説明

表示装置

【課題】ユーザにおける利便性を向上させることが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置1は、光源11と、この光源11からの光を映像信号に基づいて変調し、映像光を出射する反射型液晶素子13と、映像光に基づいて直視表示を行う直視用表示部10Aと、映像光に基づいて、被投射面に対する投射表示を行う投射レンズ16Bと、反射型液晶素子13から入射した映像光を、直視用表示部10Aおよび投射レンズ16Bのうちの少なくとも一方の側へ出射するビームスプリッタ15と、表示モード切替スイッチSW1とを備えている。表示モード切替スイッチSW1は、直視表示モード、投射表示モードおよび双方表示モードのうち、少なくとも双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15に対して映像光の出射方向制御を行うためのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直視表示および投射表示を行う機能を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビデオカメラやデジタルカメラ、携帯電話等の携帯機器では、液晶パネル等を使用した画像モニター(直視用の表示部)は、事実上、必須の要素部品となっている。ただし、携帯機器という制約上、搭載される表示部は小型のものに限られる。このため、例えば撮影した画像を大きな画面で見る際などには、より大型の液晶モニターやプロジェクタ(投射型表示装置)といった別の表示手段が利用されることが多い。
【0003】
このうち、プロジェクタにおいては、例えば屋外や移動先でも利用できるように、携帯性に優れた小型のプロジェクタが既に商品化されている。昨今ではプロジェクタの更なる小型化が進み、プロジェクタが内蔵されたデジタルカメラも既に商品化されている。このようなプロジェクタ内蔵型のデジタルカメラでは、画像モニター用(直視表示用)には液晶パネル等が、投射表示用には小型プロジェクタが、それぞれ別個に用いられている。すなわち、直視表示用および投射表示用の2つの表示手段が搭載されている。
【0004】
そこで、表示装置全体としての更なる小型化を図るため、近年では、これら2つの表示手段における光学系の一部を共通化するようにした表示装置も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−233599号公報
【特許文献2】特開2009−3428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記特許文献1に記載の表示装置では、直視表示および投射表示の双方を同時に行うことが可能となっている。しかしながら、例えば直視表示と投射表示との間で、表示モードの切り替えを行うことはできなかった。したがって、ユーザ(使用者)における利便性という観点では不十分なものであった。
【0007】
一方、上記特許文献2に記載の表示装置では、直視表示と投射表示との間で、表示モードの切り替えを行うことが可能となっている。しかしながら、ユーザにとっては、多様な表示モード間での切り替えの実現が望まれると考えられるため、ユーザにおける利便性向上という点では、依然として不十分なものであった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザにおける利便性を向上させることが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の表示装置は、光源部と、この光源部からの光を映像信号に基づいて変調し映像光を出射する光変調素子と、映像光に基づいて直視表示を行う直視用表示部と、映像光に基づいて被投射面に対する投射表示を行う投射光学系と、光変調素子から入射した映像光を、直視用表示部および投射光学系のうちの少なくとも一方の側へ出射する光学部材と、切替部とを備えたものである。切替部は、映像光が直視用表示部側へ選択的に出射される直視表示モードと、映像光が投射光学系側へ選択的に出射される投射表示モードと、映像光が直視用表示部側および投射光学系側の双方へ出射される双方表示モードとのうち、少なくとも双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、光学部材に対して映像光の出射方向制御を行うためのものである。
【0010】
本発明の表示装置では、映像信号に基づいて光源からの光が光変調素子により変調され、映像光として出射される。そして、この光変調素子から光学部材へ入射した映像光は、直視用表示部および投射光学系のうちの少なくとも一方の側へ出射される。この際、上記直視表示モード、上記投射表示モードおよび上記双方表示モードのうち、少なくとも双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、光学部材に対して映像光の出射方向制御がなされる。これにより、従来の表示装置と比べて多様な表示モード間での切り替えが実現される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の表示装置によれば、上記直視表示モード、上記投射表示モードおよび上記双方表示モードのうち、少なくとも双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように光学部材に対して映像光の出射方向制御を行うための切替部を設けたので、多様な表示モード間での切り替えを行うことができる。よって、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係る表示装置の外観構成例を表す模式図である。
【図2】実施の形態に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図3】図2に示した表示装置における直視表示モード時の動作例を表す模式図である。
【図4】図2に示した表示装置における双方表示モード(同一画像表示)時の動作例を表す模式図である。
【図5】変形例1に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図6】図5に示した表示装置における投射表示モード時の動作例を表す模式図である。
【図7】図5に示した表示装置における双方表示モード(同一画像表示)時の動作例を表す模式図である。
【図8】変形例2に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図9】図8に示した表示装置における直視表示モード時の動作例を表す模式図である。
【図10】図8に示した表示装置における投射表示モード時の動作例を表す模式図である。
【図11】図8に示した表示装置における双方表示モード1(同一画像表示)時の動作例を表す模式図である。
【図12】図8に示した表示装置における双方表示モード2(別画像表示)時の動作例を表す模式図である。
【図13】変形例3に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図14】変形例4に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図15】変形例5に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【図16】変形例6に係る表示装置の全体構成例を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(ビームスプリッタを用いて表示モードの切り替えを行う例1)
2.変形例
変形例1(ビームスプリッタを用いて表示モードの切り替えを行う例2)
変形例2(偏光ビームスプリッタを用いて表示モードの切り替えを行う例)
変形例3(実施の形態において、白色光源の代わりに各色光用の光源を設けた例)
変形例4(変形例1において、白色光源の代わりに各色光用の光源を設けた例)
変形例5(変形例2において、白色光源の代わりに各色光用の光源を設けた例)
変形例6(一対のミラーを用いて光路の一部を折り返すようにした例)
【0014】
<実施の形態>
