説明

計量装置

【課題】コンベア速度が過剰に大きく設定されることに起因する計量精度の低下を回避し得る、計量装置を得る。
【解決手段】計量装置1は、物品Qを搬送する計量コンベア3と、計量コンベア3上を搬送されている物品Qの重量を計量する計量部5と、計量コンベア3に供給される複数の物品Q間の距離に関する物品間隔L2を検出する物品間隔検出部10と、過去の所定期間内に物品間隔検出部10によって取得された複数の物品間隔L2を記憶する記憶部12と、複数の物品間隔L2に基づいて、計量コンベア3に設定されている物品搬送速度V2の変更の可否を判定する判定部11と、判定部11によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度V2の変更の要否に関する案内を、検査能力に関する情報とともに提示する表示部7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1に示されるように、計量装置においては、上流装置から計量コンベアに物品が間欠的に供給される。ここで、計量コンベア上に複数の物品が同時に載置されると正確な計量が行えないため(いわゆる二個乗りエラー)、供給されてくる物品同士の距離間隔(物品間隔)を踏まえて、計量コンベアのコンベア速度が設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭61−14047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二個乗りエラーを回避すべく、計量コンベアのコンベア速度が過剰に大きく設定される場合がある。コンベア速度が大きいと、計量装置の処理能力(単位時間あたりに処理可能な物品数)は向上するが、その一方で、各物品が計量コンベア上に載置されている期間が短くなり、それに伴って計量可能時間も短くなるため、計量精度が低下する。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、コンベア速度が過剰に大きく設定されることに起因する計量精度の低下を回避し得る、計量装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る計量装置は、物品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段上を搬送されている物品の重量を計量する計量手段と、前記搬送手段に供給される複数の物品間の距離に関する物品間隔を検出する検出手段と、過去の所定期間内に前記検出手段によって取得された複数の物品間隔を記憶する第1の記憶手段と、前記複数の物品間隔に基づいて、前記搬送手段に設定されている物品搬送速度の変更の可否を判定する判定手段と、前記判定手段によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度の変更に関する案内を、検査能力に関する情報とともに提示する提示手段とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
第1の態様に係る計量装置によれば、判定手段は、第1の記憶手段に記憶されている複数の物品間隔に基づいて、物品搬送速度の変更の可否を判定する。そして、提示手段は、判定手段によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度の変更に関する案内を、検査能力に関する情報とともに提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度の変更に関する案内とともに提示された検査能力を参照しながら、搬送手段の物品搬送速度を変更するか否かを決定することが可能となる。
【0008】
本発明の第2の態様に係る計量装置は、第1の態様に係る計量装置において特に、前記判定手段は、前記複数の物品間隔に基づいて物品搬送速度の変更候補を求め、前記提示手段は、当該変更候補の物品搬送速度を、当該変更候補の物品搬送速度を採用した場合の前記検査能力に関する情報とともに提示することを特徴とするものである。
【0009】
第2の態様に係る計量装置によれば、判定手段は、複数の物品間隔に基づいて物品搬送速度の変更候補を求め、提示手段は、当該変更候補の物品搬送速度を、当該変更候補の物品搬送速度を採用した場合の検査能力に関する情報とともに提示する。従って例えば、ユーザは、変更候補の物品搬送速度を採用しても計量精度が許容範囲から逸脱しない場合には物品搬送速度を変更し、一方、変更候補の物品搬送速度を採用すると計量精度が許容範囲から逸脱する場合には物品搬送速度を変更しない、という運用が可能となる。
【0010】
本発明の第3の態様に係る計量装置は、第2の態様に係る計量装置において特に、前記検査能力に関する情報には、計量精度に関する情報が含まれることを特徴とするものである。
【0011】
第3の態様に係る計量装置によれば、提示手段は、変更候補の物品搬送速度とともに、当該変更候補の物品搬送速度を採用した場合の計量精度に関する情報を提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度の変更が計量精度に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度を変更するか否かを判断することができる。つまり、ユーザは、物品搬送速度及び計量精度という複数の要素を勘案しつつ、物品搬送速度の変更の要否を検討することが可能となる。
