説明

表示装置及び有機発光表示装置

【課題】表示部の密封機能を向上させると共に、駆動ドライバ信号線の抵抗を減らすことによってRC遅延を抑制できる表示装置及び有機発光表示装置を提供する。
【解決手段】
基板10と、基板上に形成された表示部20と、表示部の外側に配置された、複数の信号線を含む駆動ドライバ30と、表示部と駆動ドライバとを囲む接合層41によって基板に固定され、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維とを含む複合部材51、及び複合部材の一面に配置された第1金属膜52を含む密封基板50と、接合層の外側に配置され、拡張配線33を通じて複数の信号線それぞれに接続された複数のパッド部34と、複数のパッド部に対向した複合部材の一面に配置され、導電接合層42を通じて複数のパッド部それぞれに接続された複数の第2金属膜53と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び有機発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置には、平板型でありながら、自体発光型である有機発光表示装置がある。
【0003】
有機発光表示装置は、自ら発光する有機発光素子を備えて画像を表示する。複数の有機発光素子を含む表示部は水分と酸素に露出されることで機能が低下するため、表示部を密封させて外部の水分と酸素の浸透を遮断する技術が要求される。
【0004】
一方、表示部の外側に基板上に複数の信号線を含む駆動ドライバを配置することができるが、この場合、表示装置が大面積化するに従い信号線の配線抵抗が増加するので、RC遅延が発生して画面の輝度均一度が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第2006−0089977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、表示部の密封機能を向上させると共に、駆動ドライバ信号線の抵抗を減らすことによってRC遅延を抑制することができる表示装置及び有機発光表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
【0008】
基板と、前記基板上に形成された表示部と、前記表示部の外側に配置された、複数の信号線を含む駆動ドライバと、前記表示部と前記駆動ドライバとを囲む接合層によって前記基板に固定され、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維とを含む複合部材、及び前記複合部材の一面に配置された第1金属膜を含む密封基板と、前記接合層の外側に配置され、拡張配線を通じて前記複数の信号線それぞれに接続された複数のパッド部と、前記複数のパッド部に対向した前記複合部材の一面に配置され、導電接合層を通じて複数のパッド部それぞれに接続された複数の第2金属膜と、を含む表示装置。
【0009】
前記表示装置は、前記複合部材と前記第1金属膜との間及び前記複合部材と前記第2金属膜との間に位置する絶縁膜をさらに含み得る。
【0010】
前記拡張配線は、前記複数の信号線それぞれに対して前記信号線の長さ方向に沿って互いに距離を置いて複数備えられ、各拡張配線の端部に前記パッド部が形成され得る。
【0011】
前記複数の第2金属膜は、前記複数のパッド部と同じ個数備えられ、前記基板の厚さ方向の当該パッド部と同じ位置に形成され得る。
【0012】
前記導電接合層は、前記厚さ方向に対する導電性を示し、前記厚さ方向以外の方向に絶縁性を示し得る。
【0013】
前記複合部材が有する複数の貫通ホールに充填されるとともに、前記複合部材の前記基板と対向する内面から外面にまで延長された複数の第3金属膜をさらに含み、前記第2金属膜と前記第3金属膜とは一対一で接続され得る。
【0014】
前記複合部材の内面、前記貫通ホールの側壁、及び前記複合部材の外面の直上に形成される絶縁膜をさらに含み得る。
【0015】
前記第1金属膜は、前記表示部及び前記駆動ドライバと対向し、前記接合層と接触する大きさに形成され、前記複数の第2金属膜は、前記第1金属膜の外側で前記第1金属膜と距離を置いて配置され得る。
【0016】
前記第1金属膜および前記複数の第2金属膜は、それぞれ銅膜、アルミニウム膜、銅箔、及びアルミニウム箔のうちのいずれか1つで形成され得る。
【0017】
前記駆動ドライバは走査駆動部であり、前記表示部の両側に配置され得る。
【0018】
基板と、前記基板上に形成され、共通電源ラインと共通電極とを含む表示部と、前記表示部の外側に配置され、複数の信号線を含む駆動ドライバと、前記表示部と前記駆動ドライバとを囲む接合層によって前記基板に固定され、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維とを含み、貫通ホールを有する密封基板と、前記接合層の外側に配置され、拡張配線を通じて前記複数の信号線それぞれに接続された複数の第1パッド部と、前記複数の第1パッド部に対向する前記密封基板の内面に配置され、導電接合層を通じて前記複数の第1パッド部にそれぞれ接続された複数の金属膜と、前記貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電源ラインと前記共通電極のいずれか1つに電気信号を供給する導電部と、を含む有機発光表示装置。
【0019】
前記拡張配線は、前記複数の信号線それぞれに対して前記信号線の長さ方向に沿って互いに距離を置いて複数備えられ、各拡張配線の端部に前記第1パッド部が形成され得る。
【0020】
前記複数の金属膜は、前記複数の第1パッド部と同じ個数備えられ、前記基板の厚さ方向の当該第1パッド部と同じ位置に形成され得る。
【0021】
前記導電接合層は、前記厚さ方向に導電性を示し、前記厚さ方向以外の方向に絶縁性を示し得る。
