表示装置
【課題】 表示画面の大型化を高めつつも、操作性を向上させる。
【解決手段】 この表示装置には、少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、表示モニタが配置される本体部と、複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部とが設けられている。また、表示装置には、検出部によって操作部の収納状態が検出された場合に、複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンがタッチパネル部分に表示されるように、表示モニタを制御する表示制御部が設けられている。そして、複数の操作ボタンのレイアウトと、複数の補助ボタンのレイアウトとが同等となっている。
【解決手段】 この表示装置には、少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、表示モニタが配置される本体部と、複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部とが設けられている。また、表示装置には、検出部によって操作部の収納状態が検出された場合に、複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンがタッチパネル部分に表示されるように、表示モニタを制御する表示制御部が設けられている。そして、複数の操作ボタンのレイアウトと、複数の補助ボタンのレイアウトとが同等となっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に携帯可能な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やデジタルカメラ等の携帯可能な表示装置においては、被写体や撮影画像等を表示するための表示モニタが搭載されている。近年、携帯性を高めるため表示装置の小型化が要求されており、さらに表示モニタの視認性向上も求められているために筐体サイズに収まる範囲で表示面積の極力大きい表示モニタが採用されている。ところで、表示装置には操作ボタンが設けられているが、表示モニタの表示面積を確保するために操作ボタンの設置箇所にも工夫が凝らされている(例えば特許文献1、2参照)。特許文献1、2では、表示装置としての携帯電話が記載されていて、これらの携帯電話では表示モニタに対して操作ボタンをスライド可能とすることで、表示モニタの表示面積確保を実現している。
【特許文献1】特開2003−179678号公報
【特許文献2】特開2004−128780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、特許文献1、2に記載される携帯電話では、操作ボタンが収納された状態であっても操作できるように筐体の側面部分にも操作ボタンが配置されているのだが、そのスペース上の問題から側面部分の操作ボタンの配置と、スライド部分の操作ボタンの配置とが異なっているために、それぞれ異なる操作手順で操作を行わなければならず、ユーザに煩雑な印象を与える要因になっていた。
【0004】
本発明の課題は、表示画面の大型化を高めつつも、操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明における表示装置は、
少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、
前記表示モニタが配置される本体部と、
複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、
前記操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部と、
前記検出部によって前記操作部の収納状態が検出された場合に、前記複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンが前記タッチパネル部分に表示されるように、前記表示モニタを制御する表示制御部とを備え、
前記複数の操作ボタンのレイアウトと、前記複数の補助ボタンのレイアウトとが同等であることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示装置において、
前記表示制御部は、前記複数の補助ボタンとともに画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の表示装置において、
前記複数の補助ボタンの表示・非表示を切り換える切換手段を備え、
前記表示制御部は、前記切換手段により前記複数の補助ボタンの非表示が指示されると、全面に前記画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記タッチパネルは、収納状態にある前記操作部に少なくとも対向するように配置されていて、
前記表示制御部は、収納状態にある前記操作部に対向する位置に前記複数の補助ボタンが表示されるように、前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、操作部が本体部に収納されて収納状態となったときに、表示モニタに出現する複数の補助ボタンが、複数の操作ボタンと同等のレイアウトで表示されているので、操作ボタンによる操作手順と補助ボタンによる操作手順とを均一化することができる。また、操作部が収納/引き出し自在であり、なおかつ表示モニタにも補助ボタンが出現するために、本体部に操作用のボタンを設置する必要もなくなる。こうすれば、本体部の全面に表示モニタを配置することもでき、表示画面の大型化も可能となる。したがって、表示画面の大型化を高めながらも、操作性を向上させることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、表示モニタに複数の補助ボタンと画像とがともに表示されるので、操作部を収納した状態であっても画像を見ながら操作することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、切換手段により複数の補助ボタンの非表示が指示されると表示モニタの全面に画像が表示されるので、操作部を収納した状態であっても画像を表示モニタの全面に表示させることができる。
請求項4記載の発明によれば、収納状態の操作部に対向する位置に複数の補助ボタンが表示されているので、ユーザに対して操作ボタンと補助ボタンとの関連を印象付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本実施形態における表示装置としてのデジタルカメラについて図1〜図14を参照にして説明する。図1,6はデジタルカメラの概略構成を表す正面図であり、図2,7は裏面図、図3,8は下面図、図4,9は正面側を表す斜視図、図5,10は裏面側を表す斜視図である。
