説明

表面実装磁性部品及びその製造方法

インダクタ及びトランスなどの表面実装磁性部品を提供するのに有利に利用される、表面実装端子機構を含む成形可能な磁性材料を含む磁性部品組立体及びその組立体の製造方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して磁性部品及びその製造に関する。特に、インダクタ及びトランスなどの表面実装磁気電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子パッケージの進歩に伴って、より小さく、しかもより強力な電子デバイスが製造可能になった。この種のデバイスの全体サイズを小さくするために、デバイス製造に使用される電子部品は、ますます小型化されてきた。このような要求を満たす電子部品の製造は、多くの困難を伴い、それによって、製造工程をよりコスト高にして、電子部品のコストを上げている。
【0003】
他の部品と同様、インダクタ及びトランスなど磁性部品の製造工程は、非常に競争の激しい電子部品製造業においてコストを削減する手段として精査されてきた。製造コストの削減は、製造される部品が低コストでありかつ大量生産の部品である場合、特に望ましい。このような部品及びこれら部品を利用する電子デバイスの大量生産工程において、製造コストの削減はどのようなものでも当然に有意義である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書においては、磁性部品組立体及びこの組立体の製造方法の例示的実施形態が開示される。有利には、この組立体を利用して、1つまたは複数の下記の利点を得ることができる。すなわち、小型に製造するのに修正可能な部品構造、小型でより組み立てやすい部品構造、既知の磁気構成体に共通する製造ステップを除外できる部品構造、より効果的な製造技術によって信頼性を増した部品構造、既存の磁性部品と比べて同様のまたはこれより小さいパッケージサイズで性能が向上した部品構造、従来の小型化された磁性部品に比べて出力能力が増大した部品構造、及び既知の磁性部品構成に比較して明白に性能が優れた独自のコア及びコイル構成を有する部品構造である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的部品組立体は、例えば、インダクタ及びトランスを組み立てるのに特に有利であると思われる。組立体は、小さいパッケージサイズで確実に提供され、回路基板への設置を容易にするために表面実装機能を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の例示的実施形態による例示的表面実装磁性部品の部分分解図である。
【図2】図1の磁性部品の頂面概略斜視図である。
【図3】図1の磁性部品の頂面組立斜視図である。
【図4】図1の磁性部品の底面組立斜視図である。
【図5】本発明の例示的実施形態による別の例示的磁性部品の部分分解図である。
【図6】図5の磁性部品の頂面概略斜視図である。
【図7】図5の磁性部品の頂面組立斜視図である。
【図8】図5の磁性部品の底面組立斜視図である。
【図9】本発明の別の実施形態により形成された端子組立体を示す図である。
【図10】図9の組立体の一部の拡大図である。
【図11A】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品製造の第一段階を表す図である。
【図11B】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品製造の第二段階を表す図である。
【図11C】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、図11Bから得られた組立体の上面図を示す。
【図11D】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、図11Bから得られた組立体の底面図を示す。
【図11E】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品製造の第三段階を表す図である。
【図11F】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品製造の第四段階を表す図である。
【図11G】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品製造の第五段階を表す図である。
【図11H】図9及び10の端子組立体を利用する製造ステップを示し、磁性部品完成体を示す図である。
【図12】別の磁性部品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照して非限定的かつ非包括的実施形態について説明する。特に明記されない限り、同様の参照番号は図面全体を通じて同様の部品を示す。
【0008】
本明細書では、技術上の多数の困難を克服する発明的電子部品構成の例示的実施形態が記載されている。本発明を充分に理解するために、以下の開示は様々な節または部に分けて示され、第I部は特定の問題及び困難について論じ、第II部は、これらの問題を克服する例示的な部品構成及び組立体について説明する。
【0009】
I.本発明の概論
