説明

複合磁性体用金属磁性材料粉末

【課題】 周波数13.56MHzの電磁波にて無線通信を行うRFIDタグにおいて、アンテナ素子の感度を向上させるために磁場中の磁束を収束する働きをもつ複合磁性体に用いる金属磁性材料の粉末は、電磁波ノイズの抑制を目的とした従来の複合磁性体に用いるセンダスト(登録商標)などの金属磁性材料の扁平粉末よりも、13.56MHz のμ'に対してμ”の低減化を図ることが求められている。
【解決手段】 センダスト(登録商標)よりも体積固有抵抗値ρが大きく、延性を有する金属磁性材料の粉末を用い、大きい粒径を多く含み、粒度分布が広い扁平粉末からなる複合磁性体用金属磁性材料粉末を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数13.56MHzの電磁波にて無線通信を行うRFID(Radio Frequency Identification)タグにおいて、アンテナ素子の感度を向上させるために磁場中の磁束を収束する働きをもつ複合磁性体に用いる金属磁性材料の粉末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年急速に普及しているモバイル端末などによるRFIDは、1m程度の至近距離の無線通信には周波数13.56MHz帯を中心に実用化されてきている。
【0003】
無線によるデータ通信は、通信距離が遠くなるほどデータ送受信の利便性が高く、1m以内の至近距離の無線通信においても、可能な範囲内で離れた距離でデータの送受信ができることが望まれている。通信距離は、アンテナ感度のみならずアンテナ周囲の環境に影響を受けるが、特にアンテナ近傍に金属製の部材が存在すると、電磁波信号を形成する磁束は、金属製の部材を通過し、金属製の部材で渦電流損失が発生して熱エネルギーに変換され、その結果、電磁波信号が減衰され、無線通信が良好にできなくなってしまう。
【0004】
このような問題は、アンテナ素子と金属製部材の間に複素比透磁率μの高い磁性体を置くことで解決することができる。磁性体としては初透磁率μiが高い金属磁性材料の扁平粉末と結合剤を混合した複合磁性粉末からなる磁性体が用いられている。このような複合磁性粉末からなる磁性体は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4などに示されている。
【0005】
このような複合磁性体は、特許文献2や特許文献3、特許文献4にある通り、電磁波ノイズの抑制を目的としたものが多く、複素比透磁率μの向上化が図られている。複素比透磁率μは実数部μ'と虚数部μ”を有しているが、複素比透磁率μの実数部μ'が高い程、微弱な磁界中の磁束が収束されるため、電磁波ノイズの遮蔽性が高く、また虚数部μ”も高い方が磁界のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸収するため、電磁波ノイズの抑制を目的とする複合磁性体の金属磁性材料粉末には、特許文献2などにあるセンダスト(登録商標)や特許文献3、特許文献4にあるパーマロイなどの高透磁率磁性材料の扁平粉末を用いてμ'の向上化やμ”の広域分散性化が図られてきた。
【0006】
しかし、RFIDタグのアンテナ素子と金属製の部材の間に置き、無線によるデータ送受信の通信距離を長くすることを目的とした複合磁性体においては、μ'は高い方が磁場中の微弱な磁束も磁性体に収束できるため好ましいものの、磁気損失項であるμ”は高いと磁界のエネルギーを損失させてしまうため、RFIDの通信距離を長くすることが難しく、μ”は低い方が好ましい。前記の通り、これまでは電磁波ノイズの抑制を目的としてきたため、磁気損失項であるμ”の向上化や広域分散化については検討されてきたが、μ”の低減化については図られてこなかった。
【0007】
特許文献1にRFIDタグ用複合磁性体の例があるが、特に磁性材料の材質や形態については検討されておらず、前記した電磁波ノイズ抑制を目的とした複合磁性体に使用している磁性材料と同じものにて対応されているものである。前記した通り、RFIDの無線通信距離を伸ばすには、周波数13.56MHzの複素比透磁率μの虚数部μ”は低いほど好ましく、かつ実数部μ'は高いほど好ましいのだが、特許文献1の実施例1は13.56MHzのμ'は61と高いがμ”も3と高く、μ”はμ'の約5%にも達している。また、特許文献1の実施例2と実施例3はセンダスト(登録商標)によるものであるが、13.56MHzのμ”は低いものの、13.56MHzのμ'も低い。
【0008】
図1は、これらのデータとセンダスト(登録商標)の複合磁性体のデータをプロットしたものである。電磁波ノイズの抑制を目的とした従来の複合磁性体に用いる金属磁性材料粉末においては、13.56MHzは磁気損失項であるμ”が増大化しはじめる周波数であり、図1に示すとおり、周波数13.56MHzのμ'とμ”には正の相関関係があるため、13.56MHzのμ'に対してμ”を低減化することが難しいことがわかる。
【0009】
