説明

観察光学機器

【課題】複数の数値情報を得ることができる観察光学機器を提供すること。
【解決手段】前記課題を解決するための手段は、所定の数値情報を測定する数値情報測定手段5、6、7と、前記数値情報を伝達可能な情報伝達手段とを備え、前記数値情報伝達手段は、焦点位置に配置され、前記数値情報の内、最大の桁数からなる数値情報を表示可能な桁数を有する表示器4を有することを特徴とする観察光学機器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察光学機器に関し、特に詳しくは、複数の数値情報を得ることができる観察光学機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、双眼鏡、単眼鏡、望遠鏡等の観察光学機器の視野内には、表示器が配置され、観察者が景色等を見るのと同時に、表示される情報を見られるようになっているものがある。
【0003】
観察光学機器として、双眼鏡等の内部に表示器を配置する例として、例えば、「表示画像が、観察光学系から得られる視界域の下部に現われ、観測者はそれを見て、観測地点から標的までの距離を知ることができる。」という例を挙げることができる(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3089101号公報
【0005】
この例は、具体的には、図20に示されるように、双眼鏡の視野内に、表示画像である風景が表示されている。この視野内においては、例えば、測定した距離を示す数値情報が表示されている。また、数値情報の種類を示すマークとして、スキャン(動作モード)、メートル表示(単位)、およびヤード表示(単位)が表示されている。数値情報の桁数およびマークは、例えば、距離情報を表示するために最適化されている。また、複数の数値情報を表示器に表示したい場合があるが、前述の特許文献1に記載の発明においては、表示器には、1つの数値情報(例えば、距離情報)を表示するようにしているため、複数の数値情報を表示できず、利用できないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の問題点を解消し、また、観察光学機器としての機能を損なうことなく、複数の数値情報を得ることができる観察光学機器を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、所定の数値情報を測定する数値情報測定手段と、前記数値情報を伝達可能な情報伝達手段とを備え、前記数値情報伝達手段は、焦点位置に配置され、前記数値情報の内、最大の桁数からなる数値情報を表示可能な桁数を有する表示器を有することを特徴とする観察光学機器であり、
請求項2は、前記数値情報測定手段は、時刻を表示し、所定の時間を測定する時計、温度を測定する温度センサ、方位を測定する磁気センサ、傾斜角を測定する傾斜角センサ、観察対象物の個数を測定する計数器、および所定の2点間の距離を測定する距離測定器の少なくともいずれか1つを有する前記請求項1に記載の観察光学機器であり、
請求項3は、前記数値情報伝達手段に伝達される前記数値情報の種類を切り替える切替スイッチと、前記切替スイッチにより切り替えられた前記数値情報に対応するように前記数値情報測定手段に指令する演算器とを備えてなる前記請求項1または2に記載の観察光学機器であり、
請求項4は、前記演算器は、前記数値情報の種類毎に区別して表示するように前記数値情報伝達手段に指令する前記請求項3に記載の観察光学機器であり、
請求項5は、前記演算器は、前記数値情報の種類毎に対応した表示時間に区別して、前記数値情報を表示するように前記数値情報伝達手段に指令する前記請求項3または4に記載の観察光学機器であり、
請求項6は、前記表示時間を変更する変更スイッチを備え、前記演算器は、前記変更スイッチにより変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令する前記請求項5に記載の観察光学機器であり、
請求項7は、前記演算器は、単位時間当たりの前記数値情報の変化量が、所定の変化量を超えた際に、前記表示時間を変更し、変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令する前記請求項5または6に記載の観察光学機器であり、
請求項8は、前記表示器は、前記数値情報の種類を示す情報種類表示を予め有している
前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の観察光学機器であり、
請求項9は、前記表示器は、複数の表示エリアを有し、その中央部がガラスで構成されている前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の観察光学機器であり、
請求項10は、前記表示器は、それぞれ独立に動作する複数の表示部を有する
前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の観察光学機器であり、
請求項11は、前記表示器は、観察光学機器の視野外の部分に格納可能とされている
前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の観察光学機器であり、
請求項12は、前記表示器は、観察光学機器の視野全域に対して表示可能な透過型表示器を有する前記請求項11に記載の観察光学機器であり、
請求項13は、前記表示器は、観察光学機器の視野全域に対して表示可能な非透過型表示器を有する前記請求項11に記載の観察光学機器であり、
請求項14は、前記表示器は、前記表示器が設けられている側とは反対側の視野全域に対して視野内の明るさを暗くする遮蔽手段を有する前記請求項13に記載の観察光学機器であり、
請求項15は、前記表示器は、観察光学機器の一対の視野にそれぞれ設けられている
前記請求項1〜14のいずれか1項に記載の観察光学機器であり、