回路基板用のインダクタなどの従来の磁性部品は、一般に、磁気コア、及びコア内部の時にコイルと呼ばれる導電性巻線を含む。コアは、磁性材料から製造された離散コアピースから製造でき、巻線はコアピース同士の間に配置される。Uコア及びIコアの組立体と、ERコア及びIコアの組立体と、ERコア及びERコアの組立体と、ポットコア及びTコアの組立体と、その他の適合する形状とを含めるがただし、必ずしもこれに限定されない、様々な形状及びタイプのコアピース及び組立体が当業者によく知られている。離散コアピースは接着剤で一緒に接合することができ、一般には、物理的に相互に離間されるまたは間隙が置かれる。
【0010】
例えば、いくつかの既知の部品において、コイルは導線から製造され、導線はコアまたは端子クリップの周りに巻かれる。すなわち、コアピースが完全に形成された後に、時にドラムコアまたはボビンコアと呼ばれるコアピースの周りに導線を巻くことができる。コイルの各自由端はリードと呼ぶことができ、回路基板への直接取り付けによりまたは端子クリップを介して間接的に接続することにより、インダクタを電気回路に結合するためにコイルの各自由端を使用できる。特に小さいコアピースの場合、コスト効率よくかつ信頼できるようにコイルを巻くことが課題となる。手巻きの部品はその性能が一貫しない傾向がある。コアピースは、その形状上、非常に脆弱でコイルを巻くときにコアの割れを生じやすく、コアピース同士の間の間隙の変動は、部品の性能に好ましくない変動を生じるおそれがある。さらに困難なことに、不均等に巻くこと及び巻線工程における張力に起因して、DC抵抗(DCR)が好ましくない変動を生じるおそれがある。
【0011】
他の既知の部品において、既知の表面実装磁性部品のコイルは、一般にコアピースとは別個に製造されて、後にコアピースと組み立てられる。すなわち、コイルは時に予備形成または予備巻きコイルと呼ばれ、コイルの手巻きに伴う問題を回避しかつ磁性部品の組立を単純化する。このような予備成形コイルは、特に部品サイズが小さい場合に有利である。
【0012】
磁性部品を回路基板に表面実装するときにコイルに電気的に接続するために、一般に、導電端子またはクリップが設置される。クリップは、造形されたコアピース上に組み立てられて、コイルのそれぞれの端に電気的に接続される。端子クリップは、一般に、例えば既知のはんだ付け技術を用いて、回路基板上の導電トレース及びパッドに電気的に接続されることができる概して平坦かつ平面的な領域を含む。そのように接続されて回路基板に電圧を印加すると、回路基板から端子クリップの一方へ、コイルを介して他方の端子クリップへ、さらに回路基板へ戻るように電流が流れる。インダクタの場合、コイルを通過する電流の流れは、磁気コアに磁場及びエネルギーを誘発する。複数のコイルを設置することができる。
【0013】
トランスの場合、一次コイル及び二次コイルが設置され、一次コイルを通過する電流の流れは二次コイルの電流の流れを誘起する。トランス部品の製造は、インダクタ部品と同様の課題を呈する。
【0014】
ますます小型化する部品において、物理的に間隙を持つコアを提供することが課題である。一定の間隙サイズを確立しこれを維持することは、コスト効率よく確実に実現するのが難しい。
【0015】
小型化された表面実装磁性部品においてコイルと端子クリップとの間で電気的に接続することに関しても、実践上の多くの問題がある。コイルと端子クリップとの間のかなり脆弱な接続は一般に、コアの外部で行われ、その結果、分離しやすい。場合によっては、クリップの一部の周りにコイルの端部を巻きつけて、コイルとクリップとの間の信頼性のある機械的及び電気的接続を確実にすることが知られている。しかし、これは製造の観点から見て時間のかかるものであることが明らかであり、さらに簡易かつ迅速な成端の解決策が望ましい。さらに、コイル端を巻きつけるのは、薄くて丸いワイヤ構造ほど可撓性のない平坦な表面を持つ矩形断面のコイルなど、一定のタイプのコイルにとっては実用的ではない。
【0016】
電子デバイスが強力さを増す近年の傾向が続いているので、インダクタなど磁性部品もより多くの電流量を伝導することが要求される。その結果、コイル製造に使用されるワイヤゲージは一般に大きくなる。コイル製造に使用されるワイヤのサイズが大きくなるという理由から、コイルの製造に丸形ワイヤを使用するとき、例えばはんだ付け、溶接または導電性接着剤などを用いて端子クリップに機械的かつ電気的に十分に接続するために、丸形ワイヤの端部は一般に、適切な厚み及び幅に平坦にされる。しかし、ワイヤゲージが大きいと、それだけ、端子クリップに適切に接続するためにコイルの端を平坦にすることが困難になる。このような困難の結果、コイルと端子クリップとの間の接続が一貫しなくなり、使用時の磁性部品に対して望ましくない性能の問題及び変動を引き起こすおそれがある。このような変動を低下させることは非常に困難でありかつコスト高であることが分かっている。
【0017】
丸形導線よりもむしろ平形導線からコイルを製造することにより、一定の用途の場合このような問題が軽減されるが、平形導線はさらに固く、第一にコイルに形成するのがより困難であり、ひいては他の製造上の問題を引き起こすことになる。丸形導線と異なり、平形導線の使用は、使用時の部品の性能を、時には所望しないように変化させるおそれもある。さらに、いくつかの既知の構造において、特に平形導線から製造されたコイルを含むものは、フックなどの成端形体またはその他の構造的形体をコイルの端部に形成して、端子クリップへの接続を容易にすることができる。しかし、このような機構をコイルの端部に形成することは、製造工程においてさらなる支出につながるおそれがある。
【0018】