また、パーマロイなどのようにセンダスト(登録商標)よりも体積固有抵抗値が低い金属磁性材料の複合磁性体においては、μ”は13.56MHz以下の低い周波数から増大してしまうため、13.56MHzのμ'に対してμ”は高く、周波数13.56MHzの電磁波にて無線通信を行うRFIDタグにおけるアンテナ素子の感度を向上させるために磁場中の磁束を収束する働きをもつ複合磁性体用の金属磁性材料としては好ましくない。
【0010】
【特許文献1】特許3647446号公報
【特許文献2】特開2005−281783号公報
【特許文献3】特開2005−264317号公報
【特許文献4】特開2006−60008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、上述したような従来の技術では困難な、周波数13.56MHzの電磁波にて無線通信を行うRFIDタグにおいて、アンテナ素子の感度を向上させるために磁場中の磁束を収束する働きをもつ複合磁性体に使用される13.56MHzのμ'に対してμ”を低減化することができる複合磁性体用金属磁性材料粉末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上、飽和磁束密度Bsが1.2T以上、初透磁率μiが1000以上の特性を有し、かつ延性を有することを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。
【0013】
また、本発明は、前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の形状が薄く潰れた扁平形状であり、粒度分布が積算粒度分布で90%となる粒径が120μm以上となることを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。
【0014】
また、本発明は、前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の粒度分布が積算粒度分布で10%となる粒径と90%となる粒径の比が8倍以上となることを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。
【0015】
また、本発明は、前記複合磁性体用金属磁性材料粉末が複合磁性体中に形状異方性的に配向された状態で分散されていることを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。
【0016】
また、本発明は、前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の周波数13.56MHzにおける複素比透磁率μの実数部μ'が35以上で、周波数13.56MHz の複素比透磁率μの虚数部μ”が周波数13.56MHz の複素比透磁率μの実数部μ'の2%以下となることを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。
【0017】
一般に純鉄や珪素鋼、パーマロイなどの高透磁率磁性材料は、体積固有抵抗値ρが低く、渦電流損失が増大してしまう周波数が低いため、高周波での複素比透磁率μの実数部μ'は高くない。体積固有抵抗値ρは金属材料の成分組成による固有値であり、磁気特性を変化させずに体積固有抵抗を大きくすることは難しい。また、磁性材料の飽和磁束密度Bsが低い磁性材料は、磁性体に磁束を収束できる容量が少なく、磁性体より磁束漏れしやすいため、磁性体を厚くする必要があり、軽量低背を求めるRFID関連の通信機器には好ましくない。
【0018】
センダスト(登録商標)は体積固有抵抗値ρが0.8μΩmと高く、飽和磁束密度Bsが1T、初透磁率μiが30,000と優れた磁気特性を有する金属磁性材料である。しかも、磁歪定数λ≒0と応力の影響も受けにくく、複合磁性体には最も適合した金属磁性材料であり、複素比透磁率μの高い複合磁性体に使用されてきた。しかし、優れた透磁率を有する磁性材料ゆえに複素比透磁率μの虚数部μ”も高く、周波数13.56MHzのμ'に対してμ”を低減化させることが難しい。
【0019】
本発明者は、センダスト(登録商標)よりも体積固有抵抗値ρおよび飽和磁束密度Bsが大きく、延性を有する金属磁性材料に着目し、複合磁性体においてセンダスト(登録商標)よりも周波数13.56MHzのμ”を抑制化できる金属磁性材料の粉末を見出した。
【0020】
複合磁性体に用いる金属磁性材料の粉末は、渦電流損失の抑制と反磁界の低減化を図るために粉末形状を薄く潰した扁平形状にしている。薄く粒径が小さい粉末の方が渦電流損失は抑制されるが、扁平粉末の粒径が小さいと反磁界係数が小さくなるため、高いμ'が得られない。扁平粉末のμ'を向上させるには、高透磁率の磁性材料を用いるか、扁平粉末の扁平率を高めて、反磁界係数を高めるなどの手段があるが、センダスト(登録商標)などのように硬く脆い材料は、粒径が大きい扁平粉末が得られ難く、また、扁平粉末の粒度分布も広くはない。ゆえに渦電流損失の抑制化のために扁平粉末の粒径を小さくすると全体の粉末粒度も小さくなってしまい、反磁界の影響でμ'は低減してしまう。
【0021】
