説明

表示装置

【課題】特に、幾何図形や文字といった、単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる表示装置を提供する。
【解決手段】複数の色に対応する複数の副画素から成る単位画素が配置された画像表示部と、画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける窓部を有する光学素子とを備える表示装置において、画像表示部の副画素の色配列または光学素子の窓部の配列を、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
視差のある2つ(または、それ以上)の画像(以下、単に「視差画像」と呼ぶ場合がある)を画像観察者が観察することで立体視を実現する表示装置がある。この種の表示装置において、立体視を実現する手法には様々な方式のものがあり、その中でもバリア方式やレンズ方式などが主流となっている。
【0003】
これらの方式の場合、画像表示部の表示面側に、視差画像を立体的に知覚することを可能にする特殊な光学素子、即ち、バリアやレンズなどといった光学素子を配し、当該光学素子によって画像表示部から出射される光の方向を制御する。一方、画像表示部側では、2視差の立体画像(三次元画像)ならば右眼用、左眼用と、多視差の立体画像ならば1視点用、2視点用、3視点用、・・・と、視点位置に応じて画素を振り分ける制御を行う。それ故に、立体画像は、同じ表示装置で表示する平面画像(二次元画像)と比較すると、各視点に対する画素数が減少するために解像度の劣化が起きる。
【0004】
その対策として、従来は、バリアの機能を持つバックライトの発光画素を、階段状の斜め発光画素列とすることにより、水平方向の解像度の劣化を抑制するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−44181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バリアを階段状とした上記の従来技術では、自然画を表示する場合は問題ないのであるが、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する場合には、解像度の劣化以上に視認性が悪化する。何故なら、単調な画素の集合から成る画像の視点への振り分けの場合、同じ列、行、斜めなどの情報が欠落するため、幾何図形や文字のときに画像の欠損となり、色づきや情報の欠落などが起きるためである。
【0007】
尚、以上では、立体画像(三次元画像)を表示する表示装置について述べたが、バリアなどの光学素子で画像表示部から出射される光の方向を制御し、画像表示部を見る角度で異なる画像を表示可能な表示装置も同様の原理である。従って、上記の問題は、立体画像を表示する表示装置に限らず、見る角度で異なる画像を表示する表示装置についても同様に言える。
【0008】
従って、本開示の目的は、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための、本開示の表示装置は、
複数の色に対応する複数の副画素から成る単位画素が配置された画像表示部、及び、
画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける窓部を有する光学素子
を備えており、
画像表示部の副画素の色配列または光学素子の窓部の配列は、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように設定された構成となっている。
【0010】
ここで、「行方向」とは、画素行において画素が配列されている方向、即ち、画素行に沿う方向を言う。また、「列方向」とは、画素列において画素が配列されている方向、即ち、画素列に沿う方向を言う。
【0011】
上記の構成の表示装置において、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点へ振り分ける際に、同じ列、行、斜めなどの情報が欠落するのを回避することができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示の表示装置によれば、単調な画素の集合から成る画像を視点へ振り分ける際に、同じ列、行、斜めなどの情報が欠落するのを回避できるため、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施形態に係るパララックスバリア方式の立体画像表示装置を仮想的に分離したときの模式的な斜視図である。
【図2】図2は、実施形態に係るパララックスバリア方式の立体画像表示装置の平断面図である。
【図3】図3は、2視差の場合のパララックスバリア方式の原理について説明する概略図である。
【図4】図4は、多視差方式における各視点に対する画素行/画素列の各画素の振り分けについて説明する図である。
【図5】図5は、画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列が規則性を持つときの3視差の場合の不具合について説明する図である。
【図6】図6は、背景色が緑の画面に「田」の黒文字を表示する場合の2D表示(A)と3D表示(B)の表示画像を示す図である。
【図7】図7は、画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列が規則性を持つときの4視差の場合における不具合について説明する図である。
【図8】図8は、画像表示部の画素がストライプ配列で、パララックスバリアの透過部がデルタ配列の下での4視差の場合における不具合について説明する図である。
【図9】図9は、図7の場合について更に考察するのに用いる図である。
【図10】図10は、一般例としてのN視差の場合の従来技術(A)及び本実施形態(B)について説明する図である。
【図11】図11は、実施例1に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図12】図12は、実施例2に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図13】図13は、実施例3に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図14】図14は、実施例4に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図15】図15は、実施例5に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図16】図16は、実施例6に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図17】図17は、実施例7に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図18】図18は、実施例8について説明する図である。
【図19】図19は、実施例9に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。
【図20】図20は、変形例に係る画像表示部の画素の色配列を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、実施形態に基づき本開示について説明する。本開示は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値などは例示である。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の表示装置、全般に関する説明
2.実施形態に係る立体画像表示装置