請求項16は、前記数値情報伝達手段は、前記数値情報を聴覚的に伝達する音声伝達器をさらに有する前記請求項1〜15のいずれか1項に記載の観察光学機器である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記数値情報伝達手段は、焦点位置に配置され、前記数値情報の内、最大の桁数からなる数値情報を表示可能な桁数を有する表示器を有するから、複数の数値情報を得ることができる。
【0009】
また、本発明によれば、前記数値情報測定手段は、時計、温度センサ、磁気センサ、傾斜角センサ、計数器、および距離測定器の少なくともいずれか1つを有することで、各種の数値情報を測定することができる。
【0010】
さらに、本発明によれば、前記切替スイッチにより切り替えられた前記数値情報に対応するように演算器が、前記数値情報測定手段に指令するから、前記数値情報測定手段から表示器に対応する前記数値情報を送るので、現在、どの数値情報が表示されているかを知ることができる。
【0011】
そして、本発明によれば、前記演算器は、前記数値情報の種類毎に区別して表示するように前記数値情報伝達手段に指令するから、現在、どの数値情報が表示されているか、容易に知ることができる。
【0012】
また、本発明によれば、前記演算器は、前記数値情報の種類毎に対応した表示時間に区別して、前記数値情報を表示するように前記数値情報伝達手段に指令するから、同時に知りたい数値情報が複数ある場合に、例えば、切替スイッチを使用する手間を省くことができる。
【0013】
さらに、本発明によれば、前記演算器は、変更スイッチにより変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令するから、知りたい数値情報と、そうでない数値情報とを区別することができる。
【0014】
そして、本発明によれば、前記演算器は、単位時間当たりの前記数値情報の変化量が、所定の変化量を超えた際に、前記表示時間を変更し、変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令するから、例えば、急激な変化量のある情報に対して、変化量の過程を容易に知ることができる。
【0015】
また、本発明によれば、前記表示器は、前記数値情報の種類を示す情報種類表示を予め有しているから、高精細な記号や文字で情報種類表示を形成することができる。
【0016】
さらに、本発明によれば、前記表示器は、複数の表示エリアを有しているので、複数の情報が表示可能であり、その中央部がガラスで構成されているので、視野中央部では景色を明るく観察できる。
【0017】
そして、本発明によれば、前記表示器は、それぞれ独立に動作する複数の表示部を有するから、より一層多数の数値情報を表示することができる。
【0018】
また、本発明によれば、前記表示器は、双眼鏡の視野外の部分に格納可能とされているから、数値情報を必要としない場合には、広い視野で観察することができる。
【0019】
さらに、本発明によれば、前記表示器は、双眼鏡の視野全域に対して表示可能な透過型表示器を有するから、表示できる数値情報をより多くすることができる。
【0020】
そして、本発明によれば、前記表示器は、双眼鏡の視野全域に対して表示可能な非透過型表示器を有するから、高精細な画面となり、より詳細な数値情報や映像情報を表示することができる。
【0021】
また、本発明によれば、前記表示器は、前記表示器の存在する側とは反対側の視野全域に対して視野内の明るさを暗くする遮蔽手段を有するから、片目を使用しないので、片目で情報を見る際の目の疲労を少なくすることができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、前記表示器は、双眼鏡の一対の視野にそれぞれ設けられているから、より一層多くの数値情報を知ることができる。
【0023】
そして、本発明によれば、前記数値情報伝達手段は、前記数値情報を聴覚的に伝達する音声伝達器をさらに有するから、目からと耳からの2通りで数値情報が伝達されるので、確実に数値情報を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
[第1実施形態]
[双眼鏡]
以下の第1実施形態において、本発明に係る観察光学機器の一例として、双眼鏡を説明する。なお、観察光学機器としては、双眼鏡の他に、単眼鏡、望遠鏡等を挙げることができる。ここで、図1は、本発明の第1実施形態に係る双眼鏡の全体を示す概略図を示している。また、図2は、後述する液晶表示板4に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【0025】
本発明に係る双眼鏡1は、接眼光学系2と、対物光学系3と、液晶表示板4と、時計5、温度センサ6、コンパス7、傾斜角センサ23、計数器25と、切替スイッチ8と、コントローラ9と、デコーダ10と、セグメントドライバ11とを備えてなる。
【0026】
接眼光学系2および対物光学系3は、それぞれ、1つ以上の光学レンズが組み合わされて構成されている。
【0027】
液晶表示板4は、双眼鏡1の焦点位置、すなわち接眼光学系2および対物光学系3の光軸X上の焦点位置に配置されている。液晶表示板4は、前記数値情報の内、最大の桁数からなる数値情報を表示可能な桁数を有しており、数値情報を複数、もしくは切替えにより様々な数値情報が表示可能な桁数を有する。なお、本実施形態においては、この液晶表示板4に数値情報を表示させるために、図2に示されるような回路構成を採用している。
【0028】
本実施形態においては、所定の数値情報を測定する数値情報測定手段としては、時計5、温度センサ6、コンパス7、計数器25、および傾斜角センサ23を採用している。
【0029】
なお、数値情報測定手段としては、この他にも、(1)所定の2点間の距離を測定する距離測定器、(2)現在の位置情報を測定するGPSを使用する測位システム、(3)高度などを測定する気圧センサ、(4)日光放射照度などを測定する照度センサ、(5)紫外線量を測定するUVセンサ、(6)湿度を測定する湿度センサ、(7)風速を測定する風速センサ、(8)双眼鏡の揺れ量などを測定する角速度センサまたは加速度センサ、(9)人体や動物を感知する焦電センサ、(10)使用者の脈拍を測定する脈拍センサ、(11)超音波を感知する超音波センサ、(12)ガス量を測定するガスセンサ、(13)動物などの匂いを測定する嗅覚センサ、(14)鳥の声など音を感知する音センサ等を採用することもできる。
