説明

計量システムおよび包装システム

【課題】製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を正確に評価し、消費者に伝えることができる計量システムおよび包装システムを提供する。
【解決手段】計量システムは、計量部10と、算出部80と、印字部とを備える。計量部10は、商品の内容物の重量を計量する。算出部80は、内容物の重量に基づいて、内容物排出量を算出し、内容物排出量を含む商品排出量を算出する。内容物排出量とは、内容物の温室効果ガスの排出量である。商品排出量とは、商品の温室効果ガスの排出量である。印字部は、商品のラベルエリアに商品排出量を印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品のラベルエリアに商品の温室効果ガスの排出量を印字する計量システムおよび包装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の製造工場において、内容物の重量を計量し、適量の内容物を包装することにより商品を製造する計量装置(例えば、特許文献1の特開2005−201787)および包装装置(例えば、特許文献2の特開2008−273540)が知られている。
【0003】
ところで、近年、地球温暖化の問題に対処すべく、温室効果ガスの排出量を地球規模で削減しようとする取り組みがなされている。その一環として、製造から廃棄までの商品の一生に排出される温室効果ガスの量を「カーボンフットプリント」として「見える化」しようとする活動が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在のところ、製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を適切に見える化し、消費者に提示する方法は確立されていない。
【0005】
本発明の課題は、製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を正確に評価し、消費者に伝えることができる計量システムおよび包装システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点に係る計量システムは、計量部と、算出部と、印字部とを備える。計量部は、商品の内容物の重量を計量する。算出部は、内容物の重量に基づいて、内容物排出量を算出し、内容物排出量を含む商品排出量を算出する。内容物排出量とは、内容物の温室効果ガスの排出量である。商品排出量とは、商品の温室効果ガスの排出量である。印字部は、商品のラベルエリアに商品排出量を印字する。
【0007】
ここでは、内容物の温室効果ガスの排出量が、内容物の重量の実測値に基づいて算出され、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。また、商品の温室効果ガスの排出量が、商品のラベルエリアに印字される。従って、製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を正確に評価し、消費者に伝えることができる。
【0008】
第2の観点に係る包装システムは、包装部と、算出部と、印字部とを備える。包装部は、商品の内容物を包材により包装する。算出部は、商品排出量を算出する。商品排出量とは、商品の温室効果ガスの排出量である。商品排出量は、内容物排出量および包材排出量を含む。内容物排出量とは、内容物の温室効果ガスの排出量である。包材排出量とは、包材の温室効果ガスの排出量である。印字部は、商品のラベルエリアに商品排出量を印字する。
【0009】
ここでは、内容物の温室効果ガスの排出量および包材の温室効果ガスの排出量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。また、商品の温室効果ガスの排出量が、商品のラベルエリアに印字される。従って、製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を正確に評価し、消費者に伝えることができる。
【0010】
第3の観点に係る包装システムは、第2の観点に係る包装システムであって、計量部をさらに備える。計量部は、内容物の重量を計量する。算出部は、内容物の重量に基づいて、内容物排出量を算出する。
【0011】
ここでは、内容物の温室効果ガスの排出量が、内容物の重量の実測値に基づいて算出される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【0012】
第4の観点に係る包装システムは、第2又は第3の観点に係る包装システムであって、算出部は、包装部における電力使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、商品排出量に含ませる。
【0013】
ここでは、包装処理時の電力使用量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【0014】
第5の観点に係る包装システムは、第2から第4のいずれかの観点に係る包装システムであって、包装部は、包材により形成される袋内にガスを充填する。算出部は、ガスの使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、商品排出量に含ませる。