【0022】
前記駆動ドライバは走査駆動部であり、前記表示部の両側に配置され得る。
【0023】
前記密封基板は第1貫通ホールと第2貫通ホールとを有し、前記導電部は、前記第1貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電源ラインに第1電気信号を供給する第1導電部と、前記第2貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電極に第2電気信号を供給する第2導電部と、を含み得る。
【0024】
前記接合層の外側に配置され、前記共通電源ラインと接続された複数の第2パッド部及び前記共通電極と接続された複数の第3パッド部をさらに含み、前記導電接合層は、前記第2パッド部と前記第1導電部との間及び前記第3パッド部と前記第2導電部との間に配置され得る。
【0025】
前記第1導電部は、前記密封基板の内面に配置され、前記導電接合層と接触した第1内部層と前記第1内部層と接触し、前記第1貫通ホールに充填された第1接続部と、前記第1接続部と接触し、前記密封基板の外面に配置された第1外部層を含み得る。
【0026】
前記第2導電部は、前記密封基板の内面に配置され、前記導電接合層と接触した第2内部層と、前記第2内部層と接触し、前記第2貫通ホールに充填された第2接続部と、前記第2接続部と接触し、前記密封基板の外面に配置された第2外部層と、を含み得る。
【0027】
前記密封基板の内面、前記第1貫通ホール及び前記第2貫通ホールの側壁、及び前記密封基板の外面の直上に形成された絶縁膜をさらに含み得る。
【0028】
前記第2内部層は、前記表示部及び前記駆動ドライバと対向し、前記接合層と接触する中央部、及び前記導電接合層と接触する複数の拡張部を含み得る。
【0029】
前記第1内部層と前記複数の金属膜は、前記中央部の外側で前記中央部と距離を置いて配置され得る。
【0030】
前記複数の炭素繊維は、前記樹脂マトリックスの内部で互いに交差するように配列され得る。
【0031】
前記密封基板は複数の層で構成され、前記複数の層はそれぞれ樹脂マトリックスと一方向に沿って配列された複数の炭素繊維とを含み、前記複数の層のうちのいずれか1つの層に配列された複数の炭素繊維と、他の1つの層に配列された複数の炭素繊維とは互いに交差し得る。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る表示装置及び有機発光表示装置によれば、表示部の密封機能を高め、基板と密封基板とを合着する際、熱膨張係数差による歪みの発生を防止できる。また、大面積表示部を実現しながら、駆動ドライバ信号線のRC遅延を予防でき、軟性回路基板(FPC)を省略して表示装置の全体構造と製造工程を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置の概略的な断面図である。
【図2】図1に示した有機発光表示装置の基板を概略的に示す平面図である。
【図3】図1に示した有機発光表示装置の密封基板の内面を概略的に示す平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置における密封基板の外面を示す平面図である。
【図5】図4のA−A線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置の概略的な断面図である。
【図7】図6に示した有機発光表示装置の基板の平面図である。
【図8】図6に示した有機発光表示装置の密封基板の内面を示す平面図である。
【図9】図6に示した有機発光表示装置の密封基板の外面を示す平面図である。
【図10】図8のC−C線に沿った断面図である。
【図11】図1と図6に示した有機発光表示装置の複合部材の一部を拡大した概略的な平面図である。
【図12】図11の変形例で、図1と図6に示した有機発光表示装置の複合部材を示す解斜視図である。
【図13】図6に示した有機発光表示装置の部分拡大断面図である。
【図14】図6に示した有機発光表示装置の部分拡大断面図である。
【図15】図6に示した有機発光表示装置の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は種々の異なる形態において実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0035】
本発明を説明するために不要な部分は省略し、明細書の全体において同一または類似する構成要素に対しては同一の図面符号を付ける。図面に表示された各構成の大きさ及び厚さは任意であって、説明の便宜のために誇張される場合があり、本発明は示された例に限られない。
【0036】
明細書の全体において、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」または「の上に」あるという場合、これは他の部分の「直上に」ある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。また、ある部分が他の部分と「接続」されているという場合、これは「直接的に接続」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介在して「電気的に接続」されている場合も含む。
【0037】
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置の概略的な断面図であり、図2と図3は、それぞれ図1に示した有機発光表示装置における基板と密封基板の内面を概略的に示す平面図である。
【0038】
図1〜図3を参照すると、第1実施形態に係る有機発光表示装置100は、基板10と、基板10上に形成された表示部20と、表示部20の外側に位置する駆動ドライバ30と、表示部20と駆動ドライバ30を囲む接合層41によって基板10に固定された密封基板50とを含む。
