273】
次いで、図27乃至図29に基づき、本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。本発明の第4の実施形態に係る表示装置の構造は、第2の実施形態に係る表示装置の構造と同様であるため、その説明を省略する。
【0274】
図27は、本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図28及び図29は、本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号と光源部駆動率を示す図である。
【0275】
まず、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S3110)。
【0276】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S3120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S3190)。
【0277】
静止画像開始信号が印加されたならば、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S3140)。
【0278】
次いで、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置の主リンク機能を不活性化させ、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S3150)。静止画像開始信号が印加されると駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択することになり、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0279】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第2の周波数f2を受信し、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として周期的に変化する比率を選択する。
【0280】
以下、光源部駆動率の周期的な変化を図28に基づいて説明する。
【0281】
図28のSTV1は表示パネル300を第1の周波数にて駆動するときのSTV信号であり、STV2は表示パネル300を第2の周波数にて駆動するときのSTV信号である。
【0282】
例えば、第1の周波数が60Hzであり、第2の周波数が10Hzであるときに、STV1が6回印加される時間中にSTV2は1回印加される。このため、第1の周波数にて駆動されるときには画面の輝度が第2の周波数にて駆動されるときよりも頻繁に変化することになり、これにより、相対的にフリッカーがあまり視認されない。したがって、本発明の第4の実施形態に係る表示装置においては、第1の周波数にて駆動されるときのSTV1信号の印加周期と等しい周期にて光源部駆動率を変化させることを特徴とする。
【0283】
まず、STV2が印加される時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率を選択する。
【0284】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。このとき、光源駆動信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0285】
一つのフレームを同じ長さを有する第1乃至第6の区間に分けたときに、第1の区間において光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0286】
次いで、ノーマリーブラックモードの表示装置を用いる場合に、第2の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率よりも低い第2の比率を選択して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0287】
次いで、第3の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第2の比率よりも低い第3比率を選択して光源部900を第3比率にて駆動する。
【0288】
次いで、第4の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第3比率よりも低い第4の比率を選択して光源部900を第4の比率にて駆動する。
【0289】
次いで、第5の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第4の比率よりも低い第5の比率を選択して光源部900を第5の比率にて駆動する。
【0290】
次いで、第6の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第5の比率よりも低い第6の比率を選択して光源部900を第6の比率にて駆動する。
【0291】
次いで、次のフレームが始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として再び第1の比率を選択して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0292】
すなわち、光源部900は1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動される。STV2信号が伝送される地点において光源部900は第1の比率にて駆動され、次のSTV2信号が伝送されるまでに光源部900は第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動されるのである。このとき、光源部駆動率の変化周期は、STV1信号の伝送周期と等しく設定するとよい。このため、表示パネル300は第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されても、第1の周波数を駆動するときのように輝度の変化周期を高めてフリッカーが視認されないようにする。
【0293】
次いで、静止画像終了信号の印加有無を判定し(S3160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、引き続けて、保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源部900を周期的に変化する比率にて駆動する(S3150)。
【0294】
静止画像終了信号が印加されたならば、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンク機能を再び活性化させ、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S3180)。
【0295】
静止画像終了信号が印加されると、駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、信号制御部600は、入力映像データを第1の周波数にて表示パネル300に出力することになる(S3190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0296】
これと同時に、光源駆動部910は、図20に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第1の周波数を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第1の比率を選択する。
【0297】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。
【0298】
本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、動画像を表示するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部900は第1の比率にて駆動される。なお、静止画像を表示するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は周期的に変化する比率にて駆動される。
【0299】
以上、ノーマリーブラックモードの表示装置を用いる場合について説明したが、以下、ノーマリーホワイトモードの表示装置を用いる場合の光源部駆動率の周期的な変化を図29に基づいて説明する。
【0300】
STV2が印加される時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率を選択して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0301】
次いで、第2の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率を第1の比率よりも高い第2の比率を選択して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0302】
次いで、第3の区間乃至第6の区間において第2の比率よりも次第に高くなる比率に変化させて光源部900を駆動する。
【0303】
すなわち、表示パネル300を第2の周波数にて駆動するときに、ノーマリーブラックモードの表示装置においては光源部900を1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するのに対し、ノーマリーホワイトモードの表示装置においては光源部900を1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動する。
【0304】
次いで、図1、図2及び図30に基づき、本発明の第5の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0305】
図30は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【0306】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、表示パネル300と、信号制御部600と、グラフィック処理装置700と、を備え、信号制御部600は、図2に示されるように、信号受信部610と、フレームメモリ640と、駆動周波数選択部650と、を備える。
【0307】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300、信号制御部600、グラフィック処理装置700は第1の実施形態と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0308】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300は、図30に示されるように、ゲート線Gとデータ線Dとが交差して画素を定義する。配置図及び断面図を省略して図示しないが、ゲート線G及びデータ線Dは基板の上に形成され、互いに分離するように他の層に形成されるとよい。図1に示されるように、ゲート線G及びデータ線Dは複数から構成されてもよく、図30には1画素しか示していないため、ゲート線G及びデータ線Dもそれぞれ一本ずつしか示されていない。
【0309】
ゲート線G及びデータ線Dと接続されるように第1のスイッチング素子Q1が形成される。第1のスイッチング素子Q1は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子はデータ線Dと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0310】
基板の上には維持電極線SL及び維持電極制御線SCLがさらなる形成されるとよく、維持電極線SLと維持キャパシタCstは第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3によって接続される。すなわち、維持電極線SLと維持キャパシタCstとの間に第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3が形成される。
【0311】
第2のスイッチング素子Q2は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子は維持電極線SLと接続されており、出力端子は維持キャパシタCstと接続されている。
【0312】
第3のスイッチング素子Q3は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子は維持電極制御線SCLと接続されており、入力端子は維持電極線SLと接続されており、出力端子は維持キャパシタCstと接続されている。
【0313】
以下、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの電圧関係について説明する。
【0314】
図31は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0315】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置において動画像を表示するときには第1の周波数にて駆動し、静止画像を表示するときには第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動する。このとき、第2の周波数を実現するために、第1の周波数にて駆動するときよりも垂直ブランク区間の長さを増やしてもよい。
【0316】
例えば、60Hzにて駆動していて10Hzに変更するために、隣り合う二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間の長さを60Hzにて駆動するときの1フレームの長さの5倍に変更してもよい。このとき、データイネーブル信号DEを印加する速度は、60Hzにて駆動するときと、10Hzにて駆動するときにいずれも等しい。
【0317】
第2の周波数にて駆動して静止画像を表示するときに、第Nのフレームの有効区間において、まず、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1を介して液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。
【0318】
このとき、維持キャパシタCstの一方側の端子は第1のスイッチング素子Q1と接続されていてデータ電圧を示し、他方側の端子は第2のスイッチング素子Q2と接続されていて維持電極線SLに印加される共通電圧VSLを示す。データイネーブル信号が印加される第Nのフレーム中には共通電圧VSLが一定の値を有する。
【0319】
各画素にデータ電圧が印加された後に、ゲート線Gにはゲートオフ電圧が印加され、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオフ状態になる。次いで、垂直ブランク区間が始まり、維持電極制御線SCLにはゲートオン電圧が印加される。これにより、維持電極制御線SCLに接続された第3のスイッチング素子Q3がオン状態になり、維持電極線SLから共通電圧が印加される。
【0320】
垂直ブランク区間において、共通電圧VSLは有効区間における共通電圧VSLよりも高い電圧を有する。有効区間における共通電圧VSLが第1の電圧であるときに、垂直ブランク区間が始まった後に共通電圧VSLは第1の電圧よりも高い第2の電圧に変化する。次いで、垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する。維持電極線SLに第2の電圧が印加される時間及び第3の電圧が印加される時間は等しく設定されてもよい。
【0321】
共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化する時点及び第2の電圧から第3の電圧へと変化する時点は、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が放電されて本来に印加されたデータ電圧と所定の電圧以上違いが出ることになる時点と一致するように設定してもよい。
【0322】
次いで、垂直ブランク区間が終了し、維持電極制御線SCLにはゲートオフ電圧が印加される。これにより、維持電極制御線SCLに接続された第3のスイッチング素子Q3がオン状態になる。
【0323】
これと同時に、第N+1のフレームが始まり、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加される。これにより、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加され、液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。このとき、静止画像を表示しているため、第Nのフレームと第N+1のフレームにおけるデータ電圧は等しい。
【0324】
第N+1のフレームが始まると、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは再び第1の電圧に下降し、第2のスイッチング素子を介して維持キャパシタCstの他方側の端子に伝達される。
【0325】
上述したように、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに変化する値を有する。すなわち、共通電圧VSLが第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間においては第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間においては第1の電圧よりも高い第2の電圧を有し、次いで、第2の電圧よりも高い第3の電圧を有することになる。例えば、第1の電圧は7.5Vに、第2の電圧は7.6Vに、第3の電圧は7.7Vに設定されるとよい。
【0326】
このような共通電圧VSLの変化に伴い、第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3と接続された維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が変化する。なお、第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も一緒に変化する。
【0327】
例えば、第Nのフレームの有効区間において第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧がデータ電圧の印加によって10.5Vとなった場合に、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になり、所定の時間が経過すれば電圧が下降することになる。
【0328】
垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降し、第3のスイッチング素子Q3がオン状態になると、維持キャパシタCstの他方側の端子に7.6Vの共通電圧VSLが印加される。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vとなる。
【0329】
所定の時間が経過し、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降するときに、維持キャパシタCstの他方側の端子にさらに電圧の高い7.7Vの共通電圧VSLが印加される。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇に伴い、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vとなる。
【0330】
次いで、第N+1のフレームが始まると、維持キャパシタCstの一方側の端子には第Nのフレームと同じデータ電圧が印加される。
【0331】
このように共通電圧VSLの変化により、垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が変化し、これにより、輝度が変化することになる。
【0332】
動画像を表示するときには、静止画像を表示するときよりも相対的に速い周波数にて表示パネル300を駆動することにより、輝度の変化の周期が短くてフリッカーが視認されない。静止画像を表示するときには、動画像を表示するときよりも相対的に遅い周波数にて表示パネル300を駆動するので、フリッカーが視認されやすい。本発明の第5の実施形態においては、共通電圧VSLの変化により輝度の変化を誘導することにより、動画像を表示するときのようにフリッカーが視認されにくくすることができる。
【0333】
本発明の第5の実施形態において動画像を表示するときには、輝度の変化が誘導されなくてもフリッカーが視認されにくいいので、維持電極線SLに一定の値を有する共通電圧VSLが供給される。
【0334】
以上、静止画像を表示するときに、すなわち、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと、第2の電圧から第3の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻ると説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、共通電圧VSLの変化を種々の方法により実現することが可能である。
【0335】
例えば、共通電圧VSLが、図32に示されるように変化してもよい。
【0336】
図32は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0337】
表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間及び第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧よりも高い第2の電圧を有していてもよい。すなわち、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧まで上昇した後、第2の電圧に維持されていて次のフレームが始まると、再び第1の電圧に下降してもよい。
【0338】
また、図32に示す場合とは異なり、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間及び第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧よりも高い第2の電圧を有し、次いで、同じ垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第2の電圧よりも高い第3の電圧を有していてもよい。次いで、同じ垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第3の電圧よりも高い第4の電圧を有していてもよい。すなわち、共通電圧VSLが、第1の電圧から第2の電圧へと、第2の電圧から第3の電圧へと、第3の電圧から第4の電圧へと変化し、次のフレームが始まると再び第1の電圧に下降してもよい。
【0339】
垂直ブランク区間が相対的に短い場合には、電圧変化の回数を少なく設定してもフリッカーが視認されにくい。これとは逆に、垂直ブランク区間が相対的に長い場合にはフリッカーがさらに視認されやすくなるので、電圧変化の回数をさらに多く設定することが好ましい。
【0340】
次いで、図33に基づき、本発明の第6の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0341】
図33は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【0342】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第5の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明及び図面は省略し、相違点のみについて後述する。
【0343】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第5の実施形態とは異なり、第2のスイッチング素子Q2と、第3のスイッチング素子Q3と、維持電極制御線SCLと、が形成されない。なお、維持電極線SLに印加される共通電圧の形が第5の実施形態とは異なる。
【0344】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300は、図33に示されるように、ゲート線Gとデータ線Dとが交差して画素を定義する。ゲート線G及びデータ線Dは複数から構成されて画素が複数から構成されてもよく、図33には1画素しか示されていない。
【0345】
ゲート線G及びデータ線Dと接続されるように第1のスイッチング素子Q1が形成される。第1のスイッチング素子Q1は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子はデータ線Dと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0346】
また、維持電極線SLがさらに形成されていてもよく、維持電極線SLと維持キャパシタCstが接続される。
【0347】
すなわち、上述した実施形態においては、維持電極線SLと維持キャパシタCstがスイッチング素子によって接続されるのに対し、本実施形態においては、維持電極線SLと維持キャパシタCstが直接的に接続される。
【0348】
以下、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの電圧関係について説明する。
【0349】
図34は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0350】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置において、動画像を表示するときには、表示パネル300が第1の周波数にて駆動され、静止画像を表示するときには、表示パネル300が第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動される。このとき、第2の周波数を実現するために、表示パネル300が第1の周波数にて駆動される場合よりも垂直ブランク区間が長くなればよい。
【0351】
第2の周波数にて駆動して静止画像を表示するときに、第Nのフレームの有効区間において、まずゲート線Gにゲートオン電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1を介して液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。
【0352】
このとき、維持キャパシタCstの一方側の端子は第1のスイッチング素子Q1と接続されていてデータ電圧を示し、他方側の端子は維持電極線SLと接続されていて維持電極線SLに印加される共通電圧VSLを示す。データイネーブル信号が印加される第Nのフレーム中には共通電圧VSLが一定の値を有する。
【0353】
各画素にデータ電圧が印加された後にゲート線Gにはゲートオフ電圧が印加され、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になる。次いで、垂直ブランク区間が始まり、共通電圧VSLは変化する。垂直ブランク区間において、共通電圧VSLは、有効区間における共通電圧VSLよりも高い電圧と、有効区間における共通電圧VSLと等しい電圧にてスイングする。
【0354】
有効区間における共通電圧VSLが第1の電圧であるときに、垂直ブランク区間が始まると、共通電圧VSLは第1の電圧よりも高い第2の電圧に変化し再び第1の電圧に下降してもよい。次いで、垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは再び第2の電圧に変化し再び第1の電圧に下降してもよい。垂直ブランク区間内において共通電圧VSLが第2の電圧を有する時間は、第1の電圧を有する時間よりも短く設定されるとよい。
【0355】
共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化する時点は、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が放電されて本来に印加されたデータ電圧と所定の電圧以上に違いが出ることになる時点と一致するように設定するとよい。
【0356】
図34には、隣り合う二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻る回数が2回であることが示されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、その回数を種々に設定してもよい。例えば、二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻る回数を1回だけに設定してもよく、3回、4回などに設定してもよい。
【0357】
垂直ブランク区間が相対的に短い場合には、電圧変化の回数を少なく設定してもフリッカーが視認されにくい。逆に、垂直ブランク区間が相対的に長い場合にはフリッカーがより視認されやすくなるので、電圧変化の回数をさらに多く設定することが好ましい。
【0358】
次いで、垂直ブランク区間が終了し、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは第1の電圧に一定に維持される。
【0359】
これと同時に、第N+1のフレームが始まり、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加される。これにより、第1のスイッチング素子Q1がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加され、液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。このとき、静止画像を表示しているため、第Nのフレームと第N+1のフレームにおけるデータ電圧は等しい。
【0360】
上述したように、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに変化する値を有する。すなわち、共通電圧VSLが第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間においては第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間においては第1の電圧及び第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする。例えば、第1の電圧は7.5Vに、第2の電圧は7.6Vに設定されるとよい。
【0361】
このような共通電圧VSLの変化に伴い、維持電極線SLに接続された維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が変化する。なお、第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も一緒に変化することになる。
【0362】
例えば、第Nのフレームの有効区間において第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧がデータ電圧の印加によって10.5Vになった場合に、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になって所定の時間が経過すると、約10.4Vに下降する。
【0363】
維持電極線SLに入力される共通電圧VSLが7.5Vから7.6Vへと上昇すると、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が7.6Vに上昇する。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vになる。次いで、共通電圧VSLが再び7.5Vに下降する。
【0364】
所定の時間が経過し、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降するときに、維持キャパシタCstの他方側の端子に印加される共通電圧VSLが7.5Vから7.6Vへと上昇するとよい。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vになる。
【0365】
次いで、第N+1のフレームが始まると、維持キャパシタCstの一方側の端子には第Nのフレームと同じデータ電圧が印加される。
【0366】
このように共通電圧VSLの変化により垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が変化し、これにより、輝度の変化の周期が短くなってフリッカーが視認されないようにできる。
【0367】
以上、共通電圧VSLが瞬時に第1の電圧から第2の電圧へと上昇していて、所定の時間が経過した後に再び瞬時に第2の電圧から第1の電圧へと降下すると説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、共通電圧VSLの変化形態を種々の方法により実現することが可能である。
【0368】
例えば、共通電圧VSLが、図35に示されるように変化してもよい。
【0369】
図35は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0370】
表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧及び第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングするとよい。このとき、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときに、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。なお、共通電圧VSLが第2の電圧から第1の電圧へと変化するときにも、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。
【0371】