サイズを小さくしながら電子デバイスの出力及び性能を増大させる最近の傾向は、さらなる課題を有する。電子デバイスのサイズが小さくなったときに、これに使用される電子部品のサイズもこれに応じて小さくしなければならず、ひいては比較的小さくときには小型化された構造を持ちながらデバイスに電力を供給するためにより多量の電流を搬送するパワーインダクタ及びトランスを経済的に製造することに力が注がれてきた。磁気コア構造体は、電気デバイスの輪郭又はプロファイルをスリムに時には非常に薄くできるように、回路基板に対してどんどん薄い輪郭を持つことが望ましくなっている。このような要求を満たすことがさらに困難を生じる。さらに、多相電力システムに接続される部品の場合、小型化されたデバイスの中に様々な位相の電力を収容することは難しく、別の困難が生じる。
【0019】
磁性部品のフットプリント及び輪郭を最適化することは、現代の電子デバイスの寸法要件を満たそうとする部品の製造業者にとって大きな関心事である。回路基板上の各部品は概して、回路基板に平行の平面において測定した直交する幅と奥行きの寸法によって定義され、幅と奥行きの積が、時に部品の「フットプリント」と呼ばれる、回路基板上で部品が占有する表面積を決定する。他方では、回路基板に垂直または直角の方向に測定した部品の全高は、時に部品の「輪郭」と呼ばれる。部品のフットプリントは、部分的に、回路基板上にいくつの部品を設置できるかを決定し、輪郭は、部分的に、電子デバイス内で平行の回路基板同士の間に許容される間隔を決定する。電子デバイスが小さくなると、概して、各回路基板上により多くの部品を設置する必要があるか、隣り合う回路基板間のクリアランスを小さくする必要があるか、又はその両方をする必要がある。
【0020】
しかし、磁性部品に使用される多くの既知の端子クリップは、回路基板に表面実装されるときに、部品のフットプリント及び輪郭の両方又は一方を増大する傾向を有する。すなわち、クリップは、回路基板に実装されると部品の奥行き、幅及もしくは高さ、又はこれらの組み合わせを拡大して、部品のフットプリント及び輪郭の両方又は一方を増大させる望ましくない傾向がある。特に、コアの頂部、底部または側部で磁気コアピースの外表面に嵌合されるクリップの場合、完成した部品のフットプリント及び輪郭の両方又は一方は端子クリップの分だけ拡張されるおそれがある。部品の輪郭または高さの拡張が比較的小さくても、所与の電気デバイス内で部品及び回路基板の数が増大すれば、その結果は相当のものになるおそれがある。
【0021】
II.本発明の例示的磁性部品組立体及び製造方法
従来の磁性部品の技術的な課題のいくつかに対処する磁性部品組立体の例示的実施形態を、これより説明する。記載されるデバイスに関連する製造ステップは、部分的に明白であり、部分的に以下に明確に記載される。同様に、記載される製造方法のステップに関連するデバイスは、部分的に明白であり、部分的に以下に明確に記載される。すなわち、本発明のデバイス及び方法は必ずしも以下の説明において別個に記載されず、さらなる説明なしでも当業者には充分に理解できる範囲にあると思われる。
【0022】
図1〜4は、本発明の例示的実施形態による例示的表面実装磁性部品100の様々な図である。より明確にいうと、図1は表面実装磁性部品100の部分分解図であり、図2は磁性部品100の頂面概略斜視図であり、図3は磁性部品100の頂面組立斜視図であり、さらに図4は磁性部品100の底面組立斜視図である。
【0023】
部品100は、概して、磁気コア102と、概してコア102内に収容されるコイル104と、端子クリップ106、108とを含む。図1〜4に示す例示的実施形態において、コア102はシングルピース110として製造されるが、別の実施形態において、所望される場合にはコア102は、組み立てるときコアピースの間に物理的に間隙を作ることができる。
【0024】
コアピース110は、例えばコイル104の周りで圧迫されることができる技術上既知の鉄粉材料またはアモルファスコア材料を用いて、一体的な部品として製造できる。このような鉄粉材料及びアモルファスコア材料は、分散した間隙の特性を示すことができ、この特性によりコア構造体において物理的間隙が必要となることを避ける。1つの例示的実施形態において、部品100用の単一のコアピース110を、当業者によく知られている磁粉材料から製造でき、コイル104の周りに材料を圧迫または圧縮して、コアとコイルとの一体的構造を形成できる。
【0025】
別の実施形態において、磁粉材料の層またはシートからコアピース110を形成できる。層またはシートはコイル104の周りに積み重ねられ圧迫される。このような層またはシートを製造するための例示的な磁粉粒子には、フェライト粒子、鉄(Fe)粒子、センダスト(Fe−Si−Al)粒子、MPP(NiーMo−Fe)粒子、ハイフラックス(HighFlux)(Ni−Fe)粒子、メガフラックス(Megaflux)(Fe−Si合金)粒子、鉄を主原料とするアモルファス粉末粒子、コバルトを主原料とするアモルファス粉末粒子または技術上既知のその他の均等の材料が含まれる。このような磁粉粒子が高分子結合材料と混合されると、その結果得られる磁性材料は、分散した間隙の特性を示し、磁性材料の様々なピースに物理的に間隙を作ったり分離したりすることが必要となるのを避ける。したがって、一貫した物理的間隙のサイズを確立しこれを維持することに関連する困難及び支出が回避でき有利である。高電流を印加する場合、高分子結合剤と組み合わされたあらかじめ焼きなましされた磁気アモルファス金属粉が有利である場合がある。
【0026】