【0012】
本発明の第4の態様に係る計量装置は、第3の態様に係る計量装置において特に、前記検査能力に関する情報には、稼働率及び実処理能力の少なくとも一方に関する情報がさらに含まれることを特徴とするものである。
【0013】
第4の態様に係る計量装置によれば、提示手段は、変更候補の物品搬送速度及びそれに対応する計量精度とともに、当該変更候補の物品搬送速度を採用した場合の稼働率及び/又は実処理能力に関する情報を提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度の変更が計量精度、稼働率、実処理能力に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度を変更するか否かを判断することができる。つまり、ユーザは、物品搬送速度、計量精度、稼働率、実処理能力という複数の要素を総合的に勘案しつつ、物品搬送速度の変更の要否を検討することが可能となる。
【0014】
本発明の第5の態様に係る計量装置は、第3又は第4の態様に係る計量装置において特に、前記判定手段は、予め求められた物品搬送速度と計量精度との対応関係に基づいて、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の計量精度を求めることを特徴とするものである。
【0015】
第5の態様に係る計量装置によれば、判定手段は、予め求められた物品搬送速度と計量精度との対応関係に基づいて、変更候補の物品搬送速度を採用した場合の計量精度を求める。このように、物品搬送速度と計量精度との対応関係を関数式又はデータテーブルとして予め規定しておくことにより、提示手段は、変更候補の物品搬送速度を採用した場合の検査能力を直ちに提示することが可能となる。
【0016】
本発明の第6の態様に係る計量装置は、第2〜第5のいずれか一つの態様に係る計量装置において特に、前記提示手段は、前記変更候補の物品搬送速度とともに、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率に関する情報をさらに提示することを特徴とするものである。
【0017】
第6の態様に係る計量装置によれば、提示手段は、変更候補の物品搬送速度とともに、変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率に関する情報をさらに提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度の変更が不良率に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度を変更するか否かを判断することができる。例えば、物品搬送速度を変更することによって不良率が現在の値よりも下がる場合には物品搬送速度を変更し、一方、物品搬送速度を変更することによって不良率が現在の値よりも上がる場合には物品搬送速度を変更しない、という運用が可能となる。
【0018】
本発明の第7の態様に係る計量装置は、第6の態様に係る計量装置において特に、前記計量手段によって取得された計量データに対してフィルタ処理を実行するデータ処理手段と、前記所定期間内に前記計量手段によって取得された、前記複数の物品に関する複数の計量データを記憶する第2の記憶手段とをさらに備え、前記データ処理手段は、前記変更候補の物品搬送速度に対応するフィルタを用いて、前記複数の計量データに対してフィルタ処理を実行し、前記判定手段は、当該フィルタ処理の結果に基づいて、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率を求めることを特徴とするものである。
【0019】
第7の態様に係る計量装置によれば、データ処理手段は、変更候補の物品搬送速度に対応するフィルタを用いて、第2の記憶手段に記憶されている複数の計量データに対してフィルタ処理を実行する。そして、判定手段は、当該フィルタ処理の結果に基づいて、変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率を求める。物品搬送速度を変更することによってフィルタが変更され、フィルタを変更することによって計量精度が変化するが、第2の記憶手段に記憶しておいた複数の計量データを対象として変更後のフィルタを用いて再検査を行うことにより、フィルタ変更後の不良率を正確に求めることが可能となる。
【0020】
本発明の第8の態様に係る計量装置は、第2〜第7のいずれか一つの態様に係る計量装置において特に、前記判定手段は、前記変更候補の物品搬送速度を、前記複数の物品間隔の最小値に対応する物品搬送速度よりも小さい値に設定可能であることを特徴とするものである。
【0021】
第8の態様に係る計量装置によれば、判定手段は、変更候補の物品搬送速度を、複数の物品間隔の最小値に対応する物品搬送速度よりも小さい値に設定可能である。物品搬送速度をより小さい値に設定することによって、計量可能時間がより長くなるため、計量精度をより向上することができる。物品搬送速度を、複数の物品間隔の最小値に対応する物品搬送速度よりも小さい値に変更した場合には、二個乗りエラーが発生する可能性がある。従って、第8の態様に係る計量装置は、二個乗りエラーの回避よりも計量精度の向上を優先したい場合に特に有効な手段となる。また、二個乗りエラーの増加数よりも、計量精度の向上に起因して減少した不良数のほうが多ければ、全体として不良率を低下させることができる。