【0015】
ここでは、包装処理時のガスの使用量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【0016】
第6の観点に係る包装システムは、第2から第5のいずれかの観点に係る包装システムであって、加工部をさらに備える。加工部は、商品を加工する。算出部は、加工部における加工処理時の温室効果ガスの排出量である加工排出量を、商品排出量に含ませる。
【0017】
ここでは、包装処理以外の加工処理時の温室効果ガスの排出量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【0018】
第7の観点に係る包装システムは、第6の観点に係る包装システムであって、算出部は、加工部における加工処理時の電力使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、加工排出量に含ませる。
【0019】
ここでは、包装処理以外の加工処理時の電力使用量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【0020】
第8の観点に係る包装システムは、第6又は第7の観点に係る包装システムであって、加工部は、加工処理時に水又は油を使用する。算出部は、加工部における加工処理時の水道使用量又は油使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、加工排出量に含ませる。
【0021】
ここでは、包装処理以外の加工処理時の水排出量又は油排出量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。従って、商品の温室効果ガスの排出量をより正確に評価することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、内容物の温室効果ガスの排出量が、内容物の重量の実測値に基づいて算出され、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。あるいは、内容物の温室効果ガスの排出量および包材の温室効果ガスの排出量が、商品の温室効果ガスの排出量として加味される。また、商品の温室効果ガスの排出量が、商品のラベルエリアに印字される。従って、製造工場から出荷されるまでの商品の温室効果ガスの排出量を正確に評価し、消費者に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ポテトチップの製造工場の様子を示す図。
【図2】コントローラの構成を示す図。
【図3】組合せ計量機の構成を示す図。
【図4】製袋包装機の構成を示す図。
【図5】シールチェッカ、ケースパッカおよび重量チェッカの構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0025】
(1)製造工場
図1は、ポテトチップの製造工場100の様子を示している。製造工場100には、クレートダンパ1、ピーラ2、インスペクションテーブル3、スライサ4、ブランチャ5、フライヤ6、味付け装置7、ファストバック8、組合せ計量機10、製袋包装機20、シールチェッカ30、ケースパッカ40、および重量チェッカ50が順に連結され、設置されている。
【0026】
ポテトチップの原料となるじゃがいもは、クレートに入った状態で製造工場100に搬入されてくる。クレートダンパ1は、じゃがいもが入った状態のクレートを受け取り、クレートからじゃがいもを取り出し、ピーラ2へと搬送する。クレートダンパ1は、じゃがいもを水洗いしつつ、じゃがいもに付着している泥や小石を除去する。
【0027】
ピーラ2は、じゃがいもを水洗いしつつ、その皮を剥く。皮を剥かれたじゃがいもは、インスペクションテーブル3へと搬送される。
【0028】
インスペクションテーブル3では、じゃがいもの状態が人手で確認され、異常のあるじゃがいもが混ざっていれば、製造ラインから除去される。インスペクションテーブル3を出たじゃがいもは、スライサ4へと搬送される。
【0029】
スライサ4は、皮が剥かれた状態のじゃがいもを、その表面の澱粉質を水で洗い流しつつ、一定の厚さにスライスする。スライス後のじゃがいもは、ブランチャ5へと搬送される。
【0030】
ブランチャ5は、スライス後のじゃがいもを、その表面の糖分を水で洗い流しつつ、フライヤ6へと搬送する。
【0031】
フライヤ6は、スライス後のじゃがいもを揚げるための油のタンクを有している。タンク内の油は、蒸発分やじゃがいもに吸い取られた分目減りするが、補充用の油が入った別のタンクからバルブの自動制御により適時追加される。よって、タンク内の油の量が一定の範囲に保たれるようになっている。フライ後のじゃがいもは、味付け装置7へと搬送される。
【0032】
味付け装置7は、フライ後のじゃがいもをシーズニングパウダで味付けする。味付け装置7は、シーズニングパウダのタンクを有しており、バルブの自動制御により適量のシーズニングパウダがフライ後のじゃがいもに添加される。よって、ポテトチップの味が一定の品質に保たれるようになっている。味付け装置7を出たポテトチップは、ファストバック8へと搬送される。
【0033】
ファストバック8は、ポテトチップを組合せ計量機10の上方まで搬送する。ポテトチップは、ファストバック8の終端から落下し、組合せ計量機10に投入される。
【0034】
