説明

表示記録媒体システムおよび表示記録媒体

【課題】 操作性が良好で、画像および管理情報の書換えを確実に行うことができる画像書込装置、コネクタおよび表示記録媒体を提供する。
【解決手段】 無電源で画像を可視表示可能な電子ペーパー(表示記録媒体)100をコネクタ10に装着し、画面部3A,3B上にかざし、コネクタ10に設けられた操作ボタン13を押下すると、パルス電圧が電子ペーパー100の画像記録領域に供給されるとともに、画像光が照射されて画像が書き込まれ、電子ペーパー100のICチップ内の管理情報が書き換えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像光の照射によって画像が可視的に記録される表示記録媒体を用いた表示記録媒体システムおよび表示記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像の書換えが可能という電子ディスプレイの長所と無電源で画像を可視表示可能という紙の長所を併せ持った電子ぺーパーあるいはデジタルペーパーと称せられている表示記録媒体が注目されている。
【0003】
上記のようなメモリ性を有する画像表示媒体として、電圧の印加と光の照射によって画像が可視的かつ消去自在にメモリされる光書込型表示記録媒体、およびこの表示記録媒体に画像を書き込む画像書込装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に記載された光書込型表示記録媒体は、一対の透明電極間に、メモリ性を有する液晶層と、光の照射によって抵抗値が変化する光導電層とが積層されたものである。この表示記録媒体には、光の照射面と画像の表示面とが同一のタイプと、異なるタイプとがある。
【0005】
この特許文献1に記載された画像書込装置は、光透過状態と光散乱状態に切換え可能な調光スクリーンと、この調光スクリーンに画像光を投影するプロジェクタと、光書込型表示記録媒体に装着して一対の透明電極間に電圧を印加するためのクリップ式の電圧印加用コネクタとを備える。
【0006】
このような構成において、光散乱状態の調光スクリーンにプロジェクタから画像光を投影すると、その画像光は調光スクリーンで散乱するため、投影された画像を広い範囲で観察することができる。表示記録媒体をクリップ式の電圧印加用コネクタで挟み、これを投影画像上にかざし、電圧印加用コネクタに設けられた電圧印加開始ボタンを押下すると、調光スクリーンは光透過状態に切り換えられ、表示記録媒体に電圧が印加され、調光スクリーンを透過した画像光が表示記録媒体に書き込まれる。この構成によれば、スクリーン上の画像を簡易に表示記録媒体に写しとることができる。
【特許文献1】特開2003−75865号公報(図1、図13)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の画像書込装置によると、表示記録媒体の裏面側から画像光が照射されるため、画像光の照射状態を見ることができないことから、画像光が照射される位置を予測して表示記録媒体を置くことになり、予測した位置が正しい位置からずれたり傾いたまま画像光を照射してしまう場合が多く、書き込んだ情報が斜めになったり、欠けたりするという不都合が生じていた。このため、書込み動作を繰り返すことになり、ユーザへの負担となっていた。
【0008】
一方、画像光の照射を表示記録媒体の上方から行う構成の場合、表示記録媒体上で画像光を確認しながら位置合わせを行うことができるため、ユーザにとっては、より正確に位置合わせをできることになる。しかし、既に書き込まれた画像上にその画像に類似した画像を上書きする場合は、既に書き込まれている画像と新たな画像光が混在して見えてしまうため、表示記録媒体を目視で正確に位置合わせすることは困難となり、結局、複数回の書き込みを繰り返しつつ慣れていくという手間を要していた。
【0009】
従って、本発明の目的は、光を用いて書き換えを行う表示記録媒体に情報を記録する際に、表示記録媒体を厳密に位置決めしなくても、表示記録媒体に正確に記録することが可能な表示記録媒体システムおよび表示記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、上記目的を達成するため、画像光の照射によって画像が可視的に書き込まれる表示記録媒体と、前記表示記録媒体の位置、角度等の位置情報を計測する計測手段と、前記表示記録媒体に前記画像光を照射する照射手段を有し、計測された前記位置情報に基づいて前記表示記録媒体の位置、角度等に応じた画像光を前記照射手段から前記表示記録媒体に照射して画像の書込みを行う書込手段とを備えたことを特徴とする表示記録媒体システムを提供する。
【0011】
上記表示記録媒体システムによれば、計測手段によって表示記録媒体の位置情報が計測されるので、測定された表示記録媒体の位置、角度等に応じて画像データを補正することにより、表示記録媒体に画像を正確に記録することができる。表示記録媒体の位置情報には、表示記録媒体の位置、角度(向き、傾き、姿勢)の他、大きさ等が含まれる。
【0012】
照射手段として、プロジェクタを用いてもよい。これによりレイアウトの自由度が高くなる。また、照射手段として、上記プロジェクタの代わりに、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示装置と結像光学系を組み合わせた投影装置により、表示装置からの画像光を表示記録媒体の画像記録領域に結像させてもよい。さらに、照射手段として、LCD(液晶ディスプレイ)、ELD(エレクトロルミネッセンスディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)、VFD(蛍光表示管ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)ディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等のフラットディスプレイや、CRTディスプレイを用い、画像表示面に表示記録媒体を密着させてもよい。
【0013】