【0012】
デジタルカメラ1には、図1〜図10に示すように本体部2と、本体部2に対してスライドすることで収納/引き出し自在な操作部3とが設けられている。図1〜図5では操作部3が本体部2に収納された収納状態を表しており、図6〜図10では操作部3が本体部2から引き出された引き出し状態を表している。
【0013】
本体部2は、下面視略L字状に形成された外装部20と、外装部20の一端部でレンズ21aを保持するレンズ部21とから形成されている。外装部20の背面には、ほぼ全域に亘ってLCD22にタッチパネル23が積層された表示モニタ24が配置されている。
【0014】
操作部3は、撮影等の各種動作が操作されるものである。ここで、操作部3及び本体部2は、図示しないスライド機構によって連結されており、このスライド機構によって操作部3が本体部2に対してスライドするようになっている。スライド機構としては特に限定されず、周知のスライド機構が用いられる。そして、操作部3、本体部2及びスライド機構の少なくとも1つには操作部3の収納/引き出し状態を検出する検出部31(図11参照)が設けられている。
検出部31は、例えば図示しないスイッチ接点が本体部2と操作部3との双方に備えられていて、操作部3が収納状態である場合若しくは引き出し状態である場合にのみ、双方の接点が接触するように配置されており、双方の接点の接触/非接触をもって、操作部3の収納/引き出し状態を検出するように構成されている。
なお、検出部31は上述した物理的な構成以外にも光学的な構成(例えばフォトセンサ等)によって操作部3の収納/引き出し状態を検出するものであってもよい。
【0015】
操作部3の背面側であって、操作部3が本体部2から引き出された際に露出する部分には、撮影動作等の各種指示が入力される複数の操作ボタン4が配列されている。複数の操作ボタン4は、レリーズボタン41、拡大ボタン42、縮小ボタン43、メニューボタン44、フラッシュボタン45、カーソルボタン46〜49、決定ボタン50、取消ボタン51である。これらの操作ボタン4は、操作部3が収納されて収納状態になると本体部2により隠されることになる。この状態のとき、操作部3とタッチパネル23とが対向することにもなる。
操作部3の正面側には、その上部中央にフラッシュ32が配置されている。さらに、操作部3の正面側におけるフラッシュ32の一側方には、収納状態時においてもレンズ21aを露出させるためのスリット33が形成されている。
【0016】
図11は、デジタルカメラ1の主制御構成を表すブロック図である。この図11に示すように、デジタルカメラ1には、デジタルカメラ1の各動作を統括的に制御する主制御部6が設けられている。主制御部6には、レンズ21を介して入射された光を光電変換しアナログ信号を取得するCCD7と、CCD7で取得されたアナログ信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)や、AGC(Automatic Gain Control)などの処理を施すアナログ信号処理回路8と、アナログ信号処理回路8で処理されたアナログ信号をデジタル変換するA/D変換器9と、A/D変換器9で変換されたデジタル信号に対して、輝度信号や色差信号の作成やガンマ補正などを施すデジタル信号処理回路10と、デジタル信号処理回路10で作成された画像データを一時的に記録するバッファメモリ11とが電気的に接続されている。また、主制御部6には、バッファメモリ11内の画像データを読み出して圧縮若しくは伸長し、その後メモリカード12に記録させる圧縮/伸長回路13と、複数の操作ボタン4と、検出部31とが電気的に接続されている。
【0017】
また、主制御部6には、表示モニタ24のLCD22を制御する表示制御部14や、タッチパネル23が電気的に接続されている。表示制御部14にはLCD22に操作ボタン4を模式化して表示するための模式化データを記録する模式化データ記録部15が電気的に接続されている。模式化データとは、複数の操作ボタン4それぞれに対応させて表示モニタ24上に模式化された複数の補助ボタン16を表示させるためのものであり、各補助ボタン16の座標データ、形状データ、色彩データ等からなる。図12は、補助ボタン16が表示された状態を表すデジタルカメラ1の裏面図であり、図13は斜視図であるが、この図12,13及び図7,10とを比較して各操作ボタン4と補助ボタン16との対応付けを説明すると、レリーズボタン41とレリーズ補助ボタン161とが対応し、拡大ボタン42と拡大補助ボタン162とが対応し、縮小ボタン43と縮小補助ボタン163とが対応し、メニューボタン44とメニュー補助ボタン164とが対応し、フラッシュボタン45とフラッシュ補助ボタン165とが対応し、カーソルボタン46〜49とカーソル補助ボタン166〜169とが対応(符号の下一桁が同じ番号同士が対応)し、決定ボタン50と決定補助ボタン170とが対応し、取消ボタン51と取消ボタン171とが対応している。そして、これらの操作ボタン4及び補助ボタン16を組み合わせることで種々の指示が可能となっている。
【0018】
各補助ボタン16の座標データは、収納状態にある操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16を表示するように設定されていて、なおかつ複数の操作ボタン4と同等のレイアウトとなるように設定されている。ここで、複数の操作ボタン4のレイアウトと、複数の補助ボタン16のレイアウトとが同等とは、完全一致や相似なレイアウトであってもよいが、ユーザに対して一目で同じ配列と印象付けることのできる程度の同等性を有していればよい。また、複数の補助ボタン16のレイアウトは、複数の操作ボタン16のレイアウトに対して、相似なレイアウト、すなわち縮小又は拡大されたレイアウトでもよい。さらに、複数の補助ボタン16の表示位置も、先に例示した収納状態にある操作部3に対向する位置でなくても、表示モニタ24の左端に配置されたり、縮小したレイアウトで表示モニタ24内の各隅に配置してもよい。なお、予め表示モードを複数用意して、ユーザにより初期画面などで選択できるようにしてもよい。
そして、各補助ボタン16の形状データ及び色彩データは、対応する操作ボタン4を模式化して表示するように設定されている。
【0019】
表示制御部14は、補助ボタン16が表示されていない場合は、撮影画像やプレビュー画像などの画像が操作ボタン4への操作に基づいて全面に表示されるようにLCD22を制御する。これを第2表示モードと称す。一方、表示制御部14は、補助ボタン16が表示されている場合は、補助ボタン16が表示される領域以外の領域(画像領域)に画像(撮影画像やプレビュー画像)が表示されるようにLCD22を制御する。これを第1表示モードと称す。