【0022】
本発明の第9の態様に係る計量装置は、第2〜第8のいずれか一つの態様に係る計量装置において特に、現在設定されている物品搬送速度を、前記判定手段によって求められた前記変更候補の物品搬送速度に変更する変更手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0023】
第9の態様に係る計量装置によれば、変更手段によって物品搬送速度が適正値に自動的に変更されるため、常に適正な物品搬送速度で計量を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、物品搬送速度が過剰に大きく設定されることに起因する計量精度の低下を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る計量装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】制御部の構成の一部を示すブロック図である。
【図3】制御部の構成の一部を示すブロック図である。
【図4】一つの物品に関する計量において取得された計量データを示す図である。
【図5】複数の物品に関する計量値の分布を示すヒストグラムである。
【図6】複数の物品に関する計量値の分布を示すヒストグラムである。
【図7】第1の実施の形態の変形例に係る制御部の構成の一部を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る制御部の構成の一部を示すブロック図である。
【図9】フィルタ時間が異なる複数のローパスフィルタを用いて、重量値が異なる複数の物品について計量を行った結果の一例を示すグラフである。
【図10】表示部における表示内容の第1の例を示す図である。
【図11】表示部における表示内容の第2の例を示す図である。
【図12】表示部における表示内容の第3の例を示す図である。
【図13】表示部における表示内容の第4の例を示す図である。
【図14】第2の実施の形態の変形例に係る制御部の構成の一部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る計量装置1の構成を概略的に示す図である。計量装置1は、取り込みコンベア2、計量コンベア3、振り分けコンベア4、ロードセル等の計量部5、コンピュータ等の制御部6、タッチパネル機能付きの液晶表示装置等の表示部7、及び、フォトセンサ8を備えている。計量部5は、計量コンベア3上を搬送されている物品Qの重量を計量する。フォトセンサ8は、取り込みコンベア2から計量コンベア3に受け渡される物品Qを検出する。取り込みコンベア2の上流には、上流装置の搬送コンベア9が配置されている。
【0028】
取り込みコンベア2には、搬送コンベア9から複数の物品Qが間欠的に供給される。同様に、計量コンベア3には、取り込みコンベア2から複数の物品Qが間欠的に供給され、振り分けコンベア4には、計量コンベア3から複数の物品Qが間欠的に供給される。取り込みコンベア2、計量コンベア3、及び振り分けコンベア4の物品搬送速度(コンベア速度)V2は、搬送コンベア9の物品搬送速度V1よりも大きく設定されている。従って、取り込みコンベア2、計量コンベア3、又は振り分けコンベア4上を搬送されている複数の物品Q間の距離(物品間隔L2)は、搬送コンベア9上を搬送されている複数の物品Q間の物品間隔L1よりも大きくなる。
【0029】
図2は、制御部6の構成の一部を示すブロック図である。制御部6は、物品間隔検出部10、判定部11、及び、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶部12を有している。物品間隔検出部10には、フォトセンサ8から物品検出信号S2が入力される。物品間隔検出部10は、物品検出信号S2に基づいて、計量コンベア3上に供給される複数の物品Q間の物品間隔L2を検出する。物品間隔L2にはある程度のばらつきが生じるため、物品間隔検出部10は、フォトセンサ8から物品検出信号S2が入力される度に、物品間隔L2の検出処理を実行する。物品間隔検出部10によって検出された物品間隔L2に関する情報は、データS4として記憶部12に記憶される。記憶部12には、直近の所定期間内に物品間隔検出部10によって取得された、複数の物品間隔L2に関する複数のデータS4が蓄積されている。
【0030】
判定部11は、記憶部12から読み出した複数のデータS4に基づいて、現在設定されている物品搬送速度V2を変更可能か否かの判定処理を実行する。上記の通り、二個乗りエラーを回避すべく、物品搬送速度V2が過剰に大きく設定されている場合がある。物品搬送速度V2が大きいと、計量装置1の処理能力(単位時間あたりに処理可能な物品数)は向上するが、その一方で、各物品Qが計量コンベア3上に載置されている期間が短くなり、それに伴って計量可能時間も短くなるため、計量精度が低下する。
【0031】
計量装置1の処理能力は、物品搬送速度V2に比例し、物品間隔L2と物品長Mとの和に反比例する。従って、例えば、記憶部12に記憶されている物品間隔L2の平均値が、当初に想定されていた物品間隔L2の平均値よりも大きく、物品搬送速度V2をより小さい値に設定しても所望の処理能力を確保できる場合には、判定部11は、物品搬送速度V2を現在の設定値よりも小さい値に変更可能であると判定する。