前記書込手段は、計測された前記位置情報に基づいて画像データを補正する補正手段を備え、前記画像データに応じた前記画像光を前記照射手段から発生させる構成とすることができる。
【0014】
前記計測手段は、前記表示記録媒体の三次元の位置、角度等の位置情報を計測し、前記補正手段は、計測された前記三次元の位置情報に基づいて前記画像データの拡大又は縮小を含む補正を行う構成とすることができる。
【0015】
前記表示記録媒体は、前記表示記録媒体の複数の箇所に設けられ、位置信号を発生する複数の位置信号発生素子を備え、前記計測手段は、前記複数の位置信号発生素子から発生された複数の位置信号を受信する受信部と、前記受信部による受信結果に基づいて前記複数の位置信号発生素子の位置を求めることにより前記表示記録媒体の位置情報を演算する演算部とを備えた構成とすることができる。
【0016】
位置信号発生素子としては、電磁波(光、電波)や音波(超音波)等を発生する素子を用いることができる。計測手段は、位置信号発生素子から発生された位置信号を受信部で受信し、位置信号発生素子の位置を三角測量の原理によって求めてもよく、電磁波や音波が発生してから受信部に到達するまでの時間に基づいて求めてもよく、その計測方法は限定されない。
【0017】
前記計測手段は、前記表示記録媒体を撮影する撮影部と、前記撮影部によって撮影された前記表示記録媒体の画像から前記表示記録媒体の位置情報を演算する演算部とを備えた構成とすることができる。
【0018】
前記照射手段は、光散乱状態と光透過状態に変化可能な調光層からなるスクリーンと、前記スクリーンに前記画像光を投影するプロジェクタを備え、前記書込手段は、前記書込みを行うとき、前記プロジェクタを制御して前記スクリーンを光透過状態にして前記画像光を前記スクリーンを通して前記表示記録媒体に照射させる構成とすることができる。
【0019】
前記表示記録媒体は、電圧の印加と画像光の照射によって画像が可視的に書き込まれるものであり、前記書込手段は、前記表示記録媒体に前記電圧を印加する電圧印加手段を備えた構成とすることができる。
【0020】
前記電圧印加手段は、前記表示記録媒体に着脱可能に設けられたコネクタを備え、前記コネクタを介して前記表示記録媒体に前記電圧を印加する構成とすることができる。
【0021】
前記コネクタは、書込み指令信号を出力するボタンを有し、前記書込手段は、前記書込み指令信号に基づいて前記書込みを行う構成とすることができる。
【0022】
前記コネクタは、書込み指令信号を出力する複数の前記ボタンを有し、前記書込手段は、前記複数のボタンからそれぞれ前記書込み指令信号が出力された場合に、前記書込みを行う構成とすることができる。
【0023】
本発明の第2の態様は、上記目的を達成するため、画像光の照射によって画像が可視的に記録される表示記録部と、前記表示記録部を保持する枠体と、前記枠体の異なる位置に設けられ、位置信号を発生する複数の位置信号発生素子とを備えたことを特徴とする表示記録媒体を提供する。
【0024】
上記表示記録媒体によれば、位置信号発生素子から発生された位置信号を計測手段の受信部によって受信し、受信部による受信結果に基づいて複数の位置信号発生素子の位置を求めることにより表示記録媒体の位置情報を演算することができ、この演算結果に基づいて画像を補正することにより、表示記録媒体に画像を正確に記録することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、光を用いて書き換えを行う表示記録媒体に情報を記録する際に、表示記録媒体を厳密に位置決めしなくても、表示記録媒体に正確に記録することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子ペーパーシステムを示す斜視図である。この電子ペーパーシステムは、表示記録媒体としての光書込み型の電子ペーパー100と、この電子ペーパー100に画像情報および画像情報の管理情報を書き込む画像書込装置1とを有して構成されている。
【0027】
ここで、「画像情報に関する管理情報」は、ユーザID、媒体ID等を含む広い概念であり、利用者の属性情報、電子ペーパーの属性情報、画像の属性情報等が含まれる。
【0028】
(画像書込装置の全体構成)
画像書込装置1は、2つの略箱型状の第1および第2の筐体2A,2Bと、これの筐体2A,2Bの上面にそれぞれ設けられた第1および第2の画面部3A,3Bと、第1および第2の筐体2A,2B内にそれぞれ設けられ、画面部3A,3Bにミラー5A,5Bを介して画像光40を投影する第1および第2のプロジェクタ4A,4Bと、第1の筐体2A内に設けられた後述するコントローラユニットにケーブル7によって接続され、操作により押下信号(書込み指令信号)を出力する操作ボタン13を備え、電子ペーパー100に電圧を印加するコネクタ10と、コントローラユニットおよびプロジェクタ4A,4Bを制御するパーソナルコンピュータ(PC)8と、電子ペーパー100を撮影するCCDカメラ等の撮影装置9とを有する。
【0029】
なお、画面部3(3A,3B)の数は上記の2つに限定されず、1つでも3つ以上でもよい。また、コントローラユニットは、画面部3毎に設けてもよい。また、コネクタ10は、画面部3毎に設けてもよい。コネクタ10を画面部3毎に設けることにより、画像の写しとり操作を効率的に行うこと可能となる。
【0030】
(光書込み型の電子ペーパーの構成)
図2は、光書込み型の電子ペーパー100の平面図である。この光書込み型の電子ペーパー100は、薄型矩形状を有し、表面100aに画像記録領域110が設けられ、その枠部111に管理情報記録領域としてのICチップ120aおよびアンテナ(図示せず)からなるRFIDタグ120が設けられ、裏面100bに一対の受電端子107A,107Bが設けられている。
【0031】
なお、RFIDタグ120の代わりに、接触式のICカードまたはICラベルを用いてもよい。また、電子ペーパーの管理情報の記録領域への記録方式に応じて光学的、磁気的又は熱的に管理情報を読み書きしてもよい。
【0032】