図2において最も良好に見ることができるコイル104は、或る長さの丸形ワイヤから製造されて、第一端すなわちリード150と、第一端と反対側の第二端すなわちリード152と、コイル端150とコイル端152との間の巻線部154とを含み、ワイヤは、所望の効果例えば部品100の選択された最終使用のための所望のインダクタンス値を得るための巻き数だけコイル軸線156の周りに巻かれる。さらに、コイルは、軸線156に沿ってらせん状にかつ軸線156に対して渦巻状に巻かれて、低輪郭となるように小型のコイル構成を提供する一方で、所望のインダクタンス値も提供する。端部150,152がコイル軸線156に対して平行に延びるように、端部は、巻線部154に対して折り曲げられて、以下で説明されるようにコイル端150、152の成端を容易にする。
【0027】
所望する場合には、コイル104を形成するために使用されるワイヤをエナメルコーティング及びこれに類似するものでコーティングして、コイル104の構造面及び機能面を改良できる。当業者には分かるように、コイル104のインダクタンス値は、部分的には、ワイヤのタイプ、コイルにおけるワイヤの巻き数、及びワイヤの直径によって決まる。したがって、コイル104のインダクタンスの定格を用途によって相当に変えることができる。既知の技術を用いて、コイル104を、コアピース110から独立して製造でき、かつ部品100の組立のための予備巻き構造体として提供できる。例示的実施形態において、コイル104は、あるいは所望する場合には、コイルを手巻きにできるものの、コイル完成品のインダクタンス値を一定にするように自動的に形成される。複数のコイルが設置される場合、使用される全てのコイルに電気的に接続するために、さらなる端子クリップが同様に必要とされる場合があることが理解される。
【0028】
コイル104は単に例示的なものであり、あるいは他のタイプのコイルも利用できるものと理解される。例えば、図2に示される丸形ワイヤの代わりに平形導線を使用してコイルを製造できる。さらに、巻線部154は、らせん状または渦巻状(ただし、両方とも図2に示するものとは異なる)を含むがこれに限定されない、様々な別の形状及び形態をとることができ、巻線部の形態は湾曲断面(例えば、曲がりくねった形状(serpentine shapes)、C字形状など)の代わりに直線の多角形断面を持つことができる。同様に、所望する場合には、複数のコイルを利用できる。
【0029】
図示されている実施形態に示すように、コアピース110は、台壁114と、台壁114の側縁から延びる概して直交する複数の側壁116、118、120、122とを有する一般的に矩形の本体に形成される。図1〜4に示す実施形態において、台壁114を、時には底壁と呼ぶことができる。側壁116、118は、相互に対向し、時にはそれぞれ左側面又は右側面と呼ぶことができる。壁120及び122は相互に対向し、時としてそれぞれ前側面又は後側面と呼ぶことができる。側壁116、118、120、122は、台壁114の上に囲繞部または空洞部を形成する。囲繞部又は空洞部は概して、部品が組み立てられるときにコイル104を収容する。
【0030】
同じく図1に示すように、第一コアピース110の側壁116は陥没面123を含み、対向する側壁118は対応する陥没面125を含む。陥没面123、125は、それぞれの側壁116、118の長さに沿って部分的距離のび延びる。陥没面123、125はまた、底面に対して垂直の方向に測定した側壁116、118の高さよりも短い距離にわたって、台壁114から上向きに延びる。したがって、陥没面123、125は、側壁116、118の頂縁から離間される一方で、台壁114に隣接して延びる側壁116、118の長さの一部にわたって、台壁114の陥没面126、128に隣接する。
【0031】
コアピース110の台壁114の外面は、外形形成されて、第一及び第二の陥没面126、128を分離する非陥没面124を含む。陥没面126、128は、非陥没面124の互いに対向する縁部で延びる。第三及び第四の陥没面130、132も、台壁114の互いに対向するコーナーに配置される。第五及び第六の陥没面134、136は、コアピース110の残りのコーナーにおいて第三及び第四の陥没面130、132と対向する。図示されている実施形態において、第五及び第六の陥没面134、136は、概して相互に同平面上に拡がり、また、概して第三及び第四の陥没面130、132と同平面上に延びる。したがって、台壁114は3つの高さ位置を有する表面を持つ階段状のものであり、第一の高さ位置は非陥没面124の高さ位置であり、第二の高さ位置は、第一の高さ位置から第一の量だけ離間された陥没面126、128の高さ位置であり、第三の高さ位置は第一の高さ位置及び第二の高さ位置の各々から離間された陥没面130、132、134、136の高さ位置である。陥没面126、132、134は、非陥没面124によって陥没面128、130、136から離間しかつ分離される。陥没面130、136は、陥没面128によって離間されかつ分離され、陥没面132、134は、陥没面126によって離間されかつ分離される。
【0032】
図1に示す例示的端子クリップ106、108は、実質的に同じ構成であるが、第一コアピース110に取り付けられるときに180°逆転し、ひいては相互の鏡像として拡がる。部品100の端子クリップ106、108は各々、取付け部140と、概して平坦かつ平面的な底部142と、取付け部140と反対側の底部142の端に延びるコイル部144とを含む。直立した位置決めタブ部145は概ね、各クリップ106、108内で底部142に垂直に延びる。位置決めタブ部は、第一コアピース110の側壁116、118の陥没面123、125に受け取れられるように形成されかつ寸法設定される。