【0032】
また、例えば、記憶部12に記憶されている物品間隔L2の最小値が、当初に想定されていた物品間隔L2の最小値よりも大きく、物品搬送速度V2をより小さい値に設定しても二個乗りエラーが発生しない場合には、判定部11は、物品搬送速度V2を現在の設定値よりも小さい値に変更可能であると判定する。
【0033】
但し、二個乗りエラーの回避よりも計量精度の向上が優先される場合には、判定部11は、物品搬送速度V2を、記憶部12に記憶されている物品間隔L2の最小値に対応する物品搬送速度よりも小さい値に変更することも可能である。物品搬送速度V2をより小さい値に設定することによって、計量可能時間がより長くなるため、計量精度をより向上することができる。なお、二個乗りエラーの増加数よりも、計量精度の向上に起因して減少した不良数のほうが多ければ、全体として不良率を低下させることができる。
【0034】
判定部11は、物品搬送速度V2を変更可能であると判定した場合には、物品搬送速度V2を変更するか否かをユーザに問い合わせるべく、所定の文字又は画像等の確認メッセージ(つまり、物品搬送速度の変更に関する案内)を表示部7(提示手段)に表示させるためのデータS3を、表示部7に送出する。
【0035】
図3は、制御部6の構成の一部を示すブロック図である。制御部6は、AD変換部20、データ処理部21、及び、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶部22を有している。AD変換部20には、計量部5から計量信号S1が入力される。AD変換部20は、アナログ信号である計量信号S1をディジタルデータである計量データS5に変換して出力する。計量データS5は、データ処理部21及び記憶部22に入力される。
【0036】
図4は、一つの物品Qに関する計量において取得された計量データS5を示す図である。図4に示すように、計量データS5は、様々な周波数成分を有するディジタル値として与えられる。
【0037】
データ処理部21は、AD変換部20から入力された計量データS5に対して、ローパスフィルタ23Aを用いたフィルタ処理を実行する。そして、制御部6は、フィルタ処理後の計量データS5に基づいて、物品Qの計量値が適正範囲に含まれているか否かを判定する。具体的には、物品Qの重量値に関する許容下限値AL及び許容上限値AH(図5,6参照)が予め設定されており、制御部6は、計量データS5で表される物品Qの計量値と、許容下限値AL及び許容上限値AHとを比較することにより、物品Qの良/不良を判定する。
【0038】
また、記憶部22は、直近の所定期間内にAD変換部20から入力された、複数の物品Qに関する複数の計量データS5を蓄積する。
【0039】
判定部11が物品搬送速度V2の変更の可否を判定するにあたり、データ処理部21は以下の処理を実行する。つまり、データ処理部21は、記憶部22に蓄積されている複数の計量データS5を読み出す。そして、各計量データS5に対して、変更候補の物品搬送速度V2に応じたローパスフィルタ23Bを用いて、フィルタ処理を実行する。ローパスフィルタ23Bを用いたフィルタ処理後の計量データS6は、判定部11に入力される。
【0040】
一般的に、カットオフ周波数の高いローパスフィルタは、応答速度は速いが、オーバーシュートが大きいために安定しにくいという特性を有している。一方、カットオフ周波数の低いローパスフィルタは、応答速度は遅いが、オーバーシュートが小さいために安定しやすいという特性を有している。従って、物品搬送速度V2を小さくできることによって長い計量可能時間を確保できる場合には、カットオフ周波数の低いローパスフィルタを用いることにより、計量精度を高めることができる。なお、ディジタルフィルタにおいては、フィルタ係数の設定値を変更することによって、様々な特性のローパスフィルタを実現することが可能である。
【0041】
判定部11は、データ処理部21から入力された計量データS6に基づいて、物品Qの計量値が適正範囲に含まれているか否かを判定する。具体的には、計量データS6で表される物品Qの計量値と、許容下限値AL及び許容上限値AHとを比較することにより、物品Qの良/不良を判定する。
【0042】
図5は、ローパスフィルタ23Aを用いてフィルタ処理が実行された場合における、複数の物品Qに関する計量値の分布を示すヒストグラムである。また、図6は、ローパスフィルタ23Bを用いてフィルタ処理が実行された場合における、複数の物品Qに関する計量値の分布を示すヒストグラムである。図5,6に示した例によると、カットオフ周波数の低いローパスフィルタ23Bを用いた場合(図6)は、計量精度が向上したことに起因して、カットオフ周波数の高いローパスフィルタ23Aを用いた場合(図5)よりも不良率(全物品数のうち不良品数が占める割合)が低下していることが分かる。但し、計量精度が向上したことに起因して、上記とは逆に不良率が大きくなる場合もあり得る。
【0043】
判定部11は、ローパスフィルタ23Bを用いた場合の不良率を算出し、その不良率を、ローパスフィルタ23Aを用いた場合の不良率(つまり現在の不良率)と比較する。そして、物品搬送速度V2を変更することによって不良率が現在の値よりも小さくなる場合には、物品搬送速度V2を現在の設定値よりも小さい値に変更可能であると判定する。
【0044】