図35に示される場合とは異なり、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときには、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化し、第2の電圧から第1の電圧へと変化するときには瞬時に下降してもよい。なお、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときには瞬時に上昇し、第2の電圧から第1の電圧へと変化するときには第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。
【0372】
以下、本発明の第5及び第6の実施形態に係る表示装置において減少する消費電力について説明する。
【0373】
図36は、駆動周波数による消費電力を示すグラフである。具体的に、60Hzにて駆動するときの消費電力を100%としたとき、5種類の互いに異なる画面を60Hz乃至10Hzにて駆動する場合に、60Hzにて駆動するときの消費電力に対する相対的な消費電力の比率を示すものである。また、5種類の互いに異なる画面の消費電力の比率に対する平均値も一緒に示す。5種類の互いに異なる画面のうち、第1の画面は白色を示す画面であり、第2の画面は黒色を示す画面であり、第3の画面及び第4の画面は全体領域を複数の領域に分けて互いに異なる色を示す画面であり、第5の画面はウィンドウズ(登録商標)のデスクトップ画面である。
【0374】
表示パネル300を10Hzにて駆動する場合の消費電力は約60%を示しているので、60Hzにて駆動する場合よりも約40%の消費電力が減少することになる。このため、静止画像を表示するときの駆動周波数が動画像を表示するときよりも一定比率以下に設定されることにより、フレームメモリの追加による消費電力の増加分以上に消費電力を減少させることができる。
【0375】
動画像を表示するときには、駆動周波数が低くなると動きが不自然になるなどの問題点があるが、静止画像を表示するときには同じ映像データを有するフレームを繰り返し再生することになるので、駆動周波数が低くなってもこのような問題点はない。
【0376】
但し、表示パネル300が低い駆動周波数にて駆動されると、フリッカー(flicker)が視認されやすくなる。以下、本発明の第5の実施形態に係る場合に、フリッカーの視認の有無を従来の技術と比べて説明する。
【0377】
図37は、従来の表示パネルを60Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフであり、図38は、従来の表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフであり、図39は、本発明の第5の実施形態に係る表示パネル300を10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【0378】
図37と図38とを対比すると、表示パネルを10Hzにて駆動すると、60Hzにて駆動するときよりも維持キャパシタの一方側の端子の電圧変化の周期が長くなり、その結果、輝度の変化の周期も長くなってしまう。このため、駆動周波数が低くなるほどフリッカーがより視認されやすくなるのである。図39を参照すると、本発明の第5の実施形態においては、低い駆動周波数にて静止画像を表示するときに共通電圧を変化させて、維持キャパシタの一方側の端子の電圧変化の周期が60Hzにて駆動するときのレベルまで短縮される。これにより、輝度の変化の周期が短くなってフリッカーが視認されにくくなる。
【0379】
次いで、図1及び図40に基づき、本発明の第7の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0380】
図40は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部600を示すブロック図である。
【0381】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、表示パネル300と、信号制御部600と、グラフィック処理装置700と、を備える。
【0382】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置の表示パネル300及びグラフィック処理装置700は第1の実施形態と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0383】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部600は、図40に示されるように、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部625と、代表値を保存するラインメモリ630及び代表値を補正し、補助映像データを生成するキックバック補正部660を備えているとよい。
【0384】
フレームメモリ640は、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データを保存する。フレームメモリ640は、表示パネル300が動画像を表示するときには用いられず、静止画像を表示するときに用いられる。静止画像開始信号が印加されるとフレームメモリ640に入力映像データを保存し、フレームメモリ640に保存された保存映像データを用いて表示パネル300を駆動する。
【0385】
演算部620は、フレームメモリ640から保存映像データを受信して保存映像データを代表する代表値を算出する。このとき、代表値は、それぞれのデータ線D1−Dm別に演算が行われる。
【0386】
フレームメモリ640には、1フレームを表示し得る保存映像データが保存されており、このような保存映像データは各データ線D1−Dm別に分離されている。例えば、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第2のデータ線D2に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第3のデータ線D3に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第mのデータ線Dmに印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ等に分離されている。
【0387】
演算部620は、各データ線D1−Dm別に保存映像データを受信してこれらを代表する代表値を算出する。例えば、演算部620は、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データを代表する第1の代表値を算出し、第2のデータ線D2に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データを代表する第2の代表値を算出する。このような方式により、演算部620は、第3の代表値、第mの代表値などを算出する。
【0388】
保存映像データを代表する代表値は種々の方式により算出することができる。
【0389】
以下、表2に基づき、代表値を算出する方法について説明する。
【0390】
表2は、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データの階調値を示す表である。一本のデータ線D1−Dmに印加されたデータ電圧に対応する保存映像データの個数はゲート線G1−Gnの個数と同数である。
【0391】
【表2】
第1の方式は、保存映像データの平均階調値を代表値とする方式である。第1の方式では、数式1により代表値が算出される。
【0392】
【数1】
【0393】
(Gir:データ線di(iは1からmまでの整数)における代表値、n:保存映像データの個数、dip:データ線di(iは整数)とゲート線Gp(pは1からnまでの整数)とに接続する画素における階調値)
表2において、nを7として平均階調値を計算すると、00110010となる。
【0394】
第2の方式は、保存映像データの上位tビットの平均階調値を代表値とする方式である。このとき、t値は種々に設定することができ、tが小さい値であるほど演算がより簡単になる。例えば、保存映像データが8ビットであるときに、t値は3または4に設定することができる。
【0395】
t値を4として保存映像データの上位4ビットを取り出すと、次の通りである。d11、d12、d13、d14、d15、d16、…、d1nは、0010、0010、0011、0011、0011、0010、0011の上位4ビット階調値を有する。これらの平均値は0011になり、代表値は00110000になる。
【0396】
第3の方式は、保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値を代表値とする方式である。表2において、保存映像データの最大階調値は00111101であり、最小階調値は00100110である。これらの中間値は、00110010である。
【0397】
3種類の方式により演算された代表値はそれぞれ00110010、00110000、00110010であり、十進数にて表示すると、50、48、50である。このため、どの方式によっても、代表値は大差ない。第1の方式は、最適な代表値を算出するのに適しているが、演算が複雑である。なお、第2及び第3の方式は、演算は簡単であるが、第1の方式よりも相対的に代表値の適性が低くなる場合がある。
【0398】
ラインメモリ630は、演算部620から代表値を取得して保存する。このとき、代表値はデータ線毎に存在するため、ラインメモリ630は、データ線毎に代表値を保存する。ラインメモリ630は、第1の代表値、第2の代表値、第3の代表値、第mの代表値などをそれぞれ保存する。
【0399】
キックバック補正部660は、ラインメモリ630に保存された代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成する。
【0400】
ゲート線G1−Gn及びデータ線D1−Dmに接続された各画素には、データ線D1−Dmから印加されたデータ電圧が充電される。この充電された電圧を画素電圧という。画素電圧はスイッチング素子Qがオフ状態になることに伴い、寄生容量などによって減少される。このときに減少された電圧をキックバック電圧(kick−back voltage)という。
【0401】
キックバック補正部660は、スイッチング素子Qがオフ状態であるときに一本のデータ線D1−Dmに接続された画素列に充電された画素電圧に対応する階調値に最も近い値を有する補助映像データを生成する。すなわち、補助映像データは、キックバック電圧によって低くなった画素電圧に対応する階調値に近い値を有するようにする。
【0402】
キックバック電圧は、当該画素に印加されるデータ電圧の大きさに応じて異なる。すなわち、データ電圧に対応する映像データの階調値に応じてキックバック電圧が異なり、これは、図41から確認することができる。
【0403】
図41は、映像データの階調値によるキックバック電圧を示すグラフである。
【0404】
図41を参照すると、映像データの階調値が大きいほどキックバック電圧が大きくなることが分かる。例えば、0階調におけるキックバック電圧は約1.0Vであり、256階調におけるキックバック電圧は約1.2Vである。図41に示される映像データの階調値によるキックバック電圧は単なる例示に過ぎず、表示装置の仕様に応じて変化する値である。
【0405】
映像データの階調値に応じてキックバック電圧の差はあるものの、その差が大きくないことが分かる。このため、キックバック電圧による補正のための電圧は同じ電圧に設定されてもよい。例えば、映像データの大きさによらずに、キックバック電圧を1Vと想定することができる。
【0406】
但し、映像データの大きさによらずにキックバック電圧を1Vと想定しても、各映像データの階調値に応じて1Vに対応する階調値は異なってくる。これは、電圧と透過率とが非線形的な関係を有しているためである。このため、各表示装置の電圧−透過率曲線(V−T curve)から映像データの階調値に応じてキックバック電圧に対応する階調値、すなわち、キックバック補償階調値を求めることができる。
【0407】
以下、図42に基づいてキックバック補償階調値を求める方法について説明する。
【0408】
図42は、映像データの階調値によるキックバック補償階調値を示すグラフである。点線は計算によって求められた計算値を示し、実線は計算値を用いて作成された近似値を示す。
【0409】
まず、計算によってキックバック補償階調値を求める方法は、次の通りである。
【0410】
任意の第1の映像データに対応する第1のデータ電圧からキックバック電圧を差し引いた第2のデータ電圧に対応する第2の映像データを求める。第1の映像データの階調値から第2の映像データの階調値を差し引いた値がキックバック補償階調値になる。このような方法により、全ての第1の映像データに対するキックバック補償階調値を求めることができ、これをルックアップテーブルにて表示することができる。なお、計算によって求められたキックバック補償階調値をグラフにて示すと、図42の点線のように描かれる。
【0411】
計算によって作成されたルックアップテーブルを用いて保存映像データの代表値によるキックバック補償階調値を求めることができる。
【0412】
次いで、計算値を用いて近似によってキックバック補償階調値を求める方法は、次の通りである。
【0413】
図42を参照すると、映像データの階調値が約175階調であるときにキックバック補償階調値の大きさが最も大きい。また、映像データの階調値が約175階調よりも小さな範囲では、階調値が小さいほどキックバック補償階調値の絶対値の大きさが小さくなり、映像データが約175よりも大きい範囲では、階調値が大きいほどキックバック補償階調値の絶対値の大きさが小さくなる。このとき、映像データの階調値によるキックバック補償階調値の変化は非線形性を示しているが、線状に近い形態を有している。
【0414】
このため、線形補間法(Linear Interpolation)を用いて映像データの階調値によるキックバック補償階調値の関数を作成することができる。このとき、最小階調x1におけるキックバック補償階調値y1、最大階調x3におけるキックバック補償階調値x3、キックバック補償階調値の大きさが最大であるときy2の階調値y2を用いて数式2のような関数を生成することができる。
【0415】
【数2】
【0416】
数式2の関数において、xに保存映像データの代表値を入力したときのy値がキックバック補償階調値になる。
【0417】
以下、キックバック補償階調値を用いて補助映像データを生成する方法について説明する。
【0418】
数式3のように保存映像データの代表値から代表値によるキックバック補償階調値を差し引いた値が補助映像データの階調値である。
【0419】
[数3]
Ga=Gr−dG(Ga:補助映像データの階調値、Gr:代表値、dG:代表値によるキックバック補償階調値)
キックバック補正部660は、数式3を用いて生成した補助映像データをデータ駆動部500に伝送し、データ駆動部500は、静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において補助映像データに対応する補助電圧をデータ線D1−Dmに印加する。
【0420】
信号制御部600がデータ駆動部500に伝送する映像データを各場合によってまとめると、次の通りである。
【0421】
信号制御部600は、動画像を表示するときに、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データをデータ駆動部500に伝送して表示パネル300を第1の周波数にて駆動する。そして、信号制御部600は、静止画像を表示するときに、フレームメモリ640に保存された保存映像データをデータ駆動部500に伝送して表示パネル300を第2の周波数にて駆動する。また、静止画像を表示するときに、垂直ブランク区間において保存映像データの代表値を補正した補助映像データをデータ駆動部500に伝送して補助電圧がデータ線に印加されるようにする。
【0422】
次いで、図43及び図44に基づき、本発明の第7の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときに、垂直ブランク区間において補助映像データを入力することにより、漏れ電流が減ることになる原理について説明する。
【0423】
図43は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図であり、図44は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間中に所定の電圧を印加するときの漏れ電流を示す図である。
【0424】
図43に示されるように、本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素はゲート線Gn及びデータ線Dmと接続されるようにスイッチング素子Qが形成されている。スイッチング素子Qは薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gnと接続されており、入力端子はデータ線Dmと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClcと接続されている。
【0425】
ゲート線Gnにゲートオン電圧が印加され、データ線Dmにデータ電圧が印加されると、液晶キャパシタClcが充電される。次いで、ゲート線Gnにゲートオフ電圧が印加されてスイッチング素子Qがオフ状態になると、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間には理想的には電流が流れないようにする必要がある。しかしながら、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子Qの特性から、スイッチング素子Qの出力端子から入力端子へと流れる漏れ電流Idpが発生してしまう。漏れ電流Idpは、スイッチング素子Qの入力端子の電圧Vdと出力端子の電圧Vpとの間の差に比例する。
【0426】
一般に、隣り合う二つのフレーム間の垂直ブランク区間においてはデータ電圧が入力されないため、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧差は大きい。二つのフレーム間の垂直ブランク区間を長くして表示パネル300が低い周波数にて駆動されるときには、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧差による漏れ電流がさらに大きくなる。
【0427】
本発明においては、静止画像を表示するときに表示パネル300を低い周波数にて駆動し、垂直ブランク区間においてデータ線に所定の電圧を印加することにより、このような漏れ電流を減らすことができる。
【0428】
図44に示されるように、垂直ブランク区間においてデータ線にブラック階調に対応するデータ電圧を印加するときと、ホワイト階調に対応するデータ電圧を印加するときに漏れ電流が変化することが分かる。
【0429】
このとき、データ線に印加する所定の電圧は、各画素の液晶キャパシタClcに充電された画素電圧、すなわち、スイッチング素子Qの出力端子の電圧に最も近い値に設定することが好ましい。
【0430】
本発明は、各データ線別に保存映像データを代表する値を算出し、キックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成した後に、これに対応する補助電圧をデータ線に印加する。このため、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧を最小化させることができ、これにより、漏れ電流も極力抑えることができる。
【0431】
次いで、本発明の第8の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0432】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置は第1の実施形態に係る表示装置の構造と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0433】
以下、図45及び図46に基づき、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のゲート線に印加されるゲート電圧について説明する。
【0434】
図45は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素を示す図であり、図46は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のスイッチング素子においてゲート電圧による入力端子と出力端子との間の電流を示すグラフである。
【0435】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素は、ゲート線Gn及びデータ線Dmに接続されているスイッチング素子Qと、スイッチング素子Qに接続されている液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstを備える。このとき、スイッチング素子Qの制御端子はゲート線Gnと接続され、入力端子はデータ線Dmと接続され、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続される。
【0436】
ゲート線Gnにはゲートオン電圧とゲートオフ電圧が交互に印加されてスイッチング素子Qのオン/オフ状態が調節される。
【0437】
ゲート線Gnにゲートオン電圧が印加されるとスイッチング素子Qはオン状態になり、入力端子と出力端子との間に電流Idsが流れることになる。このため、データ線Dmを介して供給されるデータ電圧Vdによって画素電極が画素電圧Vpにより充電される。
【0438】
ゲート線Gnにゲートオフ電圧が印加されるとスイッチング素子Qはオフ状態になり、入力端子と出力端子との間の電流Idsはほとんど流れなくなる。しかしながら、データ電圧Vdと画素電圧Vpとの間には電圧差が形成されていて、入力端子と出力端子との間には漏れ電流が発生することになる。このため、ゲートオフ電圧としては、このような漏れ電流を極力抑えられる電圧値を選択することが好ましい。
【0439】
図46に示されるように、画素電極に充電された画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流には差が発生することを確認することができる。
【0440】
図46は、画素電圧Vpが負極性であるときと正極性であるときに、スイッチング素子Qの制御端子に入力されるゲート電圧Vgによる入力端子と出力端子との間の電流Idsを示している。画素電圧Vpが負極性であるときに、画素電圧Vpは0V、データ電圧Vdは10Vに、正極性であるときに画素電圧Vpは20V、データ電圧Vdは10Vにしたときの結果を示している。
【0441】
画素電圧Vpが負極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択すると、正極性の画素と負極性の画素との間に漏れ電流の差が発生して互いに異なる輝度特性が現れる。また、仮に、画素電圧Vpが正極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択しても、正極性の画素と負極性の画素との間に漏れ電流の差が発生して互いに異なる輝度特性が現れる。
【0442】
このため、本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、画素電極に充電された画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択されるとよい。例えば、図46に示す実験結果に基づいて、ゲートオフ電圧を−4Vに設定することができる。もちろん、このような数値は実験条件を変更することにより種々に変化可能な値である。
【0443】
以下、図47及び図48に基づき、本発明の第8の実施形態に係る表示装置においてフリッカーが改善される特徴について説明する。
【0444】
図47は、従来の技術による表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図であり、図48は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。具体的に、図47は、画素電圧Vpが負極性であるときにスイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択した場合の輝度特性を示す図であり、図48は、画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択した場合の輝度特性を示す図である。
【0445】
静止画像を表示するときには、毎フレームごとに同じ映像を表示するため、理論的に各画素の輝度は変化しない。
【0446】
図47に示されるように、画素電圧Vpが負極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択した従来の技術による表示装置においては、静止画像を表示するときに画面全体の輝度が毎フレームごとに増加及び減少を繰り返しており、これにより、フリッカーが視認される恐れがある。
【0447】
このようにフリッカーが発生する原因は、正極性の画素電圧が印加される画素と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が一定ではないためである。正極性の画素電圧が印加される画素の輝度と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度は互いに異なる。正極性の画素電圧が印加される画素と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が毎フレームごとに変化することにより、画面全体の輝度も毎フレームごとに変化するのである。
【0448】
図48に示されるように、画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択した本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、静止画像を表示するときに画面全体の輝度が一定に維持される。
【0449】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、静止画像を表示する間に正極性の画素電圧が印加される画素において発生する漏れ電流と、負極性の画素電圧が印加される画素において発生する漏れ電流の大きさを等しくすることにより、正極性の画素電圧が印加される画素の輝度と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が一定に維持される。このため、画面全体の輝度が一定に維持され、フリッカーが視認されないようにできる。
【0450】
以上、ゲートオフ電圧を、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子の制御端子の電圧として設定することにより、フリッカーを低減できる特徴について説明した。
【0451】
また、ゲートオフ電圧を、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子の制御端子の電圧を基準として一定範囲内に設定することにより、同一または類似の効果を有することができる。これについて、以下、表3及び図49に基づいてその範囲について説明する。
【0452】
表3は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示す表であり、図49は、表3をグラフにて示す図である。すなわち、図49は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示すグラフである。
【0453】
表3及び図49に示されるように、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間の長さを変更したりクロック周波数の大きさを変更したりして周波数を低くし、低い周波数にて静止画像を表示するときにゲートオフ電圧に応じてフリッカー値が変化する。
【0454】
図46に示す実験例において、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧が−4Vであることが明らかになった。このため、−4Vを基準として、これよりも低い電圧とこれよりも高い電圧をゲートオフ電圧として設定してフリッカーを測定し、その結果を表3及び図49に示す。
【0455】
【表3】
表3及び図49を参照すると、ゲートオフ電圧が−4Vであるときのフリッカー値は、ゲートオフ電圧が−4Vを基準として約−20%または約+20%ほど変化したときのフリッカー値とほとんど同じ値を有することを確認することができる。ゲートオフ電圧が−4Vを基準として約+20%以上の値を有する場合にも、フリッカー値は、ゲートオフ電圧が−4Vであるときとほとんど同じまたはこれよりも低い値を有することがある。しかしながら、ゲートオフ電圧が高過ぎた値に設定される場合に、漏れ電流が大きくなることにより、脱色(色抜け)などの問題が発生することがある。
【0456】
このため、ゲートオフ電圧は、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧を基準として約−20%乃至+20%の範囲を有するように設定することが好ましい。また、ゲートオフ電圧は、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧を基準として約−10%乃至+10%の範囲を有するように設定することがさらに好ましい。
【0457】
これに基づいて、ゲートオフ電圧の範囲を数式にて表現すると、次の通りである。
【0458】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式4の範囲を有するように設定することができる。
【0459】
[数4]
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネル300が前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
さらに好ましくは、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式5の範囲を有するように設定することができる。
【0460】
[数5]
Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃
(Voff2:前記表示パネル300が前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
本発明の第8の実施形態に係る表示装置は静止画像を表示するときに低い周波数にて駆動されるので、フリッカーが発生することを防止するために、数式4または数式5によりゲートオフ電圧を設定する。
【0461】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置において動画像を表示するときには、表示パネル300が高い周波数にて駆動されてフリッカーが視認されにくくなるので、ゲートオフ電圧をさらに低い値に設定することができる。すなわち、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧よりも低く設定することができる。
【0462】
これとは異なり、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧と等しくなるように設定することもできる。このとき、ゲートオフ電圧の範囲を数式により表現すると、次の通りである。
【0463】
[数6]
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネル300が前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
さらに好ましくは、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式7の範囲を有するように設定することができる。
【0464】
[数7]
Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃
(Voff1:前記表示パネル300が前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
以下、図50及び図51に基づき、フリッカー値を計算する方法についてさらに説明する。
【0465】
図50は、表示パネル300から射出される光の強さを経時的に示すグラフであり、図51は、フリッカーの測定に用いられる装備を示す図である。
【0466】
フリッカーとは、画面からの光の強さが一定でなく、時間により周期的に変化することにより光のチラツキが感じられる現象のことをいう。表示装置が60Hzにて駆動されるときに1秒当たりに60回のチラツキが発生することになる。
【0467】
図50を参照すると、時間により光の強さが変化する様子が分かる。光の強さはVmaxとVminとの間の値をもって周期的に変化する様相を示す。
【0468】
フリッカー値を計算する第1の方法は、直流成分に対する交流成分の比率により計算する方法である。Vmax及びVminの値を測定した後、下記式8を用いてフリッカー値を計算することができる。
【0469】
【数8】
【0470】
(F:フリッカー値)
光の強さにより目の敏感度は変化し、その変化量は非線形性を有するので、フリッカー値を計算するときにこれを考慮する必要がある。第1の方法は、これを考慮していないため、正確なフリッカー値が導出され難いが、計算方法は簡単である。
【0471】
以下、光の強さによる目の敏感度の変化を考慮して、さらに正確なフリッカー値の導出のために用いられる第2の方法について説明する。
【0472】
図51に示されるように、表示装置10における光の射出面に輝度を測定できる輝度計20を配設する。輝度計20は、例えば、BM−7等が使用可能である。なお、輝度計20から信号を受け取って処理する動的信号分析器30(DSA(Dynamic signal analyzer))を輝度計20に接続する。
【0473】
まず、表示装置10から光が射出できる状態に調節し、輝度計20を用いて表示装置10から射出される光の輝度を測定する。輝度計20が測定した光の輝度はアナログ値を有し、この値は動的信号分析器30に伝送される。動的信号分析器30は、アナログ値から0Hz成分と30Hz成分の実効値(rms value;root mean square value)をデシベル(dB)単位で読み出す。