【0015】
[本開示の表示装置、全般に関する説明]
本開示の表示装置は、複数の色に対応する複数の副画素から成る単位画素が配置された画像表示部と、画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける、換言すれば、複数の視点の位置に応じて副画素を振り分ける光学素子とを備える。単位画素は、カラー画像を形成する1単位となり、例えば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3原色に対応する3つの副画素(サブピクセル)から成る。
【0016】
単位画素は、RGBの3原色に対応する副画素の組合せから成る構成に限られるものではない。単位画素は、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、黄色(Y)などの補色に対応する副画素の組合せから成る構成や、3原色に対応する副画素に更に1色あるいは複数色に対応する副画素を加えた構成とすることができる。より具体的には、例えば、輝度向上のために白色(W)に対応する副画素を加えて単位画素を構成したり、色再現範囲を拡大するために黄色(Y)などの補色に対応する少なくとも1つの副画素を加えて単位画素を構成したりすることができる。
【0017】
本開示の表示装置は、画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分けることによって複数の画像を表示する。この種の表示装置としては、例えば、視差のある2つ(または、それ以上)の画像(以下、単に「視差画像」と呼ぶ場合がある)を画像観察者が観察することで立体視を実現する立体画像表示装置を例示することができる。立体画像表示装置は、眼鏡によって視差画像を左右の眼に分離して入力する眼鏡方式と、眼鏡を使用することなく、特殊な光学素子を通して視差画像を左右の眼に入力する裸眼方式とに大別される。
【0018】
裸眼方式の立体画像表示装置にあっては、特殊な光学素子が、画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける、換言すれば、複数の視点の位置に応じて副画素を振り分けることにより、画像観察者に対して視差画像を立体的に知覚させる(立体画像として提供する)ことを可能にする。この特殊な光学素子を用いる立体画像表示装置には、当該特殊な光学素子として、パララックスバリアを用いるパララックスバリア方式、レンチキュラーレンズを用いるレンチキュラーレンズ方式、液晶レンズを用いる液晶レンズ方式など、種々の方式のものがある。
【0019】
画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分けることによって複数の画像を表示する表示装置としては、立体画像表示装置の他にも、例えば、複数画面表示装置(例えば、所謂2画面表示装置)を例示することができる。複数画面表示装置は、画像観察者が画像表示部を観察する角度によって異なる画像を表示することで、当該画像表示部が表示する複数の二次元画像を複数の画像観察者に対して別々に提供する。
【0020】
本開示の表示装置に用いられる画像表示部として、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンス表示パネル、プラズマ表示パネルなどといった、周知の表示パネルを用いることができる。後述する実施形態に係る立体画像表示装置においては、透過型の液晶表示パネルを画像表示部として用いる。
【0021】
液晶表示パネルは、例えば、透明共通電極を備えるフロントパネル(基板またはカラーフィルタ基板など)、透明画素電極を備えるリアパネル(基板またはアレイ基板など)、及び、フロントパネルとリアパネルとの間に配置された液晶材料から成る。液晶表示パネルの動作モードは特に限定するものではない。所謂TNモードで駆動される構成であってもよいし、VAモードあるいはIPSモードで駆動される構成であってもよい。
【0022】
画像表示部の画素(ピクセル)の数M×Nを(M,N)で表記したとき、(M,N)の値として、具体的には、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2024,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができる。但し、これらの値に限定するものではない。
【0023】
透過型の液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト部(照明部)として、周知の照明装置を用いることができる。照明部の構成は、特に限定するものではない。バックライト部は、光源、プリズムシート、拡散シート、導光板などといった周知の部材から構成することができる。
【0024】
画像表示部を駆動する駆動回路は、周知の回路素子などを用いて成る種々の回路から構成することができる。
【0025】
本開示の表示装置にあっては、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように、画像表示部の副画素の色配列を設定することとする。
【0026】
あるいは又、本開示の表示装置にあっては、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように、光学素子の窓部の配列を設定することとする。
【0027】
このように、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点へ振り分ける際に、同じ列、行、斜めなどの情報が欠落するのを回避することができる。これにより、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0028】
本明細書に示す各種の条件は、厳密に成立する場合の他、実質的に成立する場合にも満たされる。設計上あるいは製造上生ずる種々のばらつきの存在は許容される。
【0029】
[実施形態に係る立体画像表示装置]
以下では、本開示の表示装置について、例えば、立体画像表示装置を例に挙げて説明するものとする。また、画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分けることによって視差画像を立体画像として知覚させる(提供する)光学素子としてパララックスバリアを用いるパララックスバリア方式の立体画像表示装置を、実施形態に係る立体画像表示装置とする。
【0030】
図1は、実施形態に係るパララックスバリア方式の立体画像表示装置を仮想的に分離したときの模式的な斜視図である。
【0031】
図1に示すように、実施形態に係る立体画像表示装置1は、視差画像を表示可能な画像表示部10、視差画像を立体画像として知覚させる(提供する)光学素子であるパララックスバリア20、及び、画像表示部10の背面側に配されたバックライト部30を備えている。
【0032】
画像表示部10は、例えば、液晶表示パネルから成る。液晶表示パネルは、例えば、フロントパネル11、リアパネル12、及び、フロントパネル11とリアパネル12との間に配置された液晶材料(図示せず)から成る。フロントパネル11は、全画素共通に設けられた透明共通電極を備えている。リアパネル12には、画素40が二次元マトリックス状に配置されている。リアパネル12は、画素40毎に設けられた透明画素電極を備えている。
【0033】
パララックスバリア20には、バリア(遮光部)が選択的に形成される可変バリアと、バリアが固定的に形成された固定バリアとがある。可変バリアは、バリアが形成された状態で視差画像を立体画像(三次元画像)として知覚させる機能を果たし、バリアが形成されない状態ではその機能を果たさない。従って、通常の平面画像(二次元画像)を表示するときは、バリアが形成されない状態に維持される。