一方、延性に富む金属磁性材料の粉末は延びやすいため、薄く粒径が大きい高扁平率の扁平粉末を得ることが可能であり、粒度分布の広い扁平粉末を得ることができる。初透磁率μiが低い磁性材料でも扁平粉末の粒径を大きくし、反磁界係数を大きくできれば、透磁率を高めることができ、粒径の大きい扁平粉末を多く含むことができれば、粉末全体の透磁率を高めることが可能である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の金属磁性材料粉末は、電磁波ノイズ抑制を目的とする複合磁性体に使用されているセンダスト(登録商標)などの金属磁性材料粉末よりも、周波数13.56MHzの複素比透磁率μの虚数部μ”を実数部μ'に対して低く抑えることができる。本発明によれば、周波数13.56MHzの電磁波にて無線通信を行うRFIDタグのアンテナ素子の感度向上化を図るための複合磁性体に求められている、13.56MHz のμ'に対し、μ”を低く抑えることができる金属磁性材料の粉末を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の具体的構成を説明する。
【0024】
(材料特性)
本発明の複合磁性体用金属磁性材料粉末は、体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上、飽和磁束密度Bsが1.2T以上、初透磁率μiが1000以上の特性を有し、かつ延性を有する金属磁性材料である。体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上で大きければ大きいほど高周波での渦電流損失の抑制効果が高く、複素比透磁率μの虚数部”が増大化する周波数を高くすることができる。
【0025】
しかし、体積固有抵抗が大きいほど、軟磁性材料的には良い特性が得られない傾向がある。特に初透磁率μiが著しく低い材料では複素比透磁率μの実数部μ'が低くなってしまうため、金属磁性材料としては初透磁率μiが1000以上有する必要がある。
【0026】
さらに飽和磁束密度Bsが大きい材料の方が、磁性体に収束した磁束が飽和しにくく、磁性体からの漏れ磁束の抑制や磁性体の軽薄化を図ることができるため、飽和磁束密度Bsは1.2T以上有するものが好ましい。
【0027】
1.2T未満では飽和磁束密度Bsが低いため、磁性体を厚くする必要があり、軽薄化が求められるRFID関連製品としては好ましくない。また、金属材料的にはロール圧延が可能な延性が必要である。延性を有することで、金属粉末は容易に延び、短時間で薄く大きい粒径の扁平粉末を作製することができる。また、粒径の小さい粉末も薄く潰れるため、粉末間の潰れ具合の差が小さい。
【0028】
(扁平粉末の粒度)
本発明の複合磁性体用金属磁性材料粉末は、金属磁性材料の形状が薄く潰れた扁平形状の粉末であり、粒度分布において積算粒度分布で90%となる粒径(D90)が120μm以上で、粒度分布において積算粒度分布で10%となる粒径(D10)と90%となる粒径(D90)の比が8倍以上となることを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末である。粒度分布が広く、粒径が大きい扁平粉末を多く含む扁平粉末は、反磁界係数を大きくできるので、総合的に粉末のμ'を高めることができる。
【0029】
なお、本発明ににおける粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置((株)日本レーザー製)で測定した。
【0030】
(粉末の扁平化方法)
本発明の複合磁性体用金属磁性材料粉末を扁平化する手法は特に制限はない。所望の扁平粉末の状態にできればどのような手法を用いてもよく、効率的に行える手法を用いることが好ましい。このような手法としては、媒体攪拌ミル、ボールミルなどがあげられ、これらのうち、ピンミルなどの媒体攪拌ミルを用いることが好ましい。
【0031】
(熱処理)
本発明の複合磁性体用金属磁性材料粉末は、扁平化加工後に熱処理が施されることが好ましい。熱処理は材質毎に良好となる熱処理条件が異なるが、熱処理温度としては扁平粉末の応力緩和効果が始まる300℃以上から扁平粉末が焼結しない900℃以下で磁気特性的に最適となる温度を選択することが好ましい。
【0032】
また、その温度での保持時間は、扁平粉末全体がその温度に到達する時間が好ましく、炉の容量や構造によっても異なるため、10分〜10時間程度保持することが好ましい。
【0033】
また、熱処理雰囲気は、極力酸素が含まれない雰囲気中で行うことが好ましく、真空あるいはアルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
【実施例1】
【0034】
体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上、飽和磁束密度Bsが1.2T以上、初透磁率μiが1000以上の特性を有し、かつ延性を有する金属磁性材料として、スーパーセンダストや6.5wt%Si−Fe合金にCrを混合したFe−Si−Cr合金が好ましい。
【0035】