【0030】
ここで、前記数値情報測定手段は、時計5、温度センサ6、コンパス7、計数器25、および傾斜角センサ23を有することで、各種の数値情報を測定することができる。
【0031】
時計5は、具体的には、第1発振器5Aと、カウンタ5Bと、コントローラ9内の時計機能部5Cとを備えてなる。第1発振器5Aは、水晶振動子等から構成されてなる。第1発振器5Aは、所定の周波数で信号を発振する。カウンタ5Bは、第1発振器5Aから発振された信号をカウントする。時計機能部5Cは、カウンタ5Bから送られてくる信号に対して秒、分、時間の桁上げ処理を行う。
【0032】
温度センサ6は、具体的には、サーミスタ6Aと、第2発振器6Bと、カウンタ6Cと、コントローラ9内の温度センサ機能部6Dとを備えてなる。サーミスタ6Aは、温度の変化によって、抵抗が変化し、この抵抗の変化によって、第2発振器6Bの信号の発振周波数を変化させる。カウンタ6Cは、第2発振器6Bから発振された信号をカウントする。コントローラ9内の温度センサ機能部6Dは、カウンタ6Cから送られてくる信号から、具体的な温度データに変換する。
【0033】
コンパス7は、磁気センサ7Aと、増幅器7Bと、A/D変換器7Cと、コントローラ9内のコンパス機能部7Dとを備えてなる。磁気センサ7Aは、方位や傾斜角に応じて、電圧や電流を出力信号として出力するセンサである。増幅器7Bは、磁気センサ7Aから出力された出力信号を所定の倍率に増幅する。A/D変換器7Cは、アナログ信号である増幅された出力信号をデジタル信号に変換する。コントローラ9内のコンパス機能部7Dは、A/D変換器7Cからの信号に対して演算を行い、方位データに変換する。
【0034】
傾斜角センサ23は、傾斜角センサ23Aと、増幅器23Bと、A/D変換器23Cと、コントローラ9内の傾斜角センサ機能部23Dとを備えてなる。傾斜角センサ23Aは、方位や傾斜角に応じて、電圧や電流を出力信号として出力するセンサである。増幅器23Bは、傾斜角センサ23Aから出力された出力信号を所定の倍率に増幅する。A/D変換器23Cは、アナログ信号である増幅された出力信号をデジタル信号に変換する。コントローラ9内の傾斜角センサ機能部23Dは、A/D変換器23Cからの信号に対して演算を行い、傾斜角データに変換する。
【0035】
計数器25は、入力スイッチ25Aと、計数器機能部25Bとを備えてなる。計数器25は、入力スイッチ25Aを押した数だけ数値をカウント(具体的には、加算または引き算を行う)して表示する機能を有する。したがって、計数器25によって、観察している風景内にある観察対象物としての野鳥、動物、人の数や建築物などの個数を計測することができる。
【0036】
切替スイッチ8は、液晶表示板4に伝達される前記数値情報の種類としてのモードを切り替える。
【0037】
コントローラ9は、切替スイッチ8により切り替えられた前記数値情報に対応するように時計5、温度センサ6、コンパス7、および傾斜角センサ23に指令する。
【0038】
デコーダ10は、コントローラ9からのデータを液晶表示板4に表示するデータに変換する。セグメントドライバ11は、デコーダ10で変換されたデータを保持し、液晶表示板4の対応する各セグメントに信号を送る。
【0039】
この双眼鏡1の動作を以下に説明する。まず、切替スイッチ8により、例えば、時刻を表示できるように切り替える。この切替スイッチ8により、コントローラ9が時計5から時刻を表示させるように指令する。指令された時計5から、デコーダ10に送られ、液晶表示板4に表示するデータに変換される。変換されたデータは、セグメントドライバ11を介して、液晶表示板4に送られる。データを送られた液晶表示板4は、時刻を表示する(図3参照)。
【0040】
また、この時刻の表示の際に、液晶表示板4は、前記数値情報の種類を表示する(図4(A)参照)。この数値情報の種類(モード)の表示によって、現在、どの数値情報が表示されているかを知ることができる。
【0041】
また、図4(B)に示されるように、視野が丸いことを利用することにより、液晶表示板4の上段の部分を、数値情報を表示する部分とし、下段の部分を数値情報の種類(モード)を表示する部分とするようにしてもよい。この下段の部分は、ドットマトリクス表示により、様々な文字、例えば、数値情報の種類(モード)を表示するようにすることができる。
【0042】
さらに、図4(C)に示されるように、液晶表示板4の上段の部分を、数値情報を表示する部分とし、下段の部分も数値情報を表示する部分とするようにしてもよい。本実施形態においては、上段の部分のほうが、下段の部分よりも表示できる桁数が大きい。このようにすれば、2種類の数値情報を表示することができる。具体的な表示例としては、例えば、上段の部分には、時刻が表示され、下段の部分には、方位が表示される例を挙げることができる。
【0043】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る双眼鏡は、図5に示されるように、前記第1実施形態に係る双眼鏡(図2参照)に対して、コントローラ9に代わってコントローラ12を備え、さらに、点滅タイミング発生回路13と、信号合成回路14とを備えている点が異なる。なお、上記で説明した部材、部品等と同一の部材、部品等は、符号を同一にして説明を省略している。
【0044】
コントローラ12は、前記数値情報の種類毎に区別して表示するように前記数値情報伝達手段に指令する。具体的には、コントローラ12は、表示信号セレクタ12Aと、メモリ12Bとを備えてなる。なお、各数値情報の測定機能ブロックについては、説明を省略する。表示信号セレクタ12A、液晶表示板4に送られる表示信号を選択する。メモリ12Bは、液晶表示板4における表示の点滅時間を記憶している。
