説明

複数のコネクタ標準と互換性を有するメモリカード

本発明は、異なるコネクタ標準に準拠する2個以上のコネクタを含むメモリカードを対象としている。一実施形態において、第一のコネクタは装置通信コネクタ(DCC)標準に準拠しており、音声レコーダー、デジタル・ビデオカメラ、デジタル・カメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、テレビゲーム、デジタル・テレビ、写真プリンタ等の携帯機器に、メモリカードを直接装着しやすくする。第二のコネクタは、アダプタやリーダー無しにコンピュータ装置に直接装着するためのホストコンピュータ・コネクタ(HCC)を含んでいてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱可能な記憶媒体装置、特に着脱可能なメモリカードに関する。
【背景技術】
【0002】
各種の着脱可能記憶媒体が、音声レコーダー、デジタル・ビデオカメラ、デジタル・カメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、テレビゲーム、デジタル・テレビ、写真プリンタ等に広く用いられている。着脱可能な記憶媒体により、ユーザーがデータを取得してそのような装置に保存し、これら各種の装置とコンピュータの間で容易にデータを転送できる。
【0003】
着脱可能な記憶媒体で最も普及している種類の一つがフラッシュメモリカードであり、小型で使いやすい上に、動作部分が無い。フラッシュメモリカードは、電力供給無しに永続的にデータを保存できる、内蔵型の高速固体メモリを含んでいる。多くの他のメモリ標準もまた、メモリカードとして利用可能であり、電気的消去可能PROM(EEPROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、および電池バックアップ付き同期化動的ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM)等、他の不揮発性または揮発性メモリ種類がこれに含まれる。
【0004】
昨今、各々が異なる容量、アクセス速度、フォーマット、インターフェース、およびコネクタを有する広範な各種メモリカードが登場している。メモリカードの例として、最初にサンディスク社(SanDisk(登録商標)Corporation)から発売されたコンパクトフラッシュ(CF)(Compact Flash(登録商標))、ソニー株式会社(Sony Corporation)が開発したメモリー・スティック(MS)(Memory Stick(登録商標)))およびメモリー・スティック・プロ(Memory Stick Pro)やメモリー・スティック・デュオ(Memory Stick Duo)等の後継バージョン、サンディスク社、シーメンス社(Siemens AG)、インフィニオン・テクノロジーズ社(Infineon Technologies AG)が共同で開発したスマート・メディア(Smart Media(登録商標))メモリカード、セキュア・デジタル(SD)(Secure Digital)メモリカード、およびマルチメディア・カード(MMC)(マルチメディア・カードs)、および、富士フィルムが開発したxD(登録商標)デジタル・メモリカード等が含まれる。
【0005】
異なるメモリカードの各々は通常、固有のコネクタを有しており、当該カードの電気・機械式インターフェースを規定している。さらに、各々の異なるメモリカードは一般に、コンピュータ装置に用いる専用アダプタまたはリーダーを必要とする。アダプタまたはリーダーは、メモリカードのものと準拠する専用インターフェース、および、コンピュータに収納可能なインターフェースを含んでいる。アダプタまたはリーダーは、メモリカードを収納するためのインターフェースおよびホストコンピュータに接続するためのインターフェース、例えば16ビット標準PCカード・インターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを含むパーソナル・コンピュータ・メモリカード国際協会(PCMCIA)インターフェース、ユニバーサル・シリアルバス(USB)インターフェース、ユニバーサル・シリアルバス2(USB2)インターフェース、IEEE1394ファイアワイヤ・インターフェース、小型コンピュータ・システム・インターフェース(SCSI)インターフェース、アドバンスト・テクノロジー・アタッチメント(ATA)インターフェース、シリアルATAインターフェース、周辺機器相互接続(PCI)インターフェース、従来型のシリアルまたはパラレル・インターフェース等が含まれていてよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来型メモリカードは、装置とのインターフェースを提供するコネクタを1個しか備えていない。同一コネクタがアダプタやリーダーともインターフェースを持つことによりメモリカードをホストコンピュータが読み取ることができる。大多数の従来型アダプタおよびリーダーは1種類のメモリカードにしか対応していないため、ユーザーが異なる種類のメモリカードを使用する場合、アダプタやリーダーを携行して交換しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般に、本発明は異なるコネクタ標準に準拠する2個以上のコネクタを含むメモリカードを対象とする。一実施形態において、第一のコネクタは、装置通信コネクタ(DCC)標準に準拠し、音声レコーダー、デジタル・ビデオカメラ、デジタル・カメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、テレビゲーム、デジタル・テレビ、写真プリンタ等の携帯機器へのメモリカードの直接装着を容易にする。第二のコネクタは、アダプタやリーダーを備えていないコンピュータ装置へ直接装着するためのホストコンピュータ・コネクタ(HCC)を含んでいてよい。別の実施形態において、第一および第二のコネクタは、異なるDCC標準または異なるHCC標準に準拠していてよい。いずれの場合も、異なる標準に準拠する2個のコネクタが存在することにより、メモリカードの用途が広がる。
【0008】
本発明は一実施形態において、メモリを含むメモリカードと、当該メモリと電気的に結合されていて第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、当該メモリと電気的に結合されていて第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタとを対象としている。
