説明

被検査シートの表面検査方法、装置、およびそのシステム

【課題】 従来装置では検出困難であった被検査シート上の窪み欠陥を高精度で検出できる欠陥検査方法を提供する。
【解決手段】 搬送される被検査シートPに照射装置20から照射光を照射し、被検査シートP上で反射した光を受光装置40で受光する被検査シート表面欠陥検査方法において、被検査シートPに照射する光の主光領域に遮光マスク50で遮光をし、遮光マスク50の横を通過する光が照射する被検査シート上の領域を検査するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査シートの表面検査方法、装置、およびそのシステムに関するもので、特に被検査シートがブルーレイディスクの表面被覆に用いられる透明カバーシートであり、その表面を光学的に検査して表面の欠陥を検出するものに関する。
【背景技術】
【0002】
ブルーレイディスクの表面被覆に用いられる透明シートは、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のフィルムからなるベース層と、ベース層の一方の面に形成される磁性体層と、ベース層の他方の面に形成されるバック層等から構成されている。このような透明シートはデータを記録する際または透明シートからデータを再生する際に所定の安定した性能を発揮することが重要である。ところが、記録メディアの透明カバーシートを生産する塗布工程で、ベース端面に付着した裁断クズなどが浮遊し、搬送時に発生する静電気でシート面やパスロールに付着したゴミなどの影響で図1に示すような4種類の表面欠陥が発生することが起こった。
【0003】
図1は透明カバーシートに発生する4種類の表面欠陥を説明する図で、(a)は透明カバーシートの塗布面表面にできた突起状欠陥、(b)は透明カバーシートの塗布面表面に付着した異物欠陥、(c)は透明カバーシートの塗布面表面にできたキズ欠陥、(d)は透明カバーシートの塗布面表面に窪んでできた凹み欠陥である。これらの表面欠陥(a)〜(d)のどれか1つでもあると、記録時や再生時に記録や再生時の出力の低下が発生し、正しくデータを記録できなかったりあるいはデータを正しく再生できなかったりし、ドロップアウトが発生する原因となるので、いずれも製品として使用することができなくなる。したがって、これらの表面欠陥は検査段階で確実に検出されて、その部分シートを使用しないように排除されなければならないものである。そのためには、透明シートの表面欠陥を正確に検出する必要がある。
【0004】
現在知られている、透明シートの欠陥検査装置としては、特許文献1および2に記載のようなものがある。
【特許文献1】特開平8−50012号公報
【特許文献2】特開2003−172708号公報
【0005】
特許文献1記載の発明は、透明シート検査装置において微小欠陥の検出精度を向上するもので、そのために、具体的には第1欠陥検出部を、信号変化を取り出す微分回路と、それぞれしきい値が設定されて大きな欠陥を検出する第1スレッショルド回路、と中位の欠陥を検出する第2スレッショルド回路によって構成し、第2欠陥検出部を微分回路の前段に微小欠陥レベルとほぼ同等のテープの走行ノイズ、電気的ノイズ等を除去するバンドパスフィルタと、微小欠陥レベルに対応したしきい値が設定されている第3スレッショルド回路によって構成してなるものである。
【0006】
また、特許文献2記載の発明は、本出願人の先行発明に係るもので、非破壊検査により透明シートの傷の検出に加えて異物の特定もできるようにした透明シートの欠陥検査装置を提供するもので、そのために、透明シートを光学的に検査し、透明シートの欠陥を検出する透明シートの欠陥検査装置であって、透明シートに光を投光する投光手段と、透明シートで反射された光を受光する受光手段と、予め求めておいた欠陥で反射された光の成分と受光手段で受光した光の成分とに基づいて透明シートの欠陥を検出する検出手段であるパーソナルコンピュータとを備えることを特徴としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1および2記載の発明はいずれも2つのガイドロール間を走行しているテープを検査している点で共通しているが、このパスロール間での検査では走行のバタツキや揺れによって、反射方向の位置が不安定になるという欠点があることが判明した。
また、パスロール間での検査では、直接透明シート面を捉えているので、凹凸の濃度差が得られ難いという欠点があった。
また、出願人は、パスロール間ではなくてパスロール上の透明シートに直接、光を当てて、その反射する正反射光を受光装置で検出することを試みたが、突起状欠陥は検出できても、窪み欠陥は光の散乱が少ないためか捉えることが極めて困難であった。
【0008】