【0034】
一方、固定バリアは、常に視差画像を立体画像として知覚させる機能を果たす状態にある。従って、平面画像をも表示可能な立体画像表示装置において、パララックスバリア20として固定バリアを用いる場合は、平面画像を表示するときは、右眼用の画像及び左眼用の画像として視差のない2つの画像を画像表示部10に表示することになる。
【0035】
本実施形態に係る立体画像表示装置1にあっては、パララックスバリア20として、可変バリアを使用することとする。また、可変バリアとして、例えば、液晶を用いてバリア(遮光部)を形成する液晶方式のパララックスバリアを用いることとする。但し、パララックスバリア20として固定バリアの使用を排除するものではない。
【0036】
液晶方式のパララックスバリア20は、2枚のガラス基板21,22と、これらガラス基板21,22間の密閉空間に液晶材料が封入されて成る液晶層23とを有する。ここでは、図面の簡略化のために、ガラス基板21,22間に液晶材料を封止する封止部については図示を省略している。ガラス基板21,22の一方には、画像表示部10の画素列における画素が配列される方向(列方向)、即ち、垂直方向(図におけるY方向)に沿ってストライプ状の透明電極が一定の間隔で形成されている。ガラス基板21,22の他方には、ほぼ全面に亘って透明共通電極が形成されている。
【0037】
この液晶方式のパララックスバリア20において、ストライプ状の透明電極と透明共通電極との間に電圧を印加すると、ストライプ状の透明電極に対応してストライプ状に遮光部(バリア)24が一定の間隔で形成される。図1では、遮光部24をハッチングで示している。そして、これらストライプ状の遮光部24の間が透過部25となる。図1では、透過部25を白抜きで示している。パララックスバリア20の透過部25は、画像表示部10から画素(副画素)40の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける光学素子の窓部に相当する。
【0038】
上述した構成の液晶方式のパララックスバリア20は、画像表示部10との組み合わせで用いられ、当該画像表示部10によって表示された視差画像を立体的に知覚することを可能にする光学素子としての機能を持つ。すなわち、ストライプ状の透明電極と透明共通電極との間に電圧を印加し、ストライプ状の遮光部24とストライプ状の透過部25とを一定の間隔で交互に形成することで、画像表示部10によって表示された視差画像を画像観察者に立体画素(三次元画像)として知覚させる(提供する)ことができる。
【0039】
逆に、ストライプ状の透明電極と透明共通電極との間に電圧を印加しないときは、液晶層23は全面に亘って透過状態(透過部)となる。この場合は、液晶方式のパララックスバリア20は、画像表示部10によって表示された視差画像を立体的に知覚することを可能にする光学素子としての機能を果たさない(持たない)。従って、ストライプ状の透明電極と透明共通電極との間に電圧を印加しないときは、立体画像の表示ではなく、通常の平面画像(二次元画像)の表示となる。
【0040】
バックライト部30は、画像表示部10をその背面側から全面に亘って照明する面光源タイプの照明部である。バックライト部30の構成は、特に限定するものではない。バックライト部30は、光源、プリズムシート、拡散シート、導光板などといった、周知の部材から構成することができる。バックライト部30の光源としては、LEDや冷陰極管などといった、周知の光源を用いることができる。特に、LEDは、色再現域の広い光源である。
【0041】
図2は、実施形態に係る立体画像表示装置1の平断面図である。図2に示すように、液晶表示パネルから成る画像表示部10において、当該画像表示部10の背面、即ち、リアパネル12のバックライト部30側の面には偏光板13が設けられている。また、液晶方式のパララックスバリア20において、ガラス基板21の表示面側の面と、ガラス基板22の画像表示部10側の面にはそれぞれ偏光板26,27が設けられている。
【0042】
(パララックスバリア方式の原理)
ここで、パララックスバリア方式の原理について説明する。尚、パララックスバリア方式には、2視差方式、3視差以上の多視差方式、ステップバリア方式などがある。ここでは、2視差方式を例に挙げてパララックスバリア方式の原理の概略について、図3を用いて説明する。
【0043】
画像表示部10の行列状の画素配列において、各画素(副画素)は画素列の単位で、右眼用の画像を表示する右眼用の画素群R1,R3,R5,R7,R9と、左眼用の画像を表示する左眼用の画素群L2,L4,L6,L8,L10とに分類される。すなわち、各画素は、右眼用の画素群R1,R3,R5,R7,R9の画素列と、左眼用の画素群L2,L4,L6,L8,L10の画素列とが交互に配列された画素配列となっている。
【0044】
そして、右眼用の画素群R1,R3,R5,R7,R9には画素列単位で右眼用の信号源(図示せず)から右眼用の映像信号が供給される。また、左眼用の画素群L2,L4,L6,L8,L10には画素列単位で左眼用の信号源(図示せず)から左眼用の映像信号が供給される。これにより、画像表示部10上には、右眼用の画像と左眼用の画像との2つの画像、即ち、視差画像を表示することができる。
【0045】
画像表示部10上に視差画像が表示された状態において、図3の(A)に示すように、右眼用の画素群R1,R3,R5,R7,R9から出射された光線群は、パララックスバリア20の透過部25を通して視点2に達する。また、図3の(B)に示すように、左眼用の画素群L2,L4,L6,L8,L10から出射された光線群は、パララックスバリア20の透過部25を通して視点1に達する。
【0046】
このようにして、画像表示部10の表示面から所定距離をおいた位置にあっては、視点1の画像と視点2の画像が独立して観察される。すなわち、画像観察者の左眼と右眼とが視点1と視点2とに位置する、即ち、画像表示部10の表示面から所定距離だけ離れた位置で画像観察者が観察することで、画像表示部10によって表示された視差画像が、画像観察者の左右の眼に左眼用の画像と右眼用の画像として入射する。その結果、両眼視差が発生し、画像観察者は、画像表示部10に表示された視差画像を立体的に、即ち、立体画像として観察(知覚)することができる。
【0047】
以上、パララックスバリア方式の原理について2視差の場合を例に採って説明した。一般的には、図4に示すように、パララックスバリア20は、複数(本例では、4つ)の視点に対して各視点の位置に応じて画素行の各画素(副画素)を振り分けることによって複数の画像を表示する作用を為す。
【0048】
このように、視点の位置に応じて画素を振り分けて画像の表示を行う原理については、レンチキュラー方式や液晶レンズ方式などでも同様である。従って、画像表示部10から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける、換言すれば、複数の視点の位置に応じて副画素を振り分ける光学素子として、パララックスバリア20の他、レンチキュラーレンズや液晶レンズなどを用いることもできる。
【0049】
また、上記の実施形態では、パララックスバリア20を画像表示部10の表示面側に配する構成としたが、パララックスバリア20を画像表示部10の表示面と反対側、即ち、表示裏面側に配する構成とすることも可能である。
【0050】
更に、上記の実施形態では、立体画像表示装置を例示したが、立体画像表示装置の他にも、画像表示部を観察する角度によって異なる画像を表示する2画面表示装置など、複数の視点に対して各視点の位置に応じて副画素を振り分けることによって複数の画像を表示する表示装置全般に対しても適用可能である。