組合せ計量機10は、ポテトチップを連続的に受け取り、ポテトチップの組合せ計量を行って、ポテトチップを所定重量ずつ製袋包装機20へと供給する。
【0035】
製袋包装機20は、ポテトチップを所定重量ずつ袋詰めする。所定重量のポテトチップが充填された状態の袋(商品)は、シールチェッカ30へと搬送される。
【0036】
シールチェッカ30は、商品の袋のシール状態の適正を検査する。シールチェッカ30を出た商品は、振分機構(図示されない)へと搬送される。振分機構は、シールチェッカ30による検査結果に従って、良品を正規のラインコンベアに振り分け、不良品を不良品回収コンベア(図示されない)に振り分ける。正規のラインコンベアの先には、ケースパッカ40が配置されている。
【0037】
ケースパッカ40は、商品を所定数量ずつ段ボール箱に箱詰めし、箱詰め後の段ボール箱を封かんし、封かん後の段ボール箱を重量チェッカ50へと搬送する。
【0038】
重量チェッカ50は、封かん後の段ボール箱の重量の適正を検査する。重量検査に合格した段ボール箱は、出荷の対象となる。
【0039】
(2)コントローラ
製造工場100には、装置1〜8,10,20,30,40,50の動作を統括して管理するコントローラ80が設置されている。
【0040】
図2に示すように、コントローラ80は、通信部81と、制御部82と、入力部83と、出力部84と、記憶部85とを有する汎用のコンピュータである。
【0041】
通信部81は、コントローラ80をネットワークに接続するインターフェースである。制御部82は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されており、記憶部85内のプログラムを読み出して実行することにより、コントローラ80の動作を制御する。入力部83は、マウスおよびキーボード等から構成されている。出力部84は、液晶ディスプレイおよびスピーカ等から構成されている。記憶部85は、ハードディスク等から構成されており、コントローラ80の動作を制御するためのプログラムの他、商品マスタデータベース85aを記憶している。
【0042】
コントローラ80は、ネットワークを介し、クレートダンパ1の制御部1A、ピーラ2の制御部2A、インスペクションテーブル3の制御部3A、スライサ4の制御部4A、ブランチャ5の制御部5A、フライヤ6の制御部6A、味付け装置7の制御部7A、ファストバック8の制御部8A、組合せ計量機10の制御部10A、製袋包装機20の制御部20A、シールチェッカ30の制御部30A、ケースパッカ40の制御部40Aおよび重量チェッカ50の制御部50Aに接続されており、装置1〜8,10,20,30,40,50の動作を監視および制御する。
【0043】
(3)組合せ計量機
図3に示すように、組合せ計量機10は、分散テーブル12と、分散テーブル12の周囲に円形に配置されている複数の供給フィーダ13と、供給フィーダ13の下方に配置されている複数のプールホッパ14と、プールホッパ14の下方に配置されている複数の計量ホッパ15と、計量ホッパ15の下方に配置されている複数のブースタホッパ16と、ブースタホッパ16の下方に配置されている集合排出シュート17と、計量ホッパ15内に貯留されているポテトチップの重量を計量する複数のロードセル19と、組合せ計量機10の動作を制御する制御部10Aとを備えている。供給フィーダ13、プールホッパ14、計量ホッパ15、ブースタホッパ16およびロードセル19は、同数ずつ存在している。
【0044】
分散テーブル12は、回転装置(図示されない)によって回転させられる。ファストバック8から分散テーブル12上に落下したポテトチップは、分散テーブル12の回転によって、供給フィーダ13上へと分散して落下する。
【0045】
供給フィーダ13は、電磁加振装置(図示されない)によって振動させられる。供給フィーダ13は、分散テーブル12からポテトチップを受け取り、受け取ったポテトチップを振動によって外側へ移動させてプールホッパ14内へと落下させる。
【0046】
プールホッパ14は、供給フィーダ13から落下してくるポテトチップを一時的にプールする。プールホッパ14には、その下部の排出口を開閉するゲート14aが設けられている。ゲート14aが開くと、プールホッパ14内のポテトチップは、下流側の計量ホッパ15内へと落下する。
【0047】
計量ホッパ15は、ゲート14aの真下に配置されており、プールホッパ14から落下してくるポテトチップを一時的に貯留する。計量ホッパ15には、その下部の排出口を開閉する第1ゲート15aおよび第2ゲート15bが設けられている。第1ゲート15aが開くと、計量ホッパ15内のポテトチップは、下流側の集合排出シュート17内へと落下する。第2ゲート15bが開くと、計量ホッパ15内のポテトチップは、下流側のブースタホッパ16内へと落下する。
【0048】
ロードセル19は、計量ホッパ15内のポテトチップの重量を計量する。
【0049】
ブースタホッパ16は、第2ゲート15bの真下に配置されており、計量ホッパ15から落下してくる計量後のポテトチップを一時的に貯留する。ブースタホッパ16には、その下部の排出口を開閉するゲート16aが設けられている。ゲート16aが開くと、ブースタホッパ16内のポテトチップは、集合排出シュート17内へと落下する。
【0050】
集合排出シュート17は、計量ホッパ15またはブースタホッパ16から落下してくるポテトチップを製袋包装機20に案内する。