【0039】
表示部20は複数の画素を含み、各画素ごとに有機発光素子と、有機発光素子を制御する駆動回路部とが配置される。図1においては、便宜上、表示部20を1つの層に概略化して示した。
【0040】
基板10は、透明なガラスまたは透明なプラスチックで形成され、表示部20から放出された光は、基板10を透過して外部に放出される。このとき、基板10においては、接合層41が配置されている表示部20の外側には数多くの電気配線が配置されているので、光透過度が高くない。したがって、接合層41は、紫外線硬化型樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂で形成でき、エポキシ樹脂を含むことができる。
【0041】
接合層41の内側で基板10と密封基板50との間に吸湿充填材43が配置され、表示部20と接合層41との間に図示しないゲッターが配置される。基板10は、その上に駆動回路部と有機発光素子を形成するための熱処理工程を数十回経なければならないので、熱膨張係数の小さいガラスまたはプラスチックで形成される。基板10の熱膨張係数は、約3×10−6K〜4×10−6Kであり得る。
【0042】
密封基板50は、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維を含む複合部材51と、基板10と対向する複合部材51の一面に配置される第1金属膜52とを含む。第1金属膜52は、表示部20及び駆動ドライバ30と対向して、接合層41と接触する大きさに形成される。複合部材51における複数の炭素繊維は、樹脂マトリックスに含浸された構成からなる。複合部材51の細部構造については後述する。
【0043】
複合部材51において、炭素繊維の熱膨張係数は基板10の熱膨張係数より低く、樹脂マトリックスの熱膨張係数は基板10の熱膨張係数より高い。特に、炭素繊維の長さ方向による熱膨張係数はマイナス(−)値を有する。複合部材51は、樹脂マトリックスの含有量と炭素繊維の含有量とを適切に調節して、基板10の熱膨張係数と非常に類似する熱膨張係数を有することができる。
【0044】
したがって、接合層41を高温で硬化して基板10と密封基板50とを合着する時、基板10と密封基板50の熱膨張係数の差による歪みの問題が発生することを防止し、合着後の環境信頼性テストにおいても歪みの問題の発生を防止することができる。
【0045】
第1金属膜52は、アルミニウム膜または銅膜で形成するか、またはアルミニウムまたは銅を含む金属箔(foil)で形成することができる。
【0046】
第1金属膜52は、外部の水分と酸素を遮断する効果に優れている。このために、有機発光表示装置100の外部の水分と酸素は緻密な構造を有する複合部材51によって1次的に遮断され、第1金属膜52によって2次的に遮断され、吸湿充填材43によって3次的に遮断される。第1金属膜52と複合部材51からなる密封基板50を使用することで、ガラス基板と同様な程度の高い気密性を実現することができる。
【0047】
その結果、第1実施形態に係る有機発光表示装置100は、表示部20の密封機能を向上させて、表示部20の性能低下を予防し、使用寿命を増大させることができる。
【0048】
上述した有機発光表示装置100において、駆動ドライバ30は内装型であって、基板10上の接合層41の内側に配置される。駆動ドライバ30は、走査駆動部またはデータ駆動部で形成される。図2においては、表示部20の左側および右側に一対の走査駆動部が位置する場合を例に挙げて示したが、駆動ドライバ30の種類、位置及び個数は図2に示された例に限られない。
【0049】
表示部20には、複数のゲートラインと複数のデータラインが互いに交差するように形成される。そして、ゲートラインとデータラインが交差した画素ごとに駆動回路部と有機発光素子が配置される。駆動回路部は、スイッチング薄膜トランジスタと駆動薄膜トランジスタを含む少なくとも2個の薄膜トランジスタと、少なくとも1つのキャパシタとを含む。有機発光素子は、画素電極、有機発光層、及び共通電極を含む。
【0050】
また、表示部20には共通電源ラインが位置する。共通電源ラインは互いに交差する第1共通電源ラインと第2共通電源ラインを含むことができる。ゲートラインは走査駆動部と接続して走査信号を伝達し、データラインは図示しないデータ駆動部と接続してデータ信号を伝達する。そして、共通電源ラインは駆動薄膜トランジスタに共通電圧を印加する。
【0051】
基板10の一側周縁にはパッド領域(A30)が位置し、パッド領域(A30)には表示部20を構成する各種ラインと接続されたパッド電極が形成される。駆動ドライバ30もパッド領域(A30)に位置するパッド電極31と接続され、パッド領域(A30)に付着されたチップオンフィルム(chip on film、COF)(図示せず)から制御信号の伝達を受ける。
【0052】
駆動ドライバ30は複数の信号線32を含む。図2においては、駆動ドライバ30が走査駆動部であり、1つの走査駆動部に3個の信号線32が位置する場合を例に挙げて示したが、信号線32の数は図2に示される例に限られない。走査駆動部に印加される信号は、開始信号と複数のクロック信号及び制御信号などを含むことができ、信号線32の数はこれら信号の種類に一対一に対応する。それぞれのゲートラインは複数の信号線32と接続される。
【0053】
有機発光表示装置100が大面積化するほど、信号線32の長さが大きくなるので、配線抵抗が増加する。これにより、RC(resistance capacitance)遅延が発生して、画面の輝度均一度が低下し得る。第1実施形態に係る有機発光表示装置100において、複数の信号線32それぞれに対して少なくとも1つの拡張配線33が接続して接合層41の外側に引き出され、拡張配線33の端部にパッド部34が形成される。