[表示装置1の外観構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置(表示装置1)の外観構成を模式的に表したものである。図1において、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)を、(C)は背面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、それぞれ示す。表示装置1は、後述するように、複数種類の表示モード間での表示モードの切り替えを行うことが可能な表示装置である。
【0015】
この表示装置1では、矩形状の筐体100上に、直視用表示部(モニター部)10A、投射用光出射部(投射用光出射口)10B、表示モード切替スイッチSW1およびピント調整スイッチSW2が設けられている。具体的には、図1(A)に示したように、筐体100の表面側に、直視用表示部100A、表示モード切替スイッチSW1およびピント調整スイッチSW2がそれぞれ設けられている。また、図1(B)に示したように、筐体100の背面側に、投射用光出射部10Bが設けられている。
【0016】
直視用表示部10Aは、後述する映像光に基づいて直視表示を行う表示部であり、例えば背面投射用のスクリーン等からなる。なお、このようなスクリーン上には例えば拡散剤が塗布されており、入射した光が拡散して透過するようになっている。
【0017】
投射用光出射部10Bは、後述する映像光に基づく投射表示を行う際に用いられる光出射口である。この投射用光出射部10Bを介して、図示しない外部のスクリーン(被投射面)に対して、映像光の投射(拡大投射)がなされるようになっている。
【0018】
表示モード切替スイッチSW1は、後述する複数種類の表示モード間での表示モードの切り替えを行うためのスイッチである。具体的には、ユーザがこの表示モード切替スイッチSW1を操作することにより、そのような表示モードの切り替えを行うことが可能となっている。なお、この表示モード切替スイッチSW1が、本発明における「切替部」の一具体例に対応している。
【0019】
ピント調整スイッチSW2は、投射表示を行う表示モードの際に、投射表示のピント(焦点)を任意に調整するためのスイッチである。具体的には、ユーザがこのピント調整スイッチSW2を操作することにより、そのようなピント調整を自由に行うことが可能となっている。
【0020】
[表示装置1の全体構成]
図2は、表示装置1の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)をそれぞれ示す。なお、図2(B)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0021】
(共通の光学系)
表示装置1は、後述する各表示モードに共通の光学系として、光源11、コリメータレンズ12、反射型液晶素子13、偏光ビームスプリッタ(PBS;Polarization Beam Splitter)14およびビームスプリッタ(BS;Beam Splitter)15を備えている。
【0022】
光源11は、赤色光,緑色光,青色光の各色光(各色成分の光)を含む白色光を発する光源(1種類の光源からなる光源部)である。このような光源11としては、例えば白色発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)等を用いることができる。なお、この白色LEDを光源11として用いた場合、光源11からの出射光の偏光方向はランダムになっている(出射光が無偏光となる)。
【0023】
コリメータレンズ12は、光源11からの光をコリメートして(平行光として)出射するためのレンズである。
【0024】
反射型液晶素子13は、コリメータレンズ12から入射する光(平行光)を、制御部18から供給される映像信号に基づいて変調しつつ反射させることにより、映像光を出射する光変調素子である。このとき、反射型液晶素子21では、入射時と出射時とにおける各偏光(例えば、s偏光またはp偏光)が異なるものとなるように、反射がなされる。このような反射型液晶素子21は、例えばLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の液晶素子からなる。なお、カラー映像表示を行う際には、この反射型液晶素子21にはカラーフィルタ(例えば、赤色,緑色,青色のカラーフィルタ)が設けられるようになっている。
【0025】
偏光ビームスプリッタ14は、特定の偏光(例えばp偏光)を選択的に透過させると共に、他方の偏光(例えばs偏光)を選択的に反射させる光学部材である。これにより、コリメータレンズ12からの入射光のうち、特定の偏光(例えばs偏光)が選択的に反射されて反射型液晶素子13へ入射すると共に、この反射型液晶変調素子13から出射した映像光(例えばp偏光)が選択的に透過するようになっている。
【0026】
ビームスプリッタ15は、反射型液晶素子13により変調されて偏光ビームスプリッタ14を介して入射した映像光を、直視用表示部10Aおよび後述する投射レンズ16Bのうちの少なくとも一方の側へ出射する光学部材である。具体的には、入射した映像光に対する部分的な透過および反射(映像光の分光)を利用して、そのような出射方向の制御(進行方向の振り分け)を行うことが可能となっている。その際の分光比は、後述する直視表示および投射表示等の際に必要とされる光量(輝度)に応じて設定される。
【0027】
本実施の形態では、ビームスプリッタ15は図2(A)中に示したように、映像光の光路(進行方向)に対して斜め方向となるように、その光入射面および光出射面(光反射面)の角度が調整されている。また、このビームスプリッタ15は、図2(A)中の矢印で示したように、表示モード切替スイッチSW1への操作に応じた制御部18からの制御に従って、映像光の光路に対する出し入れ動作(抜き差し動作)がなされるようになっている。このようなビームスプリッタ15の出し入れ動作に対する制御の詳細については後述する。なお、このビームスプリッタ15が、本発明における「光学部材」の一具体例に対応している。
【0028】
(直視表示を行う際に用いられる光学系)
表示装置1はまた、後述する直視表示を行う際(後述する直視表示モードおよび双方表示モードの際)に用いられる光学系として、エキスパンダーレンズ16Aおよびプリズム17Aを備えている。
【0029】
エキスパンダーレンズ16Aは、ビームスプリッタ15と直視用表示部10Aとの間の光路上に配置されており、ここでは2枚のレンズ16A1,16A2からなる。このエキスパンダーレンズ16Aは、図2(A)に示したように、直視用表示部10Aにおける水平方向(ここではX軸方向)および垂直方向(ここではY軸方向)のうちの一方(ここでは水平方向;X軸方向)に沿って、入射した映像光のビーム径を拡大させて出射するレンズである。これにより、ここではX軸方向のみに沿って選択的にビーム径が拡大された映像光が、プリズム17Aへ入射するようになっている。なお、このエキスパンダーレンズ16Aが、本発明における「第1の拡大光学系」の一具体例に対応している。
【0030】
プリズム17Aは、図2(B)に示したように、ビームスプリッタ15と直視用表示部10Aとの間(具体的にはエキスパンダーレンズ16Aと直視用表示部10Aとの間)の光路上に配置されている。このプリズム17Aは、エキスパンダーレンズ16Aから出射された光が入射する入射面に加え、この入射光が反射される反射面S1と、その反射光を拡散および透過させて直視用表示部10側へ出射する拡散・透過面S2を有している。プリズム17Aでは、この反射面S1が入射光の光路に対して斜め配置(入射角度を持つように形成)されている。これによりプリズム17Aでは、直視用表示部10Aにおける水平方向(X軸方向)および垂直方向(Y軸方向)のうちの他方(ここでは垂直方向;Y軸方向)に沿って、入射した映像光のビーム径を拡大させて出射することが可能となっている。すなわち、エキスパンダーレンズ16AによってX軸方向のビーム径が拡大された映像光が、プリズム17Aによって更にそのY軸方向のビーム径が拡大され、直視用表示部10Aへ入射するようになっている。なお、このプリズム17Aが、本発明における「第2の拡大光学系」の一具体例に対応している。