【0033】
図示する実施形態において、取付け部140は、概ねコイル部144と同一平面上に拡がり、底部142の平面からオフセットされるまたは離間される。クリップ106、108は、底部142を陥没面126、128に当接させ、コイル部144を陥没面130、132に当接させ、取付け部140を陥没面134、136に当接させて、コアピース110に取り付けられる。また、図1及び2に示すように、コイル端150、152は、端子クリップ106、108のコイル部144の貫通穴146を通過して延びる。ここにコイル端は、はんだ付けされ、溶接されまたはその他の方法で取り付けられて、コイル端150、152とコイル104との間の電気接続を確実にすることができる。しかし、コイル端150、152はコアピース110の台壁114の陥没面に位置するので、コアピース110の外面全体から突出せず、部品100を取り扱うときに好ましくない分離を生じにくい。
【0034】
導電材料からクリップ106、108を切断、曲げまたはその他の方法で造形することによって、端子クリップ106、108及び上述のその全ての部分を、比較的容易に製造することができる。1つの例示的実施形態においては、端子を銅のめっきしたシートから打ち抜いて、これを最終形状に折り曲げるが、他の材料及び形成技術を代わりに利用できる。クリップ106、108を予備形成して、その後の生産段階においてコアピース110にこれらクリップを組み付けることができる。
【0035】
コアピース110がコイル104の周りで圧迫されるという理由から、コイル端150、152と端子クリップ106、108との間の電気接続は、コア構造体の外部に位置する。図3に示すように、部品100が回路基板180に実装されると、第一コアピース110の台壁114は基板表面184に面しかつこれと当接し、各端子クリップ106、108の平坦かつ平面的な底部142は、はんだ付け技術または技術上既知のその他の技術により、基板180上の導電トレース182に電気的に接続される。各クリップ106、108のコイル部144は各々回路基板180に面しており、コイル端150、152とクリップのコイル部144との間の電気接続は実質的に、コア構造体の下で保護される。クリップ106、108は、比較的簡素で、能率的で、かつコスト効率のよい生産工程においてコイル端150、152の確実で信頼できる電気接続を容易にする。
【0036】
図5〜8は、本発明の例示的実施形態による別の表面実装磁性部品200の様々な図である。図5は部品200の部分分解図である。図6は部品200の頂面概略斜視図であり、図7は部品200の頂面組立斜視図である。図8は磁性部品200の底面組立斜視図である。
【0037】
部品200は、部品100と同様であるが、分離コアピース110、112を含み、第二コアピース112は、コイル104が分離コアピース同士の間に位置決めされて、第一コアピースに組み立てられる。コアピース110、112は、強磁性材料及びフェリ磁性材料と、上述のその他の材料と、既知の技術による技術的に既知の材料とを含むがこれらに限定されない、当業者には既知の適切な磁性材料から製造できる。
【0038】
図9は、端子製造層380を利用する成端技術を部分的に示す。端子製造層380を、既知の技術により技術上既知の導電材料(例えば、銅)または導電性合金から製造できる。対向する対の端子クリップ384を有するリードフレーム382を含むように製造層を形成することができ、端子クリップはリードフレーム382の縁に接続される。図には2対の端子クリップ384が示されているが、代わりに、これよりも多いまたは少ない数の端子クリップを設置できる。各対の端子クリップ384の各々の間に間隙または空間が形成される。以下に説明するように、この間隙または空間に磁性体を形成できる。
【0039】
図10に示すように、上述の端子クリップ106、108と同様に、各端子クリップ384は中央部386を含み、中央部386の平面から離間された平面に延びるオフセットタブまたは平縁388、390が中央部の側面に位置する。タブまたは平縁388、390は、図10の斜視図では中央部386から隆起しているように見えるが、クリップをひっくり返すと、上述のクリップ106、108と同様に中央部386に対して陥没することになる。したがって、上述のクリップ106、108において、中央部386を底部142と考え、平縁またはタブ388、390を部分140、144(取付け部及びコイル部)と考えることができる。
【0040】
例示的実施形態において、各端子クリップ384の隆起平縁の一方388はコアポスト392を含み、他方の隆起平縁390は端子スロット394を含む。それぞれのコアポスト392は、クリップ384を磁性体に固定するのを補助し、端子スロット394は、コイルリードの接続点として役立つ。1つの実施形態においては端子スロット394が設置される一方で、別の実施形態においては、コイルリードを受け取るために代わりに貫通穴を設置できる。図9及び10に示すように、それぞれの対の端子クリップ384は、1つの例において相互に鏡像として形成されるが、少なくともいくつかの実施形態においては鏡像である必要はない。
【0041】