【0054】
図2においては、複数の信号線32それぞれに対して基板10の上、中、下の位置に3個の拡張配線33が接続され、1つの走査駆動部に対して接合層41の外側に総9個のパッド部34が形成されたものを例に挙げて示した。しかし、各信号線32と接続する拡張配線33及びパッド部34の個数と形成位置は図2に示された例に限定されない。
【0055】
有機発光表示装置100の厚さ方向(図1を基準として縦方向)に沿ってパッド部34と対向する複合部材51の一面に第2金属膜53が形成される。第2金属膜53は、第1金属膜52の外側で第1金属膜52と距離を置いて配置される。第2金属膜53の個数はパッド部34の個数と同一であり、第2金属膜53の位置はパッド部34の位置に一対一に対応する。パッド部34と第2金属膜53との間には導電接合層42が配置され、パッド部34と第2金属膜53を導通させる。
【0056】
導電接合層42は、厚さ方向にのみ導電性を示し、他の方向には導電性を示さない。したがって、導電接合層42は、厚さ方向に沿って互いに対向する1つのパッド部34と1つの第2金属膜53のみを導通させる。その結果、1つの導電接合層42が複数のパッド部34及び複数の第2金属膜53と接しても、並列に配置された複数のパッド部34及び複数の第2金属膜53は互いに短絡しない。
【0057】
第2金属膜53は、第1金属膜52と同一の銅膜またはアルミニウム膜か、銅またはアルミニウムを含む金属箔で形成することができる。第2金属膜53は電気抵抗がより低く、それぞれの信号線32はパッド部34及び導電接合層42を通じて複数の第2金属膜53と並列に接続される。したがって、それぞれの信号線32は、大面積表示部20に対応して大きい長さに形成されても、第2金属膜53によって配線抵抗が効果的に減少させることができるので、RC遅延を効果的に予防できる。
【0058】
このとき、炭素繊維を含む複合部材51は導電体であるため、複合部材51上に第2金属膜53を直接形成すれば、第2金属膜53は互いに短絡する。これを防止するために、基板10に対向する複合部材51の一面に絶縁膜54が形成され、絶縁膜54上に第1金属膜52と第2金属膜53とが形成される。このことにより、第1金属膜52と第2金属膜53とを絶縁させ、第2金属膜53を互いに絶縁させることができる。
【0059】
このように、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置100は、大面積の表示部20を実現しながら、密封基板50の第2金属膜53を利用して駆動ドライバ30の信号線32のRC遅延を防止できる。したがって、第1実施形態に係る有機発光表示装置100は、基板10の上下左右の4つの周縁にパッド領域(A30)を形成しなくても、大面積表示部20の輝度均一性を高めることができる。
【0060】
すなわち、従来は、駆動ドライバ30の信号線32の長さ方向に沿って基板10周縁に複数の軟性印刷回路(flexible printed circuit、FPC)を装着し、これらを通じて駆動ドライバ30の信号線32に電気信号を印加していた。
【0061】
この場合、基板10の上下左右の4つの周縁にパッド領域(A30)が形成されるので、有機発光表示装置のデッドスペースが拡大し、4つのパッド領域(A30)に複数の軟性印刷回路が付着することにより、有機発光表示装置の全体構造が複雑になる。また、軟性印刷回路のボンディング工程によって製造工数が増大し、軟性印刷回路の費用によって製造費用が上昇する。
【0062】
一方、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置100は、RC遅延を防止するための軟性印刷回路を省略することができるので、有機発光表示装置100の全体構造と製造工程を簡素化し、製造費用を低減することができる。
【0063】
図4は、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置の密封基板の外面を示す平面図であり、図5は、図4のA−A線に沿った断面図である。
【0064】
図4と図5とを参照すると、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置は、密封基板501の外面に第2金属膜53と接続される第3金属膜55がさらに形成されることを除いては、上述した第1実施形態の有機発光表示装置と類似する構成からなる。第1実施形態と同様の部材に対しては、同じ図面符号を使用する。
【0065】
密封基板501の複合部材51は、第2金属膜53の形成位置に貫通ホール56を形成する。貫通ホール56は、複数の第2金属膜53のそれぞれに対して1個ずつ形成することができる。第3金属膜55は、貫通ホール56を充填し、複合部材51の外面にわたって形成され、第2金属膜53と接して第2金属膜53と導通する。第3金属膜55の個数は第2金属膜53の個数と同じであり、複数の第3金属膜55は互いに距離を置いて配置する。
【0066】
このとき、絶縁膜54は、複合部材51の内面、貫通ホール56の側壁、及び複合部材51の外面の直上に形成されて、第3金属膜55が互いに短絡しないようにする。本第2実施形態においては、上述した第1実施形態と比べて駆動ドライバ30の信号線32の配線抵抗をさらに減少させて、RC遅延抑制効果を一層高めることができる。
【0067】
図6は、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置の概略的な断面図であり、図7は、図6に示した有機発光表示装置における基板の平面図である。図6は、図7のB−B線に沿った断面を示す。
【0068】
図6と図7とを参照すると、第3実施形態の有機発光表示装置300は、密封基板502に第1導電部60と第2導電部70を具備し、第1導電部60と第2導電部70を利用して共通電源ライン21と共通電極22のそれぞれに電気信号を印加する構成を除いては、上述した第1実施形態の有機発光表示装置と類似する構成からなる。第1実施形態と同様の部材に対しては、同じ図面符号を使用する。
