説明

表面被覆を有する繊維強化熱可塑性プラスチックシート

熱可塑性材料と、多孔質コア層の総重量に基づいて、約20重量%〜約80重量%の繊維とを含む少なくとも1つの多孔質コア層と、コア層の表面を被覆する少なくとも1つの外皮とを含む複合シート材料。外皮は、熱可塑性膜、繊維ベースのスクリム、不織布および織布のうちの少なくとも1つを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、多孔質繊維強化熱可塑性ポリマー複合材シートに関し、より具体的には、火炎拡散の低減、煙濃度の低減、放熱の低減、ガス放出の低減のうちの少なくとも1つを実現できる、表面被覆を有する多孔質繊維強化熱可塑性ポリマー複合材シートに関する。
【背景技術】
【0002】
多孔質繊維強化熱可塑性プラスチック複合材シートは、特許文献1および特許文献2に記載されており、繊維強化熱可塑性プラスチックシートは商品に成形するのが容易なため、製品製造業界において、多種多様の用途に用いられている。例えば、熱プレス成形、圧縮成形および熱成形等の公知の技術は、繊維強化熱可塑性プラスチックシートから商品を良好に形成するのに用いられてきた。
【特許文献1】米国特許第4,978,489号明細書
【特許文献2】米国特許第4,670,331号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
繊維強化熱可塑性プラスチックシートは多様な用途のために様々な性能検査を受ける。例えば、繊維強化熱可塑性プラスチックシートの火炎拡散特性、煙濃度特性、ガス放出特性は、形成された商品が火災等の火炎性の事象を受ける可能性がある環境で使用される場合に重要である。安全上のため、繊維強化熱可塑性プラスチックシート製品の火炎、煙および毒性能力を改善する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの態様においては、少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料と、多孔質コア層の総重量に基づく約20重量%から約80重量%の繊維と、少なくとも1つの外皮とを含む少なくとも1つの該多孔質コア層を含む複合シート材料が提供される。各外皮は、少なくとも1つの多孔質コア層の表面の少なくとも一部を覆う。外皮は、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維ベースのスクリム、不織布および織物のうちの少なくとも1つを含み、外皮は、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有する。
【0005】
別の態様においては、多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの製造方法が提供される。この方法では、熱可塑性プラスチック材料と約20重量%〜約80重量%の繊維とを含む少なくとも1つの多孔質コア層を有する多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成する。また、この方法では、少なくとも1つの外皮を、多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの表面に積層する。各外皮は、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維ベースのスクリム、不織布および織物のうちの少なくとも1つを含み、その外皮は、多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの火炎特性、煙特性、放熱特性、ガス放出特性のうちの少なくとも1つを向上させるために、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有する。
【0006】
他の態様においては、熱可塑性樹脂と接合された不連続繊維を含む透過性コアを含む複合シート材料が提供される。この透過性コアは、約0.2gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、かつ表面領域を含む。また、複合シート材料は、表面領域に隣接して付着層を含む。この付着層は、ISO4589に従って測定した約22より大きい限界酸素指数を有する材料を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、火炎拡散、煙濃度、放熱およびガス放出が低減された多層多孔質繊維強化熱可塑性複合シートについて詳細に説明する。例示的な実施形態において、多層多孔質繊維強化熱可塑性シートは、1つ以上の熱可塑性材料と、熱可塑性材料中に分散された、約20重量%〜約80重量%の繊維とから形成されている1つ以上の多孔質コア層を含む。コア層の少なくとも一方の面は、接着層または結合層の使用を伴ってまたは伴わずに、熱および/または圧力の下でコア層に積層された外皮によって覆われている。外皮の材料は、火災性の事象に曝された場合に、少なくとも部分的に、複合シートの火炎拡散、放熱、煙濃度およびガス放出を所望に低減するように選定される。また、取扱い、成型性および最終用途性能は、異なる熱可塑性材料および/または異なる繊維を有する2つ以上の多孔質コア層を一緒に積層することにより、改善することができる。さらに、外皮は、性能特性に影響を及ぼすように、コア層の間に積層することができる。加えて、成型性および成形性は、少なくとも1つの外皮をコア層の表面に積層することにより改善することができ、この場合、外皮は、繊維ベースのスクリム、不織布および織物のうちの少なくとも1つである。