【0474】
動的信号分析器30から0Hz成分及び30Hz成分の実効値を読み出した後、下記式9を用いてフリッカー値を計算することができる。数6は、光の強さに対する瞳の大きさの変化量、瞳の大きさの変化量に対する瞳を通過した光の強さ及び瞳を通過した光の強さに対する目の反応性などを考慮して作成された。
【0475】
【数9】
【0476】
0Hz:光の輝度の0Hz成分の実効値、
30Hz:光の輝度の30Hz成分の実効値、
a:輝度計20に入射する光の輝度と出力される電圧との比例定数、
b:動的信号分析器30に入力される電圧をデシベル(dB)により計算するための基準電圧)
第2の方法の計算方法はさらに複雑であるが、フリッカー値の変化に作用する様々な変数が考慮されて計算されているので、第2の方法によって、さらに正確な値が計算されうる。
【0477】
本発明の表3及び図49に示すフリッカー値は、第2の方法を用いて計算した値である。
【0478】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲において定義している本発明の基本概念を用いた当業者の種々の変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0479】
10:表示装置
20:輝度計
30:動的信号分析器
300:表示パネル
400:ゲート駆動部
500:データ駆動部
600:信号制御部
610:信号受信部
620:フレーム計数部
630:ラインメモリ
640:フレームメモリ
650:駆動周波数選択部
660:キックバック補正部
700:グラフィック処理装置
800:階調電圧生成部
900:光源部
910:光源駆動部
912:駆動周波数受信部
914:光源部駆動率選択部
916:光源駆動信号生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置及びその駆動方法に係り、さらに詳しくは、消費電力を減らしながら、視認性の欠陥、輝度の変化、フリッカーの視認を防止することのできる表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近幅広く用いられるコンピュータモニター、テレビ、携帯電話などには、表示装置が欠かせない。表示装置としては、陰極線管表示装置、液晶表示装置、プラズマ表示装置などが挙げられる。
【0003】
この種の表示装置は、グラフィック処理装置(GPU:Graphic Processing Unit)、表示パネル及び信号制御部を備える。グラフィック処理装置は、表示パネルに表示する画面の映像データを信号制御部に伝送し、信号制御部は、表示パネルを駆動するための制御信号を生成し、映像データとともに表示パネルに伝送して表示装置を駆動する。
【0004】
表示パネルが表示する画像は、静止画像と動画像とに大別できる。表示パネルは1秒当たりに多数のフレームを表示し、このとき、各フレームの有する映像データが同一であれば、静止画像を表示することになる。なお、各フレームの有する映像データが異なっていると、動画像を表示することになる。
【0005】
このとき、信号制御部は、表示パネルが動画像を表示するときだけではなく、静止画像を表示するときにも、グラフィック処理装置から同じ映像データを毎フレームごとに受信してしまうため、消費電力が多く消費されるという問題があった。
【0006】
最近には、表示装置の消費電力を減らすための多くの研究が試みられている。その一つとして、信号制御部にフレームメモリを追加してフレームメモリが静止画像における映像データを保存し、静止画像を表示する間には保存された映像データを表示パネルに提供する方法が提案されている。これをPSR(Panel Self Refresh)方式といい、静止画像を表示する間にはグラフィック処理装置から映像データを受信しなくてもよいので、グラフィック処理装置による映像データの伝送を不活性化させることにより消費電力を減らすことができる。
【0007】
しかしながら、PSR方式により駆動する場合に、フレームメモリが追加されることに起因して消費電力が増大してしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、消費電力を減らし、視認性の欠陥を防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、消費電力を減らしながら、輝度の変化を防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、消費電力を減らしながら、フリッカーが視認されることを防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【0011】
さらにまた、本発明は、消費電力を減らしながらも、漏れ電流の増加によりフリッカーが増加することを防止することのできる表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る表示装置は、静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、を備え、前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、前記表示パネルは、前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されることを特徴とする。
【0013】
前記グラフィック処理装置は、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を前記信号制御部に伝送するとよい。
【0014】
前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記入力映像データの伝送を不活性化させるとよい。
【0015】
前記信号制御部は、前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0016】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0017】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されるとよい。
【0018】
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなるとよい。
【0019】
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されるとよい。
【0020】
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなるとよい。
【0021】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加されるとよい。
【0022】
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いとよい。
【0023】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0024】
前記表示パネルは、前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記第2の周波数にて駆動するとよい。
【0025】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送するとよい。
【0026】
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、1フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0027】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときと、前記第2の周波数にて駆動されるときとの前記CPV信号の幅が互いに等しくなるように制御するとよい。
【0028】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに、前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御するとよい。
【0029】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送するとよい。
【0030】
前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるフレーム計数部をさらに備えてもよい。
【0031】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させるとよい。
【0032】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0033】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記表示パネルに光を照射する光源部と、前記光源部を駆動するための信号を制御する光源駆動部と、をさらに備えてもよい。
【0034】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第2の比率にて駆動するとよい。
【0035】
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有するとよい。
【0036】
前記信号制御部は、前記グラフィック処理装置から前記入力映像データを受信する信号受信部と、前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数を選択し、前記動画像を表示するときに前記第2の周波数を選択する駆動周波数選択部と、をさらに備えてもよい。
【0037】
前記光源駆動部は、前記信号制御部から前記表示パネルの駆動周波数を受信する駆動周波数受信部と、前記駆動周波数により前記光源部の駆動率を決定する光源部駆動率選択部と、前記光源部の駆動率に応じて前記光源を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部と、を備えてもよい。
【0038】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部の駆動比率を一定に維持し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部の駆動比率を周期的に変化させるとよい。
【0039】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0040】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0041】
前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記STV信号が伝送される地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、次のSTV信号が伝送されるまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0042】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいとよい。
【0043】
前記表示パネルはノーマリーホワイトモードであり、前記光源駆動部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動するとよい。
【0044】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線、データ線及び維持電極線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続される第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子及び前記維持電極線に接続される維持キャパシタと、を備え、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに、前記維持電極線に入力される共通電圧は一定の値を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記共通電圧は経時的に変化する値を有するとよい。
【0045】
前記表示パネルは、前記維持電極線と前記維持キャパシタとの間に形成される第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子と、前記基板の上に形成される維持電極制御線と、をさらに備え、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子はそれぞれ制御端子、入力端子、出力端子を備え、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の入力端子は前記維持電極線に接続され、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の出力端子は前記維持キャパシタに接続され、前記第2のスイッチング素子の制御端子は前記ゲート線に接続され、前記第3のスイッチング素子の制御端子は前記維持電極制御線に接続される。
【0046】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有するとよい。
【0047】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であるとよい。
【0048】
前記維持電極制御線に入力される制御電圧は前記第1の区間においてゲートオフ電圧を有し、前記第2の区間においてゲートオン電圧を有するとよい。
【0049】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有するとよい。
【0050】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であるとよい。
【0051】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングするとよい。
【0052】
前記共通電圧は、前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化するとよい。
【0053】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部と、前記代表値を保存するラインメモリと、前記代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成するキックバック補正部と、を備え、前記データ駆動部は、前記静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧を前記データ線に印加するとよい。
【0054】
前記データ線は複数からなり、前記演算部は、前記データ線別に前記保存映像データの代表値を算出するとよい。
【0055】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値であるとよい。
【0056】
前記代表値は、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値であるよい。
【0057】
前記代表値は、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であるとよい。
【0058】
前記補助映像データは、Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)により生成されるとよい。
【0059】
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているとよく、あるいは、関数によって計算される値であるとよい。
【0060】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、前記関数は、最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて線形補間法によって作成されるとよい。
【0061】
前記表示パネルは、ゲート線及びデータ線と、前記ゲート線に制御端子が接続され、前記データ線に入力端子が接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の出力端子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0062】
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、前記ゲートオフ電圧は、Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0063】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0064】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するとよい。
【0065】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧と等しいとよい。
【0066】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧よりも低いとよい。
【0067】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存されている保存映像データを前記データ駆動部に印加し、前記入力映像データの伝送を不活性化させるとよい。
【0068】
前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記データ駆動部に印加するとよい。
【0069】
前記ゲート駆動部は、前記表示パネルの一方の側に取り付けられるとよい。
【0070】
前記ゲート駆動部は、前記ゲート線、前記データ線及び前記スイッチング素子とともに前記表示パネル内に実装されるとよい。
【0071】
本発明の一実施形態に係る表示装置の駆動方法は、動画像及び静止画像を表示する表示パネル及び前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部を備える表示装置を駆動する方法において、入力映像データを伝送し、表示パネルを第1の周波数にて駆動し、静止画像開始信号を印加し、前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数よりも低い第2の周波数に変更し、静止画像終了信号を印加し、前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更することを特徴とする。
【0072】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力するとよい。
【0073】
前記静止画像終了信号が印加されると、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0074】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0075】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動するとよい。
【0076】
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなるとよい。
【0077】
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動するとよい。
【0078】
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなるとよい。
【0079】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極と、を備え、前記ゲート線にゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号を印加するとよい。
【0080】
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いとよい。
【0081】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いとよい。
【0082】
前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動し、前記静止画像終了信号が印加されたフレームの次のフレームが開始される前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更するとよい。
【0083】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送するとよい。
【0084】
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0085】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときと、前記第2の周波数にて駆動されるときとの前記CPV信号の幅が互いに等しくなるように制御してもよい。
【0086】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御してもよい。
【0087】
前記信号制御部は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送するとよい。
【0088】
前記表示装置の駆動方法は、さらに、前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるとよい。
【0089】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させるとよい。
【0090】
前記信号制御部は、前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力するとよい。
【0091】
前記表示装置は、光源部をさらに備え、前記表示パネルを第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第2の比率にて駆動するとよい。
【0092】
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに、前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに、前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有するとよい。
【0093】
前記表示パネルの駆動周波数による前記光源部の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたは関数を用いて行われるとよい。
【0094】
前記表示パネルの駆動周波数及び前記光源部の駆動比率の切り替えは、垂直ブランク区間において行われるとよい。
【0095】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部の駆動比率を一定に維持し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部の駆動比率を周期的に変化させるとよい。
【0096】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、前記表示装置は、光源部をさらに備え、前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0097】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、前記表示装置は、前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、前記データ線を駆動するデータ駆動部と、をさらに備え、前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送するとよい。
【0098】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記STV信号を伝送する地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、次のSTV信号を伝送するまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するとよい。
【0099】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しくするとよい。
【0100】
前記表示パネルはノーマリーホワイトモードであり、前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動するとよい。
【0101】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、一定の値を有する共通電圧を表示パネルに印加し、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、可変値を有する共通電圧を表示パネルに印加するとよい。
【0102】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有する共通電圧を印加するとよい。
【0103】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であるとよい。
【0104】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する共通電圧を表示パネルに印加するとよい。
【0105】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、前記第1の区間は前記有効区間であり、前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であるとよい。
【0106】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は第1の区間において第1の電圧を有し、第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする共通電圧を印加するとよい。
【0107】
前記共通電圧は、前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化するとよい。
【0108】
本発明の一実施形態に係る表示装置の駆動方法は、さらに、前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出し、前記代表値をキックバック電圧に応じて補正し、補助映像データを生成し、垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧をデータ線に印加するとよい。
【0109】
前記データ線は複数からなり、前記保存映像データの代表値を前記データ線別に算出するとよい。
【0110】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値であるとよい。
【0111】
前記代表値は、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値であるとよい。
【0112】
前記代表値は、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であるとよい。
【0113】
前記補助映像データは、Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)により生成されるとよい。
【0114】
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であるとよい。
【0115】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、前記関数は、最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて、線形補間法(Linear Interpolation)によって作成されるとよい。
【0116】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0117】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0118】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0119】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、前記信号制御部は、Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加するとよい。
【0120】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧と等しくてもよい。
【0121】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧よりも低くてもよい。
【発明の効果】
【0122】
本発明の一実施形態に係る表示装置及びその駆動方法によれば、下記の効果が得られる。
【0123】
本発明の一実施形態に係る表示装置及びその駆動方法は、動画像を表示するときよりも、静止画像を表示するときにさらに低い周波数にて駆動することにより、消費電力を減らすことができるという効果がある。このとき、静止画像における周波数を一定の以下にすることにより、フレームメモリが追加されることによる消費電力の増加分以上に消費電力を減少させることができる。
【0124】
また、静止画像から動画像へと切り替わる地点において静止画像を再び表示することにより、周波数の変更による視認性の欠陥を防止することができるという効果がある。
【0125】
さらに、周波数を変更してもCPV信号の幅は一定になるように設定したり、ガンマ補正をしたりすることにより、周波数の変更による視認性の欠陥を防止することができるという効果がある。
【0126】
さらに、周波数の変更により光源部を調光駆動することにより、周波数の変更による輝度の変化を防止することができるという効果がある。
【0127】
さらに、静止画像連続フレームの数と動画像連続フレームの数が一定数以上であるときに表示パネルの駆動周波数を変更することにより、周波数の変更による輝度の変化をさらに防止することができるという効果がある。
【0128】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに共通電圧を変化させて輝度を変化させることにより、フリッカーが視認されることを防ぐことができる。
【0129】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに、垂直ブランク区間において各データ線別に保存映像データを代表する値を演算し、これをキックバック補正した値に対応する補助電圧をデータ線に印加することにより漏れ電流を減らし、その結果、フリッカーを減らすことができる。
【0130】
さらに、表示パネルを第2の周波数にて駆動するときのゲートオフ電圧の範囲を、画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときのスイッチング素子の漏れ電流と、画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときのスイッチング素子の漏れ電流とが等しくなる地点を基準として設定することにより、フリッカーを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において用いられるDE信号及びVsync信号を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る表示装置において映像データを補正する方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の光源駆動部を示すブロック図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【図20】本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係る信号制御部のブロック図である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図24】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図25】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図26】本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号及び光源部駆動率を示す図である。
【図29】本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号及び光源部駆動率を示す図である。
【図30】本発明の第5の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図31】本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図32】本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図33】本発明の第6の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図34】本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図35】本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネルが静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【図36】駆動周波数による消費電力を示すグラフである。