【0069】
図6においては、共通電源ライン21と共通電極22が形成された表示部20を概略化して示した。基板10は、表示部20が位置する表示領域(A10)と、表示領域(A10)外側の非表示領域とを含む。非表示領域は、配線及びシーリング領域(A20)とパッド領域(A30)に区分できる。
【0070】
配線及びシーリング領域(A20)には、駆動ドライバ30の信号線(図示せず)と接続されたパッド部34(以下、「第1パッド部」という)と、表示部20の共通電源ライン21と接続された第2パッド部23と、表示部20の共通電極22と接続された第3パッド部24とが配置される。第2パッド部23と第3パッド部24は、配線及びシーリング領域(A20)の4つの区域のいずれにも形成され、基板10の一方向に沿って交互に配置できる。
【0071】
図7においては、第1パッド部34、第2パッド部23、及び第3パッド部24を区分するために、第1パッド部34を円形に示し、第3パッド部24を角形のドットパターンに示した。
【0072】
複数の第2パッド部23のうち、基板10の長辺に位置する第2パッド部23は第1共通電源ラインと接続され、基板10の短辺に位置する第2パッド部23は第2共通電源ラインと接続される。表示部20の左側、右側に一対の駆動ドライバ30である、例えば、走査駆動部が配置される場合、第1パッド部34は基板10の短辺に位置し、かつ、第2パッド部23と第3パッド部24との間に配置される。
【0073】
図7に示した第1パッド部34、第2パッド部23、及び第3パッド部24は概略化したものであって、これらの位置と個数は図7に示した例に限られない。
【0074】
第3実施形態に係る有機発光表示装置300は、表示部20と駆動ドライバ30を囲む第1接合層411と、第1接合層411の外側で第1接合層411を囲む第2接合層412とを含む。そして、第1接合層411と第2接合層412との間に導電接合層42が配置される。導電接合層42は厚さ方向にのみ導電性を示し、他の方向には導電性を示さない。したがって、1つの導電接合層42が第1パッド部34、第2パッド部23、及び第3パッド部24の全てと接しても、これらパッド部は互いに短絡しない。
【0075】
図8と図9とは、それぞれ図6に示した有機発光表示装置における密封基板の内面と外面を示す平面図であり、図10は図8のC−C線に沿った断面図である。
【0076】
図8〜図10を参照すると、複合部材51は、共通電源ライン21の第1電気信号の印加のための第1貫通ホール561と、共通電極22の第2電気信号の印加のための第2貫通ホール562とを形成する。そして、複合部材51の内面、第1貫通ホール561、及び複合部材51の外面にわたって第1導電部60が形成され、複合部材51の内面、第2貫通ホール562、及び複合部材51の外面にわたって第2導電部70が形成される。
【0077】
このとき、複合部材51の内面と、第1、2貫通ホール(561、562)の側壁、及び複合部材51の外面の直上に絶縁膜54が形成されて、第1導電部60と第2導電部70とが短絡しないようにする。図6では絶縁膜54の図示を省略している。
【0078】
第1導電部60は、複合部材51の内面に位置する第1内部層61と、第1内部層61と接して、第1貫通ホール561を充填した第1接続部62と、第1接続部62と接して、複合部材51の外面に位置する第1外部層63とを含む。第1内部層61は、導電接合層42と接触して、基板10上の第2パッド部23と電気的に接続される。
【0079】
第2導電部70は、複合部材51の内面に位置する第2内部層71と、第2内部層71と接して、第2貫通ホール562を充填した第2接続部72と、第2接続部72と接して、複合部材51の外面に位置する第2外部層73とを含む。第2内部層71は、表示部20及び駆動ドライバ30と対向し、第1接合層411と接触する中央部711と、中央部711から複合部材51の周縁に向かって拡張された拡張部712とを含む。拡張部712は、導電接合層42と接触して、基板10上の第3パッド部24と電気的に接続される。
【0080】
第2内部層71の拡張部712の間に第1内部層61が位置し、第1内部層61と拡張部712との間に金属膜53(第1実施形態の第2金属膜と同一)が配置される。金属膜53は、導電接合層42と接触して、基板10上の第1パッド部34と電気的に接続される。金属膜53は、第1内部層61及び第2内部層71と距離を置いて位置し、第1パッド部34と同じ個数備えられる。
【0081】
第2内部層71の中央部711は、図1に示した有機発光表示装置100の第1金属膜52と同様の部材であって、外部の水分と酸素の浸透を遮断するメタルエンキャプシュレーション(metal encapsulation)として機能する。また、第2内部層71は、共通電極22に電気信号を伝達する配線層としても機能する。
【0082】
第1外部層63は複合部材51の外面周縁に位置し、第2外部層73は第1外部層63の内側で第1外部層63と距離を置いて配置されることができる。第1外部層63と第2外部層73いずれも四角フレーム形に形成することができる。
【0083】
第1外部層63と第2外部層73には、図示さない外部接続端子が付着される。したがって、第1外部層63は、外部接続端子から共通電源ライン21の第1電気信号の印加を受けて、これを第1内部層61に伝達し、第2外部層73は、外部接続端子から共通電極22の第2電気信号の印加を受けて、これを第2内部層71に伝達する。
【0084】
上述した構成によれば、大面積表示部20を実現しながら、基板10の上下左右の4つの周縁にパッド領域(A30)を形成しなくても、共通電源ライン21と共通電極22に当該電気信号を均一に印加することができる。その結果、大面積表示部20の製作による輝度の不均一を防止すると共に、有機発光表示装置100の全体構造と製造工程を簡素化することができる。