【0009】
本発明は別の実施形態において、メモリを含むメモリカードと、当該メモリと電気的に結合されていて第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、当該メモリと電気的に結合されていて第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタと、に電力を供給するステップを含む方法を対象とする。本方法は、第一のコネクタまたは第二のコネクタを介してメモリカードに電力が供給されるか否かを検出するステップと、第一のコネクタまたは第二のコネクタを介して電力が供給されるか否かに基づいて、コントローラを有効にしてメモリへのアクセスを容易にするステップとを更に含んでいる。
【0010】
本発明は別の実施形態において、第一のコネクタ標準に準拠するコネクタを収納するための第一の電気接点を含む第一の装置と、第二のコネクタ標準に準拠するコネクタを収納するための第二の電気接点を含む第二の装置と、メモリカードとを含むシステムを対象としている。メモリカードはメモリと、第一のコネクタが第一の装置の第一の電気接点に収納できるような第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、第二のコネクタが第二の装置の第二の電気接点により収納できるように第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタとを含む。各々のコネクタおよび電気接点は、DCC標準またはHCC標準に準拠している。
【0011】
本発明は、多くの利点をもたらすことができる。例えば、第一のコネクタがDCC標準に準拠し、第二のコネクタがHCC標準に準拠する場合、アダプタやリーダーの必要無しにメモリカードをコンピュータ装置に直接装着できる。換言すれば、第一のコネクタにより、音声レコーダー、デジタル・ビデオカメラ、デジタル・カメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、テレビゲーム、デジタル・テレビ、写真プリンタ等の携帯機器への電気的結合が容易になる。さらに、第二のコネクタにより、アダプタまたはカードリーダーを必要とせずにコンピュータ装置への直接装着が容易になる。
【0012】
あるいは、第一のコネクタおよび第二のコネクタが異なるDCC標準に準拠する場合、メモリカードは複数のDCC標準と互換性を持つことができる。その場合、複数のDCC標準に準拠するメモリカードを、異なる標準に準拠する異種携帯機器間で取り換え可能な仕方で使用可能である。同様に、第一のコネクタおよび第二のコネクタが異なるHCC標準に準拠する場合、メモリカードは複数のHCC標準に準拠し、従ってそのような標準の間で取替え可能な仕方で使用可能になる。
【0013】
本発明の別の特徴、目的および効果は、以下の記述と図面および特許請求の範囲から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一種以上の実施形態の詳細を添付の図面を参照して説明する。
図1は、着脱可能なメモリカード10の例証的なアーキテクチャを示すブロック図である。メモリカード10は、メモリ12、第一のコネクタ14、第一のコネクタ・コントローラ15、メモリ・コントローラ16、第二のコネクタ・コントローラ17、および第二のコネクタ18を含んでいる。本発明の実施形態によれば、各々のコネクタ14、18は、装置通信コネクタ(DCC)またはホストコンピュータ・コネクタ(HCC)であってよい。例えば、DCCはコンパクトフラッシュ標準、スマート・メディア標準、マルチメディア・カード標準、セキュア・デジタル標準、メモリー・スティック標準およびメモリー・スティック・プロやメモリー・スティックDuoを含む後継バージョン、xD標準、未発表標準等であってよい。HCCは、16ビット標準PCカード・インターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを含むパーソナル・コンピュータ・メモリカード国際協会(PCMCIA)インターフェース、ユニバーサル・シリアルバス(USB)インターフェース、ユニバーサル・シリアルバス2(USB2)インターフェース、次世代USB標準インターフェース、IEEE1394ファイアワイヤ・インターフェース、小型コンピュータ・システム・インターフェース(SCSI)インターフェース、アドバンスト・テクノロジー・アタッチメント(ATA)インターフェース、シリアルATAインターフェース、周辺機器相互接続(PCI)インターフェース、従来型のシリアルまたはパラレル・インターフェース等であってよい。
【0015】
第一のコネクタ14は、第一のコネクタ・コントローラ15およびメモリ・コントローラ16を介してメモリ12と電気的に結合できる。第二のコネクタ18は、第二のコネクタ・コントローラ17およびメモリ・コントローラ16を介してメモリ12と電気的に結合できる。一例として、メモリ12は、フラッシュメモリ、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、および他の不揮発性または揮発性メモリ・タイプ、同期化動的ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM)等を含んでいてよい。
【0016】
メモリカード10がDCC標準を介して携帯機器に、またはHCC標準を介してコンピュータに接続された際に、電力が供給される。電力供給により、携帯機器またはコンピュータ装置は、どの電気接点素子が動作中であるかを判定できる。従って、携帯機器またはコンピュータは、どの電気接点素子が動作中であるかに基づいて、コネクタ14、18のどちらが使用中であるかを判定できる。
【0017】
どのコネクタ14、18が使用中であるかに応じて、第一のコネクタ・コントローラ15または第二のコネクタ・コントローラ17が有効にされてメモリ12へのアクセスが容易になる。携帯機器またはコンピュータ装置とメモリ・コントローラ16の間の通信は次いで、電源投入されたコネクタおよび有効にされたコントローラを介して転送できる。携帯機器またはコンピュータ装置は、新規データの保存や既存データの消去と合わせて、メモリ12に保存されているデータの読み出しや修正が可能である。メモリ・コントローラ16は、携帯機器またはコンピュータ装置により指定された動作に従いメモリ16に保存されたデータを操作する。
【0018】