【0045】
点滅タイミング発生回路13および信号合成回路14は、カウンタ5Bとデコーダ10との間に接続されている。
【0046】
この双眼鏡の動作を以下に説明する。まず、切替スイッチ8により、例えば、時刻を表示できるように切り替える。この切替スイッチ8により、コントローラ9が時計5から時刻を表示させるように指令する。
【0047】
この際、切替スイッチ8の切替により、メモリ12Bが記憶している表示の点滅時間を読み出し、点滅タイミング発生回路13に表示の点滅信号を送る(例えば、図6のような信号)。この図6において、表示する時間t1と、表示しない時間t2とは時間の長さが異なっている。
【0048】
一方、表示する数値情報、例えば、時刻が表示信号セレクタ12Aによって選択される。点滅タイミング発生回路13からの点滅信号と、表示信号セレクタ12Aからの表示信号が信号合成回路14によって合成される。合成された信号は、デコーダ10によって、液晶表示板4に表示するデータに変換される。変換されたデータは、セグメントドライバ11を介して、液晶表示板4に送られる。データを送られた液晶表示板4は、時刻を表示する。
【0049】
コントローラ12は、前記数値情報の種類毎、例えば、時刻を表示点滅する時間を変えることで、区別して表示するように前記数値情報伝達手段、例えば、時計5に指令するから、現在、どの数値情報、例えば、時刻が表示されているか、容易に知ることができる。
【0050】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る双眼鏡は、図7に示されるように、前記第1実施形態に係る双眼鏡(図2参照)に対して、コントローラ9に代わってコントローラ15を備え、自動/手動切替スイッチ16を備えている点が異なる。
【0051】
コントローラ15は、前記数値情報の種類毎に対応した表示時間に区別して、前記数値情報を表示するように前記数値情報伝達手段に指令する。具体的には、コントローラ15は、表示信号セレクタ15Aと、自動/手動セレクタ15Bと、切替タイマー15Cと、メモリ15Dとを備えてなる。なお、各数値情報の測定機能ブロックについては、説明を省略する。
【0052】
表示信号セレクタ15Aは、液晶表示板4に送られる表示信号を選択する。自動/手動セレクタ15Bは、表示信号を手動で切り替えるか、自動で切り替えるかを選択する。切替タイマー15Cは、メモリ15Dに記憶されている時間ごとに、選択されている数値情報の種類(モード)を順次切り替える信号を表示信号セレクタ15Aに送る。メモリ15Dは、液晶表示板4における表示の切替時間を記憶している。
【0053】
この双眼鏡の動作を以下に説明する。まず、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を手動で行う場合を説明する。まず、切替スイッチ8により、例えば、時刻を表示できるように切り替える。この切替スイッチ8により、コントローラ15が時計5から時刻を表示させるように指令する。
【0054】
次に、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を自動で行う場合を説明する。切替スイッチ8の切替により、選択する数値情報の種類(モード)を切替タイマー15Cに複数入力する。そして、切替タイマー15Cは、メモリ15Dに記憶されている表示の切替時間ごとに、選択されている数値情報の種類(モード)を順次切り替える信号を表示信号セレクタ15Aに入力する。
【0055】
入力された信号に基づいて、表示信号セレクタ15Aから数値情報の種類(モード)がデコーダ10によって、液晶表示板4に表示するデータに変換される。変換されたデータは、セグメントドライバ11を介して、液晶表示板4に送られる。データを送られた液晶表示板4は、時刻等を表示する。
【0056】
コントローラ15は、数値情報の種類毎、例えば、時刻、温度等に対応した表示時間に区別して、前記数値情報を表示するように例えば、時計5および温度センサ6に指令するから、同時に知りたい数値情報が複数(時刻、温度等)ある場合に、切替スイッチ8を使用する手間を省くことができる。
【0057】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る双眼鏡は、図8に示されるように、前記第3実施形態に係る双眼鏡(図7参照)に対して、切替時間設定スイッチ17を備えている点が異なる。
【0058】
この双眼鏡の動作を以下に説明する。まず、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を手動で行う場合を説明する。まず、切替スイッチ8により、例えば、時刻を表示できるように切り替える。この切替スイッチ8により、コントローラ15が時計5から時刻を表示させるように指令する。
【0059】
次に、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を自動で行う場合を説明する。切替スイッチ8の切替により、選択する数値情報の種類(モード)を切替タイマー15Cに複数入力する。そして、切替タイマー15Cは、メモリ15Dに記憶されている表示の切替時間ごとに、選択されている数値情報の種類(モード)を順次切り替える信号を表示信号セレクタ15Aに入力する。そして、切替時間は、切替時間設定スイッチ17によって、メモリ15Dに記憶されている表示の切替時間を切り替えることができる。
【0060】
コントローラ15は、変更スイッチとしての切替時間設定スイッチ17により変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令するから、知りたい数値情報(例えば、時刻)と、そうでない数値情報(例えば、温度)とを区別することができる。
【0061】
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に係る双眼鏡は、図9に示されるように、前記第1実施形態に係る双眼鏡(図2参照)に対して、コントローラ9に代わってコントローラ18を備え、さらに、自動/手動切替スイッチ16と、切替時間設定スイッチ17とを備えている点が異なる。