そこで、本発明はこれらの欠点を解決するためになされたもので、シート表面をインライン検査して表面欠陥を正確に検出し、規格外欠陥を仕分けして、その位置を特定することができる表面検査方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は被検査シートの表面検査方法に係り、搬送される被検査シートに光を照射し、該被検査シート上で反射した光を受光装置で受光することにより被検査シート表面の欠陥を検査する被検査シート表面欠陥検査方法において、前記被検査シートに照射する光の主光領域に遮光マスクをし、該遮光マスクの横を通過する光が照射する前記被検査シート上の領域を検査するようにしたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の被検査シートの表面検査方法において、前記被検査シートをバックアップロール上へ搬送させて、該被検査シートを前記バックアップロール上で検査することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の被検査シートの表面の欠陥検査方法において、前記被検査シートが透明シートであることを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の被検査シートの表面の欠陥検査方法において、欠陥が検出された位置を前記シートに指示するため、前記シートの幅方向側縁に巻長、欠陥位置および欠陥ランクの少なくとも1つを印字することを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明はシート表面の欠陥検査装置に係り、バックアップロールと、該バックアップロール上を走行するシートを照射するロッド照明装置と、該ロッド照明装置が前記シートを照射する主光照射領域を遮光する遮光マスクと、前記シートから反射した光を明暗信号として取り込む受光装置と、を備えたことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のシート欠陥検査装置において、前記バックアップロールは黒色つや消しのものであることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載のシート欠陥検査装置において、前記受光装置はラインCCDカメラであることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、シート欠陥検査装置において、請求項5〜7のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置を複数台併置したことを特徴としている。
【0012】
請求項9記載の発明は欠陥検査システムに係り、請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、前記シート欠陥検査装置のシート搬送方向下流に配設されて前記欠陥検査装置が検出した欠陥の位置アドレスを前記シートに記入する欠陥アドレス印字マーカーと、シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記欠陥アドレス印字マーカーに出力するパソコンとを備えたことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の欠陥検査システムにおいて、前記パソコンはさらに前記欠陥アドレス印字マーカーに欠陥のランクを記入させることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10記載の欠陥検査システムにおいて、前記シートの測長を記入する測長印字マーカーを備え、前記パソコンが前記測長印字マーカーに前記シートの測長を記入させることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の欠陥検査システムにおいて、前記欠陥アドレス印字マーカーおよび測長印字マーカーは前記シートの互いに端縁に配設されたことを特徴としている。
【0013】
請求項13記載の発明は欠陥検査システムに係り、請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、欠陥のアドレスを前記画像表示モニタの二次元平面上に数値で表わす詳細アドレス画面を表示させることを特徴としている欠陥検査システム。
【0014】
請求項14記載の発明は欠陥検査システムに係り、請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、欠陥の位置を前記画像表示モニタの二次元平面上にドットで表わすマップ画面を表示させることを特徴としている欠陥検査システム。
【0015】
請求項15記載の発明は欠陥検査システムに係り、請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、複数の欠陥画像を前記画像表示モニタの二次元平面上にマルチ画像で表わすマルチ画像表示画面を表示させることを特徴としている。
【0016】
請求項16記載の発明は、請求項13〜15のいずれか1項記載の欠陥検査システムにおいて、さらにメモリを備え、前記シート欠陥検査装置からの検査データを前記メモリに保存し、該メモリに保存された検査データを基に前記詳細アドレス画面、前記マップ画面、前記マルチ画像表示画面の少なくとも1つを表示させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
ブルーレイの記録メディアとしての製品の特質上、図1のような各種の規定外欠陥が存在すると本来の製品性能を発揮することができなかったが、上記構成によって、規格外欠陥を確実に検出でき、その部分を排除することで、製品の高品質を保証することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