図3は、図2のAーA線断面図である。この光書込み型電子ペーパー100は、対向配置された透明のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる一対の基板101A,101Bと、これらの内側に設けられたITO(インジウム錫酸化物)からなる一対の透明電極102A,102Bと、表面100a側の透明電極102Aの内側に設けられ、印加電圧に応じて反射率(透過率)が変化するメモリ性を有する液晶、例えば、コレステリック液晶からなる液晶層103と、液晶層103の内側に設けられた光吸収層104と、光吸収層104と裏面100b側の透明電極102Bとの間に設けられ、画像光40の照射によって抵抗値が小さくなる光導電層105と、透明電極102Aに一端が接続された延在部106とを備えて構成されている。上記コレステリック液晶は、マイクロカプセル中に封入され、樹脂バインダー中に分散した構成を採用することができる。この構成を採用した場合は、表示層の流動性を制限しつつ、機械的な強度が高まるので、外部からの圧力や屈曲などの応力に対しても表示画像が変化しにくいという利点がある。
【0033】
裏面100b側の基板101Bには、一対の開口108a,108bが設けられ、一方の開口108aの延在部106上に受電端子107Aが設けられ、他方の開口108bの透明電極102B上に受電端子107Bが設けられている。
【0034】
光導電層105は、2つの電荷発生層105a,105cと、これらの間に設けられた電荷輸送層105bとから構成されている。電荷輸送層105bの両側に電荷発生層105a,105cを積層した構成とすることにより、液晶層103への交流電圧の印加が可能となり、液晶層103の劣化を抑えることができ、駆動電圧の低電圧化、電子ペーパー100の高寿命化を実現することができる。
【0035】
(光書込み型電子ペーパーへの書込み動作)
ここで、電子ペーパー100への画像の書込み動作について説明する。一対の受電端子107A,107Bを介して一対の透明電極102A,102B間にパルス電圧を印加するとともに、画像光40を裏面100bに照射すると、その画像光40は、基板101Bおよび透明電極102Bを通して光導電層105に照射される。光導電層105は、画像光40の照射によって抵抗値が小さくなり、それにより光導電層105とのインピーダンス比で決まる液晶層103の分圧が増加し、一定以上の閾値を越えた電圧が印加された後、液晶層103における光反射率が大きい状態で保持される。
【0036】
従って、電子ペーパー100を表面100aから見た場合、画像光40が照射された領域は、照明光を受けて液晶層103で反射し、表示光として白く見える。逆に、画像光40が照射されていない領域は、光導電層105の抵抗値が大きくなり、液晶層103には閾値を越えない電圧が印加された後、液晶層103は光を透過する状態で保持される。この液晶層103を通過した光は、光吸収層104で吸収されるため、画像光40が照射されていない領域は、黒く見える。
【0037】
この電子ペーパー100は、画像光40の照射方向と、画像を見る方向が逆になっているので、ユーザは、電子ペーパー100を裏返しにすることなく、電子ペーパー100の表面100aをE方向から見れば、直ちに画像内容を確認することができる。
【0038】
(コネクタの構成)
図4は、コネクタ10を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。このコネクタ10は、コ字状のケース11と、電子ペーパー100の当接面12a,12bを有する装着口12と、ケース11の表面から出没可能に設けられ、表面側に緑色を発光するLEDランプ13aを埋設した操作ボタン13と、RFIDタグ120のIDチップ120aに対して管理情報の読取りおよび書込みを行うリーダライタ14と、装着口12に露出し、装着口12に装着された電子ペーパー100の受電端子107A,107Bにパルス電圧を印加する給電端子15A,15Bと、装着口12の給電端子15A,15Bに対向する位置に設けられ、装着口12に装着された電子ペーパー100を給電端子15A,15B側に押圧する押圧ばね16A,16Bとを備える。
【0039】
このコネクタ10を電子ペーパ100に装着するときは、同図矢印で示す方向に装着される。この時、電子ペーパー100がコネクタ10内部の当接面12a,12bまで挿入されると、当接面12a,12bにそれぞれ設けられたリミットスイッチ19(同図では1つのみ図示する。)のレバーを電子ペーパー100の端部が押すことになり、スイッチONの状態になると、前述した操作ボタン13内のLEDランプ13aが点灯するしくみになっている。この構成の採用により、電子ペーパー100への電圧印加前に、電子ペーパー100とコネクタ10の電極端子間の位置が適切であることが一目で確認できるようになる。
【0040】
(電子ペーパーシステムの制御系)
図5は、電子ペーパーシステムの制御系を示すブロック図である。この電子ペーパーシステムは、PC8にコントローラユニット6およびプロジェクタ4A,4Bが接続され、コントローラユニット6に画面部3A,3Bおよびコネクタ10が接続されている。コネクタ10の操作ボタン13、リーダライタ14および給電端子15A,15Bは、前述したようにケーブル7によってコントローラユニット6に接続されている。なお、プロジェクタ4A,4Bは、後述する電圧印加部61とともに書込手段の一部を構成する。
【0041】
(画面部の構成)
第1の画面部3Aは、図5に示すように、透明の第1のタッチパネル30Aと第1のスクリーン31Aを積層して構成され、第1のタッチパネル30Aが表面側となるように配置されている。第2の画面部3Bも、第1の画面部3Aと同様に、透明の第2のタッチパネル30Bと第2のスクリーン31Bを積層して構成され、第2のタッチパネル30Bが表面側となるように配置されている。
【0042】
第1および第2のタッチパネル30A,30Bは、例えば、抵抗膜方式(感圧方式)を用いるが、電磁誘導方式、静電結合方式、超音波表面弾性波方式、赤外線遮光方式等を用いてもよい。
【0043】
第1および第2のスクリーン31A,31Bは、電圧を印加しない場合は光散乱状態となっており、電圧の印加によって光透過状態となるものであり、ポリマー中にネマティック液晶層をドロップ状に分散させ、これを透明電極を有する一対のフィルム基板で挟持したフィルム(例えば、日本板硝子ウムプロダクツ社のウムフィルム)を用いることができる。
