説明

診断無線周波数識別センサーおよびその適用

マルチプロトコルRFIDリーダー能力(新たなGen−2標準など)またはBluetoothを組み込んだ改良された携帯電話などの無線装置(2)で遠隔的に検索可能である、一体化された受動無線チップ診断センサーシステム(4)が記載され、使用が普遍的に容易で、低コストでかつ即座の量的分析、地理的位置およびセンサーネットワーク能力を、本技術のユーザーに提供する。本発明は、種々の診断プラットフォームに一体化可能であり、薄膜、MEMS,電子化学、熱、抵抗、ナノまたはマイクロ流体センサー技術などの低電力センサーの使用に適用可能である。本発明の適用は、改良された携帯電話などの低コスト無線装置を使用した、スマート皮膚パッチ上のオンスポット医療および自己診断、ポイントオブケア(POC)分析、食品診断、病原体検出、病気特有無線バイオマーカー検出、遠隔構造応力検出および産業用または国家保安用のセンサーネットワークを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2004年1月27日に出願された米国仮出願第60/539,419号に対する優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、概ね無線周波数識別(RFID)タグに関し、より詳細には診断センサーを含むRFIDタグを有するシステムであって、RFIDタグおよびセンサーは、マルチプロトコルリーダー能力を備えた、改良された携帯電話などの無線装置によりアクセス可能である、システムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
従来の無線周波数識別(RFID)タグシステムは、RFIDリーダー(インテロゲーターとも称される)による受信用のデータを送信するRFIDタグを含む。典型的なRFIDシステムでは、個々の物体(例えば、商店在庫品)はトランスポンダーを含む比較的小さいタグを備える。トランスポンダーは一意的電子製品コードが与えられたメモリチップを有する。RFIDリーダーは、通信プロトコルを用いてタグ内のトランスポンダーを作動させる信号を発する。従って、RFIDリーダーは、データを読み取ったり、タグに書き込んだりすることが可能である。加えて、RFIDタグリーダーは、RFIDタグシステムアプリケーションによりデータを処理する。現在、受動および能動型RFIDタグがある。受動型RFIDは内部電源を含まず、RFIDリーダーから受信された無線周波数信号により電力を供給される。または、能動型RFIDタグは、能動型RFIDタグがより大きい送信範囲およびメモリ容量を持つことを可能とする内部電源を含む。受動対能動タグの使用は、特定用途に依存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、RFIDタグシステムは種々の用途における使用を見出してきた。RFIDタグシステムの用途は、動物識別、ビール樽トラッキングおよび自動車キーアンドロック盗難防止システムを含む。従来のRFIDタグシステムは、種々の用途において使用されているが、従来のシステムにはいくつかの欠点がある。
【0005】
第1の欠点は、RFIDリーダーがマルチプロトコルを用いて通信できないということを含む。詳細には、従来のRFIDリーダーは、RFIDリーダーが読み取るようにプログラムされたそれらのRFIDタグしか読み取ることができない。すなわち、RFIDリーダーは予めプログラムされたプロトコルを用いてのみ通信するようになっている。その結果、従来のRFIDリーダーは、プロトコルを自動的に更新または変更することはできない。このように、現在のRFIDリーダーは、RFIDリーダーの予めプログラムされたプロトコルとは異なる通信プロトコルを有するRFIDタグと通信することはできない。第2の欠点は、実質的に任意の位置からRFIDタグを含む物体を便利に監視することができないということを含む。従来のRFIDタグシステムの第3の欠点は、携帯電話およびパーソナルデジタルアシスタント(PDA)などの無線装置をRFIDリーダー/インテロゲーターとして使用することができないことである。従来の無線装置でRFIDタグの検索を行う能力は、RFIDタグを用いて得られたデータにアクセスおよび/または分析するという便利な方法を提供することになるであろう。さらに別の欠点は、従来のRFIDタグシステムは、人の身体的、生物学的、化学的特徴の費用効率の高い、効率的か
つ便利な監視が不可能である。例えば、従来のシステムは、人の近くにある、または人によって経験される所定のバイオマーカー、病原体、化学物質または他の危険性の検出を可能としない。
【0006】
本明細書に記載される実施形態は、既知のRFIDタグシステムのこれらおよび他の欠点を鑑みて開発された。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡単な概要
本発明は、新型の診断センサーと組み合わされた、改良された無線周波数識別(RFID)タグを使用した低コストの無線診断のためのシステムおよび方法を対象とする。本発明のさらなる態様は、マルチプロトコルRFIDリーダーおよびGen−2のような通信標準を組み込んだ、改良された携帯電話などの低コストの無線装置により、診断センサーは即座に読み取られ、分析可能であることである。本技術により、改良された携帯電話を使用して、外部の危険物を直接識別する、または低コスト使い捨て受動RFIDセンサーを使用して単一プラットフォーム上でほとんど任意のタイプの診断テストを行うことができる。改良されたパーソナル無線装置のリーダー能力はまた、Bluetooth、ZigbeeまたはIEEE1073などの他のリーダープロトコルを含み、実質的に任意のタイプの能動または受動センサーを読み取り、その結果、実質的に任意の適用を制御する、または診断センサーを含む任意のタイプのセンサーを分析するための手段を提供するのに真に普遍的および柔軟性のある、新しいクラスの無線リーダーとなり得る。
【0008】
従って、表面上に位置付けられるように適合された接着部分を有する柔軟パッチを含む診断システムが開示される。無線周波数識別(RFID)タブおよびセンサーモジュールはパッチに一体化される。RFIDタグおよびセンサーモジュールは、少なくとも1つのアンテナ、RFID電子チップおよび少なくとも1つのセンサーを含む。RFIDタグは受動または能動のいずれかであり得る。さらには、ここで説明される技術は、RFIDに限定される必要はなく、他の無線検索プロトコルおよびBluetooth、Zigbeeなどのチップ技術または他の新たな技術にも適用され得る。明確にするために、この特許出願においては、RFIDが使用されるが、RFID、Bluetooth、Zigbeeまたは他の同様の技術を同義的に使用し得ることは理解される。
【0009】
RFIDタグおよびセンサーモジュールは、刺激に対応する信号をアンテナを用いて無線で送受信することにより刺激に応答する。マルチプロトコルを用いて、RFIDタグおよびセンサーモジュールと通信するように適合された無線RFIDリーダーが含まれる。加えて、RFIDリーダーは、実質的に任意のRFIDタグおよびセンサーモジュールを読み取り、分析するように適合される。このように、RFIDリーダーは、タグおよびセンサーモジュールの電子識別を検索して、タグおよびセンサーの読み取りおよび分析を可能とするソフトウェアをデータベースからダウンロードするように適合される。RFIDリーダーはまた、マルチ通信プロトコルを用いてネットワーク上で通信することができる。1つの実施形態では、RFIDリーダーは携帯電話である。診断システムはまた、遠隔的にRFIDタグ、センサーモジュールおよびRFIDリーダーによって送信および/または受信されるデータを遠隔的に保存する遠隔保存/データアクセスユニットを含み得る。実質的に任意の位置からのRFIDタグおよびセンサーモジュール、RFIDリーダーおよび遠隔保存/データアクセスユニットへのアクセスを可能とする遠隔無線装置も開示される。
【0010】
加えて、RFIDタグおよびセンサーモジュールからのデータを送信し、遠隔的に分析する方法が開示される。方法はRFIDタグおよびセンサーモジュールを無線RFIDリーダーを用いて作動する工程を含む。第2の工程は、RFIDタグおよびセンサーモジュ
ールからデータを受信する工程を含み、そのデータはRFIDタグ識別情報を含む。さらなる工程は、受信されたデータをネットワークを用いて外部の遠隔保存/データ処理ユニットに送信する工程を含む。さらに別の工程は、遠隔保存/データ処理ユニットを用いてデータを処理する工程を含む。上記で示すように、RFID技術のほかに、Bluetoothまたは同様の技術も代替として使用し得、それにより携帯電話はBluetooth搭載であり、Bluetooth互換の遠隔RF診断センサーに電力を供給し得る。
【0011】