【0062】
コントローラ18は、単位時間当たりの前記数値情報(温度、方位、および傾斜角のデータ)の変化量が、所定の変化量を超えた際に、前記表示時間を変更し、変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令する。
【0063】
具体的には、コントローラ18は、表示信号セレクタ18Aと、自動/手動セレクタ18Bと、切替タイマー18Cと、第1メモリ18Dと、第2メモリ18Eと、第3メモリ18Fと、単位時間変化率演算部18Gとを備えてなる。なお、各数値情報の測定機能ブロックについては、説明を省略する。
【0064】
表示信号セレクタ18Aは、液晶表示板4に送られる表示信号を選択する。自動/手動セレクタ18Bは、表示時間を手動で切り替えるか、表示時間を自動で切り替えるかを選択する。切替タイマー18Cは、メモリ18Fに記憶されている時間ごとに、選択されている数値情報の種類(モード)を順次切り替える信号を表示信号セレクタ18Aに送る。
【0065】
第1メモリ18Dは、温度センサ6で得られる温度のデータと、コンパス7で得られる方位のデータと、傾斜角センサ23で得られる傾斜角のデータとを格納し、単位時間ごとに最新のデータに更新している。このとき、更新前と更新後のデータを両方とも記憶している。
【0066】
第2メモリ18Eは、予め設定された単位時間当たりの前記数値情報(温度、方位および傾斜角のデータ)の変化量、すなわち基準変化率を格納している。
【0067】
第3メモリ18Fは、液晶表示板4における表示の切替時間を記憶している。
【0068】
単位時間変化率演算部18Gは、第1メモリ18Dに格納されている各数値情報の更新前後のデータを用いて、単位時間あたりの各数値情報のデータの変化率を演算する。
【0069】
この双眼鏡の動作を以下に説明する。まず、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を手動で行う場合を説明する。まず、切替スイッチ8により、例えば、時刻を表示できるように切り替える。この切替スイッチ8により、コントローラ18が時計5から時刻を表示させるように指令する。
【0070】
次に、自動/手動切替スイッチ16によって、モード切替を自動で行う場合を説明する。切替スイッチ8の切替により、選択する数値情報の種類(モード)を切替タイマー18Cに複数入力する。そして、切替タイマー18Cは、第3メモリ18Fに記憶されている表示の切替時間ごとに、選択されている数値情報の種類(モード)を順次切り替える信号を表示信号セレクタ18Aに入力する。そして、切替時間は、切替時間設定スイッチ17によって、第3メモリ18Fに記憶されている表示の切替時間を切り替えることができる。
【0071】
また、第1メモリ18Dに格納されている、例えば、傾斜角のデータを用いて、単位時間変化率演算部18Gによって、傾斜角のデータの変化率を演算する。次に、単位時間変化率演算部18Gは、演算された傾斜角のデータの変化率と、第2メモリ18Eに格納されている傾斜角の基準変化率とを比較する。
【0072】
この比較の結果、演算された傾斜角のデータの変化率が、図10に示される期間において、傾斜角の基準変化率よりも小さい場合には、単位時間変化率演算部18Gは、第3メモリ18Fに記憶されている表示の切替時間通りに、傾斜角を表示信号セレクタ18Aに入力する。
【0073】
一方、この比較の結果、演算された傾斜角のデータの変化率が、図10に示される期間において、傾斜角の基準変化率よりも大きい場合には、単位時間変化率演算部18Gは、第3メモリ18Fに記憶されている表示の切替時間に対して変更した表示の切替時間を切替タイマー18Cに入力する。したがって、変更した表示の切替時間の間だけ、第1メモリ18Dが傾斜角を表示信号セレクタ18Aに入力する。このようにすることで、急激な変化量のある情報に対して、変化量の過程を容易に知ることができる。
【0074】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0075】
例えば、表示器としての液晶表示板4は、前記数値情報の種類(モード)を示す情報種類表示を予め有しているようにしてもよい。具体的には、液晶表示板4は、図11に示されるように、液晶表示板本体4Aと、液晶表示板本体4Aの表示桁部分を覆う表示枠4Bとを備えてなる。表示枠4Bには、数値情報の種類(モード)を示すモード表示がレチクルによって形成されている。数値情報の種類(モード)の例としては、「ON」、「OFF」等を挙げることができる。また、レチクルによってモード表示を形成する際には、公知の印刷技術を用いて行うことができる。
【0076】
このようにすれば、液晶表示板4に対して、高精細な記号や文字でモード表示を形成することができる。また、この文字を変更した別の液晶表示板4の必要が生じたときに、液晶表示板4を作り直さなくても、レチクルによって文字等が形成されている表示枠4Bを交換するだけで、別の液晶表示板4として使用できる。
【0077】
液晶表示板本体4Aは、表示枠4Bにあるレチクルによって形成されている文字に対して、シャッターの役割で使用される。即ち、レチクルによって文字等が形成されている部分の背景の液晶を黒パターンとすれば、レチクルによって形成されている文字が隠れ、また、液晶を透明とすれば、レチクルによって形成されている文字が、現れる仕組みである。
【0078】
また、例えば、表示器としての液晶表示板4は、双眼鏡を覗いて得られるとともに、前記表示器の中央部分に表示される映像情報と、前記映像情報を囲むようにして、前記表示器の周辺部分に表示される前記数値情報とを表示するようにしてもよい。具体的には、液晶表示板4は、図12に示されるように、中央部分に表示される映像情報を表示する映像情報部4Cと、前記映像情報を囲むようにして、前記表示器の周辺部分に表示される前記数値情報を表示する液晶表示部4Dとを備えてなる。