本発明の一実施形態は、DCC標準に準拠する第一のコネクタ14、および1HCC標準に準拠する第二のコネクタ18を含んでいる。その場合、コンピュータ装置にメモリカード10を装着するためのアダプタやリーダーが不要になる。第一のコネクタ14は、同一DCC標準に準拠する携帯機器の接点に結合して、従来型メモリカードに同様の仕方で動作する。第二のコネクタ18は、同一HCC標準に準拠するコンピュータ装置のポートに直接装着して、コンピュータ装置とメモリ・コントローラ12の間の通信を可能にする。このような仕方で、任意のメモリカード・フォーマットにアダプタの機能を含めることができ、アダプタやリーダーが不要になる。
【0019】
本発明の別の実施形態は、異なるDCC標準に準拠する第一のコネクタ14および第二のコネクタ18を含んでいる。この場合、各々のコネクタ14、18は、コネクタ14または18に関連付けられた各々のDCC標準に準拠する携帯機器の接点に結合する。従って、本発明は2種以上のDCC標準を1枚のメモリカードに組み込むことにより、2枚以上の別個の従来型メモリカードが不要になる。その場合メモリ12はこのように異なるDCC標準に準拠する異なる携帯機器から情報を保存できる。例えば、メモリ12は、たとえ2個の携帯機器の接点が同一DCC標準に準拠していない場合でも、PDAからの指示と合わせてデジタル・カメラから画像を保存できる。このようにして、メモリカード10により、異なるDCC標準に準拠する携帯機器の接点に別個のメモリカードを装着する必要性がなくなる。
【0020】
本発明の別の実施形態は、異なるHCC標準に準拠する第一のコネクタ14および第二のコネクタ18を含んでいる。この場合、各々のコネクタ14、18は、各々のコネクタ14または18に関連付けられたHCC標準に準拠するコンピュータ装置に直接装着する。従って、その場合メモリカード10は、2つ以上のポートを介してコンピュータ装置に結合できる着脱可能な記憶装置として動作できる。例えば、第一のコネクタ14がUSB標準に準拠し、第二のコネクタ18がファイアワイヤ標準に準拠する場合、メモリカード10を、当該コンピュータ装置がどのポートを備えているか、あるいはどのポートがアクセスし易いかに応じて、USBポートまたはファイアワイヤポートを介してコンピュータ装置に装着できる。
【0021】
本発明の別の実施形態は、DCC標準またはHCC標準のいずれかに準拠する追加的コネクタを含んでいる。メモリカード10は、異なるDCC標準に準拠するいくつかの携帯機器の接点、および、異なるHCC標準に準拠するいくつかのコンピュータ装置のポートに結合できる。その場合、メモリカード10は、全て1枚のカードに一体化されたメモリカード、外部記憶装置、およびアダプタまたはリーダーとして動作できる。
【0022】
図2は、着脱可能なメモリカード20の別の例証的なアーキテクチャを示すブロック図である。メモリカード20は、メモリ22、第一のコネクタ24、第一のコントローラ26、第二のコントローラ27および第二のコネクタ28を含んでいる。一例として、メモリ22は、フラッシュメモリ、電気的消去可能なPROM(EEPROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、同期化動的ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM)など、他の種類の不揮発性または揮発性メモリを含んでいてよい。
【0023】
図1に示すアーキテクチャは、3個の別々のコントローラを、コネクタ14と18に1個づつ、およびメモリ12に1個使用するのに対し、図2の実施形態は、メモリ・コントローラと第一のコネクタ24用のコントローラとを一体化して共通の第一のコントローラ26とする。このように一体化された第一のコントローラ26は、別個のコントローラよりも少ないスペースおよび電力消費で済む。さらに、メモリとコネクタコントロールを一体化するコントローラは、メモリおよび単一のコネクタを含む従来型メモリカードでの使用に供すべく市販されている。
【0024】
第一のコントローラ26は、メモリ22および第一のコネクタ24経由の出力を制御する。第二のコントローラ27は、第二のコネクタ28経由の出力を制御する。第一のコネクタ24は、第一のコントローラ26、次いでメモリ22に直接電気的に結合可能であるのに対し、第二のコネクタ28は、第二のコントローラ27および第一のコントローラ26を介してメモリ22と電気的に結合可能である。
【0025】
本発明の一実施形態において、メモリカード20は、DCCコンパクトフラッシュ標準に準拠する第一のコネクタ24およびHCCUSB標準に準拠する第二のコネクタ28を含んでいる。メモリカード20はまた、フラッシュ・メモリ・コントローラに準拠する第一のコントローラ26、フラッシュメモリに準拠するメモリ22およびUSBコントローラに準拠する第二のコントローラ27をも含んでいる。これらの構成要素は、従来の着脱可能なメモリカードおよびアダプタやリーダーの広範な用途に容易に利用できる。フラッシュ・メモリ・コントローラは、サンディスク社(SanDisk(登録商標)Corporation)およびレクサー・メディア社(Lexar Media Inc.)その他により製造されている。フラッシュメモリは、インテル(Intel)、サムスン(Samsung)、および東芝を含む多くのメーカーにより製造されている。USBコントローラは通常、フラッシュメモリカード・アダプタまたはリーダー、およびUSB接続を利用している他の装置に見られる。このようなコントローラは、サイプレス・セミコンダクター社(Cypress Semiconductor Corporation)、フィリップス・セミコンダクターズ社(Philips Semiconductors)その他多くの半導体メーカーから入手可能である。本実施形態において、メモリカード20に含まれる事実上全ての素子は、既に他の目的で製造されており、メーカーから直接購入できる。
【0026】
本発明の別の実施形態は、異なるDCC標準に準拠する第一のコネクタ24および第二のコネクタ28を含んでいる。その場合、メモリカード20のコネクタ24、28は、異なるDCC標準に準拠する携帯機器の接点へメモリカード20を装着可能にする。例えば、メモリカード20は、各々が単一のDCC標準に準拠する数枚のメモリカードの機能を1枚のメモリカードに一体化できる。
【0027】
別の実施形態において、メモリカード20は、HCC標準に準拠する第一のコネクタ24、および異なるHCC標準に準拠する第二のコネクタ28を含んでいる。その場合、メモリカード20は、異なるDCC標準に準拠する数個ポートを介してコンピュータ装置に装着可能な外部記憶装置として機能する。