【0044】
(コントローラユニットの構成)
コントローラユニット6は、コネクタ10の操作ボタン13からの押下信号を受け付けるとともに、リーダライタ14との間で管理情報を送受信するコネクタコントローラ60と、電子ペーパー100の受電端子107A,107Bに給電端子15A,15Bを介してパルス電圧を印加する電圧印加部61と、第1および第2のタッチパネル30A,30Bの座標位置を入力するタッチパネルコントローラ62と、第1および第2のスクリーン31A,31Bを光散乱状態と光透過状態との間で切り換えるスクリーンコントローラ63とを備える。
【0045】
(PCの構成)
PC8は、PC8内部および電子ペーパーシステム全体を制御するCPU80を有し、このCPU80に、キーボード、マウス等の入力部81と、液晶ディスプレイ等の表示部82と、画面作成プログラム83a等のCPU80の動作プログラムを記憶するROM83と、データを一時記憶するRAM84と、画像85aおよび管理情報85b等を記憶するHDD85と、LAN(Local Area Network)あるいはインターネット上の外部のサーバやPC等と通信を行う通信部86と、撮影装置9が接続されたインタフェース(F/I)87と、電子ペーパー位置演算部88と、画像処理部89とを接続している。
【0046】
電子ペーパー位置演算部88は、撮影装置9によって撮影された電子ペーパー100の画像データから電子ペーパー100の輪郭を抽出し、その抽出した輪郭情報に基づいて電子ペーパー100の画像記録領域110の三次元の位置、角度(向き、傾き、姿勢ともいう。)、大きさ等の位置情報を演算するものである。なお、画面部3A,3Bに平行な二次元の位置情報を演算してもよい。
【0047】
画像処理部89は、電子ペーパー位置演算部88によって求められた電子ペーパー100の位置情報に基づいて、画面部3A,3Bに表示する画像に対し、位置補正、傾き補正、拡大縮小等の処理を行うものである。この画像処理部89による画像処理を図面を参照して詳細に説明する。
【0048】
図6、図7は、画像処理部89による画像処理を説明するための図である。図6(a)に示すように、画面部3A,3Bに投影されている画像のうちユーザが電子ペーパー100に読み取りたい画像41aを決定する。次に、図6(b)に示すように、その画像41a上に電子ペーパー100の画像記録領域110を位置合わせする。この位置合わせの際、電子ペーパー100が図6(b)に示すように傾いていたとする。この電子ペーパー100の傾きの値は、撮影装置9によって撮影された電子ペーパー100の画像データから電子ペーペー位置演算部88によって演算される。画像処理部89は、電子ペーパー位置演算部88によって求められた電子ペーパー100の傾きに基づいて、画面部3A,3Bに投影されている画像41aを、図6(c)に示すように、画像41bへと画像記録領域110の向きに一致するように傾き補正を行う。そして、図6(d)に示すように、画像41bを画像記録領域110に記録する。なお、図6(c)では、分かりやすくするために、画像41bを画像記録領域110に対して僅かにずらして表記している。
【0049】
図7は、電子ペーパー100が光軸に対して傾いている場合を示す。この場合は、図7(b)に示すように、長方形の図形の画像を画面部3A,3B投影したとすると、画像記録領域110には本来長方形の画像41aが歪んで投影される。画像処理部89は、電子ペーパー100の位置情報に基づいて電子ペーパー100が斜めの位置に置かれていても、図7(c)に示すように、画像記録領域110に正対するように画像41bを補正する。
【0050】
なお、上記の説明では、画面部3A,3Bに投影される画像と画像記録領域110のサイズが等しい場合について説明したが、写し取りたい画像が画面部に投影されている画像の一部である場合は、画像処理部89は、写し取りたい画像エリアを求め、その画像エリアのみ補正処理を行い、他のエリアと合成して投影してもよく、画面部3A,3Bに投影される画像全体を補正してもよい。
【0051】
(電子ペーパーシステムの動作)
次に、電子ペーパーシステムの動作を、画面部3A,3Bの表示例を示す図8〜図119を参照し、図12のフローチャートに従って説明する。
【0052】
画像書込装置1の電源を投入すると、PC8のCPU80は、HDD85から選択画面を読み出し、その画像信号を第1のプロジェクタ4Aに送信する。第1のプロジェクタ4Aは、CPU80からの画像信号に基づいて選択画面の画像光をミラー5Aを介して第1の画面部3Aに投影する(S1)。
【0053】
図8は、その第1の画面部3Aに表示された選択画面の一例を示す。この選択画面200には、中央に「○○プレスリリース」の如くチャンネル表示画像201を表示し、その周囲にタイトルT1〜T8を表示した電子ペーパー100の画像記録領域110とほぼ等しい大きさを有する8枚のトピックスボタン202をマトリックス状に表示し、下側にチャンネル切替キー203およびトピック切替キー204を表示する。
【0054】
この段階では、第1の画面部3Aの第1のスクリーン31Aには電圧は印加されておらず、第1のスクリーン31Aは光散乱状態になっており、第1のスクリーン31Aに投影された選択画面200は、広い視野角で第1のタッチパネル30を通して見ることができる。また、チャンネル表示画像201およびトピックスボタン202は、背景の色を黒、文字の色を白にして第1のスクリーン31Aの全面が光透過状態になっても、眩しくないようにしている。
【0055】
チャンネル切替キー203は、これを手指で押下すると、現在表示されているチャンネルから他のチャンネルに表示内容が切り替わるものであり、トピック切替キー204は、これを手指で押下すると、現在表示されているチャンネルに属する他のトピックスボタンが表示される。
【0056】
ユーザは、選択画面200のうち一つのトピックスボタン(例えば、図8中斜線を施した部分)202をタッチしてタイトルT4を選択したとする(S2)。
【0057】