【0051】
(画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列について)
画像表示部10において、カラー画像を形成する単位となる1つの画素(即ち、単位画素)は、例えば、RGBの3原色に対応する3つの副画素(以下、単に「画素」と呼ぶ場合がある)から成る。これら副画素は図1に示す画素40に相当する。そして、画像表示部10の画素40の色配列として、RGBの3原色に対応する副画素が画素列単位で配列される所謂ストライプ配列が一般的に採用されている。
【0052】
一方、パララックスバリア20の透過部25の配列には、ステップバリア方式、デルタ(Δ)バリア方式、ストレートバリア(ストライブバリア)方式などがある。以下では、ステップバリア方式の配列をステップバリア配列と呼び、デルタバリア方式の配列をデルタバリア配列と呼び、ストレートバリア方式の配列をストレートバリア配列と呼ぶ場合がある。因みに、図1にあっては、図面の簡略化のために、ストレートバリア配列を図示している。
【0053】
このように、画像表示部10の画素40の色配列とパララックスバリア20の透過部25の配列はいずれも規則性を持った配列となっている。これにより、通常の平面画像(二次元画像)を表示する際は、良好な画像表示を行うことができる。しかし、立体画像(三次元画像)を表示する際は、各視点に振り分けられる画素が視点毎に色単位で、行(横)方向、列(縦)方向、あるいは、斜め方向に直線状の配列となるため、文字のつぶれや欠落、あるいは、色づきなどの不具合が生じることになる。この不具合について以下により具体的に説明する。
【0054】
3視差の場合の不具合について、図5を用いて説明する。図5において、(A)は画像表示部10の画素40のストライプ配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25のステップバリア方式の配列を、(C)は1視点目に振り分けられる画素をそれぞれ示している。図5の(A),(C)で画素中に付した番号は視点位置を表わしている。他の例の図においても同様とする。
【0055】
このような、3視差の場合の、画像表示部10の画素40のストライプ配列と、パララックスバリア20の透過部25のステップバリア配列との組合せによれば、図5の(C)に示すように、1視点目に振り分けられる画素が色単位で、行方向(横方向)及び列方向(縦方向)において直線状に連続する配列となる。これにより、背景色が単色で文字や幾何図形のような横一直線を含む文字や図形を表示する際に文字がつぶれる。
【0056】
ここで、理解を容易にするために、背景色が緑の画面に、「田」という直線の集合から成る黒文字を表示する場合を例に挙げると、二次元(2D)画像の表示の場合は、図6の(A)に示すように、「田」の文字を良好に表示することができる。これに対して、三次元(3D)画像の表示の場合は、図6の(B)に示すように、視点毎に3行/3列に1つしか画素が振り分けられないため、文字を形成する線に3行分/3列分以上の太さがないと文字が欠落する場合がある。尚、図6の(B)は、1視点目に入る画像(換言すれば、1視点に振り分けられるGの画素)を表わしている。
【0057】
また、単色表示以外、例えば、背景色が白の画面に黒文字を表示する場合でも、文字中に横線が入ると、文字の欠落は生じないものの、3色一緒に抜かないと(線幅が3の倍数でないと)、換言すると、1色または2色が残存すると、色のバランスが崩れるため、文字に色が付く(これが、所謂色づきである)。
【0058】
次に、4視差の場合における不具合について、図7を用いて説明する。図7において、(A)は画像表示部10の画素40のストライプ配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25のステップバリア方式の配列を、(C)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素をそれぞれ示している。
【0059】
このような、4視差の場合における画像表示部10の画素40のストライプ配列と、パララックスバリア20の透過部25のステップバリア配列との組合せによれば、図7の(C)に示すように、1視点目に振り分けられる画素が色単位で、斜め方向において直線状に連続する配列となる。より具体的には、左下(右上)から右上(左下)に斜めに直線状に連続する配列となる。この場合にも、3視差の場合と同様の理由により、斜め線が3行分/3列分以上の太さがないと文字が欠落する場合がある。
【0060】
続いて、画像表示部10の画素40がストライプ配列で、パララックスバリア20の透過部25がデルタ配列の下での4視差の場合における不具合について、図8を用いて説明する。図8において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25のデルタ配列を、(C)は1視点目に振り分けられる画素をそれぞれ示している。
【0061】
図8の(B)に示すように、デルタ配列は、上下2つの画素行を組として、当該2つの画素行間において透過部25が2画素(副画素)分だけずれることによってデルタ配列となっている。そして、組となる上下2つの画素行が列方向に繰り返して配列された構成となっている。
【0062】
このデルタ配列の場合は、組となる上下2つの画素行間で透過部25がデルタ配列となる関係が、上下2つの組間で規則的に配列されている。これにより、図8の(B)から明らかなように、パララックスバリア20の透過部25は、行方向、列方向、及び、斜め方向において連続的に並んでいる。
【0063】
このように、行方向、列方向、及び、斜め方向において透過部25が連続的に並んでいるパララックスバリア20による画素の振り分け配列の場合は、図8の(A)に示すように、白の実線で囲んだRGBの組合せと、白の破線で囲んだRGBの組合せはそれぞれストライプ状の配列となる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図8の(C)に示すように、1視点目に振り分けられるGの画素が列方向(縦方向)において直線状に連続する配列となる。従って、文字や幾何図形に含まれる縦線で文字のつぶれや欠落の問題が起きる。
【0064】
ここで、図7の場合、即ち、画像表示部10の画素40がストライプ配列で、パララックスバリア20の透過部25がステップバリア配列の下での4視差の場合について、図9を用いて更に考察する。図9において、(A)は図7の(C)に対応する、白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)は図7の(B)に対応する、パララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0065】
図7の(A)に示す、画像表示部10のストライプ配列に対して、図9の(B)に示すように、パララックスバリア20の透過部25は、1つの画素行が4画素(副画素)を周期とし、画素行毎に行方向に1画素分順にずれるステップバリア配列を、4行分を単位としている。そして、この4行分を単位とするステップバリア配列が列方向に繰り返して配置された構成となっている。これにより、パララックスバリア20の透過部25は、斜め方向において連続する配列となる。
【0066】
この透過部25の連続的な配列により、図9の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、同じ行から見ると、白の実線で囲んだRGBの画素群、白の一点鎖線で囲んだGBRの画素群、白の破線で囲んだBRGの画素群の繰り返しが斜め一直線になる単調なパターンとなる。この単調なパターンの色配列で単色(本例では、G)を見ると、図9の(C)に示すように、単色が一定の方向、即ち、斜め方向に連続して並ぶことになる。従って、この単色の一定の方向に連続する配列の下では斜め表示ができなくなる。