【0085】
図11は、図1及び図6に示した有機発光表示装置における複合部材の一部を拡大した概略的な平面図である。
【0086】
図11を参照すると、複合部材51は、樹脂マトリックス57に複数の炭素繊維58が含浸された炭素繊維複合材料で製造される。炭素繊維58は、水分を吸収しないので、複合部材51の水分浸透防止能力を高めることができる。炭素繊維58を含む複合部材51は、機械的物性に優れているので、小さい厚さでも大きい剛性を実現することができる。
【0087】
複数の炭素繊維58は互いに交差するように配置され、例えば、横糸と縦糸を互いに編んで製織された形態を有することができる。図11においては、炭素繊維58が直交する場合を示したが、本発明は示した例に限定されず、炭素繊維58は直角以外の他の角度でも交差することができる。
【0088】
図12は、図11の変形例で、図1及び図6に示した有機発光表示装置における複合部材を示した分解斜視図である。
【0089】
図12を参照すると、複合部材511は、第1層L10、第2層L20、第3層L30、及び第4層L40の積層構造からなり、各層L10、L20、L30、L40は、樹脂マトリックス57と複数の炭素繊維581、582、583、584とを含む。複数の炭素繊維581、582、583、584は樹脂マトリックス57に含浸された構成からなる。
【0090】
第1層L10の炭素繊維581と第4層L40の炭素繊維584は第1方向に沿って配列され、第2層L20の炭素繊維582と第3層L30の炭素繊維583は第2方向に沿って配列される。第1方向と第2方向は直交するか、または直交しなくてもよい。図12においては、第1方向と第2方向が直交する場合を例に挙げて示した。
【0091】
第1層L10〜第4層L40それぞれは、樹脂マトリックス57、例えばエポキシ樹脂に複数の炭素繊維581、582、583、584が含浸した炭素繊維プリプレグ(prepreg)からなる。第1層L10〜第4層L40は、焼成によって樹脂マトリックス57が一体に硬化しながら単一複合部材511を構成する。
【0092】
複数の炭素繊維581、582、583、584を上記のように配置すれば、複合部材511の水平方向熱膨張率と垂直方向熱膨張率が同一になるので、複合部材511の歪みを防止することができる。
【0093】
図13〜図15は、図6に示した有機発光表示装置の部分拡大断面図である。図13では第1共通電源ラインと第2パッド部を詳細に示し、図14では第2共通電源ラインと第2パッド部を詳細に示した。そして、図15では共通電極と第3パッド部を詳細に示した。
【0094】
図13〜図15を参照すると、表示部には各画素ごとに有機発光素子25と駆動回路部とが形成される。駆動回路部は、少なくとも2つの薄膜トランジスタと、少なくとも1つのキャパシタとから構成される。図13〜図15においては、1つの薄膜トランジスタ80と1つの有機発光素子25とが表示部に位置するものとして概略化して示した。
【0095】
薄膜トランジスタ80は、半導体層81、ゲート電極82、ソース電極83、及びドレイン電極84を含む。半導体層81は、多結晶シリコン膜で形成され、チャンネル領域811、ソース領域812、及びドレイン領域813を含む。チャンネル領域811は不純物がドーピングされない真性半導体であり、ソース領域812とドレイン領域813は不純物がドーピングされた不純物半導体である。
【0096】
ゲート電極82は、ゲート絶縁膜11を介在して半導体層81のチャンネル領域811上に位置する。ソース電極83とドレイン電極84は層間絶縁膜12を介在してゲート電極82上に位置し、層間絶縁膜12に形成されたコンタクトホールを通じてソース領域812及びドレイン領域813にそれぞれ接続される。
【0097】
ソース電極83とドレイン電極84上に平坦化膜13が形成され、平坦化膜13上に画素電極26が位置する。画素電極26は平坦化膜13のコンタクトホールを通じてドレイン電極84と接続される。
【0098】
画素電極26と平坦化膜13の上に画素定義膜14が位置する。画素定義膜14は、各画素ごとに第1開口部141を形成して、画素電極26の一部を露出させ、露出した画素電極26の上に有機発光層27が形成され、有機発光層27と画素定義膜14を覆うように、表示部の全体に共通電極22が形成される。画素電極26、有機発光層27、及び共通電極22が有機発光素子25を構成する。
【0099】
画素電極26は正孔注入電極とすることができ、共通電極22は電子注入電極とすることができる。この場合、有機発光層27は、画素電極26から順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層からなる。画素電極26と共通電極22から有機発光層27に正孔と電子が注入され、注入された正孔と電子が結合したエキシトン(exciton)が励起状態から基底状態に落ちる時に発光が行われる。
【0100】
画素電極26は透過型導電膜で形成され、共通電極22は反射型導電膜で形成される。有機発光層27から放出した光は共通電極22によって反射され、画素電極26と基板10を経て外部に放出される。このような発光構造を背面発光型という。画素電極26は、ITO/銀(Ag)/ITOの三重膜に形成することができ、共通電極22は銀(Ag)またはアルミニウム(Al)を含むことができる。
【0101】
第1共通電源ライン211と第2共通電源ライン212は、ゲート電極82及びソース/ドレイン電極(83、84)のいずれか1つの電極と同じ層に形成することができる。図13においては、第1共通電源ライン211がソース/ドレイン電極(83、84)と同じ層で上記物質で形成された場合を示しており、図14においては、第2共通電源ライン212がゲート電極82と同じ層で上記物質で形成された場合を示した。