【0020】
ここで、補助ボタン16の表示・非表示の切換について説明する。表示する際においては検出部31が収納状態を検出することにより出力した検出信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されると、当該検出信号に基づいて表示制御部14は補助ボタン16が表示されるようにLCD22を制御する。その後、検出部31が引き出し状態を検出することにより出力した検出信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されると、当該検出信号に基づいて表示制御部14は補助ボタン16が非表示となるようにLCD22を制御する。
【0021】
また、操作部3が収納状態のままであっても補助ボタン16の表示・非表示を切り換えられるようにすることも可能である。例えば、表示時にタッチパネル23の画像領域がタッチされると、その切換信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されるので、表示制御部14は補助ボタン16が非表示となるようにLCD22を制御する。そして、非表示時にタッチパネル23がタッチされると、その切換信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されるので、表示制御部14は補助ボタン16が表示されるようにLCD22を制御する。つまり、タッチパネル23及び主制御部6が本発明の切換手段である。なお、補助ボタン16の表示・非表示の切換専用ボタンを設けてもよく、設ける場合には操作部3が収納状態であっても外部に露出する箇所に配置することが好ましい。
【0022】
次に、本実施形態の作用について図14のフローチャートを参照にして説明する。
まず、待機状態時においては、操作部3は本体部2に収納されていて収納状態となっており、各駆動部に対する電力供給は低消費状態(システムOFF状態)となっている。ステップS1で主制御部6は、検出部31からの検出結果を基に操作部3の収納/引き出し状態を判断する。
【0023】
ステップS1で操作部3を収納状態と判断した場合には、主制御部6はタッチパネル23からの入力信号の有無に基づいて、タッチパネル23への操作が行われているか否かを判断し(ステップS2)、操作がない場合にはその状態を維持して、操作がある場合にはステップS3に移行する。
ステップS3では、主制御部6は各駆動部に対する電力供給を通常状態としてシステムON状態にしてから、表示制御部14を制御してLCD22を起動させる(ステップS4)。この際、主制御部6は、メモリカード12に記録されている撮影画像がLCD22に表示される再生モードとなるように、各駆動部を制御している。
【0024】
ステップS5では、主制御部6は、第1表示モードとなるように表示制御部14を制御する。これにより、LCD22における収納状態にある操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16が表示されることになり、画像領域にはメモリカード12に記録されている最新の撮影画像がLCD22に表示される。
【0025】
ステップS6では主制御部6は、作業者により補助ボタン16がタッチされることにより、タッチパネル23に入力された指示に基づいて、撮影画像がLCD22に順次コマ送り表示されるように表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、システムON状態から待機状態に切り換えるOFF指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し(ステップS7)、OFF指示がない場合にはステップS8へ移行し、OFF指示がある場合にはステップS28へ移行する。
【0026】
ステップS8では主制御部6は、再生モードから撮影モードに切り換える切換指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS6に移行し、切換指示がある場合にはステップS9に移行する。
【0027】
ステップS9では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、現在CCD7に投影されている画像がプレビュー表示されるように、表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、作業者によりレリーズ補助ボタン161がタッチされたか否かを判断し(ステップS10)、ない場合はその状態を維持し、撮影指示信号が主制御部6に入力された場合には、ステップS11に移行して各駆動部を制御して撮影動作を行う。
【0028】
その後、ステップS12では、主制御部6は、撮影により得られた撮影画像が所定時間だけLCD22の画像領域に表示されて、所定時間経過後にプレビュー表示に切り換るように表示制御部14を制御する。
【0029】
ステップS13では、主制御部6は、OFF指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、OFF指示がない場合にはステップS14へ移行し、OFF指示がある場合にはステップS28へ移行する。
【0030】
ステップS14では主制御部6は、撮影モードから再生モードに切り換える切換指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS10に移行し、切換指示がある場合にはステップS15に移行する。
ステップS15では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、メモリカード12に記録されている最新の撮影画像が表示されるように表示制御部14を制御し、その後、ステップS6に移行する。
【0031】
また、ステップS1で操作部3を引き出し状態と判断した場合、主制御部6はステップS16に移行して、各駆動部に対する電力供給を通常状態としてシステムON状態にしてから、表示制御部14を制御してLCD22を起動させる(ステップS17)。この際、主制御部6は撮影モードとなるように、各駆動部を制御している。
【0032】
ステップS18では、主制御部6は、第2表示モードとなるように表示制御部14を制御する。これにより、LCD22の全画面中にプレビュー画像が表示されることになる。
そして、ステップS19では、主制御部6は、検出部31からの検出結果を基に操作部3の収納/引き出し状態を判断し、収納状態と判断した場合にはステップS28に移行し、引き出し状態と判断した場合にはステップS20に移行する。
【0033】