図11は、端子製造層380を用いて小型磁性部品を製造する製造工程を示す。図11Aに示すように、端子製造層380をモールド400に挿入し、コイル402を各対の端子クリップ384(図9及び10)同士の間に設置できる。図11Aに示すように、各端子クリップ384の端子スロット394はコイル端403のうちの1つを受け取る。上述の材料のうちのいずれでもよい磁性材料をコイルの周りに取り付けて圧迫して、図11Bに示すように各コイル402の周りに磁性体404を形成することができる。端子クリップ384のコアポスト392(図10)は磁性体が成形されるときに磁性体404内に埋め込まれる。その後、磁性体404及びクリップ384を含む取付け済みリードフレームを、モールド400から取り外すことができる。図11Cは結果として得られた組立体の頂面からの図であり、図11Dは結果として得られた組立体の底面図である。
【0042】
図11D及び11Eに示すように、磁性体404の側縁から事前決定された距離に位置する切断線384でリードフレーム382を切り取りまたは切り離しでき、図11Fに示すように、各端子クリップ384の一部を、磁性体の側縁の周りで折り曲げることができる。クリップ384のこの部分は、ほぼ90°の角度に折り曲げられて、磁性体の側壁に沿って延びる。磁性体404からの切断線384の事前決定された距離は比較的短いので、クリップ384の折り曲げ部は、磁性体404の側面の途中までしか延びない。すなわち、クリップ384の折り曲げ部の高さは、磁性体404の側壁の高さより低い。
【0043】
図11Fに示すクリップ384の折り曲げ部は、端子クリップ106及び108について上述した位置決め部145に実質的に合致する。上述の実施形態において記載した陥没面123及び125と同様の陥没部を磁性体の側壁に成形して、磁性部品のフットプリントに負の影響を及ぼすことなく、端子クリップ384の折り曲げ部を収容できる。コイル端403は、はんだ付け工程、溶接工程またはその他等業者によく知られている技術によって図11Gに示すようにクリップ384に電気的に接続できる。比較的大きいワイヤゲージを用いてコイルを製造する場合にははんだ付けが好ましく、比較的小さいワイヤゲージを用いてコイルを製造する場合には溶接が好ましい場合がある。
【0044】
図11Hは、端子クリップ384を含めた完成した磁性部品を示す。磁性部品420が完成すると、上述のようにクリップ384の中央部386を介して回路基板に磁性部品を表面実装することができる。
【0045】
図12は、上述の方法と同様に製造されることのできる磁性部品450の別の実施形態を示す。部品450の製造において、切断線410(図11D)は、リードフレーム382が切り取られるときに、磁性体404からさらに離間する。したがって、クリップ386が磁性体404の周りで折り曲げられたときには、クリップの切り取られた部分は、磁性体404の側壁の全高に延びるのに充分な長さであり、さらに約90°に折り曲げられて、磁性体の頂面壁の一部に沿って延びる。上面壁は、部品の輪郭に負の影響を及ぼすことなく折り曲げられたクリップを収容する陥没部を含んでもよい。図12の実施形態と同様に、切断線を磁性体からさらに離間させることによって、成形作用または磁性体404を形成するときのその他の製造ステップから生じる汚染の問題及び負の影響のリスクが少なくなる。
【0046】
上述の基本的方法には多様な変形が可能である。例えば、リードフレームを切り取る前に、もしくはクリップ386を磁性体の側面の周りに折り曲げる前に、又はこれらの両方の前に、コイルをコイル端403にはんだ付けでき、溶接できまたはその他のやり方で電気的に接続できる。すなわち、上述のステップの順番は必ずしも要求されない。
【0047】
さらに、リード製造層において同様の効果及び利点を持つ他の形状の端子クリップを形成できる。すなわち、別の実施形態において、クリップは、図示される及び説明される通りの形状を持つ必要がない。
【0048】
同様に、一定の実施形態において、成形工程において組み立てるためにコイルを端子製造層380と別個に設置する必要がない。それどころか、一定の実施形態においては、コイルを製造層にあらかじめ取り付けでき、あるいはコイルを端子製造層と一体的に形成できる。
【0049】
さらに、クリップへのコイル端をはんだ付けし、溶接しまたはその他のやり方で電気的に接続することは、様々なやり方で実施できる。例えば、クリップのスロット(図10)を任意選択のものであるとみなし、代わりに貫通穴またはコイルリードの係合を容易にするその他の機械的特徴を使用できる。別の例として、いくつかの実施形態において、クリップの貫通穴及びスロットを任意選択のものとみなし、機械的な係合機構を利用せずに、例えばコイルリード403をクリップ表面に溶接できる。さらに、参照することにより本明細書に組み込まれる2009年4月24日出願の米国特許出願公開第12/429856号明細書に記載されているように、端子クリップをコアピース内部の位置でリードの端部に溶接またははんだ付けできる。また、コイルリードを、クリップの内向き面(すなわち、完成した部品において磁性体に対面する表面)と、クリップの外向き面(すなわち、完成した部品において磁性体と反対の表面)とにはんだ付けまたは溶接できる。
【0050】
III.開示した例示的実施形態
上述の様々な特徴を様々な組合せで混合し適合させることができることが明白である。特定の用途のニーズに応えるために、様々な磁気特性、様々な数及びタイプのコイル並びに様々な性能特性を有する多様な磁性部品組立体を提供できると有利である。
【0051】
また、記載した機構のいくつかを、物理的に相互に間隙を持たせ離間した離散コアピースを有する構造に有利に利用できると有利である。
【0052】
上述の開示の範囲に含まれる様々な可能性の中で、少なくとも下記の実施形態は、従来のインダクタ部品に比べて有利であると思われる。
【0053】