【0008】
図面について説明すると、図1は、1つの多孔質コア層12と、コア層12の外側面18および20に積層された外皮14および16とを含む例示的な繊維強化熱可塑性複合シート10の断面図である。一実施形態において、複合シート10は、約0.5mm〜約50mmの厚さを有し、別の実施形態においては、約0.5mm〜約25mmの厚さを有する。また、外皮14および16は、それぞれ、一実施形態において、約25μm〜約5mmの厚さを、別の実施形態においては、約25μm〜約2.5mmの厚さを有する。
【0009】
コア層12は、1つ以上の熱可塑性樹脂により、少なくとも部分的に一体に保持された強化用繊維からなるランダムな交差によって形成されたオープンセル構造からなる繊維ウェブで形成されており、この場合、多孔質コア層12の気孔率は、一般に、コア層12の全容積の約5%〜約95%、特に、約30%〜約80%である。別の実施形態においては、多孔質コア層12は、1つ以上の熱可塑性樹脂により、少なくとも部分的に一体に保持された強化用繊維からなるランダムな交差によって形成されたオープンセル構造からなり、この場合、セル構造の約40%〜約100%は開かれており、空気およびガスの流れを可能にする。コア層12は、一実施形態においては、約0.2gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を、別の実施形態においては、約0.3gm/cc〜約1.0gm/ccの密度を有する。コア層12は、公知の製造プロセス、例えば、ウェットレイドプロセス、エアーレイドプロセス、乾式混合プロセス、カーディングおよびニードルプロセス、および不織布製品を製造するのに用いられている公知の他のプロセスを用いて形成される。このような製造プロセスの組合せも有用である。コア層12は、高引張り弾性率および約7〜200mmの平均長を有する約20〜約80重量%の繊維と、約20〜約80重量%の全体的に、または実質的に固結されていない繊維状または粒子状の熱可塑性材料とを含み、この場合、重量%はコア層12の総重量に基づいている。別の実施形態においては、コア層は約35〜約55重量%の繊維を含む。繊維ウェブは、プラスチック材料を実質的に軟化させるために、コア層12上の熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱され、1つ以上の固結装置、例えば、ニップローラ、カレンダーローラ、二重ベルトラミネータ、間欠プレス、多段プレス、オートクレーブ、およびプラスチック材料が繊維を流し、水に浸すことができるような、シートおよび繊維の積層および固結に用いられる他のそのような装置を通過する。固結装置内の固結要素間のギャップは、完全に固結される場合、固結されていない繊維ウェブのギャップよりも小さく、かつ繊維ウェブのギャップよりも大きい寸法に設定され、それによって、繊維ウェブがローラを通過した後に膨張し、かつ実質的に透過性のままであることを可能にする。一実施形態において、ギャップは、繊維ウェブを完全に固結すべき場合、繊維ウェブの寸法よりも約5%〜約10%大きい寸法に設定される。完全に固結した繊維ウェブとは、完全に圧縮されかつ実質的に隙間のない繊維ウェブを意味する。完全に固結した繊維ウェブは、5%未満の気孔率を有し、無視可能なオープンセル構造を有することになる。
【0010】
高引張り弾性率とは、上記繊維ウェブ構造から形成することができる固結したシートの引張り弾性率よりも実質的に高い引張り弾性率を意味する。このカテゴリーに分類される繊維は、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、セラミック繊維、およびKevlar and Nomexという商品名で販売されているアラミド繊維等の繊維を含み、また一般に、室温および室内圧力で約10,000メガパスカルを超える引張り係数を有するいかなる繊維も含む。
【0011】
粒子状プラスチック材料は、製造中に、上記繊維ウェブ構造の結合力を高めるために含めることができる合成樹脂短繊維を含む。ボンディングは、繊維ウェブ構造内のプラスチック材料の熱特性を用いることにより実施される。繊維ウェブ構造は、その熱可塑性成分を、その表面において、隣接する粒子および繊維に対して融合するために、十分に加熱される。
【0012】
一実施形態において、より短い繊維は、最終的な成形品において、適切な強化を実現できないため、個々の強化繊維は、概して約7mmより短くすべきではない。また、このような繊維は、製造プロセスにおいて、取扱いが難しいため、概して約200mmより長くすべきではない。
【0013】
一実施形態においては、ガラス繊維が用いられ、また、構造上の強度を比較するため、ガラス繊維は約7〜約22ミクロンの平均直径を有する。7ミクロン未満の直径の繊維は浮揚しやすく、環境安全衛生上の問題を生じる可能性がある。約22ミクロンよりも大きい直径の繊維は製造プロセスにおいて取扱うのが難しく、成形後にプラスチック母材を有効に強化しない。
【0014】
