説明

記録装置、予約方法、テレビジョン受像機

【課題】繰り返し録画の予約を簡単に行うことができ、かつ、誤った予約を行ってしまう可能性が低い記録装置を実現する。
【解決手段】レコーダ1は、ユーザにより指定された指定番組と同一視される同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定する録画スケジュール決定部15と、上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、録画スケジュール決定部15が決定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示する録画方法選択ダイアログ表示部13とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組を記録する記録装置に関する。また、そのような記録装置において番組の録画を予約する予約方法に関する。また、そのような記録装置を備えたテレビジョン受像機に関する。
【背景技術】
【0002】
録画予約機能を備えた録画装置が広く普及している。このような録画装置においては、ユーザに録画予約を行わせるためのユーザインターフェースとして、電子番組表を利用するものが多い。このような録画装置を利用すると、電子番組表から所望の番組を選択するという操作だけで、ユーザは簡単に録画予約を行うことができる。
【0003】
ところで、テレビ番組は、シリーズとして所定の周期で繰り返し放送されることが多く、シリーズを構成する各番組の録画予約を一括して行いたいというニーズが高い。このようなニーズに応えるための機能として、繰り返し録画機能がある。ここで、繰り返し録画とは、ユーザが指定した指定番組の録画と共に、指定番組と同じシリーズに属するシリーズ番組の録画を一括して予約する機能のことを指す。
【0004】
このような機能を備えた録画装置としては、特許文献1〜3に記載されたものなどが代表的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−88893
【特許文献2】特開2006−180057
【特許文献3】特開2005−244661
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の録画装置においては、多段階に亘る操作が必要になるため、繰り返し録画の予約が面倒であるという問題があった。より具体的に言うと、繰り返し録画を予約するために、(1)予約詳細設定画面を開く、(2)「シリーズ予約」を選択する、(3)シリーズ条件を設定する、といった操作が強制されるという問題があった。
【0007】
また、特許文献2に記載の録画装置は、電子番組表から選択された指定番組のみを録画するか、指定番組と同じシリーズに属するシリーズ番組を繰り返し録画するかを選択するダイアログを表示し、後者が選択された場合に繰り返し録画を行う。したがって、特許文献2に記載の録画装置は、特許文献1に記載の録画装置と比べて、繰り返し録画の予約が簡単化された録画装置と言うことができる。しかしながら、繰り返し録画をどのようなスケジュールで実行するかは、上記のダイアログにおいて繰り返し予約を選択した後で決定される。したがって、毎週1回の録画を予約すべきところを、毎日1回の録画を予約してしまったり、毎日1回の録画を予約すべきところを、毎週1回の録画を予約してしまったりといったことが往々にして起こる。特に、特許文献2に記載の録画装置では、電子番組表に掲載されている番組のうち、指定番組よりも後に放送される番組のみを参照して録画スケジュールを決定しているため、このような誤った予約が行われてしまう可能性が高い。
【0008】
また、特許文献3には、Arib(Arib STD−B10第2部 6.2.33)における規格化が進んでいるシリーズ識別子を参照してシリーズ番組の特定を行う技術が開示されている。しかしながら、シリーズ識別子には、そのシリーズが何曜日に放送されるものであるかを示す情報までは含まれないため、特許文献3に記載の技術を特許文献2に記載の録画装置に適用したとしても、誤った予約が行われてしまう可能性を低減することは容易でない。
【0009】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、繰り返し録画の予約を簡単に行うことができ、かつ、誤った予約を行ってしまう可能性が低い記録装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る記録装置は、ユーザにより指定(予約指定)された指定番組と同一視される番組を同一番組として、該同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定手段と、上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定手段が設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示手段と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、ユーザは、上記ダイアログにおいて繰り返し記録を選択するだけで、上記指定番組と同一視される同一番組の繰り返し記録の予約を行うことができる。すなわち、繰り返し記録の予約を簡単に行うことができる。しかも、上記の構成によれば、上記記録スケジュール情報が上記ダイアログに表示されるので、ユーザは、どのような記録スケジュールで繰り返し記録が行われるのかを知ったうえで、上記ダイアログにおいて繰り返し記録を選択することができる。したがって、誤った予約を行ってしまう可能性を低下させることができる。
【0012】
本発明に係る記録装置において、上記スケジュール設定手段は、上記指定番組の放送日以後に放送される同一番組に加え、上記指定番組の放送日以前に放送される同一番組が電子番組表示に出現する出現パターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定する、ことが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、上記指定番組の放送日以後に放送される同一番組が電子番組表に出現する出願パターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定する従来の構成と比べて、誤った予約を行ってしまう可能性を更に低下させることができる。