表面実装磁性部品組立体の例示的実施形態が開示され、組立体は、階段状底面を有する少なくとも1つの外面を形成する磁気コアと、第一端及び第二端を含む、磁気コア内部の導電コイルと、階段状底面の一部を通過して延びる第一端及び第二端のうちの少なくとも1つと、前記階段状底面と相補的な形状を持つ端子クリップであり、階段状底面と当接して前記少なくとも1つのコイル端に接続する端子クリップとを含む。
【0054】
任意選択には、階段状底面は、非陥没面と、少なくとも2つの高さ位置を持つ陥没面とを含む。クリップは、中央部と中央部の両側に第一及び第二陥没部とを含むことができる。クリップの陥没部の一方がコアに埋め込まれたポストを含んでもよく、他方の陥没部がコイル端に接続されてもよい。また、クリップは、少なくとも1つのコイル端を受け取る貫通穴または少なくとも1つのコイル端を受け取る端子スロットを含むことができる。
【0055】
任意選択には、端子クリップの上で磁性体を成形できる。クリップは、少なくとも1つの90°の曲げを含むことができる。磁性体は、底面から拡がる側壁を含むことができ、クリップの一部が側壁に沿って延びる。磁性体は、階段状底面の反対側に頂面を含むことができ、クリップの一部は頂面に沿って延びる。また、組立体は、任意選択には、回路基板を含むことができ、回路基板の上に底面が載る。
【0056】
磁性部品を製造する方法の例示的実施形態も開示される。方法は、少なくとも1つの端子クリップと、端子クリップと結合した少なくとも1つのコイルとの上に磁性体を形成するステップを含む。これにより、端子クリップは、形成された磁性体の底面に一体的に取り付けられる。
【0057】
任意選択には、磁性体を形成するステップは、階段状底面を持つ磁性部品を形成するステップを含み、端子クリップは、階段状底面に一体的に取り付けられる。端子クリップは、少なくとも1つのポストを含むことができ、方法は、さらに、磁性体を形成するときに磁性体内にポストを埋め込むステップを含むことができる。端子クリップをリードフレームに取り付けることができ、方法は、さらにリードフレームからクリップを切り離すようにリードフレームを切り取るステップを含むことができる。
【0058】
任意選択には、方法はさらに、クリップの一部を磁性体の側壁の周りに折り曲げるステップを含むことができる。さらに、方法は、クリップを折り曲げて磁性体の頂面に沿って延ばすステップを含むことができる。
【0059】
同様に、任意選択には、方法はさらに、端子クリップをコイル端に電気的に接続するステップを含むことができる。端子クリップを電気的に接続するステップは、コイル端をクリップに溶接しまたははんだ付けするステップを含むことができる。同様に、端子クリップを電気的に接続するステップは、貫通穴または端子スロットのうちの1つ内にコイル端を受け取るステップ、または露出したコイル端を磁性体の底面上でクリップに取り付けるステップを含むことができる。
【0060】
磁性体を形成するステップは、任意選択には、少なくとも1つのクリップの上で磁性体を成形するステップを含む。少なくとも1つの端子クリップは、対の端子クリップ同士の間に間隙を有するリードフレームによって接合された1対の端子クリップを含むことができ、磁性体は対の端子クリップ同士の間の間隙内に形成される。端子クリップは、中央部と、中央部の両側の第一及び第二の陥没部とを含むことができ、方法はさらに、コイルを陥没部のうちの1つに接続するステップを含む。
【0061】
IV.結論
本発明の利点はこの時点で、上記の例及び実施形態から明らかであると思われる。多数の実施形態及び例について特に述べてきたものの、他の例及び実施形態も、開示された例示的デバイス、組立体及び方法の範囲及び思想の範囲内で実現可能である。
【0062】
上記の記載は、ベストモードを含む本発明を開示し、かつ任意のデバイスまたはシステムを製造しかつ使用すると共に任意に組み込まれた複数の方法を実施することを含む本発明を当業者が実施できるようにする例を用いている。本発明の特許を受けられる範囲は、特許請求の範囲によって画定され、当業者が思いつく他の例を含んでもよい。このような他の例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有する場合または特許請求の範囲の文言とわずかな差を持つ同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面実装磁性部品組立体であって、
階段状底面を有する少なくとも1つの外面を形成する磁気コアと、
前記磁気コア内部の導電コイルであり、第一端及び第二端を含む導電コイルと、
前記階段状底面の一部を通過して延びる前記第一端及び第二端のうちの少なくとも1つと、
前記階段状底面と相補的な形状を持つ端子クリップであり、前記階段状底面と当接して前記少なくとも1つのコイル端に接続する端子クリップと、
を含む、
表面実装磁性部品組立体。
【請求項2】
前記階段状底面が、非陥没面と、少なくとも2つの高さ位置を持つ陥没面とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項3】
前記クリップが、中央部と、前記中央部の両側に第一及び第二陥没部とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項4】
前記陥没部の一方が前記コアに埋め込まれたポストを含むことを特徴とする、請求項3に記載の磁性部品組立体。
【請求項5】
前記陥没部の他方が前記コイル端に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の磁性部品組立体。
【請求項6】