一実施形態において、熱可塑性材料は少なくとも部分的に粒子状形態である。 適当な熱可塑性プラスチックは限定するものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテラクロレート、ポリ塩化ビニル、これらの材料の可塑物、非可塑物および混合物、または、他の高分子材料を含む。他の適当な熱可塑性プラスチックは限定するものではないが、ポリアリレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリエーテルイミド、アクリロニトリルブチルアクリレートスチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリレンエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として商業的に知られているポリ(1,4フェニレン)化合物、Bayer社のAPEC(登録商標)PC、高温ナイロンおよびシリコーン等の高熱ポリカーボネート、ならびにこれらの材料の合金および混合物または他の高分子材料を含む。好ましくは、熱可塑性材料は、ISO4589の検査方法に従って測定した場合に、約22より大きい限界酸素指数(limited oxygen index;LOI)を有する。水によって化学的に侵されない、および化学的または熱的に分解することなく、融解および/または成形を可能にするように、熱によって十分に軟化させることができるいかなる熱可塑性樹脂も用いることができることが期待される。
【0015】
一実施形態において、プラスチック粒子は過度に細かい必要はないが、約1.5mmよりも粗い粒子は、均質な構造を形成するために、成形プロセス中に十分に流れないという点で不十分である。より大きな粒子を使用すると、固結したときの曲げ弾性率が低下する可能性がある。一実施形態において該プラスチック粒子は約1mm以下のサイズである。
【0016】
図1について説明すると、外皮14および16は、約200℃〜約425℃の処理温度に耐えることができる材料から形成される。外皮14および16は、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維強化スクリムおよび織布または不織布材とすることができる。ISO4589の検査方法に従って測定した約22より大きいLOIを有し、熱可塑性材料の混合物を含むいかなる適当な熱可塑性材料も、熱可塑性膜、例えば、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリアリルスルホンおよびこれらの組合せを形成するのに用いることができる。スクリムを形成するための適当な繊維は、限定するものではないが、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、無機繊維、金属繊維、金属化合成繊維、金属化無機繊維およびこれらの組合せを含む。好ましくは、該スクリムを形成する際に用いる繊維は、ISO4589の検査方法に従って測定した約22より大きいLOIを有する。
【0017】
一実施形態において、無機塗料は、石こう泥、炭酸カルシウムペースト、モルタルおよびコンクリートのうちの少なくとも1つからなる層を含む。繊維ベースのスクリムは、ウェットレイドプロセス、エアーレイドプロセス、スパンボンドプロセスおよびスパンレースプロセスを介して製造された軽量の不織布被覆材料を含む。繊維ベースのスクリムは、例えば、ガラス、カーボン、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド等を含む。該不織布は、熱可塑性材料、熱硬化性バインダ、無機繊維、金属繊維、金属化無機繊維および金属化合成繊維を含む。
【0018】
外皮14および16は、接着剤または結合層の使用を伴う、または伴わない熱および/または圧力を用いて、例えば、ニップローラまたは積層機を用いて何らかの適当な積層プロセスによってコア層12に積層される。外皮14および16はコア層12が形成された後そのコア層に積層され、また一実施形態において、外皮14および16は、コア層が所定の大きさのシートに切断される前にそのコア層に積層される。別の実施形態においては、外皮14および16は、コア層12がシート状に切断された後にそのコア層に積層される。一実施形態において、積層プロセスの温度は、外皮およびコア層の熱可塑性樹脂のガラス転移温度よりも高く、例えば、約100℃より高い。別の実施形態においては、外皮14および16は熱硬化性接着剤を用いて室温および室内圧力でコア層12に接合される。
【0019】
図2は、コア層32および34と、コア層32および34に積層された外皮36、38および40とを含む別の例示的な繊維強化熱可塑性プラスチックシート30の断面図である。具体的には、コア層32は、第1の面42と第2の面44とを含み、コア層34は、第1の面46と第2の面48とを含む。コア層32および34は、コア層32の第2の面44が、コア層34の第1の面46と隣接するように配置されている。外皮36は、コア層32の第1の面42を覆って配置されており、外皮38は、コア層34の第2の面48を覆って配置されており、外皮40は、コア層32の第2の面44と、コア層34の第1の面46との間に配置されている。コア層32および34と、外皮36、38および40は、繊維強化熱可塑性プラスチックシート30を構成するように、一体に積層されている。
【0020】
上述したコア層12と同様に、コア層32および34は、高引張り弾性率を有する、約20〜約80重量%の繊維と、約20〜約80重量%の熱可塑性プラスチック材料とを含む。コア層32の熱可塑性プラスチック材料および/または該繊維は、シート30の所望の特性により、コア層34の熱可塑性プラスチック材料および/または該繊維と同じとする、または、異ならせることができる。
