説明

製品を蓄積して輸送するための方法およびそのための低圧蓄積装置

本発明は、低圧蓄積装置内で製品を蓄積して輸送するための方法、および、そのための低圧蓄積装置に関する。本発明の目的は、製品を簡単な方法で蓄積でき、製品の蓄積を簡単な方法で制御できる方法および低圧蓄積装置を提供することである。結果として、本発明は、蓄積装置の蓄積動作中に製品を第1の蓄積経路と該第1の蓄積経路に直接に隣接して配置される第2の蓄積経路とに移動することを特徴とする方法、および、第1の蓄積経路に直接に隣接する第2の蓄積経路によって特徴付けられる低圧蓄積装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに係る低圧蓄積装置内で製品を蓄積して輸送するための方法、および、請求項8のプリアンブルに係る低圧蓄積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば充填・包装設備における個々のワークステーション間での材料流れが蓄積装置または蓄積テーブルによって分離されることは従来技術から一般に知られている。そのような蓄積装置は、例えば、充填機械の下流側および包装機械の上流側に設けられる。蓄積装置を用いると、包装機械が短期間故障した場合に充填・包装設備の完全停止を防止できる。この場合、充填機械によって供給される製品は、蓄積装置によって一時的に蓄積される。したがって、個々のワークステーションで動作速度が変わる場合でも、設備内で製品を連続的に輸送することができる。
【0003】
独国特許第2504264A1号は、第1の供給経路と、蓄積経路と、第1の供給経路と蓄積経路との間に設けられる第2の供給経路とを有する蓄積装置を開示する。この既知の蓄積装置では、通常の動作中に、製品が、第1の供給経路のみによって、入口を有する第1の端部から出口を有する該蓄積装置の第2の端部へと輸送される。そのため、蓄積装置の通常の動作中、第2の供給経路および蓄積経路は作動されず、製品は、該既知の蓄積装置を通じて直線移動で移動される。蓄積装置の下流側に配置されるワークステーションが故障した場合、製品は、出口を備える蓄積装置の端部に蓄積される。これは、蓄積装置の第1の供給経路が依然として動作され、また、更なる製品が蓄積装置へ繋がる上流側ワークステーションから蓄積装置へと供給されるからである。蓄積された製品は、蓄積装置の入口近傍で第1の供給経路に対して横方向に設けられる入口開口を介して第2の供給経路および蓄積経路へと移送される。これにより、リザーバが第1の供給経路に隣接して形成される。ここで、蓄積装置は、第2の供給経路および蓄積経路も作動されるように動作される。そのため、この既知の装置に係る蓄積経路は、蓄積装置の蓄積動作中に1つの機能しか有さない。製品は、蓄積経路および第2の供給経路を介して蓄積装置の出口へ向けて輸送される。下流側ワークステーションが再び通常の動作状態下で動作されるとすぐに、蓄積経路上および第2の供給経路上に蓄積された製品が排出される。リザーバが空になり、動的平衡に達した後、第2の供給経路および蓄積経路が再び作動停止される。
【0004】
また、従来技術は、蓄積経路が蓄積装置の通常動作中および蓄積動作中の両方で動作される蓄積装置も開示する。そのような装置は、本発明の方法および装置における包括と見なされる欧州特許第1144285B1号から知られている。
【0005】
欧州特許第1144285B1号は、蓄積経路が供給経路の両側に設けられる蓄積装置を開示する。したがって、この既知の装置に係る供給経路および蓄積経路は交互となるように構成される。独国特許第25,04,264A1号から知られる蓄積装置とは異なり、蓄積装置の通常の動作中の製品の出力速度は、欧州特許第1144285B1号に係る蓄積装置における蓄積経路の速度にも依存する。
【0006】
欧州特許第1144285B1号から知られる装置は、上流側ワークステーションにおける動作変化を短期間にわたって相殺できるという利点を与えるが、この既知の蓄積装置のために必要とされる制御労力は大きい。その理由は、リザーバが供給経路の両側に形成されているからである。例えば2つの供給経路を有する蓄積装置では、それにより、3つの異なるリザーバが形成される。
【0007】
