診断検査ストリップを分配するための方法および装置
【課題】複数の検査ストリップを保存し、検査ストリップを一度に1つ分配するための装置を提供すること。
【解決手段】検査ストリップを保存および分配するための装置は、検査ストリップの径方向の列を保存するように構成された容器を備える。容器は、検査ストリップを保存するために、湿度など環境状態を適切に維持する。容器は、複数の分割壁によって形成された複数の径方向に延びるスロットを有し、各スロットは、単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。回転式に位置決め可能なカバーは、複数の径方向に延びるスロットをカバーするために、容器によって担持される。カバーは開口部を備え、その開口部は、カバーが回転するときに、各スロット内に配置された単一の検査ストリップの取出しを可能にするために一度に1つのスロットと位置合せされる。したがって、未使用の検査ストリップは、使用者の手に自然に生じる皮脂などの汚染を受けない。
【解決手段】検査ストリップを保存および分配するための装置は、検査ストリップの径方向の列を保存するように構成された容器を備える。容器は、検査ストリップを保存するために、湿度など環境状態を適切に維持する。容器は、複数の分割壁によって形成された複数の径方向に延びるスロットを有し、各スロットは、単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。回転式に位置決め可能なカバーは、複数の径方向に延びるスロットをカバーするために、容器によって担持される。カバーは開口部を備え、その開口部は、カバーが回転するときに、各スロット内に配置された単一の検査ストリップの取出しを可能にするために一度に1つのスロットと位置合せされる。したがって、未使用の検査ストリップは、使用者の手に自然に生じる皮脂などの汚染を受けない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、生体液を検査するための診断検査ストリップ(diagnostic test strip)に関する。より具体的には、本発明は、診断検査ストリップを保存および分配するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
診断検査ストリップは、生体液中の分析物の濃度を測定するために使用される。例えば、診断検査ストリップは、血糖値を監視するために、糖尿病患者によって使用されることが多い。
【0003】
その完全性を保つために、診断検査ストリップは、適切な環境状態内に維持されなければならない。すなわち、検査ストリップは、適切な湿度にて維持されるべきであり、異物を含まないままであるべきである。さらに、皮脂または異物による汚染を防ぐために、検査ストリップは、使用前に手で触れられるべきではない。
【0004】
すなわち、検査ストリップを保存するために、それらは通常、保存バイアル(storage vial)などの中で維持される。検査ストリップを使用するために、使用者は、バイアル内に手を伸ばし、単一の検査ストリップを取り出さなければならない。しかし、糖尿病患者など多くの使用者は、視力または身体的な器用さが低下している。そのような使用者は、保存バイアルから単一の検査ストリップを取り出すことが困難であると感じることがある。さらに、使用者は、検査ストリップを抜き出すために保存バイアル内に手を伸ばす間に、複数の検査ストリップに誤って触れ、未使用の検査ストリップを潜在的に汚染することがある。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,911,937号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、診断検査ストリップを適切な環境状態内に保存し、かつ検査ストリップを一度に1つ簡便に分配するための装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一目的は、少なくとも上記問題および/または欠点に対処し、少なくとも以下で説明する利点を提供することである。したがって、本発明の一目的は、複数の検査ストリップを保存し、検査ストリップを一度に1つ分配するための装置を提供することである。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、上記およびその他の目的は、検査ストリップを保存および分配するための装置によって達成され、その装置は、外壁と、複数の分割壁によって形成された複数の径方向に延びるスロットと、を有する容器を備える。各スロットは、単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされ、複数の径方向に延びるスロットをカバーするために、回転式に位置決め可能なカバーが容器によって担持される。カバーは、開口部を備え、そのため、カバーが回転するとき、カバー開口部が一度に1つのスロットと位置合せされて、各スロット内に配置された単一の検査ストリップを取り出すことが可能になる。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、検査ストリップを保存および分配するための装置は、それぞれ検査ストリップを保存するようになされた複数の径方向に延びるスロットを有するバイアルと、露出されたスロット内に保存された検査ストリップを分配するために、複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる手段と、露出させる手段を作動させる手段と、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の実施形態によれば、検査ストリップを保存および分配する方法は、複数の検査ストリップを容器内に径方向に配列される方法で保存するステップと、検査ストリップが一度に1つだけ容器から分配されることを可能に方法で複数の検査ストリップを覆うステップと、を含む。
【0011】
本発明のいくつかの例示的な実施形態の上記およびその他の目的、特徴、および利点は、以下の説明を添付の図面と関連づけて読むことによって、より明らかになるであろう。
【0012】
図面全体を通して、同一の参照番号は、同一の要素、特徴、および構造を示すことが理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
詳細な構造および要素などの説明において定義される事柄は、本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供される。したがって当業者は、本発明の範囲および精神から逸脱せずに、本明細書で説明される実施形態の様々な変更および修正を行うことができることを理解するであろう。また、よく知られた機能および構造の説明は、明確かつ簡潔にするために省略される。
【0014】
第1の例示的な実施形態
図1〜図4を参照すると、本発明の第1の例示的な実施形態による検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル100は、容器102を備え、容器102は、複数の分割壁106によって形成された複数の径方向スロット104を有する。各スロット104は、1つの検査ストリップ108を受けるようにサイズ決めされる。回転可能なカバー110は、スロット104の頂部上に配置され、複数のスロット104を少なくとも部分的に覆って、スロット104内に受けられる検査ストリップがスロット104から取り出されることを防ぐ。回転可能なカバー110はカバー開口部112を有し、それは、1つの検査ストリップ108がカバー開口部112を通過することを可能にするようにサイズ決めされる。カバー110は、カバー開口部112を複数のスロット104のうちの1つに位置合せて、そのスロット104内に配置された検査ストリップ108が分配されることを可能にするように、回転させることができる。
【0015】
図1から分かるように、容器102は、湿気およびその他の環境的な汚染物が容器102に入ることを防ぐために、蓋114を備えることができる。蓋114は、別個の取外し可能な構成要素とすることができるが、好ましくは、蓋114は、ヒンジ116によって容器102に連結される。図示の実施形態において、蓋114は、リビングヒンジ(living hinge)116によって容器102に連結されるように、容器102と一体に形成されている。蓋114は、好ましくは、容器102と共に実質的な気密封止を形成する。そのような封止は当業界で知られており、したがって、封止の詳細な説明は、簡潔にするために省略する。蓋114は延長部分118を有し、それは、使用者が蓋114を簡便に開くためのハンドルとして働く。説明の便宜上、蓋114は、図1にしか示さない。
【0016】