【0031】
(投射表示を行う際に用いられる光学系)
表示装置1は更に、後述する投射表示を行う際(後述する双方表示モードの際)に用いられる光学系として、投射レンズ16B(投射光学系)およびミラー17B1,17B2を備えている。
【0032】
投射レンズ16Bは、反射型液晶素子21により変調されてビームスプリッタ15において反射された光(映像光)を、図示しない外部のスクリーン(被投射面)に対して投射(拡大投射)するためのレンズである。これにより、そのような映像光に基づいて外部のスクリーンに対する投射表示を行うことが可能となっている。この投射レンズ16Bはまた、図2(A)中の矢印で示したように、ピント調整スイッチSW2への操作に応じた制御部18からの制御に従って、その光軸方向に沿って移動することが可能となっている。これにより、後述する投射表示を行っている際に、表示内容(表示画像)に対するピント調整がなされる。
【0033】
ミラー17B1,17B2はそれぞれ、図2(A),(B)に示したように、投射レンズ16Bと前述した投射用光出射部10Bとの間の光路上に配置されている。これらのミラー17B1,17B2は、投射レンズ16Bにより投射(拡大投射)された映像光を反射させ、投射用光出射部10Bから外部へ出射させるためのものである。
【0034】
(制御部18)
表示装置1はまた、図2(A)に示したように、制御部18を備えている。この制御部18は、まず上記したように、反射型液晶素子13に対して映像信号を供給する(表示制御を行う)機能を有している。制御部18はまた、上記したように、ピント調整スイッチSW2への操作に応じて、投射レンズ16Bをその光軸方向に沿って移動(変位)させる制御を行う機能を有している。そして制御部18は更に、上記したように、表示モード切替スイッチSW1への操作に応じて、ビームスプリッタ15における映像光の光路に対する出し入れ動作の制御を行う機能を有している。制御部18によってこのようなビームスプリッタ15の出し入れ動作に対する制御を行うことにより、詳細は後述するが、映像光の出射方向の制御がなされ、その結果、複数種類の表示モード間での表示モードの切り替えを行うことが可能となっている。なお、制御部18において、他の光学部材に対する制御(例えば、光源11の発光光量の制御など)を行うようにしてもよい。
【0035】
[表示装置1の作用・効果]
(1.基本の表示動作)
この表示装置1では、まず、光源11から出射された光がコリメータレンズ12によってコリメートされ、平行光となる。この平行光は、偏光ビームスプリッタ14によって選択的に反射され、反射型液晶素子13へ入射する。反射型液晶素子13では、この入射光が映像信号に基づいて変調されつつ反射されることにより、映像光として出射する。ここで、この反射型液晶素子13では、入射時と出射時とにおける各偏光が異なるものとなるため、反射型液晶素子13から出射した映像光は選択的に偏光ビームスプリッタ14を透過する。
【0036】
次いで、偏光ビームスプリッタ14を透過した映像光は、ビームスプリッタ15を介して、直視用表示部10Aおよび投射レンズ16Bのうちの少なくとも一方の側へ出射される。具体的には、まず、直視用表示部10A側へ出射された映像光は、エキスパンダーレンズ16Aによって、そのビーム径が直視用表示部10Aにおける水平方向(X軸方向)のみに沿って選択的に拡大されたのち、プリズム17Aへ入射する。そして、このようにしてX軸方向のビーム径が拡大された映像光は、プリズム17Aによって更にそのY軸方向のビーム径が拡大され、直視用表示部10Aへ入射する。これにより、反射型液晶素子13から出射した映像光のサイズ(ビーム径の縦横比)が維持されつつ、直視用表示部10Aに対して映像の拡大投影がなされ、映像信号に基づく直視表示が行われる(図2(A)中に示した「画像A」参照)。
【0037】
一方、ビームスプリッタ15を介して投射レンズ16B側へ出射された映像光は、この投射レンズ16Bによって、外部のスクリーンに対して投射(拡大投射)される。具体的には、投射レンズ16Bによって投射された映像光は、ミラー17B1,17B2によって反射されたのち、投射用光出射部10Bから外部のスクリーンへ向けて出射される。これにより、映像信号に基づく投射表示が行われる(図2(B)中に示した「画像A」参照)。
【0038】
(2.表示モードの切り替え動作)
次に、本発明の特徴的部分の1つである、表示モードの切り替え動作について説明する。本実施の形態の表示装置1では、制御部18が、「直視表示モード」、「投射表示モード」および「双方表示モード」の3種類の表示モードのうち、少なくとも「双方表示モード」を含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15に対して映像光の出射方向制御を行う。具体的には、特に本実施の形態の制御部18は、「直視表示モード」および「双方表示モード」の2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、従来の表示装置と比べて、多様な表示モード間での切り替えが実現される。以下、このような制御部18による表示モードの切り替え動作について、詳細に説明する。
【0039】
ここで、上記した「直視表示モード」とは、映像光が直視用表示部10A側へ選択的に出射される表示モード(上記した直視表示のみが行われる表示モード)である。一方、「投射表示モード」とは、映像光が投射レンズ16B側へ選択的に出射される表示モード(上記した投射表示のみが行われる表示モード)である。また、「双方表示モード」とは、映像光が直視用表示部10A側および投射レンズ16B側の双方へ出射される表示モード(直視表示および投射表示の双方が行われる表示モード)である。なお、これらの表示モードの意味については、後述する変形例においても同様である。
【0040】
(直視表示モード)
まず、図3(A),(B)に示した直視表示モードについて説明する。この直視表示モードの際には、制御部18は、図3(A)に示したように、ビームスプリッタ15が映像光の光路から外れるように(光路外に位置するように)、このビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、図3(A)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、直視用表示部10A側へ選択的に出射され、この直視用表示部10Aにおける直視表示のみが行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、直視表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。
【0041】
(双方表示モード(同一画像表示))
続いて、図4(A),(B)に示した双方表示モードについて説明する。この双方表示モードの際には、制御部18は、図4(A)に示したように、ビームスプリッタ15が映像光の光路内に位置するように、このビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、図4(A),(B)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、直視用表示部10A側および投射レンズ16B側の双方へ出射される。その結果、直視用表示部10Aにおける直視表示および投射レンズ16Bを用いた投射表示が、それぞれ行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、双方表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。なお、本実施の形態の双方表示モードでは、図中に示したように、直視表示および投射表示の双方において同一画像(ここでは「画像A」)が表示される(第1の双方表示モード)。
【0042】