診断測定を行うのに使用する免疫学分析テストストリップも開示される。免疫学分析テストストリップは、基板と、抗原を捕捉するために基板上に配置された少なくとも1つのテスト領域とを含む。加えて、免疫学分析テストストリップは、基板に一体化されたRFIDタグおよびセンサーモジュールを含む。RFIDタグおよびセンサーモジュールは、少なくとも1つのテスト領域によって捕捉された抗原に対応する信号を検出および送信するように適合される。
【0012】
病原体特有RFIDタグおよびセンサーモジュールを製造するための別の方法が開示される。方法は、基板を設ける工程と基板上に導電性リードをプリントする工程とを含み、導電性リードはセンサー領域を画成する。方法はまた、センサー領域内の酵素作用に感受性を有する材料がドープされた保護キャップをプリントする工程を含む。さらには、基板上にアンテナをプリントする工程が含まれる。従って、方法は、RFIDタグおよびセンサーモジュールを基板と一体化する工程を含む。
【0013】
本発明のさらなる特徴は、無線装置またはセンサーはまた、全地球測位システム(GPS)および/または非GPS三角測量手段により任意の場所で地理的に配置可能であり、インターネットを用いて、または携帯電話リーダーにアクセス可能な任意の他の無線装置により遠隔的に検索可能であり、それにより電子製品コード(EPC)および携帯電話技術を単一のプラットフォーム内に組み合わせるということである。
【0014】
これらおよび他の目的、利点および特徴は、以下の本発明の詳細な説明の観点から容易に明らかになるであろう。
【0015】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明を図示して、説明とともに、本発明の原則を説明して、当業者が本発明を作成し、使用するのを可能とするのにさらに役立つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
詳細な説明
本明細書に記載される技術により、非常に低コストでセンサー技術が、センサーに電力と無線インターフェースの両方を提供する無線周波数識別(RFID)タグと結合可能となる。本発明の別の態様は、携帯電話などの一般的な無線装置が改良され、RFIDリーダーとなるのに必要な論理および構成要素を含むことができることである。リーダー装置は、さらに、マルチプロトコルRFIDリーダー能力を含み、それを、製造業者に関わらず、RFID、EPCタグまたはRFIDセンサータグ用の普遍的リーダーにすることができる。この技術の組み合わせにより、比較的低コストで複雑なセンサーデータの即座の精巧な処理を可能とする。また、その技術によりRFIDタグまたはセンサータグは、センサー通信ツールとして無線リーダー装置を使用して、インターネットによりアクセス可能となる。そのために、リーダーへの識別検索およびオンザスポットソフトウェアダウンロードが可能となる。この二重の技術アプローチを使用して、本出願で記載されるように、ほとんど任意のタイプのセンサーがRFIDタグと組み合わせ可能である。本明細書で論じられるように、センサーは実質的に任意の刺激に応答し、刺激にともなう情報を無線で通信するように適合される。技術の基本的な原則は、その全体において参照により本明
細書において組み込まれる、「無線周波数識別に基づく(RFID)センサーネットワーク」(Radio Frequency Identification Based (RFID) Sensor Networks)と題された、2004年1月22日に出願された米国特許出願第10/761,362号においてさらに詳細に記載される。
【0017】
図1は、改良された無線装置、典型的には、マイクロプロセッサと必要な論理を含み、使い捨てパッチ4内に直接搭載される受動RFIDタグ用の「起動」および読取装置として機能する、携帯電話2のブロック図である。「無線周波数識別に基づく(RFID)センサーネットワーク」(Radio Frequency Identification Based (RFID) Sensor Networks)と題された、2004年1月22日に出願された米国特許出願第10/761,362号において明らかにされるように、任意の改良された無線装置が使用可能である。例えば、改良された携帯電話の代わりに、RFIDリーダーを使用することができ、携帯電話などの装置に存在する必要なデータ処理、遠隔アクセスおよび無線リンク能力を含み得る。さらに、改良された無線PDA、改良された無線コンピュータ、改良されたコードレス電話、改良されたポケベルまたは改良された無線時計に至る装置もRFID技術と組み合わされて、リーダーとして使用され得る。加えて、上記で示すように、本出願に記載される原則はRFID以外の技術に拡張され得る。例えば、Bluetooth搭載の携帯電話を使用して、ここで説明される診断センサー技術と組み合わせられた、遠隔の改良された無線Bluetoothチップと通信して電力を供給し得る。
【0018】
理想的には、RFID電子チップ技術は完全に国際RFIDリーダーおよびタグ標準と互換性があり、技術を任意の国においてまたは任意のクラスのRFIDチップに対して完全に普遍的およびトランスペアレントにする。現在のところ、これらは、Class 0、Class 0+、Class 1およびGen−2標準を含む。新たなRFID標準は、Generation 2またはGen−2と称されるが、今後他の標準が登場し、適応され得る。改良された携帯電話またはPDAが世界のいかなる場所の任意の所定RFIDタグまたはRFIDセンサータグを読み取ることができるように、可能な限り多くの標準と互換性を有することが、本技術の目的の1つである。マルチプロトコルRFIDリーダーが使用され単一の電子チップ上に圧縮されるか、または携帯電話もしくは無線装置のコアチップセット内に直接組み込まれることが可能である。例えば、任意の3G装置が任意のRFID電子製品コード(EPC)タグ、RFIDセンサータグまたはBluetoothセンサーチップをトランスペアレントに読み取ることができるように、マルチプロトコルリーダー技術がBluetoothプロトコルを備える3G電子チップ内に含まれることができる。携帯電話またはパーソナル無線装置は、一体化された遠隔アクセス能力を有する。このように、携帯電話ユーザーは任意の遠隔データベースまたはインターネットにダイアルアップして、RFIDタグからのデータにアクセスすることができる。これらの能力を有することとRFID読み取り能力を有することに加えて、装置はBluetooth、Wi−Fi、Broadband、WLAN、3Gまたは無料もしくは低コストインターネットアクセスを可能とし得る他の新たな技術などの他のインターネットアクセスプロトコルを有し得る。これらの技術を使用することは、本発明の全可能性を十分に活用するのに特に有益となるであろう。
【0019】
パッチ4は典型的には対象物(例えば人)に装着されるが、本発明の実施形態による任意の位置、装置または物体にも装着され得る。1つの実施形態では、刺激は温度であり得、RFIDタグおよびパッチの組み合わせはスマート無線温度センサーを形成する。従って、温度は、RFIDデータを処理し、対象物における温度について無線装置のユーザーに遠隔的に警告するのに使用可能である改良された携帯電話上で、遠隔的に直接測定可能である。それゆえに、パッチは「スマート」パッチであり、無線装置は、RFIDセンサーと組み合わされた「スマート」装置となる。適用の実施例としては、RFID読み取り
能力を備えた携帯電話を使用して熱応力および/または毒ガスに対して自己監視することができる作業者または消防士である。携帯電話がBluetooth装備の場合、センサー分析を行うことに加えて、消防士への信号を彼または彼女の耳に直接送信するだけでなく、監視ステーションへも遠隔的に送信し得る。加えて、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,031,454号で説明されるように、消防士のリアルタイムの正確な地理的位置が可能である。
【0020】
本技術の適用の別の例は、別の携帯電話を呼び出して所定患者における熱の上昇を親または看護士に警告するのに使用できる専用携帯電話、または同様の無線装置を使用した、子供または患者の熱の遠隔監視である。例えば、親は、病気の子供の額にスマート皮膚パッチ4を設置し、子供および親が睡眠中に装置2に子供を遠隔的に監視させておく。夜間に子供が予め設定した閾値に達する熱を出した場合、装置4は自動的に親に警告し、その警告は任意の遠隔位置で行われ得る。1つの実施形態では、スマートパッチは病院で使用され、多数の患者を同時に遠隔的に監視することができる。薬剤はRFIDタグを備えたラベルを貼るという最近のFDAの指令に伴って、「スマート」病院においては、患者と薬剤の両方および実際にいかなるものもリアルタイムで監視可能である。病院におけるリーダーにより、病院での全出来事の地理的位置および、従ってリアルタイム監視を可能とする。リーダーはまた、ネットワークに直接接続され、それにより使用されるインフラにおいて大きな柔軟性を提供し得る。1つの実施形態では、温度皮膚パッチはスマートBand−Aidである。
【0021】