【0021】
外皮36、38および40は、上述した外皮14および16と同様に、約200℃〜約425℃の処理温度に耐えることができる材料から形成されている。外皮36、38および40は、熱可塑性膜、繊維強化スクリム、および織布または不織布材料とすることができる。外皮36、38および40は、同じ材料で形成することができ、または、シート30の所望の特性により、異なる材料で形成することができる。
【0022】
別の実施形態において、シート30は、コア層32とコア層34との間に積層された外皮40を含まない。さらに別の実施形態においては、シート30の外側面のうちの一方のみが、外皮、および/またはコア層32とコア層34との間に積層された外皮を含む。さらに別の実施形態において、シート30は、外皮、または、コア層32の第2の面44およびコア層34の第1の面46の少なくとも一部を被覆する、コア層32とコア層34との間に積層された外皮40を含む。
【0023】
図3は、多孔性コア層62、64、66と、コア層62、64、66に積層された外皮68、70、72、74とを含む他の例示的な繊維強化熱可塑性プラスチックシート60の断面図である。具体的には、コア層62は第1の面76と第2の面78を含み、コア層64は第1の面80と第2の面82を含み、コア層66は第1の面84と第2の面86を含む。コア層62、64、66は、コア層62の第2の面78がコア層64の第1の面80に隣接し、かつコア層64の第2の面82がコア層66の第1の面84に隣接するように配置されている。外皮68はコア層62の第1の面76を覆って配置されており、外皮70はコア層66の第2の面86を覆って配置されており、外皮72はコア層62の第2の面78とコア層64の第1の面80との間に配置されており、外皮74はコア層64の第2の面82とコア層66の第1の面84との間に配置されている。コア層62、64、66、および外皮68、70、72、74は、繊維強化熱可塑性プラスチックシート60を構成するように一体に積層されている。
【0024】
コア層62、64、66は、上述したコア層12と同様に、高引張り弾性率を有する、約20〜約80重量%の繊維と、約20〜約80重量%の1つ以上の熱可塑性プラスチック材料とを含む。各コア層62、64、66の該熱可塑性プラスチック材料および/または該繊維は、シート60の所望の特性により、互いのコア層の該熱可塑性プラスチック材料および/または該繊維と同じとし、または、異ならせることができる。
【0025】
外皮68、70、72、74は、上述した外皮14および16と同様に、約200℃〜約425℃の処理温度に耐えることができる材料で形成される。外皮68、70、72、74は、熱可塑性膜、繊維強化スクリム、および織布または不織布材料とすることができる。外皮68、70、72、74は同じ材料で形成することができ、または、シート60の所望の特性により異なる材料で形成することができる。別の実施形態において、シート60は、外皮68、70、72、74のうちの1つ以上であって、4つ全てではない外皮を含む。別の実施形態においては、シート60は、コア層62、64、66の上記面の少なくとも一部を覆う外皮68、70、72、74のうちの1つ以上を含む。
【0026】
上述した多孔質繊維強化熱可塑性複合シートは限定するものではないが、インフラ、航空機、列車および軍艦の側壁パネル、天井パネル、貨物船、オフィスの間仕切り、エレベータシャフトの裏当て、天井タイル、照明設備用の埋め込みハウジング、および現在、ハニカムサンドイッチ構造、熱可塑性プラスチックシートおよびFRPを用いて製造されている他のこのような用途を構築する際に用いることができる。複合シートは、例えば、加圧成形、熱成形、熱プレス、真空成形、圧縮成形およびオートクレーブを含む、当技術分野において公知の方法を用いて様々な商品に成形することができる。高い剛性対重量比、深絞り部を備えて熱成形される能力、寿命末期のリサイクル性、音響効果および好ましい低火炎拡散指数、放熱、煙密度およびガス放出特性の組合せは、多孔質繊維強化熱可塑性複合材を現在使用されている製品よりもより好ましい製品にする。
【0027】
例示のためだけに提示されており、かつ本発明の範囲を限定しようとするものではない以下の実施例を参照して、本発明をさらに説明する。別に指し示されていない限り、全ての量は重量部で記載されている。
【0028】
比較サンプルの火炎、煙およびガス放出を比較する比較例はサンプルAを指し示し、本発明の実施形態の例示的なサンプルはサンプルBおよびCを指し示す。サンプルAは、ULTEMという商標でGeneral Electric Companyから入手可能なポリエーテルイミドと、LEXANという商標でGeneral Electric Companyから入手可能な、臭素ベースの難燃添加剤を含有するビスフェノールAポリカーボネート樹脂との混合物から形成された多孔質繊維強化シートであり、これらの樹脂は、5%および55%の重量比で混合されている。混合樹脂は、16ミクロンの公称繊維径と、12.7mmの平均長とを有する約40重量%のガラス繊維を含む多孔質繊維強化シート中に分散されている。サンプルBは、本発明の実施形態による、ULTEMという商標でGeneral Electric Companyから入手可能な76ミクロン厚のポリエーテルイミド膜が積層されたサンプルAの多孔質繊維強化シートである。サンプルCは、本発明の実施形態による、外面に積層されたKEVLARという商標でE.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能な27g/mのアラミドスクリムが積層されたサンプルAの多孔質繊維強化シートである。サンプルDは8ミル厚のポリプロピレン膜が積層されたサンプルAの多孔質繊維強化シートである。サンプルDは17のLOIを有する積層ポリプロピレン膜を含む比較サンプルである。結果を以下の表1および表2に示す。