図2は、蓋114を開いた後の容器102を示す上面図であり、回転可能なカバー110は取り外されている。容器102は複数の分割壁106を有し、それは複数のスロット104を形成する。各スロット104は、1つの検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。ボス120は、容器102の中心に配置されている。ボス120は、凹部122を有する。凹部122は、以下においてさらに詳細に説明するように、位置決めされた切下げ部分(図示せず)を有して、回転可能なカバー110上に配置される細長軸124と協働する。
【0017】
各分割壁106は、それぞれ、容器102の外壁126から径方向内側に延びる。例示的な一実施形態において、分割壁106は、検査ストリップの幅のほぼ半分(1/2)だけ内側へと延びる。各検査ストリップは全ての面が取り囲まれる必要がないため、これにより、より多くのストリップを容器102内に収容することが可能になる。また、これにより、分割壁106がほぼ均一の壁厚を有することが可能になり、成形性が向上する。図示の実施形態において、分割壁106は、容器102と一体に形成される。ただし分割壁は、第2の例示的な実施形態と関連づけて以下でさらに詳細に説明するように、容器102内へと挿入されるスリーブとして、別個に形成することができる。
【0018】
分割壁106は、(感湿性検査ストリップ(humidity-sensitive test strip)の損傷を防止するために)容器102内の特定の相対湿度を調整するために(感湿性検査ストリップ(humidity-sensitive test strip)の損傷を防止するために)、乾燥剤混入ポリマーによって形成することができる。参照することにより、その全体として本書に含まれる特許文献1は、1つの適当な乾燥剤混入ポリマーを開示している。乾燥剤混入ポリマーの分割壁106を形成することによって、乾燥剤混入ポリマーの露出した表面積が増大し、それによって、容器102内の湿度調整が向上する。あるいは、容器102は、インサート成形された乾燥剤を有するポリマーによって形成することができ、あるいは乾燥剤を容器102の底部内、容器102の蓋114の中、または1つもしくは複数のスロット104内に配置することができる。
【0019】
図3は、蓋114を開けた後の容器102を示す上面図であり、回転可能なカバー110が定位置に示される。カバー110はカバー開口部112を有し、そのカバー開口部は、1つの検査ストリップ108がカバー開口部112を通ることが可能になるようにサイズ決めされる。カバー110は、使用者がカバー110を把持してカバー110を回転させることを可能にするために、ハンドルを有する。カバー110の外径は、容器102の外壁126の内径よりも小さい。これによって、外壁126とカバー110との間に間隙が設けられ、それにより使用者は、容器102内のスロット104内を覗いて、容器102内に残っている検査ストリップの数およびそれら検査ストリップの位置を視覚的に判断することができる。
【0020】
図4は、回転可能なカバー110の底部斜視図である。カバー110は、上面130および下面132を有する。カバー110の下面132は、細長軸124を有する。細長軸124は、容器102内のボス120内に配置された凹部122内に、位置決め可能となるように構成される。好ましくは、細長軸124は切下げ部分134を有し、その切下げ部分は、ボス120の凹部122内の対合部分(図示せず)と協働する。この方法で、細長軸124をボス120内にスナップ嵌め(snap-fit)することができる。
【0021】
カバー110の下面132は、カバー110の回転を制御するために、分割壁106に係合する戻り止め136を有する。図示の実施形態において、戻り止め136は、複数の延長突起によって形成される。好ましくは、戻り止め136は、カバー開口部112をスロット104のうちの1つと位置合せするように、サイズ決めおよび位置決めされる。また戻り止め136は、カバー110が次のスロット104へと回転されたときに、それを示す触覚フィードバック(tactile feedback)を使用者に提供する。
【0022】
次に、本発明の第1の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル100の使用方法を説明する。まず、各スロット104内に1つずつ検査ストリップが配置されるように、容器102内に形成されて径方向に延びるスロット104内に、検査ストリップが装填される。次いで、細長軸124をボス120内の凹部122内へと配置することによって、回転可能なカバー110が容器102に組み付けられる。細長軸124は、スナップ嵌めなどによって凹部内に保持される。次いで、実質的な気密封止を形成するように、蓋114が容器102上に配置される。ここで、保存バイアル100は保管することができ、検査ストリップは、湿気など環境的な危険から保護される。通常、上記のステップは、保存バイアル100の最終使用者ではなく、製造業者によって実行される。
【0023】
検査ストリップを分配するために、使用者は、蓋114を開いて、回転可能なカバー110およびカバー開口部112を露出させる。使用者は、カバー開口112がスロット104のうちの1つに位置合せされるように、使用者の指などを用いてカバーハンドル128を操作することにより、カバー110を回転させる。カバー110上に配置された戻り止めは、カバー開口部112と、スロット104のうちの1つと、の位置合せを助ける。カバー開口112が所望のスロット104と位置合せされると、使用者は、容器102を上下逆さまにする。そのスロット104内に配置された検査ストリップは、重力によってカバー開口部112を通って分配される。次いで使用者は、分配された検査ストリップを把持して、検査ストリップを容器102から引き抜き、検査ストリップを使用する。別の検査ストリップを分配するために、使用者は、未使用の検査ストリップを備える次のスロットへと、カバー110を再び回転させる。所望の数の検査ストリップを分配した後、使用者は、将来使用するための残りの検査ストリップを保存するために、蓋114を容器102上に戻すことができる。
【0024】
容器102内に保存された全ての検査ストリップが分配された後、保存バイアル100は、廃棄することができ、または再利用のために製造業者に返すことができる。容器102の再使用可能な実施形態もまた、本発明の範囲内である。
【0025】
第2の例示的な実施形態
図5から図16を参照すると、本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル200は、容器200を含み、その容器は、複数の分割壁206によって形成された複数の径方向スロット204を有する。各スロット204は、1つの検査ストリップ208を受けるようにサイズ決めされる。回転可能なスピナ210はカバーを形成し、このカバーは、スロット204の頂部上に位置決めされて、複数のスロット204を少なくとも部分的に覆い、スロット204内で受けられる検査ストリップがスロット204から取り出されることを防ぐ。スピナ210は、1つの検査ストリップがカバー開口部212を通過することを可能にするようにサイズ決めされたカバー開口部212を有する。スピナ210は、押しボタン214によって回転される。押しボタン214が押される度に、スピナ210は、カバー開口部212が新しい径方向スロット204と位置合せされるように回転する。スピナ210が、検査ストリップを収容するスロット204と位置合せされると、使用者は、容器200を上下逆さまにして検査ストリップを分配することができる。
【0026】
図5を参照すると、保存バイアル200は、容器200、スリーブ216、偏倚要素218、スピナ210、およびカムスリーブ220を備える。
【0027】
容器200は、好ましくは、実質的に気体不透過性材料によって形成される。容器200は、第1の実施形態に関して説明した蓋と実質的に同様の蓋(図示せず)を有する。
【0028】
図7を参照すると、スリーブ216は、複数のスロット204を形成する複数の分割壁206を有する。各スロット204は、1つの検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。ボス222は、スリーブ216の中央に配置される。ボス222は、凹部224を有する。凹部224は、以下においてさらに詳細に説明するように、スピナ210上に配置された細長軸226を受ける。
【0029】
各分割壁206は、それぞれ、スリーブ216の外壁228から径方向内側に延びる。例示的な一実施形態において、分割壁206は、第1の実施形態に関して上記にて議論した理由により、検査ストリップの幅のほぼ3分の2(2/3)だけ内側に延びる。ボス222の外面上に、複数の案内リブ230を形成することができる。各案内リブ230は、各検査ストリップをスロット204内に位置合せすることを助けて、各検査ストリップが誤って位置合せされることを防ぐ。スリーブ216の外径は、スリーブ216が容器200内にぴったりと嵌るようにサイズ決めされる。
【0030】
好ましくは、スリーブ216は、容器200内の特定の相対湿度を調整するために、乾燥剤混入ポリマーによって形成される。上記にて議論したように、乾燥剤混入ポリマーの分割壁206を形成することは、乾燥剤混入ポリマーの露出表面積を増大して、容器200内の湿度調整を向上される。あるいは、スリーブ216は、標準的なポリマーによって形成され、容器200内に乾燥剤が配置される。