ステップS20では主制御部6は、撮影モードから再生モードに切り換える切換指示が操作ボタン4に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS21に移行し、切換指示がある場合にはステップS24に移行する。
【0034】
ステップS21では、主制御部6は、作業者によりレリーズボタン41がタッチされたか否かを判断し、ない場合はステップS19に移行し、撮影指示信号が主制御部6に入力された場合には、ステップS22に移行して各駆動部を制御して撮影動作を行う。
【0035】
その後、ステップS23では、主制御部6は、撮影により得られた撮影画像が所定時間だけLCD22の画像領域に表示されて、所定時間経過後にプレビュー表示に切り換るように表示制御部14を制御し、ステップS19に移行する。
【0036】
一方、ステップS24では、主制御部6は、メモリカード12に記録されている最新の画像がLCD22に表示されるように、表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、作業者により操作ボタン4がタッチされることにより、操作ボタン4に入力された指示に基づいて、撮影画像がLCD22に順次コマ送り表示されるように表示制御部14を制御する(ステップS25)。
【0037】
ステップS26では、主制御部6は、再生モードから撮影モードに切り換える切換指示が操作ボタン4に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS25に移行し、切換指示がある場合にはステップS27に移行する。
【0038】
ステップS27では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、現在CCD7に投影されている画像がプレビュー表示されるように表示制御部14を制御し、ステップS19に移行する。
【0039】
そして、ステップS28では主制御部6は、表示制御部14を制御してLCD22を停止させる。その後ステップS29では主制御部6は、各駆動部に対する電力供給を低消費状態としてシステムOFF状態にする。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、操作部3が本体部2に収納されて収納状態となったときに、表示モニタ24に出現する複数の補助ボタン16が、複数の操作ボタン4と同等のレイアウトで表示されているので、操作ボタン4による操作手順と補助ボタン16による操作手順とを均一化することができる。また、操作部3が収納/引き出し自在であり、なおかつ表示モニタ24にも補助ボタン16が出現するために、本体部に操作用のボタンを設置する必要もなくなる。こうすれば、本体部2の全面に表示モニタ24を配置することもでき、表示画面の大型化も可能となる。したがって、表示画面の大型化を高めながらも、操作性を向上させることが可能となる。
【0041】
そして、表示モニタ24に複数の補助ボタン16と画像とがともに表示されるので、操作部3を収納した状態であっても画像を見ながら操作することが可能となる。
また、複数の補助ボタン16の非表示が指示されると表示モニタ24の全面に画像が表示されるので、操作部3を収納した状態であっても画像を表示モニタの全面に表示させることができる。
さらに、収納状態の操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16が表示されているので、ユーザに対して操作ボタン4と補助ボタン16との関連を印象付けることができ、これにより直感的な操作性を向上させることができる。また、補助ボタン16自体も操作ボタン4を模式化したものであるので、視認性をより高めることができる。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では、表示装置としてデジタルカメラを例示して説明したが、画像表示機能を有した電子機器ならば如何なるものにも適応でき、これ以外にも携帯電話や、静止画再生装置、動画再生装置、音楽再生装置、携帯ゲーム機などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態の表示装置としてのデジタルカメラの収納時における概略構成を表す正面図である。
【図2】図1のデジタルカメラの収納時における概略構成を表す裏面図である。
【図3】図1のデジタルカメラの収納時における概略構成を表す下面図である。
【図4】図1のデジタルカメラの収納時における正面側を表す斜視図である。
【図5】図1のデジタルカメラの収納時における裏面側を表す斜視図である。
【図6】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す正面図である。
【図7】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す裏面図である。
【図8】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す下面図である。
【図9】図1のデジタルカメラの露出時における正面側を表す斜視図である。
【図10】図1のデジタルカメラの露出時における裏面側を表す斜視図である。
【図11】図1のデジタルカメラの主制御構成を表すブロック図である。
【図12】図3のデジタルカメラに補助ボタンが表示された状態を表す裏面図である。
【図13】図3のデジタルカメラに補助ボタンが表示された状態を表す斜視図である。
【図14】図1のデジタルカメラの作用を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 デジタルカメラ(表示装置)
2 本体部
3 操作部
4 操作ボタン
6 主制御部(切換手段)
14 表示制御部
15 模式化データ記録部
16 補助ボタン
23 タッチパネル(切換手段)
24 表示モニタ
31 検出部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に携帯可能な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やデジタルカメラ等の携帯可能な表示装置においては、被写体や撮影画像等を表示するための表示モニタが搭載されている。近年、携帯性を高めるため表示装置の小型化が要求されており、さらに表示モニタの視認性向上も求められているために筐体サイズに収まる範囲で表示面積の極力大きい表示モニタが採用されている。ところで、表示装置には操作ボタンが設けられているが、表示モニタの表示面積を確保するために操作ボタンの設置箇所にも工夫が凝らされている(例えば特許文献1、2参照)。特許文献1、2では、表示装置としての携帯電話が記載されていて、これらの携帯電話では表示モニタに対して操作ボタンをスライド可能とすることで、表示モニタの表示面積確保を実現している。