【0029】
サンプルE、すなわち、それぞれ25%の重量比のポリエーテルイミド樹脂およびポリカーボネート樹脂と、直径が16ミクロンで長さが12.7mmの50重量%のガラス繊維との混合物から形成された多孔質繊維強化シート、サンプルF、すなわち、直径が16ミクロンで長さが12.7mmの40重量%のガラス繊維と結合した重量比5%および55%のポリエーテルイミドおよび環境に優しい難燃剤ベースのポリカーボネート樹脂の混合物から形成された多孔質繊維強化シート、サンプルG、すなわち、ポリカーボネート樹脂と、直径が16ミクロンで長さが12.7mmの50重量%のガラス繊維とから形成された多孔質繊維強化シート、サンプルH、すなわち、ポリプロピレンと、直径が16ミクロンで長さが12.7mmの55重量%のガラス繊維とから形成された多孔質繊維強化シート、サンプルI、すなわち、ポリアリレンエーテル樹脂と、50重量%のガラス繊維とから形成された多孔質繊維強化シート、およびサンプルJ、すなわち、それぞれ、重量比33%および17%で結合したポリカーボネートおよびポリブチレンテレフタレートと、直径が16ミクロンで長さが12.7mmの50重量%のガラス繊維の混合物から形成された多孔質繊維強化シートの火炎特性および煙特性を比較する比較実施例テストを、以下の表3に示す。
【0030】
サンプルA〜Jのための繊維強化熱可塑性プラスチックシートは、英国特許第1129757号明細書および同第1329409号明細書に記載されているウェットレイド製紙プロセスを用いて作成した。該繊維強化熱可塑性プラスチックシートはさらに、該シートを部分的に固結させ、かつ該樹脂で該繊維を濡らすように、325℃および2バールで、二重ベルトラミネータ内で熱および圧力にさらされる。サンプルBは、上述した条件下で、二重ベルトラミネータを用いて、サンプルAと同じ繊維強化熱可塑性プラスチックシートであるが、75μm厚のポリエーテルイミド膜が表面を被覆しているシートから作成した。サンプルCは、上述した条件下で、二重ベルトラミネータを用いて、サンプルAと同じ繊維強化熱可塑性プラスチックシートであるが、27g/mのアラミドスクリムが該表面を被覆しているシートから作成した。サンプルDは、上述した条件下で、二重ベルトラミネータを用いて、サンプルAと同じ繊維強化熱可塑性プラスチックシートであるが、8ミル厚のポリプロピレン膜が該表面を被覆しているシートから作成した。
【0031】
火炎特性は、放射熱源と、放射熱エネルギ源を用いた、物質の表面燃焼性に対する標準的方法であるASTM法E−162−02Aに準拠するサンプル物質の傾斜試料とを用いて測定した。火炎拡散指数は、火炎の進行速度と、テスト用の物質による放熱速度とから得た。重要な基準は、火炎拡散指数(flame spread index;FSI)と滴下/燃焼の滴下観察とである。内装材に対する旅客バス用途の米国およびカナダの要件は、火炎滴下物なしで35以下のFSIである。アンダーライターズ・ラボラトリー(Underwriters Laboratory;UL)は、10平方フィートより大きいパーツは、ULからのリスティングを得るために、200以下のFSIを有しなくてはならないことを要求する。
【0032】
煙特性は、固体材料により生成された煙の特定の光学濃度に対する標準検査方法であるASTM法E−662−03に従って、閉塞されたチャンバ内で、テスト試料を火炎状態および非火炎状態にさらすことによって測定した。光透過率測定を行って、テスト期間中に生成された煙の特定の光学濃度を計算するのに用いた。重要な基準は、放射炉または放射炉プラス多数の炎にさらしたサンプルにより生じた煙の光学濃度(D)である。光学濃度は、概して20分間の対時間でプロットする。最大光学濃度およびこの最大値に達する時間は、重要な出力である。米国およびカナダの鉄道規定、およびいくつかの米国およびカナダのバスのガイドラインは、1.5分で100以下の最大D、4分で200以下の最大Dを設定している。国際航空規定は、多くの内装用途に対して、4分で200以下のDを設定している。
【0033】
また、毒性および火に対するFAA要件も、ボーイング社により開発されたFAA検査BSS−7239、およびFAR25.853(a)別表F、パートIV(OSU65/65)熱量計に従って測定した。
【0034】
航空機の客室内装の大部分は、典型的には、上述したASTM E162およびASTM E662、ならびに4分で200の最大Dを満たす必要があるであろう。従来、プラスチックに対する難しい検査は、OSU65/65放熱テストであった。このテストでは、テスト材料が、放熱源を画成するように露出され、熱量計測定値が記録される。重要な基準は、65kW/mを超えるべきではない、5分間のテスト中の平均最大放熱と、65kW−分/mを超えるべきではない、該テストの最初の2分間に放熱された平均総熱量である。
【0035】
60秒の垂直燃焼試験において、パーツは、小規模の裸火に60秒間さらされ、重要な基準は、150mm以下の燃焼距離、15秒以下の残炎時間、および3秒以下の滴下物燃焼時間である。
【0036】
【表1】