【0014】
本発明に係る記録装置において、上記スケジュール設定手段は、上記電子番組表に掲載された番組のうち、上記指定番組の放送開始時刻の所定時間前から上記指定番組の放送終了時刻の所定時間後までに放送される番組であって、上記指定番組の番組名と少なくとも一部が一致する番組名を有する番組を上記指定番組と同一視する、ことが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、野球中継の延長放送などの理由により、上記指定番組又は上記同一番組の放送時間が前後した場合でも、上記同一番組を漏れなく検出することが可能になる。したがって、誤った予約を行ってしまう可能性を更に低下させることができる。
【0016】
本発明に係る記録装置において、上記スケジュール設定手段は、(1)曜日を問わず上記同一番組を毎日記録する毎日記録、(2)日曜日を除き上記同一番組を毎日記録する月〜土記録、(3)土曜日及び日曜日を除き上記同一番組を毎日記録する月〜金記録、(4)上記指定番組の放送曜日にのみ上記同一番組を毎週記録する毎週記録の何れかを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定するものであり、これら4つの記録スケジュールの中に上記同一番組を過不足なく記録できる記録スケジュールが存在する場合には、当該記録スケジュールを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定し、これら4つの記録スケジュールの中に上記同一番組を過不足なく記録できる記録スケジュールが存在しない場合には、上記同一番組を不足なく記録できる記録スケジュールを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定する、ことが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、上記同一番組を漏れなく記録するための記録スケジュールを簡単に設定することができる。したがって、例えば、レコーダやテレビなど、潤沢な計算資源(容量の大きいメモリや速度の速いCPUなど)を持たない記録装置においても、本発明を実現することができる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明に係る予約方法は、記録装置において番組の記録を予約する予約方法であって、ユーザにより指定(予約指定)された指定番組と同一視される番組を同一番組として、該同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定ステップと、上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定ステップにて設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示ステップと、を含んでいることを特徴とする。
【0019】
上記の構成によれば、ユーザは、上記ダイアログにおいて繰り返し記録を選択するだけで、上記指定番組と同一視される同一番組の繰り返し記録の予約を行うことができる。すなわち、繰り返し記録の予約を簡単に行うことができる。しかも、上記の構成によれば、上記記録スケジュール情報が上記ダイアログに表示されるので、ユーザは、どのような記録スケジュールで繰り返し記録が行われるのかを知ったうえで、上記ダイアログにおいて繰り返し記録を選択することができる。したがって、誤った予約を行ってしまう可能性を低下させることができる。
【0020】
なお、本発明に係る記録装置は、テレビジョン受像機に内蔵することもできる。本発明に係る記録装置を内蔵したテレビジョン受像機も本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る記録装置は、以上のように、ユーザにより指定された指定番組と同一視される同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定手段と、上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定手段が設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示手段と、を備えている。
【0022】
また、本発明に係る予約方法は、以上のように、ユーザにより指定された指定番組と同一視される同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定ステップと、上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定ステップにて設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示ステップと、を含んでいる。
【0023】
したがって、繰り返し録画の予約を簡単に行うことができ、かつ、誤った予約を行ってしまう可能性が低い記録装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るレコーダ(記録装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すレコーダにおける録画予約処理の流れを示す状態遷移図である。
【図3】図2に示す状態遷移図に含まれる各状態においてディスプレイに表示される表示物を示す図である。(a)は、電子番組表表示状態においてディスプレイに表示される表示画面を示し、(b)は、録画先選択ダイアログ表示状態においてディスプレイに表示される録画先選択ダイアログを示し、(c)は、録画方法選択ダイアログ表示状態においてディスプレイに表示される録画方法選択ダイアログを示し、(d)及び(e)は、予約完了ダイアログ表示状態においてディスプレイに表示される予約完了ダイアログを示す。
【図4】図1に示すレコーダにおける録画スケジュール決定処理のうち、基本処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1に示すレコーダにおける録画スケジュール決定処理のうち、例外処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1に示すレコーダにおける録画スケジュール決定処理の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態に係る記録装置は、映像及び音声を伴う番組を録画するレコーダとして実現されているので、以下ではこれを「レコーダ」と記載する。ただし、本発明の適用範囲は、これに限定されない。すなわち、映像のみを伴う番組を録画するもの、音声のみを伴う番組を録音するもの、あるいは、これらを備えたテレビジョン受像機等にも本発明を適用することができる。