【0051】
制御部10Aは、現在の計量ホッパ15内のポテトチップの重量値を当該ホッパ15と関連付けて記憶し、現在のブースタホッパ16内のポテトチップの重量値を当該ホッパ16と関連付けて記憶する。そして、個々の計量ホッパ15および個々のブースタホッパ16に関連付けられているポテトチップの重量値に基づいて、組合せ演算を行い、数個のホッパ15,16を選択する。なお、組合せ演算とは、個々のホッパ15,16内のポテトチップの重量値を様々な組合せで合算し、当該合算値が所定範囲内に収まるようなホッパ15,16の組合せを導出することをいう。
【0052】
組合せ演算の結果、数個のホッパ15,16が選択されると、選択されたホッパ15,16の排出口を開閉するゲート15a,16aが開かれ、当該ホッパ15,16内のポテトチップが集合排出シュート17内へと排出される。そして、空になったホッパ15,16内には、順次、その上方のホッパ14,15から新たなポテトチップが補充される。
【0053】
以上により、所定重量のポテトチップが集合排出シュート17内で集合することになる。集合排出シュート17内を滑り落ちながら集合したポテトチップは、集合排出シュート17の排出口の真下に配置されている製袋包装機20に供給される。
【0054】
(4)製袋包装機
図4に示すように、製袋包装機20は、フィルムロールを有するフィルム供給機構(図示されない)と、フィルム供給機構から繰り出されるシート状のフィルムFを筒状に成形する成形機構22と、成形機構22により筒状に成形されたフィルムF(以下、筒状フィルムFcという)を下方に搬送する搬送機構23と、筒状フィルムFcの重なり部分を縦方向にシールする縦シール機構24と、筒状フィルムFcの袋の上下端となる部分を横方向にシールする横シール機構25と、袋にエアを封入するエア封入機構26と、袋に不活性ガスを封入する不活性ガス封入機構27と、シート状のフィルムFの袋のラベルエリアとなる部分にラベル情報を印字する印字機構28と、製袋包装機20の動作を制御する制御部20Aとを備えている。
【0055】
成形機構22は、チューブ22aと、フォーマ22bとを有している。チューブ22aは、筒状の部材であり、縦方向に延びており、上下端が開口しおり、フォーマ22bに固定されている。チューブ22aの上端の開口には、組合せ計量機10から所定重量ずつ落下してくるポテトチップが投入される。フォーマ22bは、チューブ22aの上端あたりを取り囲むように配置されている。フィルム供給機構から送られてくるシート状のフィルムFは、フォーマ22bとチューブ22aとの隙間を通り抜けながらチューブ22aの外側表面に巻きつけられ、筒状に成形される。
【0056】
搬送機構23は、一対のプルダウンベルト23a,23bを有している。プルダウンベルト23a,23bは、チューブ22aを基準として左右対称に配置されており、チューブ22aに巻きついた状態の筒状フィルムFcに当接し、筒状フィルムFcを吸着しながら下方に搬送する。
【0057】
縦シール機構24は、チューブ22aに沿って縦方向に延びるように配置されており、ヒータと、ヒータにより加熱されるシール面とを有している。縦シール機構24は、チューブ22aに巻きついた状態の筒状フィルムFcの縦方向に延びる重なり部分を、シール面により一定の加圧力でチューブ22aの外側表面に押しつけながら熱シールする。
【0058】
横シール機構25は、チューブ22aの下方に配置されており、一対のシールジョー25a,25aを有している。シールジョー25a,25aは、それぞれヒータと、ヒータにより加熱されるシール面とを有している。シールジョー25a,25aは、適当なタイミングで旋回しつつ、互いに近接したり離反したりするように水平方向に移動し、シール面により筒状フィルムFcを挟み込む動作を行う。筒状フィルムFcのシール面により挟み込まれた部分は、横方向に熱シールされる。同時に、一方のシールジョー25aに内蔵されているカッター(図示せず)により、横シールされた部分が横方向に切断され、先行する袋と後続の袋とが切り離される。また、横シールされるタイミングで、ポテトチップの固まりが組合せ計量機10からチューブ22a内を通り抜けて落下してくる。
【0059】
エア封入機構26は、横シール機構25の近傍に配置さている。エア封入機構26は、横シールにより封止される袋に一定の膨らみを持たせるべく、筒状フィルムFcが横シールされる直前に、筒状フィルムFcの中にエアを封入する。
【0060】
不活性ガス封入機構27は、横シール機構25の近傍に配置さている。不活性ガス封入機構27は、横シールにより封止される袋内のポテトチップの劣化を防止すべく、筒状フィルムFcが横シールされる直前に、筒状フィルムFcの中に不活性ガス(窒素ガス)を封入する。
【0061】
印字機構28は、フィルム供給機構と成形機構22との間の、フィルムFが平面的に搬送される場所付近に配置されており、印字ヘッド28aを有している。印字ヘッド28aは、フィルムFと一定の距離を保つ基本位置と、フィルムFに当接する印字位置との間を往復運動する。印字ヘッド28aは、印字位置にある時に、フィルムFにラベル情報を印字する。印字ヘッド28aの往復運動のタイミングは、印字ヘッド28aが印字位置にある時にフィルムFの袋のラベルエリアとなる部分に正確に当接するよう、制御部20Aにより制御される。
【0062】
(5)シールチェッカ