本発明の別の実施形態では、RFIDタグと皮膚パッチの組み合わせは、皮膚の表面上で直接、経皮的に、皮膚汗において、使い捨て皮膚パッチ上で直接採取された血液において測定可能である異なる診断適用のために組み合わせることができる複数のセンサーを含む。別の実施形態では、皮膚パッチを使用して、患者に関する物理的、化学的または電気的パラメータなどの外部のパラメータまたはその組み合わせを測定し得る。例えば、RFID皮膚パッチを使用して心臓を監視、または放射線などの皮膚に影響を与える外部要因を監視し得る。
【0022】
図2は、スマート皮膚パッチのブロック図である。図示されるように、パッチ4はRFIDタグおよびセンサーモジュール11を有する。RFIDタグおよびセンサーユニット11は、RFIDタグを少なくとも1つのセンサーと組み合わせる。詳細には、RFIDタグおよびセンサーモジュール11は、RFID電子チップ10、センサー12および少なくとも1つのアンテナ8を含む。典型的にはパッチ4は接着表面7を有する薄い柔軟性のある支持5から構成される。支持5上には、典型的には、アルミニウムなどの薄い柔軟性のある金属フィルム、またはドープインクを使用してプリントされた材料、または導電性高分子などの他の柔軟性のある高導電性材料のいずれかにより構成されるアンテナ8が搭載される。アンテナは、起こり得るいかなる皮膚接触または汚染も避けるために皮膚パッチの外側表面上にプリントされ得る。
【0023】
アンテナ8はRFID電子チップ10に電力を供給する。1つの実施形態では、RFID電子チップ10は受動である。または、当業者により認識されるように、RFID電子チップ10は能動であり得る。いずれの場合も、RFID電子チップ10は典型的には、1つ以上のセンサー12を含むディスク6上に位置付けられる。RFIDタグおよびセンサーモジュール11は、基板ディスク6上に集積ユニットを形成する。ディスク6は、異なるタイプの半導体センサーを含む、プラスチックなどの柔軟性のある基板か剛性ディスクのいずれかであり得る。例えば、ディスク6はシリコン基板上にRFIDタグおよび別の低電力センサーの組み合わせを含み得、これによりRFIDタグは電力および無線ユニットとして機能し、センサーは検出素子として機能する。RFIDタグという用語は、アンテナ8とRFID電子チップ10の組み合わせを指す。電力は、マルチサイクルの外部
無線周波数(RF)エネルギーにより、受動電子チップに蓄積され得る。RFID受動タグとエネルギー蓄積能力との組み合わせを使用して、複雑なセンサーが直接使い捨て皮膚パッチ上にあるRFIDタグと組み合わせ得る。これらのセンサーは任意の内部電力を必要とせず、使い捨てであり、地理的に配置可能である。典型的には、製造コストは$1を下回り、大幅な節約、利便性および安全性の向上をもたらす。
【0024】
典型的には、ディスク6および検出素子12は少なくとも1つの保護層20により保護される。従って、パッチ4が皮膚上に位置付けられると、層20は皮膚の表面と直接接触する。層20は半透水性であり得、各所定センサー12上の化学的性質と組み合わさると、特定の化学的または生物学的成分の検出を助長する特定の化学的性質を含み得る。例えば、保護層20は一定のタンパク質または細胞をフィルターに掛けると同時に、1つの実施形態によるセンサー(単数または複数)上での特定の反応の化学的性質に備え得る。
【0025】
加えて、ディスク6はまた、血液化学的性質における変化を光学的に検出する、より複雑なセンサーを含み得、センサー(図示せず)と組み合わされた1つ以上のダイオードを含み得る。例えば、小型のSchottkyまたはバックバイアスダイオードを使用し得る。さらに、高分子および他の薄膜技術における進歩を使用して、複雑で、低電力のセンサーリーダーの組み合わせが極めて低コストでプリントまたは生産され得る。電子チップ上に直接またはアドオン電子チップ上に構築されるより複雑なセンサーもスマート皮膚パッチに使用し得る。
【0026】
従って、ここで説明されるスマートパッチ技術は、対象物上で任意の数の異なるテストを行い、携帯電話などの無線装置により遠隔的に処理可能である。無線装置は、電力だけでなく、即座にセンサーデータを分析して処理する手段も提供する。それ故に、RFIDタグおよび検出素子の処理必要条件が低減され、それによりコストおよび電力必要条件が低減され、技術を使い捨てにする。無線装置はまた、各所定タイプのセンサーに対してユーザーに段階的指示を提供することも可能である。RFIDタグは、一意的IDを無線装置に提供するので、このIDは使用したセンサーのタイプを一意的に識別する。RFIDセンサーの新しいクラスはまた、新たな国際RFID標準の一部となり、一意的センサー識別子を有し得る。データテーブル68はまた、各センサーの識別番号を保存可能である。さらに、任意の所定センサーを分析するデータテーブル68は、携帯電話内の、または遠隔的にチップ上に保存され得る。それ故に、任意の携帯電話は、製造業者に関わらず、また本発明でさらに十分に説明されるように、任意のタイプのRFID EPCタグまたはRFIDセンサータグを即座に分析可能である。
【0027】
図3Aおよび3Bは皮膚パッチ4上に含むことが可能な異なるタイプの素子を図示する。図3Aは1つのタイプのセンサー12を説明する。この場合、センサー表面34は導電性電極28に囲まれている。典型的には共に非導電性表面30上に直接プリントまたは蒸着される。センサーをプリントする方法は当業者には周知である。上述のように、センサー表面34は、一定の成分をフィルターにかける、または除去する、またはセンサー領域34上で発生する化学反応を精緻化することを助長できる、別の化学層または物理化学バリア32により保護可能である。多層のバリアまたは反応表面32(図示せず)が使用可能であり、1つずつ積層して、種々のタイプの分子を分離する方法として機能したり、目標分子または試薬を吸収、除去または修正する反応表面として機能することが可能である。さらに、ディスク6は剛性を有し得るので、センサーおよび分離層は、金属、ナノ細孔を有する表面、または単純もしくは複雑な多層センサーを含む任意の素子を含み得る。
【0028】
加えて、基準または較正センサーとして機能するセンサーを含む異なるタイプのセンサーが使用可能である。電力は受動RFIDタグにより供給されるので、任意のタイプのセンサーまたはセンサー組み合わせが皮膚パッチ上で使用されて、皮膚の表面上で発生し得
る任意のタイプの外部の化学的、電気的または物理的変化などの刺激に反応することができる。刺激に対する応答はセンサーによる任意の測定、検出および/または反応を含むことが認識される。
【0029】
それにもなお、センサーを含むディスク6の方向は、所定のセンサー適用に依存して、皮膚に面するか皮膚から離れた方向に面するかのいずれかであり得る。1つの実施形態において、センサーは、例えば、少なくとも1つのダイオードまたは、複雑なセンサー分析をする他の光学手段を含むことができるマイクロ電子回路を含み得る。かかるセンサーは、より単純な検出化学的性質が適さないような技術の一部の用途に必要であり得る。これらのセンサーの一部は、RFID電子チップそのものに直接内蔵され得ることは理解されるであろう。これは、例えば、プログラム可能温度センサーを含むが、皮膚上の動きまたは小さな電気パルスを測定するセンサーをも含み得る。1つの実施形態では、皮膚パッチは心臓センサーである。別の実施形態では、皮膚パッチは放射線などの皮膚または対象物に対する外部の危険性を測定する。さらに別の実施形態では、RFID皮膚パッチは複数の診断センサーを含む。
【0030】
図3Bは、コイルアンテナ8、RFID電子チップ10およびマルチセンサー素子12を含む、集積ユニット全体としてディスク6を示す。アンテナは、ディスク6の一方の側に搭載可能であり、センサーは他方の側に搭載可能である。このアプローチおよび1つの実施形態により、集積ユニットは1段階処理で支持5上に直接搭載可能である。
【0031】
図3Cは本発明の別の実施形態を示す。この場合、皮膚パッチ4はまた、センサー領域(図示されず)内に一滴の血液を採取するのを助けるように意図される1つまたはいくつかのマイクロナイフ44を含む硬い表面40を含む。この技術の適用は、血液を採取する必要のある任意の診断テストを含み得る。マイクロナイフを含むRFIDセンサーを備えた使い捨て皮膚パッチは、単に皮膚上で軽く押圧され、分析するのに十分な血液を採取するので、患者に対しては最小限の痛みで済む。皮膚パッチは、血液が採取される直接の領域において痛みを緩和する化学物質でさえも含み得る。パッチが皮膚に適用されると、センサーの読み取りが無線装置2から取り込まれる。1つの実施形態では、RFIDセンサーを使用したこの無線テストは、使い捨てRFID皮膚パッチと無線装置の組み合わせを使用した血糖監視に適用される。血液が採取される場合、センサー素子は、フィルターリングおよび分離機構(マイクロまたはナノ細孔を備えた表面など)を含み得る。さらに、別の実施形態において、RFID検出素子は血液採取素子から切り離され得、再利用可能である。センサー素子はより複雑であり得、例えば直接時計内に含まれ得る。
【0032】