この蓄積装置が故障した場合、その故障は例えば2つの供給経路間の蓄積経路で傾けられた製品によって引き起こされるが、かなりの労力によらなければ、該製品を再び直立に置き直すことができない。蓄積経路が2つの供給経路によって取り囲まれているため、該2つの供給経路間のリザーバに対するオペレータのアクセスは制限される。また、この既知の蓄積装置によれば、多数のリザーバが供給経路に対して交互に形成されているため、故障を迅速に検出して排除するためにそれぞれのリザーバを監視することが面倒である。
【0008】
欧州特許第1144285B1号から知られる前述した蓄積装置と同様の構造原理に基づく蓄積装置が欧州特許第1380522B1号から知られている。欧州特許第1,380,522B1号に係る蓄積装置でも、蓄積経路が供給経路の両側に設けられる。それにより、該既知の蓄積装置は、欧州特許第1144285B1号から知られる蓄積装置と同じ欠点に晒される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述した包括的な蓄積装置を考慮して、本発明の目的は、製品を簡単な方法で蓄積でき且つリザーバを簡単な方法で制御できる蓄積装置を提供することである。また、本発明の目的は、製品を蓄積して輸送するための方法であって、製品を簡単な方法で蓄積でき且つリザーバを簡単な方法で制御できる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に内在する目的は、請求項1の特徴を備える方法によっておよび請求項8の特徴を備える蓄積装置によって、本発明にしたがって達成される。
【0011】
本発明に係る方法によって輸送される製品は、例えば飲料ボトルまたは飲料缶などの直立容器である。本発明によれば、製品は、蓄積動作中に、第1の蓄積経路上および該第1の蓄積経路に直接に隣接して配置される第2の蓄積経路へ移送される。そのため、リザーバは供給経路の一方側でのみ作られる。これは、リザーバが非常に簡略化された方法で制御されて監視されるという利点を伴う。リザーバには常にアクセスできる。これは、該リザーバが幾つかの供給経路同士の間で取り囲まれないからである。入口を介して製品を蓄積装置内へ導入する全ての経路は、本発明の意味する範囲内の供給経路と見なされる。
【0012】
好ましい実施形態によれば、製品は、移動方向における後側半分である蓄積装置の半分において第1の横方向移動で供給経路から出て、第1の横方向移動と反対の第2の横方向移動で出口へと輸送される。横方向移動という用語は、蓄積装置の縦軸線の方向に延びない任意の移動を包含する。第1の横方向移動は蓄積装置の後側半分で行なわれる。したがって、供給経路を介して蓄積装置内に導入される製品は、供給経路を通じて比較的長い距離にわたって直線状に移動される。これは、製品のこの比較的長い直線移動によって比較的速い供給経路速度を設定できるため、蓄積装置内への製品の導入を最適化する。第2の横方向移動は第1の横方向移動と反対である。したがって、製品は、蓄積装置から出る前に、蓄積装置の入口と出口との間で少なくとも2回、向きが変えられる。これは、経路の表面が最適に使用され、この二重方向変換のために小さな領域だけが必要とされるという利点を伴う。
【0013】
本発明に係る方法の好ましい実施形態によれば、蓄積装置の通常の動作中、製品は、最初に、供給経路から該供給経路に隣接して配置される蓄積経路へと移送されて、そこから供給経路の下流側に配置される排出経路へと移送され、排出経路を介して出口へと輸送される。したがって、2つの反対の横方向移動が供給経路と排出経路との間で行なわれる。これは、製品の排出を更に向上させる。
【0014】
本発明に係る方法の更に好ましい実施形態によれば、製品は、少なくともそれらが供給経路の延在内で蓄積装置から出るような程度で第2の横方向移動により輸送される。この好ましい実施形態において、第2の横方向移動によって製品によりカバーされる距離は、少なくとも、製品の第1の横方向移動によってカバーされる距離と同等である。
【0015】