【0031】
偏倚要素218は、スピナ210とスリーブ216の間に配置される。偏倚要素218は、例えば、スピナ210の細長軸226の周りに嵌るコイルばねとすることができる。偏倚要素218は、偏倚力を加えて、スピナ210を上向き方向に押す(図5参照)。
【0032】
図6に最もはっきりと見られるように、スピナ210は、上面232および下面234と、スピナ210を貫通して延びるカバー開口部212と、を有する。カバー開口部212は、1つの検査ストリップがカバー開口部212を通過することを可能にするように、サイズ決めされる。複数の第1のカム236は、スピナ210の外周の周りに配置される。第1のカム236は、第1の傾斜カム面238を有する。
【0033】
スピナ210は、スピナ210の上面232上に配置された少なくとも1つの可撓性ビーム240を有する。図示の実施形態においては、4つの可撓性ビーム240が設けられる。押しボタン214もまた、スピナ210の上面232上に設けられる。
【0034】
スピナ210の部分264は、保存バイアル200内に何枚の検査ストリップがあるかを使用者が判断することができるように、光学的に透明な材料で形成することができる。スピナ210の光学的に透明な部分264は、目に見える像を拡大し、すなわちストリップの縁部を拡大するように、構成することができる。
【0035】
スピナ210の下面234上に、細長軸226が配置されている。細長軸226は、好ましくは、第1のより小さい直径を有する第1の部分242と、より大きい直径を有する第2の部分244と、を有する。第1および第2の部分242、244の間の移行領域は、停止部246を形成する。細長軸226の第1の部分242は、ボス222内の凹部224内に嵌るようにサイズ決めされる。停止部246は、以下においてさらに議論するように、スピナ210が下向きに押され過ぎることを妨げる。
【0036】
図8を参照すると、カムスリーブ220は、容器200の内部に嵌るようにサイズ決めされたほぼ円形のリング248である。その内面上において、カムスリーブ220は、複数のカムの歯250、および複数の第2のカム252を有する。第2のカム252は、以下において詳細に議論するように、第1の傾斜カム面238と協働する第2の傾斜カム面254を有する。
【0037】
スピナ210およびカムスリーブ220は、ポリマー、またはその他の適当な材料によって形成することができる。それらはまた、乾燥剤の添加によって、ポリマーの機械的特性が初期故障を生じるほどに低減されない限り、乾燥剤混入ポリマーで形成することもできる。
【0038】
本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル200の使用方法を、以下において説明する。まず、各スロット204内に1つずつ検査ストリップが配置されるように、スリーブ216内に形成された径方向に延びるスロット204内に、検査ストリップが装填される。次いで、スリーブ216が容器200内に配置される。偏倚要素218がスピナ210の細長軸226の周りに配置され、細長軸226がスリーブ216内のボス222内に挿入される。次いで、カムスリーブ220が容器200内に配置される。カムスリーブ220とスロット204の間の回転位置合せは、キー溝、目視位置合せ、または他の従来の方法を用いて、組立て中に維持することができる。カムスリーブ220上の歯は、カムスリーブ220が全ての構成要素を容器200内に保持するように、スピナ210の上に張り出る。カムスリーブ220は、容器200内の切下げ部によって、あるいはカムスリーブ220を接着剤、超音波溶接、または他の従来の固定方法を用いて容器200に固定することによって、容器200内に保持される。次いで、再配置可能な蓋(図示しないが上記実施形態の蓋114と同様)が容器200上に配置されて、実質的な気密封止を形成する。ここで保存バイアル200は、保管することができ、検査ストリップは、湿気など環境的な危険から保護される。通常、これらのステップは、保存バイアル200の最終使用者ではなく、製造業者によって実行される。
【0039】
検査ストリップを分配するために、使用者は蓋を開き、押しボタン214を押して、スピナ210を次のスロット204へと回転させる。図9〜図16は、スピナ210の動作を詳細に示す。まず、図13に見られるように、使用者が押しボタン214を押す前に、偏倚要素218の偏倚力によって、スピナ210上の第1のカム236がカムスリーブ220上の第2のカム252の上方に配置される。図9、図10、および図13に見られるように、可撓性ビーム240がカムの歯250内に着座する。可撓性ビーム240は、スピナ210が自由に回転することを妨げ、カバー開口部112を複数のスロット204のうちの1つと位置合せする。
【0040】
使用者がスピナ210上の押しボタン214を押し始めて、偏倚要素218の偏倚力に打ち勝つと、スピナ210は、容器200内へと押し下げられる。こうして、図14に見られるように、第1のカム面238は、第2のカム面254と係合し始める。第2のカム面254が容器200に対して固定されるため、第1のカム面238と第2のカム面254との間の接触によって、第1のカム面238が(図に関して)右に向かって動かされ、それによってスピナ210が前方向に回転し始める。このとき、可撓性ビーム240もまた、カムスリーブ220上に配置されたカムの歯250を通過するように撓み始める。この時点において押しボタンが解放されると、可撓性ビーム240とカムの歯250との相互作用によって、スピナ210が図13に示す元の位置へと戻される。これは、カムの歯250と接触する可撓性ビーム240の表面256が丸みを帯びており、上昇部分258、頂部260、および下降部分262を有するからである。この初期段階にて、カムの歯250は、丸みを帯びた表面256の頂部260を通過しておらず、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の上昇部分258がカムの歯250に係合し、逆方向(すなわち左向き方向)の力を生み出す。
【0041】
ただし、使用者が押しボタンを押し続けると、スピナ210は回転し続け、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の頂部260は、図11、図12、および図15に示すように、カムの歯250を通過する。この時点にて、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の下降部分262は、前方向(すなわち右方向)の力を生み出す。すなわち、図15に示すように、第1のカム236は、スピナ210の回転が制限されるように第2のカム252に接触する。この時点にて、スピナ210上の停止部246は、ボス222に係合して、スピナ210がハウジング内へとさらに押されることを妨げる。
【0042】
最後に、使用者が押しボタン214を解放すると、偏倚要素218がスピナ210を上方へと押し上げる。第1のカム236は第2のカム254から離され、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の下降部分262は、カムの歯250と相互作用して、スピナ210を前方向に回転させる力を生み出し、それにより、カバー開口部212が図16に示すように次のスロット204と位置合せされる。すなわち可撓性ビーム240は、カバー開口部212が次のスロット204と位置合せされるように、スピナ210が次のスロット204へと完全に回転されることを保証する。
【0043】
カバー開口部212が、検査ストリップを収容するスロット204と位置合せされた後、使用者は、容器202を上下逆さまにする。スロット204内に配置された検査ストリップは、重力によってカバー開口部212を通って分配される。次いで使用者は、露出した検査ストリップを把持して容器200から抜き出し、検査ストリップを使用する。
【0044】
別の検査ストリップを分配するために、使用者は、スピナ210上の押しボタン214を押すことによって、カバー210を再び回転させる。所望の数の検査ストリップを分配した後、使用者は、将来使用するための残りの検査ストリップを保存するために、容器200上に蓋を戻すことができる。
【0045】
容器202内に保存された全ての検査ストリップが分配された後、保存バイアル200は、廃棄することができ、または、再利用のために製造業者に返すことができる。容器102の再使用可能な実施形態もまた、本発明の範囲内に含まれる。
【0046】
本発明を説明するために様々な実施形態を選択してきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲内で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、それらに様々な変更および修正を加えることができることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアルを示す斜視図である。