【図37】従来の表示パネルを60Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図38】従来の表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図39】本発明の第5の実施形態に係る表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【図40】本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【図41】映像データの階調値によるキックバック電圧を示すグラフである。
【図42】映像データの階調値によるキックバック補償階調値を示すグラフである。
【図43】本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【図44】本発明の第7の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間中に所定の電圧を印加するときの漏れ電流を示す図である。
【図45】本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素を示す図である。
【図46】本発明の第8の実施形態に係る表示装置のスイッチング素子におけるゲート電圧による入力端子と出力端子との間の電流を示すグラフである。
【図47】従来の技術による表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。
【図48】本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。
【図49】本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示すグラフである。
【図50】表示パネルから射出される光の強さを経時的に示すグラフである。
【図51】フリッカーの測定に用いられる装備を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0132】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかしながら、本発明は種々の異なる形態にて実現でき、本発明は、ここで説明する実施形態に何ら限定されるものではない。
【0133】
図中、種々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全般に亘って、類似する部分に対しては同じ図面符号を付した。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるとしたとき、これは他の部分の「直上」にある場合だけではなく、これらの中間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるとしたときには、これらの中間に他の部分がないことを意味する。
【0134】
まず、添付図面に基づき、本発明の第1の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0135】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【0136】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、映像を表示する表示パネル300と、表示パネル300を駆動するための信号を制御する信号制御部600と、入力映像データを信号制御部600に伝送するグラフィック処理装置700と、を備える。
【0137】
表示パネル300は、信号制御部600から映像データDATを受信して静止画像と動画像を表示することができる。連続する複数のフレームが同じ映像データDATを有していると静止画像を表示することになり、互いに異なる映像データDATを有していると動画像を表示することになる。
【0138】
表示パネル300は、複数のゲート線G1−Gnと、複数のデータ線D1−Dmと、を備え、複数のゲート線G1−Gnは横方向に伸びており、複数のデータ線D1−Dmは複数のゲート線G1−Gnと交差しながら縦方向に伸びている。
【0139】
一本のゲート線G1−Gn及び一本のデータ線D1−Dmは一つの画素と接続されており、一つの画素は、ゲート線G1−Gn及びデータ線D1−Dmと接続されているスイッチング素子Qを含む。スイッチング素子Qの制御端子はゲート線G1−Gnと接続されており、入力端子はデータ線D1−Dmと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0140】
図1の表示パネル300は液晶表示パネルとして示されているが、本発明が適用できる表示パネル300としては、液晶表示パネルに加えて、有機発光表示パネル、電気泳動表示パネル、プラズマ表示パネルなど種々の表示パネルが挙げられる。
【0141】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データ及びその制御信号、例えば、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、メインクロック信号MCLK及びデータイネーブル信号DE等に応答して、入力映像データ及び制御信号を液晶表示パネル300の動作条件に適するように処理した後、ゲート制御信号CONT1及びデータ制御信号CONT2を生成及び出力する。
【0142】
ゲート制御信号CONT1は、ゲートオンパルス(ゲート信号GSのハイ区間)の出力開始を指示する垂直同期開始信号STV、ゲートオンパルスの出力時期を制御するゲートクロック信号CPV等を含む。
【0143】
データ制御信号CONT2は、映像データDATの入力開始を指示する水平同期開始信号STHと、データ線D1−Dmに当該データ電圧の印加を指示するロード信号TP等を含む。
【0144】
グラフィック処理装置700は、入力映像データを信号制御部600に伝送する。表示パネル300が動画像を表示するときには、毎フレームごとにグラフィック処理装置700が信号制御部600に入力映像データを伝送する。表示パネル300が静止画像を表示するときには、信号制御部600がグラフィック処理装置700から受信した入力映像データを保存して表示パネル300に伝送するので、グラフィック処理装置700が信号制御部600に入力映像データを伝送することはない。すなわち、表示パネル300が静止画像を表示するときにグラフィック処理装置700の入力映像データの伝送機能は不活性化される。
【0145】
グラフィック処理装置700は、動画像を表示する入力映像データを伝送していて、静止画像を表示する入力映像データを伝送することになる切り替わり時点で静止画像開始信号を信号制御部600に伝送する。また、グラフィック処理装置700は、静止画像を表示する入力映像データを伝送していて、動画像を表示する入力映像データを伝送することになる切り替わり時点で静止画像終了信号を信号制御部600に伝送する。
【0146】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、ゲート線G1−Gnを駆動するゲート駆動部400及びデータ線D1−Dmを駆動するデータ駆動部500をさらに備えていてもよい。
【0147】
表示パネル300の複数のゲート線G1−Gnはゲート駆動部400と接続されており、ゲート駆動部400は信号制御部600から印加されたゲート制御信号CONT1に応じてゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffを交互にゲート線G1−Gnに印加する。
【0148】
表示パネル300は相対向する2枚の基板から構成されるとよく、ゲート駆動部400は、表示パネル300の一方側の周縁に取り付けられるように形成されるとよい。また、ゲート駆動部400は、表示パネル300にゲート線G1−Gn、データ線D1−Dm及びスイッチング素子Qとともに表示パネル300に実装されるとよい。すなわち、ゲート線G1−Gn、データ線D1−Dm及びスイッチング素子Qを形成する工程においてゲート駆動部400をも形成するとよい。
【0149】
表示パネル300の複数のデータ線D1−Dmはデータ駆動部500と接続されており、データ駆動部500には、信号制御部600からデータ制御信号CONT2及び映像データDATが受け渡される。データ駆動部500は、階調電圧生成部800において生成された階調電圧を用いて映像データDATをデータ電圧に変換し、これをデータ線D1−Dmに印加する。
【0150】
次いで、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部について説明する。
【0151】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部を示すブロック図である。
【0152】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から各種信号を受信する信号受信部610と、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する駆動周波数選択部650と、を備えるとよい。
【0153】
信号受信部610は、グラフィック処理装置700から入力映像データ、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を受信する。図示していないが、信号受信部610は、グラフィック処理装置700と主リンク及び補助リンクを介して接続されている。信号受信部610は、主リンクを介してグラフィック処理装置700から入力映像データを受信する。また、信号受信部610は、補助リンクを介してグラフィック処理装置700から静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信し、表示パネル300の駆動状態を報知する信号をグラフィック処理装置700に伝送する。
【0154】
フレームメモリ640は、信号受信部610から入力映像データを受信して保存する。表示パネル300が動画像を表示するときにはフレームメモリ640が用いられない。表示パネル300が静止画像を表示するときにフレームメモリ640に入力映像データを保存し、フレームメモリ640に保存された保存映像データを表示パネル300に出力する。
【0155】
駆動周波数選択部650は、表示パネル300が動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する。動画像を表示するときには信号受信部610から入力映像データを受信して第1の周波数にて表示パネル300に出力する。静止画像を表示するときにはフレームメモリ640から保存映像データを受信して第2の周波数にて表示パネル300に出力する。
【0156】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。
【0157】
例えば、第1の周波数は60Hzであってもよく、これは、1秒当たりに60枚のフレームを再生して画面に表示することをいう。また、第2の周波数は10Hzであってもよく、これは、1秒当たりに10枚のフレームを再生して画面に表示することをいう。この場合、静止画像を表示するときには、動画像を表示するときよりも消費電力が約6分の1ほどに減少することになる。このため、静止画像を表示するときの周波数を、動画像を表示するときよりも一定の比率以下に設定することにより、フレームメモリの追加による消費電力の増加分以上に消費電力を減少することができる。
【0158】
動画像を表示するときには、周波数が低くなると動きが不自然になるという問題点があるが、静止画像を表示するときには動きがないため、周波数が低くなってもこのような問題点はない。但し、周波数が低くなるとフリッカーが増加してしまうため、フリッカーが視認されない程度に周波数を低くすることが好ましい。
【0159】
以下、図1及び図3に基づき、このような本発明の第1の実施形態に係る表示装置を駆動する方法について説明する。
【0160】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【0161】
まず、第1のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、信号制御部600は、ゲート制御信号CONT1をゲート駆動部400に伝送し、映像データDAT及びデータ制御信号CONT2をデータ駆動部500に伝送する。このとき、表示パネル300は、第1のフレームにおいて第1の周波数にて動画像を表示する。例えば、第1の周波数が60Hzである場合に、第1のフレームにおいて画面は60分の1秒間表示される。
【0162】
すなわち、グラフィック処理装置700は第1のフレームが動画像であることを認識して映像データDATを供給し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0163】
次いで、第2のフレームは静止画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は、静止画像が始まることを報知する静止画像開始信号とともに、静止画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。信号制御部600は、静止画像開始信号を受け取って静止画像が始まることを認識し、静止画像における映像データDATをフレームメモリに保存する。なお、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が静止画像における映像データDATをそれ以上伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させる。
【0164】
信号制御部600は、フレームメモリに保存された静止画像における映像データDATをデータ駆動部500に伝送する。このとき、表示パネル300は、第2のフレームにおいて第2の周波数にて動画像を表示する。例えば、第2の周波数が40Hzである場合に、第2のフレームにおいて画面は40分の1秒間表示される。
【0165】
すなわち、静止画像である第2のフレームにおいて、グラフィック処理装置700の主リンクの機能は不活性化され、表示パネル300は、第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0166】
図示されていないが、第3のフレームから第N−1のフレームまでは静止画像であって、第2のフレームでのように、表示パネル300は第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0167】
次いで、第Nのフレームは、静止画像から動画像へと切り替わる地点に相当するフレームであって、グラフィック処理装置700は、静止画像が終了することを報知する静止画像終了信号とともに、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。
【0168】
このとき、第Nのフレームの直前フレームまで表示パネル300は第2の周波数にて駆動されていたし、グラフィック処理装置700は表示パネル300が第1の周波数にて駆動されると認識しているため、第Nのフレームの中間地点において周波数の変動が生じる。また、グラフィック処理装置700から動画像における映像データDATが伝送される間に時間遅延が発生する。このため、これに起因して視認性の欠陥が発生することを防止するために、静止画像終了信号が印加された第Nのフレームが終了するまで静止画像における映像データDATを第2の周波数にて表示する。
【0169】
すなわち、第Nのフレームの中間地点において静止画像終了信号が印加された後、第Nのフレームが終了する垂直ブランク区間になるまでは動画像を表示しなければならない区間であるにも拘らず、表示パネル300は第2の周波数にて静止画像を表示する。
【0170】
次いで、第N+1のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0171】
以下、図1及び図4に基づき、本発明の第1の実施形態に係る表示装置を駆動する他の方法について説明する。
【0172】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の制御信号を示す図である。
【0173】
上述した駆動方法と同じ部分が相当数あるため、以下、これについての説明は省略し、相違点についてのみ述べる。
【0174】
第1のフレーム、第2のフレーム及び第Nのフレームにおける表示装置の駆動方法は、上述の通りである。
【0175】
第N+1のフレームにおいて、グラフィック処理装置700は、第N+1のフレームが動画像を表示するフレームであると認識し、動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送する。
【0176】
信号制御部600は、各フレームの開始地点においてゲート駆動部400にSTV信号を伝送し、次いで、ゲート駆動部400は、信号制御部600からCPV信号を受け取って表示パネル300のスイッチング素子Qをターンオンさせる。但し、信号制御部600は、第2の周波数から第1の周波数へと変更される地点である第N+1のフレームの開始地点においてはゲート駆動部400にSTV信号を伝送しない。このため、仮に、第N+1のフレームにおいてゲート駆動部400にCPV信号が印加されてもSTV信号が印加されないため、表示パネル300のスイッチング素子Qは遮断状態となる。
【0177】
すなわち、第N+1のフレームにおいてスイッチング素子Qはターンオンされないため画素が充電されず、第Nのフレームにおいて充電された電圧に維持されて表示パネル300は静止画像を表示する。
【0178】
次いで、第N+2のフレームは動画像を表示するフレームであって、グラフィック処理装置700は動画像における映像データDATを信号制御部600に伝送し、表示パネル300は第1の周波数にて動画像を表示する。
【0179】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置の信号制御部600は種々の方法により第1の周波数及び第2の周波数を実現することができる。
【0180】
例えば、ゲート信号のクロック周波数を変更する方法、垂直ブランク区間の長さを変更する方法及びゲート信号のクロック周波数を変更すると同時に垂直ブランク区間の長さも変更する方法などがあり、これを図5乃至図9に基づいて説明する。
【0181】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において用いられるDE信号及びVsync信号を示す図であり、図6は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図であり、図7乃至図9は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート信号及びSTV信号を示す図である。
【0182】
図5に示されるように、一つのフレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなる。垂直ブランク区間により隣り合う二つのフレームの映像データを区分することができる。
【0183】
図6に示されるように、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに、有効区間においては映像データに対応する画素電圧が印加されるようにするゲート信号が供給される。垂直ブランク区間では、ゲートオフ状態が維持されるようにする。
【0184】
図7に示されるように、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが長くなる。例えば、第1の周波数が60Hzであり、第2の周波数が20Hzである場合に、図示の如く、第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなる。このとき、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さよりも3倍以上長くなるようにして、第2の周波数を実現することができる。有効区間の長さを増やすために、ゲート信号のクロック周波数を約3倍以上に増やしてもよい。第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとの垂直ブランク区間の長さはほとんど差がない。
【0185】
図8においても、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなるという点では、図7の場合と同様である。図7の場合とは異なり、図8においては、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さは、第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さとほとんど等しい。しかしながら、第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの2フレームに対応する長さに見合う分だけ増えるようにして第2の周波数を実現してもよい。
【0186】
図9においても、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときには、第1の周波数にて駆動されるときよりも1フレームの長さが3倍に長くなるという点では、図7及び図8の場合と同様である。図7及び図8の場合とは異なり、図9においては、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さよりも長くなると同時に、垂直ブランク区間の長さもさらに増える。すなわち、第2の周波数にて駆動されるときの有効区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの約2フレームに対応する長さを有するようにし、第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さが第1の周波数にて駆動されるときの1フレームに対応する長さを有するようにして、第2の周波数を実現してもよい。
【0187】
このように静止画像を表示するときに、表示パネル300を駆動する周波数を低くすることにより、消費電力を減少することができる。
【0188】
静止画像開始信号が印加されると、信号制御部600は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるように信号を調節する。このとき、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されていて、静止画像開始信号が印加される時点で直ちに第2の周波数に切り替わってもよい。あるいは、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、表示パネル300が第2の周波数よりも高くて第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されてもよい。すなわち、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、過渡期を経てS1フレームの経過後に、第2の周波数に切り替わってもよい。これを実現するために、静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さが次第に長くなるようにしてもよい。
【0189】
静止画像終了信号が印加されると、信号制御部600は、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるように信号を調節する。このとき、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されていて、静止画像終了信号が印加される時点で直ちに第1の周波数に切り替わってもよい。あるいは、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、表示パネル300が第2の周波数よりも高くて第1の周波数よりも低い周波数にて駆動されてもよい。すなわち、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、過渡期を経てS2フレームの経過後に、第1の周波数に切り替わってもよい。これを実現するために、静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さが次第に短くなるようにしてもよい。
【0190】
上述したように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置においては、静止画像と動画像を互いに異なる周波数にて駆動するために互いに異なるクロック信号を用いる。以下、図10及び図11に基づき、静止画像と動画像において互いに異なるクロック信号を用いることによるCPV信号の幅について説明する。
【0191】
図10は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図であり、図11は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのクロック信号及びCPV信号を示す図である。図中、クロック信号はCLK、CPV信号はCPVと示している。
【0192】
図10に示されるように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3は、6個のクロック信号に対応する。もし、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときにもCPV信号が6個のクロック信号に対応する幅を有するように設定されるならば、第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとのクロック信号が異なるため、CPV信号の幅も変化してしまう。
【0193】
図11に示されるように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4は、3つのクロック信号に対応する幅を有する。このため、第2の周波数にて駆動されるときのクロック速度が第1の周波数にて駆動されるときのクロック速度よりも低くなっても、第1の周波数にて駆動されるときと、第2の周波数にて駆動されるときとのCPV信号の幅を設定するパラメータを異ならせることにより、CPV信号の幅を等しく維持することができる。
【0194】
すなわち、信号制御部は、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3がp回のクロック信号と等しい幅を有するように設定し、第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4がpよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように設定する。このとき、p及びqは、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w3と、第2の周波数にて駆動されるときのCPV信号の幅w4とが互いに等しくなるように設定してもよい。
【0195】
このため、表示パネル300が静止画像を表示するときと、動画像を表示するときとの画素の充電率を等しくして視認性の差が発生することを防止することができる。
【0196】
静止画像と動画像における視認性の差を防止することのできる他の方法があるが、これについて図12を参照して説明する。
【0197】
図12は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置において映像データを補正する方法を示すフローチャートである。
【0198】
信号制御部は、図12に示されるように、まず、当該フレームにおいて表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるか、あるいは、第2の周波数にて駆動されるかを判定する(S110)。
【0199】
このとき、第1の周波数にて駆動されるフレームと、第2の周波数にて駆動されるフレームとにおいて画素の充電率が互いに異なっていて同じ映像データDATを有しても、実際に表示される映像は互いに異なる。このため、第1の周波数にて駆動されるフレームと、第2の周波数にて駆動されるフレームとにおいて画素の充電率が異なることにより発生する輝度差を補償するために、階調の特性を補正するガンマ補正(gamma correction)を行う(S120)。
【0200】
次いで、第2の周波数にて駆動されるフレームにおいては、ガンマ補正をした映像データDATを出力し、第1の周波数にて駆動されるフレームにおいては、ガンマ補正段階を経ることなく映像データDATを出力する(S130)。
【0201】
すなわち、第2の周波数にて駆動されるフレームにおける映像データDATはガンマ補正を行うことにより、表示パネル300が静止画像を表示するときと、動画像を表示するときとの画素の充電率が異なっていても、視認性の差が発生することを防止することができる。
【0202】
次いで、添付の図13及び図14に基づき、本発明の第2の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0203】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置のブロック図であり、図14は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の光源駆動部を示すブロック図である。
【0204】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。
【0205】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置は、図13に示されるように、表示パネル300に光を照射する光源部900と、光源部900を駆動するための信号を制御する光源駆動部910と、をさらに備えるとよい。
【0206】
光源部900は、表示パネル300の内側に光を供給し、供給された光は液晶表示パネル300の外側に射出されて画面を表示することになる。光源部900は様々な光源から構成されてもよく、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting diode)、冷陰極蛍光ランプ(CCFL:cold cathode fluorescent lamp)、外部電極蛍光ランプ(EEFL:external electrode fluorescent)等が使用可能である。なお、光源部900は、その配置形式によって測光型と直下型とに分類される。
【0207】
光源駆動部910は、光源部900を調光駆動するように制御する。調光駆動は、映像の明暗比(contrast ratio;CR)が減少する現象を防止し、消費電力を極力抑えるために、映像の輝度を考慮して光源の光量を制御する技術である。
【0208】
光源駆動部910は、図14に示されるように、信号制御部600から表示パネル300の駆動周波数を受信する駆動周波数受信部912と、駆動周波数により光源部900の駆動率を決定する光源部駆動率選択部914及び光源部900の駆動率に応じて光源900を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部916と、を備える。
【0209】
駆動周波数受信部912は、動画像を表示するときに信号制御部600から第1の周波数を受信し、静止画像を表示するときに信号制御部600から第2の周波数を受信する。
【0210】
駆動率選択部914は、駆動周波数受信部912から駆動周波数を受信して光源部900を駆動する比率を選択する。光源部900の駆動比率は、駆動周波数に応じて異なるように選択される。
【0211】
例えば、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルを用いて行われるとよい。駆動率選択部914は、表1に示すルックアップテーブルを用いて、駆動周波数が第1の周波数であるときに光源部900の駆動比率を第1の比率として選択し、駆動周波数が第2の周波数であるときに光源部900の駆動比率を第2の比率として選択する。すなわち、動画像を表示するときには光源部900は第1の比率にて駆動され、静止画像を表示するときには光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0212】
【表1】
表示パネル300を駆動する周波数が変更されて低くなる場合に、各画素を充電する時間が長くなり、充電される電荷量が増加する。これにより、周波数の変更時点を基準として前後の輝度が変化することがある。ノーマリーブラックモード(normally black mode)の表示装置においては、充電される電荷量が増加するほど輝度が増加し、ノーマリーホワイトモード(normally white mode)の表示装置においては、充電される電荷量が増加するほど輝度が減少することになる。
【0213】
このため、第2の周波数が第1の周波数よりも低い値を有するときに、ノーマリーブラックモードの表示装置においては、増加した輝度を補償するために第2の比率を第1の比率よりも低い値に設定する。このように光源部900の駆動率を低くすることにより消費電力を減らすことができる。
【0214】
これとは逆に、ノーマリーホワイトモードの表示装置においては、減少した輝度を補償するために、第2の比率を第1の比率よりも高い値に設定する。
【0215】
以上、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択はルックアップテーブルを用いて行われると説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、y=f(x)形式の関数を用いて駆動比率を選択する方法も用いることができる。
【0216】
光源駆動信号生成部916は、駆動率選択部914が選択した光源部900の駆動比率を受信し、光源部900を第1の比率にて駆動できる信号または第2の比率にて駆動できる信号を生成して駆動部900に伝送する。このとき、光源駆動信号生成部916が生成する信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0217】
以下、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。
【0218】