加えて、血糖レベルまたは他の身体化学的性質を測定するための非侵襲的方法を使用して、RFID技術と組み合わせ得る。これらは、ダイオードまたは、発生する光学化学変化を検出できる他の光学手段の使用を含む。
【0033】
図4は、改良された携帯電話2などの改良された無線装置を使用した糖尿病自己監視およびインスリン自己規制の場合に、図3Cで説明されるRFIDタグ技術、適切なセンサー化学的性質および機械的装置を含む皮膚パッチ4がどのように使用できるかを示す。データは使い捨て皮膚パッチから得られ、携帯電話のマイクロプロセッサにより処理される。1つの実施形態では、携帯電話はその後RFを介して、体内にインプラント可能な遠隔インスリンポンプ50を制御可能である。別個の血糖監視装置を使用する代わりに、使い捨てRFIDセンサー皮膚パッチを使用して、改良された携帯電話上で直接定期的血糖テストが行われる。このように、患者は、2つの装置を使用する必要がなく、必要な場合は彼/彼女の医師と共に異常結果を直接チェックすることができる。場合によっては、皮膚パッチは、センサー表面上での可逆反応を使用して再利用し得る。1つの実施形態においては、反転は、無線装置により遠隔的に供給される電力を使用してセンサー領域をマイク
ロ加熱することにより発生する。図4に示す本発明の含意は、任意のRFIDまたはBluetoothセンサーは、センサー値に依存する他の無線技術用の制御システムとしても機能可能である、改良された携帯電話のような装置により読み取り可能であることである。装置2はまた、他の機能に対する所定患者の直接遠隔監視、遠隔警報および診療所または医療センターへのアクセスを可能とし得る。例えば、装置は、スマート皮膚パッチ上で心臓機能、患者の体温、姿勢などを監視し得る。
【0034】
図5はRFID電子チップ10の基本素子を示す。RFID電子チップ10は、別々の送信および受信素子(図示せず)を含み得るアンテナ8に連結される。上記で論じるように、RFID電子チップ10とアンテナ8の組み合わせはRFIDタグと称される。アンテナ8は高分子またはプラスチック基板上に直接プリントされ得る。センサー入力を有するRFIDタグの原則および操作は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる、「無線周波数識別に基づく(RFID)センサーネットワーク」(Radio Frequency Identification Based (RFID) Sensor Networks)と題された、2004年1月22日に出願された米国特許出願第10/761,362号において詳細に記載される。また、さらなる参照が特許第6,720,866B1号に対して行われる。
【0035】
アンテナ8は、電圧安定回路を備えた電力ユニット60、コントローラ62、識別ユニット64(これは永久的またはプログラム可能であり得る)、メモリユニット66、センサーテーブル68、サーミスターまたは温度モジュール/センサー70、およびアナログ・デジタル変換器72および光学フィルター74に接続される。好適には、RFID電子チップ10の温度センサー70は、RFIDタグおよびセンサーモジュール11の任意の適用に対して正確な基準および較正点を可能とする非常に低電力で、精度の高いプログラム可能ユニットである。加えて、電子チップ10は、電力ユニット60用のエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積ユニット(図示せず)を含み得る。これは、受動チップへの利用可能電力を超えるセンサーにとって重要である。装置は、特許第6,002,344号に記載されるClass 0電子チップ、Class 0+チップ、Class 1チップ、Gen−2電子チップ、または基本プラットフォームとして機能する任意の他のRFIDまたはBluetooth電子チップであり得、内蔵精密温度ユニット、電圧安定化ユニット、A/D変換器、およびその後本発明において記載される装置に組み込まれる少なくとも1つまたは複数のセンサーを組み込み、改良された携帯電話などの一般的な低コスト無線装置により直接読み取られることが可能な受動RFID診断センサーの基盤を形成する能力を含むように改良される。受動アプローチを使用して、約10マイクロワットの電力がRFIDチップ10からセンサーに利用可能である。さらに、電力は、1〜5ボルトの範囲で正確に規制され、適切な電力をほとんどの診断センサーに供給することができる。
【0036】
RFID電子チップ10は、電力を受信し、ユニット60、62、72および74により制御される、1つまたは多数の外部センサー12に装着される。その全体において参照により本明細書に組み込まれる「テロリストまたは私的脅威の広域監視のための方法および装置」(Method and Apparatus for Wide Area Surveillance of a Terrorist or Personal Threat)と題された、米国特許出願第10/382,606号に記載されるように、センサー12および電子回路の一部は、低コストドープインクまたは導電性高分子で構成され得る。
【0037】
図6は、RFID電子チップ10、アンテナ8、基板55、導電性リード28およびセンサー素子12を含むRFIDタグおよびセンサーモジュール11の別の実施形態を図示する。多数の適用、特に診断適用に対しては、少なくとも1つの基準素子14が使用され
る。適用によっては、基準素子またはセンサーは少なくとも1つの光学シールド16を含み得る。1つの実施形態では、シールド16は、患者用の皮膚パッチに含まれ得る、または国家保安もしくは防衛用途に使用され得る、低コスト放射線RFIDタグおよびセンサーモジュール11に使用される放射線感受性フィルムを覆う光シールドである。1つの実施形態では、RFIDタグと素子14および16の両者が放射線検出器として機能する。いくつかのタイプの放射線感受性高分子または他の薄膜材料を使用し、アンテナ基板上に直接プリントされ、非常に低コストのRFID受動放射線センサーを作成し得る。異なるタイプの放射線感受性材料を使用し得るので、質的および量的両方の放射線センサーが極めて低コストで生産可能である。加えて、放射線検出ダイオードは、チップ10に直接含まれ、放射線の危険性を検出するためのさらに低コストの手段を提供し得る。
【0038】
1つの実施形態では、センサー12は化学センサーである。それ故、低コスト化学検出器と放射線検出器の両者が、無線RFIDタグおよび電力ユニットを含む低コスト使い捨て基板上に含まれることが可能である。
【0039】
図7は、使い捨て無線受動RFID免疫学的分析を形成するように使い捨て流動分析と組み合わされた別のタイプの新しいRFIDセンサー技術の適用を示す。かかる分析は、電力が低コスト無線装置2により遠隔的に供給され、分析も前記装置上で、または無線リンクを介して遠隔的に行われる、使い捨てキット90に含まれることが可能である。
【0040】
図8は、より詳細に図7の技術を説明する。流動免疫学分析テストストリップ90は、サンプル入力ポート92および毛管力により分析の検体の移動を可能とする基板94を含む。分析は、典型的にはテスト表面を流れる特定抗原用の捕捉表面として機能する固定化された抗体である、1つまたは多数のテスト領域96を含む。かかるテストは現在では一般的に使用され、妊娠用、特定タンパク質または毒素の存在用、および連鎖球菌などの特定病原体の検出用のテストを行う。最近では、病気特有バイオマーカーの発見に伴って、より複雑なテストが利用可能になり始めている。しかしながら、かかるテストは、可視方法を使用して正確な量的結果を提供せず、それ故に、いまだに概ね、単に所定タンパク質またはバイオ検体の有無を示す「イエス」か「ノー」分析に限定されている。テストは、今や一般の人の管理下に置かれるようになるまで大幅に改良されてはいるが、所定タンパク質の有無の定量化は、極めて望ましい目標のままである。かかる定量化は今や、本発明で示されるようにRFIDまたはBluetooth技術を付加することにより達成可能である。RFID電子チップ10は使い捨て装置90上に付加され、アンテナ8またはセンサー領域34のいずれかに向かう導電性リード28を含む。短絡を避けるために、電極28は、センサー領域34を横切って流れる検体用の経路としても機能可能なプラスチックリード98内に埋め込まれ得る。リードおよび経路のプリントは、インクジェット技術または他の同様の手段を用いて行うことができ、当業者には周知の低コスト技術である。リードはまた、プラスチック基板内に直接積層または成形され得る。他の低コストアセンブリまたは生産方法も使用され得る。
【0041】
テスト領域96の1つは、表面上に存在する水分の量または所定タンパク質または他の検体の有無を測定する基準テスト領域であり得る。適用によっては、結果が無線装置上で読み取られる前に表面が乾燥しなければならず、これは、基準ストリップ(単数または複数)を使用することにより自動的に行うことができる。加えて、テストがいつ分析できる状態になるか関する視覚的手がかりを備えたウィンドウ(図示せず)を使用し得る。例えば、テスト表面が乾燥しなければならないとしたら、RFID免疫学分析ストリップ上に存在する水分のレベルに依存して赤から青に変化する吸湿材料を用いた単純な色変化が使用され得る。