【0026】
〔レコーダの構成〕
本実施形態に係るレコーダ1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、レコーダ1の構成を示したブロック図である。
【0027】
レコーダ1は、図1に示すように、チューナ部2、録画処理部3、光ディスクドライブ4、ハードディスクドライブ5、再生処理部6、リモコン信号受信部7、CPU10、及び、メモリ20を備えている。
【0028】
チューナ部2は、地上デジタル放送、CS放送、及びBS放送を受信するためのチューナである。チューナ部2が放送波から抽出した映像信号及び音声信号は、録画処理部3に供給される。また、チューナ部2が放送波から抽出した電子番組表は、メモリ20に格納される。
【0029】
録画処理部3は、リモコン信号受信部7が受信したリモコン信号に従って、又は、メモリ20に格納された録画スケジュールに従って、チューナ部2により抽出された映像信号及び音声信号の記録を実行する。もう少し具体的に言うと、映像信号及び音声信号を符号化(圧縮)して、得られた符号化データを光ディスクドライブ4又はハードディスクドライブ5に装填された記録媒体に書き込む。
【0030】
再生処理部6は、リモコン信号受信部7が受信したリモコン信号に従って、光ディスクドライブ4又はハードディスクドライブ5に記録された映像信号及び音声信号の再生処理を実行する。もう少し具体的に言うと、光ディスクドライブ4又はハードディスクドライブ5に装填された記録媒体から読み出した符号化データを復号して、得られた映像信号及び音声信号をテレビ等の外部装置(不図示)に供給する。
【0031】
CPU10は、図1に示すように、電子番組表表示部11、録画先選択ダイアログ表示部12、録画方法選択ダイアログ表示部13、予約完了ダイアログ表示部14、録画スケジュール決定部15、リモコン信号解析部16として機能する。これらのブロックの協働により実現される録画予約処理の詳細、参照する図面を代えて後述する。
【0032】
メモリ20は、図1に示すように、録画スケジュール格納部21、及び、電子番組表格納部22を含んでいる。録画スケジュール格納部21は、CPU10によって決定され、録画処理部3によって参照される録画スケジュールを格納するためにメモリ20に設けられた領域であり、電子番組表格納部22は、チューナ部2によって抽出され、CPU10によって参照される電子番組表を格納するためにメモリ20に設けられた領域である。
【0033】
〔予約録画処理〕
次に、レコーダ1のCPU10(図1)によって実行される録画予約処理について、図2〜図3を参照して説明する。図2は、レコーダ1のCPU10によって実行される録画予約処理の流れを示す状態遷移図であり、図3は、図2に示す各状態においてテレビ等のディスプレイに表示される表示物を示す図である。
【0034】
電子番組表表示状態A1は、電子番組表表示部11(図1)がディスプレイに電子番組表を表示している状態である。電子番組表表示状態A1においてディスプレイに表示される電子番組表を図3(a)に示す。
【0035】
電子番組表表示状態A1において、リモコン信号解析部16(図1)は、フォーカス移動操作および決定操作を待ち受ける。ここで、フォーカス移動操作とは、電子番組表においてフォーカスされている番組を変更するための操作であり、例えば、リモコンの方向キーの押下により実現される。また、決定操作とは、電子番組表においてフォーカスされている番組を選択するための操作であり、例えば、リモコンの決定キーの押下により実現される。決定操作がなされたときにフォーカスされていた番組は、ユーザが録画対象として指定した番組であり、以下ではこれを「指定番組」と呼称する。
【0036】
電子番組表表示状態A1において決定操作がなされると、CPU10は、光ディスクドライブ4に光ディスク(記録媒体)が装填されているか否かを判定する。そして、光ディスクが装填されている場合には、状態を後述する録画先選択ダイアログ表示状態A2に遷移させ、光ディスクが装填されていない場合には、状態を後述する録画方法選択ダイアログ表示状態A3に遷移させる。
【0037】
録画先選択ダイアログ表示状態A2は、録画先選択ダイアログ表示部12(図1)がディスプレイに録画先選択ダイアログを表示している状態である。録画先選択ダイアログ表示状態A2においてディスプレイに表示される録画先選択ダイアログを図3(b)に示す。
【0038】
録画先選択ダイアログは、指定番組をどの録画先(記録媒体)に録画するかをユーザに選択させるためのダイアログである。録画先選択ダイアログには、図3(b)に示すように、「どちらに録画しますか?」といったメッセージと共に、録画先としてハードディスクドライブ5を選択するためのボタン(同図において「HDD」)と、録画先として光ディスクドライブ4を選択するためのボタン(同図において「BD」)とが含まれる。なお、図3(b)に示す録画先選択ダイアログは、例えば、全画面表示された電子番組表に重畳して表示される。
【0039】
録画先選択ダイアログ表示状態A2において、リモコン信号解析部16(図1)は、フォーカス移動操作、決定操作、及びキャンセル操作を待ち受ける。ここで、フォーカス移動操作とは、録画先選択ダイアログにおいてフォーカスするボタンを変更するための操作であり、例えば、リモコンの方向キーの押下により実現される。また、決定操作とは、フォーカスされているボタンに対応する記録媒体を録画先として選択するための操作であり、例えば、リモコンの決定キーの押下により実現される。また、キャンセル操作とは、録画先の選択を行わずに録画先選択ダイアログを閉じるための操作であり、例えば、リモコンの終了キーの押下により実現される。CPU10は、決定操作がなされると、状態を後述する録画方法選択ダイアログ表示状態A3に遷移させ、キャンセル操作がなされると、CPU10は、状態を上述した電子番組表表示状態A1に遷移させる。
【0040】