図15は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図16乃至図18は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図であり、図19及び図20は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す光源駆動部のブロック図である。
【0219】
まず、図15に示されるように、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S1110)。
【0220】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S1120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S1190)。
【0221】
静止画像開始信号が印加されたならば、図17に示されるように、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S1140)。
【0222】
次いで、図18に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させ、信号受信部610が入力映像データを受信しないまま、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S1150)。なお、グラフィック処理装置700の補助リンクの機能は不活性化されない。静止画像開始信号が印加されると駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択し、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0223】
これと同時に、光源駆動部910は、図19に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第2の周波数f2を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第2の比率P2を選択する。
【0224】
光源部駆動率は、駆動周波数に応じて異なるように選択される。このとき、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたはy=f(x)形式の関数を用いて行われるとよい。
【0225】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第2の比率P2にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。このとき、光源駆動信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0226】
次いで、信号制御部600は、静止画像終了信号の印加有無を判定し(S1160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、信号制御部600は、引き続けて、保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S1150)。
【0227】
静止画像終了信号が印加されたならば、図16に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を再び活性化させて、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S1180)。
【0228】
静止画像終了信号が印加されると駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、入力映像データを第1の周波数にて表示パネル300に出力することになる(S1190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0229】
これと同時に、光源駆動部910は、図20に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第1の周波数f1を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第1の比率P1を選択する。
【0230】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率P1にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。
【0231】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、動画像を表示するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部900は第1の比率にて駆動される。また、静止画像を表示するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0232】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。静止画像においては毎フレームごとに同じ映像が表示されることになるので、低い駆動周波数でも構わない。但し、駆動周波数の変更による画素の充電時間が変更され、充電電荷量も変更される。これによる輝度の変化が目に視認されることがある。
【0233】
このため、光源部900が調光駆動されることにより、このような輝度の変化が目に視認されないようにする。具体的に、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに光源部900は第1の比率にて駆動され、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに光源部900は第2の比率にて駆動される。
【0234】
ノーマリーブラックモードの表示装置においては、第2の比率を第1の比率よりも低い値に設定する。このとき、動画像を表示するときよりも静止画像を表示するときに高くなる輝度を補償できる値として第1の比率及び第2の比率を設定する。
【0235】
ノーマリーホワイトモードの表示装置においては、第2の比率を第1の比率よりも高い値に設定する。このとき、動画像を表示するときよりも静止画像を表示するときに低くなる輝度を補償できる値として第1の比率及び第2の比率を設定する。
【0236】
静止画像から動画像へと切り替わるときに、表示パネル300の駆動周波数を変更する時点及び光源部900の駆動率を変更する時点を垂直ブランク区間(V−blank time)と一致させることにより、輝度の変化がさらに視認されないようにすることができる。
【0237】
次いで、図13、図14及び図21に基づき、本発明の第3の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0238】
図21は、本発明の第3の実施形態に係る信号制御部600のブロック図である。本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、信号制御部600を除いては第2の実施形態と同様であるため、図13及び図14を利用しながら説明する。
【0239】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、第2の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。第2の実施形態との最大の相違点は、信号制御部600がフレーム計数部620をさらに備えるという点であり、以下、これについてさらに詳しく説明する。
【0240】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置は、図13に示されるように、映像を表示する表示パネル300と、表示パネル300を駆動するための信号を制御する信号制御部600と、入力映像データを信号制御部600に伝送するグラフィック処理装置700と、表示パネル300に光を照射する光源部900と、光源部900を駆動するための信号を制御する光源駆動部910と、を備えるという点では、第2の実施形態に係る表示装置と同様である。
【0241】
信号制御部600は、グラフィック処理装置700から各種信号を受信する信号受信部610と、フレームの数を数えるフレーム計数部620と、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、動画像を表示するときに第1の周波数を選択し、静止画像を表示するときに第2の周波数を選択する駆動周波数選択部650と、を備えるとよい。
【0242】
信号受信部610は、グラフィック処理装置700から入力映像データ、静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信する。図示されていないが、信号受信部610は、グラフィック処理装置700と主リンク及び補助リンクを介して接続されている。信号受信部610は、主リンクを介してグラフィック処理装置700から入力映像データを受信する。また、信号受信部610は、補助リンクを介してグラフィック処理装置700から静止画像開始信号、静止画像終了信号を受信し、表示パネル300の駆動状態を報知する信号をグラフィック処理装置700に伝送する。
【0243】
フレーム計数部620は、静止画像開始信号が印加されてから静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、静止画像終了信号が印加されてから静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数える。
【0244】
フレーム計数部620は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、入力映像データをフレームメモリ640に伝送する。また、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させる。逆に、静止画像連続フレームの数がx未満であれば、入力映像データをフレームメモリ640に伝送せず、駆動周波数選択部650に伝送して入力映像データが出力されるようにする。なお、入力映像データが伝送され続けるようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化させない。
【0245】
これは、静止画像連続フレームの数がx未満である場合に、動画像から静止画像へと切り替わらないようにするためである。静止画像が短時間進行された後に再び動画像に切り替わる場合に、これにより駆動周波数を変更してしまうと、消費電力を減らす効果は大きくないため、駆動周波数を維持して輝度の変化が発生しないようにするのである。仮に、駆動周波数の変更により光源部900を調光駆動しても、輝度の変化が一部視認されることがある。このため、静止画像が短時間表示される場合には、表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動比率に変化を与えることなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0246】
フレーム計数部620は、動画像連続フレームの数がy以上であれば、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を活性化させる。逆に、動画像連続フレームの数がy未満であれば、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性化状態にしておく。
【0247】
これは、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、静止画像から動画像へと切り替わらないようにするためである。動画像が短時間進行された後に再び静止画像に切り替わる場合に、これにより駆動周波数を変更してしまうと、消費電力を減らす効果は大きくないため、駆動周波数を維持して輝度の変化が発生しないようにするのである。すなわち、動画像が短時間表示される場合には表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動比率に変化を与えることなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0248】
このとき、xとyの値は、消費電力減少の効果と輝度の変化による視認性の問題を考慮して適切に選択して設定されるとよい。
【0249】
フレームメモリ640は、フレーム計数部620から、静止画像連続フレームの数がx以上であるときに、入力映像データを受信して保存する。
【0250】
駆動周波数選択部650は、表示パネル300が静止画像を連続してxフレーム以上表示するときに第2の周波数を選択し、表示パネル300が動画像を連続してyフレーム以上表示するときに第1の周波数を選択する。駆動周波数選択部650は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、フレームメモリ640に保存された保存映像データを表示パネル300に第2の周波数にて出力する。駆動周波数選択部650は、動画像連続フレームの数がy以上であれば、入力映像データを表示パネル300に第1の周波数にて出力する。
【0251】
これにより、光源駆動部910は、静止画像連続フレームの数がx以上であれば、信号制御部600から第2の周波数を受信して光源部900を第2の比率にて駆動する。動画像連続フレームの数がy以上であれば、光源駆動部910は、信号制御部600から第1の周波数を受信して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0252】
以下、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。
【0253】
図22は、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図23乃至図26は、本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法を手順により各ステップ別に示す信号制御部のブロック図である。
【0254】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法は、第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法と同じ部分が相当数あるため、これについての説明は省略し、相違点のみについて後述する。
【0255】
まず、図23に示されるように、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S2110)。
【0256】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S2120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S2190)。このとき、表示パネル300は、動画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0257】
静止画像開始信号が印加されたならば、フレーム計数部620は、静止画像開始信号が印加されてから静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数える(S2130)。このとき、フレーム計数部620は、静止画像連続フレームの数がx以上であるか否かを判定する。静止画像連続フレームの数がx未満であれば、信号制御部600は、静止画像開始信号が印加されなかった場合と同様に、入力映像データを表示パネル300に出力する(S2190)。このとき、表示パネル300は、静止画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0258】
静止画像連続フレームの数がx以上であれば、図24に示されるように、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S2140)。
【0259】
次いで、図25に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置700の主リンクの機能を不活性させ、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S2150)。なお、グラフィック処理装置700の補助リンクの機能は不活性化されない。静止画像連続フレームの数がx以上であれば、駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択することになり、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0260】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数として第2の周波数を受信して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0261】
光源部駆動率は、駆動周波数に応じて異なるように選択されるとよい。このとき、表示パネル300の駆動周波数による光源部900の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたはy=f(x)形式の関数を用いて行われるとよい。
【0262】
次いで、信号制御部600は静止画像終了信号の印加有無を判定し(S2160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、信号制御部600は引き続けて保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S2150)。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0263】
図26に示されるように、静止画像終了信号が印加されたならば、フレーム計数部620は、静止画像終了信号が印加されてから静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数える(S2170)。このとき、フレーム計数部620は、動画像連続フレームの数がy以上であるか否かを判定する。動画像連続フレームの数がy未満であれば、動画像開始信号が印加されなかった場合と同様に、信号制御部600は保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源駆動部910は光源部900を第2の比率にて駆動する(S2150)。
【0264】
静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満であれば、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンクの機能を活性化させ、入力映像データが信号受信部610に伝送される。但し、保存映像データを出力して表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0265】
動画像連続フレームの数がy以上であれば、図23に示されるように、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S2180)。
【0266】
動画像連続フレームの数がy以上であれば、駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、入力映像データが第1の周波数にて表示パネル300に出力されることになる(S2190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0267】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数にて第1の周波数を受信して、光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0268】
本発明の第3の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、静止画像がxフレーム以上連続するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は第2の比率にて駆動される。また、動画像がyフレーム以上連続するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部910は第1の比率にて駆動される。
【0269】
このとき、第2の周波数は第1の周波数よりも低い値を有する。静止画像においては毎フレームごとに同じ映像を表示することになるので、低い駆動周波数でも構わない。但し、駆動周波数の変更による画素の充電時間が変更され、充電電荷量も変更される。これによる輝度の変化が目に視認されることがある。
【0270】
このため、光源部900が調光駆動されることにより、このような輝度の変化が目に視認されないようにできる。具体的に、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに光源部900は第2の比率にて駆動され、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときに光源部900は第1の比率にて駆動される。
【0271】
また、静止画像がxフレーム以上連続しないときと、動画像がyフレーム以上連続しないときには、表示パネル300の駆動周波数及び光源部900の駆動率が変化することなく維持することにより、輝度の変化が発生しないようにできる。
【0272】
以上、静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、信号制御部600は保存映像データを出力して表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動されると説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。これとは異なり、静止画像終了信号が印加されたものの、動画像連続フレームの数がy未満である場合に、入力映像データが第1の周波数にて出力され、光源部900が第1の比率にて駆動されてもよい。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0273】
次いで、図27乃至図29に基づき、本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法について説明する。本発明の第4の実施形態に係る表示装置の構造は、第2の実施形態に係る表示装置の構造と同様であるため、その説明を省略する。
【0274】
図27は、本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法を示すフローチャートであり、図28及び図29は、本発明の第4の実施形態に係る表示装置のSTV信号と光源部駆動率を示す図である。
【0275】
まず、グラフィック処理装置700が入力映像データを信号制御部600の信号受信部610に伝送する(S3110)。
【0276】
信号制御部600は、信号受信部610に静止画像開始信号が印加されたか否かを判定し(S3120)、静止画像開始信号が印加されなかったならば、入力映像データを表示パネル300に出力する(S3190)。
【0277】
静止画像開始信号が印加されたならば、信号制御部600は、入力映像データをフレームメモリ640に保存する(S3140)。
【0278】
次いで、信号制御部600は、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送しないようにグラフィック処理装置の主リンク機能を不活性化させ、フレームメモリ640に保存された保存映像データを出力する(S3150)。静止画像開始信号が印加されると駆動周波数選択部650は第2の周波数を選択することになり、信号制御部600は、保存映像データを第2の周波数にて表示パネル300に出力することになる。このとき、表示パネル300は静止画像を表示することになり、第2の周波数にて駆動される。
【0279】
これと同時に、光源駆動部910は、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第2の周波数f2を受信し、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として周期的に変化する比率を選択する。
【0280】
以下、光源部駆動率の周期的な変化を図28に基づいて説明する。
【0281】
図28のSTV1は表示パネル300を第1の周波数にて駆動するときのSTV信号であり、STV2は表示パネル300を第2の周波数にて駆動するときのSTV信号である。
【0282】
例えば、第1の周波数が60Hzであり、第2の周波数が10Hzであるときに、STV1が6回印加される時間中にSTV2は1回印加される。このため、第1の周波数にて駆動されるときには画面の輝度が第2の周波数にて駆動されるときよりも頻繁に変化することになり、これにより、相対的にフリッカーがあまり視認されない。したがって、本発明の第4の実施形態に係る表示装置においては、第1の周波数にて駆動されるときのSTV1信号の印加周期と等しい周期にて光源部駆動率を変化させることを特徴とする。
【0283】
まず、STV2が印加される時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率を選択する。
【0284】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。このとき、光源駆動信号は、PWM信号、I2Cなどの通信プロトコールなど種々の信号であってもよい。
【0285】
一つのフレームを同じ長さを有する第1乃至第6の区間に分けたときに、第1の区間において光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0286】
次いで、ノーマリーブラックモードの表示装置を用いる場合に、第2の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率よりも低い第2の比率を選択して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0287】
次いで、第3の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第2の比率よりも低い第3比率を選択して光源部900を第3比率にて駆動する。
【0288】
次いで、第4の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第3比率よりも低い第4の比率を選択して光源部900を第4の比率にて駆動する。
【0289】
次いで、第5の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第4の比率よりも低い第5の比率を選択して光源部900を第5の比率にて駆動する。
【0290】
次いで、第6の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第5の比率よりも低い第6の比率を選択して光源部900を第6の比率にて駆動する。
【0291】
次いで、次のフレームが始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として再び第1の比率を選択して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0292】
すなわち、光源部900は1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動される。STV2信号が伝送される地点において光源部900は第1の比率にて駆動され、次のSTV2信号が伝送されるまでに光源部900は第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動されるのである。このとき、光源部駆動率の変化周期は、STV1信号の伝送周期と等しく設定するとよい。このため、表示パネル300は第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動されても、第1の周波数を駆動するときのように輝度の変化周期を高めてフリッカーが視認されないようにする。
【0293】
次いで、静止画像終了信号の印加有無を判定し(S3160)、静止画像終了信号が印加されなかったならば、引き続けて、保存映像データを第2の周波数にて出力し、光源部900を周期的に変化する比率にて駆動する(S3150)。
【0294】
静止画像終了信号が印加されたならば、信号制御部600は、グラフィック処理装置700の主リンク機能を再び活性化させ、グラフィック処理装置700が入力映像データを伝送するようにする(S3180)。
【0295】
静止画像終了信号が印加されると、駆動周波数選択部650は第1の周波数を選択することになり、信号制御部600は、入力映像データを第1の周波数にて表示パネル300に出力することになる(S3190)。このとき、表示パネル300は動画像を表示することになり、第1の周波数にて駆動される。
【0296】
これと同時に、光源駆動部910は、図20に示されるように、駆動周波数受信部912が駆動周波数として第1の周波数を受信し、光源部駆動率選択部914が光源部駆動率として第1の比率を選択する。
【0297】
光源駆動信号生成部916は、光源部900を第1の比率にて駆動できる光源駆動信号を生成して光源部900に出力する。
【0298】
本発明の第4の実施形態に係る表示装置の駆動方法において、動画像を表示するときには、表示パネル300は第1の周波数にて駆動され、光源部900は第1の比率にて駆動される。なお、静止画像を表示するときには、表示パネル300は第2の周波数にて駆動され、光源部900は周期的に変化する比率にて駆動される。
【0299】
以上、ノーマリーブラックモードの表示装置を用いる場合について説明したが、以下、ノーマリーホワイトモードの表示装置を用いる場合の光源部駆動率の周期的な変化を図29に基づいて説明する。
【0300】
STV2が印加される時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率として第1の比率を選択して光源部900を第1の比率にて駆動する。
【0301】
次いで、第2の区間が始まる時点で、光源部駆動率選択部914は光源部駆動率を第1の比率よりも高い第2の比率を選択して光源部900を第2の比率にて駆動する。
【0302】
次いで、第3の区間乃至第6の区間において第2の比率よりも次第に高くなる比率に変化させて光源部900を駆動する。
【0303】
すなわち、表示パネル300を第2の周波数にて駆動するときに、ノーマリーブラックモードの表示装置においては光源部900を1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動するのに対し、ノーマリーホワイトモードの表示装置においては光源部900を1フレーム内において第1の比率及び第1の比率から次第に高くなる比率にて駆動する。
【0304】
次いで、図1、図2及び図30に基づき、本発明の第5の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0305】
図30は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【0306】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、表示パネル300と、信号制御部600と、グラフィック処理装置700と、を備え、信号制御部600は、図2に示されるように、信号受信部610と、フレームメモリ640と、駆動周波数選択部650と、を備える。
【0307】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300、信号制御部600、グラフィック処理装置700は第1の実施形態と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0308】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300は、図30に示されるように、ゲート線Gとデータ線Dとが交差して画素を定義する。配置図及び断面図を省略して図示しないが、ゲート線G及びデータ線Dは基板の上に形成され、互いに分離するように他の層に形成されるとよい。図1に示されるように、ゲート線G及びデータ線Dは複数から構成されてもよく、図30には1画素しか示していないため、ゲート線G及びデータ線Dもそれぞれ一本ずつしか示されていない。
【0309】
ゲート線G及びデータ線Dと接続されるように第1のスイッチング素子Q1が形成される。第1のスイッチング素子Q1は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子はデータ線Dと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0310】
基板の上には維持電極線SL及び維持電極制御線SCLがさらなる形成されるとよく、維持電極線SLと維持キャパシタCstは第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3によって接続される。すなわち、維持電極線SLと維持キャパシタCstとの間に第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3が形成される。
【0311】
第2のスイッチング素子Q2は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子は維持電極線SLと接続されており、出力端子は維持キャパシタCstと接続されている。
【0312】
第3のスイッチング素子Q3は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子は維持電極制御線SCLと接続されており、入力端子は維持電極線SLと接続されており、出力端子は維持キャパシタCstと接続されている。
【0313】
以下、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの電圧関係について説明する。
【0314】
図31は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0315】