【特許文献1】特開2003−179678号公報
【特許文献2】特開2004−128780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、特許文献1、2に記載される携帯電話では、操作ボタンが収納された状態であっても操作できるように筐体の側面部分にも操作ボタンが配置されているのだが、そのスペース上の問題から側面部分の操作ボタンの配置と、スライド部分の操作ボタンの配置とが異なっているために、それぞれ異なる操作手順で操作を行わなければならず、ユーザに煩雑な印象を与える要因になっていた。
【0004】
本発明の課題は、表示画面の大型化を高めつつも、操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明における表示装置は、
少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、
前記表示モニタが配置される本体部と、
複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、
前記操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部と、
前記検出部によって前記操作部の収納状態が検出された場合に、前記複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンが前記タッチパネル部分に表示されるように、前記表示モニタを制御する表示制御部とを備え、
前記複数の操作ボタンのレイアウトと、前記複数の補助ボタンのレイアウトとが同等であることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示装置において、
前記表示制御部は、前記複数の補助ボタンとともに画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の表示装置において、
前記複数の補助ボタンの表示・非表示を切り換える切換手段を備え、
前記表示制御部は、前記切換手段により前記複数の補助ボタンの非表示が指示されると、全面に前記画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記タッチパネルは、収納状態にある前記操作部に少なくとも対向するように配置されていて、
前記表示制御部は、収納状態にある前記操作部に対向する位置に前記複数の補助ボタンが表示されるように、前記表示モニタを制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、操作部が本体部に収納されて収納状態となったときに、表示モニタに出現する複数の補助ボタンが、複数の操作ボタンと同等のレイアウトで表示されているので、操作ボタンによる操作手順と補助ボタンによる操作手順とを均一化することができる。また、操作部が収納/引き出し自在であり、なおかつ表示モニタにも補助ボタンが出現するために、本体部に操作用のボタンを設置する必要もなくなる。こうすれば、本体部の全面に表示モニタを配置することもでき、表示画面の大型化も可能となる。したがって、表示画面の大型化を高めながらも、操作性を向上させることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、表示モニタに複数の補助ボタンと画像とがともに表示されるので、操作部を収納した状態であっても画像を見ながら操作することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、切換手段により複数の補助ボタンの非表示が指示されると表示モニタの全面に画像が表示されるので、操作部を収納した状態であっても画像を表示モニタの全面に表示させることができる。
請求項4記載の発明によれば、収納状態の操作部に対向する位置に複数の補助ボタンが表示されているので、ユーザに対して操作ボタンと補助ボタンとの関連を印象付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本実施形態における表示装置としてのデジタルカメラについて図1〜図14を参照にして説明する。図1,6はデジタルカメラの概略構成を表す正面図であり、図2,7は裏面図、図3,8は下面図、図4,9は正面側を表す斜視図、図5,10は裏面側を表す斜視図である。
【0012】
デジタルカメラ1には、図1〜図10に示すように本体部2と、本体部2に対してスライドすることで収納/引き出し自在な操作部3とが設けられている。図1〜図5では操作部3が本体部2に収納された収納状態を表しており、図6〜図10では操作部3が本体部2から引き出された引き出し状態を表している。
【0013】
本体部2は、下面視略L字状に形成された外装部20と、外装部20の一端部でレンズ21aを保持するレンズ部21とから形成されている。外装部20の背面には、ほぼ全域に亘ってLCD22にタッチパネル23が積層された表示モニタ24が配置されている。
【0014】
操作部3は、撮影等の各種動作が操作されるものである。ここで、操作部3及び本体部2は、図示しないスライド機構によって連結されており、このスライド機構によって操作部3が本体部2に対してスライドするようになっている。スライド機構としては特に限定されず、周知のスライド機構が用いられる。そして、操作部3、本体部2及びスライド機構の少なくとも1つには操作部3の収納/引き出し状態を検出する検出部31(図11参照)が設けられている。
検出部31は、例えば図示しないスイッチ接点が本体部2と操作部3との双方に備えられていて、操作部3が収納状態である場合若しくは引き出し状態である場合にのみ、双方の接点が接触するように配置されており、双方の接点の接触/非接触をもって、操作部3の収納/引き出し状態を検出するように構成されている。
なお、検出部31は上述した物理的な構成以外にも光学的な構成(例えばフォトセンサ等)によって操作部3の収納/引き出し状態を検出するものであってもよい。
【0015】
操作部3の背面側であって、操作部3が本体部2から引き出された際に露出する部分には、撮影動作等の各種指示が入力される複数の操作ボタン4が配列されている。複数の操作ボタン4は、レリーズボタン41、拡大ボタン42、縮小ボタン43、メニューボタン44、フラッシュボタン45、カーソルボタン46〜49、決定ボタン50、取消ボタン51である。これらの操作ボタン4は、操作部3が収納されて収納状態になると本体部2により隠されることになる。この状態のとき、操作部3とタッチパネル23とが対向することにもなる。