電子番組表表示状態A1又は録画先選択ダイアログ表示状態A2から録画方法選択ダイアログ表示状態A3に状態を遷移させる際に、録画スケジュール決定部15(図1)は、指定番組を繰り返し録画する際の録画スケジュールを決定する。このように、録画方法選択ダイアログを表示する前に録画スケジュール決定処理を実行する構成は、後述する録画方法選択ダイアログを利便性の高いものにする上で重要な構成である。なお、録画スケジュール決定処理の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
【0041】
録画方法選択ダイアログ表示状態A3は、録画方法選択ダイアログ表示部13(図1)がディスプレイに録画方法選択ダイアログを表示している状態である。録画方法選択ダイアログ表示状態A3においてディスプレイに表示される録画方法選択ダイアログを図3(c)に例示する。
【0042】
録画方法選択ダイアログは、指定番組をどの録画方法で録画するかをユーザに選択させるためのダイアログである。録画方法選択ダイアログには、図3(c)に示すように、「どのように録画しますか?」といったメッセージと共に、録画方法として一回録画を選択するためのボタン(同図において「今回のみ予約」)と、録画方法として繰り返し録画を選択するためのボタン(同図において「毎回予約(毎週金)」)とが含まれる。ここで、「一回録画」とは、指定番組自体を一度だけ録画する録画態様のことを指し、「繰り返し録画」とは、指定番組自体に加え、指定番組と同一視される同一番組を、録画スケジュール決定部15(図1)によって決定された録画スケジュールに従って繰り返し録画する録画態様のことを指す。
【0043】
録画方法選択ダイアログにおいて注目すべきは、録画スケジュール決定部15(図1)によって決定された録画スケジュールを示す録画スケジュール情報(請求項における「記録スケジュール情報」)が、繰り返し録画を選択するためのボタンに表示されている点である。図3(c)に示した例では、「毎回予約(毎週金)」という文字列のうち「毎週金」という文字列が録画スケジュール情報に該当する。このように、録画方法選択ダイアログに録画スケジュール情報を含ませることによって、繰り返し録画を選択した場合にどのような録画スケジュールで繰り返し録画が行われるかを、ユーザに知らせることができる。すなわち、ユーザは、どのような録画スケジュールで繰り返し録画が行われるかを知ったうえで、一回録画を選択するか、繰り返し録画を選択するかの意思決定を行うことができる。なお、録画スケジュール情報の詳細については、録画スケジュール決定処理の詳細と共に、参照する図面を代えて後述する。
【0044】
録画方法選択ダイアログ表示状態A3において、リモコン信号解析部16(図1)は、フォーカス移動操作、決定操作、及び、キャンセル操作を待ち受ける。ここで、フォーカス移動操作とは、録画方法選択ダイアログにおいてフォーカスするボタンを変更するための操作であり、例えば、リモコンの方向キーの押下により実現される。また、決定操作とは、フォーカスされているボタンに対応する録画方法を選択するための操作であり、例えば、リモコンの決定キーの押下により実現される。キャンセル操作は、録画方法の選択を行わずに画方法選択ダイアログを閉じるための操作であり、例えば、リモコンの終了キーの押下により実現される。CPU10は、決定操作がなされると、状態を後述する予約完了ダイアログ表示状態A4に遷移させ、キャンセル操作がなされると、CPU10は、状態を上述した電子番組表表示状態A1に遷移させる。
【0045】
予約完了ダイアログ表示状態A4は、予約完了ダイアログ表示部14(図1)がディスプレイに予約完了ダイアログを表示している状態である。予約完了ダイアログ表示状態A4においてディスプレイに表示される予約完了ダイアログを図3(d)及び図3(e)に示す。
【0046】
図3(d)に示す予約完了ダイアログは、録画方法選択ダイアログ表示状態A3において一回録画が選択された場合に、予約完了ダイアログ表示状態A4においてディスプレイに表示する予約完了ダイアログである。この予約完了ダイアログは、指定番組の一回録画が予約されたことをユーザに知らせるためのものであり、図3(d)に示すように、「今回のみ予約しました」といったメッセージが含まれる。なお、この予約完了ダイアログに表示する文字列は、図示したものに限定されない。すなわち、図示した文字列を、例えば、「この番組を今回のみ予約しました。同じ番組をもう一度選ぶと、録画画質の変更など予約の変更ができます。」といった文字列に置き換えてもよい。
【0047】
図3(e)に示す予約完了ダイアログは、録画方法選択ダイアログ表示状態A3において繰り返し録画が選択された場合に、予約ダイアログ完了ダイアログ表示状態A4においてディスプレイに表示する予約完了ダイアログである。この予約完了ダイアログは、指定番組の繰り返し録画が予約されたことをユーザに知らせるためのものであり、図3(e)に示すように、「毎回予約しました」といったメッセージが含まれる。なお、この予約完了ダイアログに表示する文字列は、図示したものに限定されない。すなわち、図示した文字列を、例えば、「この番組を毎回予約しました。同じ番組をもう一度選ぶと、録画画質の変更など予約の変更ができます。」といった文字列に置き換えてもよい。
【0048】
なお、録画方法選択ダイアログ表示状態A3から予約完了ダイアログ表示状態A4に遷移する際に、重複予約の有無を判定し、重複予約がない場合に限って予約完了ダイアログ表示状態A4に遷移する構成を採用してもよい。重複予約がある場合には、録画予約を再設定させる画面を表示する状態などに状態を遷移させるとよい。
【0049】
〔録画スケジュール決定処理〕
次に、レコーダ1の録画スケジュール決定部15によって実行される録画スケジュール決定処理について、図4〜図6を参照して説明する。
【0050】
図4は、録画スケジュール決定処理における基本処理S10の流れを示すフローチャートであり、図5は、録画スケジュール決定処理における例外処理S20の流れを示すフローチャートである。
【0051】
図4に示す基本処理S10において、録画スケジュール決定部15は、指定番組と同一視される同一番組が過不足なく録画されるように録画スケジュールを設定する。具体的には、以下のステップS11〜S19を実行することによって、同一番組が過不足なく録画されるように録画スケジュールを設定する。
【0052】