本発明に係る方法の更に好ましい実施形態によれば、製品は、供給経路に隣接して配置される蓄積経路と反対の供給経路の側で蓄積装置から出る。この好ましい実施形態によれば、第2の横方向移動によって製品によりカバーされる距離は、製品の第1の横方向移動によってカバーされる距離よりも長い。これは、下流側ワークステーションにおける速度変化に対する蓄積装置の適合性を更に高める。
【0016】
本発明に係る方法の好ましい実施形態によれば、製品は、移動方向における後側半分である蓄積装置の半分において第1の横方向移動で供給経路から出て、第1の横方向移動と同じ方向で行なわれる第2の横方向移動で出口へと輸送される。この好ましい実施形態によれば、第1および第2の横方向移動のいずれもが同じ方向で行なわれる。これは、蓄積装置からの製品の出力速度を最適化できるという利点を伴う。
【0017】
本発明に内在する問題は、請求項8の特徴を備える装置によって解決される。本発明に係る装置は、第2の蓄積経路が第1の蓄積経路に直接に隣接して設けられることを特徴とする。これにより、蓄積経路が供給経路の一方側だけに形成されるため、蓄積装置の構造がかなり簡略化される。“直接に隣接する”とは、本発明の意味する範囲内では、更なる経路、例えば供給経路が2つの蓄積経路間に設けられていないというように理解されるべきである。そのため、本発明に係る蓄積装置では、蓄積経路の全てが供給経路に対して一方の同じ側に形成される。それにより、空間が特に最適化された方法で使用され、これにより、比較的コンパクトな蓄積装置を提供できる。
【0018】
供給経路と排出経路との間に製品を一時的に蓄積するために所定位置にある全ての経路は、本発明の意味する範囲内で蓄積経路と見なされる。蓄積装置の経路は、例えば、複数のコンベアベルトから構成されてもよい。そのため、例えば、供給経路を複数の供給ベルトによって形成することができる。更に、経路のそれぞれのベルトを異なる速度で動作させることができる。
【0019】
本発明の更なる好ましい実施形態によれば、蓄積経路ガイドの下流側には、供給経路の縦方向延在内で第1の蓄積経路に隣接して排出経路が設けられる。製品を蓄積装置から排出する経路は、本発明の意味する範囲内では排出経路と見なされる。そのため、本発明の意味する範囲内の排出経路は、蓄積装置の出口に対して直接に接続される。排出経路を異なる排出ベルト速度で動作させることができる複数の排出ベルトへと分けることができる。排出経路が複数の排出ベルトへと分けられる場合、排出経路速度は、それぞれの排出ベルトの速度の平均値から得られる。排出経路速度は、例えば、蓄積装置の下流側に配置されて蓄積装置の出口に直接に配置されるワークステーションの速度に対応する。
【0020】
本発明の好ましい進展によれば、蓄積経路および供給経路は、蓄積装置の蓄積動作中に、それらが不等式vS1>vS2およびv>vS1を満たすように制御できる。ここで、vS1=第1の蓄積経路の蓄積経路速度、vS2=第2の蓄積経路の蓄積経路速度、およびv=供給経路の供給速度である。これは、リザーバの柔軟な制御を達成する。
【0021】
本発明の更に好ましい進展によれば、蓄積経路および供給経路は、蓄積装置の非蓄積動作中に、それらが不等式vS1>vおよびv>vS2を満たすように制御できる。これは、非蓄積動作中にリザーバの制御を最適化し、したがって、該リザーバを最適な方法で空にすることができる。
【0022】
本発明の更なる好ましい実施形態は従属請求項から得られる。
【0023】
更なる詳細、利点、および特徴は、図面と併せて解釈される実施形態の以下の説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】蓄積装置の第1の実施形態の平面図である。
【図2】図1に係る蓄積装置の通常の動作中の製品の移動経路を示している。
【図3】図1に係る蓄積装置の蓄積動作中の製品流れを示している。
【図4】図1に係る蓄積装置の蓄積動作中の製品流れを示している。
【図5】図1に係る蓄積装置の蓄積動作中の製品流れを示している。
【図6】図1に係る蓄積装置の蓄積動作中の製品流れを示している。
【図7】図1に係る蓄積装置の非蓄積動作中の製品流れを示している。
【図8】図1に係る蓄積装置の非蓄積動作中の製品流れを示している。