【図2】バイアル内の径方向スロットを露出させるために、蓋および回転可能なカバーの両方が取り除かれた図1の保存バイアルの容器の上面図である。
【図3】回転可能なカバーを露出させるために蓋のみが取り除かれた図1の容器の上面図である。
【図4】図1の保存バイアルの回転可能なカバーを示す底部斜視図である。
【図5】本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアルを示す分解斜視図である。
【図6】図5の保存バイアルのスピナを示す斜視図である。
【図7】図5の保存バイアルのスリーブを示す切断斜視図である。
【図8】図5の保存バイアルのカムスリーブおよびスピナを示す斜視図である。
【図9】図5の保存バイアルのカムスリーブとスピナとの間の相互作用を示す上面図である。
【図10】図9の円で囲まれた領域の拡大図である。
【図11】図5の保存バイアルのカムスリーブとスピナとの間の相互作用を示す別の上面図である。
【図12】図11の円で囲まれた領域の拡大図である。
【図13】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図14】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図15】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図16】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、生体液を検査するための診断検査ストリップ(diagnostic test strip)に関する。より具体的には、本発明は、診断検査ストリップを保存および分配するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
診断検査ストリップは、生体液中の分析物の濃度を測定するために使用される。例えば、診断検査ストリップは、血糖値を監視するために、糖尿病患者によって使用されることが多い。
【0003】
その完全性を保つために、診断検査ストリップは、適切な環境状態内に維持されなければならない。すなわち、検査ストリップは、適切な湿度にて維持されるべきであり、異物を含まないままであるべきである。さらに、皮脂または異物による汚染を防ぐために、検査ストリップは、使用前に手で触れられるべきではない。
【0004】
すなわち、検査ストリップを保存するために、それらは通常、保存バイアル(storage vial)などの中で維持される。検査ストリップを使用するために、使用者は、バイアル内に手を伸ばし、単一の検査ストリップを取り出さなければならない。しかし、糖尿病患者など多くの使用者は、視力または身体的な器用さが低下している。そのような使用者は、保存バイアルから単一の検査ストリップを取り出すことが困難であると感じることがある。さらに、使用者は、検査ストリップを抜き出すために保存バイアル内に手を伸ばす間に、複数の検査ストリップに誤って触れ、未使用の検査ストリップを潜在的に汚染することがある。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,911,937号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、診断検査ストリップを適切な環境状態内に保存し、かつ検査ストリップを一度に1つ簡便に分配するための装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一目的は、少なくとも上記問題および/または欠点に対処し、少なくとも以下で説明する利点を提供することである。したがって、本発明の一目的は、複数の検査ストリップを保存し、検査ストリップを一度に1つ分配するための装置を提供することである。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、上記およびその他の目的は、検査ストリップを保存および分配するための装置によって達成され、その装置は、外壁と、複数の分割壁によって形成された複数の径方向に延びるスロットと、を有する容器を備える。各スロットは、単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされ、複数の径方向に延びるスロットをカバーするために、回転式に位置決め可能なカバーが容器によって担持される。カバーは、開口部を備え、そのため、カバーが回転するとき、カバー開口部が一度に1つのスロットと位置合せされて、各スロット内に配置された単一の検査ストリップを取り出すことが可能になる。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、検査ストリップを保存および分配するための装置は、それぞれ検査ストリップを保存するようになされた複数の径方向に延びるスロットを有するバイアルと、露出されたスロット内に保存された検査ストリップを分配するために、複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる手段と、露出させる手段を作動させる手段と、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の実施形態によれば、検査ストリップを保存および分配する方法は、複数の検査ストリップを容器内に径方向に配列される方法で保存するステップと、検査ストリップが一度に1つだけ容器から分配されることを可能に方法で複数の検査ストリップを覆うステップと、を含む。
【0011】
本発明のいくつかの例示的な実施形態の上記およびその他の目的、特徴、および利点は、以下の説明を添付の図面と関連づけて読むことによって、より明らかになるであろう。
【0012】
図面全体を通して、同一の参照番号は、同一の要素、特徴、および構造を示すことが理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
詳細な構造および要素などの説明において定義される事柄は、本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供される。したがって当業者は、本発明の範囲および精神から逸脱せずに、本明細書で説明される実施形態の様々な変更および修正を行うことができることを理解するであろう。また、よく知られた機能および構造の説明は、明確かつ簡潔にするために省略される。
【0014】
第1の例示的な実施形態
図1〜図4を参照すると、本発明の第1の例示的な実施形態による検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル100は、容器102を備え、容器102は、複数の分割壁106によって形成された複数の径方向スロット104を有する。各スロット104は、1つの検査ストリップ108を受けるようにサイズ決めされる。回転可能なカバー110は、スロット104の頂部上に配置され、複数のスロット104を少なくとも部分的に覆って、スロット104内に受けられる検査ストリップがスロット104から取り出されることを防ぐ。回転可能なカバー110はカバー開口部112を有し、それは、1つの検査ストリップ108がカバー開口部112を通過することを可能にするようにサイズ決めされる。カバー110は、カバー開口部112を複数のスロット104のうちの1つに位置合せて、そのスロット104内に配置された検査ストリップ108が分配されることを可能にするように、回転させることができる。
【0015】
図1から分かるように、容器102は、湿気およびその他の環境的な汚染物が容器102に入ることを防ぐために、蓋114を備えることができる。蓋114は、別個の取外し可能な構成要素とすることができるが、好ましくは、蓋114は、ヒンジ116によって容器102に連結される。図示の実施形態において、蓋114は、リビングヒンジ(living hinge)116によって容器102に連結されるように、容器102と一体に形成されている。蓋114は、好ましくは、容器102と共に実質的な気密封止を形成する。そのような封止は当業界で知られており、したがって、封止の詳細な説明は、簡潔にするために省略する。蓋114は延長部分118を有し、それは、使用者が蓋114を簡便に開くためのハンドルとして働く。説明の便宜上、蓋114は、図1にしか示さない。
【0016】
図2は、蓋114を開いた後の容器102を示す上面図であり、回転可能なカバー110は取り外されている。容器102は複数の分割壁106を有し、それは複数のスロット104を形成する。各スロット104は、1つの検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。ボス120は、容器102の中心に配置されている。ボス120は、凹部122を有する。凹部122は、以下においてさらに詳細に説明するように、位置決めされた切下げ部分(図示せず)を有して、回転可能なカバー110上に配置される細長軸124と協働する。