【0079】
また、例えば、表示器としての液晶表示板4は、双眼鏡を覗いて得られるとともに、視野の周辺部分に複数の表示エリアを持つような表示器としてもよい。具体的には、液晶表示板4は、図12に示されるように、中央部が表示手段を持たない中央ガラス部4Cを囲むようにして、視野の周辺部分に表示される前記数値情報を表示する液晶表示部4Dとを備えてなる。
【0080】
この変形例は、複数のバリエーションを挙げることができる。例えば、変形例としては、中央ガラス部4Cを上下に分割された液晶表示部4Dで囲む例(図12(A)参照)を挙げることができる。また、変形例としては、中央ガラス部4Cをコ字形に液晶表示部4Dが囲むように配置されている例(図12(B)参照)を挙げることができる。さらに、変形例としては、中央ガラス部4Cの周囲を液晶表示部4Dが囲むように配置されている例(図12(C)参照)を挙げることができる。このようにすれば、情報量は多くでき、景色を明るく観察できる。なぜならば、中央部分が液晶になっていると、液晶の透過率が悪いため暗くなるからである。
【0081】
さらに、例えば、表示器としての液晶表示板4は、それぞれ独立に動作する複数の表示部を有するようにしてもよい。具体的には、液晶表示板4は、図13に示されるように、表示枠4Eと、第1液晶表示板本体4Fと、第2液晶表示板本体4Gとを備えてなる。
【0082】
表示枠4Eは、図13において、下側に形成された第1表示部4Hと、図13において、左側に形成された第2表示部4Iとを有する。第1表示部4Hは、略長方形状に形成されている。第2表示部4Iは、略正方形状に形成されている。なお、表示枠4Eの中央部分から右上部分にかけて、レチクルパターンが除かれている。第1液晶表示板本体4Fは、第1表示部4Hに配置されている。第2液晶表示板本体4Gは、第2表示部4Iに配置されている。これによれば、それぞれ独立に動作する複数の表示部(第1表示部4Hおよび第2表示部4I)を有するから、より一層多数の数値情報を表示することができる。
【0083】
また、例えば、表示器としての液晶表示板4は、双眼鏡の視野外の部分に格納可能とされているようにしてもよい。具体的には、液晶表示板4は、図1、図14(A)に示されるように、通常接眼光学系2および対物光学系3の光軸X上の焦点位置に配置されている。この液晶表示板4は、図14(B)に示されるように、一端側を中心軸として、回転可能とされている例を挙げることができる。このように一端側を中心軸として、回転すれば、双眼鏡の視野外の部分に格納することできる。したがって、この双眼鏡を使用して、数値情報を必要としない場合には、広い視野で観察することができる。
【0084】
さらに、この液晶表示板4は、図14(C)に示されるように、光軸直交方向にスライド移動可能とされている例を挙げることができる。このように、液晶表示板4が、光軸直交方向にスライド移動すれば、双眼鏡の視野外の部分に格納することできる。したがって、この双眼鏡を使用して、数値情報を必要としない場合には、広い視野で観察することができる。表示枠4Bは、必要なければ無くても良い。
【0085】
さらに、図14の例の中で、例えば、表示器としての液晶表示板4は、図15に示されるように、双眼鏡の視野全域(例えば、図15 右側視野)に対して表示可能な透過型表示器を有するようにしてもよい。このようにすれば、双眼鏡の視野全域に対して表示可能な透過型表示器を有するから、表示できる数値情報をより多くすることができる。
【0086】
また、図14の例の中で、例えば、表示器としての液晶表示板4は、図16に示されるように、双眼鏡の視野全域(例えば、図16 右側視野)に対して表示可能な非透過型表示器を有するようにしてもよい。非透過型表示器としては、バックライトを使用した液晶パネル、反射型の液晶パネル、有機ELパネル、LED、蛍光管等を挙げることができる。
【0087】
このようにすれば、高精細な画面となり、より詳細な数値情報や映像情報を表示することができる。この映像情報としては、例えば、野鳥観察を行っているときに参考となるような野鳥のビデオクリップを挙げることができる。また、映像情報としては、例えば、液晶表示板4にテレビチューナーが搭載されている場合においては、スポーツ観戦等の時に参考となるようなテレビ映像または文字放送画面を挙げることができる。さらに、映像情報としては、例えば、液晶表示板4にカメラが搭載されている場合においては、録画する映像のライブ映像、再生映像、または静止画等を挙げることができる。
【0088】
また、例えば、双眼鏡の表示器として液晶表示板4が設置されている側と反対側の視野全域に対して視野内の明るさを暗くする遮蔽手段を有するようにしてもよい。具体的には、図17に示されるように、ロールカーテン4Jを有する。ロールカーテン4Jは、光軸上に設けられ、視野絞り24の上方から下方にかけて視野を隠す。ロールカーテン4Jは、おろすことも、引上げることも可能に形成されてなる。これによれば、ロールカーテン4Jは、おろしている場合には、光路を遮蔽していので、片目を使用しないから、片目で情報を見る際に目の疲労を少なくすることができる。
【0089】
ここでは、視野絞り24に隣接した位置にロールカーテン4Jを設けているが、基本的に光軸上で、光学的に不都合を生じず視野を暗くできるところであれば、どこに設けても良い。
【0090】
さらに、例えば、表示器としての液晶表示板4は、双眼鏡の一対の視野にそれぞれ設けられているようにしてもよい。具体的には、図18中、右側の液晶表示板4は、表示枠4Kと、表示枠4Kの下側に配置された右側液晶表示板本体4Lとを備えてなる。また、図18中、左側の液晶表示板4は、表示枠4Kと、表示枠4Kの左側に配置された左側液晶表示板本体4Mとを備えてなる。なお、本実施形態においては、この液晶表示板4に数値情報を表示させるために、図19に示されるような回路構成を採用している。
【0091】
右側液晶表示板本体4L側の回路構成としては、時計5、温度センサ6、およびコンパス7と、コントローラ21と、デコーダ10と、セグメントドライバ11とを備えてなる。コントローラ21は、時計機能部5Cと、温度センサ機能部6Dと、コンパス機能部7Dと、補正回路21Bと、表示信号セレクタ21Cとを備えてなる。