本発明の第5の実施形態に係る表示装置において動画像を表示するときには第1の周波数にて駆動し、静止画像を表示するときには第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動する。このとき、第2の周波数を実現するために、第1の周波数にて駆動するときよりも垂直ブランク区間の長さを増やしてもよい。
【0316】
例えば、60Hzにて駆動していて10Hzに変更するために、隣り合う二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間の長さを60Hzにて駆動するときの1フレームの長さの5倍に変更してもよい。このとき、データイネーブル信号DEを印加する速度は、60Hzにて駆動するときと、10Hzにて駆動するときにいずれも等しい。
【0317】
第2の周波数にて駆動して静止画像を表示するときに、第Nのフレームの有効区間において、まず、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1を介して液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。
【0318】
このとき、維持キャパシタCstの一方側の端子は第1のスイッチング素子Q1と接続されていてデータ電圧を示し、他方側の端子は第2のスイッチング素子Q2と接続されていて維持電極線SLに印加される共通電圧VSLを示す。データイネーブル信号が印加される第Nのフレーム中には共通電圧VSLが一定の値を有する。
【0319】
各画素にデータ電圧が印加された後に、ゲート線Gにはゲートオフ電圧が印加され、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオフ状態になる。次いで、垂直ブランク区間が始まり、維持電極制御線SCLにはゲートオン電圧が印加される。これにより、維持電極制御線SCLに接続された第3のスイッチング素子Q3がオン状態になり、維持電極線SLから共通電圧が印加される。
【0320】
垂直ブランク区間において、共通電圧VSLは有効区間における共通電圧VSLよりも高い電圧を有する。有効区間における共通電圧VSLが第1の電圧であるときに、垂直ブランク区間が始まった後に共通電圧VSLは第1の電圧よりも高い第2の電圧に変化する。次いで、垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する。維持電極線SLに第2の電圧が印加される時間及び第3の電圧が印加される時間は等しく設定されてもよい。
【0321】
共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化する時点及び第2の電圧から第3の電圧へと変化する時点は、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が放電されて本来に印加されたデータ電圧と所定の電圧以上違いが出ることになる時点と一致するように設定してもよい。
【0322】
次いで、垂直ブランク区間が終了し、維持電極制御線SCLにはゲートオフ電圧が印加される。これにより、維持電極制御線SCLに接続された第3のスイッチング素子Q3がオン状態になる。
【0323】
これと同時に、第N+1のフレームが始まり、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加される。これにより、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加され、液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。このとき、静止画像を表示しているため、第Nのフレームと第N+1のフレームにおけるデータ電圧は等しい。
【0324】
第N+1のフレームが始まると、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは再び第1の電圧に下降し、第2のスイッチング素子を介して維持キャパシタCstの他方側の端子に伝達される。
【0325】
上述したように、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに変化する値を有する。すなわち、共通電圧VSLが第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間においては第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間においては第1の電圧よりも高い第2の電圧を有し、次いで、第2の電圧よりも高い第3の電圧を有することになる。例えば、第1の電圧は7.5Vに、第2の電圧は7.6Vに、第3の電圧は7.7Vに設定されるとよい。
【0326】
このような共通電圧VSLの変化に伴い、第2のスイッチング素子Q2及び第3のスイッチング素子Q3と接続された維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が変化する。なお、第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も一緒に変化する。
【0327】
例えば、第Nのフレームの有効区間において第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧がデータ電圧の印加によって10.5Vとなった場合に、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になり、所定の時間が経過すれば電圧が下降することになる。
【0328】
垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降し、第3のスイッチング素子Q3がオン状態になると、維持キャパシタCstの他方側の端子に7.6Vの共通電圧VSLが印加される。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vとなる。
【0329】
所定の時間が経過し、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降するときに、維持キャパシタCstの他方側の端子にさらに電圧の高い7.7Vの共通電圧VSLが印加される。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇に伴い、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vとなる。
【0330】
次いで、第N+1のフレームが始まると、維持キャパシタCstの一方側の端子には第Nのフレームと同じデータ電圧が印加される。
【0331】
このように共通電圧VSLの変化により、垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が変化し、これにより、輝度が変化することになる。
【0332】
動画像を表示するときには、静止画像を表示するときよりも相対的に速い周波数にて表示パネル300を駆動することにより、輝度の変化の周期が短くてフリッカーが視認されない。静止画像を表示するときには、動画像を表示するときよりも相対的に遅い周波数にて表示パネル300を駆動するので、フリッカーが視認されやすい。本発明の第5の実施形態においては、共通電圧VSLの変化により輝度の変化を誘導することにより、動画像を表示するときのようにフリッカーが視認されにくくすることができる。
【0333】
本発明の第5の実施形態において動画像を表示するときには、輝度の変化が誘導されなくてもフリッカーが視認されにくいいので、維持電極線SLに一定の値を有する共通電圧VSLが供給される。
【0334】
以上、静止画像を表示するときに、すなわち、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと、第2の電圧から第3の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻ると説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、共通電圧VSLの変化を種々の方法により実現することが可能である。
【0335】
例えば、共通電圧VSLが、図32に示されるように変化してもよい。
【0336】
図32は、本発明の第5の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0337】
表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間及び第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧よりも高い第2の電圧を有していてもよい。すなわち、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧まで上昇した後、第2の電圧に維持されていて次のフレームが始まると、再び第1の電圧に下降してもよい。
【0338】
また、図32に示す場合とは異なり、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間及び第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧よりも高い第2の電圧を有し、次いで、同じ垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第2の電圧よりも高い第3の電圧を有していてもよい。次いで、同じ垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは第3の電圧よりも高い第4の電圧を有していてもよい。すなわち、共通電圧VSLが、第1の電圧から第2の電圧へと、第2の電圧から第3の電圧へと、第3の電圧から第4の電圧へと変化し、次のフレームが始まると再び第1の電圧に下降してもよい。
【0339】
垂直ブランク区間が相対的に短い場合には、電圧変化の回数を少なく設定してもフリッカーが視認されにくい。これとは逆に、垂直ブランク区間が相対的に長い場合にはフリッカーがさらに視認されやすくなるので、電圧変化の回数をさらに多く設定することが好ましい。
【0340】
次いで、図33に基づき、本発明の第6の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0341】
図33は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図である。
【0342】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第5の実施形態に係る表示装置と同じ部分が相当数あるため、これについての説明及び図面は省略し、相違点のみについて後述する。
【0343】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第5の実施形態とは異なり、第2のスイッチング素子Q2と、第3のスイッチング素子Q3と、維持電極制御線SCLと、が形成されない。なお、維持電極線SLに印加される共通電圧の形が第5の実施形態とは異なる。
【0344】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300は、図33に示されるように、ゲート線Gとデータ線Dとが交差して画素を定義する。ゲート線G及びデータ線Dは複数から構成されて画素が複数から構成されてもよく、図33には1画素しか示されていない。
【0345】
ゲート線G及びデータ線Dと接続されるように第1のスイッチング素子Q1が形成される。第1のスイッチング素子Q1は薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gと接続されており、入力端子はデータ線Dと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続されている。
【0346】
また、維持電極線SLがさらに形成されていてもよく、維持電極線SLと維持キャパシタCstが接続される。
【0347】
すなわち、上述した実施形態においては、維持電極線SLと維持キャパシタCstがスイッチング素子によって接続されるのに対し、本実施形態においては、維持電極線SLと維持キャパシタCstが直接的に接続される。
【0348】
以下、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの電圧関係について説明する。
【0349】
図34は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0350】
本発明の第6の実施形態に係る表示装置において、動画像を表示するときには、表示パネル300が第1の周波数にて駆動され、静止画像を表示するときには、表示パネル300が第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動される。このとき、第2の周波数を実現するために、表示パネル300が第1の周波数にて駆動される場合よりも垂直ブランク区間が長くなればよい。
【0351】
第2の周波数にて駆動して静止画像を表示するときに、第Nのフレームの有効区間において、まずゲート線Gにゲートオン電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加されると、第1のスイッチング素子Q1を介して液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。
【0352】
このとき、維持キャパシタCstの一方側の端子は第1のスイッチング素子Q1と接続されていてデータ電圧を示し、他方側の端子は維持電極線SLと接続されていて維持電極線SLに印加される共通電圧VSLを示す。データイネーブル信号が印加される第Nのフレーム中には共通電圧VSLが一定の値を有する。
【0353】
各画素にデータ電圧が印加された後にゲート線Gにはゲートオフ電圧が印加され、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になる。次いで、垂直ブランク区間が始まり、共通電圧VSLは変化する。垂直ブランク区間において、共通電圧VSLは、有効区間における共通電圧VSLよりも高い電圧と、有効区間における共通電圧VSLと等しい電圧にてスイングする。
【0354】
有効区間における共通電圧VSLが第1の電圧であるときに、垂直ブランク区間が始まると、共通電圧VSLは第1の電圧よりも高い第2の電圧に変化し再び第1の電圧に下降してもよい。次いで、垂直ブランク区間内において所定の時間が経過した後の共通電圧VSLは再び第2の電圧に変化し再び第1の電圧に下降してもよい。垂直ブランク区間内において共通電圧VSLが第2の電圧を有する時間は、第1の電圧を有する時間よりも短く設定されるとよい。
【0355】
共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化する時点は、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が放電されて本来に印加されたデータ電圧と所定の電圧以上に違いが出ることになる時点と一致するように設定するとよい。
【0356】
図34には、隣り合う二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻る回数が2回であることが示されている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、その回数を種々に設定してもよい。例えば、二つのフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化し、再び第1の電圧に戻る回数を1回だけに設定してもよく、3回、4回などに設定してもよい。
【0357】
垂直ブランク区間が相対的に短い場合には、電圧変化の回数を少なく設定してもフリッカーが視認されにくい。逆に、垂直ブランク区間が相対的に長い場合にはフリッカーがより視認されやすくなるので、電圧変化の回数をさらに多く設定することが好ましい。
【0358】
次いで、垂直ブランク区間が終了し、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは第1の電圧に一定に維持される。
【0359】
これと同時に、第N+1のフレームが始まり、ゲート線Gにゲートオン電圧が印加される。これにより、第1のスイッチング素子Q1がオン状態になる。次いで、データ線Dにデータ電圧が印加され、液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstが充電される。このとき、静止画像を表示しているため、第Nのフレームと第N+1のフレームにおけるデータ電圧は等しい。
【0360】
上述したように、維持電極線SLに印加される共通電圧VSLは、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに変化する値を有する。すなわち、共通電圧VSLが第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間においては第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間においては第1の電圧及び第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする。例えば、第1の電圧は7.5Vに、第2の電圧は7.6Vに設定されるとよい。
【0361】
このような共通電圧VSLの変化に伴い、維持電極線SLに接続された維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が変化する。なお、第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も一緒に変化することになる。
【0362】
例えば、第Nのフレームの有効区間において第1のスイッチング素子Q1と接続された維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧がデータ電圧の印加によって10.5Vになった場合に、第1のスイッチング素子Q1がオフ状態になって所定の時間が経過すると、約10.4Vに下降する。
【0363】
維持電極線SLに入力される共通電圧VSLが7.5Vから7.6Vへと上昇すると、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧が7.6Vに上昇する。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vになる。次いで、共通電圧VSLが再び7.5Vに下降する。
【0364】
所定の時間が経過し、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が約10.4Vに下降するときに、維持キャパシタCstの他方側の端子に印加される共通電圧VSLが7.5Vから7.6Vへと上昇するとよい。このとき、維持キャパシタCstの他方側の端子の電圧上昇によって、維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧も上昇して再び10.5Vになる。
【0365】
次いで、第N+1のフレームが始まると、維持キャパシタCstの一方側の端子には第Nのフレームと同じデータ電圧が印加される。
【0366】
このように共通電圧VSLの変化により垂直ブランク区間において維持キャパシタCstの一方側の端子の電圧が変化し、これにより、輝度の変化の周期が短くなってフリッカーが視認されないようにできる。
【0367】
以上、共通電圧VSLが瞬時に第1の電圧から第2の電圧へと上昇していて、所定の時間が経過した後に再び瞬時に第2の電圧から第1の電圧へと降下すると説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、共通電圧VSLの変化形態を種々の方法により実現することが可能である。
【0368】
例えば、共通電圧VSLが、図35に示されるように変化してもよい。
【0369】
図35は、本発明の第6の実施形態に係る表示装置の表示パネル300が静止画像を表示するときの各制御信号を示す図である。
【0370】
表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときに、共通電圧VSLは第Nのフレームの有効区間と第N+1のフレームの有効区間において第1の電圧を有し、第Nのフレームと第N+1のフレームの有効区間の間の垂直ブランク区間において第1の電圧及び第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングするとよい。このとき、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときに、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。なお、共通電圧VSLが第2の電圧から第1の電圧へと変化するときにも、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。
【0371】
図35に示される場合とは異なり、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときには、第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化し、第2の電圧から第1の電圧へと変化するときには瞬時に下降してもよい。なお、共通電圧VSLが第1の電圧から第2の電圧へと変化するときには瞬時に上昇し、第2の電圧から第1の電圧へと変化するときには第1の電圧と第2の電圧との間で徐々に変化してもよい。
【0372】
以下、本発明の第5及び第6の実施形態に係る表示装置において減少する消費電力について説明する。
【0373】
図36は、駆動周波数による消費電力を示すグラフである。具体的に、60Hzにて駆動するときの消費電力を100%としたとき、5種類の互いに異なる画面を60Hz乃至10Hzにて駆動する場合に、60Hzにて駆動するときの消費電力に対する相対的な消費電力の比率を示すものである。また、5種類の互いに異なる画面の消費電力の比率に対する平均値も一緒に示す。5種類の互いに異なる画面のうち、第1の画面は白色を示す画面であり、第2の画面は黒色を示す画面であり、第3の画面及び第4の画面は全体領域を複数の領域に分けて互いに異なる色を示す画面であり、第5の画面はウィンドウズ(登録商標)のデスクトップ画面である。
【0374】
表示パネル300を10Hzにて駆動する場合の消費電力は約60%を示しているので、60Hzにて駆動する場合よりも約40%の消費電力が減少することになる。このため、静止画像を表示するときの駆動周波数が動画像を表示するときよりも一定比率以下に設定されることにより、フレームメモリの追加による消費電力の増加分以上に消費電力を減少させることができる。
【0375】
動画像を表示するときには、駆動周波数が低くなると動きが不自然になるなどの問題点があるが、静止画像を表示するときには同じ映像データを有するフレームを繰り返し再生することになるので、駆動周波数が低くなってもこのような問題点はない。
【0376】
但し、表示パネル300が低い駆動周波数にて駆動されると、フリッカー(flicker)が視認されやすくなる。以下、本発明の第5の実施形態に係る場合に、フリッカーの視認の有無を従来の技術と比べて説明する。
【0377】
図37は、従来の表示パネルを60Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフであり、図38は、従来の表示パネルを10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフであり、図39は、本発明の第5の実施形態に係る表示パネル300を10Hzにて駆動する場合における維持キャパシタの一方側の端子の電圧を示すグラフである。
【0378】
図37と図38とを対比すると、表示パネルを10Hzにて駆動すると、60Hzにて駆動するときよりも維持キャパシタの一方側の端子の電圧変化の周期が長くなり、その結果、輝度の変化の周期も長くなってしまう。このため、駆動周波数が低くなるほどフリッカーがより視認されやすくなるのである。図39を参照すると、本発明の第5の実施形態においては、低い駆動周波数にて静止画像を表示するときに共通電圧を変化させて、維持キャパシタの一方側の端子の電圧変化の周期が60Hzにて駆動するときのレベルまで短縮される。これにより、輝度の変化の周期が短くなってフリッカーが視認されにくくなる。
【0379】
次いで、図1及び図40に基づき、本発明の第7の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0380】
図40は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部600を示すブロック図である。
【0381】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置は、図1に示されるように、表示パネル300と、信号制御部600と、グラフィック処理装置700と、を備える。
【0382】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置の表示パネル300及びグラフィック処理装置700は第1の実施形態と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0383】
本発明の第7の実施形態に係る表示装置の信号制御部600は、図40に示されるように、入力映像データを保存するフレームメモリ640と、フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部625と、代表値を保存するラインメモリ630及び代表値を補正し、補助映像データを生成するキックバック補正部660を備えているとよい。
【0384】
フレームメモリ640は、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データを保存する。フレームメモリ640は、表示パネル300が動画像を表示するときには用いられず、静止画像を表示するときに用いられる。静止画像開始信号が印加されるとフレームメモリ640に入力映像データを保存し、フレームメモリ640に保存された保存映像データを用いて表示パネル300を駆動する。
【0385】
演算部620は、フレームメモリ640から保存映像データを受信して保存映像データを代表する代表値を算出する。このとき、代表値は、それぞれのデータ線D1−Dm別に演算が行われる。
【0386】
フレームメモリ640には、1フレームを表示し得る保存映像データが保存されており、このような保存映像データは各データ線D1−Dm別に分離されている。例えば、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第2のデータ線D2に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第3のデータ線D3に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ、第mのデータ線Dmに印加されるデータ電圧に対応する保存映像データ等に分離されている。
【0387】
演算部620は、各データ線D1−Dm別に保存映像データを受信してこれらを代表する代表値を算出する。例えば、演算部620は、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データを代表する第1の代表値を算出し、第2のデータ線D2に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データを代表する第2の代表値を算出する。このような方式により、演算部620は、第3の代表値、第mの代表値などを算出する。
【0388】
保存映像データを代表する代表値は種々の方式により算出することができる。
【0389】
以下、表2に基づき、代表値を算出する方法について説明する。
【0390】
表2は、最初のデータ線D1に印加されるデータ電圧に対応する保存映像データの階調値を示す表である。一本のデータ線D1−Dmに印加されたデータ電圧に対応する保存映像データの個数はゲート線G1−Gnの個数と同数である。
【0391】
【表2】
第1の方式は、保存映像データの平均階調値を代表値とする方式である。第1の方式では、数式1により代表値が算出される。
【0392】
【数1】
【0393】
(Gir:データ線di(iは1からmまでの整数)における代表値、n:保存映像データの個数、dip:データ線di(iは整数)とゲート線Gp(pは1からnまでの整数)とに接続する画素における階調値)
表2において、nを7として平均階調値を計算すると、00110010となる。
【0394】
第2の方式は、保存映像データの上位tビットの平均階調値を代表値とする方式である。このとき、t値は種々に設定することができ、tが小さい値であるほど演算がより簡単になる。例えば、保存映像データが8ビットであるときに、t値は3または4に設定することができる。
【0395】
t値を4として保存映像データの上位4ビットを取り出すと、次の通りである。d11、d12、d13、d14、d15、d16、…、d1nは、0010、0010、0011、0011、0011、0010、0011の上位4ビット階調値を有する。これらの平均値は0011になり、代表値は00110000になる。
【0396】
第3の方式は、保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値を代表値とする方式である。表2において、保存映像データの最大階調値は00111101であり、最小階調値は00100110である。これらの中間値は、00110010である。
【0397】
3種類の方式により演算された代表値はそれぞれ00110010、00110000、00110010であり、十進数にて表示すると、50、48、50である。このため、どの方式によっても、代表値は大差ない。第1の方式は、最適な代表値を算出するのに適しているが、演算が複雑である。なお、第2及び第3の方式は、演算は簡単であるが、第1の方式よりも相対的に代表値の適性が低くなる場合がある。
【0398】
ラインメモリ630は、演算部620から代表値を取得して保存する。このとき、代表値はデータ線毎に存在するため、ラインメモリ630は、データ線毎に代表値を保存する。ラインメモリ630は、第1の代表値、第2の代表値、第3の代表値、第mの代表値などをそれぞれ保存する。
【0399】
キックバック補正部660は、ラインメモリ630に保存された代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成する。
【0400】
ゲート線G1−Gn及びデータ線D1−Dmに接続された各画素には、データ線D1−Dmから印加されたデータ電圧が充電される。この充電された電圧を画素電圧という。画素電圧はスイッチング素子Qがオフ状態になることに伴い、寄生容量などによって減少される。このときに減少された電圧をキックバック電圧(kick−back voltage)という。
【0401】
キックバック補正部660は、スイッチング素子Qがオフ状態であるときに一本のデータ線D1−Dmに接続された画素列に充電された画素電圧に対応する階調値に最も近い値を有する補助映像データを生成する。すなわち、補助映像データは、キックバック電圧によって低くなった画素電圧に対応する階調値に近い値を有するようにする。
【0402】
キックバック電圧は、当該画素に印加されるデータ電圧の大きさに応じて異なる。すなわち、データ電圧に対応する映像データの階調値に応じてキックバック電圧が異なり、これは、図41から確認することができる。
【0403】
図41は、映像データの階調値によるキックバック電圧を示すグラフである。
【0404】
図41を参照すると、映像データの階調値が大きいほどキックバック電圧が大きくなることが分かる。例えば、0階調におけるキックバック電圧は約1.0Vであり、256階調におけるキックバック電圧は約1.2Vである。図41に示される映像データの階調値によるキックバック電圧は単なる例示に過ぎず、表示装置の仕様に応じて変化する値である。
【0405】
映像データの階調値に応じてキックバック電圧の差はあるものの、その差が大きくないことが分かる。このため、キックバック電圧による補正のための電圧は同じ電圧に設定されてもよい。例えば、映像データの大きさによらずに、キックバック電圧を1Vと想定することができる。
【0406】
但し、映像データの大きさによらずにキックバック電圧を1Vと想定しても、各映像データの階調値に応じて1Vに対応する階調値は異なってくる。これは、電圧と透過率とが非線形的な関係を有しているためである。このため、各表示装置の電圧−透過率曲線(V−T curve)から映像データの階調値に応じてキックバック電圧に対応する階調値、すなわち、キックバック補償階調値を求めることができる。
【0407】
以下、図42に基づいてキックバック補償階調値を求める方法について説明する。
【0408】
図42は、映像データの階調値によるキックバック補償階調値を示すグラフである。点線は計算によって求められた計算値を示し、実線は計算値を用いて作成された近似値を示す。
【0409】
まず、計算によってキックバック補償階調値を求める方法は、次の通りである。
【0410】
任意の第1の映像データに対応する第1のデータ電圧からキックバック電圧を差し引いた第2のデータ電圧に対応する第2の映像データを求める。第1の映像データの階調値から第2の映像データの階調値を差し引いた値がキックバック補償階調値になる。このような方法により、全ての第1の映像データに対するキックバック補償階調値を求めることができ、これをルックアップテーブルにて表示することができる。なお、計算によって求められたキックバック補償階調値をグラフにて示すと、図42の点線のように描かれる。
【0411】
計算によって作成されたルックアップテーブルを用いて保存映像データの代表値によるキックバック補償階調値を求めることができる。
【0412】
次いで、計算値を用いて近似によってキックバック補償階調値を求める方法は、次の通りである。
【0413】