すなわち、録画スケジュール決定部15は、まず、電子番組表に掲載された番組の中から、ユーザにより指定された指定番組と同一視される同一番組を検索する(ステップS11)。具体的には、録画スケジュール決定処理を実行する日の翌日から1週間分の電子番組表を電子番組表格納部22から読み出し、読み出した電子番組表に掲載された番組の中から、以下の条件(1)〜(3)を充足する同一番組を検索する。
【0053】
(1)放送開始時刻が指定番組の放送開始時刻の3時間前よりも後である。
【0054】
(2)放送終了時刻が指定番組の放送終了時刻の3時間後よりも前である。
【0055】
(3)番組名が指定番組の番組名と完全一致する。
【0056】
なお、条件(1)(2)においては、野球中継の延長放送等により放送開始/終了時刻が前後する可能性を考慮したマージンを3時間としているが、マージンの長さはこれに限定されない。すなわち、例えば、マージンを2時間としてもよいし、マージンを1時間としてもよいし、マージンを設けなくてもよい。また、条件(3)においては、番組名が指定番組の番組名と完全一致することを条件としているが、サブタイトルが変更される可能性等を考慮して、番組名が指定番組の番組名と部分一致(例えば先頭5文字の前方一致)を条件としてもよい。この場合、ジャンルが指定番組のジャンルと一致することを条件に加えるなどしてもよい。
【0057】
次に、録画スケジュール決定部15は、ステップS11にて検索された同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定する。具体的には、以下の方法により記録スケジュールを設定する。
【0058】
すなわち、まず、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれるか否かを判定する(ステップS12)。そして、ステップS12における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎日予約」に設定する(ステップS13)。ここで、「毎日予約」とは、毎日、指定番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの間、指定番組と同じチャンネルで放送される番組を録画する録画スケジュールのことを指す。すなち、「毎日予約」が設定された場合には、毎週7回の録画が予約される。
【0059】
ステップS12における判定結果がNOである場合(同一番組の放送がない曜日が少なくとも1つある場合)、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれているか否かを判定する(ステップS14)。そして、ステップS14における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「月〜土予約」に設定する(ステップS15)。ここで、「月〜土予約」とは、日曜日を除く各曜日、指定番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの間、指定番組と同じチャンネルで放送される番組を録画する録画スケジュールのことを指す。すなわち、「月〜土予約」が設定された場合には、毎週6回の録画が予約される。
【0060】
ステップS14における判定結果がNOである場合(月曜日から土曜日までの曜日のうち、同一番組の放送がない曜日が少なくとも1つある場合)、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、月曜日から金曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれているか否かを判定する(ステップS16)。そして、ステップS16における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「月〜金予約」に設定する(ステップS15)。ここで、「月〜金予約」とは、日曜日及び土曜日を除く各曜日、指定番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの間、指定番組と同じチャンネルで放送される番組を録画する録画スケジュールのことを指す。すなわち、「月〜金予約」が設定された場合には、毎週5回の録画が予約される。
【0061】
ステップS16における判定結果がNOである場合(月曜日から金曜日までの曜日のうち、同一番組の放送がない曜日が少なくとも1つある場合)、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、指定番組の放送曜日に放送される同一番組のみが含まれているか否かを判定する(ステップS18)。そして、ステップS18における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎週予約」に設定する(ステップS15)。ここで、「毎週予約」とは、指定番組と同じ曜日に、指定番組の放送開始時刻から放送終了時刻までの間、指定番組と同じチャンネルで放送される番組を録画する録画スケジュールのことを指す。すなわち、「毎週予約」が設定された場合には、毎週1回の録画が予約される。
【0062】
なお、レコーダ1において、毎週月曜日に実行される「毎週予約」、毎週火曜日に実行される「毎週予約」、・・・、毎週日曜日に実行される「毎週予約」は、異なる録画スケジュールとして管理され、対応する録画スケジュール情報は、「毎週月」、「毎週火」、・・・、「毎週日」のようになる。例えば、図3(c)に示した録画方法選択ダイアログに含まれる録画スケジュール情報「毎週金」は、毎週金曜日に実行される「毎週予約」に対応する録画スケジュール情報である。
【0063】
ステップS18における判定結果がNOである場合、すなわち、上述した4つの録画スケジュールの何れを用いても同一番組を過不足なく録画することが不可能な場合、録画スケジュール決定部15は、図5に示す例外処理S20を実行する。
【0064】
図5に示す例外処理S20において、録画スケジュール決定部15は、指定番組と同一視される同一番組が不足なく録画されるように録画スケジュールを設定する。具体的には、以下のステップS21〜S32を実行することによって、同一番組が不足なく(録り溢しなく)録画されるように録画スケジュールを設定する。
【0065】
すなわち、録画スケジュール決定部15は、まず、ステップS11における検索結果に、日曜日に放送される同一番組が含まれるか否かを判定する(ステップS21)。そして、ステップS21における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎日予約」に設定する(ステップS22)。