以上のように本実施の形態では、制御部18において、直視表示モード、投射表示モードおよび双方表示モードのうち、少なくとも双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15に対して映像光の出射方向制御を行う。具体的には、制御部18は、直視表示モードおよび双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、多様な表示モード間での切り替えを行うことができ、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。
【0043】
また、直視表示を行う光学系と投射表示を行う光学系との一部を共通化しているので、表示装置全体の小型化を図ることが可能となると共に、コスト削減を図ることも可能となる。その結果、例えば直視用表示部10Aのみが設けられていた表示装置(電子機器)に対してプロジェクタ機能(投射表示機能)を追加し易くなる一方、逆に、例えば投射表示機能のみが設けられていた表示装置(電子機器)に対して直視表示機能を追加し易くなる。
【0044】
更に、エキスパンダーレンズ16Aによって、映像光のビーム径をX軸方向のみに沿って選択的に拡大したのち、プリズム17Aによって更にY軸方向のビーム径を拡大して直視用表示部10Aへ出射させるようにしたので、表示装置1の薄型化を図ることが可能となる。すなわち、例えば、映像光のビーム径において、X軸方向およびY軸方向の双方を一度に拡大させるようにした場合、拡大光学系の厚みが大きくなってしまう。これに対して、本実施の形態では、上記のようにエキスパンダーレンズ16Aおよびプリズム17Aによって、それぞれ異なる方向に沿って段階的に映像光のビーム径を拡大させるようにしたので、拡大光学系の厚みを小さくすることができ、表示装置1の薄型化を図ることが可能となる。
【0045】
<変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例(変形例1〜6)について説明する。なお、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0046】
[変形例1]
図5は、変形例1に係る表示装置(表示装置1A)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は側面構成(Z−X平面構成)を、表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)をそれぞれ示す。なお、図5(A)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0047】
本変形例の表示装置1Aは、上記実施の形態の表示装置1と同一の光学部材、および制御部18を備えている。ただし、この表示装置1Aでは、ビームスプリッタ15からの映像光の出射方向に対して、直視表示用の光学系(エキスパンダーレンズ16A、プリズム17Aおよび直視用表示部10A)と、投射表示用の光学系(投射レンズ16Bおよびミラー17B1,17B2)とが、表示装置1とは逆に配置されている。したがって、表示装置1Aでは表示装置1とは異なり、以下の2種類の表示モード(「投射表示モード」および「双方表示モード」)間で、表示モードの切り替えがなされるようになっている。換言すると、本変形例の制御部18は、これら投射表示モードおよび双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。
【0048】
(投射表示モード)
まず、図6(A),(B)に示した投射表示モードの際には、制御部18は、図6(A)に示したように、ビームスプリッタ15が映像光の光路から外れるように(光路外に位置するように)、このビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、図6(A)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、投射レンズ16B側へ選択的に出射され、この投射レンズ16Bを用いた投射表示のみが行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、投射表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。
【0049】
(双方表示モード(同一画像表示))
一方、図7(A),(B)に示した双方表示モードの際には、制御部18は、図7(A)に示したように、ビームスプリッタ15が映像光の光路内に位置するように、このビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、図7(A),(B)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、直視用表示部10A側および投射レンズ16B側の双方へ出射される。その結果、直視用表示部10Aにおける直視表示および投射レンズ16Bを用いた投射表示が、それぞれ行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、双方表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。なお、本変形例の双方表示モードにおいても、図中に示したように、直視表示および投射表示の双方において同一画像(ここでは「画像A」)が表示される(第1の双方表示モード)。
【0050】
以上のように本変形例では、制御部18において、投射表示モードおよび双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御するようにしたので、上記実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。すなわち、多様な表示モード間での切り替えを行うことができ、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。
【0051】
[変形例2]
図8は、変形例2に係る表示装置(表示装置1B)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)をそれぞれ示す。なお、図8(B)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0052】
本変形例の表示装置1Bは、上記実施の形態の表示装置1において、ビームスプリッタ15の代わりに偏光ビームスプリッタ15Bを設け、制御部18の代わりに制御部18Bを設けると共に、液晶素子19(偏光制御素子)を更に設けるようにしたものである。なお、これらのうち、偏光ビームスプリッタ15Bおよび液晶素子19が、本発明における「光学部材」の一具体例に対応している。
【0053】
液晶素子19は、偏光ビームスプリッタ14から出射される映像光の偏光状態を制御して偏光ビームスプリッタ15Bへ出射する素子(偏光制御素子)である。具体的には、液晶素子19は、偏光ビームスプリッタ14から出射される映像光(ここでは、p偏光L1pであるものとする)の偏光状態を制御し、p偏光、s偏光、あるいはp偏光とs偏光とが所定の混在比にて混在した状態として出射するようになっている。
【0054】
偏光ビームスプリッタ15Bは、反射型液晶素子13により変調されて偏光ビームスプリッタ14および液晶素子19を介して入射した映像光を、直視用表示部10Aおよび後述する投射レンズ16Bのうちの少なくとも一方の側へ出射する光学部材である。具体的には、入射した映像光をその偏光状態に応じて出射することにより、そのような出射方向の制御(進行方向の振り分け)を行うことが可能となっている。この偏光ビームスプリッタ15Bは、前述した偏光ビームスプリッタ14と同様に、特定の偏光(例えばp偏光)を選択的に透過させると共に、他方の偏光(例えばs偏光)を選択的に反射させるようになっている。これにより、液晶素子19からの入射光が特定の偏光(例えばs偏光)である場合には、その入射光が選択的に反射されて投射レンズ16B側へ出射される一方、他方の偏光(例えばp偏光)である場合には選択的に透過し、直視用表示部10A側へ出射されるようになっている。
【0055】
制御部18Bは、前述した制御部18と同様に、反射型液晶素子13に対して映像信号を供給する機能と、ピント調整スイッチSW2への操作に応じて、投射レンズ16Bをその光軸方向に沿って移動させる制御を行う機能とを有している。また、制御部18Bは、後述するように、光源11における発光光量の制御を行う機能も有している。