【0092】
また、左側液晶表示板本体4M側の回路構成としては、時計5および傾斜角センサ23と、コントローラ22と、デコーダ10と、セグメントドライバ11とを備えてなる。コントローラ22は、傾斜角センサ機能部23Dを備えている。
【0093】
この双眼鏡の動作を以下に説明する。右側液晶表示板本体4Lおよび左側液晶表示板本体4Mの両方で、傾斜角を測定する場合について説明する。まず、右側液晶表示板本体4Lにおけるコンパス7によって、現在の方位が測定される。測定された方位のデータは、コントローラ21内のコンパス機能部6Dによって演算される。演算された方位のデータは、補正回路21Bに入力される。
【0094】
一方、左側液晶表示板本体4Mにおける傾斜角センサ23によって、現在の傾斜角が測定される。測定された傾斜角のデータは、傾斜角演算回路22Aによって演算される。演算された傾斜角のデータは、補正回路21Bに入力される。
【0095】
ここで、補正回路21Bは、コントローラ21内のコンパス機能部7Dによって演算された方位データと、コントローラ22内の傾斜角センサ機能部23Dによって演算された傾斜角データとをつき合わせて、方位データに対して補正を行っている。
【0096】
方位データに対して補正を行った後、補正された方位のデータは、表示信号セレクタ21Cに入力された後、デコーダ10に入力される。デコーダ10に入力された傾斜角のデータは、セグメントドライバ11を介して、右側液晶表示板本体4Lに入力される。一方、傾斜角データは、同様にデコーダ10、さらにセグメントドライバ11を介して左側液晶表示板本体4Mに入力される。右側液晶表示板本体4Lおよび左側液晶表示板本体4Mはそれぞれ、所定の数値情報(例えば、この場合は、方位、傾斜角)の表示をする。
【0097】
これによれば、双眼鏡の一対の視野にそれぞれ設けられているから、より一層多くの数値情報を知ることができる。
【0098】
以上は、コンパスの補正を傾斜角センサの情報で行う仕組みであるが、方位データを元に傾斜角の補正を行う必要がある場合には、コントローラ22に補正回路を置き、そこでコントローラ21内のコンパス機能部からの出力信号と、傾斜角センサ機能部7Dからの出力信号を突き合わせて、傾斜角データの補正を行えばよい。
【0099】
また、ここでは、時計、温度センサ、コンパスを動作させる4L側と、傾斜角センサを動作させる4M側を接続させて動作させているが、それぞれ別個に動作させることもできる。当然ながら、この場合、補正をすることはできない。
【0100】
また、図示は略すが、例えば、表示器としての液晶表示板4の他に、数値情報伝達手段として、数値情報を聴覚的に伝達する音声伝達器をさらに有するようにしてもよい。また、液晶表示板4の代わりに、音声伝達器を有するようにしてもよい。例えば、方位を伝達する場合に、「119度、119度、・・・」と、例えば、1秒間ごとに音声伝達器としてのスピーカ等で伝達する例を挙げることができる。また、方位と傾斜角を伝達する場合に、「方位 119度、傾斜角 プラス3度、・・・」と、例えば、2秒間ごとに音声伝達器としてのスピーカ等で伝達する例を挙げることができる。このようにすれば、目からと耳からの2通りで数値情報が伝達されるので、確実に数値情報を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、本発明に係る双眼鏡の全体を示す概略図を示している。
【図2】図2は、第1実施形態に係る双眼鏡において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図3】図3は、液晶表示板に数値情報を表示させた概略図を示している。
【図4】図4(A)は、液晶表示板に数値情報およびその種類を表示させた概略図を示し、図4(B)は、液晶表示板における上下2段に、数値情報およびその種類を表示させた変形例の概略図を示し、図4(C)は、液晶表示板における上下2段に、2種類の数値情報を表示させた概略図を示している。
【図5】図5は、第2実施形態に係る双眼鏡において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図6】図6は、点滅信号を示す概略図を示している。
【図7】図7は、第3実施形態に係る双眼鏡において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図8】図8は、第4実施形態に係る双眼鏡において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図9】図9は、第5実施形態に係る双眼鏡において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図10】図10は、表示の切替時間を示す概略図を示している。
【図11】図11は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図12】図12は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図13】図13は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図14】図14は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図15】図15は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図16】図16は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図17】図17は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図18】図18は、液晶表示板の変形例を示す概略図を示している。