【0066】
ステップS21における判定結果がNOである場合、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、土曜日に放送される同一番組が含まれるか否かを判定する(ステップS23)。そして、ステップS23における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、以下のように繰り返し録画の録画スケジュールを決定する。すなわち、指定番組の放送曜日が月曜日から土曜日までの何れかの曜日である場合(ステップS24)、繰り返し録画の録画スケジュールを「月〜土予約」に設定し(ステップS25)、指定番組の放送曜日が日曜日である場合(ステップS24)、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎日予約」に設定する(ステップS26)。
【0067】
ステップS23における判定結果がNOである場合、録画スケジュール決定部15は、ステップS11における検索結果に、月曜日から金曜日までの何れかの曜日に放送される同一番組が含まれるか否かを判定する(ステップS27)。そして、ステップS27における判定結果がYESである場合、録画スケジュール決定部15は、以下のようにして繰り返し録画の録画スケジュールを決定する。すなわち、指定番組の放送曜日が月曜日から金曜日までの何れかの曜日である場合(ステップS28)、繰り返し録画の録画スケジュールを「月〜金予約」に設定し(ステップS29)、指定番組の放送曜日が土曜日である場合(ステップS28)、繰り返し録画の録画スケジュールを「月〜土予約」に設定し(ステップS30)、指定番組の放送曜日が日曜日である場合(ステップS28)、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎日予約」に設定する(ステップS31)。
【0068】
最後に、ステップS27に判定結果がNOである場合、録画スケジュール決定部15は、繰り返し録画の録画スケジュールを「毎週予約」に設定する(ステップS32)。
【0069】
図6は、録画スケジュール決定処理の動作例を示した図である。
【0070】
図6(a)は、録画スケジュール決定処理の実行日が月曜日であり、かつ、指定番組の放送曜日が月曜日である場合について、録画スケジュール決定処理の動作例を示した図である。
【0071】
図6(a)に示すケース1〜4は、図4に示した基本処理S10によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0072】
ケース1では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS12においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS13)。
【0073】
ケース2では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップ12においてNO)、かつ、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS14においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「月〜土予約」に設定される(ステップS15)。
【0074】
ケース3では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS12においてNO)、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS14においてNO)、かつ、(3)月曜日から金曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS16においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「月〜金」に設定される(ステップS17)。
【0075】
ケース4では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS12においてNO)、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS14においてNO)、(3)月曜日から金曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS16においてNO)、かつ、(4)指定番組の放送曜日である月曜日に放送される同一番組のみが含まれている(ステップS18においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎週(月)予約」に設定される(ステップS19)。
【0076】
図6(a)に示すケース5〜8は、図5に示した例外処理S20によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0077】
ケース5では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS21においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS22)。
【0078】
ケース6では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS21においてNO)、かつ、(2)土曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS23においてYES)。そして、指定番組の放送曜日が月曜日なので、このケースでは、録画スケジュールが「月〜土予約」に設定される(ステップS25)。
【0079】
ケース7では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS21においてNO)、(2)土曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS23においてNO)、かつ、(3)木曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS27においてYES)。そして、指定番組の放送曜日が月曜日なので、このケースでは、録画スケジュールが「月〜金予約」に設定される(ステップS29)。