図42を参照すると、映像データの階調値が約175階調であるときにキックバック補償階調値の大きさが最も大きい。また、映像データの階調値が約175階調よりも小さな範囲では、階調値が小さいほどキックバック補償階調値の絶対値の大きさが小さくなり、映像データが約175よりも大きい範囲では、階調値が大きいほどキックバック補償階調値の絶対値の大きさが小さくなる。このとき、映像データの階調値によるキックバック補償階調値の変化は非線形性を示しているが、線状に近い形態を有している。
【0414】
このため、線形補間法(Linear Interpolation)を用いて映像データの階調値によるキックバック補償階調値の関数を作成することができる。このとき、最小階調x1におけるキックバック補償階調値y1、最大階調x3におけるキックバック補償階調値x3、キックバック補償階調値の大きさが最大であるときy2の階調値y2を用いて数式2のような関数を生成することができる。
【0415】
【数2】
【0416】
数式2の関数において、xに保存映像データの代表値を入力したときのy値がキックバック補償階調値になる。
【0417】
以下、キックバック補償階調値を用いて補助映像データを生成する方法について説明する。
【0418】
数式3のように保存映像データの代表値から代表値によるキックバック補償階調値を差し引いた値が補助映像データの階調値である。
【0419】
[数3]
Ga=Gr−dG(Ga:補助映像データの階調値、Gr:代表値、dG:代表値によるキックバック補償階調値)
キックバック補正部660は、数式3を用いて生成した補助映像データをデータ駆動部500に伝送し、データ駆動部500は、静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において補助映像データに対応する補助電圧をデータ線D1−Dmに印加する。
【0420】
信号制御部600がデータ駆動部500に伝送する映像データを各場合によってまとめると、次の通りである。
【0421】
信号制御部600は、動画像を表示するときに、グラフィック処理装置700から受信した入力映像データをデータ駆動部500に伝送して表示パネル300を第1の周波数にて駆動する。そして、信号制御部600は、静止画像を表示するときに、フレームメモリ640に保存された保存映像データをデータ駆動部500に伝送して表示パネル300を第2の周波数にて駆動する。また、静止画像を表示するときに、垂直ブランク区間において保存映像データの代表値を補正した補助映像データをデータ駆動部500に伝送して補助電圧がデータ線に印加されるようにする。
【0422】
次いで、図43及び図44に基づき、本発明の第7の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときに、垂直ブランク区間において補助映像データを入力することにより、漏れ電流が減ることになる原理について説明する。
【0423】
図43は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素に対する等価回路図であり、図44は、本発明の第7の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間中に所定の電圧を印加するときの漏れ電流を示す図である。
【0424】
図43に示されるように、本発明の第7の実施形態に係る表示装置のある画素はゲート線Gn及びデータ線Dmと接続されるようにスイッチング素子Qが形成されている。スイッチング素子Qは薄膜トランジスタなどの三端子素子であり、制御端子はゲート線Gnと接続されており、入力端子はデータ線Dmと接続されており、出力端子は液晶キャパシタClcと接続されている。
【0425】
ゲート線Gnにゲートオン電圧が印加され、データ線Dmにデータ電圧が印加されると、液晶キャパシタClcが充電される。次いで、ゲート線Gnにゲートオフ電圧が印加されてスイッチング素子Qがオフ状態になると、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間には理想的には電流が流れないようにする必要がある。しかしながら、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子Qの特性から、スイッチング素子Qの出力端子から入力端子へと流れる漏れ電流Idpが発生してしまう。漏れ電流Idpは、スイッチング素子Qの入力端子の電圧Vdと出力端子の電圧Vpとの間の差に比例する。
【0426】
一般に、隣り合う二つのフレーム間の垂直ブランク区間においてはデータ電圧が入力されないため、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧差は大きい。二つのフレーム間の垂直ブランク区間を長くして表示パネル300が低い周波数にて駆動されるときには、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧差による漏れ電流がさらに大きくなる。
【0427】
本発明においては、静止画像を表示するときに表示パネル300を低い周波数にて駆動し、垂直ブランク区間においてデータ線に所定の電圧を印加することにより、このような漏れ電流を減らすことができる。
【0428】
図44に示されるように、垂直ブランク区間においてデータ線にブラック階調に対応するデータ電圧を印加するときと、ホワイト階調に対応するデータ電圧を印加するときに漏れ電流が変化することが分かる。
【0429】
このとき、データ線に印加する所定の電圧は、各画素の液晶キャパシタClcに充電された画素電圧、すなわち、スイッチング素子Qの出力端子の電圧に最も近い値に設定することが好ましい。
【0430】
本発明は、各データ線別に保存映像データを代表する値を算出し、キックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成した後に、これに対応する補助電圧をデータ線に印加する。このため、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電圧を最小化させることができ、これにより、漏れ電流も極力抑えることができる。
【0431】
次いで、本発明の第8の実施形態に係る表示装置について説明する。
【0432】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置は第1の実施形態に係る表示装置の構造と同様であるため、具体的な説明は省略する。
【0433】
以下、図45及び図46に基づき、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のゲート線に印加されるゲート電圧について説明する。
【0434】
図45は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素を示す図であり、図46は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置のスイッチング素子においてゲート電圧による入力端子と出力端子との間の電流を示すグラフである。
【0435】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置のある画素は、ゲート線Gn及びデータ線Dmに接続されているスイッチング素子Qと、スイッチング素子Qに接続されている液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstを備える。このとき、スイッチング素子Qの制御端子はゲート線Gnと接続され、入力端子はデータ線Dmと接続され、出力端子は液晶キャパシタClc及び維持キャパシタCstと接続される。
【0436】
ゲート線Gnにはゲートオン電圧とゲートオフ電圧が交互に印加されてスイッチング素子Qのオン/オフ状態が調節される。
【0437】
ゲート線Gnにゲートオン電圧が印加されるとスイッチング素子Qはオン状態になり、入力端子と出力端子との間に電流Idsが流れることになる。このため、データ線Dmを介して供給されるデータ電圧Vdによって画素電極が画素電圧Vpにより充電される。
【0438】
ゲート線Gnにゲートオフ電圧が印加されるとスイッチング素子Qはオフ状態になり、入力端子と出力端子との間の電流Idsはほとんど流れなくなる。しかしながら、データ電圧Vdと画素電圧Vpとの間には電圧差が形成されていて、入力端子と出力端子との間には漏れ電流が発生することになる。このため、ゲートオフ電圧としては、このような漏れ電流を極力抑えられる電圧値を選択することが好ましい。
【0439】
図46に示されるように、画素電極に充電された画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流には差が発生することを確認することができる。
【0440】
図46は、画素電圧Vpが負極性であるときと正極性であるときに、スイッチング素子Qの制御端子に入力されるゲート電圧Vgによる入力端子と出力端子との間の電流Idsを示している。画素電圧Vpが負極性であるときに、画素電圧Vpは0V、データ電圧Vdは10Vに、正極性であるときに画素電圧Vpは20V、データ電圧Vdは10Vにしたときの結果を示している。
【0441】
画素電圧Vpが負極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択すると、正極性の画素と負極性の画素との間に漏れ電流の差が発生して互いに異なる輝度特性が現れる。また、仮に、画素電圧Vpが正極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択しても、正極性の画素と負極性の画素との間に漏れ電流の差が発生して互いに異なる輝度特性が現れる。
【0442】
このため、本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、画素電極に充電された画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択されるとよい。例えば、図46に示す実験結果に基づいて、ゲートオフ電圧を−4Vに設定することができる。もちろん、このような数値は実験条件を変更することにより種々に変化可能な値である。
【0443】
以下、図47及び図48に基づき、本発明の第8の実施形態に係る表示装置においてフリッカーが改善される特徴について説明する。
【0444】
図47は、従来の技術による表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図であり、図48は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときの輝度特性を示す図である。具体的に、図47は、画素電圧Vpが負極性であるときにスイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択した場合の輝度特性を示す図であり、図48は、画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択した場合の輝度特性を示す図である。
【0445】
静止画像を表示するときには、毎フレームごとに同じ映像を表示するため、理論的に各画素の輝度は変化しない。
【0446】
図47に示されるように、画素電圧Vpが負極性であるときに、スイッチング素子Qの入力端子と出力端子との間の電流Idsを極力抑えられる電圧をゲートオフ電圧として選択した従来の技術による表示装置においては、静止画像を表示するときに画面全体の輝度が毎フレームごとに増加及び減少を繰り返しており、これにより、フリッカーが視認される恐れがある。
【0447】
このようにフリッカーが発生する原因は、正極性の画素電圧が印加される画素と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が一定ではないためである。正極性の画素電圧が印加される画素の輝度と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度は互いに異なる。正極性の画素電圧が印加される画素と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が毎フレームごとに変化することにより、画面全体の輝度も毎フレームごとに変化するのである。
【0448】
図48に示されるように、画素電圧Vpが正極性であるときと負極性であるときの漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧をゲートオフ電圧として選択した本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、静止画像を表示するときに画面全体の輝度が一定に維持される。
【0449】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置においては、静止画像を表示する間に正極性の画素電圧が印加される画素において発生する漏れ電流と、負極性の画素電圧が印加される画素において発生する漏れ電流の大きさを等しくすることにより、正極性の画素電圧が印加される画素の輝度と負極性の画素電圧が印加される画素の輝度を合わせた値が一定に維持される。このため、画面全体の輝度が一定に維持され、フリッカーが視認されないようにできる。
【0450】
以上、ゲートオフ電圧を、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子の制御端子の電圧として設定することにより、フリッカーを低減できる特徴について説明した。
【0451】
また、ゲートオフ電圧を、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子の制御端子の電圧を基準として一定範囲内に設定することにより、同一または類似の効果を有することができる。これについて、以下、表3及び図49に基づいてその範囲について説明する。
【0452】
表3は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示す表であり、図49は、表3をグラフにて示す図である。すなわち、図49は、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において静止画像を表示するときにゲートオフ電圧の値によるフリッカー値を示すグラフである。
【0453】
表3及び図49に示されるように、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において垂直ブランク区間の長さを変更したりクロック周波数の大きさを変更したりして周波数を低くし、低い周波数にて静止画像を表示するときにゲートオフ電圧に応じてフリッカー値が変化する。
【0454】
図46に示す実験例において、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧が−4Vであることが明らかになった。このため、−4Vを基準として、これよりも低い電圧とこれよりも高い電圧をゲートオフ電圧として設定してフリッカーを測定し、その結果を表3及び図49に示す。
【0455】
【表3】
表3及び図49を参照すると、ゲートオフ電圧が−4Vであるときのフリッカー値は、ゲートオフ電圧が−4Vを基準として約−20%または約+20%ほど変化したときのフリッカー値とほとんど同じ値を有することを確認することができる。ゲートオフ電圧が−4Vを基準として約+20%以上の値を有する場合にも、フリッカー値は、ゲートオフ電圧が−4Vであるときとほとんど同じまたはこれよりも低い値を有することがある。しかしながら、ゲートオフ電圧が高過ぎた値に設定される場合に、漏れ電流が大きくなることにより、脱色(色抜け)などの問題が発生することがある。
【0456】
このため、ゲートオフ電圧は、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧を基準として約−20%乃至+20%の範囲を有するように設定することが好ましい。また、ゲートオフ電圧は、正極性の画素と負極性の画素における漏れ電流が等しいときに、スイッチング素子Qの制御端子の電圧を基準として約−10%乃至+10%の範囲を有するように設定することがさらに好ましい。
【0457】
これに基づいて、ゲートオフ電圧の範囲を数式にて表現すると、次の通りである。
【0458】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式4の範囲を有するように設定することができる。
【0459】
[数4]
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネル300が前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
さらに好ましくは、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式5の範囲を有するように設定することができる。
【0460】
[数5]
Va−0.1┃Va┃≦Voff2≦Va+0.1┃Va┃
(Voff2:前記表示パネル300が前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
本発明の第8の実施形態に係る表示装置は静止画像を表示するときに低い周波数にて駆動されるので、フリッカーが発生することを防止するために、数式4または数式5によりゲートオフ電圧を設定する。
【0461】
本発明の第8の実施形態に係る表示装置において動画像を表示するときには、表示パネル300が高い周波数にて駆動されてフリッカーが視認されにくくなるので、ゲートオフ電圧をさらに低い値に設定することができる。すなわち、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧よりも低く設定することができる。
【0462】
これとは異なり、表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧は、表示パネル300が第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧と等しくなるように設定することもできる。このとき、ゲートオフ電圧の範囲を数式により表現すると、次の通りである。
【0463】
[数6]
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネル300が前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
さらに好ましくは、本発明の第8の実施形態に係る表示装置において表示パネル300が第1の周波数にて駆動されるときのゲート線Gnに印加されるゲートオフ電圧は、数式7の範囲を有するように設定することができる。
【0464】
[数7]
Va−0.1┃Va┃≦Voff1≦Va+0.1┃Va┃
(Voff1:前記表示パネル300が前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
以下、図50及び図51に基づき、フリッカー値を計算する方法についてさらに説明する。
【0465】
図50は、表示パネル300から射出される光の強さを経時的に示すグラフであり、図51は、フリッカーの測定に用いられる装備を示す図である。
【0466】
フリッカーとは、画面からの光の強さが一定でなく、時間により周期的に変化することにより光のチラツキが感じられる現象のことをいう。表示装置が60Hzにて駆動されるときに1秒当たりに60回のチラツキが発生することになる。
【0467】
図50を参照すると、時間により光の強さが変化する様子が分かる。光の強さはVmaxとVminとの間の値をもって周期的に変化する様相を示す。
【0468】
フリッカー値を計算する第1の方法は、直流成分に対する交流成分の比率により計算する方法である。Vmax及びVminの値を測定した後、下記式8を用いてフリッカー値を計算することができる。
【0469】
【数8】
【0470】
(F:フリッカー値)
光の強さにより目の敏感度は変化し、その変化量は非線形性を有するので、フリッカー値を計算するときにこれを考慮する必要がある。第1の方法は、これを考慮していないため、正確なフリッカー値が導出され難いが、計算方法は簡単である。
【0471】
以下、光の強さによる目の敏感度の変化を考慮して、さらに正確なフリッカー値の導出のために用いられる第2の方法について説明する。
【0472】
図51に示されるように、表示装置10における光の射出面に輝度を測定できる輝度計20を配設する。輝度計20は、例えば、BM−7等が使用可能である。なお、輝度計20から信号を受け取って処理する動的信号分析器30(DSA(Dynamic signal analyzer))を輝度計20に接続する。
【0473】
まず、表示装置10から光が射出できる状態に調節し、輝度計20を用いて表示装置10から射出される光の輝度を測定する。輝度計20が測定した光の輝度はアナログ値を有し、この値は動的信号分析器30に伝送される。動的信号分析器30は、アナログ値から0Hz成分と30Hz成分の実効値(rms value;root mean square value)をデシベル(dB)単位で読み出す。
【0474】
動的信号分析器30から0Hz成分及び30Hz成分の実効値を読み出した後、下記式9を用いてフリッカー値を計算することができる。数6は、光の強さに対する瞳の大きさの変化量、瞳の大きさの変化量に対する瞳を通過した光の強さ及び瞳を通過した光の強さに対する目の反応性などを考慮して作成された。
【0475】
【数9】
【0476】
0Hz:光の輝度の0Hz成分の実効値、
30Hz:光の輝度の30Hz成分の実効値、
a:輝度計20に入射する光の輝度と出力される電圧との比例定数、
b:動的信号分析器30に入力される電圧をデシベル(dB)により計算するための基準電圧)
第2の方法の計算方法はさらに複雑であるが、フリッカー値の変化に作用する様々な変数が考慮されて計算されているので、第2の方法によって、さらに正確な値が計算されうる。
【0477】
本発明の表3及び図49に示すフリッカー値は、第2の方法を用いて計算した値である。
【0478】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲において定義している本発明の基本概念を用いた当業者の種々の変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0479】
10:表示装置
20:輝度計
30:動的信号分析器
300:表示パネル
400:ゲート駆動部
500:データ駆動部
600:信号制御部
610:信号受信部
620:フレーム計数部
630:ラインメモリ
640:フレームメモリ
650:駆動周波数選択部
660:キックバック補正部
700:グラフィック処理装置
800:階調電圧生成部
900:光源部
910:光源駆動部
912:駆動周波数受信部
914:光源部駆動率選択部
916:光源駆動信号生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、
入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、
を備え、
前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、
前記表示パネルは、
前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、
前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動され、
前記グラフィック処理装置は、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を前記信号制御部に伝送することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記信号制御部は、
前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、
前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動され、
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動され、
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなり、
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルは、前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記第2の周波数にて駆動されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送し、
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、1フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記信号制御部は、
前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるフレーム計数部をさらに備え、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルに光を照射する光源部と、
前記光源部を駆動するための信号を制御する光源駆動部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第2の比率にて駆動し、
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、
前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有することを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記信号制御部は、
前記グラフィック処理装置から前記入力映像データを受信する信号受信部と、
前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数を選択し、前記動画像を表示するときに前記第2の周波数を選択する駆動周波数選択部と、
をさらに備え、
前記光源駆動部は、
前記信号制御部から前記表示パネルの駆動周波数を受信する駆動周波数受信部と、
前記駆動周波数により前記光源部の駆動率を決定する光源部駆動率選択部と、
前記光源部の駆動率に応じて前記光源を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部と、
を備えることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送し、
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
前記STV信号が伝送される地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、
次のSTV信号が伝送されるまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動し、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線、データ線及び維持電極線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続される第1のスイッチング素子と、
前記第1のスイッチング素子及び前記維持電極線に接続される維持キャパシタと、
を備え、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記維持電極線に入力される共通電圧は一定の値を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記共通電圧は経時的に変化する値を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記表示パネルは、
前記維持電極線と前記維持キャパシタとの間に形成される第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子と、
前記基板の上に形成される維持電極制御線と、
をさらに備え、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子はそれぞれ制御端子、入力端子、出力端子を備え、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の入力端子は前記維持電極線に接続され、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の出力端子は前記維持キャパシタに接続され、
前記第2のスイッチング素子の制御端子は前記ゲート線に接続され、
前記第3のスイッチング素子の制御端子は前記維持電極制御線に接続され、
前記共通電圧は前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有することを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であり、
前記維持電極制御線に入力される制御電圧は、
前記第1の区間においてゲートオフ電圧を有し、
前記第2の区間においてゲートオン電圧を有することを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有し、
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、
前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングすることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項21】
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、
前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部と、
前記代表値を保存するラインメモリと、
前記代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成するキックバック補正部と、
を備え、
前記データ駆動部は、前記静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧を前記データ線に印加し、
前記データ線は複数からなり、
前記演算部は、前記データ線別に前記保存映像データの代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項22】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値、あるいは、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であることを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項23】
前記補助映像データは、
Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)
によって生成され、
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であり、
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、
前記関数は、
最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて、線形補間法によって作成されることを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項24】
前記表示パネルは、
ゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線に制御端子が接続され、前記データ線に入力端子が接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子の出力端子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項25】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有することを特徴とする請求項24に記載の表示装置。
【請求項26】
動画像及び静止画像を表示する表示パネル及び前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部を備える表示装置を駆動する方法において、
入力映像データを伝送し、表示パネルを第1の周波数にて駆動し、
静止画像開始信号を印加し、
前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数よりも低い第2の周波数に変更し、
静止画像終了信号を印加し、
前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更する、
ことを特徴とする表示装置の駆動方法。
【請求項27】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記静止画像終了信号が印加されると、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項28】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いことを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項29】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動し、
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動し、
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなり、
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなることを特徴とする請求項28に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項30】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号を印加し、