【図9】蓄積装置の第2の実施形態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、ボトル4を内部に蓄積できる低圧蓄積装置2を示しており、蓄積装置2は、上流側ワークステーションAVと下流側ワークステーションANとの間に配置される。蓄積装置2は、第1の端部6と、第2の端部8と、2つの対向する縦側面10a、10bとを有する。第1の端部6には、縦側面10aに隣接して横入口12が形成される。第2の端部8には、側壁16に隣接して横出口14が形成される。側壁16は、縦側面10aと平行に配置されて、縦側面10aの縦軸線に対してオフセットされる。
【0026】
供給経路18が入口12と蓄積経路ガイド20との間で延びている。蓄積経路ガイド20は、上側から見たときに細長い脚部22を有する逆U形状の形態を成している。脚部22は、その一端が縦側面10aに接続されてガイド面を形成する。脚部22の他端は第1の蓄積経路24の領域で終端する。該第1の蓄積経路24は供給経路18に直接に隣接して配置される。第2の蓄積経路26が該第1の蓄積経路24に隣接して設けられる。
【0027】
供給経路18の下流側には、供給経路の縦方向に延在して、第1の排出ベルト28aと第2の排出ベルト28bとに分けられる排出経路28が形成される。第2の排出ベルト28bは側壁16に直接に隣接して配置される。
【0028】
出口ガイド30が蓄積経路24、26および排出ベルト28aの端部に形成される。該出口ガイド30は、第2の縦側面10bから、第2の蓄積経路26、第1の蓄積経路24、および、第1の排出ベルト28aを超えて、第2の排出ベルト28bに至るまで延びる。出口14は、出口ガイド30および側壁16によって形成される。
【0029】
経路およびベルトを互いに独立に駆動させるために複数のドライブ32が設けられる。経路18、24、26、28は、その速度を変えることができるように駆動される。
【0030】
ここで、装置2の動作形態について説明する。
【0031】
図2は、通常の動作中の蓄積装置2を通じたボトル4の移動経路Pを示している。通常の動作は、特に、上流側ワークステーションAVおよび下流側ワークステーションANがそれらのそれぞれの通常速度に従って動作される状態を表わしている。
【0032】
図2は、通常の動作中に、ボトル4が、入口12で供給経路18を通じて蓄積装置2内へと導入されて、供給経路18を通じて蓄積経路ガイド20に至るまで直線状に移動されることを示している。蓄積経路ガイド20に到達すると、ボトル4は横方向に移動される。すなわち、ボトルは、蓄積装置2の縦延在方向からそれる方向に移動される。該横方向移動は、ボトル4が第1の蓄積経路24へと向きが変えられるまで続けられる。その後、ボトル4は、第1の蓄積経路24を通じて出口ガイド30へ至るまで直線状に移動される。その後、出口ガイド30で、ボトル4が再び横方向に移動される。しかしながら、前記第2の横方向移動は第1の横方向移動と反対である。第2の横方向移動は、ボトル4が第2の排出ベルト28bへと移送されるまで続けられる。その後、ボトル4は、この第2の排出ベルト28bによって下流側ワークステーションANへと直線状に輸送される。
【0033】
蓄積装置2の前述した通常の動作中、供給経路速度vは、第1の蓄積経路24の蓄積経路速度vS1に対応する。第1の排出ベルト28aの排出ベルト速度vA1は蓄積経路速度vS1に等しくあるいはそれよりも高く、また、第2の排出ベルト28bの排出ベルト速度vA2は第1の排出ベルト28aの排出ベルト速度vA1に等しくあるいはそれよりも高く、排出ベルト速度vA2は下流側ワークステーションANの速度に対応する。第2の蓄積経路26は通常動作中に作動されない。すなわち、第2の蓄積経路26の蓄積経路速度vS2はゼロに等しい。
【0034】
図3、4、5、5は、蓄積装置2の蓄積動作中のボトルの流れを示している。下流側ワークステーションANが故障の場合、ボトル4は、第1の蓄積経路24から第2の蓄積経路26上へ押し進められる(図3参照)。蓄積動作中、第2の蓄積経路26は、第1の蓄積経路24の蓄積経路速度vS1よりも小さい蓄積経路速度vS2で動作される。
【0035】