〈実施例1〉
以下、本発明の実施例1に係るシート表面の欠陥検査装置について説明する。
図2は本発明に係るシート表面の欠陥検査装置の斜視図である。
図において、本発明に係るシート表面の欠陥検査装置10は、ロッド照明装置20と、ロッド照明装置20からの光を集光照射されるバックアップロール30と、バックアップロール30上を走行する透明シートPからの反射光を明暗信号として取り込む受光装置40とを備え、さらにロッド照明装置20が透明シートPを照射する主光照射領域を遮光する遮光マスク50をバックアップロール30の近傍に備えたことを特徴としている。
【0019】
ここで、各装置について説明をする。
図3は本発明で用いるロッド照明装置の一例を説明する図で、(a)の(イ)はロッド照明装置の正面図、(ロ)は側面図である。また(b)は石英ロッドの断面図、(c)はロッド照明装置の照度分布図である。
〈ロッド照明装置の構成〉
ロッド照明装置20は(a)に示すように、光源部と石英のロッドユニットとにより構成されており、光源部には集光性の高いミラー付ハロゲンランプを使用している。また、ロッドユニットは光を伝送する石英の中実のロッドと、それを支持するアルミケーシングよりなっており、ロッドの背面には軸方向に白色縞が塗布加工されている。アルミケーシングには、カバーガラスやシリンドリカルレンズを装着し、また、ビーム角の幅と長さを制限するスリットや偏光板などの装着も可能である。光源部と反射側の端面には反射膜が加工されているが、反射膜の代わりにもう1個光源部を用意して前記光源部と対称位置に設けてもよい。
〈ロッド照明装置の原理〉
端部の光源部より没射された光は、石英ロッドの端面に入射され、石英ロッドの中を全反射伝送する。反射側の端面には反射膜が加工されているので、ここで反射されて、石英ロッドの反対側に戻る。反射して戻った光はこのままでは外に出ないが、ロッドの背面の一部に塗布加工された白色縞に当たると、光はそこで拡散され、ロッドのレンズ作用により指向性を伴って前方に射出される。前方に射出された拡散光を遠方の被検査シートの表面に集光させることにより、被検査シート表面の照明を行うことができる。
〈ロッド照明装置の照度分布〉
このような石英ロッドを使用する照明では、ロッドにより光がスクランブルされるため、ロッドの入射部における色むら及び照度むらがロッドの中で解消され、結果として図(c)に示すようなロッドの軸方向に均一でむらの無い良好な照明が得られようになる。図(c)において、縦軸は照度(ルクスLx)で、端面より20mmの位置で測定している。横軸はロッドの長さ方向である。ロッド照明装置20は両端部を除いてほぼ均一な4800Lxの照度が得られることが判る。
【0020】
バックアップロール30はその表面が黒色ツヤ消し処理を施したロールであり、照射した光が透明シートPを透過した後、黒色ツヤ消し処理によって反射させないようにして、外乱となることを防止している。バックアップロール30のサイズはΦ50〜Φ500であれば検査に適応できることが確認されたが、サイズが大きくなれば平面に近づくので、更に適応し易くなるので好ましい。
【0021】
受光装置40として、ここでは公知のCCDカメラを複数台ライン状に配設したもので構成している。
【0022】
遮光マスク50は、反射散乱受光方式の光学系における主光照射領域を完全に覆う遮光部材であり、これを主光照射領域に置くことにより、ハレーションを防止し、ラインCCDカメラにハレーション光が入光しないようにしている。遮光マスク50を置く位置は主照射部位A1の搬送方向の上流側でも下流側でもどちらでもよい。
【0023】
図4は照射位置と遮光マスクと検査位置の関係を示す概念図である。
図において、ロッド照明装置20からの出射光はバックアップロール30の法線に対して入射角θ=約20°の傾斜でバックアップロール30に照射される。これに対して、受光装置40はバックアップロール30の法線に対してロッド照明装置20と反対側の約20°の出射光を受光できるように配置されている。
遮光マスク50は、ロッド照明装置20からの出射光のうち主光照射領域(後述)を覆うようにし、バックアップロール30に近づけて配置すると、主光照射領域からのハレーションがラインCCDカメラに入光しにくくなるのでよい。
【0024】
図5は、上記遮光マスク50の機能について説明する図で、(a)は本発明による遮光マスクを置かない場合の透明シート上の照射状態、(b)は本発明で使用する遮光マスク、(c)は遮光マスクを置いた場合の透明シート上の照射状態の各平面図をそれぞれ示している。
(a)において、Pはロッド照明装置20(図4)からの出射光が照射される透明シート、A1はロッド照明装置20からの出射光が最も集中する主照射部位、A2及びA3は主照射部位A1を外れた近傍の光散乱部位、Kは透明シートP上の表面欠陥(図1のa〜dのいずれか1つ)である。図から判るように、最も明るい主照射部位S1から外れた光散乱部位A2,A3は主照射部位A1のシート搬送方向の上流と下流の両側にあり、両部位A2,A3は主照射部位A1からシート搬送方向に離れるにしたがって次第に暗くなる。
主照射部位A1には表面欠陥Kがあるけれども、主照射部位A1が明るいためハレーションを起こし、ラインCCDカメラ40(図4)は表面欠陥Kを検知することができない(したがって、ここでは点線Kで示している。)。