【0102】
図13及び図14を参照すると、第1共通電源ライン211と第2共通電源ライン212の端部は表示部の外側に延長される。そして、表示部に形成された4つの絶縁膜のうちの少なくとも1つの絶縁膜が表示部の外側に延長される。例えば、第1共通電源ライン211の端部は平坦化膜13によって覆われ、第2共通電源ライン212の端部は層間絶縁膜12と平坦化膜13によって覆われる。
【0103】
平坦化膜13は、第2開口部131を形成して第1共通電源ライン211の端部を露出させ、第1パッド導電膜151が平坦化膜13の上に形成されて、第2開口部131を通じて第1共通電源ライン211と電気的に接続される。基板10の長辺に位置する第2パッド部23は第1パッド導電膜151と定義できる。
【0104】
層間絶縁膜12と平坦化膜13は第3開口部16を形成して第2共通電源ライン212の端部を露出させ、第2パッド導電膜152が平坦化膜13の上に形成されて第3開口部16を通じて第2共通電源ライン212と電気的に接続される。基板10の短辺に位置する第2パッド部23は第2パッド導電膜152と定義できる。第1パッド導電膜151と第2パッド導電膜152は、画素電極26と同じ層で上記物質で形成することができる。
【0105】
図15を参照すると、共通電極22は第1接合層411の内側に位置し、第3パッド部24が第1接合層411の内側と外側にわたって形成されて共通電極22と導電接合層42とを導電させる。第3パッド部24は、第3パッド導電膜153、第4パッド導電膜154、及び第5パッド導電膜155を含む。
【0106】
第3パッド導電膜153は第1接合層411の内側に位置し、共通電極22と接触する。第4パッド導電膜154は、平坦化膜13の第4開口部132を通じて第3パッド導電膜153に接続され、第1接合層411の内側と外側にわたって位置する。第5パッド導電膜155は、導電接合層42と平坦化膜13との間に位置し、平坦化膜13の第5開口部133を通じて第4パッド導電膜154と接続される。
【0107】
第3パッド導電膜153と第5パッド導電膜155は、画素電極26と同じ層で上記物質で形成することができる。そして、第4パッド導電膜154はゲート電極82及びソース/ドレイン電極(83、84)のいずれか1つの電極と同じ層で上記物質で形成することができる。図15においては、第4パッド導電膜154がソース/ドレイン電極(83、84)と同じ層に形成された場合を例に挙げて示した。
【0108】
第3パッド部24の詳細構造は上述した例に限定されず、表示部の共通電極22と表示部外側の導電接合層42とを導通させられる構成であればよい。
【0109】
以上、本発明の望ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、このような変形も本発明の範囲に当然に属する。
【符号の説明】
【0110】
10 基板、
20 表示部、
21 共通電源ライン、
22 共通電極、
23 第2パッド部、
24 第3パッド部、
25 有機発光素子、
26 画素電極、
27 有機発光層、
30 駆動ドライバ、
32 信号線、
33 拡張配線、
34 パッド部、第1パッド部、
41 接合層、
42 導電接合層、
50 密封基板、
51 複合部材、
52 第1金属膜、
53 第2金属膜、
54 絶縁膜、
55 第3金属膜、
60 第1導電部、
70 第2導電部、
100、300 有機発光表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された表示部と、
前記表示部の外側に配置された、複数の信号線を含む駆動ドライバと、
前記表示部と前記駆動ドライバとを囲む接合層によって前記基板に固定され、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維とを含む複合部材、及び前記複合部材の一面に配置された第1金属膜を含む密封基板と、
前記接合層の外側に配置され、拡張配線を通じて前記複数の信号線それぞれに接続された複数のパッド部と、
前記複数のパッド部に対向した前記複合部材の一面に配置され、導電接合層を通じて複数のパッド部それぞれに接続された複数の第2金属膜と、
を含む表示装置。
【請求項2】
前記複合部材と前記第1金属膜との間及び前記複合部材と前記第2金属膜との間に位置する絶縁膜をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記拡張配線は、前記複数の信号線それぞれに対して前記信号線の長さ方向に沿って互いに距離を置いて複数備えられ、各拡張配線の端部に前記パッド部が形成された、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記複数の第2金属膜は、前記複数のパッド部と同じ個数備えられ、前記基板の厚さ方向の当該パッド部と同じ位置に形成された、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記導電接合層は、前記厚さ方向に対する導電性を示し、前記厚さ方向以外の方向に絶縁性を示す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複合部材が有する複数の貫通ホールに充填されるとともに、前記複合部材の前記基板と対向する内面から前記内面の外面にまで延長された複数の第3金属膜をさらに含み、前記第2金属膜と前記第3金属膜とは一対一で接続された、請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記複合部材の内面、前記貫通ホールの側壁、及び前記複合部材の外面の直上に形成される絶縁膜をさらに含む、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1金属膜は、前記表示部及び前記駆動ドライバと対向し、前記接合層と接触する大きさに形成され、