タッチパネルコントローラ62は、その座標情報をCPU80に送信する。CPU80は、タッチパネルコントローラ62から送信された座標情報に基づいてタイトルT4に対応する要約A4の要約画像205、および詳細画面をHDD85から読み出し、画面作成プログラム83aに基づいてRAM84上でタイトルT4のトピックスボタン202の代りに要約A4の要約画像205を嵌め込んだ画面を作成し、その画像光40を第1のプロジェクタ4から第1のスクリーン31Aに投影させる。続いてCPU80は、第2のプロジェクタ4Bから詳細画面の画像光40を第2の画面部3Bに投影させる(S3)。
【0058】
図9は、その第2の画面部3Bに表示された詳細画面、および第1の画面部3Aに表示された選択画面の一例を示す。この詳細画面210には、タイトルT4のトピック画像202a、イメージ211、テキスト212、日付215等を用いてニュースの詳細が表示される。選択されて表示された要約画像205は、通常の紙のように背景の色が白、文字の色が黒にしている。ここで、他のトピックスボタン202を押下した場合は、そのトピックスボタン202は対応する要約画像205に切り替わり、第2の画面部3Bは、それに対応する詳細画面となる。このとき、それまで表示していた要約画像205は、トピックスボタン202に戻してもよい。
【0059】
ユーザは、第1および第2の画面部3A,3Bに投影された画面から画像を電子ペーパー100に写しとる場合は、電子ペーパー100をコネクタ10の装着口12に装着し(S4)、図1および図4(a)に示すように、電子ペーパー100の短辺および長辺の側面を装着口12の当接面12a,12bにそれぞれ当接させる。所定の当接位置に電子ペーパー100が配置されると、リミットスイッチ19がONし、操作ボタン13に埋設されたLEDランプ13aが緑色に点灯する。この状態では、コネクタ10の給電端子15A,15Bは電子ペーパー100の受電端子107A,107Bに接触している。
【0060】
コネクタ10のリーダライタ14は、CPU80の制御に基づくコネクタコントローラ60からの制御信号により、常に近接するICチップ120aの固有IDを検知するための連続的な読み取り動作を行っている。電子ペーパー100がコネクタ10に挿入されたことで、電子ペーパー100内のICチップ120aの固有ID(所有者のユーザーIDともいう。)が管理情報の一部として読み取られ(S5)、取得した固有ID(ユーザID)を、コネクタコントローラ60を介してCPU80に送信する。CPU80は、ユーザIDを検索キーとしてHDD85に格納されている管理情報85bを検索し、当該ユーザーがコンテンツ情報を入手する権利を有する者か否かを判断する(S6)。ユーザが当該権利を有していない場合は、コネクタ10の操作ボタン13を押下しても、なにも変化は起こらず、ステップS9以降の処理に進まない。この場合、再度コンテンツ情報の使用が許可されたICチップの固有ID(ユーザーID)が読み取られるタイミングを待つ(S4)。
【0061】
ステップS6において、ユーザが当該権利を有している場合は、写しとりたい画像上に電子ペーパー100を配置する。例えば、要約画像205を写しとりたい場合は図10に示すように、詳細画面210の一部を写しとりたい場合は図11に示すように、コネクタ10に装着した電子ペーパー100を画面部3に表示された画像のうち写しとりたい箇所に接近させて配置する(S7)。
【0062】
次に、ユーザはコネクタ10の操作ボタン13を押下する(S8)。その押下信号は、ケーブル7およびコントローラユニット6を介してPC8のCPU80に送信される。
【0063】
CPU8は、撮影装置9を制御して電子ペーパー100を撮影させ、その撮影画像をI/F87を介して取得する(S9)。電子ペーパー位置演算部88は、撮影装置9によって撮影された電子ペーパー100の画像データから電子ペーパー100の輪郭を抽出し、その抽出した輪郭情報に基づいて電子ペーパー100の位置、角度、大きさ等の位置情報を演算する(S10)。画像処理部89は、電子ペーパー位置演算部88によって求められた電子ペーパー100の位置情報に基づいて、図6、図7で説明したように画面部3A,3Bに表示する画像の位置補正、傾き補正等の処理を行う(S11)。
【0064】
スクリーンコントローラ63は、第1および第2のスクリーン31A,31Bを光散乱状態から光透過状態に切り換える。これに続いてCPU80は、電圧印加部61によってコネクタ10の給電端子15A,15Bを介して電子ペーパー100の受電端子107A,107Bにパルス電圧を印加する。これにより、前述したように電子ペーパー100の画像記録領域110に画像が書き込まれる。これに並行して、CPU80は、ICチップ120aに記録されている課金情報を更新する更新情報、および電子ペーパー100に書き込んだ画像の出所源情報、例えば、URL(Uniform Resouce Locator)をリーダライタ14に送信する。リーダライタ14は、ICチップ120a内の課金情報を更新するとともに、ICチップ120aにURLを書き込む(S12)。
【0065】
画像の書換えと、管理情報の書換えが終わると、ユーザはコネクタ10から電子ペーパー100を離脱させる(S13)。電子ペーパー100に書き込まれた画像は、無電源でも長期間に渡って表示し続け、ICチップ120aに書き込まれた管理情報は、ユーザ、電子ペーパー100、画像等の管理に供される。
【0066】
なお、特にコンテンツを利用するユーザーに制約を与える必要のない場合では、上述したフローチャートのうち、コネクタ10に挿入した電子ペーパー100上の固有ID(もしくは所有者のユーザーID)を読み取って、PC8内部のリストと照合することなく、操作ボタン13の押下時にS9以降の動作に進む場合ももちろん可能である。
【0067】
(第1の実施の形態の効果)
この第1の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)撮影装置9によって撮影された電子ペーパー100の画像に基づいて電子ペーパー100の位置情報を演算し、この演算結果に基づいて画面部3A,3Bに投影する画像光を補正しているので、電子ペーパー100を厳密に位置決めしなくても、電子ペーパー100の画像記録領域110の位置、向き、大きさに合わせて正確に画像を記録することができる。