図5に示すように、シールチェッカ30は、搬送コンベア31と、袋ならし機構32と、厚み検出機構33と、シールチェッカ30の動作を制御する制御部30Aとを備えている。
【0063】
シールチェッカ30は、製袋包装機20から搬送されてくる商品の袋をその厚み方向に加圧し、加圧時の袋の厚みを検出し、その厚みに基づいて袋が密封されているか否かを判断する。
【0064】
搬送コンベア31は、製袋包装機20とケースパッカ40との間を連結している。
【0065】
袋ならし機構32は、押圧部材32aを有している。押圧部材32aは、搬送コンベア31上を搬送されていく袋を加圧し、袋全体を平らにならし、一定の厚みに整える。
【0066】
厚み検出機構33は、袋ならし機構32により一定の厚みに整えられた袋を加圧する押圧部材33aと、押圧部材33aを支持するL字形の平行リンク33bと、平行リンク33bを回転させることにより、押圧部材33aを搬送コンベア31に対し接近および離間させるサーボモータ33cと、サーボモータ33cの角度変位に応じた袋の厚みを検出する厚みセンサ(図示されない)とを有している。
【0067】
制御部30Aは、厚みセンサの出力信号に基づいて、袋の厚みが所定の範囲内に収まっているか否かを判断する。所定の範囲外であると判断される場合には、袋のシール不良によるエア洩れ、又はエア充填量の過不足があると判断されるため、その旨を示す不良信号を下流側の振分機構(図示されない)に送信する。振分機構は、シールチェッカ30からの不良信号に従って、不良品を不良品回収コンベア(図示されない)に振り分ける。
【0068】
(6)ケースパッカ
ケースパッカ40は、集積機構41と、プッシャ(図示されない)と、箱詰め台42と、封かん機構43と、ケースパッカ40の動作を制御する制御部40Aとを備えている。
【0069】
集積機構41は、シールチェッカ30による検査に合格した商品を順次受け取り、所定個数の商品を整列させて一群の商品とする。
【0070】
プッシャは、一群の商品を集積機構41から順次受け取り、箱詰め台42上に置かれている段ボール箱に押し込んでいく。1つの段ボール箱には、所定段数の一群の商品が収容される。
【0071】
箱詰め台42上には、段ボール箱がその開口をプッシャに向けた状態でセットされる。箱詰め台42は、プッシャにより押し込まれる一群の商品の段数に応じて高さが切り換えられる。
【0072】
封かん機構43は、箱詰めが完了した状態の段ボール箱を封かんする。
【0073】
(7)重量チェッカ
重量チェッカ50は、搬送コンベア51と、ロードセル52と、重量チェッカ50の動作を制御する制御部50Aとを備えている。
【0074】
搬送コンベア51は、ケースパッカ40と振分機構(図示されない)との間を連結している。
【0075】
ロードセル52は、搬送コンベア51上を搬送されていく段ボール箱の重量を計量する。
【0076】
制御部50Aは、ロードセル52の出力信号に基づいて、段ボール箱の重量が所定の範囲内に収まっているか否かを判断する。所定の範囲外であると判断される場合には、その旨を示す不良信号を下流側の振分機構(図示されない)に送信する。振分機構は、重量チェッカ50からの不良信号に従って、不良箱を不良箱回収コンベア(図示されない)に振り分ける。
【0077】
(8)印字処理
以下、ポテトチップの袋のラベルエリアに商品に関する情報(以下、ラベル情報)を印字する印字処理について説明する。ラベル情報には、商品の識別番号、値段、内容量(ポテトチップの重量)(g)、原材料(ポテトチップの原材料)、賞味期限、CO2排出量(g−CO2e)、バーコード等の情報が含まれる。商品のCO2排出量とは、商品が製造工場100から出荷されるまでに排出するCO2量である。ラベル情報の内容は、装置1〜8,10,20,30,40,50が商品の加工を行っている裏で、コントローラ80の制御部82により決定され、製袋包装機20の制御部20Aに送信される。制御部20Aは、制御部82から受信したラベル情報を袋のラベルエリアに印字するよう、印字機構28を制御する。
【0078】
まず、装置1〜8,10,20,30,40,50を駆動する前に、オペレータはコントローラ80の入力部83を操作し、ラベル情報を決定するのに必要なプリセット情報をコントローラ80の商品マスタデータベース85e内に登録する。続いて、オペレータが入力部83を操作し、装置1〜8,10,20,30,40,50の駆動を命じると、制御部82は、装置1〜8,10,20,30,40,50の動作履歴等を参照しつつ、個々の商品のラベル情報をリアルタイムに決定していく。
【0079】
ラベル情報に含まれる項目の具体的な値は、以下のようにして決定される。
【0080】
(8−1)商品の識別番号
制御部82は、所定のルールに従って、個々の商品の識別番号を採番する。
【0081】
(8−2)商品の値段、内容量および原材料
制御部82は、商品マスタデータベース85e内にプリセット情報として登録されている商品の値段、内容量および原材料の値を読み出し、それぞれ商品の値段、内容量および原材料に関するラベル情報とする。同じ種類の商品の値段、内容量および原材料に関するラベル情報は、同じとされる。従って、同じ種類の商品については、同じ種類の商品のうち最初の商品が製造される時に、商品の値段、内容量および原材料の値が商品マスタデータベース85e内から読み出されるが、2番目以降の商品の製造時には、RAMに展開されている商品の値段、内容量および原材料の値が利用される。