本実施の形態に係る計量装置1によれば、判定部11は、記憶部12に記憶されている複数の物品間隔L2に基づいて、物品搬送速度V2の変更の可否を判定する。そして、表示部7は、判定部11によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度V2の変更の要否に関する確認メッセージを表示する。従って、物品搬送速度V2が過剰に大きく設定されている場合には、ユーザは、表示部7に表示される確認メッセージによってその事実を知ることができるため、物品搬送速度V2の設定を変更するか否かを判断することが可能となる。
【0045】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、データ処理部21は、現在設定されているローパスフィルタ23Aとは異なるローパスフィルタ23Bを用いて、記憶部22に記憶されている複数の計量データS5に対してフィルタ処理を実行する。そして、判定部11は、ローパスフィルタ23Bを用いたフィルタ処理の結果(計量データS6)に基づいて、物品搬送速度V2の変更の可否を判定する。従って、物品搬送速度V2の変更に伴ってフィルタも変更され、フィルタの変更に伴って計量精度が変化する場合であっても、判定部11は、物品搬送速度V2の変更が計量精度に及ぼす影響を考慮しつつ、物品搬送速度V2の変更の可否を判定することが可能となる。
【0046】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、判定部11は、ローパスフィルタ23Bを用いたフィルタ処理の結果に基づいて物品の不良率を算出し、当該不良率に基づいて物品搬送速度V2の変更の可否を判定する。従って、物品搬送速度V2の変更に伴ってフィルタも変更され、フィルタの変更に伴って計量精度が変化し、計量精度の変化に伴って不良率が変化する場合であっても、判定部11は、物品搬送速度V2の変更が不良率に及ぼす影響を考慮しつつ、物品搬送速度V2の変更の可否を判定することが可能となる。
【0047】
なお、以上の説明では、物品搬送速度V2を現在の設定値より小さく変更する例について述べたが、大きく変更することも可能である。例えば、所望の不良率が十分に確保できている場合に、物品搬送速度V2を現在の設定値より大きく変更することによって、処理能力の向上を図ることができる。
【0048】
<変形例>
図7は、図2に対応させて、第1の実施の形態の変形例に係る制御部6の構成の一部を示すブロック図である。本変形例においては、図2に示した構成に設定変更部30が追加されている。設定変更部30には、判定部11によって求められた変更候補の物品搬送速度V2に関する情報が、データS7として入力される。設定変更部30は、取り込みコンベア2、計量コンベア3、及び振り分けコンベア4に対して制御信号S8を送出することにより、各コンベアの物品搬送速度V2を、現在の設定値から、データS7で与えられる変更候補の値に設定変更する。なお、この場合には、表示部7への確認メッセージの表示は省略することも可能である。
【0049】
本変形例に係る計量装置1によれば、設定変更部30によって物品搬送速度V2が適正値に自動的に変更されるため、常に適正な物品搬送速度V2で計量を行うことが可能となる。
【0050】
<第2の実施の形態>
図8は、図2に対応させて、本発明の第2の実施の形態に係る制御部6の構成の一部を示すブロック図である。図2に示した構成に記憶部40が追加されている。記憶部40には、計量装置1の検査能力に関する情報の一つとして、計量精度に関するデータS10が予め記憶されている。計量精度は、使用するローパスフィルタのカットオフ周波数が低いほど(つまりフィルタ時間が長いほど)向上し、カットオフ周波数が高いほど(つまりフィルタ時間が短いほど)低下する。また、計量精度は、物品の重量値によっても変動する。従って、フィルタ時間と物品の重量値とをパラメータとして計量精度を表す関数式を定義することができ、その関数式がデータS10として記憶部40に予め記憶されている。なお、計量コンベア3のコンベア長をLとすると、フィルタ時間Tは、物品長M及び物品搬送速度V2を用いて、T=(L−M)/V2で定義される。
【0051】
図9は、フィルタ時間が異なる複数のローパスフィルタを用いて、重量値が異なる複数の物品について計量を行った結果の一例を示すグラフである。グラフの横軸は物品の重量値であり、縦軸は計量誤差である。この例では、フィルタ時間が異なる三種類のローパスフィルタ(「短」「中」「長」)を使用している。また、重量値が異なる三種類の物品(「軽」「中」「重」)を使用している。グラフ上の各プロットは、100回の計量を行った際の計量誤差の平均値をそれぞれ示している。各ローパスフィルタに関して得られた複数個(この例では9個)のプロットを曲線近似することにより、各ローパスフィルタに関して、重量値をパラメータとする計量誤差の関数式が得られる。また、得られた複数の関数式をフィルタ時間をパラメータとして統合することにより、重量値及びフィルタ時間をパラメータとする計量誤差の関数式を定義することができる。このようにして定義された関数式が、データS10として記憶部40に記憶されている。なお、関数式に代えて、所定間隔の複数のフィルタ時間と各フィルタ時間における計量誤差との対応関係を表すデータテーブルを、所定間隔の複数の重量値に関して作成し、作成した複数のデータテーブルを、データS10として記憶部40に予め記憶しても良い。
【0052】