【0042】
この方法を使用して、多くの異なる経路およびテストが単一の使い捨てテストストリッ
プ上で同時に行われることができる。さらに、この技術は側方流動、流動もしくは固相分析、または検体が表面を横切って運ばれる任意の分析などの異なるタイプの分析に適用可能である。基盤となる個々の表面を製造する方法は当業者に周知であり、ニトロセルロースまたは他の同様の材料を含み得る。
【0043】
図9は、センサー領域34の詳細を示す。抗体100は、プリントまたは側方流動分析の製造に使用される他の標準蒸着方法を使用して、基盤94上に固定化される。検体が毛管作用によりテストストリップを横切って運ばれるので、対応する抗原104は抗体に付着する。かかる抗原は血液または尿中に見られるタンパク質、病原体の表面上に見られるタンパク質であり得るか、または他の生物学的分子であり得る。技術は、特定の表面対表面(surface−to−surface)の相互作用を用いて任意のセンサー状況に適用可能である。1つの実施形態では、これはタンパク質に適用される。別の実施形態では、DNAまたはRNAに適用される。従って、携帯電話上で直接読み取られる、使い捨て無線RFIDセンサーDNA分析は、本出願に記載される技術で可能となる。
【0044】
センサー領域に存在する2つの電極間の導電性を可能とするために、適用によっては、抗原104に特有である抗体106の別の層を付加することも可能である。この手法は一般的に「サンドウィッチ分析」と称され、かかる分析を行うのに異なる方法が存在する。この場合、色素を抗体へ付着させる代わりに、導電性分子108が付着され、センサー領域34内に導電層を形成する。導電性分子は、導電性ナノ粒子、導電性タンパク質、タンパク質に付着する金属粒子または、導電性であるラテックスもしくは他のビーズが可能である。上記で示すように、DNAまたはRNAが使用される場合は、導電性分子が直接付着され、その後対応するDNAまたはRNAストランドが付着されることができる。導電性分子108のリリースは、分析が単純で1段階処理となるように時間が決められ得る。
【0045】
適用によっては、ストリップは測定が行われる前に洗浄され、乾燥される必要があり得る。センサーの状態は、センサーが単に水を吸収する材料からなり、それ故に測定するテスト表面全体の飽和レベルおよび状態を提供する1つ以上の基準テスト領域を使用することにより電子的に査定可能である。かかる測定は、RFIDチップ上か携帯電話のメモリのいずれかに保存されるセンサーデータテーブルを使用した携帯電話によるか、またはインターネット上の遠隔位置または無線ネットワークを通じて利用可能な遠隔位置から正しいセンサーデータテーブルをダウンロードすることによるかで、遠隔的に行うことができる。この方法により、即座の複雑な分析が行われることができる。
【0046】
表面領域の導電率が正確に測定できるので、使い捨て無線RFID電子免疫学的分析上で量的結果が可能となる。さらに、テスト領域は非常に小さくなり、所定領域で行われるより多くのテストが提供され、それ故にコスト節約となる。1つの実施形態においては、技術は使い捨て可能な高密度DNAまたはRNAチップに適用される。
【0047】
上述の導電方法に加えて、使い捨てRFID免疫学分析用の基本低コスト通信および電力プラットフォームとしてRFIDまたはBluetoothに依存する他の方法を使用し得る。例えば、光学手段を使用して、所定タンパク質の存在およびレベルを査定し得る。これは、所定抗体の沈着の正確な位置がわかり、光学リーダーに適合できるので、可能である。タンパク質またはDNAテストを備えた使い捨て基板が、携帯電話、PDAまたは診察室のコンピュータのような装置で直接読み取り可能なRFID電力および通信モジュールを含むリーダー(図示せず)内に挿入される二重システムを使用し得る。
【0048】
これは低コストで量的なので、図7〜図9で説明する技術は幅広い市場適用を有する。1つの実施形態では、国家保安に適用し、例えば所定病原体の有無を即座に確認するために防衛軍により瞬時のチェックが可能である。1つの実施形態では、技術は公衆の食品安
全に適用される。例えば、この技術を使用して、ピーナツアレルギーなどの一定のアレルギーを有する人々に対して食品において微量成分を検出することができる。1つの実施形態では、技術は、所定の病状(例えば、心臓発作)に対する医療自己テストに適用する。1つの実施形態では、技術は、前癌状態などの所定の病状に対するスクリーニングに適用する。
【0049】
技術はまた小型化され、電力は改良されたRFIDまたはBluetooth電子チップにより携帯電話などの遠隔無線処理装置へと供給され、中継される、非常に小さいセンサー領域を有するマイクロまたはナノセンサーにも適用され得る。
【0050】
図10は病気特有RFID無線検出ストリップの製造に関する工程を示す。典型的には、ゲノミクスまたはプロテオミクスリサーチ111の結果、所定状態に関連する病気前または初期の病気特有バイオマーカー112が生成される。これらの特定マーカーが識別されると、病気特有抗体または表面レセプター113を隔離することができる。これらはその後、病気特有RFIDセンサー114に一体化され、最終の病気特有自己内蔵テストキット115となる。
【0051】
図7〜図10で説明されるアプローチを使用して、任意の特定使い捨て無線RFIDテストストリップが生産可能である。各RFIDタグ10はそれ自身の電子識別番号64を含むので、無線装置2は関連センサーのタイプをすぐに認識して正しい分析を行うことができる。これは、所定の改良された携帯電話が必要なソフトウェア、データテーブルなどを無線リンクを介して遠隔位置からダウンロードでき、瞬時に任意の所定タイプのRFIDセンサー用の「スマート」装置となりことができるからである。さらには、多数の異なるタイプのテストが同じ使い捨て無線プラットフォーム上で即刻行われることができるので、相互検証および較正が可能である。無線リーダーの遠隔データアクセスおよび遠隔処理能力ゆえに、ここで説明される技術は、改良された携帯電話などの単一の一般的無線プラットフォームを使用した任意のタイプのRFIDセンサーに対して遍在的検出および分析を提供する。RFIDセンサーはバッテリを使用する必要がなく、それ故に低コストである。さらに、遠隔温度監視などの適用によっては、センサーは完全に再利用可能である。
【0052】
図11は、単一の使い捨てRFIDセンサーチップを使用して、多数の異なる気体を同時に測定するための技術の適用を示す。アンテナ基板55の一部として、領域110は、導電性リード28を備えた複数の異なるセンサー12で構成される。典型的には、各センサー12は空気中に存在する化学物質に対して異なる反応が可能な異なる高分子または化学物質である。センサー12、領域110およびRFID電子チップは同じ基板上にあるので、製造コストは非常に低く、センサー12を含む領域110を含む全体部分は単一工程で組み立て可能である。
【0053】
領域110は、典型的には空気に晒されて化学反応が起こることを可能とする。1つの実施形態では、センサーは所定環境をテストするためにセンサーのユーザーにより所定時間に開放可能である密封された袋(図示せず)に入れられる。
【0054】
この「ノーズ」技術およびその適用は、全体において参照として本明細書に組み込まれる、「テロリストまたは私的脅威の広域監視のための方法および装置」(Method and Apparatus for Wide Area Surveillance
of a Terrorist or Personal Threat)と題された、係属中の特許出願米国特許出願第10/382,606号にさらに詳細に記載される。
【0055】
図12は、ポイントオブケアまたは診断技術に関する本発明の別の実施形態を示す。詳
細には、これはラボオンチップ(またはLOC)技術を、図118に示すようにRFIDセンサー技術と組み合わせる。ラボオンチップ技術は科学的文献で十分に記載され、テスト、入力または化学的ウェル120のいずれかを備えた多数のマイクロ流体チャネル124からなる。RFID電子チップ10からの導電性リード28が各テストウェル120に直接リンク可能なので、ウェル120における反応はRFID技術を使用して測定可能である。アンテナは、電子チップの別の層または装置の裏側に直接プリントまたは搭載可能である。さらには、リード28、アンテナおよび電子チップ10をLOCチップ内に埋め込み、それにより電極または電子機器の短絡を防止することができる。LOCは複雑なサンプル分離および分析を可能とするので、この技術は、LOCテストが複雑または高価なリーダーとは独立して行われることを可能とする。携帯電話またはPDAなどのかなり単純な無線装置が使用可能である。1つの実施形態では、携帯電話はまた、より複雑なLOC分析用のマイクロ流体経路124の分離および制御を制御する。1つの実施形態では、LEDおよび他の電子測定または検出装置がLOC−RFIDチップに含まれる。それ故に、この技術は使い捨て可能であり、この技術により分離および混合を必要とする複雑なテストが直接公衆の管理下に置かれるのが可能となる。