【0082】
(8−3)商品の賞味期限
制御部82は、商品マスタデータベース85e内にプリセット情報として登録されている商品の賞味期間の値を読み出し、当該賞味期間を現在の日付に加算し、当該加算値を商品の賞味期限に関するラベル情報とする。同日に製造される同じ種類の商品の賞味期限は、同じとされる。従って、同日に製造される同じ種類の商品については、同日に製造される同じ種類の商品のうち最初の商品が製造される時に、商品の賞味期間の値が商品マスタデータベース85e内から読み出されるが、2番目以降の商品の製造時には、RAMに展開されている商品の賞味期間の値が利用される。
【0083】
(8−4)商品のCO2排出量
制御部82は、以下の式1〜式5に従って、個々の商品のCO2排出量を算出する。
【0084】
「商品のCO2排出量」=「ポテトチップのCO2排出量」+「フィルムのCO2排出量」+「段ボール箱のCO2排出量」+「前段工程におけるCO2排出量」+「製袋包装機におけるCO2排出量」+「後段工程におけるCO2排出量」・・・(式1)
「ポテトチップのCO2排出量」=「じゃがいものCO2排出量」+「シーズニングパウダのCO2排出量」・・・(式2)
「じゃがいものCO2排出量」=(「じゃがいもの単位重量当たりのCO2排出量」×「じゃがいもの重量」)/「じゃがいもの単位重量」・・・(式3)
「シーズニングパウダのCO2排出量」=(「シーズニングパウダの単位重量当たりのCO2排出量」×「シーズニングパウダの重量」)/「シーズニングパウダの単位重量」・・・(式4)
「フィルムのCO2排出量」=(「フィルムの単位重量当たりのCO2排出量」×「フィルムの重量」)/「フィルムの単位重量」・・・(式5)
【0085】
式1の「段ボール箱のCO2排出量」としては、プリセット情報が利用される。
【0086】
式1の「前段工程におけるCO2排出量」とは、クレートダンパ1、ピーラ2、インスペクションテーブル3、スライサ4、ブランチャ5、フライヤ6、味付け装置7、ファストバック8および組合せ計量機10における処理の工程で排出されるCO2量であり、本実施形態では、装置1〜8,10における電力使用量、水道使用量および油使用量をCO2排出量に換算した値を合算したものである。前段工程におけるCO2排出量は、装置1〜8,10の動作時にリアルタイムに算出される。具体的には、装置1〜8,10における電力使用量、水道使用量および油使用量を計測する計測器(電力計、水道計、油のタンクの水位計)を装置1〜8,10に据え付ける。計測器の計測値は、装置1〜8,10の制御部1A〜8A,10Aからコントローラ80の制御部82に送信される。制御部82は、当該計測値をCO2排出量に換算し、当該換算値を合算する。なお、リアルタイムの電力使用量、水道使用量および油使用量とは、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量、水道使用量および油使用量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値である。また、商品の製造を開始した直後においては、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量、水道使用量および油使用量が得られないため、前日の電力使用量、水道使用量および油使用量から当日の電力使用量、水道使用量および油使用量を予測し、利用する。前日の電力使用量、水道使用量および油使用量としては、プリセット情報が利用される。
【0087】
式1の「製袋包装機20におけるCO2排出量」とは、製袋包装機20における処理の工程で排出されるCO2量であり、本実施形態では、製袋包装機20における電力使用量、ポテトチップの劣化を防止すべく商品の袋に封入される不活性ガス量、および商品の袋に一定の膨らみを持たせるべく袋に封入されるエア量をCO2排出量に換算した値を合算したものである。なお、製袋包装機20における電力量は、主としてヒータやモータ等で消費される。製袋包装機20におけるCO2排出量は、製袋包装機20の動作時にリアルタイムに算出される。具体的には、製袋包装機20における電力使用量を計測する計測器(電力計)を製袋包装機20に据え付ける。計測器の計測値、不活性ガス量およびエア量を示す制御データは、製袋包装機20の制御部20Aからコントローラ80の制御部82に送信される。制御部82は、当該計測値、不活性ガス量およびエア量をCO2排出量に換算し、当該換算値を合算する。なお、リアルタイムの電力使用量、不活性ガス量およびエア量とは、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量、不活性ガス量およびエア量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値である。また、商品の製造を開始した直後においては、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量、不活性ガス量およびエア量が得られないため、前日の電力使用量、不活性ガス量およびエア量から当日の電力使用量、不活性ガス量およびエア量を予測し、利用する。前日の電力使用量、不活性ガス量およびエア量としては、プリセット情報が利用される。
【0088】