上記の通り、判定部11は、物品搬送速度V2を変更可能であると判定した場合には、物品搬送速度V2を変更するか否かをユーザに問い合わせるべく、物品搬送速度の変更に関する案内を表示部7に表示させるためのデータS3を、表示部7に送出する。
【0053】
図10は、表示部7における表示内容の第1の例を示す図である。表示部7には、設定されている物品Qの基準重量と、設定されている計量装置1の処理能力(設定処理能力)と、二個乗りエラーが生じない限界の物品間隔(二個乗り限界間隔)とが表示されている。また、表示部7には、物品搬送速度V2に相当するコンベア速度、物品間隔L2に相当する物品間隔、計量装置1の稼働率、計量装置1の実際の処理能力(実処理能力)、及び計量精度の各々に関して、現状の値と変更候補の値とが上下に並んで表示されている。ここで、稼働率、実処理能力、及び計量精度は、計量装置1の検査能力に関する情報である。なお、稼働率及び実処理能力を必ずしも表示する必要はなく、その一方又は双方の表示を省略することも可能である。
【0054】
コンベア速度の現状値としては、現在設定されている物品搬送速度V2の値が表示される。物品間隔の現状値としては、記憶部12に記憶されている複数のデータS4に基づいて、直近の所定期間内に検出された物品間隔L2の平均値と、その平均値からのばらつきの実測値とが表示される。稼働率の現状値としては、その所定期間内に検査が実行された物品Qの総数のうち、二個乗りエラーとならずに検査を実行できた物品Qの個数の割合が判定部11によって求められ、その値が表示される。実処理能力の現状値としては、二個乗りエラーとならずにその所定期間内に検査を実行できた物品Qの個数のカウント値に基づいて、計量装置1の実処理能力が判定部11によって求められ、その値が表示される。計量精度の現状値としては、基準重量の値と、コンベア速度の現状値に応じたフィルタ時間の値とに関して、これらの値に対応する計量誤差の値がデータS10に基づいて判定部11によって求められ、その値が表示される。
【0055】
物品間隔の変更候補値としては、物品間隔の適正値が判定部11によって求められ、その値が表示される。この例において判定部11は、変更後の物品間隔の平均値から3σ(σは標準偏差)を減じた値が二個乗り限界間隔に等しくなるその平均値の最小値(又はマージンを確保すべくそれよりも若干大きい値)を、物品間隔の適正値として算出する。そして、求めた適正値とその適正値からのばらつき(3σ)とを、物品間隔の変更候補値として表示する。
【0056】
コンベア速度の変更候補値としては、物品間隔の適正値を実現するための物品搬送速度V2の値が判定部11によって求められ、その値が表示される。稼働率の変更候補値としては、コンベア速度を変更候補値に変更した場合には適正値±3σの範囲内で二個乗りエラーは理論上生じないため、「100%」が表示される。実処理能力の変更候補値としては、設定処理能力に稼働率の変更候補値を乗じた値が判定部11によって求められ、その値が表示される。計量精度の変更候補値としては、基準重量の値と、コンベア速度の変更候補値に応じたフィルタ時間の値とに関して、これらの値に対応する計量誤差の値がデータS10に基づいて判定部11によって求められ、その値が表示される。
【0057】
また、表示部7には、「変更する?」と表示されたメッセージの下に、「YES」又は「NO」を選択するボタンが表示されている。ユーザが「YES」のボタンにタッチすると、コンベア速度が現状値から変更候補値に変更され、一方、「NO」のボタンにタッチすると、コンベア速度の現状値が維持される。
【0058】
図10に示した例によると、コンベア速度が100(m/分)に設定されている現状では、二個乗りエラーの発生に起因して稼働率が90(%)まで低下し、実処理能力が90(回/分)まで低下している。これに対して、コンベア速度を105(m/分)に変更した場合には、二個乗りエラーの発生が回避されることにより、稼働率が100(%)に回復し、実処理能力が設定処理能力に等しい100(回/分)に回復する。但し、コンベア速度を上げることにより、計量精度は、現状の±1.0(g)から±1.5(g)に低下する。
【0059】
図11は、表示部7における表示内容の第2の例を示す図である。図11に示した例によると、コンベア速度が110(m/分)に設定されている現状では、二個乗り限界間隔に対して物品間隔が過剰に大きくなっており、設定処理能力に対して実処理能力が過剰に大きくなっている。つまり、現状ではコンベア速度が過剰に大きく設定されている。これに対して、コンベア速度を100(m/分)に変更した場合には、100(%)の稼働率と設定処理能力に等しい実処理能力とを確保しつつ、計量精度が現状の±3.2(g)から±2.0(g)に向上する。
【0060】
図12は、表示部7における表示内容の第3の例を示す図である。図10に示した例に対して、不良率に関する項目が追加されている。不良率の現状値としては、上記所定期間内に二個乗りエラーとならずに検査を実行できた物品Qの総数のうち、計量値が適正範囲外であった物品Qの個数の割合が判定部11によって求められ、その値が表示される。不良率の変更候補値としては、上記第1の実施の形態で説明したように、記憶部22に蓄積されている複数の計量データS5に対して変更候補の物品搬送速度V2に応じたローパスフィルタを用いてフィルタ処理を実行し、フィルタ処理後の計量データS6に基づいて物品Qの計量値が適正範囲に含まれているか否かを判定し、物品Qの総数のうち計量値が適正範囲外となる物品Qの個数の割合が判定部11によって求められ、その値が表示される。図12に示した例では、コンベア速度を現状の100(m/分)から105(m/分)に変更した場合には、計量精度が低下することに起因して、不良率が現状の1.7(%)から2.5(%)に上昇する。