【0028】
別の実施形態は、メモリカード20に配置されている追加的コネクタ(図示せず)を含んでいる。コネクタは、各々DCC標準またはHCC標準に準拠している。追加的コネクタにより、メモリカード20を数個携帯機器の接点およびいくつかのコンピュータ装置のポートに結合可能にする。いずれの場合も、各々が異なる標準に準拠する追加的コネクタにより、メモリカード20の汎用性がさらに増し、個々のメモリカード、外部記憶装置、およびアダプタやリーダーが不要になる。
【0029】
図3は、着脱可能なメモリカード30の別の例証的なアーキテクチャを示すブロック図である。本実施形態において、メモリカード30はメモリ32、第一のコネクタ34、コントローラ36および第二のコネクタ38を含んでいる。コントローラ36は、第一のコネクタ・コントローラおよび第二のコネクタ・コントローラと一体化されたメモリ・コントローラを含んでいる。図1に示すアーキテクチャは各コネクタ14、18およびメモリ12について別個のコントローラを利用するのに対し、コントローラ36では3個の異なるコントローラのこのような機能を共通の装置に一体化している。各々の別個なコントローラの機能性をコントローラ36に一体化することにより、メモリカード30に要するスペースおよび電力が少なくて済む。
【0030】
コントローラ36は、第一のコネクタ34および第二のコネクタ38を介してメモリ32および出力を制御する。第一のコネクタ34は、直接コントローラ36に、次いでメモリ32と電気的に結合できる。第二のコネクタ38もまた、コントローラ36を介してメモリ32と電気的に結合できる。
【0031】
一実施形態において、メモリカード30はDCCコンパクトフラッシュ標準に準拠する第一のコネクタ34および1HCCUSB標準に準拠する第二のコネクタ38を含んでいる。メモリカード30は、また、フラッシュメモリに準拠するメモリ32およびUSB制御を有するフラッシュ・メモリ・コントローラに準拠するコントローラ36を含んでいる。第一のコネクタ34は、コンパクトフラッシュ標準に準拠する携帯機器の接点に結合できる。第二のコネクタ38は、アダプタやリーダー無しにコンピュータ装置とコントローラ36の間の通信を可能にするコンピュータ装置のUSBポートに直接結合できる。USB制御を有するフラッシュ・メモリ・コントローラは、従来型フラッシュ・メモリ・コントローラおよびUSBコントローラの機能を一体化した特定用途集積回路(ASIC)として開発されたものであってよい。
【0032】
本発明のその別の実施形態は、異なるDCC標準または異なるHCC標準に準拠する第一のコネクタ34および第二のコネクタ38を含んでいる。複数のDCC標準との互換性により、メモリカード30を複数の携帯機器の接点に用いることができる。このような仕方で、メモリカード30は、いくつかの従来型メモリカードの機能を1枚のカードに一体化できる。同様に、複数のHCC標準との互換性により、メモリカード30を、異なるコネクタ標準を介して1個以上のコンピュータ装置に結合可能な外部記憶装置として機能させることができる。メモリカード30はまた、各々がDCC標準かHCC標準のいずれかに準拠する追加的コネクタを含んでいてよい。追加的コネクタにより、複数の携帯機器の接点およびコンピュータ装置のポートにメモリカード30を装着できる。メモリカード30により、メモリ32からコンピュータ装置へデータを転送するアダプタやリーダーが不要になる。
【0033】
図4〜12は、本発明の一実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。各図のメモリカードは、メモリ、第一のコネクタ、第一のコネクタ・コントローラ、メモリ・コントローラ、第二のコネクタ・コントローラおよび第二のコネクタを含んでいてよい。図1の実施形態に示すように3個のコントローラは全て別個のものであってよく、あるいは、メモリ・コントローラは、図2および3の実施形態に示すように、コネクタ・コントローラのいずれか一方または両方と一体化されていてもよい。メモリカードで利用できるスペースまたは電力に制約がある場合、一体化されたコントローラが望ましいであろう。
【0034】
図4は、着脱可能なメモリカード40の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20、または30のいずれかに該当する。メモリカード40はメモリカード40の対向する側に配置されたDCC41およびHCC42を含んでいる。メモリカード40はまた、メモリ、メモリ・コントローラ、DCCコントローラ、およびHCCコントローラを含んでいてよい。1個のDCCおよび1個のHCCを備えた着脱可能なメモリカードは、保存された情報をコンピュータ装置へ転送するためのアダプタを必要とせずに従来型の着脱可能なメモリカードとして機能できる。DCC41はメモリカード40を同一標準に準拠する携帯機器の接点に装着して、データをメモリに保存できるようにする。格納されたデータを、コンピュータ装置を用いて閲覧すべく、メモリカード40を携帯機器の接点から取り外して向きを変える。メモリカード40のDCC41とは反対側に位置するHCC42は、次いで、同一標準に準拠するコンピュータ装置のポートに結合する。メモリ・コントローラは次いで、コンピュータ装置により指定された通りにメモリに対して読出し・書込み動作を実行できる。
【0035】
図5は、着脱可能なメモリカード44の別の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20または30のいずれかに該当する。メモリカード44は、メモリカード44の隣接する辺に配置されたDCC45およびHCC46を含んでいる。メモリカード44は、メモリカード40(図4)と同様に機能する。メモリカード44のメモリに保存されているデータを閲覧するために、メモリカード44を携帯機器の接点から取り外して、HCC46が配置された辺へ向きを変える。HCC46は次いで、HCC46が対応しているHCC標準に準拠するコンピュータ装置のポートに結合する。記憶されたデータは、コンピュータ装置からの指示に従い、メモリ・コントローラから読込んで修正できる。
【0036】
図6は着脱可能なメモリカード48の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20、または30のいずれかに該当する。メモリカード48は、メモリカード48の対向する辺に配置されたDCC49およびDCC50を含んでいる。あるいは、メモリカード48の隣接する辺に配置されたDCC49およびDCC50を含んでいてよい。メモリカード48はまた、メモリ、メモリ・コントローラ、第一のDCCコントローラおよび第二のDCCコントローラを含んでいてよい。