【0080】
ケース8では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS21においてNO)、(2)土曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS23においてNO)、かつ、(3)月曜日から金曜日の何れに放送される同一番組も含まれていない(ステップS27においてNO)。そして、指定番組の放送曜日が月曜日なので、このケースでは、録画スケジュールが「毎週(月)予約」に設定される(ステップS32)。
【0081】
図6(b)は、録画スケジュール決定処理の実行日が月曜日であり、かつ、指定番組の放送曜日が土曜日である場合について、録画スケジュール決定処理の動作例を示した図である。
【0082】
図6(b)に示すケース1、2、5は、図4に示した基本処理S10によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0083】
ケース1では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS12においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS13)。
【0084】
ケース2では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS12においてNO)、かつ、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS14においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「月〜土予約」に設定される(ステップS15)。
【0085】
ケース5では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS12においてNO)、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS14においてNO)、(3)月曜日から金曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS16においてNO)、かつ、(4)指定番組の放送曜日である土曜日に放送される同一番組のみが含まれている(ステップS18においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎週(土)予約」に設定される(ステップS19)。
【0086】
図6(b)に示すケース3、4は、図5に示した例外処理S20によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0087】
ケース3では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS21においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS22)。
【0088】
ケース4では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれておらず(ステップS21においてNO)、かつ、(2)土曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS23においてYES)。そして、指定番組の放送曜日が土曜日なので、このケースでは、録画スケジュールが「月〜土予約」に設定される(ステップS25)。
【0089】
図6(c)は、録画スケジュール決定処理の実行日が月曜日であり、かつ、指定番組の放送曜日が日曜日である場合について、録画スケジュール決定処理の動作例を示した図である。
【0090】
図6(c)に示すケース1、4は、図4に示した基本処理S10によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0091】
ケース1では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれている(ステップS12においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS13)。
【0092】
ケース4では、ステップS11における検索結果に、(1)月曜日から日曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS12においてNO)、(2)月曜日から土曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS14においてNO)、(3)月曜日から金曜日までの各曜日に放送される同一番組が漏れなく含まれておらず(ステップS16においてNO)、かつ、(4)指定番組の放送曜日である日曜日に放送される同一番組のみが含まれている(ステップS18においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎週(日)予約」に設定される(ステップS19)。
【0093】
図6(c)に示すケース2、3は、図5に示した例外処理S20によって録画スケジュールが決定されるケースである。
【0094】
ケース2〜3では、ステップS11における検索結果に、(1)日曜日に放送される同一番組が含まれている(ステップS21においてYES)。したがって、このケースでは、録画スケジュールが「毎日予約」に設定される(ステップS22)。
【0095】
〔録画スケジュール決定処理の変形例〕
なお、上述した録画スケジュール決定処理は、適用可能な録画スケジュール決定処理の一例を示すものに過ぎず、各種変形が可能である。例えば、以下のような録画スケジュール決定処理を適用することもできる。
【0096】
ステップ1:電子番組表に掲載された番組の中から、ユーザにより指定された指定番組と同一視される同一番組を検索する。
【0097】
ステップ2:ステップ1にて検索された同一番組が漏れなく含まれる録画スケジュールの各々について、正しく同一番組が録画される率(ヒット率)を算出する。例えば、金曜日と土曜日とに放送される同一番組が存在する場合、「毎日録画」のヒット率は2/7=28.5%となり、「月〜土予約」のヒット率は2/6=33.3%となる。