【0037】
【表2】

【0038】
【表3】

【0039】
上記のテスト結果は、サンプルBのポリエーテルイミド外皮を有し、サンプルCのアラミドスクリムを有する繊維強化熱可塑性プラスチックシートが、サンプルAよりも優る低減された火炎拡散指数F、低減された煙濃度D、低減された放熱および低減されたガス放出を呈することを示す。表1に示すように、サンプルBおよびCは、サンプルAのテスト結果よりも優れているテスト結果を呈する。例えば、サンプルBおよびCは、Fが10であったサンプルAよりも低い火炎拡散指数5.5および6.0をそれぞれ呈した。特に、サンプルBおよびCは、ASTM E−162、ASTM E−662、FAR25.853(a)による試験、および60秒垂直燃焼試験に対して、より低いテスト結果を呈した。唯一の例外は、サンプルCの4分煙濃度Dの結果である。たった17のLOIを有する熱可塑性膜を含んだ比較例Dは、200より大きい火炎拡散指数Fを呈し、また、火炎滴下物を呈した。さらにサンプルE〜Jの各々は、サンプルBおよびCの火炎拡散指数Fおよび4分煙濃度Dよりも著しく高い、火炎拡散指数Fおよび4分煙濃度Dの少なくとも一方を呈する。
【0040】
本発明を様々な特定の実施形態に関して説明したが、当業者は、本発明をクレームの趣旨および範囲内で、変更を加えて実施できることを認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態による例示的な繊維強化熱可塑性プラスチックシートの断面図である。
【図2】本発明の別の実施形態による例示的な繊維強化熱可塑性プラスチックシートの断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態による例示的な繊維強化熱可塑性プラスチックシートの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの熱可塑性材料と、多孔質コア層の総重量に基づく、約20重量%〜約80重量%の繊維とを備える少なくとも1つの前記多孔質コア層と、
前記少なくとも1つの多孔質コア層の表面の少なくとも一部を被覆する少なくとも1つの外皮であって、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維ベースのスクリム、不織布および織布のうちの少なくとも1つを含み、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有する外皮と、
を備える複合シート材料。
【請求項2】
前記熱可塑性膜が、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリ(1,4−フェニレン)、ポリカーボネート、ナイロンおよびシリコーンのうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の複合シート材料。
【請求項3】
前記繊維ベースのスクリムが、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項4】
前記繊維ベースのスクリムが、ポリアクリロニトリル、p−アラミド、m−アラミド、ポリ(p−フェニレン2,6,ベンゾビスオキサゾール)、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンサルファイドのうちの少なくとも1つを備える、請求項3に記載の複合シート材料。
【請求項5】
前記熱硬化性塗料が、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノールおよびエポキシのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項6】
前記無機塗料が、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択される陽イオンを含む鉱物を備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項7】
前記無機塗料が、石こう、炭酸カルシウムおよびモルタルのうちの少なくとも1つを備える、請求項6に記載の複合シート材料。
【請求項8】
第1の面および第2の面を有する第1の多孔質コア層と、前記第1の面および第2の面の少なくとも一方の一部を被覆する少なくとも1つの外皮とを備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項9】
各々が第1および第2の面を備える第1および第2の多孔質コア層であって、前記第1のコア層の前記第2の面が、前記第2のコア層の前記第1の面に隣接して配置されている、前記第1および第2の多孔質コア層と、
前記第1のコア層の前記第1および第2の面、および前記第2のコア層の前記第1および第2の面のうちの少なくとも一方の少なくとも一部を被覆する少なくとも1つの外皮と、
を備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項10】
前記第1の多孔質コア層が、前記第2の多孔質コア層とは異なる熱可塑性材料および前記第2の多孔質コア層とは異なる繊維のうちの少なくとも一方を備える、請求項9に記載の複合シート材料。
【請求項11】
各々が第1および第2の面を備える第1、第2および第3の多孔質コア層であって、前記第1のコア層の前記第2の面が、前記第2のコア層の前記第1の面に隣接して配置されており、前記第2のコア層の前記第2の面が、前記第3のコア層の前記第1の面に隣接して配置されている、前記第1、第2および第3の多孔質コア層と、