【0037】
DCC49およびDCC50は、異なるDCC標準に準拠していてよい。DCC49は、データをカード48のメモリに保存できるように第一の標準に準拠する第一の携帯機器の接点にメモリカード48を装着する。メモリ内の第二の携帯機器からデータを保存するために、メモリカード40を第一の携帯機器の接点から取り外して、DCC50が配置された辺へ向きを変える。DCC50は次いで、第二の標準に準拠する第二の携帯機器の接点に結合する。このような仕方で、メモリカード48により、異なる携帯機器の接点に装着するために別個のメモリカードが不要になる。
【0038】
図7は、着脱可能なメモリカード52の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20または30のいずれかに該当する。メモリカード52は、メモリカード52の対向する辺に配置されたHCC53およびHCC54を含んでいる。あるいは、HCC53およびHCC54は、メモリカード52の隣接する辺に配置されていてもよい。メモリカード52はまた、メモリ、メモリ・コントローラ、第一のHCCコントローラおよび第二のHCCコントローラを含んでいてよい。
【0039】
HCC53およびHCC54は、異なるHCC標準に準拠していてよい。HCC53が第一の標準に準拠する第一のコンピュータ装置のポートに結合することにより、コンピュータ装置の内蔵メモリを拡張または増設できる。特に、メモリカード52はメモリを増設して、恐らくはHCC53およびHCC54のうち一つを介して電気的に結合されたホスト装置のメモリ・アクセス速度を向上させることができる。さらに、メモリカード52を第一のコンピュータ装置のポートから取り外して、HCC54が配置されている辺へ向きを変えることができる。次いでHCC54を第二の標準に準拠する第二のコンピュータ装置のポートに結合できる。その場合、メモリカード52を、異なるコネクタ・インターフェースを介して異なるコンピュータ装置に装着できる着脱可能な記憶装置として用いることができる。
【0040】
図8は、着脱可能なメモリカード56の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20、または30のいずれかに該当する。メモリカード56は、DCC57、収納可能なHCC(RHCC)58、RHCC58を収納するためのスロット59、および筐体60を含んでいてよい。メモリカード56はまた、メモリ、メモリ・コントローラ、DCCコントローラおよびRHCCコントローラを含んでいてよい。RHCC58は、本明細書で記述するようにHCCと同様に機能し、HCC標準に準拠している。また、RHCC58はメモリカード56の筐体60のスロット59内へ収納できる。スロット59は、RHCC58が収納時にメモリカード56の端と同一平面になるように設計されていてよい。RHCC58は、スロット59へ収納された際に、ある種の固定機構(図示せず)により所定位置に保つことができる。同様に、別の固定機構(図示せず)により、RHCC58が使用のため筐体60から引き出された際に、または両方の場合に、所定位置に固定できる。固定機構は、メモリカード56上のボタン(図示せず)を押したり、RHCC58の端を押下したり、メモリカード56の筐体60を握ることにより解除できる。固定機構は、バネで負荷できるか、あるいはRHCC58をスロット59内の所定位置に固定できる他の手段を利用してもよい。
【0041】
図8に示すように、DCC57は、メモリカード56においてRHCC58に関連付けられた辺に隣接する辺に配置されている。DCC57およびRHCC58はまた、メモリカード56の対向する辺に配置されていてもよい。1個のDCCおよび1個のRHCCを備えた着脱可能なメモリカードは、アダプタやリーダーを必要とせずに、メモリに保存された情報をコンピュータ装置へ送信する従来のメモリカードとして機能できる。メモリカード56はまた、RHCC58がスロット59に収納される際に、従来の着脱可能なメモリカードと同様の形状要素を想定できる。さらに、RHCC58をスロット59へ収納することにより、不使用時にコネクタの電気接点を保護できるため、コネクタが良好な状態にあることが保障される。このように、RHCC58はメモリカード56の有効寿命を、収納不可HCCを含む他のメモリカードに比べて延ばすことができる。
【0042】
図9は着脱可能なメモリカード62の例証的な実施形態を示す概念平面図であり、メモリカード10、20または30のいずれかに該当する。メモリカード62は、収納可能なHCC(RHCC)63、RHCC63を収納するためのスロット64、DCC65、筐体66、接点素子の固定サブセット67、および接点素子の可動サブセット68を含んでいる。メモリカード62は、メモリ、メモリ・コントローラ、DCCコントローラおよびRHCCコントローラを含んでいてよい。
【0043】
RHCC63は、HCCと同様に機能し、HCC標準に準拠している。RHCC63は、メモリカード62の筐体66のスロット64内に収納される追加的機能を有する。RHCC63が、図8に示されたRHCC58と異なるのは、RHCC63がメモリカード62においてDCC65と同じ側に配置されている点である。その場合、RHCC63はDCC65と、電気接点素子の可動サブセット68を共有できる。RHCC63が引き出された際に、RHCC63のHCC標準に準拠するコンピュータ装置のポートに結合してよい。これにより接点素子の可動サブセット68が起動され、HCCコントローラを有効にされてコンピュータ装置からメモリへのアクセスが容易になる。
【0044】
RHCC63がスロット64に収納された際に、電気接点素子の可動サブセット68をDCC65を一体化させることができる。DCC65は、DCC標準に準拠している。接点素子の可動サブセット68は、接点素子の固定サブセット67と再び組み合わされて完全なDCC65をなす。接点素子67、68は、対応するDCC標準に準拠する携帯機器の電気接点内へ差し込むことができる。これにより接点素子67、68が動作中であることが検出でき、メモリカード62内のDCCコントローラが有効にされて携帯機器からメモリへのアクセスが容易になる。
【0045】