【0067】
(実施形態の特徴部分)
本実施形態に係る立体画像表示装置1にあっては、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性の向上を図るために、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列またはパララックスバリア20の透過部25の配列を次のように設定することとする。ここで、パララックスバリア20の透過部25は、画像表示部10から画素(副画素)40の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける、換言すれば、複数の視点に対して各視点の位置に応じて副画素を振り分ける光学素子の窓部に相当する。
【0068】
具体的には、複数の視点の各々から画像表示部10を見たとき、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列を設定することとする。あるいは又、複数の視点の各々から画像表示部10を見たとき、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように、パララックスバリア20の透過部25の配列を設定することとする。
【0069】
このように、複数の視点の各々から画像表示部10を見たとき、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、次のような作用、効果を得ることができる。すなわち、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に、同じ列、行、斜めなどの情報が欠落するのを回避できるため、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0070】
ここで、パララックスバリア20の透過部25がステップバリア配列を基本形とする場合において、一般例として、N視差(Nは2以上の自然数)について説明する。従来技術では、図10の(A)に示すように、RGBのストライプ配列に対して、列方向において視点位置を1ずつ順番に減らす配置が採られていた(図7に示す4視差の場合に相当)。この場合、前にも述べたように、各視点に振り分けられる単色の画素が行方向、列方向、あるいは、斜め方向に直線状に連続して並ぶため、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性が悪化する。
【0071】
これに対して、本実施形態では、図10の(B)に示すように、RGBの3つの副画素に対応する3行を単位として、視点位置を行方向にずらして列方向においてステップが不連続になるように構成する。あるいは又、色の組合せを変えたり、ステップバリア配列のステップの方向を変えたりする構成としてもよい。このような構成を採ることで、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性の向上を図ることができる。
【0072】
以下に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性の向上を図るための、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列、または、パララックスバリア20の透過部25の配列の具体的な実施例について説明する。
【0073】
(実施例1)
図11は、実施例1に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列について説明する図である。図11において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。図11の(A),(C)で画素中に付した番号は視点位置を表わしている。他の実施例の図においても同様とする。
【0074】
先ず、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列については、図7の(A)に示すストライプ配列となっている。すなわち、4視差の場合における画像表示部10の画素の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で配列されたストライプ配列となっている。RGBの副画素の配列順は任意である。他の実施例においても同様とする。
【0075】
この画像表示部10のストライプ配列に対して、図11の(B)に示すように、実施例1に係るパララックスバリア20の透過部25は、1つの画素行が4視差に対応して4画素(副画素)を周期とし、画素行毎に画素列が増す方向(図の右方向)に1画素ずつ順にずれるステップバリア配列を、3行分を単位としている。そして、この3行分を単位とするステップバリア配列が、画素列が増える方向に1画素ずつ順にずれるように列方向に繰り返して配置された構成となっている。
【0076】
このように、ステップバリア配列を基本形とする場合において、ステップのずれ量(ずれ幅)が一定でないと、実施例1に係るパララックスバリア20の透過部25は、斜め方向において3行分を単位としてステップが不連続となる配列となる。
【0077】
この透過部25の不連続な配列により、図11の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、同じ行から見ると、白の実線で囲んだRGBの画素群、白の一点鎖線で囲んだGBRの画素群、白の破線で囲んだBRGの画素群が、次の繰り返しのときに行方向にずれたパターンとなる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図11の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、列方向(縦方向)及び斜め方向において直線的に並ぶことになるものの、所定数(本例では、4個)以上に連続して並ぶことはない。
【0078】
このように、複数の視点の各々から画像表示部10を見たときに、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が一定の方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に斜めの情報が欠落するのを回避することができる。これにより、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0079】
(実施例2)
図12は、実施例2に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列について説明する図である。図12において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0080】
画像表示部10の画素(副画素)40の色配列については、実施例1の場合と同様である。すなわち、図7の(A)に示すように、4視差の場合における画像表示部10の画素の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で配列されたストライプ配列となっている。
【0081】
この画像表示部10のストライプ配列に対して、図12の(B)に示すように、実施例2に係るパララックスバリア20の透過部25は、1つの画素行が4視差に対応して4画素(副画素)を周期とし、画素行毎に行方向に1画素ずつ順にずれるステップバリア配列を、3行分を単位としている。また、この3行分を単位とするステップバリア配列は、次の3行分ではステップの方向が逆になり、かつ、画素列が増す方向(図の右方向)に1画素分ずれるようになっている。そして、この計6行分を単位とするステップバリア配列が列方向に繰り返して配置された構成となっている。