【0056】
この制御部18Bは更に、表示モード切替スイッチSW1への操作に応じて、液晶素子19における映像光の偏光状態の制御動作の制御を行うようになっている。制御部18Bによって液晶素子19の動作に対する制御を行うことにより、上記実施の形態と同様に映像光の出射方向の制御がなされ、その結果、複数種類の表示モード間での表示モードの切り替えを行うことが可能となっている。
【0057】
具体的には、本変形例の制御部18Bは、「直視表示モード」、「投射表示モード」および「双方表示モード」の3種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、液晶素子19の動作を制御する。また、制御部18Bは、この双方表示モードのうち、直視表示および投射表示の双方において同一画像が表示されるモード(第1の双方表示モード)と、直視表示と投射表示とで別画像が表示されるモード(第2の双方表示モード)との間での切り替えもがなされるように、少なくとも液晶素子19における動作を制御する。したがって、本変形例の表示装置1Bでは、上記した計4種類の表示モード間で、表示モードの切り替えがなされるようになっている。これにより本変形例の表示装置1Bでは、これまで説明した表示装置1,1Aと比べ、更に多様な表示モード間での切り替えが実現される。以下、このような制御部18Bによる表示モードの切り替え動作について、詳細に説明する。
【0058】
(直視表示モード)
まず、図9(A),(B)に示した直視表示モードの際には、制御部18Bは、図9(A)に示したように、液晶素子19から出射される映像光がp偏光(p偏光L2p)となるように、この液晶素子19の動作を制御する。これにより、図9(A)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、偏光ビームスプリッタ15Bを透過し(p偏光L3p)、直視用表示部10A側へ選択的に出射される。その結果、この直視用表示部10Aにおける直視表示のみが行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、直視表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。
【0059】
(投射表示モード)
また、図10(A),(B)に示した投射表示モードの際には、制御部18Bは、図10(A)に示したように、液晶素子19から出射される映像光がs偏光(s偏光L2s)となるように、この液晶素子19の動作を制御する。これにより、図10(A)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、偏光ビームスプリッタ15Bにおいて反射され(s偏光L3s)、投射レンズ16B側へ選択的に出射される。その結果、この投射レンズ16Bを用いた投射表示のみが行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、投射表示モードへ表示モードの切り替えがなされる。
【0060】
(双方表示モード1(同一画像表示))
一方、図11(A),(B)に示した双方表示モード1(同一画像表示)の際には、制御部18Bは、図11(A)に示したように、液晶素子19から出射される映像光がp偏光(p偏光L2p)およびs偏光(s偏光L2s)となるように、この液晶素子19の動作を制御する。これにより、図11(A),(B)に示したように、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光は、偏光ビームスプリッタ15Bを透過する(p偏光L3p)と共に、偏光ビームスプリッタ15Bにおいて反射される(s偏光L3s)。したがって、この映像光は、直視用表示部10A側および投射レンズ16B側の双方へ出射される。その結果、直視用表示部10Aにおける直視表示および投射レンズ16Bを用いた投射表示が、それぞれ行われる(図中の「画像A」参照)。すなわち、双方表示モード1(同一画像表示)へ表示モードの切り替えがなされる。また、この双方表示モード1では、図中に示したように、直視表示および投射表示の双方において同一画像(ここでは「画像A」)が表示されることから、前述した「第1の双方表示モード」に対応している。
【0061】
ここで、この双方表示モード1(同一画像表示:第1の双方表示モード)では、液晶素子19において映像光の偏光状態を制御する手法としては、以下の2つの手法が挙げられる。
【0062】
1つ目の手法は、液晶素子19から出射される映像光において、2種類の偏光(ここでは、p偏光L3pおよびs偏光L3s)が混在した状態となるように、制御部18Bによって液晶素子19の動作を制御するというものである。すなわち、液晶素子19において偏光角を制御することによって、直視用表示部10A側および投射レンズ16B側への出射光の分光比を制御するという手法である。換言すると、液晶素子19へ入射した映像光をp偏光やs偏光として出射するのではなく、偏光の回転角を0°〜90°の中間位置に設定するようにする。なお、このとき制御部18Bによって、液晶素子19から出射される映像光における2種類の偏光(p偏光L3pおよびs偏光L3s)の混在比を制御することにより、直視表示と投射表示とにおける輝度比を制御するようにしてもよい。
【0063】
2つ目の手法は、液晶素子19から出射される映像光の偏光状態が、2種類(ここではp偏光L3pおよびs偏光L3s)の間で時分割に切り替わって出射されるように、制御部18Bによって液晶素子19の動作を制御するというものである。なお、このとき制御部18Bによって、2種類の偏光状態からなる映像光(p偏光L3pおよびs偏光L3s)の各出射期間における光源11の発光光量を個別に制御することにより、直視表示および投射表示での輝度を個別に制御するようにしてもよい。
【0064】
(双方表示モード2(別画像表示))
他方、図12(A),(B)に示した双方表示モード2(別画像表示)の際には、制御部18Bは、以下説明する「第1の期間」と「第2の期間」とが時分割で(例えばフレーム単位で)設けられるように、反射型液晶素子13および液晶素子19の動作をそれぞれ制御する。上記した「第1の期間」とは、一の映像光(例えば、図12(A)中に示した直視表示用の「画像A」に対応)が反射型液晶素子13から出射されると共に、液晶素子19により一の偏光状態(ここではp偏光L3p)に制御される期間のことである。一方、「第2の期間」とは、他の映像光(例えば、図12(B)中に示した投射表示用の「画像B」に対応)が反射型液晶素子13から出射されると共に、液晶素子19により他の偏光状態(ここではs偏光L3s)に制御される期間である。制御部18Bは、このような2つの期間が例えば交互に切り替わるように、反射型液晶素子13および液晶素子19の動作をそれぞれ制御する。
【0065】
これにより、「第1の期間」では、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光(p偏光L1p)は、液晶素子19によってその偏光状態が制御されてp偏光L2pとなり、偏光ビームスプリッタ15Bを透過する(p偏光L3p)。したがって、この「第1の期間」では、映像光が直視用表示部10A側へ選択的に出射され、この直視用表示部10Aにおいて例えば「画像A」の直視表示のみが行われる。
【0066】
一方、「第2の期間」では、偏光ビームスプリッタ14から出射された映像光(p偏光L1p)は、液晶素子19によってその偏光状態が制御されてs偏光L2sとなり、偏光ビームスプリッタ15Bにおいて反射される(s偏光L3s)。したがって、この「第2の期間」では、映像光が投射レンズ16B側へ選択的に出射され、この投射レンズ16Bを用いて例えば「画像B」の投射表示のみが行われる。
【0067】
このようにしてこの双方表示モード2では、図中に示したように、直視表示と投射表示とで別画像(ここでは「画像A」,「画像B」)が表示されることから、前述した「第2の双方表示モード」に対応している。なお、このとき制御部18Bによって、「第1の期間」および「第2の期間」における光源11の発光光量を個別に制御することにより、直視表示および投射表示での輝度を個別に制御するようにしてもよい。