スロット64は、RHCC63とDCC65とで共有される接点素子の可動サブセット68と、DCC65の固定接点素子67の残りのセットが適切に整列することを保証すべく設計できる。RHCC63は、スロット64に収納される場合、使用のために引き出される場合またはその両方の場合に所定位置に固定できる。固定機構(図示せず)はスロット64内のRHCC63を適切な深さに保つことにより、RHCC63が収納された際に接点素子67、68をDCC65として動作させることができる。固定機構は、例えばメモリカード62上に配置されたボタン(図示せず)を押したり、RHCC63の端を押下したり、メモリカード62の筐体66を握ることにより解除できる。例えば、固定機構は、バネで負荷されるか、あるいはRHCC63をスロット64内の所定位置に固定できる他の手段を利用してもよい。いずれにせよ、2個以上のコネクタに同一接点素子を用いることにより、メモリカード62の素子の個数を減らせるため、メモリカード62の各々の側に数個のコネクタを備えることができる。
【0046】
図10は、着脱可能なメモリカード70の例証的な別の実施形態を示す概念平面図である。メモリカード70は、HCC71、RHCC72、スロット73、DCC74、DCC75、DCC76、筐体77、接点素子の固定サブセット78、および接点素子の可動サブセット79を含んでいる。メモリカード70はまた、メモリ、メモリ・コントローラ、第一のDCCコントローラ、第二のDCCコントローラ、第三のDCCコントローラ、HCCコントローラ、およびRHCCコントローラを含んでいてよい。全てのコネクタは、対応するコネクタ・コントローラおよびメモリ・コントローラを介してメモリと電気的に結合できる。
【0047】
DCC74、DCC75およびDCC76は各々異なるDCC標準に準拠して、メモリカード70を、異なるDCC標準に準拠する接点を備えた複数の携帯機器に装着できる。HCC71およびRHCC72は、異なるHCC標準に準拠して、メモリカード70を、異なるHCC標準に準拠するポートを備えた複数のコンピュータ装置に装着できる。メモリカード70は、図10に示す異なる数のコネクタを備えていてよい。コネクタはまた、異なる標準に準拠して、メモリカード70上の異なる場所に配置されていてよい。
【0048】
コネクタのうち1個が、当該コネクタの標準に準拠する接点またはポートに結合されている場合、当該コネクタの接点素子は動作中である。動作中のコネクタは、メモリカード70が装着された装置により検出することができ、当該コントローラを有効にして携帯機器またはコンピュータ装置からメモリへのアクセスが容易になる。メモリカード70は、従来型のいくつかのメモリカード、いくつかの外部記憶装置、およびいくつかのメモリカード・アダプタやリーダーの機能を1枚のカードに一体化したものである。
【0049】
図11は、収納されたRHCC82を有する着脱可能なメモリカード80の一部の例証的な別の実施形態を示す概念平面図である。メモリカード80は、RHCC82、スロット83、第一の電気接点84、第二の電気接点86、DCC88、接点素子の可動サブセット90、および接点素子の固定サブセット92を含んでいる。RHCC82およびDCC88は、メモリカード80の同じ側に配置されている。RHCC82は、RHCC82に配置された第一の電気接点84を含んでいる。スロット83は、RHCC82に配置された第一の電気接点84に結合可能な第二の電気接点86を含んでいる。図11に示すようにRHCC82がスロット83に収納されている場合、第一の電気接点84と第二の電気接点86は分離される。この場合、コネクタはDCC88として用いられ、接点素子90、92の全体のセットが携帯機器の接点に結合された際に起動できる。
【0050】
RHCC82は、収納時に固定機構(図示せず)によりスロット83内に固定できる。固定機構により、接点素子の可動サブセット90が、接点素子の固定サブセット92と適切に整列できる。接点素子90、92が適切に整列されたならば、DCC88を介してメモリカード80に供給された電力により全ての接点素子90、92を起動し、DCCコントローラを有効にしてメモリへのアクセスを可能にする。
【0051】
図12は、着脱可能なメモリカード80の一部の例証的な実施形態を、RHCC82が引き出された状態で示す概念平面図である。図12に示すように、RHCC82がスロット83から引き出された際に、接点素子の可動サブセット90が接点素子の固定サブセット92から引き出される。RHCC82がスロット83から引き出された際に、項目94としてラベル付けられているように第一の電気接点84と第二の電気接点86とが互いに結合する。2個の電気接点84、86が結合されたならば、コネクタがRHCC82として用いられて、コンピュータ装置のポートと結合された際に、固定接点素子92は起動せず、接点素子の可動サブセット90だけを起動可能にする。
【0052】
RHCC82は、結合された電気接点94により、あるいは追加的固定機構(図示せず)により、スロット83の端に固定できる。電気接点84、86を共に固定してRHCC82が引き出された位置で固定されている場合、RHCC82を介してメモリカード80に供給された電力は接点素子の可動サブセット90しか起動させることができない。可動接点素子の起動されたサブセット90により、メモリ・コントローラがRHCCコントローラを有効にして、メモリカード80上のメモリへのアクセスを容易にできる。
【0053】
図11および図12に、RHCC82がメモリカード80のDCC88と同じ側に配置されていて、接点素子の可動サブセット90を共有する一つの可能な構成を示す。メモリカード80のDCCコントローラが有効になるのは、第一の電気接点84と第二の電気接点86が取り外された場合だけである。従って、RHCCコントローラおよびDCCコントローラは一般に、同時には有効にされないため、複数のコントローラが有効になるシナリオに比べて電力消費を減らすことができる。
【0054】
図13は、本発明の一実施形態によるシステムを示すブロック図である。本システムは、メモリカード100、第一の装置110、および第二の装置114を含んでいる。メモリカード100は、本明細書に記述するメモリカードのいずれかに該当する。メモリカード100は、メモリ102、第一のコネクタ104、および第二のコネクタ106を含んでいる。コネクタ104、106は各々、DCC標準またはHCC標準のいずれかに準拠している。第一のコネクタ104および第二のコネクタ106は、コントローラまたは複数のコントローラ(図示せず)を介してメモリ102と電気的に結合されていてよい。
【0055】