前記複数の第2金属膜は、前記第1金属膜の外側で前記第1金属膜と距離を置いて配置された、請求項6または7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1金属膜および前記複数の第2金属膜は、それぞれ銅膜、アルミニウム膜、銅箔、及びアルミニウム箔のうちのいずれか1つで形成される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記駆動ドライバは走査駆動部であり、前記表示部の両側に配置された、請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に形成され、共通電源ラインと共通電極とを含む表示部と、
前記表示部の外側に配置され、複数の信号線を含む駆動ドライバと、
前記表示部と前記駆動ドライバとを囲む接合層によって前記基板に固定され、樹脂マトリックスと複数の炭素繊維とを含み、貫通ホールを有する密封基板と、
前記接合層の外側に配置され、拡張配線を通じて前記複数の信号線それぞれに接続された複数の第1パッド部と、
前記複数の第1パッド部に対向する前記密封基板の内面に配置され、導電接合層を通じて前記複数の第1パッド部にそれぞれ接続された複数の金属膜と、
前記貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電源ラインと前記共通電極のいずれか1つに電気信号を供給する導電部と、
を含む有機発光表示装置。
【請求項12】
前記拡張配線は、前記複数の信号線それぞれに対して前記信号線の長さ方向に沿って互いに距離を置いて複数備えられ、各拡張配線の端部に前記第1パッド部が形成された、請求項11に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記複数の金属膜は、前記複数の第1パッド部と同じ個数備えられ、前記基板の厚さ方向の当該第1パッド部と同じ位置に形成される、請求項11または12に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記導電接合層は、前記厚さ方向に導電性を示し、前記厚さ方向以外の方向に絶縁性を示す、請求項11〜13のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記駆動ドライバは走査駆動部であり、前記表示部の両側に配置された、請求項11〜14のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
前記密封基板は第1貫通ホールと第2貫通ホールとを有し、
前記導電部は、
前記第1貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電源ラインに第1電気信号を供給する第1導電部と、
前記第2貫通ホールを通じて前記密封基板の内面から外面にわたって形成され、前記共通電極に第2電気信号を供給する第2導電部と、
を含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項17】
前記接合層の外側に配置され、前記共通電源ラインと接続された複数の第2パッド部及び前記共通電極と接続された複数の第3パッド部をさらに含み、
前記導電接合層は、前記第2パッド部と前記第1導電部との間及び前記第3パッド部と前記第2導電部との間に配置された、請求項16に記載の有機発光表示装置。
【請求項18】
前記第1導電部は、
前記密封基板の内面に配置され、前記導電接合層と接触した第1内部層と
前記第1内部層と接触し、前記第1貫通ホールに充填された第1接続部と、
前記第1接続部と接触し、前記密封基板の外面に配置された第1外部層を含む、請求項17に記載の有機発光表示装置。
【請求項19】
前記第2導電部は、
前記密封基板の内面に配置され、前記導電接合層と接触した第2内部層と、
前記第2内部層と接触し、前記第2貫通ホールに充填された第2接続部と、
前記第2接続部と接触し、前記密封基板の外面に配置された第2外部層と、
を含む、請求項18に記載の有機発光表示装置。
【請求項20】
前記密封基板の内面、前記第1貫通ホール及び前記第2貫通ホールの側壁、及び前記密封基板の外面の直上に形成された絶縁膜をさらに含む、請求項19に記載の有機発光表示装置。
【請求項21】
前記第2内部層は、前記表示部及び前記駆動ドライバと対向し、前記接合層と接触する中央部、及び前記導電接合層と接触する複数の拡張部を含む、請求項19に記載の有機発光表示装置。
【請求項22】
前記第1内部層と前記複数の金属膜は、前記中央部の外側で前記中央部と距離を置いて配置された、請求項21に記載の有機発光表示装置。
【請求項23】
前記複数の炭素繊維は、前記樹脂マトリックスの内部で互いに交差するように配列された、請求項11〜22のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項24】
前記密封基板は複数の層で構成され、前記複数の層はそれぞれ樹脂マトリックスと一方向に沿って配列された複数の炭素繊維とを含み、
前記複数の層のうちのいずれか1つの層に配列された複数の炭素繊維と、他の1つの層に配列された複数の炭素繊維とは互いに交差する、請求項11〜22のいずれか一項に記載の有機発光表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−133302(P2012−133302A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38861(P2011−38861)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】