下流側ワークステーションANが引き続いて故障している場合であって、供給経路18を介して更なるボトルが引き続いて供給される場合には、ボトルは、第2の排出ベルト28b上に、そのため必然的に、第1の排出ベルト28a上に蓄積される。同時に、ボトルは、第2の蓄積経路26へと更に向きが変えられる(図4参照)。下流側ワークステーションANが引き続いて故障している場合には、第1の蓄積経路24および第2の蓄積経路26によって形成されるリザーバが更に満たされる(図5、6参照)。
【0036】
下流側ワークステーションANが再び通常の状態下で動作するとすぐに、蓄積装置2の排出または非蓄積動作が始まる。
【0037】
蓄積装置2の非蓄積動作中、経路は、第1の蓄積経路24の蓄積経路速度vS1が供給経路18の供給速度vよりも高くなるように動作される。しかしながら、供給速度vは第2の蓄積経路26の蓄積経路速度vS2よりも高い。同時に、第1の排出ベルト28aの排出ベルト速度vA1は蓄積経路速度vS1よりも高く、また、第2の排出ベルト28bの排出ベルト速度vA2は排出ベルト速度vA1よりも高い。これにより、リザーバが徐々に空になる(図7参照)。図7から分かるように、リザーバは最初に第1の蓄積経路24の領域で空になる。リザーバの排出が進むに伴って、図8に示される状態が得られる。ボトル4が第2の蓄積経路26によってもはや蓄積されなくなると、それにより、蓄積装置2の通常の動作が達成され、第2の蓄積経路26の速度vS2が減速される。
【0038】
図9は蓄積装置の第2の実施形態を示している。蓄積装置2aは、第1の端部6と、第2の端部8と、2つの対向する縦側面10a、10bとを有しており、縦側面10aに隣接して横入口12が形成される。
【0039】
供給経路18が入口12と出口ガイド30aとの間で延びている。第1の蓄積経路24が供給経路18に直接に隣接して設けられる。第2の蓄積経路26が該第1の蓄積経路24に隣接して形成される。第2の蓄積経路26の下流側端部には、細長い脚部22を有する逆U字形状を成す蓄積経路ガイド20aが形成される。脚部22は、その一端が縦側面10bと接続されて、ガイド面を形成する。脚部22の他端は第1の蓄積経路24の領域で終端する。
【0040】
第2の蓄積経路26の下流側には、該蓄積経路の縦方向に延在して、第1の排出ベルト28aと第2の排出ベルト28bとに分けられる排出経路28が形成される。第2の排出ベルト28bは側壁16aに直接に隣接して配置される。
【0041】
したがって、この蓄積装置2aにおいて、出口ガイド30aは、供給経路18、第1の蓄積経路24、および、排出ベルト28aの端部に形成される。出口ガイド30aは、第1の縦側面10aから、供給経路18、第1の蓄積経路24、および、第1の排出ベルト28aを介して、第2の排出ベルト28bへと至り、それにより、出口14aが出口ガイド30および側壁16aによって形成される。
【0042】
ここで、装置2aの動作の形態について説明する。
【0043】
移動経路Pは、通常動作中の蓄積装置2aを通じたボトル4の経路を示している。このように、ボトル4は、入口12で供給経路18を通じて蓄積装置2内へと導入されて、供給経路18を通じて出口ガイド30aに至るまで直線状に移動される。出口ガイド30aに到達すると、ボトル4は横方向に移動される。この横方向移動は、ボトル4が第1の蓄積経路24および第1の排出経路28aを介して第2の排出ベルト28bへと向きが変えられるまで続けられる。その後、ボトル4は、この第2の排出ベルト28bによって下流側ワークステーションANへと直線状に輸送される。
【0044】
蓄積装置2aの通常の動作中、様々な経路の速度は、第1の実施形態に係る蓄積装置2の経路の速度と同様の方法をとる。
【0045】
下流側ワークステーションANが故障の場合、ボトルは、第1の蓄積経路24から第2の蓄積経路26上へ押し進められる。
【0046】
下流側ワークステーションANが再び通常の状態下で動作されるとすぐに、蓄積装置2aの非蓄積動作が始まる。
【0047】
蓄積装置2aの非蓄積動作中、ボトルは、第2の蓄積経路26から蓄積経路ガイド20aを介して第1の蓄積経路24へと向きが変えられる。その後、ボトルは、第1の蓄積経路26を介して出口ガイド30aへと直線状に移送され、出口ガイド30aを通じて排出経路28へと移送される。ボトルが第2の蓄積経路26でもはや蓄積されなくなると、それにより、蓄積装置2aの通常の動作が達成され、第2の蓄積経路26の速度vS2が減速される。第1の実施形態に係る蓄積装置2と同様の方法で、蓄積装置2aにおいて第2の蓄積経路26も通常の動作中に非蓄積動作中の速度と比べて低い速度で動作される。