式1の「後段工程におけるCO2排出量」とは、シールチェッカ30、ケースパッカ40および重量チェッカ50における処理の工程で排出されるCO2量であり、本実施形態では、装置30,40,50における電力使用量をCO2排出量に換算した値を合算したものである。後段工程におけるCO2排出量は、装置30,40,50の動作時にリアルタイムに算出される。具体的には、装置30,40,50における電力使用量を計測する計測器(電力計)を装置30,40,50に据え付ける。計測器の計測値は、装置30,40,50の制御部30A,40A,50Aからコントローラ80の制御部82に送信される。制御部82は、当該計測値をCO2排出量に換算し、当該換算値を合算する。なお、リアルタイムの電力使用量とは、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値である。また、商品の製造を開始した直後においては、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)における電力使用量が得られないため、前日の電力使用量から当日の電力使用量を予測し、利用する。前日の電力使用量としては、プリセット情報が利用される。
【0089】
式3の「じゃがいものCO2排出量」を算出するに当たり、「じゃがいもの単位重量当たりのCO2排出量」および「じゃがいもの単位重量」には、プリセット情報が代入される。「じゃがいもの重量」には、組合せ計量機10によるポテトチップの計量値から、商品1つ当たりに含まれるシーズニングパウダの量を引いた値が代入される。組合せ計量機10によるポテトチップの計量値は、組合せ計量機10の制御部10Aからコントローラ80の制御部82に送信される。商品1つ当たりに含まれるシーズニングパウダの量は、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)におけるシーズニングパウダの使用量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値である。
【0090】
式4の「シーズニングパウダのCO2排出量」を算出するに当たり、「シーズニングパウダの単位重量当たりのCO2排出量」および「シーズニングパウダの単位重量」には、プリセット情報が代入される。「シーズニングパウダの重量」には、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)におけるシーズニングパウダの使用量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値が代入される。
【0091】
式5の「フィルムのCO2排出量」を算出するに当たり、「フィルムの単位重量当たりのCO2排出量」および「フィルムの単位重量」には、プリセット情報が代入される。「フィルムの重量」には、直前の所定の時間間隔(5分、10分など)におけるフィルムの使用量を当該時間間隔で製造された商品の数で割った値が代入される。
【0092】
(8−5)バーコード
制御部82は、所定のルールに従って、個々の商品の識別番号、値段、内容量、原材料、賞味期限、CO2排出量等の情報をコード化し、バーコードを作成する。
【0093】
(9)変形例
(9−1)
製造工場100における装置群の構成は、上記したものに限られない。例えば、製袋包装機20の下流側に、X線検査装置および金属検査装置の両方又は一方を追加してもよい。その場合、後段工程におけるCO2排出量には、X線検査装置および金属検査装置における処理の工程で排出されるCO2量(電力使用量をCO2排出量に換算した値等)を含ませるのが好ましい。
【0094】
(9−2)
製造工場100で製造される商品は、もちろんポテトチップでなくともよい。ポテトチップ以外の商品を製造するのであれば、製造工場100における装置群の構成は、上記したものと少なくとも一部が異なり得る。しかし、上記のCO2排出量の算出処理等を適宜改変することにより、本発明の思想は、ポテトチップ以外の商品を製造する製造工場100内のシステムにも同様に適用される。
【0095】
(9−3)
CO2排出量の単位としては、g−CO2e、g−CO2、g−CO2eq等、任意の単位を用いることができる。
【0096】
(9−4)
本発明は、ICタグが付される商品にも適用可能である。具体的には、印字機構28の代わりにICタグライタを設置し、商品のICタグに上記ラベル情報と同様の情報を記憶させるようにすればよい。
【0097】
また、商品のラベルエリアに商品の識別番号を印字し、又は商品のICタグに商品の識別番号を記憶させ、制御部82により算出される商品のCO2排出量を商品の識別番号に関連付けて任意の記憶場所に格納するようにしてもよい。これにより、当該記憶場所にアクセス可能な端末であれば、商品のCO2排出量をその商品の識別番号をキーとして自由に読み出し、様々な場面で活用することができる。なお、任意の記憶場所とは、外部の端末内に存在していてもよい。
【0098】
(9−5)
印字機構28の配置される場所は、上記したものに限られない。例えば、シールチェッカ30、ケースパッカ40又は重量チェッカ50、あるいは装置20,30,40,50を連結する搬送コンベア等に配置することができる。
【0099】
印字機構28を上記実施形態よりも下流側に移動させる場合には、商品のCO2排出量に予測値として含ませた値を、予測値ではなく、実測値とすることが可能になる。例えば、上記実施形態では、不活性ガス量およびエア量を予測値としたが、個々の商品についての実測値としてもよい。