【図19】図19は、液晶表示板の変形例において、液晶表示板に数値情報を表示させるための回路構成を示すブロック図を示している。
【図20】図20は、従来の方法によって、数値情報を表示した概略図を示している。
【符号の説明】
【0102】
1 双眼鏡
2 接眼光学系
3 対物光学系
4 液晶表示板
4A 液晶表示板本体
4B 表示枠
4C 中央ガラス部
4D 液晶表示部
4E 表示枠
4F 第1液晶表示板本体
4G 第2液晶表示板本体
4H 第1表示部
4I 第2表示部
4J ロールカーテン
4L 右側液晶表示板本体
4M 左側液晶表示板本体
5 時計
5A 第1発振器
5B カウンタ
5C 時計機能部
6 温度センサ
6A サーミスタ
6B 第2発振器
6C カウンタ
6D 温度センサ機能部
7 コンパス
7A 磁気センサ
7B 増幅器
7C A/D変換器
7D コンパス機能部
8 切替スイッチ
9 コントローラ
10 デコーダ
11 セグメントドライバ
12 コントローラ
12A 表示信号セレクタ
12B メモリ
13 点滅タイミング発生回路
14 信号合成回路
15 コントローラ
15A 表示信号セレクタ
15B 自動/手動セレクタ
15C 切替タイマー
15D メモリ
16 自動/手動切替スイッチ
17 切替時間設定スイッチ
18 コントローラ
18A 表示信号セレクタ
18B 自動/手動セレクタ
18C 切替タイマー
18D 第1メモリ
18E 第2メモリ
18F 第3メモリ
18G 単位時間変化率演算部
21 コントローラ
21B 補正回路
21C 表示信号セレクタ
22 コントローラ
22A 傾斜角演算回路
23 傾斜角センサ
23A 傾斜角センサ
23B 増幅器
23C A/D変換器
23D 傾斜角センサ機能部
24 視野絞り
25 計数器
25A 入力スイッチ
25B 計数器機能部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の数値情報を測定する数値情報測定手段と、前記数値情報を伝達可能な情報伝達手段とを備え、
前記数値情報伝達手段は、焦点位置に配置され、前記数値情報の内、最大の桁数からなる数値情報を表示可能な桁数を有する表示器を有する
ことを特徴とする観察光学機器。
【請求項2】
前記数値情報測定手段は、時刻を表示し、所定の時間を測定する時計、温度を測定する温度センサ、方位を測定する磁気センサ、傾斜角を測定する傾斜角センサ、観察対象物の個数を測定する計数器、および所定の2点間の距離を測定する距離測定器の少なくともいずれか1つを有する
前記請求項1に記載の観察光学機器。
【請求項3】
前記数値情報伝達手段に伝達される前記数値情報の種類を切り替える切替スイッチと、前記切替スイッチにより切り替えられた前記数値情報に対応するように前記数値情報測定手段に指令する演算器とを備えてなる
前記請求項1または2に記載の観察光学機器。
【請求項4】
前記演算器は、前記数値情報の種類毎に区別して表示するように前記数値情報伝達手段に指令する
前記請求項3に記載の観察光学機器。
【請求項5】
前記演算器は、前記数値情報の種類毎に対応した表示時間に区別して、前記数値情報を表示するように前記数値情報伝達手段に指令する
前記請求項3または4に記載の観察光学機器。
【請求項6】
前記表示時間を変更する変更スイッチを備え、
前記演算器は、前記変更スイッチにより変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令する
前記請求項5に記載の観察光学機器。
【請求項7】
前記演算器は、単位時間当たりの前記数値情報の変化量が、所定の変化量を超えた際に、前記表示時間を変更し、変更された前記表示時間に対応するように前記数値情報測定手段に指令する
前記請求項5または6に記載の観察光学機器。
【請求項8】
前記表示器は、前記数値情報の種類を示す情報種類表示を予め有している
前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の観察光学機器。
【請求項9】
前記表示器は、複数の表示エリアを有し、その中央部がガラスで構成されている
前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の観察光学機器。
【請求項10】
前記表示器は、それぞれ独立に動作する複数の表示部を有する
前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の観察光学機器。
【請求項11】
前記表示器は、観察光学機器の視野外の部分に格納可能とされている
前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の観察光学機器。
【請求項12】
前記表示器は、観察光学機器の視野全域に対して表示可能な透過型表示器を有する
前記請求項11に記載の観察光学機器。
【請求項13】
前記表示器は、観察光学機器の視野全域に対して表示可能な非透過型表示器を有する
前記請求項11に記載の観察光学機器。
【請求項14】
前記表示器は、前記表示器が設けられている側とは反対側の視野全域に対して視野内の明るさを暗くする遮蔽手段を有する
前記請求項13に記載の観察光学機器。
【請求項15】
前記表示器は、観察光学機器の一対の視野にそれぞれ設けられている
前記請求項1〜14のいずれか1項に記載の観察光学機器。
【請求項16】
前記数値情報伝達手段は、前記数値情報を聴覚的に伝達する音声伝達器をさらに有する
前記請求項1〜15のいずれか1項に記載の観察光学機器。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−52958(P2006−52958A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−232966(P2004−232966)
【出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【出願人】(000156396)鎌倉光機株式会社 (14)
【Fターム(参考)】