【0048】
全ての実施形態では、供給経路18の供給速度vに関して、連続的な制御オプションの代わりに段階的な制御も可能である。
【符号の説明】
【0049】
2、2a 蓄積装置
4 ボトル
6 第1の端部
8 第2の端部
10a、10b 縦側面
12 入口
14、14a 出口
16、16a 側壁
18 供給経路
20、20a 蓄積経路ガイド
22 脚部
24 第1の蓄積経路
26 第2の蓄積経路
28 排出経路
28a、28b 第1および第2の排出ベルト
30、30a 出口ガイド
32 ドライブ
S1 第1の蓄積経路24の蓄積経路速度
S2 第2の蓄積経路26の蓄積経路速度
供給経路18の供給経路速度
A1 第1の排出ベルト28aの排出ベルト速度
A2 第2の排出ベルト28bの排出ベルト速度
、P ボトル4の移動経路
AV 上流側ワークステーション
AN 下流側ワークステーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低圧蓄積装置(2)内で製品(4)を蓄積して輸送するための方法であって、
入口(12)を有する前記蓄積装置(2)の第1の端部(6)にて製品(4)を供給経路(18)によって前記蓄積装置(2)内へ導入するステップと、
出口(14)を有する前記蓄積装置(2)の第2の端部(8)へ向けて製品(4)を輸送するステップと、
前記供給経路(18)に隣接して配置される第1の蓄積経路(24)上へ製品(4)を移送し、製品(4)を前記第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度(vS1)に応じて蓄積装置(2)の前記出口(14)へと輸送するステップと、
を備える方法において、
前記蓄積装置(2)の蓄積動作中、製品(4)が前記第1の蓄積経路(24)上および該第1の蓄積経路に直接に隣接して配置される第2の蓄積経路(26)上へ移送されることを特徴とする方法。
【請求項2】
製品が、移動方向における後側半分である前記蓄積装置(2)の半分において第1の横方向移動で前記供給経路(18)から出て、第1の横方向移動と反対の第2の横方向移動で前記出口(14)へと輸送されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記蓄積装置(2)の通常の動作中、製品(4)が、最初に、前記供給経路(18)から該供給経路に隣接して配置される前記蓄積経路(24)へと移送されて、前記蓄積経路(24)から前記供給経路(18)の下流側に配置される排出経路(28)へと移送され、前記排出経路(28)を介して前記出口(14)へと輸送されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも、製品が前記供給経路(18)の延在内で前記蓄積装置(2)から出るような程度で、製品(4)が前記第2の横方向移動により輸送されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
製品(4)が、前記供給経路(18)に隣接して配置される前記蓄積経路(24)と反対の供給経路(18)の側で前記蓄積装置(2)から出ることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
製品(4)が、移動方向における後側半分である前記蓄積装置(2)の半分において第1の横方向移動で前記供給経路(18)から出て、第1の横方向移動と同じ方向で行なわれる第2の横方向移動で前記出口(14)へと輸送されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記蓄積装置(2)の通常の動作中、製品(4)が、最初に、前記供給経路(18)から前記第1の蓄積経路(24)へと移送されて、前記第1の蓄積経路(24)から前記第2の蓄積経路(26)の下流側に配置される排出経路(28)へと移送され、前記排出経路(28)を介して前記出口(14)へと輸送されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