【0082】
このように、ステップバリア配列を基本形とする場合において、ステップの方向が一定でないと、実施例2に係るパララックスバリア20の透過部25は、斜め方向において3行分を単位としてステップが不連続となる配列となる。
【0083】
この透過部25の不連続な配列により、図12の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、同じ行から見ると、白の実線で囲んだRGBの画素群、白の一点鎖線で囲んだGBRの画素群、白の破線で囲んだBRGの画素群が、次の繰り返しのときに画素の配列方向が逆になる。また、次の繰り返しのときには、各画素群は画素列が増す方向に1画素分ずれるパターンとなる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図12の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、斜め方向において直線的に並ぶものの、所定数(本例では、5個)以上に連続して並ぶことはない。
【0084】
このように、複数の視点の各々から画像表示部10を見たときに、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が一定の方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に斜めの情報が欠落するのを回避できるすることが。これにより、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0085】
(実施例3)
図13は、実施例3に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図13において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0086】
画像表示部10の画素(副画素)40の色配列については、実施例1の場合と同様である。すなわち、図7の(A)に示すように、4視差の場合における画像表示部10の画素の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で配列されたストライプ配列となっている。
【0087】
この画像表示部10のストライプ配列に対して、図13の(B)に示すように、実施例3に係るパララックスバリア20の透過部25は、1つの画素行が4視差に対応して4画素(副画素)を周期とし、画素行毎に行方向に1画素ずつ順にずれるステップバリア配列を、3行分を単位としている。また、この3行分を単位とするステップバリア配列は、次の3行分ではステップの方向が逆になり、かつ、画素列が減る方向(図の左方向)に1画素分ずれるようになっている。そして、この計6行分を単位とするステップバリア配列が列方向に繰り返して配置された構成となっている。
【0088】
このように、ステップバリア配列を基本形とする場合において、ステップのずれ量(ずれ幅)及びステップの方向が一定でないと、実施例3に係るパララックスバリア20の透過部25は、斜め方向において3行分を単位としてステップが不連続となる配列となる。
【0089】
この透過部25の不連続な配列により、図13の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、同じ行から見ると、白の実線で囲んだRGBの画素群、白の一点鎖線で囲んだGBRの画素群、白の破線で囲んだBRGの画素群が、次の繰り返しのときに画素の配列方向が逆になる。また、次の繰り返しのときには、各画素群は画素列が減る方向に1画素分ずれる複雑なパターンとなる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図13の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、斜め方向において直線的に並ぶものの、所定数(本例では、4個)以上に連続して並ぶことはない。
【0090】
このように、複数の視点の各々から画像表示部10を見たときに、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に斜めの情報が欠落するのを回避することができる。これにより、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0091】
(実施例4)
図14は、実施例4に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図14において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0092】
実施例4に係るパララックスバリア20の透過部25の配列は、実施例3に係るパララックスバリア20の透過部25の配列の変形例的な位置付けとなる。すなわち、実施例3に係るパララックスバリア20の透過部25の配列では、3行分を単位とし、次の繰り返しではステップの方向が逆になり、かつ、画素列が減る方向に1画素分ずれる、計6行分を単位とするステップバリア配列が列方向に繰り返し配置されている。
【0093】
これに対して、実施例4に係るパララックスバリア20の透過部25の配列では、3行分を単位とするステップバリア配列についてのずらし方向や画素単位でのずらし量、あるいは、ステップの方向の反転(変更)を、3行分を単位として任意に組み合わせるようにしている。このような構成を採ることにより、実施例4に係るパララックスバリア20の透過部25は、斜め方向において3行分を単位として不連続となる配列となる。
【0094】
図14の(B)に示すような透過部25の不連続な配列により、図14の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、最初の6行分については実施例3の場合と同じになり、それ以降は最初の6行分とは異なる色配列になるといった複雑なパターンとなる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図14の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、斜め方向において直線的に並ぶものの、所定数(本例では、5個)以上に連続して並ぶことはない。
【0095】
このように、複数の視点の各々から画像表示部10を見たときに、パララックスバリア20の透過部25によって振り分けられる光の色の配列において、同色が斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並んで配置されていないと、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に斜めの情報が欠落するのを回避できることができる。これにより、特に、幾何図形や文字といった単調な画素の集合から成る画像を表示する際の視認性を向上できる。
【0096】
上述した実施例1乃至実施例4はいずれも、パララックスバリア20の透過部25の配列がステップバリア配列の場合を基本形としているが、図8の(B)に示したデルタ配列を基本形とする場合にも同様の考え方を適用できる。このデルタ配列のパララックスバリア20を用いる場合を実施例5として説明する。
【0097】
(実施例5)
図15は、実施例5に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図15において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0098】