(ロ)空中において手で電子ペーパー100を持った場合は、電子ペーパー100の一方の辺が画面部3A,3Bから浮き上がって傾くことが多いが、電子ペーパー100の三次元の位置情報に基づいて歪ませた画像を照射することによって電子ペーパー100に正対した画像光40を照射し表示することが可能となる。
(ハ)電子ペーパー演算部88は、画像記録領域110の大きさも測定しているので、大きさの異なる電子ペーパーでも画像を画像記録領域110に正確に記録することができる。
(ニ)表示装置として焦点深度の深いプロジェクタ4を用いているので、電子ペーパー100を画面に密着させる必要がないため、電子ペーパー100の傷や汚れを少なくすることができ、使い勝手の良い電子ペーパーシステムを提供することができる。
【0068】
なお、撮影装置9による撮影は、上記実施の形態では、操作ボタン13を押すのと同時に撮影したが、操作ボタン13を押す前から行い、押したときに撮影画像を取り込んでもよい。
【0069】
[第2の実施の形態]
図13は、本発明の第2の実施の形態に係る電子ペーパーを示す。同図に示す電子ペーパー100は、図3の構成において、液晶層103と光導電層105の配置を入れ替えると共に、液晶層103と光吸収層104の間に隔離層109を設け、更に光吸収層104を透明電極102Aの内側に配設したものである。これによれば、図3に示した電子ペーパー100と同様の原理で画像の書込みが行われるが、画像光40が、基板101B、液晶層103、および隔離層109を通して光導電層105に照射され、見る方向が画像光40の照射方向と同じになる。従って、表面100aは、光を透過させる必要がないため、広告やデザインの表示面として利用することができる。
【0070】
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態に係る画像書込装置の要部の動作を示すフローチャートである。同図では、図12に示すフローのうちステップS8以降を示す。第1の実施の形態では、電子ペーパーの撮影と画像光の位置補正をそれぞれ1回行ったが、この第4の実施の形態では、電子ペーパーの撮影と画像光の位置補正をそれぞれ2回行うものである。
【0071】
次に、第3の実施の形態の動作を説明する。図12に示すステップS1〜S7までは第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。第1の実施の形態と同様に、ユーザがコネクタ10の操作ボタン13を押下すると(S8)、これに基づいて電子ペーパー100を撮影し(S9)、電子ペーパー100の位置情報を演算し(S10)、画面部3A,3Bに表示する画像の位置補正、傾き補正等の処理を行う(S11)。第1および第2のスクリーン31A,31Bが光散乱状態から光透過状態に切り換わり、電子ペーパー100の画像記録領域110に画像が書き込まれ、ICチップ120a内の管理情報が更新される(S12)。
【0072】
ここまでは、第1の実施の形態と同様であるが、ステップS12以降、本実施の形態では、撮影装置9によって再度電子ペーパ100を撮影する(S20)。次に、電子ペーパー位置演算部88は、撮影装置9によって再度撮影された電子ペーパー100の画像データから電子ペーパー100の枠部111に対する画像記録領域110に表示されている画像の位置ずれを演算する(S21)。画像処理部89は、電子ペーパー位置演算部88によって求められた画像の位置ずれに基づいて、画面部3A,3Bに表示する画像の位置補正、傾き補正等の処理を行う(S22)。
【0073】
CPU80は、電圧印加部61によってコネクタ10の給電端子15A,15Bを介して電子ペーパー100の受電端子107A,107Bに再びパルス電圧を印加する。これにより、電子ペーパー100の画像記録領域110に再度補正された画像が書き込まれる(S23)。ユーザがコネクタ10を電子ペーパー100から離脱することで終了する(S13)。
【0074】
この第3の実施の形態によれば、操作ボタン13の操作による手ブレや位置検出誤差、光照射方向や縮尺の誤差等による画像の位置ずれを防止することができる。
【0075】
なお、ステップS22で求めた位置ずれを記憶しておき、次回の画像補正の際にその位置ずれを考慮して補正してもよい。位置ずれが位置検出誤差、光照射方向や縮尺の誤差等のハードウェアに起因する場合は、ずれ量が繰返し、ほぼ一定角度や一定方向にずれる場合が多い。このような場合は、2回目の撮影および補正を省くことができる。
【0076】
[第4の実施の形態]
図15は、本発明の第4の実施の形態に係る電子ペーパーシステムの主要な構成を示す。第1の実施の形態の形態では、撮影装置9により電子ペーパー100を撮影することにより、電子ペーパー100の位置情報を取得したが、この第4の実施の形態は、電子ペーパー100に位置信号発生素子を設けておき、それを受信装置によって受信することにより電子ペーパー100の位置情報を取得するようにしたものであり、他は第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0077】
電子ペーパー100は、枠部111の異なる位置、例えば、短手方向の上辺左右の角部と長手方向の右辺中央部の3箇所に位置信号発生素子112A,112B,112Cを配置しており、他は図2、図3に示す構成を有している。
【0078】
位置信号発生素子112A,112B,112Cは、本実施の形態では、位置信号として光を発光するLED(発光ダイオード)を用いるが、これに限定されるものではなく、電波、超音波等を発生する素子あるいはデバイスを用いることができる。なお、位置信号発生素子は、2つでも4つ以上でもよい。
【0079】