【0098】
ステップ3:ステップ1にて検索された同一番組が漏れなく含まれる録画スケジュールのうちヒット率が最も高い録画スケジュールを、繰り返し録画のための録画スケジュールとして設定する。
【0099】
これにより、ステップ1にて検索された同一番組を漏れなく録画でき、かつ、無駄な録画を最小限に抑えた録画スケジュールで繰り返し録画を行うことができる。また、この方法であれば、録画スケジュールの候補として、「火〜金予約」といった変則的な録画スケジュールを加えることも容易である。
【0100】
〔プログラム及び記録媒体〕
本実施形態に係るレコーダ1の各機能は、ハードウェアロジックによって実現してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0101】
すなわち、レコーダ1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、レコーダ1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成可能である。
【0102】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/CD−R/MO/MD/BD/DVD等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0103】
また、レコーダ1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0104】
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、映像及び音声を伴う番組を録画及び録音するレコーダに好適に利用することができる。ただし、本発明の利用範囲はこれに限定されず、映像のみを伴う番組を録画する録画装置、音声のみを伴う番組を録音する録音装置、あるいは、これらを備えたテレビジョン受像機などにも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0106】
1 レコーダ
2 チューナ部
3 録画処理部
4 光ディスクドライブ
5 ハードディスクドライブ
6 再生処理部
7 リモコン信号受信部
10 CPU
11 電子番組表表示部
12 録画先選択ダイアログ表示部
13 録画方法選択ダイアログ表示部(ダイアログ表示手段)
14 予約完了ダイアログ表示部
15 録画スケジュール決定部(スケジュール設定手段)
16 リモコン信号解析部
20 メモリ
21 録画スケジュール格納部
22 電子番組表格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより指定された指定番組と同一視される番組を同一番組として、該同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定手段と、
上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定手段が設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示手段と、を備えている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
上記スケジュール設定手段は、上記指定番組の放送日以後に放送される同一番組に加え、上記指定番組の放送日以前に放送される同一番組が電子番組表示に出現する出現パターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
上記スケジュール設定手段は、上記電子番組表に掲載された番組のうち、上記指定番組の放送開始時刻の所定時間前から上記指定番組の放送終了時刻の所定時間後までに放送される番組であって、上記指定番組の番組名と少なくとも一部が一致する番組名を有する番組を上記指定番組と同一視する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
上記スケジュール設定手段は、(1)曜日を問わず上記同一番組を毎日記録する毎日記録、(2)日曜日を除き上記同一番組を毎日記録する月〜土記録、(3)土曜日及び日曜日を除き上記同一番組を毎日記録する月〜金記録、(4)上記指定番組の放送曜日にのみ上記同一番組を毎週記録する毎週記録の何れかを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定するものであり、これら4つの記録スケジュールの中に上記同一番組を過不足なく記録できる記録スケジュールが存在する場合には、当該記録スケジュールを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定し、これら4つの記録スケジュールの中に上記同一番組を過不足なく記録できる記録スケジュールが存在しない場合には、上記同一番組を不足なく記録できる記録スケジュールを上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールとして設定する、
ことを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の記録装置。
【請求項5】
記録装置において番組の記録を予約する予約方法であって、
ユーザにより指定された指定番組と同一視される番組を同一番組として、該同一番組が電子番組表に出現するパターンに基づいて、上記指定番組を繰り返し記録する際の記録スケジュールを設定するスケジュール設定ステップと、
上記指定番組を一回記録するか又は繰り返し記録するかをユーザに選択させるダイアログであって、上記スケジュール設定ステップにて設定した記録スケジュールを示す記録スケジュール情報を含むダイアログを表示するダイアログ表示ステップと、を含んでいる、
ことを特徴とする予約方法。
【請求項6】
請求項1から4までの何れか1項に記載の記録装置を備えていることを特徴とするテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−238921(P2012−238921A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104684(P2011−104684)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】