【0025】
そこで、実施例1では、(b)のような遮光マスク50で主照射部位A1と一方(図で右側)の光散乱部位A2とを覆い、この部位に影MS(図c)を作るようにしたところ、その結果、(c)のようになった。
図で、MSは主光遮断用遮光マスク50によって遮られる透明シート上の影である。図から判るように、主照射部位A1と一方の光散乱部位A2とが影MSで覆われるので暗くなるため、ハレーションを起こさなくなり、そして主照射部位A1の中心線から1mm〜5mm外れた散乱光受光部位A3を実検査位置として用いることで、ラインCCDカメラ40(図4)には外乱が入光しないようになり、主照射部位A1では欠陥として検出することが困難であった表面欠陥Kがここでは周囲と異なる濃度で認識できるようになる。なお、主照射部位A1と比べて実検査位置の照度は低くなっているが、これは全体の感度を上げることで解決できる。
【0026】
このように、主照射部位で表面欠陥を検査していた従来の検査方法ではハレーションにより欠陥を確実に検出することは困難であったが、実施例1により遮光マスクで主照射部位を覆ってこの部位に影を作るようにし、そこから僅か離れた部位を実検査位置としたことで、規格外欠陥を確実に検出できるようになり、製品の高品質を保証することが可能になった。
【0027】
〈実施例2〉
被検査透明シートの幅が広い場合、図3の長尺ロッド照明1個では照度が不足して、十分な反射光が得られないことがある。実施例2はこれを解決するものである。図6は実施例2に係る検査装置を示すもので、(a)の被検査シートPの幅方向の図で左側を検査する検査装置10と、同じ被検査透明シートPの幅方向の図で右側を検査する(b)の検査装置10’とを並列配置して成る。この場合、検査装置10のロッド照明20とラインCCDカメラ40と遮光マスク50の各長さ方向の延長線上に、検査装置10’の各ロッド照明20’とラインCCDカメラ40’と遮光マスク50’とを配設し、共通のバックアップロール30上の被検査透明シートPのそれぞれ左右を同時に検査している。
このようにすることで、被検査透明シートの幅が広くても、表面欠陥の正確な検査が可能となる。
【0028】
以上は、被検査シートPが透明シートである場合について説明してきたが、被検査シートPが透明シートでなく、反射率の低い黒系の例えば磁気テープのようなものの欠陥検査をすることも本発明によれば可能である。
この場合は被検査シートPが透明シートでないので、反射光量が少ないため、反射光量を多くするには照射光量を多くする工夫をすればよい。
そこで、図3のロッド照明20における長軸体のロッド23をその長さを半分以下して、左右のハロゲンランプ光源22を互いに近づけることで軸方向の単位長さ当たりの光量を増すことができる。そしてロッド照明の長さ方向(被検査シートの幅方向)は、図6の実施例2のように2個か、それ以上の複数個併設することで、必要な長さ方向を稼ぐようにすればよい。
このようにすることで、透明シートでない磁気テープのようなシートをも検査することができるようになる。したがって、以後は、「透明シート」と限定せずに、「シート」ということにする。
【0029】
〈実施例3〉
実施例1及び2は検査装置10自体に関するものであったが、実施例3は検査装置10によって検査したデータを処理して、被検査シート自体に欠陥位置を特定するマークを印字する印字ステーションの発明に関するものである。
図7は実施例1及び2の検査ステーションと実施例3に印字ステーションの位置関係を説明する概念斜視図である。図において、被検査シートPが図の右から左に搬送されているその上流(右)側に検査ステーションIを置き、検査ステーションIが被検査シートPに表面欠陥(図1)を検出したとき、被検査シートP自体にその欠陥位置を特定するマークをその位置近傍に印字する印字ステーションIIを下流(左)側に置いている。検査ステーションIには検査装置10を設置し、印字ステーションIIには、被検査シートPの幅方向両端にそれぞれ印字マーカーを設置している。一方は欠陥アドレスを記入する欠陥種・アドレス印字マーカー60であり、他方は被検査シートPの幅方向の長さを記入する測長マーカー70である。検査装置10、欠陥種・アドレス印字マーカー60、測長マーカー70は図8に示すシステムに組み込まれている。
【0030】
図8は検査・印字システム全体を説明する概念構成図である。
この検査・印字システムは、検査ステーションの検査装置10と10’と、印字ステーションの欠陥種・アドレス印字マーカー60および測長用マーカー70と、さらに検査装置10と10’の検出結果をデータ化し、欠陥種・アドレス印字マーカー60と測長用マーカー70に出力するデータ処理部80を設置して成る。
データ処理部80は、検査条件設定と各種データ処理を行なうオペレーション・集計パソコン82を設置し、そのデータを生産機室外で参照できるように複数台のクライアントパソコン84,86を設置している。なお、集計パソコンからは上位の生産管理側に必要データを加工して送信している。
【0031】
検査の全体的な流れは、先ず生産ラインが稼動し、塗布が開始されたタイミングが検査開始となるが、実際は塗布部先頭が検査ロール上に到達するまでトラッキングさせて、そこから検査は開始される。
検査装置10,10’で全面検査を行ない、欠陥と判定されたものが検査されたら、そのときの巻取り位置と幅方向の位置をパソコン82に送信する。