受光装置20は、位置信号発生素子112A,112B,112Cからの位置信号を受信する複数のフォトダイオードを備え、光電変換した検出信号をPC8に送信するように構成されている。受信装置20は、例えば、特開平10−9812号公報に開示されている位置検出デバイスを用いることができる。この検出デバイスは、所定の間隔を設けて配置され、位置信号発生素子112A,112B,112Cからの拡散光を受光する3つの光電変換部を備え、各光電変換部は直角をなす一対のフォトダイオードからなり、各フォトダイオードで受光した光量に応じた検出信号を出力するように構成されている。なお、受信装置20は、特開2004−212328号公報に示されるようなカメラ等の他の手段を用いてもよい。すなわち、位置信号発生素子112A〜112Cからの光を透過して球面収差により光リングを形成する球面収差の大きい半球レンズ等の光学レンズと、光学レンズにより形成された光リングを検出する受光素子アレイとを用い、光リングを検出する受光素子の位置に基づいて位置信号発生素子112A〜112Cの位置を計測するものである。
【0080】
PC8の電子ペーパー位置演算部88は、受信装置20の各フォトダイオードから送信される検出信号に基づいて、各フォトダイオードが受光した光量の差から電子ペーパー100の3つの位置信号発生素子112A〜112Cの三次元位置を求め、電子ペーパー100の位置、向き、大きさ等の位置情報を演算するものである。
【0081】
この第4の実施の形態によれば、受信装置20が受信した位置信号発生素子112A,112B,112Cからの位置信号に基づいて電子ペーパー100の位置情報を演算し、この演算結果に基づいて画面部3A,3Bに投影する画像を補正しているので、電子ペーパー100を厳密に位置決めしなくても、電子ペーパー100の画像記録領域110の位置、向き、大きさに合わせて正確に画像を記録することができる。
【0082】
電子ペーパー100の一方の辺が画面部3A,3Bから浮き上がって傾くことが多いが、位置信号発生素子を3つ用いているので、電子ペーパー100の面を特定することができるため、電子ペーパー100の三次元の位置情報に基づいて歪ませた画像を照射することによって電子ペーパー100に正対した画像光40を照射し表示することが可能となる。
【0083】
[第5の実施の形態]
図16は、本発明の第5の実施の形態に係る電子ペーパーを示す。本実施の形態は、図15に示す第4の実施の形態の電子ペーパー100に、2つの第1および第2のコネクタ10A,10Bを装着できるようにしたものである。
【0084】
すなわち、本実施の形態の電子ペーパー100は、枠部111の長手方向の左右の辺の中央付近に2つの第1および第2のコネクタ10A,10Bが装着されるコネクタ装着部113A,113Bを有し、第1および第2のコネクク10A,10Bは、第1の実施の形態と同様の構造を有する。なお、第1および第2のコネクク10A,10Bの一方に給電端子15A,15Bを備えた構成としてもよい。
【0085】
この第5の実施の形態のCPU80は、2つのコネクタ10A,10Bの両方の操作ボタン13が押下された場合にのみ、次のステップS9以降の動作を行うように構成されている。
【0086】
この第5の実施の形態によれば、位置信号発生素子112A〜112Cとは異なる位置に装着されたコネクタ10A,10Bを両手で把持し、操作ボタン13を操作するため、手で位置信号発生素子112A〜112Cが隠れることがなくなるため、位置信号発生素子112A〜112Cの位置を確実に測定することができる。
【0087】
なお、コネクタ装着部113A,113Bを枠部111の短手方向の辺近傍に設けてもよい。また、操作ボタンは、2つのコネクタ10A,10Bのうち一方にのみ設けてもよく、合計3つ設け、3つのうちいずれか2つが操作された場合にのみステップS9以降の動作を行うようにしてもよい。
【0088】
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々な変形が可能である。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で各実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
【0089】
また、電子ペーパーの位置情報の取得方法としては、電子ペーパーに傾き検知センサや加速度センサを設け、それらの出力信号に基づいて電子ペーパーの位置情報を取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子ペーパーシステムを示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光書込み型の電子ペーパーの平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るコネクタを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る電子ペーパーシステムの制御系を示すブロック図である。
【図6】(a)〜(d)は画像処理部による画像処理を説明するための図である。
【図7】(a)〜(c)は画像処理部による画像処理を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る画面部の表示例を示す平面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る画面部の表示例を示す平面図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る画面部の表示例を示す平面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る画面部の表示例を示す平面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る電子ペーパーシステムの動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る電子ペーパーの層構成を示す断面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る電子ペーパーシステムの動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る電子ペーパーシステムの主要な構成を示す図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態に係る電子ペーパーの平面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 画像書込装置