第一の装置110は第一の接点112を含み、第二の装置114は第二の接点116を含んでいる。第一の接点112は、メモリカード100上の第一のコネクタ104が対応しているDCC標準またはHCC標準に準拠している。第一のコネクタ104は、第一の接点112に結合して、第一の装置110とメモリカード100上のメモリ102との間の通信を可能にできる。第二の接点116は、メモリカード100上の第二のコネクタ106が対応しているDCCまたはHCC標準に準拠している。第二のコネクタ106は、第二の接点116に結合して、第二の装置114とメモリカード100上のメモリ102との間の通信を可能にする。
【0056】
図14は、本明細書に記述するメモリカードのいずれかに該当する着脱可能なメモリカード100を用いる方法を示すフロー図である。メモリカード100は、メモリ102、第一のコネクタ104および第二のコネクタ106を含んでいる。メモリカード100(120)が第一の装置110または第二の装置114に結合された際に、これに電力が供給される。特に、電力は第一の装置110または第二の装置114からメモリカード100へ供給できる。第一の装置110または第二の装置114は次いで、コネクタ104と106のどちらが動作中の電気接点素子を有するかを判定することにより、コネクタ104と106のどちらを用いて電力をメモリカード100(122)に供給しているかを検出できる。次いで、動作中の接点素子を有するコネクタ104または106に対応するコネクタ・コントローラを有効にできる(124)。有効になったならば、有効なコントローラにより、第一の装置110または第二の装置114がメモリ・コントローラを介してメモリ102へアクセスすることが可能になる。メモリ・コントローラにより、第一の装置110または第二の装置114が、メモリ102に保存されているデータを読み出すことができる。装置110、114は、また、新規データをメモリ102に書き込むことができる。いくつかの実施形態において、メモリ・コントローラにより、メモリ102に保存されている既存データの修正や削除が可能になる。
【0057】
本発明の各種の実施形態について記述してきた。例えば、異なるセットのコントローラを用いてメモリの制御およびコネクタを介した出力を行なういくつかのメモリカード・アーキテクチャについて記述してきた。コネクタの種類および配置に関していくつかのメモリカードのレイアウトについても記述してきた。コンパクトフラッシュ・コネクタ等の装置通信コネクタおよびUSBコネクタ等のホスト通信コネクタを含む、一種類のメモリカードについて記述してきた。当該実施形態のメモリカードにより、コンピュータ装置へ装着するためのメモリカード・アダプタやリーダーが不要になる。複数のフォーマットに準拠する複数のコネクタを含む別の種類のメモリカードについて記述してきた。当該実施形態のメモリカードは、いくつかの従来型の単一コネクタ・メモリカードおよびそれらに対応するアダプタやリーダーに代えて利用できる。これらおよび他の実施形態は添付の請求項の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な構造を示すブロック図である。
【図2】着脱可能なメモリカードの例証的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図3】着脱可能なメモリカードの例証的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図5】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図6】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図7】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図8】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図9】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図10】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図11】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図12】本発明の実施形態による着脱可能なメモリカードの例証的な実施形態を示す概念平面図である。
【図13】本発明の一実施形態によるシステムを示すブロック図である。
【図14】本発明の一実施形態による方法を示すフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、
前記メモリと電気的に結合されていて、第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、
前記メモリと電気的に結合されていて、第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタとを含むメモリカード。
【請求項2】
前記第一および第二のコネクタ標準が、第一および第二の装置通信コネクタ(DCC)標準を含み、前記第一および第二のDCC標準が、コンパクトフラッシュ標準、スマート・メディア標準、マルチメディア・カード標準、セキュア・デジタル標準、メモリー・スティック標準およびxD標準からなる群から選択された標準を含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項3】
前記第一のコネクタ標準が、パーソナル・コンピュータ・メモリカード国際協会(PCMCIA)標準、PCカード標準、カードバス標準、ユニバーサル・シリアルバス(USB)標準、ユニバーサル・シリアルバス2(USB2)標準、IEEE1394ファイアワイヤ標準、小型コンピュータシステム・インターフェース(SCSI)標準、アドバンスト・テクノロジー・アタッチメント(ATA)標準、シリアルATA標準、周辺機器相互接続(PCI)標準および従来型のシリアルまたはパラレル標準からなる群から選択されたホストコンピュータ・コネクタ(HCC)標準を含み、
前記第二のコネクタ標準が、コンパクトフラッシュ標準、スマート・メディア標準、マルチメディア・カード標準、セキュア・デジタル標準、メモリー・スティック標準、およびxD標準からなる群から選択された装置通信コネクタ(DCC)標準を含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項4】
前記第一のコネクタが、前記メモリカードにおいて前記第二のコネクタとは異なる側に配置されている、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のメモリカード。