【0032】
図9は実施例3に係る印字ステーションII(図7)が行う作業の1例を説明する図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図において、被検査シートPに3つの異なる大きさの表面欠陥K1,K2,K3があるとする。60は欠陥の位置する幅方向のアドレスを欠陥種の符号と共に記入する欠陥種・アドレス印字マーカーであり、70は被検査シートPの幅方向の長さを測長印(図では○)を印字する印字間隔L2(図では、L2=10cm)で検査開始位置を0cmとして巻取り長を10cm単位で○印を印字していき、かつ測長数値(0,10,20,・・・)を印字する印字間隔L1(図では、L1=1m)で数字を印字する測長印字マーカーである。両マーカーとも塵埃の出ないレーザーマーカーを用いるとメンテナンスフリーとなるので、他のマーカー(例えば、インクジェット)と比べてレーザーマーカーが推奨される。
【0033】
検出対象の欠陥サイズは、ここでは数10μm以上のものとし、そのを大きさ基準に3段階のS1〜S3に分別している。S1は実用上の欠陥とはならない管理サイズ、S2は規格によっては使用可能なサイズ、S3は除外対象となるNGレベルのサイズである。もちろん3段階に限られるものではなく、必要に応じて多段階に分類することができることは言うまでもない。
【0034】
3個の欠陥のうち、搬送中に最初に現れた欠陥K1はパソコンの判定結果、実用上の欠陥とはならない管理サイズS1とされたので、欠陥種・アドレス印字マーカー60は欠陥K1の幅方向線上のシートの縁部に幅方向のアドレス番号「52」と共にS1を意味する黒色四角記号を印字するようにしている。
【0035】
次に出現した欠陥K2はパソコンの判定結果、規格によっては使用可能なS2とされたので、欠陥種・アドレス印字マーカー60は欠陥K2の幅方向線上のシートの縁部に幅方向のアドレス番号「86」と共にS2を意味する黒色三角記号を印字する。
【0036】
3つ目の欠陥K3はパソコンの判定結果、除外対象となるNGレベルの大きさS3とされたので、欠陥種・アドレス印字マーカー60は欠陥K3の幅方向線上のシートの縁部に幅方向のアドレス番号「67」と共にS3を意味する黒色丸記号を印字する。
【0037】
このように、被検出シートP自体の縁部に欠陥情報をマークしておくことで、後日、製造者は縁部に印字されたマークを手がかりに欠陥K1〜Kを簡単に見つけることができ、欠陥K1〜KのランクS1〜S3から処理方法も即座に知ることができる。
なお、シートの縁部にマークするのではなく、直接欠陥自体をマークで囲むようにすると、製造者はさらに欠陥位置を簡単に知ることができるようになるが、この場合、製造に用いる被検出シートPの上をマーカーが常時往来・通過することは、これにより被検出シートPの上に塵埃が付着するという二次災害の恐れがあるので、推奨できない。
したがって、本発明では、上記のように被検出シートPの製造時に使用されない縁部に欠陥種と長さ方向のアドレスとを印字しているので塵埃が付着しても全く問題がない。
【0038】
検査終了は塗布終了の信号をトラッキングし、検査位置に到達した時点が検査終了となり、検査データは各種処理を施して集計パソコンに過去データとして保存される。
また、欠陥を排除するために位置を特定できるように、巻取り方向の位置と幅アドレスをパソコンのモニタ上に明示している。画面に表示される内容はいくつかあるが、その中に詳細アドレス画面・マップ画面・マルチ画像表示画面がある。
詳細アドレス画面は欠陥の位置を二次元平面上に正確な数値で表示させるものであり(実施例4)、マップ画面は欠陥の位置を二次元平面上にドットで表示させて、分布状況を判りやすくするものであり(実施例5)、マルチ画像表示画面は画像を保存するレベルの欠陥画像をトリミングして保存し、見たいときに画面を再表示させるものである(実施例6)。以下、3つの表示画面について実施例4〜6として説明する。
【0039】
〈実施例4〉
図10は実施例4である「欠陥詳細アドレス」表示画面の1例である。
図において、左欄101は「過去リスト情報」、右欄102は「欠陥詳細アドレス」を表示させる表示部である。また、上欄は左から、「停止」ボタン、「塗布長」表示部(図では、6.5mと表示)、「現在日時」表示部(図では、2004年10月12日、16時42分と表示)、「速度」表示部(図では、0m/分)である。その下段には、左から現在表示中のロールNo.表示部(図では、0404061)、表示している画面の種類を表示する画面種類表示部(図では、「過去欠陥詳細アドレス画面」)、「現在」又は「過去」の現在過去表示部である。
また、下欄は左から、「現在詳細」、「現在グラフ」、「現在マップ」、「現在累計」、「過去詳細」、「過去グラフ」、「過去マップ」、「過去累計」、「現在画像」、「過去画像」、「集計」の各ボタンがある。「現在・・・」をクリックすると選択した画面が表示される。また、過去は表示したいファイルをクリックし、項目は「過去・・・」をクリックすると選択した画面が表示される。これと共に、現在過去表示部の対応する「現在」ランプ又は「過去」ランプを明るくする(図では、「過去」ランプを選択している。)。
【0040】