画像表示部10の画素(副画素)40の色配列は、実施例1の場合と同様である。すなわち、図7の(A)に示すように、4視差の場合における画像表示部10の画素の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で配列されたストライプ配列となっている。
【0099】
この画像表示部10のストライプ配列に対して、図15の(B)に示すように、実施例5に係るパララックスバリア20の透過部25は、上下2つの画素行を組とするとき、上下2つの組間において行方向に2画素(副画素)分だけずれた配置関係となっている。これにより、透過部25は、図15の(B)から明らかなように、列方向、及び、斜め方向において不連続となる配列となっている。
【0100】
このように、列方向、及び、斜め方向において透過部25が不連続な配列のパララックスバリア20による画素の振り分け配列の場合は、図15の(A)に示すように、白の実線で囲んだRGBの組合せと、白の破線で囲んだRGBの組合せは上下の組間で行方向にずれた配列となる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図15の(C)に示すように、1視点目に振り分けられるGの画素はバラバラの配置となり、一定の方向において連続して並ぶことはない。従って、実施例1乃至実施例4の場合と同様の作用、効果を得ることができる。
【0101】
以上に説明した実施例1乃至実施例5は、画素40の色配列が従来周知のストライプ配列を基本形とする一方、パララックスバリア20の透過部25の配列について工夫することで、単調な画素の集合から成る画像を視点の各々に振り分ける際に情報が欠落するのを回避するようにしている。これに対して、以下に説明する実施例6,7は、パララックスバリア20の透過部25の配列が従来周知の配列である一方、画素40の色配列について工夫することで、同様の作用、効果を得るようにしている。
【0102】
(実施例6)
図16は、実施例6に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図16において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0103】
パララックスバリア20の透過部25の配列については、周知のステップバリア配列となっている。すなわち、図16の(B)に示すように、1つの画素行が4視差に対応して4画素(副画素)を周期とし、画素行毎に画素列が増す方向(図の右方向)に1画素ずつ順にずれるステップバリア配列となっている。
【0104】
このステップバリア配列のパララックスバリア20の透過部25の配列に対して、図16の(A)に示すように、実施例6に係る画像表示部10の画素40の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で繰り返し配列され、かつ、3行分を単位としている。そして、この3行分の画素行が、画素列が増える方向に2画素(副画素)ずつ順にずれるように列方向に繰り返して配置された構成となっている。これにより、実施例5に係る画像表示部10の画素40の色配列は、列方向において不連続となる配列となる。
【0105】
この画素40の不連続な色配列により、図16の(A)に示すように、1視点目に振り分けられる画素の色配列は、同じ行から見ると、黒の実線で囲んだRGBの画素群、黒の一点鎖線で囲んだGBRの画素群、黒の破線で囲んだBRGの画素群が、次の繰り返しのときに行方向にずれた配置となる。この色配列で単色(本例では、G)を見ると、図16の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、斜め方向において直線的に並ぶものの、所定数(本例では、4個)以上に連続して並ぶことはない。従って、実施例1乃至実施例5の場合と同様の作用、効果を得ることができる。
【0106】
(実施例7)
図17は、実施例7に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図17において、(A)は白表示時の1視点目に振り分けられる画素の色配列を、(B)はパララックスバリア20の透過部25の配列を、(C)は単色表示時に1視点目に振り分けられる画素(本例では、Gの画素)をそれぞれ示している。
【0107】
図17の(B)に示すように、パララックスバリア20の透過部25の配列は、周知のストレートバリア(ストライプバリア)配列となっている。このストレートバリア配列の透過部25の配列に対して、図17の(A)に示すように、実施例7に係る画像表示部10の画素40の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で繰り返して配列されている。そして、この画素行が1行毎に画素列が増える方向に2画素(副画素)ずつ順にずれるように列方向に繰り返して配置された構成となっている。これにより、実施例7に係る画像表示部10の画素40の色配列は、列方向においても行方向と同様にRGBの副画素がその順に繰り返す配列となる。
【0108】
このストレートバリア配列の透過部25の配列と、実施例7に係る画素40の色配列とを組み合わせた場合にも、単色(本例では、G)を見ると、図17の(C)に示すように、単色が一定の方向、具体的には、斜め方向において直線的に並ぶものの、所定数(本例では、4個)以上に連続して並ぶことはない。従って、実施例1乃至実施例5の場合と同様の作用、効果を得ることができる。特に、パララックスバリア20の透過部25がストレートバリア配列であることにより、画像の欠落(欠損)などを回避できるだけでなく、立体画像表示用のパネルとして上下方向の視認範囲が広い表示パネルを得ることができる利点もある。
【0109】
(実施例8)
次いで、実施例8について図18を用いて説明する。図18の(A)に示すように、実施例8に係る画像表示部10の画素40の色配列は、RGBの副画素が例えばその順に配列されて成る縦ストライプ配列(図7の(A)を参照)を、90度回転させた横ストライプ配列となっている。
【0110】
この横ストライプ配列では、RGBの副画素が縦方向に揃っているので、パララックスバリア20としては図18の(B)に示すようなストレートバリア配列のものを用いることになる。図18の(B),(C),(D)において、単位画素に付した○印は、パララックスバリア20の透過部25に対応している。
【0111】
このように、横ストライプ配列の画像表示部10に対してストレートバリア配列のパララックスバリア20を用いる際には、多視差なら各視点に対して、図18の(B)に示すように副画素を振り分ける構成を採る場合が多いと考えられる。しかし、このような構成を採る場合、N視差(本例は、N=4)ならN−1列連続して非表示になる。例えば、4視差の場合、1列目を見ると仮定すると2〜4列目の画素が欠落するので、3列分(N視差に対しN−1列連続して)欠落する(非表示になる)。
【0112】
そこで、実施例8では、パララックスバリア20の透過部25を、図18の(C)に示すように、各視点に対してRGBの3つの副画素を1単位として、行方向に当該1単位ずつ順にずれるステップ状に振り分けるステップバリア配列とする。あるいは又、パララックスバリア20の透過部25を、図18の(D)に示すように、不連続なステップバリア配列とする。
【0113】
このような、横ストライプ配列の画像表示部10と、ステップバリア配列のパララックスバリア20とを組み合わせた構成によっても、実施例1乃至実施例5の場合と同様の作用、効果を得ることができる。
【0114】
(実施例9)