本発明の試料1〜3は、10wt%のSi、4wt%のAl、3wt%のNi、残部Feからなるスーパーセンダストの水アトマイズ粉末と6.5wt%Si−Fe合金にCrを2wt%と5wt%混合したFe−Si−Cr合金の水アトマイズ粉末を作製し、その後、媒体攪拌ミルによりその粉末を扁平化させることにより得た。比較のために、センダスト(6Si−4Al−Fe)、パーマロイ(6Mo−13Fe−Ni)、6.5wt%Si−Fe合金、アルパーム(16Al−Fe合金)及び15Si−2Cr−Fe合金の各金属磁性材料を用いた比較例の試料4〜8を本発明の試料同様の処理により得た。
【0036】
図2は、作製した扁平粉末の積算粒度分布の一例である。これらの粉末はセンダスト(登録商標)よりも軟らかく延びるため、センダスト(登録商標)の扁平粉末よりも粒径が大きく、広い粒度分布の扁平粉を得ることができた。このようにして得られた金属磁性材料の扁平粉末を窒素雰囲気中にて400℃で2時間の熱処理を施した。
【0037】
このようにして作製した複合磁性体用金属磁性材料粉末を塩素化ポリエチレンからなる結合剤中に形状異方性的に配向して複合磁性体を作製した。表1に、そのような複合磁性体に成形した後の周波数13.56MHz の複素比透磁率μの実数部μ'と虚数部μ”の結果を同様の方法にて作製した比較金属磁性材料の扁平粉末の複合磁性体の測定結果とともに示す。
【0038】
【表1】

【0039】
表1より、本発明の金属磁性材料の扁平粉末の方が、比較例の金属磁性材料の扁平粉末よりも周波数13.56MHzのμ”はμ'に対し2%以下と低く抑制されているのが確認される。
【0040】
図3および図4には、体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上、飽和磁束密度Bsが1.2T以上、初透磁率μiが1000以上の特性を有し、かつ延性を有する金属磁性材料の扁平粉末による複合磁性体とセンダスト(登録商標)の扁平粉末による複合磁性体のμ'−fおよびμ”−fを比較したものであるが、センダスト(登録商標)よりも体積固有抵抗値が高いスーパーセンダストなどの方が、μ”が増大しはじめる周波数が高く、周波数13.56MHzのμ”が低いのが確認される。
【0041】
図5は、図1のセンダスト(登録商標)の扁平粉末による複合磁性体のデータにスーパーセンダストの扁平粉末による複合磁性体のデータをプロットしたものである。スーパーセンダストの扁平粉末は図1のセンダスト(登録商標)などの磁性材料よりも13.56MHz のμ'に対し、μ”を抑制する傾向にあることが確認される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】センダスト(登録商標)扁平粉末による複合磁性体の13.56MHzのμ'とμ”と特許文献1の実施例中のデータを示す図。
【図2】本発明の実施例における試料1、試料2、試料4の粒度分布を示す図。
【図3】本発明の実施例における試料1、試料2、試料4を複合磁性体にした際のμ'−f特性を示す図。
【図4】本発明の実施例における試料1、試料2、試料4を複合磁性体にした際のμ”−f特性を示す図。
【図5】本発明の実施例における試料1、試料4を複合磁性体にした際の13.56MHzのμ'とμ”を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属磁性材料粉末と結合剤とを含む複合磁性体を形成する複合磁性体用金属磁性材料粉末において、体積固有抵抗値ρが0.9μΩm以上、飽和磁束密度Bsが1.2T以上、初透磁率μiが1000以上の特性を有し、かつ延性を有することを特徴とする複合磁性体用金属磁性材料粉末。
【請求項2】
前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の形状が薄く潰れた扁平形状であり、積算粒度分布で90%となる粒径が120μm以上となることを特徴とする請求項1記載の複合磁性体用金属磁性材料粉末。
【請求項3】
前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の積算粒度分布で10%となる粒径と90%となる粒径の比が8倍以上となることを特徴とする請求項1または2記載の複合磁性体用金属磁性材料粉末。
【請求項4】
前記複合磁性体用金属磁性材料粉末が複合磁性体中に一定方向に配向した状態で分散している請求項1乃至3に記載の複合磁性体用金属磁性材料粉末。
【請求項5】
前記複合磁性体用金属磁性材料粉末の周波数13.56MHzにおける複素比透磁率μの実数部μ’が35以上で、周波数13.56MHzの複素比透磁率μの虚数部μ”が周波数13.56MHzの複素比透磁率μの実数部μ’の2%以下となることを特徴とする請求項1乃至4記載の複合磁性体用金属磁性材料粉末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−43778(P2009−43778A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−204342(P2007−204342)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】