左欄101の「過去リスト情報」には、これまで検査したシートロールの番号とその検査を行った検査開始日時が表示されている。図では、291個のロールのうちロール番号No.22〜No.66までが表示されている。ロール番号No.22から小さいロール番号に戻るには右側の上向き三角△ボタンをクリックし、ロール番号No.66からさらに進むには下向きの三角▽ボタンをクリックする。パソコンディスプレー画面で表示させたいシートロール番号をマウスでクリックすることにより、クリックされたシートロール番号のシートロールに存在した表面欠陥のアドレスが右側の詳細アドレス画面表示される。図では、符号103で示す「No.57」のロールNo.「0404061」を選択している。
【0041】
右欄102の詳細アドレス画面は、縦軸が検査開始点からの長さ方向の距離を10cm単位で示し、横軸がシートの幅方向の欠陥情報を示している。縦軸は欠陥が検出される毎に記入されるので、幅方向の線上に欠陥が検出されなければそのときの距離は記入されないし、逆に長さ方向の距離10cm内に複数の幅方向の線上に欠陥が検出されれば、その幅方向毎の検査開始点からの長さ方向の距離が記入されるので、複数回同じ数値の記入がなされることになる。
上の横軸はシートの幅方向のスリット情報で、左から右に向かって第1スリット〜第8スリットが刻まれている。ここで言う1スリットは、製品としてのブルーレイディスクにコーティングされるシートの横幅に等しくなっている。また、下の横軸はシートの幅方向をmm単位で刻んでいる。
【0042】
そこで、例えば、図の符号104で示す部位の表示内容「c30.5」は欠陥種cがシートエッジから30.5mmの位置に存在することを示すものである。また、図の符号105で示す部位の表示内容「b690.7」は、欠陥種bがシートエッジから690.7mmの位置に存在することを示すものである。
【0043】
なお、詳細アドレス画面には、欠陥画像(実施例6で後述)が保存されている個所(例えば、符号106参照)にアスタリスクマーク「*」を表示することで、その位置をクリックすると図12(後述)で示す保存画像が表示され、欠陥形状を目視で確認できるようにしてある。
【0044】
検査者はこの「欠陥詳細アドレス画面」から、被検査シートの欠陥位置を正確に知ることができるので、このシートを製造した製造装置の特性を分析する際にこの情報を有効に使うことができる。
【0045】
また、図10の下方にある「現在マップ」と「過去マップ」ファイルで選択されたボタンのいずれかをマウスでクリックすることにより、次の実施例5で説明する「マップ」画面に切り替わる。
【0046】
〈実施例5〉
図11は実施例5である「マップ」表示画面の1例である。
マップ表示画面は、X軸にシート幅・Y軸に巻取り長を振り、欠陥が発生した時点でリアルタイムに打点され、発生位置分布が容易に確認できるような構成になっており、さらに欠陥レベル単位で表示させることも可能である。なお、欠陥点をダブルクリックすると、詳細アドレス画面に切り替わり、点近傍の情報が表示される。
図において、左欄111は「過去リスト情報」、右欄112は「マップ」を表示させる表示部である。上欄、次欄、下欄の各種ボタンで図10のそれと同じものは重複説明を省略する。欠陥レベルを色別のa・b・c・d各ボタンを設けており、個別の欠陥レベルを選択して表示できるようにしている。
右欄112のマップ画面は、縦軸が検査開始点からの長さ方向の距離をメートル(m)で表示し、10cm単位で目盛を打っている。横軸がシートの幅方向の欠陥情報を示し、上の横軸はシートの幅方向のスリット情報、また、下の横軸はシートの幅方向をmm単位で刻んでいる。
欠陥はドットで表示される。長さ方向又は幅方向にドットが連続している場合は、それぞれ独立した別個の欠陥が長さ方向又は幅方向に偶々連続して発生している可能性もあるが、むしろ長さ方向又は幅方向に繋がった長い1個の欠陥である可能性が高い。どちらにしても、このような欠陥は使用することなく排除されなければならないので、本発明ではどちらの欠陥であるかの区別はしていないし、区別する必要もない。幅同一箇所にある場合は、同期性欠陥が予想され、パスロール系に起因の欠陥が多くある。
【0047】
本実施例では、カーソル線113を境に上流(図の上側)のドットは表示をし、下流のドットは表示させないようにして、いまどこを観測しているのかを明確にすることで、見易くしている。また、カーソル線113上のドットだけ他のドットよりも表示色を変えると更に見易い画面となる。
【0048】
検査者はこの「マップ画面」から、被検査シートの欠陥の分布状況を一目に知ることができるので、このシートを製造した製造装置の特性を分析する際にこの情報を有効に使うことができる。
【0049】
また、図11の下方にある「現在画像」と「過去画像」のボタンのいずれかをマウスでクリックすることにより、次の実施例6で説明する「画像」画面に切り替わる。
【0050】
〈実施例6〉
図12は実施例6である「マルチ画像」表示画面の1例である。
図において、左欄121は「過去リスト情報」、右欄122は「マルチ画像」を表示させる表示部である。上欄、次欄、下欄の各種ボタンで図10のそれと同じものは説明を省略し、異なる第3欄について説明する。
第3欄には、「拡大率」表示部があり、現在101%で表示していることが表示されている。その横は「拡大」ボタンと「縮小」ボタンで、それぞれをクリックすることにより、所望の拡大率に設定する。「画像数」表示部は、当該ロールNo.のロールシートについての欠陥画像数を表示するもので、図では1493個の画像が収録されていることが判る。