製品(4)を蓄積するための低圧蓄積装置(2、2a)であって、
第1の端部(6)と、第2の端部(8)と、互いに反対側にある2つの縦側面(10a、10b)とを有するフレームと、
前記第1の端部(6)に形成される入口(12)と、
前記第2の端部(8)に形成される出口(14)と、
製品(4)を前記第1の端部(6)にて蓄積装置(2)内へ導入して該製品を制御可能な供給速度(v)で前記第2の端部(8)へ向けて輸送する少なくとも1つの供給経路(18)と、
可変蓄積経路速度(vS1、vS2)を有する少なくとも1つの第1の蓄積経路(26)および少なくとも1つの第2の蓄積経路(26)と、
を備え、
前記第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度(vS1)に応じて製品(4)を前記出口(14)へと輸送できるように前記第1の蓄積経路(24)が前記供給経路(18)に隣接して形成される低圧蓄積装置(2、2a)において、
前記第2の蓄積経路(26)が前記第1の蓄積経路(24)に直接に隣接して設けられることを特徴とする低圧蓄積装置。
【請求項9】
装置(2)の通常の動作中、前記供給経路(18)の供給速度(vz)および前記第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度(vS1)に応じて製品(4)を前記出口(14)へ輸送できることを特徴とする請求項8に記載の低圧蓄積装置。
【請求項10】
前記入口(12)が前記縦側面のうちの一方(10a)に対して横方向に隣接して設けられることを特徴とする請求項8または9に記載の低圧蓄積装置。
【請求項11】
前記蓄積経路(24、26)の端部には、製品(4)を前記出口(14)へ案内する出口ガイド(30)が設けられることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項12】
製品(4)を前記供給経路(18)から前記第1の蓄積経路(24)へと移送する蓄積経路ガイド(20)を備えることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項13】
前記蓄積経路ガイド(20)の下流側には、前記供給経路(18)の縦方向延在内で前記第1の蓄積経路(24)に隣接して排出経路(28)が設けられることを特徴とする請求項12に記載の低圧蓄積装置。
【請求項14】
前記供給経路(18)および前記第1の蓄積経路(24)の端部には、製品(4)を前記出口(14)へ案内する出口ガイド(30a)が設けられることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項15】
製品(4)を前記第2の蓄積経路(26)から前記第1の蓄積経路(24)へ移送する蓄積経路ガイド(20a)が前記第2の蓄積経路(26)の下流側端部に設けられることを特徴とする請求項14に記載の低圧蓄積装置。
【請求項16】
前記蓄積経路ガイド(20a)の下流側には、前記第2の蓄積経路(26)の縦方向延在内で前記第1の蓄積経路(24)に隣接して排出経路(28)が設けられることを特徴とする請求項15に記載の低圧蓄積装置。
【請求項17】
前記排出経路(28)の排出経路速度が、前記第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度(vS1)とは無関係に無限に変えることができることを特徴とする請求項13または16に記載の低圧蓄積装置。
【請求項18】
前記排出経路(28)が、互いに隣接して配置される少なくとも2つの排出ベルト(28a、28b)に分けられることを特徴とする請求項17に記載の低圧蓄積装置。
【請求項19】
蓄積装置(2)の通常の動作中、前記2つの排出ベルト(28a、28b)は、これらの排出ベルトが以下の不等式(1)および(2)、すなわち、
A1≧vS1・・・(1)
A2≧vA1・・・(2)
(式中、vA1=第1の排出ベルト(28a)の排出ベルト速度、
S1=第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度、