【0017】
各分割壁106は、それぞれ、容器102の外壁126から径方向内側に延びる。例示的な一実施形態において、分割壁106は、検査ストリップの幅のほぼ半分(1/2)だけ内側へと延びる。各検査ストリップは全ての面が取り囲まれる必要がないため、これにより、より多くのストリップを容器102内に収容することが可能になる。また、これにより、分割壁106がほぼ均一の壁厚を有することが可能になり、成形性が向上する。図示の実施形態において、分割壁106は、容器102と一体に形成される。ただし分割壁は、第2の例示的な実施形態と関連づけて以下でさらに詳細に説明するように、容器102内へと挿入されるスリーブとして、別個に形成することができる。
【0018】
分割壁106は、(感湿性検査ストリップ(humidity-sensitive test strip)の損傷を防止するために)容器102内の特定の相対湿度を調整するために(感湿性検査ストリップ(humidity-sensitive test strip)の損傷を防止するために)、乾燥剤混入ポリマーによって形成することができる。参照することにより、その全体として本書に含まれる特許文献1は、1つの適当な乾燥剤混入ポリマーを開示している。乾燥剤混入ポリマーの分割壁106を形成することによって、乾燥剤混入ポリマーの露出した表面積が増大し、それによって、容器102内の湿度調整が向上する。あるいは、容器102は、インサート成形された乾燥剤を有するポリマーによって形成することができ、あるいは乾燥剤を容器102の底部内、容器102の蓋114の中、または1つもしくは複数のスロット104内に配置することができる。
【0019】
図3は、蓋114を開けた後の容器102を示す上面図であり、回転可能なカバー110が定位置に示される。カバー110はカバー開口部112を有し、そのカバー開口部は、1つの検査ストリップ108がカバー開口部112を通ることが可能になるようにサイズ決めされる。カバー110は、使用者がカバー110を把持してカバー110を回転させることを可能にするために、ハンドルを有する。カバー110の外径は、容器102の外壁126の内径よりも小さい。これによって、外壁126とカバー110との間に間隙が設けられ、それにより使用者は、容器102内のスロット104内を覗いて、容器102内に残っている検査ストリップの数およびそれら検査ストリップの位置を視覚的に判断することができる。
【0020】
図4は、回転可能なカバー110の底部斜視図である。カバー110は、上面130および下面132を有する。カバー110の下面132は、細長軸124を有する。細長軸124は、容器102内のボス120内に配置された凹部122内に、位置決め可能となるように構成される。好ましくは、細長軸124は切下げ部分134を有し、その切下げ部分は、ボス120の凹部122内の対合部分(図示せず)と協働する。この方法で、細長軸124をボス120内にスナップ嵌め(snap-fit)することができる。
【0021】
カバー110の下面132は、カバー110の回転を制御するために、分割壁106に係合する戻り止め136を有する。図示の実施形態において、戻り止め136は、複数の延長突起によって形成される。好ましくは、戻り止め136は、カバー開口部112をスロット104のうちの1つと位置合せするように、サイズ決めおよび位置決めされる。また戻り止め136は、カバー110が次のスロット104へと回転されたときに、それを示す触覚フィードバック(tactile feedback)を使用者に提供する。
【0022】
次に、本発明の第1の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル100の使用方法を説明する。まず、各スロット104内に1つずつ検査ストリップが配置されるように、容器102内に形成されて径方向に延びるスロット104内に、検査ストリップが装填される。次いで、細長軸124をボス120内の凹部122内へと配置することによって、回転可能なカバー110が容器102に組み付けられる。細長軸124は、スナップ嵌めなどによって凹部内に保持される。次いで、実質的な気密封止を形成するように、蓋114が容器102上に配置される。ここで、保存バイアル100は保管することができ、検査ストリップは、湿気など環境的な危険から保護される。通常、上記のステップは、保存バイアル100の最終使用者ではなく、製造業者によって実行される。
【0023】
検査ストリップを分配するために、使用者は、蓋114を開いて、回転可能なカバー110およびカバー開口部112を露出させる。使用者は、カバー開口112がスロット104のうちの1つに位置合せされるように、使用者の指などを用いてカバーハンドル128を操作することにより、カバー110を回転させる。カバー110上に配置された戻り止めは、カバー開口部112と、スロット104のうちの1つと、の位置合せを助ける。カバー開口112が所望のスロット104と位置合せされると、使用者は、容器102を上下逆さまにする。そのスロット104内に配置された検査ストリップは、重力によってカバー開口部112を通って分配される。次いで使用者は、分配された検査ストリップを把持して、検査ストリップを容器102から引き抜き、検査ストリップを使用する。別の検査ストリップを分配するために、使用者は、未使用の検査ストリップを備える次のスロットへと、カバー110を再び回転させる。所望の数の検査ストリップを分配した後、使用者は、将来使用するための残りの検査ストリップを保存するために、蓋114を容器102上に戻すことができる。
【0024】
容器102内に保存された全ての検査ストリップが分配された後、保存バイアル100は、廃棄することができ、または再利用のために製造業者に返すことができる。容器102の再使用可能な実施形態もまた、本発明の範囲内である。
【0025】
第2の例示的な実施形態
図5から図16を参照すると、本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル200は、容器200を含み、その容器は、複数の分割壁206によって形成された複数の径方向スロット204を有する。各スロット204は、1つの検査ストリップ208を受けるようにサイズ決めされる。回転可能なスピナ210はカバーを形成し、このカバーは、スロット204の頂部上に位置決めされて、複数のスロット204を少なくとも部分的に覆い、スロット204内で受けられる検査ストリップがスロット204から取り出されることを防ぐ。スピナ210は、1つの検査ストリップがカバー開口部212を通過することを可能にするようにサイズ決めされたカバー開口部212を有する。スピナ210は、押しボタン214によって回転される。押しボタン214が押される度に、スピナ210は、カバー開口部212が新しい径方向スロット204と位置合せされるように回転する。スピナ210が、検査ストリップを収容するスロット204と位置合せされると、使用者は、容器200を上下逆さまにして検査ストリップを分配することができる。
【0026】
図5を参照すると、保存バイアル200は、容器200、スリーブ216、偏倚要素218、スピナ210、およびカムスリーブ220を備える。
【0027】
容器200は、好ましくは、実質的に気体不透過性材料によって形成される。容器200は、第1の実施形態に関して説明した蓋と実質的に同様の蓋(図示せず)を有する。
【0028】
図7を参照すると、スリーブ216は、複数のスロット204を形成する複数の分割壁206を有する。各スロット204は、1つの検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる。ボス222は、スリーブ216の中央に配置される。ボス222は、凹部224を有する。凹部224は、以下においてさらに詳細に説明するように、スピナ210上に配置された細長軸226を受ける。
【0029】
各分割壁206は、それぞれ、スリーブ216の外壁228から径方向内側に延びる。例示的な一実施形態において、分割壁206は、第1の実施形態に関して上記にて議論した理由により、検査ストリップの幅のほぼ3分の2(2/3)だけ内側に延びる。ボス222の外面上に、複数の案内リブ230を形成することができる。各案内リブ230は、各検査ストリップをスロット204内に位置合せすることを助けて、各検査ストリップが誤って位置合せされることを防ぐ。スリーブ216の外径は、スリーブ216が容器200内にぴったりと嵌るようにサイズ決めされる。
【0030】
好ましくは、スリーブ216は、容器200内の特定の相対湿度を調整するために、乾燥剤混入ポリマーによって形成される。上記にて議論したように、乾燥剤混入ポリマーの分割壁206を形成することは、乾燥剤混入ポリマーの露出表面積を増大して、容器200内の湿度調整を向上される。あるいは、スリーブ216は、標準的なポリマーによって形成され、容器200内に乾燥剤が配置される。
【0031】
偏倚要素218は、スピナ210とスリーブ216の間に配置される。偏倚要素218は、例えば、スピナ210の細長軸226の周りに嵌るコイルばねとすることができる。偏倚要素218は、偏倚力を加えて、スピナ210を上向き方向に押す(図5参照)。