前記第1のコア層の前記第1および第2の面、前記第2のコア層の前記第1および第2の面、および前記第3のコア層の前記第1および第2の面のうちの少なくとも一つを被覆する少なくとも1つの外皮と、
を備える、請求項1に記載の複合シート材料。
【請求項12】
前記多孔質コア層のうちの1つが、前記他の層の少なくとも一方とは異なる熱可塑性材料および異なる繊維のうちの少なくとも一方を備える、請求項11に記載の複合シート材料。
【請求項13】
多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの製造方法であって、
熱可塑性材料と、約20重量%〜約80重量%の繊維とを含む少なくとも1つの多孔質コア層を備える多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップと、
前記多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの一つの面に少なくとも1つの外皮を積層するステップであって、各外皮が、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維ベースのスクリム、不織布および織布のうちの少なくとも1つを備え、前記多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートの火炎特性、煙特性、放熱特性およびガス放出特性のうちの少なくとも1つを向上させるために、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有するステップと、
を含む方法。
【請求項14】
前記熱可塑性膜が、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリ(1,4−フェニレン)、ポリカーボネート、ナイロンおよびシリコーンのうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記繊維ベースのスクリムが、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記繊維ベースのスクリムが、ポリアクリロニトリル、p−アラミド、m−アラミド、ポリ(p−フェニレン2,6,ベンゾビスオキサゾール)、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンサルファイドのうちの少なくとも1つを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記熱硬化性塗料が、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノールおよびエポキシのうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記無機塗料が、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択される陽イオンを含む鉱物を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記無機塗料が、石こう、炭酸カルシウムおよびモルタルのうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップが、第1の面および第2の面を有する第1の多孔質コア層を備える多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップを含み、前記少なくとも1つの外皮を積層するステップが、前記第1および第2の面のうちの少なくとも一方を被覆する少なくとも1つの外皮を積層するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップが、各々が第1および第2の面を有する第1および第2の多孔質コア層を備える多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップを含み、、前記第1のコア層の前記第2の面が、前記第2のコア層の前記第1の面に隣接して配置されており、前記少なくとも1つの外皮を積層するステップが、前記第1のコア層の前記第1および第2の面、および前記第2のコア層の前記第1および第2の面のうちの少なくとも一方を被覆する少なくとも1つの外皮を積層するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップが、各々が第1および第2の面を有する第1、第2および第3の多孔質コア層を備える多孔質繊維強化熱可塑性プラスチックシートを形成するステップを含み、前記第1のコア層の前記第2の面が、前記第2のコア層の前記第1の面に隣接して配置されており、前記第2のコア層の前記第2の面が、前記第3のコア層の前記第1の面に隣接して配置されており、前記少なくとも1つの外皮を積層するステップが、前記第1のコア層の前記第1および第2の面、前記第2のコア層の前記第1および第2の面、および前記第3のコア層の前記第1および第2の面のうちの少なくとも1つを被覆する少なくとも1つの外皮を積層するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