A2=第2の排出ベルト(28b)の排出ベルト速度)
を満たすように制御できることを特徴とする請求項17または18に記載の低圧蓄積装置。
【請求項20】
蓄積装置(2)の非蓄積動作中、前記排出ベルト(28a、28b)は、これらの排出ベルトが以下の不等式(3)および(4)、すなわち、
A2>vA1・・・(3)
A1>vS1(4)
(式中、vA1=第1の排出ベルト(28a)の排出ベルト速度、
A2=第2の排出ベルト(28b)の排出ベルト速度、
S1=第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度)
を満たすように制御できることを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項21】
前記供給経路(18)の供給速度(v)および前記第1および第2の蓄積経路(24、26)の蓄積経路速度(vS1、vS2)が互いに無関係に無限に変えることができることを特徴とする請求項8〜20のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項22】
蓄積装置(2)の蓄積動作中、前記経路(18、24、26)は、これらの経路が以下の不等式(5)および(6)、すなわち、
S1>vS2・・・(5)
>vS1・・・(6)
(式中、vS1=第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度、
S2=第2の蓄積経路(26)の蓄積経路速度、
=供給経路(18)の供給速度)
を満たすように制御できることを特徴とする請求項8〜21のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項23】
蓄積装置(2)の非蓄積動作中、前記経路(18、24、26)は、これらの経路が以下の不等式(7)および(8)、すなわち、
S1>v・・・(7)
>vS2・・・(8)
(式中、vS1=第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度、
S2=第2の蓄積経路(26)の蓄積経路速度、
=供給経路(18)の供給速度)
を満たすように制御できることを特徴とする請求項8〜22のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項24】
蓄積装置(2、2a)の通常の動作中、前記経路(18、24、26)は、こけらの経路が以下の不等式(9)および(10)、すなわち、
≧vS1・・・(9)
S1>vS2・・・(10)
(式中、vS1=第1の蓄積経路(24)の蓄積経路速度、
S2=第2の蓄積経路(26)の蓄積経路速度、
=供給経路(18)の供給速度)
を満たすように制御できることを特徴とする請求項8〜23のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項25】
前記各経路(18、24、26)および前記各ベルト(28a、28b)が複数のコンベアベルトによって形成されることを特徴とする請求項8〜24のいずれか一項に記載の低圧蓄積装置。
【請求項26】
前記複数のコンベアベルトがそれぞれ異なる速度で駆動可能であることを特徴とする請求項25に記載の低圧蓄積装置。
【請求項27】
前記供給経路の供給速度(v)が段階的に変えられることを特徴とする請求項8に記載の低圧蓄積装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−531285(P2010−531285A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512608(P2010−512608)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/005108
【国際公開番号】WO2009/012857
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(506040652)クロネス アクティェンゲゼルシャフト (55)
【Fターム(参考)】