左欄121の「過去リスト情報」で、符号123で示す「No.51」のロール0902−3が選択されている。右のマルチ画面にはラインCCDカメラ40(図6)が捕らえた欠陥画像を拡大又は縮小して(図では、拡大率101%)、左上→右上→左下→右下の順にシートの欠陥をシート上流から順に(図では6個の欠陥を)表示している。
各画面には、CCDカメラが捕らえた欠陥画像を中央に表示し、パソコンが判断した欠陥種a,b,c(欠陥面積の大きさを基準にa,b,cでランク付け)と測長数字0.3(開始点から0.3mの部位)を上部に表示し、そのアドレスSを下部に表示している。欠陥をカーソルで囲むことで、XYの方向の大きさを知ることができる。
【0051】
さらに、次の下流の画像を表示させたいときは、右下の「指先」ボタンを、最新画像を表示させたいときは、右下の「最新」ボタンをクリックする。逆に、上流の画像を表示させたいときは、左上の「指先」ボタンを、最古の画像を表示させたいときは、左上の「最古」ボタンをクリックする。
【0052】
なお、このマルチウインドウ表示は、表示後一定時間キーボードやマウスの操作がなされないときは、ホーム画面に戻るようになっている。
【0053】
表面欠陥は図1のように多種であるが、いずれの表面欠陥も排除すべきである点で共通しているので、本発明では表面欠陥の種類は区別することなくその大きさを規定して分別するようにしている。
このように、検出した欠陥は図12のように可視化画像を残し、事後確認できるようにして発生起因を探る手立てとしている。その際、欠陥画像全体を表示させるマルチ画像表示画面は、発生毎に画像が表示されるので、欠陥形状全体を一覧できるので便利である。
【0054】
その他に本発明では、下部のボタンが表示しているように、ロール単位での欠陥数のグラフを表示する「現在グラフ」や「過去グラフ」機能、そして数ロールの欠陥数を比較するグラフ表示ができる「現在累計」や「過去累計」機能を備えるようにしている。
【0055】
また、本発明によれば、過去の図と現在の図を任意に表示させることができるが、ただいまの表示はどちらであるかが判り難いので、表示全体の色彩を現在表示と過去表示で変えるようにしておくと判り易い。
【0056】
また、過去の図と現在の図を任意に表示させるとき、過去の図の表示になったときは所定の時間(例えば、1分後)で現在の図に自動的に戻るようにしておくと、使い勝手がよくなる。
【0057】
このように、本発明によれば、バックアップロール上を走行するシートに光を照射し、その際、光の主光領域に遮光マスクをし、遮光マスクの横を通過する光が照射される被検査シート上の領域を検査するようにしたので、凹凸等の欠陥は暗部になり、高コントラストが得られるので、従来装置では不可能であった凹凸等の欠陥の検出が可能となった。
【0058】
また、欠陥と判定したとき、実際のシート上の欠陥情報を印字マーカーで、製品として使用されないシート縁部に印字することで後日の検査者に判り易くしている。
また、欠陥と判定した欠陥情報とその画像をメモリに保存することで、品質管理者が事後再判定する事や発生起因解析材料のひとつになった。その際、表面欠陥データを見易いように種々のグラグや画像をマルチウインドウで表示したので、判定が早く正確に行うことが出来るようになる。
【0059】
以上の表示画面はプリンタでプリントして紙資料として残すことができる。
また、過去データを数ファイル集計して比較参照する機能も有しており、データ処理は多岐に渡っている。なお、検査機動作中でも検査に影響することなく、過去データを読み出して参照することにも制限はない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】透明カバーシートに発生する4種類の表面欠陥を説明する図で、(a)は透明カバーシートの塗布面表面にできた突起状欠陥、(b)は透明カバーシートの塗布面表面に付着した異物欠陥、(c)は透明カバーシートの塗布面表面にできたキズ欠陥、(d)は透明カバーシートの塗布面表面に窪んでできた凹み欠陥である。
【図2】本発明に係るシート表面の欠陥検査装置の斜視図、照射位置と検査位置の関係を示す概念図である。
【図3】本発明で用いるロッド照明装置の一例を説明する図で、(a)の(イ)はロッド照明装置の正面図、(ロ)は側面図である。また(b)は石英ロッドの断面図、(c)はロッド照明装置の照度分布図である。
【図4】照射位置と遮光マスクと検査位置の関係を示す概念図である。
【図5】遮光マスクの機能について説明する図で、(a)は本発明による遮光マスクを置かない場合の透明シート上の照射状態、(b)は本発明で使用する遮光マスク、(c)は遮光マスクを置いた場合の透明シート上の照射状態の各平面図をそれぞれ示している。
【図6】実施例2に係る検査装置を示すもので、(a)は被検査シートPの幅方向の左側を検査する検査装置と、(b)は幅方向の右側を検査するの検査装置とを示している。
【図7】実施例1及び2の検査ステーションと実施例3に印字ステーションの位置関係を説明する概念斜視図である。
【図8】検査・印字システム全体を説明する概念構成図である。
【図9】実施例3に係る印字ステーションIIが行う作業の1例を説明する図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図10】実施例4である「欠陥詳細アドレス」表示画面の1例である。