前記クリップが、前記少なくとも1つのコイル端を受け取る貫通穴を含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項7】
前記クリップが、前記少なくとも1つのコイル端を受け取る端子スロットを含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項8】
前記クリップが、前記コアに埋め込まれた少なくとも1つのポストを含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項9】
前記磁性体が前記端子クリップの上で成形されることを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項10】
前記クリップが、少なくとも1つの90°の曲げを含むことを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項11】
前記磁性体が、前記底面から延びる側壁を含み、前記クリップの一部が前記側壁に沿って延びることを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項12】
前記磁性体が、前記階段状底面と反対側に頂面を含み、前記クリップの一部が前記頂面に沿って延びることを特徴とする、請求項11に記載の磁性部品組立体。
【請求項13】
さらに、回路基板を含み、前記回路基板の上に前記底面が載ることを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項14】
前記磁性体とコイルがインダクタを形成することを特徴とする、請求項1に記載の磁性部品組立体。
【請求項15】
少なくとも1つの端子クリップと、前記端子クリップと結合した少なくとも1つのコイルとの上に磁性体を形成するステップを含み、
それにより、前記端子クリップが、前記形成された磁性体の底面に一体的に取り付けられる、
磁性部品を製造する方法。
【請求項16】
前記磁性体を形成するステップが、階段状底面を持つ磁性部品を形成するステップを含み、前記端子クリップが前記階段状底面に一体的に取り付けられることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記端子クリップが少なくとも1つのポストを含み、前記方法がさらに、前記磁性体を形成するときに前記磁性体内に前記ポストを埋め込むステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記端子クリップがリードフレームに取り付けられ、前記方法がさらに、前記リードフレームから前記クリップを切り離すように前記リードフレームを切り取るステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記クリップの一部を前記磁性体の側壁の周りに折り曲げるステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記クリップを折り曲げて前記磁性体の頂面に沿って延ばすステップを含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
さらに、前記端子クリップを前記コイル端に電気的に接続するステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記端子クリップを電気的に接続するステップが、前記コイル端を前記クリップに溶接しまたははんだ付けするステップを含むことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記端子クリップを電気的に接続するステップが、貫通穴または端子スロットのうちの1つ内に前記コイル端を受け取るステップを含むことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記端子クリップを電気的に接続するステップが、露出したコイル端を前記磁性体の前記底面上で前記クリップに取り付けるステップを含むことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記磁性体を形成するステップが、前記少なくとも1つのクリップの上で前記磁性体を成形するステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの端子クリップが、対の端子クリップ同士の間に間隙を有するリードフレームによって接合された1対の端子クリップを含み、前記磁性体が前記対の端子クリップ同士の間の前記間隙内に形成されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
前記端子クリップが、中央部と前記中央部の両側の第一及び第二の陥没部とを含み、前記方法がさらに、前記コイルを前記陥没部のうちの1つに接続するステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−526385(P2012−526385A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509837(P2012−509837)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/032517
【国際公開番号】WO2010/129256
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】