【0056】
図13は、どのようにLOC−RFIDセンサーユニット118が携帯電話などの無線装置から直接読み取られ、それによりLOCリーダーの必要性を回避することができるかを示す。LOCタイプの分析の場合、データは複雑で、低コスト無線リーダーの処理能力を超え得る。この場合、分析は例えば直接無線リンクを介してアクセスすることができる遠隔コンピュータ上で遠隔的に行われることができる。例えば、携帯電話のユーザーが利用可能なアクセスにおいて集中位置に直接ダイアルが備えられる。他の通信システムも使用し得る。例えば、上記に示すように、Bluetooth装備携帯電話、PDAまたはRFIDにも互換性のある他の装置は、直接インターネットにアクセスするための内蔵手段を有し得る。
【0057】
図14は、RFID技術とマイクロ電子機械システム(MEMS)センサー140の一体化を示す。1つの実施形態では、電電性リード28を備えたRFID電子チップ10はMEMSセンサーと直接組み合わされ、センサーに電力を供給する。1つの適用では、MEMSセンサー140は共振表面148を含む。アンテナリード8は単に部分的に示され、典型的にはセンサー領域の部分を形成しない。この特定ケースでは、リード28は空気に晒され、それ故に技術の適用は気体の検出により適している。但し、多数の異なるMEMSセンサー構成が可能であり、ここでは1つだけ示されている。いくつかのMEMSセンサーは典型的にはRFID受動チップ上で利用可能な電力より多くの電力を必要とし得るので、電子チップは電圧を上昇させる、および/またはMEMS型センサーを読み取るのに必要な電流を蓄積するように改良され得る。または、センサーはバッテリを含み得る。
【0058】
図15は、食品に適用されるRFIDセンサー受動診断技術の一体化を示す。この場合、「スマートワイン」適用に、センサーユニット10がワインコルク150に含まれ得る。1つの実施形態では、導電性リード28を備えたRFID電子チップがコルク150内に直接搭載され、アンテナ(図示されず)は典型的にはボトルの外にあり、ワインボトルの上部の包装の一部を形成し得る。ユニット全体はワインボトル155内に挿入される。別の実施形態では、アンテナを備えたユニット全体がコルクの一部を形成する。ワインの化学的性質が変化した場合、ワインの酸性が変化するのでコルクは劣化し、これは改良された携帯電話2などの無線装置で電子的に外部から測定可能である。それ故に、購入に先立って改良された携帯電話2を使用することにより、消費者は良いワインと悪いワインをすぐに見分けることができる。このような適用は、特にかなり長い期間熟成しなければならず、温度などの多くの変化を受ける高価なワインに適切である。別の実施形態では、本明細書において記載されるRFIDタグ技術は温度モジュールとメモリを含むことができ
、ワインの全温度保存プロファイルがRFID受動タグ上に記録されることができ、購入に先立って携帯電話上で消費者により検索されることができる。例えば、ワインが適切に保存されなかった場合、これは消費者にわかる。ワインの温度プロファイルは、定期的な「起動」サイクルにより電子チップ上に保存することができるか、または無線リンクを介して無線装置を使用して遠隔的に保存して、遠隔データベースから直接検索することができる。他の電力および保存手段も使用し得る。このような適用は特に「高級」ワインに適している。
【0059】
図16は他の食品に適用される、本発明のさらに別の実施形態を示し、この場合は「スマート」チーズである。ワインのようにチーズは、消費者が知らないうちに、パッケージを開ける前に悪くなる可能性がある。この場合、チーズ170は少なくとも2つのセンサー178および180を備えたセンサーパッド176も含む電子RFIDラベルを含む。図16では、簡潔にするためにアンテナもRFID電子チップも示されていない。一方のセンサーは、チーズ170の水分レベルを決定するように吸湿材料で構成され得る。もう一方は、微生物作用の結果としてのチーズ170の熟成または劣化に関わる一定の臭いに感受性を有する、または反応する高分子であり得る。チーズ170が悪くなっている場合、それは典型的には水分レベルが正しくなかったか、微生物作用により品質が落ちたからである。いくつかのセンサーを使用することにより、チーズの品質の正確な査定が、RFIDリーダー能力を備えた携帯電話2を使用して購入前に消費者により遠隔的に確かめられることができる。センサーIDのタイプはデータテーブルおよび携帯電話内に直接ダウンロード可能な処理指示と一致される。全体において参照により本明細書に組み込まれる、「無線周波数識別に基づく(RFID)センサーネットワーク」(Radio Frequency Identification Based (RFID) Sensor Networks)と題された、2004年1月22日に出願された米国特許出願第10/761,362号を参照。
【0060】
図17は、所定食品が悪くなっているかどうかを決定するセンサー204を含む、一般的なプリント可能受動RFID診断食品タグ技術202を示す。タグ202は典型的にはプラスチックに搭載され、基板55上に搭載されるRFID電子チップ10およびアンテナ8を含む。また、導電性リード28も含む。1つの実施形態では、領域206に限定されるセンサー204以外の領域はすべて、プラスチックまたは保存ユニット(例えばミルクカートン)の本体に積層され、電極または導電性リード28の短絡を避ける。それ故に、このセンサーは液体内または高レベルの水分を有する食品表面に直接含まれ得る。
【0061】
センサーキャップ208はセンサー領域204上に蒸着される。センサーキャップ208は食品に特有で、食品が悪くなった場合のみ反応する化学物質を含む。例えば、センサータグは、肉そのものの表面上の肉パッケージ内に直接含まれることができる。RFIDタグは肉そのものの上のすべての情報(値段、パッケージの日付など)を含むことができるが、この場合、消費者は微生物汚染の発生を決定することもできる。これは、センサーキャップ208に特定微生物による酵素作用に対して高い感受性を持たせるができるからである。所定タイプの微生物が肉の表面に存在する場合、それらは特異的にセンサーキャップ208を劣化させ始める。センサーキャップ208は典型的には耐水性であり、各タイプの微生物に対して酵素劣化を促進することになるドーピング物質を含む。これにより、電極の露出が可能となり、センサー領域204の表面上の導電率が変化することになる。
【0062】
同じ原則を特定の化学的相互作用を用いて任意の状況に適用することができる。例えば、本技術はミルクカートン内に直接搭載可能である。ミルクが悪くなると、その化学的性質は変化して、化学的性質の変化は、センサーキャップ208に特有に反応するように調整可能である。単一のRFIDチップで多くの異なるセンサーが使用可能であり、それ故
に特定タイプの微生物の識別が可能となる。さらには、別の実施形態において、センサーキャップ208の厚さは異なるセンサーにおいて多様化され、それにより存在する微生物の量の査定が可能となる。より多くの微生物が存在する場合、センサーキャップ208はより速く劣化し、より厚いセンサーキャップ208が最後に劣化することになる。それ故に、この技術は、食品業界に一般的な低コスト解決策を提供し、電子RFIDタグラベリングを非常に低コスト検出技術と組み合わせる。
【0063】
図18は応力に適用されるRFID受動センサーの診断適用を示す。本実施形態では、2つの別個の部分から構成されるRFID応力センサー295が提供される。第1の部分はRFIDタグおよびアンテナ8を含む電力および通信ユニット290を形成する。ユニット290はセンサー260に接続され、センサー260は装着点270を含み、典型的には剛性の取り付け台、伸縮性リード275および接続領域280を可能とする。典型的には、接続領域280は簡単な「プラグイン」タイプであり、ユーザーは簡単に任意のタイプの表面上にセンサーを搭載することができる。両構成要素が応力センサーユニット295を形成する。
【0064】