【図11】実施例5である「マップ」表示画面の1例である。
【図12】実施例6である「マルチ画像」表示画面の1例である。
【符号の説明】
【0061】
10,10’本発明に係るシート表面の欠陥検査装置
20 ロッド照明装置
21 反射ミラー
22 ハロゲンランプ光源
23 長軸体のロッド
30 バックアップロール
40 受光装置
50 遮光マスク
P 透明シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される被検査シートに光を照射し、該被検査シート上で反射した光を受光装置で受光することにより被検査シート表面の欠陥を検査する被検査シート表面欠陥検査方法において、前記被検査シートに照射する光の主光領域に遮光マスクをし、該遮光マスクの横を通過する光が照射する前記被検査シート上の領域を検査するようにしたことを特徴とする被検査シートの表面検査方法。
【請求項2】
前記被検査シートをバックアップロール上へ搬送させて、該被検査シートを前記バックアップロール上で検査することを特徴とする請求項1記載の被検査シートの表面検査方法。
【請求項3】
前記被検査シートが透明シートであることを特徴とする請求項1又は2記載の被検査シートの表面の欠陥検査方法。
【請求項4】
欠陥が検出された位置を前記シートに指示するため、前記シートの幅方向側縁に巻長、欠陥位置および欠陥ランクの少なくとも1つを印字することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の被検査シートの表面の欠陥検査方法。
【請求項5】
バックアップロールと、該バックアップロール上を走行するシートを照射するロッド照明装置と、該ロッド照明装置が前記シートを照射する主光照射領域を遮光する遮光マスクと、前記シートから反射した光を明暗信号として取り込む受光装置と、を備えたことを特徴とするシート表面の欠陥検査装置。
【請求項6】
前記バックアップロールは黒色つや消しのものであることを特徴とする請求項5記載のシート欠陥検査装置。
【請求項7】
前記受光装置はラインCCDカメラであることを特徴とする請求項5又は6記載のシート欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置を複数台併置したことを特徴とするシート欠陥検査装置。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、前記シート欠陥検査装置のシート搬送方向下流に配設されて前記欠陥検査装置が検出した欠陥の位置アドレスを前記シートに記入する欠陥アドレス印字マーカーと、シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記欠陥アドレス印字マーカーに出力するパソコンとを備えたことを特徴とする欠陥検査システム。
【請求項10】
前記パソコンはさらに前記欠陥アドレス印字マーカーに欠陥のランクを記入させることを特徴とする請求項9記載の欠陥検査システム。
【請求項11】
前記シートの測長を記入する測長印字マーカーを備え、前記パソコンが前記測長印字マーカーに前記シートの測長を記入させることを特徴とする請求項9又は10記載の欠陥検査システム。
【請求項12】
前記欠陥アドレス印字マーカーおよび測長印字マーカーは前記シートの互いに端縁に配設されたことを特徴とする請求項11記載の欠陥検査システム。
【請求項13】
請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、欠陥のアドレスを前記画像表示モニタの二次元平面上に数値で表わす詳細アドレス画面を表示させることを特徴とする欠陥検査システム。
【請求項14】
請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、欠陥の位置を前記画像表示モニタの二次元平面上にドットで表わすマップ画面を表示させることを特徴とする欠陥検査システム。
【請求項15】
請求項5〜8のいずれか1項記載のシート欠陥検査装置と、画像表示モニタと、前記シート欠陥検査装置からの検査データを基に欠陥アドレスを演算し前記画像表示モニタに出力するパソコンとを備えた欠陥検査システムにおいて、複数の欠陥画像を前記画像表示モニタの二次元平面上にマルチ画像で表わすマルチ画像表示画面を表示させることを特徴とする欠陥検査システム。
【請求項16】
さらにメモリを備え、前記シート欠陥検査装置からの検査データを前記メモリに保存し、該メモリに保存された検査データを基に前記詳細アドレス画面、前記マップ画面、前記マルチ画像表示画面の少なくとも1つを表示させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項記載の欠陥検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−208184(P2006−208184A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20328(P2005−20328)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】