【0100】
(9−6)
シールチェッカ30および重量チェッカ50等の検査装置による検査の結果、出荷の対象から外れた不良品に係る商品のCO2排出量を、良品に係る商品のCO2排出量に含ませるようにしてもよい。例えば、ある時間間隔における不良品のCO2排出量を次の時間間隔において製造される商品の数(予測値)で割った値を、次の時間間隔において製造される商品のCO2排出量に分配し、含ませるようにしてもよい。
【0101】
(9−7)
ポテトチップのCO2排出量を、ポテトチップの重量の実測値に基づいて算出するのではなく、商品1つ当たりのポテトチップの重量の目標値に基づいて算出するようにしてもよい。
【0102】
(9−8)
コントローラ80によるラベル情報の内容の決定処理の全部又は一部を、制御部10A,20A,30A,40A,50A等により実行するようにしてもよい。
【0103】
(9−9)
様々な要因のCO2排出量を考慮するための「その他のCO2排出量」をプリセット情報として登録できるようにし、様々な要因のCO2排出量を商品のCO2排出量に含ませるようにしてもよい。
【0104】
(9−10)
原材料が製造工場100に入荷するまでのCO2排出量(以下、工場入荷前CO2排出量)を、商品のCO2排出量に含ませるようにしてもよい。工場入荷前CO2排出量としては、原材料の生産過程でのCO2排出量、原材料が製造工場100に入荷してくるまでの運送時のCO2排出量等が考えられる。
【0105】
第1の態様としては、工場入荷前CO2排出量をプリセット情報として登録しておき、商品のCO2排出量に含ませるようにしてもよい。
【0106】
第2の態様としては、例えば、原材料の生産地の住所、製造工場100の住所、原材料の生産地と製造工場100との距離、運送時間、運送経路、運送履歴等の情報をプリセット情報として登録しておき、プリセット情報に基づいて工場入荷前CO2排出量を算出し、商品のCO2排出量に含ませるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
10 組合せ計量機(計量部)
20 製袋包装機(包装部)
28 印字機構(印字部)
80 コントローラ(算出部)
82 制御部
F フィルム(包材)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0108】
【特許文献1】特開2005−201787号公報
【特許文献2】特開2008−273540号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の内容物の重量を計量する計量部と、
前記内容物の重量に基づいて、前記内容物の温室効果ガスの排出量である内容物排出量を算出し、前記内容物排出量を含む前記商品の温室効果ガスの排出量である商品排出量を算出する算出部と、
前記商品のラベルエリアに前記商品排出量を印字する印字部と、
を備える、計量システム。
【請求項2】
商品の内容物を包材により包装する包装部と、
前記内容物の温室効果ガスの排出量である内容物排出量および前記包材の温室効果ガスの排出量である包材排出量を含む、商品の温室効果ガスの排出量である商品排出量を算出する算出部と、
前記商品のラベルエリアに前記商品排出量を印字する印字部と、
を備える、包装システム。
【請求項3】
前記内容物の重量を計量する計量部、
をさらに備え、
前記算出部は、前記内容物の重量に基づいて、前記内容物排出量を算出する、
請求項2に記載の包装システム。
【請求項4】
前記算出部は、前記包装部における電力使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、前記商品排出量に含ませる、
請求項2又は3に記載の包装システム。
【請求項5】
前記包装部は、前記包材により形成される袋内にガスを充填し、
前記算出部は、前記ガスの使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、前記商品排出量に含ませる、
請求項2から4のいずれかに記載の包装システム。
【請求項6】
前記商品を加工する加工部、
をさらに備え、
前記算出部は、前記加工部における加工処理時の温室効果ガスの排出量である加工排出量を、前記商品排出量に含ませる、
請求項2から5のいずれかに記載の包装システム。
【請求項7】
前記算出部は、前記加工部における前記加工処理時の電力使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、前記加工排出量に含ませる、
請求項6に記載の包装システム。
【請求項8】
前記加工部は、前記加工処理時に水又は油を使用し、
前記算出部は、前記加工部における前記加工処理時の水道使用量又は油使用量から換算される温室効果ガスの排出量を、前記加工排出量に含ませる、
請求項6又は7に記載の包装システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−191074(P2011−191074A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55138(P2010−55138)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】