【0068】
なお、この双方表示モード2では、例えば元の画像が1秒間に30フレーム(30fps)の画像である場合、15フレーム分は直視用表示部10A側へ出力され、残りの15フレーム分は投射レンズ16B側へ出力されることになる。すなわち、時間分割によりフレームレートが半分になるが、例えば元の画像を2倍のフレームレートにして駆動周波数も2倍とすることにより、そのようなフレームレートの低下を回避することが可能である。
【0069】
以上のように本変形例では、制御部18Bにおいて、上記した計4種類の表示モード(「直視表示モード」、「投射表示モード」、「双方表示モード1(同一画像表示)」および「双方表示モード2(別画像表示)」)間で表示モードの切り替えがなされるように、反射型液晶素子13および液晶素子19の動作をそれぞれ制御する。これにより、本変形例の表示装置1Bでは、これまで説明した表示装置1,1Aと比べ、更に多様な表示モード間での切り替えを実現することができ、ユーザにおける利便性を更に向上させることが可能となる。
【0070】
また、上記した「双方表示モード2」では、直視表示と投射表示とで別画像(「画像A」,「画像B」)が表示されるようにしたので、例えば、投射表示では撮影された映像を表示する一方、直視表示ではコントロールパネルを表示してタッチパネル操作に利用する、といった使用方法等を実現することが可能となる。
【0071】
[変形例3]
図13は、変形例3に係る表示装置(表示装置1C)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)をそれぞれ示す。なお、図13(B)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0072】
本変形例の表示装置1Cは、上記実施の形態の表示装置1において、光源11、コリメータレンズ12、反射型液晶素子13および偏光ビームスプリッタ14の代わりに、赤色光源11R、緑色光源11G、青色光源11B、コリメータレンズ12R,12G,12B、ダイクロイックミラー14C1,14C2およびDMD(Digital Micromirror Device)13Cを設けるようにしたものである。すなわち、表示装置1と比較して、ビームスプリッタ15の前段に位置する、直視表示および投射表示の双方に用いる光学系の構成を変更したものとなっている。
【0073】
赤色光源11R、緑色光源11Gおよび青色光源11Bはそれぞれ、赤色光、緑色光または青色光を発する3種類の光源である。これらの光源により光源部が構成されており、例えばこれら3種類の光源として、赤色LED、緑色LEDおよび青色LEDを用いることが可能である。ただし、赤色レーザ、緑色レーザおよび青色レーザ等を使用するようにしてもよく、あるいはLEDとレーザとを混在させて用いるようにしてもよい。なお、一例として、赤色光の波長λr=600〜700nm程度、緑色光の波長λg=500〜600nm程度、青色光の波長λb=400〜500nm程度である。
【0074】
コリメータレンズ12G,12Bは、緑色光源11Gから出射された緑色光および青色光源11Bから出射された青色光をそれぞれコリメートして(平行光として)、ダイクロイックミラー14C1と結合するためのレンズである。同様に、コリメータレンズ12Rは、赤色光源11Rから出射された赤色光をコリメートして(平行光として)、ダイクロイックミラー14C2と結合するためのレンズである。すなわち、コリメータレンズ12R,12G,12Gは、3種類の光源(赤色光源11R、緑色光源11Gおよび青色光源11B)からの各入射光(赤色光、緑色光および青色光)を、個別に平行光として出射するようになっている。このため、本変形例の表示装置1Cでは、光源の数(ここでは3つ)と同数のコリメータレンズ(ここでは、3つのコリメータレンズ12R,12G,12B)が設けられている。
【0075】
ダイクロイックミラー14C1は、コリメータレンズ12Bにより平行光とされて入射した青色光を選択的に透過させる一方、コリメータレンズ12Gにより平行光とされて入射した緑色レーザ光を選択的に反射させるミラーである。ダイクロイックミラー14C2は、ダイクロイックミラー14C1から出射した緑色光および青色光を選択的に透過させる一方、コリメータレンズ12Rにより平行光とされて入射した赤色光を選択的に反射させるミラーである。これにより、赤色光、緑色光および青色光に対する色合成(光路合成)がなされる。すなわち、ダイクロイックミラー14C1,14C2全体として、コリメータレンズ12R,12G,12Bから出射された各平行光に対して光路合成を行うようになっている。なお、このようなダイクロイックミラー14C1,14C2の代わりに、一対のダイクロイックプリズムを設けるようにしてもよい。
【0076】
DMD13Cは、赤色光源11R、緑色光源11Gおよび青色光源11Bからそれぞれ出射された各色光を、制御部18から供給される映像信号に基づいて変調し、映像光を出射する光変調素子である。具体的には、ミラー傾斜のスイッチングを制御することによって反射光の光量を制御し、ビーム画像を生成するようになっている。
【0077】
本変形例の表示装置1Cでは、赤色光源11R、緑色光源11Gおよび青色光源11Bからそれぞれ出射された各色光は、コリメータレンズ12R,12G,12Bによってそれぞれコリメートされ、平行光となる。次いで、このようにして平行光とされた各色光は、ダイクロイックミラー14C1,14C2によって色合成(光路合成)がなされる。光路合成がなされた各平行光はDMD13Cへ入射し、映像信号に基づいて変調されつつ反射されることにより、映像光として出射する。なお、その後の動作については表示装置1と同様である。
【0078】
この際、赤色光源11R、緑色光源11Gおよび青色光源11Bはそれぞれ、時分割的に順次発光(パルス発光)し、各光(赤色光,緑色光,青色光)を出射する。そして、DMD13Cでは、各色成分(赤色成分、緑色成分、青色成分)の映像信号に基づいて、対応する色光が時分割的に順次変調される。これにより、映像信号に基づくカラー映像表示が表示装置1Cにおいてなされる。
【0079】
このような構成の本変形例の表示装置1Cにおいても、上記実施の形態の表示装置1と同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。すなわち、制御部18において、直視表示モードおよび双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、多様な表示モード間での切り替えを行うことができ、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。
【0080】
[変形例4]
図14は、変形例4に係る表示装置(表示装置1D)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は側面構成(Z−X平面構成)を、表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)をそれぞれ示す。なお、図14(A)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0081】
本変形例の表示装置1Dは、上記変形例1の表示装置1Aにおいて、光源11、コリメータレンズ12、反射型液晶素子13および偏光ビームスプリッタ14の代わりに、赤色光源11R、緑色光源11G、青色光源11B、コリメータレンズ12R,12G,12B、ダイクロイックミラー14C1,14C2およびDMD13Cを設けるようにしたものである。すなわち、上記変形例3と同様に、表示装置1Aにおけるビームスプリッタ15の前段に位置する、直視表示および投射表示の双方に用いる光学系の構成を変更したものとなっている。
【0082】
本変形例の表示装置1Dにおいても、上記変形例1の表示装置1Aと同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。すなわち、制御部18において、投射表示モードおよび双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、ビームスプリッタ15の出し入れ動作を制御する。これにより、多様な表示モード間での切り替えを行うことができ、ユーザにおける利便性を向上させることが可能となる。