【請求項5】
前記第一のコネクタが、前記メモリカードにおいて前記第二のコネクタとは反対側に配置されている、請求項4に記載のメモリカード。
【請求項6】
前記第一のコネクタと前記第二のコネクタのうち少なくとも一方が収納可能なコネクタを含む、請求項4のメモリカード。
【請求項7】
前記収納可能なコネクタ用のスロットを規定する筐体と、
前記収納可能なコネクタ上の第一の電気接点および前記スロット内の第二の電気接点とを更に含み、前記収納可能なコネクタが前記スロットから引き出された際に、前記第一の電気接点が前記第二の電気接点に結合する、請求項6に記載のメモリカード。
【請求項8】
前記メモリと電気的に結合されたメモリ・コントローラと、
前記第一のコネクタおよび前記メモリ・コントローラと電気的に結合された第一のコネクタ・コントローラであって、前記第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタ・コントローラと、
前記第二のコネクタおよび前記メモリ・コントローラと電気的に結合された第二のコネクタ・コントローラであって、前記第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタ・コントローラとを更に含み、
前記第一のコネクタが前記第一のコネクタ・コントローラおよび前記メモリ・コントローラを介して前記メモリと電気的に結合されていて、前記第二のコネクタが前記第二のコネクタ・コントローラおよび前記メモリ・コントローラを介して前記メモリと電気的に結合されている、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項9】
前記メモリおよび前記第一のコネクタと電気的に結合された第一のコントローラであって、前記メモリおよび前記第一のコネクタを介した出力を制御する第一のコントローラと、
前記第二のコネクタおよび前記第一のコントローラと電気的に結合された第二のコネクタ・コントローラであって、前記第二のコネクタを介した出力を制御して、前記第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタ・コントローラとを更に含み、
前記第一のコネクタが前記第一のコントローラを介して前記メモリと電気的に結合されていて、前記第二のコネクタが前記第二のコネクタ・コントローラおよび前記第一のコントローラを介して前記メモリと電気的に結合されている、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項10】
前記メモリと電気的に結合されていて、第三のコネクタ標準に準拠する第三のコネクタを更に含む、請求項1〜3または5〜9のいずれか一項に記載のメモリカード。
【請求項11】
前記メモリと電気的に結合されていて、第四のコネクタ標準に準拠する第四のコネクタを更に含む、請求項10に記載のメモリカード。
【請求項12】
メモリと、前記メモリと電気的に結合されていて第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、前記メモリと電気的に結合されていて第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタとを含むメモリカードに電力を供給するステップと、
前記第一のコネクタまたは前記第二のコネクタを介して電力が供給されているかを検出するステップと、
前記第一のコネクタまたは前記第二のコネクタを介して電力が供給されているかに基づいて、コントローラを有効にして前記メモリへのアクセスを容易にするステップとを含む方法。
【請求項13】
前記電力供給されているコネクタおよび前記有効にされたコントローラを介して、前記メモリに保存されたデータを読み出すステップと、
前記電力供給されているコネクタおよび前記有効にされたコントローラを介して、前記メモリにデータを書き込むステップとを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第一のコネクタ標準に準拠するコネクタを収納する第一の電気接点を含む第一の装置と、
第二のコネクタ標準に準拠するコネクタを収納する第二の電気接点を含む第二の装置と、
メモリと、前記第一のコネクタが、前記第一の装置の前記第一の電気接点により収納できるように、前記第一のコネクタ標準に準拠する第一のコネクタと、前記第二のコネクタが、前記第二の装置の前記第二の電気接点により収納できるように、前記第二のコネクタ標準に準拠する第二のコネクタとを含むメモリカードと、
を含むシステム。
【請求項15】
前記第一および前記第二のコネクタ標準が、コンパクトフラッシュ標準、スマート・メディア標準、マルチメディア・カード標準、セキュア・デジタル標準、メモリー・スティック標準およびxD標準からなる群から選択された第一および第二の装置通信コネクタ(DCC)標準を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第一および前記第二のコネクタ標準が、パーソナル・コンピュータ・メモリカード国際協会(PCMCIA)標準、PCカード標準、カードバス標準、ユニバーサル・シリアルバス(USB)標準、ユニバーサル・シリアルバス2(USB2)標準、IEEE1394ファイアワイヤ標準、小型コンピュータシステム・インターフェース(SCSI)標準、アドバンスト・テクノロジー・アタッチメント(ATA)標準、シリアルATA標準、周辺機器相互接続(PCI)標準および従来型のシリアルまたはパラレル標準からなる群から選択された第一および第二のホストコンピュータ・コネクタ(HCC)標準を含む、請求項14に記載のシステム。

【図11】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−534034(P2007−534034A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524012(P2006−524012)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/026816
【国際公開番号】WO2005/020137
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(596099398)イメイション・コーポレイション (37)
【氏名又は名称原語表記】Imation Corp.
【Fターム(参考)】