【0061】
図13は、表示部7における表示内容の第4の例を示す図である。図11に示した例に対して、不良率に関する項目が追加されている。図13に示した例では、コンベア速度を現状の110(m/分)から100(m/分)に変更した場合には、計量精度が向上することに起因して、不良率が現状の2.3(%)から1.6(%)に低下する。
【0062】
本実施の形態に係る計量装置1によれば、判定部11は、記憶部12に記憶されている複数の物品間隔L2に基づいて、物品搬送速度V2の変更の可否を判定する。そして、表示部7は、判定部11によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度V2の変更に関する案内を、検査能力に関する情報とともに提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度V2の変更に関する案内とともに提示された検査能力を参照しながら、計量コンベア3の物品搬送速度V2を変更するか否かを決定することが可能となる。
【0063】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、判定部11は、複数の物品間隔L2に基づいて物品搬送速度V2の変更候補を求め、表示部7は、当該変更候補の物品搬送速度V2を、当該変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の検査能力に関する情報とともに提示する。従って例えば、ユーザは、変更候補の物品搬送速度V2を採用しても計量精度が許容範囲から逸脱しない場合には物品搬送速度V2を変更し、一方、変更候補の物品搬送速度V2を採用すると計量精度が許容範囲から逸脱する場合には物品搬送速度V2を変更しない、という運用が可能となる。
【0064】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、表示部7は、変更候補の物品搬送速度V2とともに、当該変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の計量精度に関する情報を提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度V2の変更が計量精度に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度V2を変更するか否かを判断することができる。つまり、ユーザは、物品搬送速度V2及び計量精度という複数の要素を勘案しつつ、物品搬送速度V2の変更の要否を検討することが可能となる。
【0065】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、表示部7は、変更候補の物品搬送速度V2及びそれに対応する計量精度とともに、当該変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の稼働率及び/又は実処理能力に関する情報を提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度V2の変更が計量精度、稼働率、実処理能力に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度V2を変更するか否かを判断することができる。つまり、ユーザは、物品搬送速度V2、計量精度、稼働率、実処理能力という複数の要素を総合的に勘案しつつ、物品搬送速度V2の変更の要否を検討することが可能となる。
【0066】
また、本実施の形態に係る計量装置1によれば、判定部11は、予め求められた物品搬送速度V2と計量精度との対応関係(データS10)に基づいて、変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の計量精度を求める。このように、物品搬送速度V2と計量精度との対応関係を関数式又はデータテーブルとして予め規定しておくことにより、表示部7は、変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の検査能力を直ちに提示することが可能となる。
【0067】
また、図12,13に示した例によれば、表示部7は、変更候補の物品搬送速度V2とともに、変更候補の物品搬送速度V2を採用した場合の不良率に関する情報をさらに提示する。従って、ユーザは、物品搬送速度V2の変更が不良率に及ぼす影響を考慮しながら、物品搬送速度V2を変更するか否かを判断することができる。例えば、物品搬送速度V2を変更することによって不良率が現在の値よりも下がる場合には物品搬送速度V2を変更し、一方、物品搬送速度V2を変更することによって不良率が現在の値よりも上がる場合には物品搬送速度V2を変更しない、という運用が可能となる。
【0068】
<変形例>