【0032】
図6に最もはっきりと見られるように、スピナ210は、上面232および下面234と、スピナ210を貫通して延びるカバー開口部212と、を有する。カバー開口部212は、1つの検査ストリップがカバー開口部212を通過することを可能にするように、サイズ決めされる。複数の第1のカム236は、スピナ210の外周の周りに配置される。第1のカム236は、第1の傾斜カム面238を有する。
【0033】
スピナ210は、スピナ210の上面232上に配置された少なくとも1つの可撓性ビーム240を有する。図示の実施形態においては、4つの可撓性ビーム240が設けられる。押しボタン214もまた、スピナ210の上面232上に設けられる。
【0034】
スピナ210の部分264は、保存バイアル200内に何枚の検査ストリップがあるかを使用者が判断することができるように、光学的に透明な材料で形成することができる。スピナ210の光学的に透明な部分264は、目に見える像を拡大し、すなわちストリップの縁部を拡大するように、構成することができる。
【0035】
スピナ210の下面234上に、細長軸226が配置されている。細長軸226は、好ましくは、第1のより小さい直径を有する第1の部分242と、より大きい直径を有する第2の部分244と、を有する。第1および第2の部分242、244の間の移行領域は、停止部246を形成する。細長軸226の第1の部分242は、ボス222内の凹部224内に嵌るようにサイズ決めされる。停止部246は、以下においてさらに議論するように、スピナ210が下向きに押され過ぎることを妨げる。
【0036】
図8を参照すると、カムスリーブ220は、容器200の内部に嵌るようにサイズ決めされたほぼ円形のリング248である。その内面上において、カムスリーブ220は、複数のカムの歯250、および複数の第2のカム252を有する。第2のカム252は、以下において詳細に議論するように、第1の傾斜カム面238と協働する第2の傾斜カム面254を有する。
【0037】
スピナ210およびカムスリーブ220は、ポリマー、またはその他の適当な材料によって形成することができる。それらはまた、乾燥剤の添加によって、ポリマーの機械的特性が初期故障を生じるほどに低減されない限り、乾燥剤混入ポリマーで形成することもできる。
【0038】
本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアル200の使用方法を、以下において説明する。まず、各スロット204内に1つずつ検査ストリップが配置されるように、スリーブ216内に形成された径方向に延びるスロット204内に、検査ストリップが装填される。次いで、スリーブ216が容器200内に配置される。偏倚要素218がスピナ210の細長軸226の周りに配置され、細長軸226がスリーブ216内のボス222内に挿入される。次いで、カムスリーブ220が容器200内に配置される。カムスリーブ220とスロット204の間の回転位置合せは、キー溝、目視位置合せ、または他の従来の方法を用いて、組立て中に維持することができる。カムスリーブ220上の歯は、カムスリーブ220が全ての構成要素を容器200内に保持するように、スピナ210の上に張り出る。カムスリーブ220は、容器200内の切下げ部によって、あるいはカムスリーブ220を接着剤、超音波溶接、または他の従来の固定方法を用いて容器200に固定することによって、容器200内に保持される。次いで、再配置可能な蓋(図示しないが上記実施形態の蓋114と同様)が容器200上に配置されて、実質的な気密封止を形成する。ここで保存バイアル200は、保管することができ、検査ストリップは、湿気など環境的な危険から保護される。通常、これらのステップは、保存バイアル200の最終使用者ではなく、製造業者によって実行される。
【0039】
検査ストリップを分配するために、使用者は蓋を開き、押しボタン214を押して、スピナ210を次のスロット204へと回転させる。図9〜図16は、スピナ210の動作を詳細に示す。まず、図13に見られるように、使用者が押しボタン214を押す前に、偏倚要素218の偏倚力によって、スピナ210上の第1のカム236がカムスリーブ220上の第2のカム252の上方に配置される。図9、図10、および図13に見られるように、可撓性ビーム240がカムの歯250内に着座する。可撓性ビーム240は、スピナ210が自由に回転することを妨げ、カバー開口部112を複数のスロット204のうちの1つと位置合せする。
【0040】
使用者がスピナ210上の押しボタン214を押し始めて、偏倚要素218の偏倚力に打ち勝つと、スピナ210は、容器200内へと押し下げられる。こうして、図14に見られるように、第1のカム面238は、第2のカム面254と係合し始める。第2のカム面254が容器200に対して固定されるため、第1のカム面238と第2のカム面254との間の接触によって、第1のカム面238が(図に関して)右に向かって動かされ、それによってスピナ210が前方向に回転し始める。このとき、可撓性ビーム240もまた、カムスリーブ220上に配置されたカムの歯250を通過するように撓み始める。この時点において押しボタンが解放されると、可撓性ビーム240とカムの歯250との相互作用によって、スピナ210が図13に示す元の位置へと戻される。これは、カムの歯250と接触する可撓性ビーム240の表面256が丸みを帯びており、上昇部分258、頂部260、および下降部分262を有するからである。この初期段階にて、カムの歯250は、丸みを帯びた表面256の頂部260を通過しておらず、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の上昇部分258がカムの歯250に係合し、逆方向(すなわち左向き方向)の力を生み出す。
【0041】
ただし、使用者が押しボタンを押し続けると、スピナ210は回転し続け、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の頂部260は、図11、図12、および図15に示すように、カムの歯250を通過する。この時点にて、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の下降部分262は、前方向(すなわち右方向)の力を生み出す。すなわち、図15に示すように、第1のカム236は、スピナ210の回転が制限されるように第2のカム252に接触する。この時点にて、スピナ210上の停止部246は、ボス222に係合して、スピナ210がハウジング内へとさらに押されることを妨げる。
【0042】
最後に、使用者が押しボタン214を解放すると、偏倚要素218がスピナ210を上方へと押し上げる。第1のカム236は第2のカム254から離され、可撓性ビーム240の丸みを帯びた表面256の下降部分262は、カムの歯250と相互作用して、スピナ210を前方向に回転させる力を生み出し、それにより、カバー開口部212が図16に示すように次のスロット204と位置合せされる。すなわち可撓性ビーム240は、カバー開口部212が次のスロット204と位置合せされるように、スピナ210が次のスロット204へと完全に回転されることを保証する。
【0043】
カバー開口部212が、検査ストリップを収容するスロット204と位置合せされた後、使用者は、容器202を上下逆さまにする。スロット204内に配置された検査ストリップは、重力によってカバー開口部212を通って分配される。次いで使用者は、露出した検査ストリップを把持して容器200から抜き出し、検査ストリップを使用する。
【0044】
別の検査ストリップを分配するために、使用者は、スピナ210上の押しボタン214を押すことによって、カバー210を再び回転させる。所望の数の検査ストリップを分配した後、使用者は、将来使用するための残りの検査ストリップを保存するために、容器200上に蓋を戻すことができる。
【0045】
容器202内に保存された全ての検査ストリップが分配された後、保存バイアル200は、廃棄することができ、または、再利用のために製造業者に返すことができる。容器102の再使用可能な実施形態もまた、本発明の範囲内に含まれる。
【0046】
本発明を説明するために様々な実施形態を選択してきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲内で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、それらに様々な変更および修正を加えることができることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアルを示す斜視図である。
【図2】バイアル内の径方向スロットを露出させるために、蓋および回転可能なカバーの両方が取り除かれた図1の保存バイアルの容器の上面図である。
【図3】回転可能なカバーを露出させるために蓋のみが取り除かれた図1の容器の上面図である。
【図4】図1の保存バイアルの回転可能なカバーを示す底部斜視図である。