2A 第1の筐体
2B 第2の筐体
3A 第1の画面部
3B 第2の画面部
3C 画面部
4A 第1のプロジェクタ
4B 第2のプロジェクタ
5A,5B ミラー
6 コントローラユニット
7 ケーブル
8 PC
9 撮影装置
10 コネクタ
11 ケース
12 装着口
12a,12b 当接面
13 操作ボタン
13a LEDランプ
14 リーダライタ
15A,15B 給電端子
17 出力端子
18 ドライバーコントローラ
19 リミットスイッチ
30A 第1のタッチパネル
30B 第2のタッチパネル
31A 第1のスクリーン
31B 第2のスクリーン
32 タッチパネル
40 画像光
60 コネクタコントローラ
61 電圧印加部
62 タッチパネルコントローラ
63 スクリーンコントローラ
65 LCDコントローラ
80 CPU
81 入力部
82 表示部
83 ROM
83a 画面作成プログラム
84 RAM
85 HDD
85a 画像
85b 管理情報
86 通信部
87 I/F
88 電子ペーパー位置演算部
89 画像処理部
100,100B 型電子ペーパー
100a 表面
100b 裏面
101A,101B 基板
102A,102B 透明電極
103 液晶層
104 光吸収層
105 光導電層
105a,105c 電荷発生層
105b 電荷輸送層
106 延在部
107A,107B 受電端子
108a,108b 開口
109 隔離層
110 画像記録領域
111 枠部
112A〜112C 位置信号発生素子
113A,113B コネクタ装着部
120 RFIDタグ
120a ICチップ
200 選択画面
201 チャンネル表示画像
202a トピック画像
202 トピックスボタン
203 チャンネル切替キー
204 トピック切替キー
205 要約画像
210 詳細画面
211 イメージ
212 テキスト
213 進むキー
214 戻るキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像光の照射によって画像が可視的に書き込まれる表示記録媒体と、
前記表示記録媒体の位置、角度等の位置情報を計測する計測手段と、
前記表示記録媒体に前記画像光を照射する照射手段を有し、計測された前記位置情報に基づいて前記表示記録媒体の位置、角度等に応じた画像光を前記照射手段から前記表示記録媒体に照射して画像の書込みを行う書込手段とを備えたことを特徴とする表示記録媒体システム。
【請求項2】
前記書込手段は、計測された前記位置情報に基づいて画像データを補正する補正手段を備え、前記画像データに応じた前記画像光を前記照射手段から発生させることを特徴とする請求項1に記載の表示記録媒体システム。
【請求項3】
前記計測手段は、前記表示記録媒体の三次元の位置、角度等の位置情報を計測し、
前記補正手段は、計測された前記三次元の位置情報に基づいて前記画像データの拡大又は縮小を含む補正を行うことを特徴とする請求項2に記載の表示記録媒体システム。
【請求項4】
前記表示記録媒体は、前記表示記録媒体の複数の箇所に設けられ、位置信号を発生する複数の位置信号発生素子を備え、
前記計測手段は、前記複数の位置信号発生素子から発生された複数の位置信号を受信する受信部と、前記受信部による受信結果に基づいて前記複数の位置信号発生素子の位置を求めることにより前記表示記録媒体の位置情報を演算する演算部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示記録媒体システム。
【請求項5】
前記計測手段は、前記表示記録媒体を撮影する撮影部と、前記撮影部によって撮影された前記表示記録媒体の画像から前記表示記録媒体の位置情報を演算する演算部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示記録媒体システム。
【請求項6】
前記照射手段は、光散乱状態と光透過状態に変化可能な調光層からなるスクリーンと、前記スクリーンに前記画像光を投影するプロジェクタを備え、
前記書込手段は、前記書込みを行うとき、前記プロジェクタを制御して前記スクリーンを光透過状態にして前記画像光を前記スクリーンを通して前記表示記録媒体に照射させることを特徴とする請求項2に記載の表示記録媒体システム。
【請求項7】
前記表示記録媒体は、電圧の印加と画像光の照射によって画像が可視的に書き込まれるものであり、
前記書込手段は、前記表示記録媒体に前記電圧を印加する電圧印加手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示記録媒体システム。
【請求項8】
前記電圧印加手段は、前記表示記録媒体に着脱可能に設けられたコネクタを備え、前記コネクタを介して前記表示記録媒体に前記電圧を印加することを特徴とする請求項7に記載の表示記録媒体システム。
【請求項9】
前記コネクタは、書込み指令信号を出力するボタンを有し、
前記書込手段は、前記書込み指令信号に基づいて前記書込みを行うことを特徴とする請求項8に記載の表示記録媒体システム。
【請求項10】
前記コネクタは、書込み指令信号を出力する複数の前記ボタンを有し、
前記書込手段は、前記複数のボタンからそれぞれ前記書込み指令信号が出力された場合に、前記書込みを行うことを特徴とする請求項8に記載の表示記録媒体システム。
【請求項11】
画像光の照射によって画像が可視的に記録される表示記録部と、
前記表示記録部を保持する枠体と、
前記枠体の異なる位置に設けられ、位置信号を発生する複数の位置信号発生素子とを備えたことを特徴とする表示記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−81864(P2007−81864A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267425(P2005−267425)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】