図14は、図8に対応させて、第2の実施の形態の変形例に係る制御部6の構成の一部を示すブロック図である。本変形例においては、図8に示した構成に設定変更部30が追加されている。設定変更部30には、判定部11によって求められた物品搬送速度V2の適正値に関する情報が、データS7として入力される。上記の通り判定部11は、物品間隔の平均値及びばらつきを考慮して物品間隔の適正値を求め、その物品間隔の適正値を実現するための物品搬送速度として、物品搬送速度V2の適正値を求める。設定変更部30は、取り込みコンベア2、計量コンベア3、及び振り分けコンベア4に対して制御信号S8を送出することにより、各コンベアの物品搬送速度V2を、現在の設定値から、データS7で与えられる適正値に設定変更する。なお、この場合には、表示部7への確認メッセージの表示は省略することも可能である。
【0069】
ここで、計量精度の許容範囲を予め設定して記憶部40に記憶しておき、物品搬送速度V2を適正値に変更しても計量精度が許容範囲から逸脱しない場合には物品搬送速度V2を適正値に変更し、一方、物品搬送速度V2を適正値に変更すると計量精度が許容範囲から逸脱する場合には物品搬送速度V2を変更しない、という制御も可能である。
【0070】
同様に、不良率に関するしきい値を予め設定して記憶部40に記憶しておき、物品搬送速度V2を適正値に変更すると不良率がしきい値未満となる場合には物品搬送速度V2を適正値に変更し、一方、物品搬送速度V2を適正値に変更すると不良率がしきい値以上となる場合には物品搬送速度V2を変更しない、という制御も可能である。
【0071】
本変形例に係る計量装置1によれば、設定変更部30によって物品搬送速度V2が適正値に自動的に変更されるため、常に適正な物品搬送速度V2で計量を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0072】
1 計量装置
3 計量コンベア
5 計量部
6 制御部
7 表示部
8 フォトセンサ
10 物品間隔検出部
11 判定部
12,22,40 記憶部
21 データ処理部
23A,23B ローパスフィルタ
30 設定変更部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段上を搬送されている物品の重量を計量する計量手段と、
前記搬送手段に供給される複数の物品間の距離に関する物品間隔を検出する検出手段と、
過去の所定期間内に前記検出手段によって取得された複数の物品間隔を記憶する第1の記憶手段と、
前記複数の物品間隔に基づいて、前記搬送手段に設定されている物品搬送速度の変更の可否を判定する判定手段と、
前記判定手段によって変更可能と判定された場合に、物品搬送速度の変更に関する案内を、検査能力に関する情報とともに提示する提示手段と
を備える、計量装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記複数の物品間隔に基づいて物品搬送速度の変更候補を求め、
前記提示手段は、当該変更候補の物品搬送速度を、当該変更候補の物品搬送速度を採用した場合の前記検査能力に関する情報とともに提示する、請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記検査能力に関する情報には、計量精度に関する情報が含まれる、請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記検査能力に関する情報には、稼働率及び実処理能力の少なくとも一方に関する情報がさらに含まれる、請求項3に記載の計量装置。
【請求項5】
前記判定手段は、予め求められた物品搬送速度と計量精度との対応関係に基づいて、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の計量精度を求める、請求項3又は4に記載の計量装置。
【請求項6】
前記提示手段は、前記変更候補の物品搬送速度とともに、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率に関する情報をさらに提示する、請求項2〜5のいずれか一つに記載の計量装置。
【請求項7】
前記計量手段によって取得された計量データに対してフィルタ処理を実行するデータ処理手段と、
前記所定期間内に前記計量手段によって取得された、前記複数の物品に関する複数の計量データを記憶する第2の記憶手段と
をさらに備え、
前記データ処理手段は、前記変更候補の物品搬送速度に対応するフィルタを用いて、前記複数の計量データに対してフィルタ処理を実行し、前記判定手段は、当該フィルタ処理の結果に基づいて、前記変更候補の物品搬送速度を採用した場合の不良率を求める、請求項6に記載の計量装置。
【請求項8】
前記判定手段は、前記変更候補の物品搬送速度を、前記複数の物品間隔の最小値に対応する物品搬送速度よりも小さい値に設定可能である、請求項2〜7のいずれか一つに記載の計量装置。
【請求項9】
現在設定されている物品搬送速度を、前記判定手段によって求められた前記変更候補の物品搬送速度に変更する変更手段をさらに備える、請求項2〜8のいずれか一つに記載の計量装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−107499(P2010−107499A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208016(P2009−208016)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】