【図5】本発明の第2の例示的な実施形態による、検査ストリップを保存および分配するための保存バイアルを示す分解斜視図である。
【図6】図5の保存バイアルのスピナを示す斜視図である。
【図7】図5の保存バイアルのスリーブを示す切断斜視図である。
【図8】図5の保存バイアルのカムスリーブおよびスピナを示す斜視図である。
【図9】図5の保存バイアルのカムスリーブとスピナとの間の相互作用を示す上面図である。
【図10】図9の円で囲まれた領域の拡大図である。
【図11】図5の保存バイアルのカムスリーブとスピナとの間の相互作用を示す別の上面図である。
【図12】図11の円で囲まれた領域の拡大図である。
【図13】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図14】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図15】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【図16】図5の保存バイアルの動作を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査ストリップを分配するための装置であって、
外壁を備える容器と、
複数の分割壁によって形成されて、それぞれが単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる複数の径方向に延びるスロットと、
前記複数の径方向に延びるスロットを覆うために前記容器によって担持され、開口部を備える回転式に位置決め可能なカバーと、
を備え、
前記カバーが回転するときに、前記カバーの開口部が一度に1つの前記スロットと位置合せされて、それぞれのスロット内に配置された単一の検査ストリップを取り出すことを可能とする
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記容器内の中央に配置されて、凹部を含むボスをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カバーは上面および下面を備え、前記カバーの前記下面は、前記ボスの前記凹部内に位置決めされる細長軸を備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記カバーの前記上面は、ハンドルを備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記カバーの前記下面は、前記カバーの回転を制御するために前記複数の分割壁に係合する複数の戻り止めをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記複数の分割壁は、前記容器の前記中央に向かって、前記容器の前記外壁から径方向内側に延びることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の分割壁を形成するスリーブをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記カバーは、第1組のカム面を含むスピナを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記スピナを回転させるために、前記第1組のカム面と動作可能に係合可能な第2組のカム面を有するカムスリーブをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記スピナは、少なくとも1つの可撓性ビームを備えることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記カムスリーブは、前記スピナの回転を制御するために、前記少なくとも1つの可撓性ビームに係合する歯を有することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記スピナを偏倚させるばねをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記スピナは、光学的に透明な材料で構成される部分を含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記スピナは、停止部を含む細長軸を有することを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記容器内の中央に配置されるボスをさらに備え、
前記ボスは、前記スピナの前記細長軸を受けるための凹部を含み、
前記スピナ上の前記停止部は、前記スピナの運動を制御するために前記ボスに接触することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
検査ストリップを分配するための装置であって、
複数の径方向に延びるスロットを有し、各スロットが検査ストリップを保存するようになされるバイアルと、
露出されたスロット内に保存された検査ストリップを分配するために、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させ、かつ前記残りのスロットを覆う手段と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項17】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段は、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させるスロットを有するカバーを備えることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる前記手段を作動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる前記手段を作動させる前記手段は、前記カバーに取り付けられたハンドルを備えることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段は、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させるスロットを有するスピナを備え、前記スピナは押しボタンを有することを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段を作動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段を作動させる前記手段は、
前記スピナ上に形成される複数の第1のカム面と、
複数の第2のカム面を備えるカムスリーブと、
を備え、
前記第2のカム面は、前記押しボタンが押されるときに前記第1のカム面が前記第2のカム面に係合して前記スピナを回転させるように、前記第1のカム面と相互作用することを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記カムスリーブは、複数の歯をさらに備え、
前記スピナは、少なくとも1つの可撓性ビームをさらに備え、
前記可撓性ビームは、前記スピナの運動を制御するために前記複数の歯と相互作用することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記容器は、凹部を有するボスをさらに備え、
前記スピナは、前記凹部内に配置される停止部を有する軸をさらに備え、
前記停止部は、前記スピナの前記運動を制御することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項25】
再配置可能な蓋を有する容器内に、径方向に配列されるように複数の検査ストリップを保存するステップと、
前記容器から検査ストリップが一度に1つだけ分配されることを可能にするように、少なくとも1つの検査ストリップを選択的に暴露するステップと、
を含むことを特徴とする検査ストリップを保存および分配する方法。
【請求項26】
検査ストリップを分配するために、前記容器を上下逆さまにするステップをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項27】
前記露出された検査ストリップが前記容器から分配されることを可能にするために、前記複数の径方向に配列された検査ストリップのうちの1つを露出させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項28】
前記複数の径方向に配列された検査ストリップのうちの1つを露出させる前記ステップは、カバー部材を回転させることを含むことを特徴とする請求項27に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項29】
前記カバー部材を回転させる前記ステップは、前記カバー部材上に配置されたハンドルを操作するステップを含むことを特徴とする請求項28に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項30】