図19は、実施例9に係る4視差の場合における画像表示部の画素の色配列とパララックスバリアの透過部の配列の関係について説明する図である。図19において、(A)は画像表示部10の画素(副画素)の色配列を、(B),(C)はパララックスバリア20の透過部25の配列をそれぞれ示している。
【0115】
図19の(A)に示すように、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列は、実施例1乃至実施例5の場合と同じ、RGBの副画素が例えばその順に画素列単位で配列されたストライプ配列となっている。これに対して、実施例9に係るパララックスバリア20の透過部25の配列は、2つの副画素を連続で同じ視点画像用として振り分けるように、左右2つの透過部25を対とするステップバリア配列となっている。
【0116】
ここで、左右2つの透過部25を対とするステップバリア配列としては、一般的には、図19の(B)に示すように、左右2つの透過部25を対として、画素行毎に1画素(副画素)ずつ順にずれる、ステップが連続的なステップバリア配列が考えられる。
【0117】
これに対して、実施例9に係るパララックスバリア20の透過部25の配列は、RGBの3つの副画素に対応して3つの画素行を組とする。そして、組となる3つの画素行間においては、対となる左右2つの透過部25を、画素行毎に1画素ずれるステップとする。また、3つの画素行の組間においては、対となる左右2つの透過部25を、組毎に2画素ずれるステップとする。これにより、実施例9に係るパララックスバリア20は、図19の(C)に示すように、ステップが不連続なステップバリア配列となる。
【0118】
このような、縦ストライプ配列の画像表示部10と、ステップが不連続なステップバリア配列にて複数の副画素を連続で同じ視点画像用として振り分けるパララックスバリア20との組合せによっても、実施例1乃至実施例5の場合と同様の作用、効果を得ることができる。ここでは、連続で同じ視点画像用として振り分ける副画素の数を2としたが、3以上でも同様である。
【0119】
(変形例)
以上説明した実施例1乃至実施例9では、カラー画像を形成する1単位となる単位画素が、RGBの3原色に対応する3つの副画素(サブピクセル)の組合せから成る場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。他の組合せとしては、RGBの3原色に対応する3つの副画素に対して、例えば、図20の(A)に示すような白色(W)に対応する副画素を加えた組合せや、図20の(B)に示すような黄色(Y)に対応する副画素を加えた組合せなどを例に挙げることができる。
【0120】
また、RGBの3原色に対応する3つの副画素の組合せ以外にも、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、黄色(Y)などの補色に対応する副画素の組合せから成る単位画素の構成とすることも可能である。
【0121】
また、実施例1乃至実施例9では、画像表示部10の画素(副画素)40の色配列については、ストライプ配列を基本形としたが、デルタ配列などの場合でも、ストライプ配列の場合と同様である。
【0122】
尚、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)複数の色に対応する複数の副画素から成る単位画素が配置された画像表示部、及び、
画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける窓部を有する光学素子
を備えており、
画像表示部の副画素の色配列または光学素子の窓部の配列は、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように設定されている表示装置。
(2)画像表示部は、視差のある複数の画像を表示する前記(1)に記載の表示装置。
(3)光学素子は、パララックスバリア、レンチキュラーレンズ、または、液晶レンズである前記(2)に記載の表示装置。
(4)画像表示部の副画素の色配列は、ストライプ配列を基本形とする前記(1)から前記(3)のいずれかに記載の表示装置。
(5)光学素子がパララックスバリアであるとき、
パララックスバリアの透過部は、ステップバリア配列またはデルタ配列を基本形とする前記(3)または前記(4)に記載の表示装置。
(6)パララックスバリアの透過部がステップバリア配列であるとき、
ステップバリア配列のステップは、不連続な配列となっている前記(5)に記載の表示装置。
(7)光学素子は、画像表示部が表示する複数の画像を画像観察者に対して立体的に提供する前記(1)から前記(6)のいずれかに記載の表示装置。
(8)光学素子は、画像表示部が表示する複数の画像を複数の画像観察者に対して別々に提供する前記(1)から前記(6)のいずれかに記載の表示装置。
【符号の説明】
【0123】
1・・・立体画像表示装置、10・・・画像表示部、11・・・フロントパネル、12・・・リアパネル、13,26,27・・・偏光板、20・・・パララックスバリア、21,22・・・ガラス基板、23・・・液晶層、24・・・遮光部(バリア)、25・・・透過部、30・・・バックライト部、40・・・画素(副画素)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の色に対応する複数の副画素から成る単位画素が配置された画像表示部、及び、
画像表示部から副画素の単位で発せられる光を複数の視点に向けて振り分ける窓部を有する光学素子
を備えており、
画像表示部の副画素の色配列または光学素子の窓部の配列は、複数の視点の各々から画像表示部を見たとき、光学素子の窓部によって振り分けられる光の色の配列において、同色が行方向、列方向、斜め方向に直線的に所定数以上に連続して並ばないように設定されている表示装置。
【請求項2】
画像表示部は、視差のある複数の画像を表示する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
光学素子は、パララックスバリア、レンチキュラーレンズ、または、液晶レンズである請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
画像表示部の副画素の色配列は、ストライプ配列を基本形とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
光学素子がパララックスバリアであるとき、
パララックスバリアの透過部は、ステップバリア配列またはデルタ配列を基本形とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
パララックスバリアの透過部がステップバリア配列であるとき、
ステップバリア配列のステップは、不連続な配列となっている請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
光学素子は、画像表示部が表示する複数の画像を画像観察者に対して立体的に提供する請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
光学素子は、画像表示部が表示する複数の画像を複数の画像観察者に対して別々に提供する請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−88685(P2013−88685A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230300(P2011−230300)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(598172398)株式会社ジャパンディスプレイウェスト (90)
【Fターム(参考)】