説明

裏面補強する連続的不織布の製法並びにその不織布製品

【課題】裏面に補強シ−ト材や補強するパウダ−や粒子を貼った製品化に要する部分に、熱可塑性樹脂材質繊維不織布を連続して製造し、不織布成形体や平板不織布製品を製造する。
【解決手段】個別の製品化に要する部分とそれを連結する部分の熱可塑性樹脂繊維積層体をNC装置などにより、ニ−ドルで打ち込み不織布とし、その裏面を繊維と熱溶着する樹脂シ−トや樹脂粒子や粉末で連続補強して、平面製品や製品化部不織布をプレスなどによって立体成形し、非製品化部分を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は連続的に製造する裏面補強した不織布製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の不織布の製造は、多層に重ねた、多数のパイル繊維を所定幅にニ−ドルで打ち込んで互いに繊維を絡み合わせて、布状に形成されていた。(参考文献 特願2005−71867 明細書[背景技術][0003][0004][0005]並びに[図5])しかして、そのニ−ドルを最終の製品化に必要な形状形成に作動さして、製品化に不必要な部分には、作動させないことによって、製品化効率を向上させた。
【0003】
しかして、製品化のためには、立体成形や製品としての必要な剛性を付与するために不織布裏面にパイル繊維と熱溶着するバッキング材或いは溶着シ−トを熱溶着させる必要がある。そのために、不織布繊維を熱可塑牲樹脂とし、それを熱溶着する同質材の溶融状態の粉状或いは粒状体を裏面に吹き付けるか、溶融シ−トを不織布裏面に貼る作業が必要である。
【0004】
それには、その裏面補強作業が必要であるが、従来は、一製品ごとに、その作業をしていたので、非効率な作業であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
不織布による立体的な加熱成形製品化のため或いは平面的不織布製品に剛性を付与するための裏面補強材の貼布が必要である。
【0006】
その複数の製品化に必要とする部分の裏面補強作業を連続的に実施することが生産技術的には必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
製品化形状のみにニ−ドルを打ち込むように、NC装置等を駆動させると共に、製品化部分を連結状に繋ぐ形状部分にもNC装置を駆動させるようにセッティングする。その連結形状は、製品化部分の繊維重量を連続的に移動させるに足りる大きさと強さが必要である。
【0008】
連結部の不織布形成後、裏面の補強工程に連続して導入するのがベタ−であるが、それが出来ないときは、不織布を巻き物状にして裏面補強工程に送付することもある。
その場合、製品部を続けて巻き取れる大きさと重量の連結部が必要である。
【0009】
裏面補強工程では、熱可塑性樹脂製の不織布繊維と互いに熱溶着する溶融状態のパウダ−や粒子或いはシ−トで不織布繊維の裏面の製品化に必要な部分に溶着させて不織布を補強する。又それが加熱立体成形にも必要となる。
【0010】
次工程で必要形状に裁断したり、プレス成形型などで立体成形して必要形状に裁断し、取り付け部品等を取り付ける。
【0011】
裁断後の不要端材は、リサイクル工程に回送する。
【発明の効果】
【0012】
不織布をその製品化に必要とする部分にのみにその繊維を使用するから、従来の一定の幅で不織布形成する場合と比較して遥かに繊維の節減とその作業時間を軽減する。
【0013】
不織布の裏面補強工程における、製品毎の裏面補強作業が無くなり、自動的連続作業が可能となり、生産技術的効率向上となる。
【0014】
不織布の裏面補強工程が不織布製造工程と連続していない場合に、不織布を巻き物状態にして送付なり、一時保管することが出来る。
【0015】
自動車、車両、船舶、飛行機、建造物等の内装部品の材料費や製造費を安くする事が出来る。
【0016】
廃棄する材料を減らすことが出来、産業廃棄物を無くすことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1のごとく、不織布製品1を互いに熱融着する裏面補強シ−ト3により連続して加熱接着して行くため、不織布製品1を不織布製造連結部分2を形成して繋いで製造する。
裏面を補強するシ−ト材質は、不織布繊維材料と熱溶着する、同質の例えばポリプロピレンやポリエチレン、軟質塩化ビニ−ル材等熱可塑性樹脂を利用する。
【0018】
不織布の製品化部分とその連結部分は、その部分のみにニ−ドルが差し込むようにNC装置等自動化装置をプログラムしておく。
【0019】
実施例はシ−ト形状の裏面補強であるが、不織布材質と同材質の粒状や粉末状樹脂材を加熱軟化させて、不織布裏面に吹き付けても良い。
【0020】
製品は、平面的な形状のみでなく、図2のごとく裏面補強した不織布を裏面加熱軟化して硬質樹脂製等による型によるプレス成形などの方法で立体形状とすることも出来る。
【0021】
製品化した後の連結部分や裏面補強の製品化以外部分は切断除去して、再生利用工程に送る。
【0022】
尚裏面を補強する製造工程が連続していない場合に、不織布を巻き物形状にする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の不織布製造工程における不織布製品部とその不織布製造連結部分並びに裏面補強シ−トである。
【図2】補強シ−トで裏面補強した本発明の不織布製造工程による不織布をプレス成形などで立体形状に成形した状態図である。
【符号の説明】
【0024】
1 不織布製品 2 不織布製造連結部分
3 裏面補強シ−ト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層したウエブ状の熱可塑性樹脂材質繊維にニ−ドルを刺し込むことによって不織布を製造する製造装置に於いて、前記ニ−ドルが、積層したウエブ状の繊維の最終製品化に必要な形状とそれを連結させる形状部に刺し込まれるようにNC装置等形状制御装置を用いて制御駆動するようにセットし、その駆動により出来た不織布の製品化部裏面に、その製品化部繊維と加熱溶融する熱可塑性樹脂製のシ−トを貼る或いは溶融状の粒子又は粉状体を付着させて連続した不織布製品を製造する方法。
【請求項2】
裏面補強した、連結形状部分を付したまま、或いは連結形状部分を除いた請求項1に記載の不織布をプレスなどの方法で立体成形して、不要部分を除く或いは所定の平面形状に裁断した不織布製品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−114617(P2009−114617A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321575(P2008−321575)
【出願日】平成20年11月22日(2008.11.22)
【分割の表示】特願2005−71867(P2005−71867)の分割
【原出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(596063001)
【出願人】(592101172)
【Fターム(参考)】