前記外皮が、繊維ベースのスクリム、不織布および織布のうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項24】
熱可塑性樹脂と一緒に接合された不連続繊維を備える透過性コアであって、約0.2gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、表面領域を含む透過性コアと、
前記表面領域に隣接する接着層であって、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有する材料を含む前記接着層と、
を備える、複合シート材料。
【請求項25】
前記透過性コアが、オープンセル構造を有する、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項26】
前記透過性コアが、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、セラミック繊維およびアラミド繊維のうちの少なくとも1つを備える、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項27】
前記透過性コアが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテラクロレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリエーテルイミド、アクリロニトリルブチルアクリレートスチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリレンエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(1,4フェニレン)化合物、シリコーンおよびこれらの混合物からなる群から選択される熱可塑性樹脂を備える、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項28】
前記コアが、約20重量%〜約80重量%の繊維と、約20重量%〜約80重量%の熱可塑性樹脂とを備える、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項29】
前記コアが、約35重量%〜約55重量%の繊維と、約45重量%〜約65重量%の熱可塑性樹脂とを備える、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項30】
前記複合材料が、ASTM E662に従って試験したときに、約200未満の4分煙濃度Dを有する、請求項24に記載の複合シート材料。
【請求項31】
約0.5mm〜約25mmの厚さを有する、請求項26に記載の複合シート材料。
【請求項32】
前記接着層が、約25μm〜約2.5mmの厚さを有する、請求項26に記載の複合シート材料。
【請求項33】
前記接着層が、熱可塑性膜、弾性膜、金属箔、熱硬化性塗料、無機塗料、繊維ベースのスクリム、不織布および織布のうちの少なくとも1つを備え、前記外皮が、ISO4589で測定した約22より大きい限界酸素指数を有する、請求項26に記載の複合シート材料。
【請求項34】
前記熱可塑性膜が、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリ(1,4フェニレン)、ポリカーボネート、ナイロンおよびシリコーンのうちの少なくとも1つを備える、請求項33に記載の複合シート材料。
【請求項35】
前記繊維ベースのスクリムが、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを備える、請求項33に記載の複合シート材料。
【請求項36】
前記繊維ベースのスクリムが、ポリアクリロニトリル、p−アラミド、m−アラミド、ポリ(p−フェニレン2,6,ベンゾビスオキサゾール)、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンサルファイドのうちの少なくとも1つを備える、請求項33に記載の複合シート材料。
【請求項37】
前記熱硬化性塗料が、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノールおよびエポキシのうちの少なくとも1つを備える、請求項33に記載の複合材料。
【請求項38】
前記無機塗料が、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択される陽イオンを含む鉱物からなる、請求項33に記載の複合材料。
【請求項39】
前記無機塗料が、石こう、炭酸カルシウムおよびモルタルのうちの少なくとも1つを備える、請求項38に記載の複合材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−530320(P2007−530320A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505226(P2007−505226)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/010068
【国際公開番号】WO2005/097879
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506324666)アズデル,インコーポレイティド (5)
【出願人】(506324677)ジェネラル エレクトリック カンパニー (4)
【Fターム(参考)】