本技術は以下のように機能する。応力センサー295は装着点270を用いてユーザによりしっかりと装着される。応力センサー295は、スキューまたは特別な接着剤で、可能性のある構造応力が発生し、遠隔的に測定される必要であり得る領域に装着される。典型的にはセンサー260は、プラスチックの薄膜(図示せず)に囲まれ得る柔軟性のある金属ストリップなどの材料の薄膜で構成される。アルミニウム、金または銅などの導電性が高く、伸長可能な任意の金属を使用することができる。領域290は装着されないので、応力を受けない。導電率測定は、携帯電話などの遠隔無線リーダーを介して定期的に行われ、メモリまたは遠隔データベースに保存される。改良された携帯電話またはRFIDタグリーダーなどの低コスト無線装置はセンサー近くに搭載され、定期的に応力を監視するのに使用され得る。応力が発生すると、センサー260は膨張する。温度基準は既知なので、ストリップの導電率または抵抗における変化が正確に測定可能である。本技術は無線であり、バッテリを有さないので、視覚的アクセスが困難または不可能である領域における長期間監視に向いている。これは、建物、橋などにおける隠れた構造上のはりだけでなく高応力の任意の領域(飛行機、家庭など)を含む。応力はまた、図14に示すように、共振MEMS構造または加速度計を用いてより動的に監視され得る。圧電性材料を使用する圧縮測定、応力の結果として断線、切断するリードにおける導電率の損失など、他の多数の方法も使用し得る。例えば、「スマート」な家庭での適用には、窓への無線RFIDセンサーの挿入など、本技術に対して幅広い市場の適用が存在する。
【0065】
図19Aおよび19Bは、シロアリセンサーなどRFID虫センサーに適用される本技術の別の適用を示す。図19Aでは、センサーユニット全体は、木の角材などのシロアリを高度に誘引するユニット310に囲まれている。ユニット310は構造的木製支持材に挿入される標準サイズの「プラグ」を形成することができる。ユニットは、アンテナ8、RFID電子チップ10および図19Bにより詳細に示されるリードを含む。
【0066】
図19Bは、1つの実施形態における本技術の詳細を示す。導電性リード28は、木材などのシロアリを高度に誘引する非導電性材料から作られるスペーサー320により分離される。シロアリが存在すると、スペーサー320が食べられ、電極またはリード28を分離させているスペーサーが消失する。電極28は、ばね(図示せず)により共に押されて得る。スペーサーが消失すると、電極はショートするので、シロアリが存在することがわかる。図19Bに示すような電極が使用される場合、290(図18)と同様の搭載電力ユニットが使用され得る。このタイプのセンサーには他の単純な導電性の方法が使用され得る。
【0067】
これはバッテリを有しない低コスト無線技術なので、家などの構造的支持材などの隠れた領域に本技術を使用することができる。本技術を使用して、任意のタイプの虫の損害を遠隔的に監視することができるか、または一定酵素の存在下でのみ劣化する表面特有材料を使用して微生物などの病原体にも適用し得る。
【0068】
図20は、薬剤相互作用試験または任意の所定状態に対する一般的な医療自己検査用の技術の使用を示す。1つの実施形態では、薬剤360が飲まれた後、使い捨て無線RFIDセンサーストリップ90が尿サンプル364に入れられる。このようなストリップは、他の薬剤と組み合わせた結果一定の毒性を生じる所定薬剤に無料で提供される。RFIDマルチプロトコルリーダー能力を備えた携帯電話2などの低コスト無線装置を使用して、複雑な薬剤相互作用試験が非常に低コストで即座に行われることができる。これは、携帯電話塔380への無線アクセス、インターネット390へのアクセスおよび遠隔保存/データ処理ユニット400へのアクセスによって可能である。1つの実施形態では、遠隔保存/データ処理ユニット400はコンピュータまたは電子データベースとして具現化される。従って、コンピュータ400(以下、遠隔保存/データ処理ユニット400はコンピュータ400と称される)を用いて、患者は、データをコンピュータ400にダウンロードするか、またはリンク392を介してコンピュータ400上に遠隔的に保存された所定ソフトウェアおよびデータテーブルをRFIDセンサーのIDと一致させることにより、任意の所定のテストを行うのに必要な情報を携帯電話内にアップロードするかのいずれかが可能である。1つの実施形態では、コンピュータ400は診察室におけるコンピュータである。別の実施形態では、コンピュータ400は製薬会社の薬剤相互作用データベースである。さらに別の実施形態では、コンピュータ400はあらゆるタイプのRFIDセンサー用の参照テーブルを含むコンピュータである。RFIDは各テストを一意的に識別するので、データ、分析プロトコルおよび/またはソフトウェアの一致が保証される。本実施形態で記載される原則は薬剤試験域を十分超える。特定バイオマーカーに対する特定レセプターを備えた使い捨てRFIDテストストリップ90を使用することにより、テストは改良された携帯電話などの無線装置を使用した患者により直接任意の病状に対して行うことができる。バイオマーカー発見がより精緻になればなるほど、一般的な無線技術は携帯電話などの低コスト無線技術を使用して、ほとんどいかなるものに対する自己診断に使用することができるようになる。かかる低コスト診断テストは、高機能実験室設備は利用不可能であるが携帯電話技術が利用可能な設定において重要となるであろう。本実施形態において記載される技術の使用は特に、高機能実験室設備が地域的に常に利用可能であるとは限らない発展途上国に適している。
【0069】
図21は、受動診断RFIDセンサーの無線センサーネットワーク、無線装置、無線地理的位置、インターネット、遠隔データベースアクセス、遠隔データ保存および遠隔データ分析への一般的適用を示す。詳細には、本出願に記載されるように、受動RFID診断タグ10を使用して、任意の所定位置の任意の所定危険性460を識別することができる。無線タグ10は、無線リンク480を介して無線装置2によって作動可能である。無線装置2内のマイクロプロセッサおよびRFIDリーダーは、全地球測位システム(GPS)または非GPS手段による読み取り、分析および地理的位置を含む処理機能500を可能にする。GPSまたは非GPS手段による読み取り、分析および地理的位置は、全体において参照により本明細書に含まれる米国特許第6,0310,454号に記載される。無線装置2は、無線リンク510を介して、またはBluetoothなどの他の既存または新たな無線通信手段により間接的に、近接した携帯電話塔または受信器380と通信することができる。携帯電話塔380は、ソフトまたはハードリンク520を介してインターネット390または無線ネットワークに、およびソフトまたはハードリンク540を介して少なくとも1つの遠隔コンピュータ400にリンクされる。遠隔コンピュータ400は、RFIDテーブルおよび関連ソフトウェアの保存を含む機能550が任意の所定診断RFIDセンサータグ10を即座に分析することを可能とする。加えて、ソフトまたは
ハードリンク630を用いて、任意の遠隔無線装置600が使用され、無線装置2を介して任意の所定RFIDセンサータグの遠隔アクセスを可能とする機能620を提供し得る。
【0070】
図21の含意は以下の通りである。任意の所定の地理的な位置にある任意の無線装置600は別に位置にある任意の所定RFIDセンサー10を検索することができる。センサー10は複数の診断センサーであり得る。例えば、単純な適用は以下の通りである。センサー10は第2の家に位置する温度センサーであり、パイプ上に設置されたスマートな粘着性パッチを含み得る。家の持ち主は、任意の所定位置から家の温度を遠隔的にチェックして、例えばパイプが凍結する危険性があるかどうかを決定することができる。双方向の機能性が装置2に内蔵される。すなわち、装置2は遠隔的にデータをダイアルまたは送信するようにプログラムされる、または任意の位置から任意の時間に作動されクエリーされることができる。
【0071】
図22は、より詳細に、図21の機能および本発明に記載される機能を説明する。任意のRFID無線リーダーを使用して、互換性のあるRFID受動センサーを読み取ることができるが、明確な改良はマルチプロトコルリーダー(Gen−2有効リーダーなど)を使用することである。さらなる改良は、マルチプロトコルリーダー能力を単一のチップセット上に直接搭載することであり、最も優先的には、このチップセットは携帯電話などの一般的な無線装置のコア電子チップである。リーダー能力はまた、プラグインスマートカードの一部として、またはユニバーサルシリアルバス(またはUSB)ポートもしくは同様の便利な接続手段に接続された、またはこれらを内蔵したRFIDリーダー装置としてコンピュータ内に含まれることができる別個の電子チップ上に一体化され得る。かかる装置は、例えば、ここで説明される受動RFID診断センサーの診断機能が十分に利用可能な内科医の診察室に最も有用である。加えて、ここで説明される装置は、Bluetooth、Zigbeeまたは他の新たな技術と互換性を持ち得、さらなる柔軟性を可能とする。
【0072】