【0083】
[変形例5]
図15は、変形例5に係る表示装置(表示装置1E)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)をそれぞれ示す。なお、図15(B)では図示の簡略化のため、一部の構成のみを代表して示している。
【0084】
本変形例の表示装置1Eでは、まず、上記変形例2の表示装置1Bにおいて、光源11、コリメータレンズ12、反射型液晶素子13および偏光ビームスプリッタ14の代わりに、赤色光源11R、緑色光源11G、青色光源11B、コリメータレンズ12R,12G,12B、ダイクロイックミラー14C1,14C2およびDMD13Cを備えている。すなわち、上記変形例3,4と同様に、表示装置1Bにおける液晶素子19の前段に位置する、直視表示および投射表示の双方に用いる光学系の構成を変更したものとなっている。
【0085】
この表示装置1Eではまた、DMD13Cと液晶素子19との間の光路上に、偏光子19Eを更に備えている。この偏光子19Eは、DMD13Cから出射される無偏光からなる映像光を所定の偏光(ここではp偏光L1p)にして、液晶素子19へ出射する素子である。すなわち、偏光子19Eは、入射した無偏光の映像光のうち、特定の偏光(ここではp偏光)を選択的に透過する一方、他の偏光(ここではs偏光)を選択的に反射するようになっている。本変形例においてこのような偏光子19Eを設けているのは、DMD13Cはミラー素子であることから、出射光が無偏光となるためである。このような偏光子19Eが設けられていることにより、本変形例の表示装置1Eにおいても、変形例2の表示装置1Bと同様に、液晶素子19に対して特定の偏光(ここではp偏光L1p)からなる映像光を入射させることが可能となる。
【0086】
したがって、本変形例の表示装置1Eにおいても、上記変形例2の表示装置1Bと同様の作用により同様の効果を得ることが可能である。すなわち、制御部18Bにおいて、4種類の表示モード(「直視表示モード」、「投射表示モード」、「双方表示モード1(同一画像表示)」および「双方表示モード2(別画像表示)」)間で表示モードの切り替えがなされるように、反射型液晶素子13および液晶素子19の動作をそれぞれ制御する。これにより、更に多様な表示モード間での切り替えを実現することができ、ユーザにおける利便性を更に向上させることが可能となる。
【0087】
[変形例6]
図16は、変形例6に係る表示装置(表示装置1F)の全体構成を模式的に表したものであり、(A)は表面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、(B)は側面構成(Y−Z平面構成)を、(C)は背面側から見た平面構成(X−Y平面構成)を、それぞれ示す。なお、これらの図では図示の簡略化のため、一部の構成を適宜省略して示している(例えば、各図において、制御部18の図示は省略している)。
【0088】
本変形例の表示装置1Fは、上記実施の形態の表示装置1において、一対の拡大光学系としてのエキスパンダーレンズ16A(16A1,16A2)とプリズム17Aとの間の光路上に、一対のミラー17A1,17A2を更に設けるようにしたものである。
【0089】
ミラー17A1,17A2はそれぞれ、エキスパンダーレンズ16Aからの出射光(映像光)の光路を折り返して(ここでは、Y軸方向に沿って略180°折り返して)、プリズム17Aへその出射光を出力するものである。なお、これらのミラー17A1,17A2が、本発明における「反射光学系」の一具体例に対応している。
【0090】
このような構成により本変形例の表示装置1Fでは、上記実施の形態の効果に加え、直視用表示部10A側から見た投影面積を小さくすることができ、X−Y平面上での筐体100の小型化を図ることが可能となる。
【0091】
なお、本変形例では、実施の形態の表示装置1において上記したミラー17A1,17A2を設けた例について説明したが、これには限られず、変形例1〜5に係る表示装置1A〜1Eにおいて、そのようなミラー17A1,17A2を設けるようにしてもよい。
【0092】
[その他の変形例]
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
【0093】
例えば、上記実施の形態等では、反射面およびスクリーンをプリズムを用いて作成した場合について説明したが、これらは別体でもよく、例えば外面で反射する反射ミラーと、入射面側に拡散剤を塗布したスクリーンとを用いるようにしてもよい。また、直視用表示部(スクリーン)としては拡散剤を塗布する例を示しているが、光が散乱されて透過していけばよいので、例えばシボ面や砂掛けを用いて半透明にする等、手法は拡散剤の塗布に限られない。
【0094】
また、上記変形例3〜5では、光源として赤色光源、緑色光源および青色光源の3種類の光源を用いた場合について説明したが、これには限られず、例えば、白色LED、コリメータレンズおよび切り替え式のカラーフィルタを用いるようにしてもよい。この切り替え式のカラーフィルタとは、一般的にカラーホイールと呼ばれ、DMDを使用するプロジェクタでは一般的に利用されているものである。このカラーホイールは、複数の色のカラーフィルタが円盤の円周上に取り付けられているものであり、回転させて使用されるようになっている。ここでは、白色LEDから出射してコリメータレンズにより概ね平行光とされた光の光路を、カラーフィルタによって遮るように配置する。カラーホイールの円盤を回転させることにより、カラーフィルタに応じた色が時間分割で繰り返し透過していくようになる。したがって、赤、緑、青の各色のカラーフィルタを配置し、円盤を回転させるようにすれば、赤色→緑色→青色の各色光が周期的に順次出射されることになり、上記変形例3〜5と同様の光源として用いることが可能となる。
【0095】
更に、上記実施の形態等では、表示モード切替スイッチSW1(切替部)への(ユーザによる)操作に応じた制御部18からの制御に従って、光学部材に対する映像光の出射方向制御がなされることにより、表示モードの切り替えがなされる場合について説明したが、この場合には限られない。例えば、上記変形例2,5を除いた例(上記実施の形態および上記変形例1,3,4,6等)では、そのような制御部18による制御を介さずに(電気的な制御を介さずに)、表示モードの切り替えがなされるようにしてもよい。すなわち、表示モード切替スイッチSW1への操作に応じて、直接(機械的に)、光学部材に対する映像光の出射方向制御(この場合、ビームスプリッタ15に対する出し入れ制御)がなされることにより、表示モードの切り替えがなされるようにしてもよい。また、同様に、上記実施の形態等では、ピント調整スイッチSW2への(ユーザによる)操作に応じた制御部18からの制御に従って、ピント調整(投射レンズ16Bの光軸方向への移動)がなされる場合について説明したが、この場合には限られない。例えば、上記実施の形態等において、そのような制御部18による制御を介さずに(電気的な制御を介さずに)、ピント調整がなされるようにしてもよい。すなわち、ピント調整スイッチSW2への操作に応じて、直接(機械的に)、ピント調整(投射レンズ16Bの光軸方向への移動)がなされるようにしてもよい。
【0096】
加えて、上記実施の形態等では、1種類や3種類の光源を用いて光源部を構成する場合について説明したが、例えば2種類や4種類以上の光源を用いるようにしてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態等では、光変調素子が反射型の液晶素子である場合を例に挙げて説明したが、この場合には限られず、例えば透過型の液晶素子であってもよく、更には、液晶素子以外の光変調素子であってもよい。
【0098】
更に、上記実施の形態等では、表示装置の各構成要素(光学系)を具体的に挙げて説明したが、全ての構成要素を備える必要はなく、また、他の構成要素を更に備えていてもよい。
【0099】