操作部3の正面側には、その上部中央にフラッシュ32が配置されている。さらに、操作部3の正面側におけるフラッシュ32の一側方には、収納状態時においてもレンズ21aを露出させるためのスリット33が形成されている。
【0016】
図11は、デジタルカメラ1の主制御構成を表すブロック図である。この図11に示すように、デジタルカメラ1には、デジタルカメラ1の各動作を統括的に制御する主制御部6が設けられている。主制御部6には、レンズ21を介して入射された光を光電変換しアナログ信号を取得するCCD7と、CCD7で取得されたアナログ信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)や、AGC(Automatic Gain Control)などの処理を施すアナログ信号処理回路8と、アナログ信号処理回路8で処理されたアナログ信号をデジタル変換するA/D変換器9と、A/D変換器9で変換されたデジタル信号に対して、輝度信号や色差信号の作成やガンマ補正などを施すデジタル信号処理回路10と、デジタル信号処理回路10で作成された画像データを一時的に記録するバッファメモリ11とが電気的に接続されている。また、主制御部6には、バッファメモリ11内の画像データを読み出して圧縮若しくは伸長し、その後メモリカード12に記録させる圧縮/伸長回路13と、複数の操作ボタン4と、検出部31とが電気的に接続されている。
【0017】
また、主制御部6には、表示モニタ24のLCD22を制御する表示制御部14や、タッチパネル23が電気的に接続されている。表示制御部14にはLCD22に操作ボタン4を模式化して表示するための模式化データを記録する模式化データ記録部15が電気的に接続されている。模式化データとは、複数の操作ボタン4それぞれに対応させて表示モニタ24上に模式化された複数の補助ボタン16を表示させるためのものであり、各補助ボタン16の座標データ、形状データ、色彩データ等からなる。図12は、補助ボタン16が表示された状態を表すデジタルカメラ1の裏面図であり、図13は斜視図であるが、この図12,13及び図7,10とを比較して各操作ボタン4と補助ボタン16との対応付けを説明すると、レリーズボタン41とレリーズ補助ボタン161とが対応し、拡大ボタン42と拡大補助ボタン162とが対応し、縮小ボタン43と縮小補助ボタン163とが対応し、メニューボタン44とメニュー補助ボタン164とが対応し、フラッシュボタン45とフラッシュ補助ボタン165とが対応し、カーソルボタン46〜49とカーソル補助ボタン166〜169とが対応(符号の下一桁が同じ番号同士が対応)し、決定ボタン50と決定補助ボタン170とが対応し、取消ボタン51と取消ボタン171とが対応している。そして、これらの操作ボタン4及び補助ボタン16を組み合わせることで種々の指示が可能となっている。
【0018】
各補助ボタン16の座標データは、収納状態にある操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16を表示するように設定されていて、なおかつ複数の操作ボタン4と同等のレイアウトとなるように設定されている。ここで、複数の操作ボタン4のレイアウトと、複数の補助ボタン16のレイアウトとが同等とは、完全一致や相似なレイアウトであってもよいが、ユーザに対して一目で同じ配列と印象付けることのできる程度の同等性を有していればよい。また、複数の補助ボタン16のレイアウトは、複数の操作ボタン16のレイアウトに対して、相似なレイアウト、すなわち縮小又は拡大されたレイアウトでもよい。さらに、複数の補助ボタン16の表示位置も、先に例示した収納状態にある操作部3に対向する位置でなくても、表示モニタ24の左端に配置されたり、縮小したレイアウトで表示モニタ24内の各隅に配置してもよい。なお、予め表示モードを複数用意して、ユーザにより初期画面などで選択できるようにしてもよい。
そして、各補助ボタン16の形状データ及び色彩データは、対応する操作ボタン4を模式化して表示するように設定されている。
【0019】
表示制御部14は、補助ボタン16が表示されていない場合は、撮影画像やプレビュー画像などの画像が操作ボタン4への操作に基づいて全面に表示されるようにLCD22を制御する。これを第2表示モードと称す。一方、表示制御部14は、補助ボタン16が表示されている場合は、補助ボタン16が表示される領域以外の領域(画像領域)に画像(撮影画像やプレビュー画像)が表示されるようにLCD22を制御する。これを第1表示モードと称す。
【0020】
ここで、補助ボタン16の表示・非表示の切換について説明する。表示する際においては検出部31が収納状態を検出することにより出力した検出信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されると、当該検出信号に基づいて表示制御部14は補助ボタン16が表示されるようにLCD22を制御する。その後、検出部31が引き出し状態を検出することにより出力した検出信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されると、当該検出信号に基づいて表示制御部14は補助ボタン16が非表示となるようにLCD22を制御する。
【0021】
また、操作部3が収納状態のままであっても補助ボタン16の表示・非表示を切り換えられるようにすることも可能である。例えば、表示時にタッチパネル23の画像領域がタッチされると、その切換信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されるので、表示制御部14は補助ボタン16が非表示となるようにLCD22を制御する。そして、非表示時にタッチパネル23がタッチされると、その切換信号が主制御部6を介して表示制御部14に入力されるので、表示制御部14は補助ボタン16が表示されるようにLCD22を制御する。つまり、タッチパネル23及び主制御部6が本発明の切換手段である。なお、補助ボタン16の表示・非表示の切換専用ボタンを設けてもよく、設ける場合には操作部3が収納状態であっても外部に露出する箇所に配置することが好ましい。
【0022】
次に、本実施形態の作用について図14のフローチャートを参照にして説明する。
まず、待機状態時においては、操作部3は本体部2に収納されていて収納状態となっており、各駆動部に対する電力供給は低消費状態(システムOFF状態)となっている。ステップS1で主制御部6は、検出部31からの検出結果を基に操作部3の収納/引き出し状態を判断する。
【0023】
ステップS1で操作部3を収納状態と判断した場合には、主制御部6はタッチパネル23からの入力信号の有無に基づいて、タッチパネル23への操作が行われているか否かを判断し(ステップS2)、操作がない場合にはその状態を維持して、操作がある場合にはステップS3に移行する。