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いことを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項31】
前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動し、
前記静止画像終了信号が印加されたフレームの次のフレームが開始される前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項32】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送し、
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送することを特徴とする請求項31に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項33】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御することを特徴とする請求項32に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項34】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送することを特徴とする請求項32に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項35】
前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、
前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数え、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させ、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項36】
前記表示装置は、光源部をさらに備え、
前記表示パネルを第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第2の比率にて駆動し、
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、
前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項37】
前記表示パネルの駆動周波数による前記光源部の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたは関数を用いて行われ、
前記表示パネルの駆動周波数及び前記光源部の駆動比率の切り替えは垂直ブランク区間において行われることを特徴とする請求項36に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項38】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、
前記表示装置は、光源部をさらに備え、
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項39】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記表示装置は、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記STV信号を伝送する地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、
次のSTV信号を伝送するまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動し、
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいことを特徴とする請求項38に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項40】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は一定の値を有する共通電圧を表示パネルに印加し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は可変値を有する共通電圧を表示パネルに印加することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項41】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有する共通電圧を印加することを特徴とする請求項40に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項42】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であることを特徴とする請求項41に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項43】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する共通電圧を表示パネルに印加し、
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、
前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であることを特徴とする請求項41に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項44】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする共通電圧を印加し、
前記共通電圧は、
前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、
前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化することを特徴とする請求項40に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項45】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、
前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出するステップと、
前記代表値をキックバック電圧に応じて補正し、補助映像データを生成し、
垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧をデータ線に印加し、
前記データ線は複数からなり、
前記保存映像データの代表値を前記データ線別に算出することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項46】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値、あるいは、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であることを特徴とする請求項45に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項47】
前記補助映像データは、
Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)
によって生成され、
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブル形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であることを特徴とする請求項45に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項48】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、
前記関数は、
最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて線形補間法によって作成されることを特徴とする請求項47に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項49】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項50】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加することを特徴とする請求項49に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項1】
静止画像及び動画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部と、
入力映像データを前記信号制御部に伝送するグラフィック処理装置と、
を備え、
前記信号制御部は、前記入力映像データを保存するフレームメモリを備え、
前記表示パネルは、
前記動画像を表示するときに第1の周波数にて駆動され、
前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数よりも低い第2の周波数にて駆動され、
前記グラフィック処理装置は、静止画像開始信号及び静止画像終了信号を前記信号制御部に伝送することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記信号制御部は、
前記静止画像開始信号が印加されると前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、
前記静止画像終了信号が印加されると前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動され、
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルは、前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動され、
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなり、
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルは、前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記第2の周波数にて駆動されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送し、
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、1フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記信号制御部は、
前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数えるフレーム計数部をさらに備え、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルに光を照射する光源部と、
前記光源部を駆動するための信号を制御する光源駆動部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルが第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第2の比率にて駆動し、
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、
前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有することを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記信号制御部は、
前記グラフィック処理装置から前記入力映像データを受信する信号受信部と、
前記静止画像を表示するときに前記第1の周波数を選択し、前記動画像を表示するときに前記第2の周波数を選択する駆動周波数選択部と、
をさらに備え、
前記光源駆動部は、
前記信号制御部から前記表示パネルの駆動周波数を受信する駆動周波数受信部と、
前記駆動周波数により前記光源部の駆動率を決定する光源部駆動率選択部と、
前記光源部の駆動率に応じて前記光源を駆動する信号を生成する光源駆動信号生成部と、
を備えることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送し、
前記光源駆動部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
前記STV信号が伝送される地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、
次のSTV信号が伝送されるまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動し、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線、データ線及び維持電極線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続される第1のスイッチング素子と、
前記第1のスイッチング素子及び前記維持電極線に接続される維持キャパシタと、
を備え、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記維持電極線に入力される共通電圧は一定の値を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記共通電圧は経時的に変化する値を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記表示パネルは、
前記維持電極線と前記維持キャパシタとの間に形成される第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子と、
前記基板の上に形成される維持電極制御線と、
をさらに備え、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子はそれぞれ制御端子、入力端子、出力端子を備え、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の入力端子は前記維持電極線に接続され、
前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の出力端子は前記維持キャパシタに接続され、
前記第2のスイッチング素子の制御端子は前記ゲート線に接続され、
前記第3のスイッチング素子の制御端子は前記維持電極制御線に接続され、
前記共通電圧は前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有することを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であり、
前記維持電極制御線に入力される制御電圧は、
前記第1の区間においてゲートオフ電圧を有し、
前記第2の区間においてゲートオン電圧を有することを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有し、
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、
前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
前記共通電圧は、前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングすることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項21】
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、
前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出する演算部と、
前記代表値を保存するラインメモリと、
前記代表値をキックバック電圧に応じて補正して補助映像データを生成するキックバック補正部と、
を備え、
前記データ駆動部は、前記静止画像を表示するときに垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧を前記データ線に印加し、
前記データ線は複数からなり、
前記演算部は、前記データ線別に前記保存映像データの代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項22】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値、あるいは、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であることを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項23】
前記補助映像データは、
Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)
によって生成され、
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブルの形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であり、
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、
前記関数は、
最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて、線形補間法によって作成されることを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項24】
前記表示パネルは、
ゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線に制御端子が接続され、前記データ線に入力端子が接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子の出力端子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にはゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号が印加され、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項25】
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有することを特徴とする請求項24に記載の表示装置。
【請求項26】
動画像及び静止画像を表示する表示パネル及び前記表示パネルを駆動するための信号を制御する信号制御部を備える表示装置を駆動する方法において、
入力映像データを伝送し、表示パネルを第1の周波数にて駆動し、
静止画像開始信号を印加し、
前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数よりも低い第2の周波数に変更し、
静止画像終了信号を印加し、
前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更する、
ことを特徴とする表示装置の駆動方法。
【請求項27】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記静止画像終了信号が印加されると、前記入力映像データの伝送を活性化させ、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項28】
前記第2の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さは、前記第1の周波数にて駆動されるときの垂直ブランク区間の長さよりも長いことを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項29】
前記静止画像開始信号が印加されてからS1フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動し、
前記静止画像終了信号が印加されてからS2フレーム中に、前記表示パネルを前記第2の周波数よりも高くて前記第1の周波数よりも低い周波数にて駆動し、
前記S1フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に長くなり、
前記S2フレーム中に、垂直ブランク区間の長さは次第に短くなることを特徴とする請求項28に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項30】
前記表示パネルは、
基板と、
前記基板の上に形成されるゲート線及びデータ線と、
前記ゲート線及び前記データ線に接続されるスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続される画素電極と、
を備え、
前記ゲート線にゲートオン電圧及びゲートオフ電圧を含むゲート信号を印加し、
前記第2の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数は、前記第1の周波数にて駆動されるときの前記ゲート信号のクロック周波数よりも低いことを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項31】
前記静止画像終了信号の印加されたフレームが終了するまで前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動し、
前記静止画像終了信号が印加されたフレームの次のフレームが開始される前記表示パネルの駆動周波数を前記第1の周波数に変更することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項32】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は、前記ゲート駆動部にSTV信号及びCPV信号を伝送し、
前記信号制御部は、前記第2の周波数から前記第1の周波数へと変更される地点を除いて、毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送することを特徴とする請求項31に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項33】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅がp回のクロック信号と等しい幅を有し、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記CPV信号の幅が前記pよりも少ないq回のクロック信号と等しい幅を有するように制御することを特徴とする請求項32に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項34】
前記信号制御部は、
前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときに前記映像データをガンマ補正し、補正された映像データを前記表示パネルに伝送することを特徴とする請求項32に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項35】
前記静止画像開始信号が印加されてから前記静止画像終了信号が印加されるまでに入力される静止画像連続フレームの数を数え、
前記静止画像終了信号が印加されてから前記静止画像開始信号が印加されるまでに入力される動画像連続フレームの数を数え、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記入力映像データを前記フレームメモリに保存し、前記入力映像データの伝送を不活性化させ、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データの伝送を活性化させ、
前記静止画像連続フレームの数がx以上であれば、前記フレームメモリに保存された保存映像データを前記表示パネルに前記第2の周波数にて出力し、
前記動画像連続フレームの数がy以上であれば、前記入力映像データを前記表示パネルに前記第1の周波数にて出力することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項36】
前記表示装置は、光源部をさらに備え、
前記表示パネルを第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルを第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第2の比率にて駆動し、
前記表示パネルがノーマリーブラックモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも低い値を有し、
前記表示パネルがノーマリーホワイトモードであるときに前記第2の比率は前記第1の比率よりも高い値を有することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項37】
前記表示パネルの駆動周波数による前記光源部の駆動比率の選択は、ルックアップテーブルまたは関数を用いて行われ、
前記表示パネルの駆動周波数及び前記光源部の駆動比率の切り替えは垂直ブランク区間において行われることを特徴とする請求項36に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項38】
前記表示パネルはノーマリーブラックモードであり、
前記表示装置は、光源部をさらに備え、
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率にて駆動し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに前記光源部を第1の比率及び前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項39】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線を備え、
前記表示装置は、
前記ゲート線を駆動するゲート駆動部と、
前記データ線を駆動するデータ駆動部と、
をさらに備え、
前記信号制御部は毎フレームの開始地点において前記ゲート駆動部にSTV信号を伝送し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記STV信号を伝送する地点において前記光源部を第1の比率にて駆動し、
次のSTV信号を伝送するまで前記光源部を前記第1の比率から次第に低くなる比率にて駆動し、
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときの前記STV信号の伝送周期は、前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときの前記光源部の駆動比率の変化周期と等しいことを特徴とする請求項38に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項40】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は一定の値を有する共通電圧を表示パネルに印加し、
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は可変値を有する共通電圧を表示パネルに印加することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項41】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を有する共通電圧を印加することを特徴とする請求項40に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項42】
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間であることを特徴とする請求項41に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項43】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第3の区間において前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を有する共通電圧を表示パネルに印加し、
1フレームは、映像データが伝送される有効区間と、映像データが伝送されない垂直ブランク区間と、からなり、
前記第1の区間は前記有効区間であり、
前記第2の区間は前記垂直ブランク区間の一部であり、
前記第3の区間は前記垂直ブランク区間の残りの一部であることを特徴とする請求項41に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項44】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
第1の区間において第1の電圧を有し、
第2の区間において前記第1の電圧及び前記第1の電圧よりも高い第2の電圧にてスイングする共通電圧を印加し、
前記共通電圧は、
前記第1の電圧から前記第2の電圧へと変化するときに、
前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の値をもって次第に変化することを特徴とする請求項40に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項45】
前記静止画像開始信号が印加されると、前記入力映像データをフレームメモリに保存し、
前記フレームメモリに保存された保存映像データの代表値を算出するステップと、
前記代表値をキックバック電圧に応じて補正し、補助映像データを生成し、
垂直ブランク区間において前記補助映像データに対応する補助電圧をデータ線に印加し、
前記データ線は複数からなり、
前記保存映像データの代表値を前記データ線別に算出することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項46】
前記代表値は、前記保存映像データの平均階調値、前記保存映像データの上位tビットの平均階調値、あるいは、前記保存映像データの最大階調値及び最小階調値の中間値であることを特徴とする請求項45に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項47】
前記補助映像データは、
Ga=Gr−dG(Ga:前記補助映像データの階調値、Gr:前記代表値、dG:前記代表値によるキックバック補償階調値)
によって生成され、
前記キックバック補償階調値は、ルックアップテーブル形式で保存されているか、あるいは、関数によって計算される値であることを特徴とする請求項45に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項48】
前記キックバック補償階調値が関数によって計算される値であるときに、
前記関数は、
最小階調におけるキックバック補償階調値、最大階調におけるキックバック補償階調値及びキックバック補償階調値の大きさが最大であるときの階調値を用いて線形補間法によって作成されることを特徴とする請求項47に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項49】
前記表示パネルを前記第2の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff2≦Va+0.2┃Va┃
(Voff2:前記表示パネルが前記第2の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加することを特徴とする請求項26に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項50】
前記表示パネルを前記第1の周波数にて駆動するときに、
前記信号制御部は、
Va−0.2┃Va┃≦Voff1≦Va+0.2┃Va┃
(Voff1:前記表示パネルが前記第1の周波数にて駆動されるときのゲートオフ電圧、Va:前記画素電極に正極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流と、前記画素電極に負極性の画素電圧が印加されたときに前記スイッチング素子の前記入力端子と前記出力端子との間に流れる漏れ電流とが等しいときの前記スイッチング素子の前記制御端子の電圧)
の範囲を有するゲートオフ電圧を前記表示パネルに印加することを特徴とする請求項49に記載の表示装置の駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【公開番号】特開2013−37366(P2013−37366A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−175025(P2012−175025)
【出願日】平成24年8月7日(2012.8.7)
【出願人】(512187343)三星ディスプレイ株式會社 (73)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】95,Samsung 2 Ro,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do,Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月7日(2012.8.7)
【出願人】(512187343)三星ディスプレイ株式會社 (73)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】95,Samsung 2 Ro,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do,Korea
【Fターム(参考)】
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