本発明の表示装置は、元々モニター画面(直視用表示部)を搭載している電子機器(例えば、ビデオカメラやデジタルカメラ、携帯電話等の携帯機器)や、元々プロジェクタ機能を搭載している電子機器などに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F…表示装置、10A…直視用表示部、10B…投射用光出射部、100…筐体、11…光源、11R…赤色光源、11G…緑色光源、11B…青色光源、12,12R,12G,12B…コリメータレンズ、13…反射型液晶素子、13C…DMD、14…偏光ビームスプリッタ、14C1,14C2…ダイクロイックミラー、15…ビームスプリッタ、15B…偏光ビームスプリッタ、16A…エキスパンダーレンズ、16B…投射レンズ、17A…プリズム、17A1,17A2,17B1,17B2…ミラー、18,18B…制御部、19…液晶素子、19E…偏光子、SW1…表示モード切替スイッチ、SW2…ピント調整スイッチ、S1…反射面、S2…拡散・透過面、L1p,L2p,L3p…p偏光、L2s,L3s…s偏光。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
前記光源部からの光を映像信号に基づいて変調し、映像光を出射する光変調素子と、
前記映像光に基づいて直視表示を行う直視用表示部と、
前記映像光に基づいて、被投射面に対する投射表示を行う投射光学系と、
前記光変調素子から入射した映像光を、前記直視用表示部および前記投射光学系のうちの少なくとも一方の側へ出射する光学部材と、
前記映像光が前記直視用表示部側へ選択的に出射される直視表示モードと、前記映像光が前記投射光学系側へ選択的に出射される投射表示モードと、前記映像光が前記直視用表示部側および前記投射光学系側の双方へ出射される双方表示モードとのうち、少なくとも前記双方表示モードを含む2種類以上の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、前記光学部材に対して前記映像光の出射方向制御を行うための切替部と
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記光学部材が、
前記映像光の偏光状態を制御して出射する偏光制御素子と、
前記偏光制御素子から出射した映像光を、その偏光状態に応じて、前記直視用表示部および前記投射光学系のうちの少なくとも一方の側へ出射する偏光ビームスプリッタとからなり、
前記切替部への操作に応じて前記出射方向制御を行う制御部を更に備えた
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記直視表示モード、前記投射表示モードおよび前記双方表示モードの3種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、前記偏光制御素子の動作を制御する
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記双方表示モードが、
前記直視表示および前記投射表示の双方において同一画像が表示される第1の双方表示モードと、
前記直視表示と前記投射表示とで別画像が表示される第2の双方表示モードとからなり、
前記制御部は、更に、前記第1および第2の双方表示モード間での切り替えもがなされるように、少なくとも前記偏光制御素子における動作を制御する
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2の双方表示モードの際に、
一の映像光が前記光変調素子から出射されて前記偏光制御素子により一の偏光状態に制御される第1の期間と、
他の映像光が前記光変調素子から出射されて前記偏光制御素子により他の偏光状態に制御される第2の期間と
が時分割で設けられるように、前記光変調素子および前記偏光制御素子の動作を制御する
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1および第2の期間において前記光源部の発光光量を個別に制御することにより、前記直視表示および前記投射表示での輝度を個別に制御する
請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1の双方表示モードの際に、
前記映像光に2種類の偏光が混在した状態となるように、前記偏光制御素子の動作を制御する
請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記映像光における前記2種類の偏光の混在比を制御することにより、前記直視表示と前記投射表示とにおける輝度比を制御する
請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1の双方表示モードの際に、
前記映像光の偏光状態が2種類の間で時分割に切り替わって出射されるように、前記偏光制御素子の動作を制御する
請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記2種類の偏光状態からなる映像光の各出射期間において前記光源部の発光光量を個別に制御することにより、前記直視表示および前記投射表示での輝度を個別に制御する
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記光変調素子から出射される映像光が無偏光であり、
その無偏光からなる映像光を所定の偏光にして前記偏光制御素子へ出射する偏光子を更に備えた
請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記光学部材が、前記映像光の光路に対する出し入れ動作がなされるビームスプリッタからなる
請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記切替部への操作に応じて、前記ビームスプリッタの出し入れ制御を行う制御部を更に備えた
請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記直視表示モードおよび前記双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、前記ビームスプリッタの出し入れ動作を制御する
請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記投射表示モードおよび前記双方表示モードの2種類の表示モード間で表示モードの切り替えがなされるように、前記ビームスプリッタの出し入れ動作を制御する
請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
前記光学部材と前記直視用表示部との間に、
前記直視用表示部における水平方向および垂直方向のうちの一方に沿って前記映像光のビーム径を拡大させる第1の拡大光学系と、
他方に沿って前記映像光のビーム径を拡大させる第2の拡大光学系と
を更に備えた
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1および第2の拡大光学系の間に、前記映像光の光路を折り返すための反射光学系を更に備えた
請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記光源部は、白色光を発する1種類の光源を有する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項19】
前記光源部は、赤色光、緑色光または青色光を発する3種類の光源を有する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項20】
前記光変調素子が、液晶素子またはDMD(Digital Micromirror Device)である
請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−68319(P2012−68319A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211227(P2010−211227)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】