ステップS3では、主制御部6は各駆動部に対する電力供給を通常状態としてシステムON状態にしてから、表示制御部14を制御してLCD22を起動させる(ステップS4)。この際、主制御部6は、メモリカード12に記録されている撮影画像がLCD22に表示される再生モードとなるように、各駆動部を制御している。
【0024】
ステップS5では、主制御部6は、第1表示モードとなるように表示制御部14を制御する。これにより、LCD22における収納状態にある操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16が表示されることになり、画像領域にはメモリカード12に記録されている最新の撮影画像がLCD22に表示される。
【0025】
ステップS6では主制御部6は、作業者により補助ボタン16がタッチされることにより、タッチパネル23に入力された指示に基づいて、撮影画像がLCD22に順次コマ送り表示されるように表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、システムON状態から待機状態に切り換えるOFF指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し(ステップS7)、OFF指示がない場合にはステップS8へ移行し、OFF指示がある場合にはステップS28へ移行する。
【0026】
ステップS8では主制御部6は、再生モードから撮影モードに切り換える切換指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS6に移行し、切換指示がある場合にはステップS9に移行する。
【0027】
ステップS9では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、現在CCD7に投影されている画像がプレビュー表示されるように、表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、作業者によりレリーズ補助ボタン161がタッチされたか否かを判断し(ステップS10)、ない場合はその状態を維持し、撮影指示信号が主制御部6に入力された場合には、ステップS11に移行して各駆動部を制御して撮影動作を行う。
【0028】
その後、ステップS12では、主制御部6は、撮影により得られた撮影画像が所定時間だけLCD22の画像領域に表示されて、所定時間経過後にプレビュー表示に切り換るように表示制御部14を制御する。
【0029】
ステップS13では、主制御部6は、OFF指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、OFF指示がない場合にはステップS14へ移行し、OFF指示がある場合にはステップS28へ移行する。
【0030】
ステップS14では主制御部6は、撮影モードから再生モードに切り換える切換指示がタッチパネル23に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS10に移行し、切換指示がある場合にはステップS15に移行する。
ステップS15では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、メモリカード12に記録されている最新の撮影画像が表示されるように表示制御部14を制御し、その後、ステップS6に移行する。
【0031】
また、ステップS1で操作部3を引き出し状態と判断した場合、主制御部6はステップS16に移行して、各駆動部に対する電力供給を通常状態としてシステムON状態にしてから、表示制御部14を制御してLCD22を起動させる(ステップS17)。この際、主制御部6は撮影モードとなるように、各駆動部を制御している。
【0032】
ステップS18では、主制御部6は、第2表示モードとなるように表示制御部14を制御する。これにより、LCD22の全画面中にプレビュー画像が表示されることになる。
そして、ステップS19では、主制御部6は、検出部31からの検出結果を基に操作部3の収納/引き出し状態を判断し、収納状態と判断した場合にはステップS28に移行し、引き出し状態と判断した場合にはステップS20に移行する。
【0033】
ステップS20では主制御部6は、撮影モードから再生モードに切り換える切換指示が操作ボタン4に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS21に移行し、切換指示がある場合にはステップS24に移行する。
【0034】
ステップS21では、主制御部6は、作業者によりレリーズボタン41がタッチされたか否かを判断し、ない場合はステップS19に移行し、撮影指示信号が主制御部6に入力された場合には、ステップS22に移行して各駆動部を制御して撮影動作を行う。
【0035】
その後、ステップS23では、主制御部6は、撮影により得られた撮影画像が所定時間だけLCD22の画像領域に表示されて、所定時間経過後にプレビュー表示に切り換るように表示制御部14を制御し、ステップS19に移行する。
【0036】
一方、ステップS24では、主制御部6は、メモリカード12に記録されている最新の画像がLCD22に表示されるように、表示制御部14を制御する。その後、主制御部6は、作業者により操作ボタン4がタッチされることにより、操作ボタン4に入力された指示に基づいて、撮影画像がLCD22に順次コマ送り表示されるように表示制御部14を制御する(ステップS25)。
【0037】
ステップS26では、主制御部6は、再生モードから撮影モードに切り換える切換指示が操作ボタン4に入力されたか否かを判断し、切換指示がない場合にはステップS25に移行し、切換指示がある場合にはステップS27に移行する。
【0038】
ステップS27では、主制御部6は、LCD22の画像領域に、現在CCD7に投影されている画像がプレビュー表示されるように表示制御部14を制御し、ステップS19に移行する。
【0039】
そして、ステップS28では主制御部6は、表示制御部14を制御してLCD22を停止させる。その後ステップS29では主制御部6は、各駆動部に対する電力供給を低消費状態としてシステムOFF状態にする。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、操作部3が本体部2に収納されて収納状態となったときに、表示モニタ24に出現する複数の補助ボタン16が、複数の操作ボタン4と同等のレイアウトで表示されているので、操作ボタン4による操作手順と補助ボタン16による操作手順とを均一化することができる。また、操作部3が収納/引き出し自在であり、なおかつ表示モニタ24にも補助ボタン16が出現するために、本体部に操作用のボタンを設置する必要もなくなる。こうすれば、本体部2の全面に表示モニタ24を配置することもでき、表示画面の大型化も可能となる。したがって、表示画面の大型化を高めながらも、操作性を向上させることが可能となる。