前記カバー部材を回転させる前記ステップは、前記カバー部材上に配置されたボタンを押すステップを含むことを特徴とする請求項28に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項1】
検査ストリップを分配するための装置であって、
外壁を備える容器と、
複数の分割壁によって形成されて、それぞれが単一の検査ストリップを受けるようにサイズ決めされる複数の径方向に延びるスロットと、
前記複数の径方向に延びるスロットを覆うために前記容器によって担持され、開口部を備える回転式に位置決め可能なカバーと、
を備え、
前記カバーが回転するときに、前記カバーの開口部が一度に1つの前記スロットと位置合せされて、それぞれのスロット内に配置された単一の検査ストリップを取り出すことを可能とする
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記容器内の中央に配置されて、凹部を含むボスをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カバーは上面および下面を備え、前記カバーの前記下面は、前記ボスの前記凹部内に位置決めされる細長軸を備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記カバーの前記上面は、ハンドルを備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記カバーの前記下面は、前記カバーの回転を制御するために前記複数の分割壁に係合する複数の戻り止めをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記複数の分割壁は、前記容器の前記中央に向かって、前記容器の前記外壁から径方向内側に延びることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の分割壁を形成するスリーブをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記カバーは、第1組のカム面を含むスピナを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記スピナを回転させるために、前記第1組のカム面と動作可能に係合可能な第2組のカム面を有するカムスリーブをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記スピナは、少なくとも1つの可撓性ビームを備えることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記カムスリーブは、前記スピナの回転を制御するために、前記少なくとも1つの可撓性ビームに係合する歯を有することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記スピナを偏倚させるばねをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記スピナは、光学的に透明な材料で構成される部分を含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記スピナは、停止部を含む細長軸を有することを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記容器内の中央に配置されるボスをさらに備え、
前記ボスは、前記スピナの前記細長軸を受けるための凹部を含み、
前記スピナ上の前記停止部は、前記スピナの運動を制御するために前記ボスに接触することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
検査ストリップを分配するための装置であって、
複数の径方向に延びるスロットを有し、各スロットが検査ストリップを保存するようになされるバイアルと、
露出されたスロット内に保存された検査ストリップを分配するために、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させ、かつ前記残りのスロットを覆う手段と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項17】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段は、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させるスロットを有するカバーを備えることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる前記手段を作動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させる前記手段を作動させる前記手段は、前記カバーに取り付けられたハンドルを備えることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段は、前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを露出させるスロットを有するスピナを備え、前記スピナは押しボタンを有することを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段を作動させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記複数の径方向に延びるスロットのうちの1つを選択的に露出させる前記手段を作動させる前記手段は、
前記スピナ上に形成される複数の第1のカム面と、
複数の第2のカム面を備えるカムスリーブと、
を備え、
前記第2のカム面は、前記押しボタンが押されるときに前記第1のカム面が前記第2のカム面に係合して前記スピナを回転させるように、前記第1のカム面と相互作用することを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記カムスリーブは、複数の歯をさらに備え、
前記スピナは、少なくとも1つの可撓性ビームをさらに備え、
前記可撓性ビームは、前記スピナの運動を制御するために前記複数の歯と相互作用することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記容器は、凹部を有するボスをさらに備え、
前記スピナは、前記凹部内に配置される停止部を有する軸をさらに備え、
前記停止部は、前記スピナの前記運動を制御することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項25】
再配置可能な蓋を有する容器内に、径方向に配列されるように複数の検査ストリップを保存するステップと、
前記容器から検査ストリップが一度に1つだけ分配されることを可能にするように、少なくとも1つの検査ストリップを選択的に暴露するステップと、
を含むことを特徴とする検査ストリップを保存および分配する方法。
【請求項26】
検査ストリップを分配するために、前記容器を上下逆さまにするステップをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項27】
前記露出された検査ストリップが前記容器から分配されることを可能にするために、前記複数の径方向に配列された検査ストリップのうちの1つを露出させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項28】
前記複数の径方向に配列された検査ストリップのうちの1つを露出させる前記ステップは、カバー部材を回転させることを含むことを特徴とする請求項27に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項29】
前記カバー部材を回転させる前記ステップは、前記カバー部材上に配置されたハンドルを操作するステップを含むことを特徴とする請求項28に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【請求項30】
前記カバー部材を回転させる前記ステップは、前記カバー部材上に配置されたボタンを押すステップを含むことを特徴とする請求項28に記載の検査ストリップを保存および分配するための方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−304098(P2007−304098A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−124510(P2007−124510)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−124510(P2007−124510)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】
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