【0041】
そして、表示モニタ24に複数の補助ボタン16と画像とがともに表示されるので、操作部3を収納した状態であっても画像を見ながら操作することが可能となる。
また、複数の補助ボタン16の非表示が指示されると表示モニタ24の全面に画像が表示されるので、操作部3を収納した状態であっても画像を表示モニタの全面に表示させることができる。
さらに、収納状態の操作部3に対向する位置に複数の補助ボタン16が表示されているので、ユーザに対して操作ボタン4と補助ボタン16との関連を印象付けることができ、これにより直感的な操作性を向上させることができる。また、補助ボタン16自体も操作ボタン4を模式化したものであるので、視認性をより高めることができる。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では、表示装置としてデジタルカメラを例示して説明したが、画像表示機能を有した電子機器ならば如何なるものにも適応でき、これ以外にも携帯電話や、静止画再生装置、動画再生装置、音楽再生装置、携帯ゲーム機などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態の表示装置としてのデジタルカメラの収納時における概略構成を表す正面図である。
【図2】図1のデジタルカメラの収納時における概略構成を表す裏面図である。
【図3】図1のデジタルカメラの収納時における概略構成を表す下面図である。
【図4】図1のデジタルカメラの収納時における正面側を表す斜視図である。
【図5】図1のデジタルカメラの収納時における裏面側を表す斜視図である。
【図6】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す正面図である。
【図7】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す裏面図である。
【図8】図1のデジタルカメラの露出時における概略構成を表す下面図である。
【図9】図1のデジタルカメラの露出時における正面側を表す斜視図である。
【図10】図1のデジタルカメラの露出時における裏面側を表す斜視図である。
【図11】図1のデジタルカメラの主制御構成を表すブロック図である。
【図12】図3のデジタルカメラに補助ボタンが表示された状態を表す裏面図である。
【図13】図3のデジタルカメラに補助ボタンが表示された状態を表す斜視図である。
【図14】図1のデジタルカメラの作用を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 デジタルカメラ(表示装置)
2 本体部
3 操作部
4 操作ボタン
6 主制御部(切換手段)
14 表示制御部
15 模式化データ記録部
16 補助ボタン
23 タッチパネル(切換手段)
24 表示モニタ
31 検出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、
前記表示モニタが配置される本体部と、
複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、
前記操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部と、
前記検出部によって前記操作部の収納状態が検出された場合に、前記複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンが前記タッチパネル部分に表示されるように、前記表示モニタを制御する表示制御部とを備え、
前記複数の操作ボタンのレイアウトと、前記複数の補助ボタンのレイアウトとが同等であることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置において、
前記表示制御部は、前記複数の補助ボタンとともに画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示装置において、
前記複数の補助ボタンの表示・非表示を切り換える切換手段を備え、
前記表示制御部は、前記切換手段により前記複数の補助ボタンの非表示が指示されると、全面に前記画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記タッチパネルは、収納状態にある前記操作部に少なくとも対向するように配置されていて、
前記表示制御部は、収納状態にある前記操作部に対向する位置に前記複数の補助ボタンが表示されるように、前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【請求項1】
少なくとも一部がタッチパネルからなる表示モニタと、
前記表示モニタが配置される本体部と、
複数の操作ボタンが配置され、前記本体部に対して収納/引き出し自在な操作部と、
前記操作部の収納/引き出し状態を検出する検出部と、
前記検出部によって前記操作部の収納状態が検出された場合に、前記複数の操作ボタンそれぞれに対応する複数の補助ボタンが前記タッチパネル部分に表示されるように、前記表示モニタを制御する表示制御部とを備え、
前記複数の操作ボタンのレイアウトと、前記複数の補助ボタンのレイアウトとが同等であることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置において、
前記表示制御部は、前記複数の補助ボタンとともに画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示装置において、
前記複数の補助ボタンの表示・非表示を切り換える切換手段を備え、
前記表示制御部は、前記切換手段により前記複数の補助ボタンの非表示が指示されると、全面に前記画像が表示されるように前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記タッチパネルは、収納状態にある前記操作部に少なくとも対向するように配置されていて、
前記表示制御部は、収納状態にある前記操作部に対向する位置に前記複数の補助ボタンが表示されるように、前記表示モニタを制御することを特徴とする表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−48123(P2007−48123A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233141(P2005−233141)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]