消費者適用に関しては、任意の所定RFIDタグの検索が、特別なRFID読み取りボタンを含む改良された携帯電話上で、またはキーパッド上の一連の既存キーを押すことにより簡単に行うことができる。所定タグが作動すると、機能700により示されるように、リーダー装置はタグのID番号を検索することができる。リーダーは、図708に示すようにタグを認識し得るか、または最初は認識し得ない。新規の国際標準がRFIDセンサータグに採用されると、このような認識は標準となり、タグそのものおよび/またはリーダー2のデータテーブルのどちらかと一体化されることができる。センサータグのIDが認識されると、リーダー装置は、716に示すように前記センサーを分析するのに必要なソフトウェアおよび処理能力を有し得るか、有し得ない。ソフトウェアが利用可能であれば、分析は746に示すように即刻完了されることができる。しかしながら、ソフトウェアが利用可能でない場合、装置はまずそれを機能720を介して所定遠隔データベース400から得なければならない。これはRFIDタグの集中データベースまたはアクセス料を払うことによってのみアクセスされる診断データベースであり得る。続いて、RFIDセンサーのIDが所定クラスのセンサー(例えば、血糖センサー)と一致され、機能738に示すように分析のためのソフトウェアおよび/または指示がリーダー2内にダウンロードされる。装置はその後分析746を行うように準備される。分析が複雑で(例えば、神経網または多変量)、リーダーの処理能力を超える場合、コンピュータ400とのさらなる通信が発生し得る。758に示すように、結果はその後携帯電話またはリーダー上に表示される。または、結果は遠隔的に(例えば、診察室など)表示または保存され得る。上述の経路は受動RFID診断センサーに限定されない。また、それはEPCタグ、他のRFタグまたはBluetoothなどのセンサーおよびスマートショッピングまたは「スマート財布」などの他の無線機能も含むことができる。
【0073】
図23は、2つのタイプのセンサーリーダー機能の単一の無線リーダーへの一体化および、その結果得られる、任意の無線リーダーに含むことができる新しいタイプの無線チップセットを示す。装置800を始めとして、全体において参照により組み込まれる本発明者による特許第6,031,454号および特許出願US2004/0119591A1で説明されるように、携帯電話などの無線装置を改良して、診断センサーを含む任意の数のセンサー816を収容するように適合し得る。これらは典型的には、無線装置そのものに直接接続されるので「能動」センサーである。この例としては、特許出願US2004/0119591A1に記載される人特有喘息検出器でもある携帯電話である。この能力に加えて、携帯電話などの任意の無線装置2も、本出願で説明される任意の能動または受動無線センサー4を遠隔的に検索するように改良され得る。この能力は最も優先的にはマルチプロトコル能力であり、Gen−2などの新たな標準、RFIDおよびBluetoothのための他の将来の国際標準を含む。
【0074】
携帯電話はすでに他のマルチ機能(インターネットアクセスなど)を一体化し得る。広く採用される新たな標準は、チップセット内に直接含まれる第3世代または3G機能と称される。
【0075】
本発明では、任意の「プラグイン」センサーおよび任意の遠隔無線センサーを読み取る能力は850で組み合わされ、任意の無線装置が、「プラグイン」センサーであろうが遠隔無線センサーであろうが、任意のセンサーを読み取るのを可能とする新しいマルチ機能チップセットをもたらす。最も優先的には、これらの能力はコア無線電子チップ(3Gチップなどの)内に含まれ、それにより無線装置の能力を拡大して、センサーの製造業者、位置または性質に関わらず任意のタイプのセンサー、RFIDタグ、RFIDセンサータグまたはBluetoothセンサーを即座に読み取り分析する。
【0076】
上記の実施形態において説明されるように、無線受動RFIDセンサーは、消費者市場、防衛および国家保安、建物安全業界、医療診断業界、食品安全業界における多くの異なるタイプの診断用途に、ならびに家庭の安全用、および改良された携帯電話などの一般的な無線装置を使用した他の用途に使用可能である。本技術は消費者に、作業者に、または外部の脅威の検出に携わる、もしくは特別な医療の必要性または心配を有する任意の人に大きな利便性を提供する。
【0077】
ここで説明される診断センサー技術はまた、ネットワークおよび国家の有事に採用されることができ、タグを付けられたアイテムは、特別な高電力リーダーを利用することにより遠隔的に(数千フィート)読み取られることができる。
【0078】
本発明の種々の実施形態を上記で説明したが、単に例として提示され、限定ではないことを理解すべきである。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細において種々の変更がなされることができるのは、当業者には明らかであろう。従って、本発明の広さと範囲は上述の実施形態のいずれにも限定されるべきではなく、以下の請求項およびその同等物に従ってのみ定義されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態による使い捨て皮膚パッチに埋め込まれたRFIDタグを備えた無線周波数識別(RFID)リーダーとして機能する改良された携帯電話のブロック図を描く。
【図2】本発明の実施形態による、電子チップ、センサーおよびアンテナを含むRFIDタグおよびセンサーモジュールを有する、使い捨てで、完全に一体化された皮膚パッチのブロック図を描く。
【図3A】化学的/物理的バリアを含む、図2に示すセンサーの詳細図である。
【図3B】図2に示すRFIDタグおよびセンサーモジュールの代替実施形態である。
【図3C】対象物から血液を採取するように適合された使い捨て皮膚パッチを図示する。
【図4】図1のパッチを読み取るように適合された改良された携帯電話で糖を監視するためのRFID診断システムのシステム図である。
【図5】図2の電子チップ、アンテナおよびセンサーを含むRFIDタグおよびセンサーモジュールの詳細なブロック図である。
【図6】RFIDタグおよびセンサーモジュールのさらに別のブロック図である。
【図7】使い捨て診断流動RFID免疫学分析ストリップ用RFIDリーダーとして機能する改良された携帯電話のシステム図を描く。
【図8】図7に示す免疫学分析ストリップの詳細図である。
【図9】図8のセンサー領域の詳細図である。
【図10】病気特有使い捨てRFID無線センサーを生産する方法を描く。
【図11】本発明の実施形態によるRFID基板上に直接プリントされた薄膜化学センサーのアレイのブロック図を描く。
【図12】本発明の実施形態による、RFID技術のラボオンチップ(LOC)技術との一体化を描く。
【図13】携帯電話などの無線装置で直接読み取られる、RFID技術と組み合わされた改良されたLOCセンサーを描く。
【図14】本発明の実施形態による、受動RFID技術のMEMSセンサーとの一体化を描く。
【図15】その中にRFIDタグおよびセンサーモジュールを備えるコルクを含むワインボトルを描く。
【図16】本発明の実施形態によるスマートチーズセンサーを描く。
【図17】本発明の実施形態による一般的低コストプリント可能食品特有RFIDセンサー技術を描く。
【図18】本発明の実施形態によるRFID応力センサーを描く。
【図19A】構造内の虫の侵入の検出に対するRFIDタグおよびセンサーモジュールの使用を図示する。
【図19B】構造内の虫の侵入の検出に対するRFIDタグおよびセンサーモジュールの使用を図示する。
【図20】本発明の実施形態による使い捨てRFID免疫学分析ストリップを用いて、尿サンプルにおいて行われる薬剤相互作用テストを示す。
【図21】本発明の実施形態による診断受動RFIDセンサーネットワークを示す。
【図22】任意のRFIDリーダーが任意のRFIDタグを読み取り/検索することを可能とする識別(ID)およびソフトウェア検索方法を示す。
【図23】単一の無線チップセット上への、受動および能動センサーリーダー能力両者の一体化を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
診断システムであって、
接着部分を有し、表面上に位置付けられるように適合された柔軟パッチと、
前記パッチと一体化され、アンテナとRFID電子チップと少なくとも1つのセンサーとを有する無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールであって、前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、前記刺激に対応する信号を、前記アンテナを用いて無線で送受信することにより、刺激に応答する、無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールと、
マルチプロトコルを用いて前記RFIDタグおよびセンサーモジュールと通信するように適合された無線RFIDリーダーであって、前記RFIDリーダーは、マルチ通信プロトコルを用いてネットワーク上で通信するように適合された、無線RFIDリーダーとを含む、診断システム。
【請求項2】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールの要部は基板ディスク上に一体化される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記基板ディクスはそれに装着された保護層を含み、前記保護層は前記パッチが表面に位置付けられると表面に直接接触する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記保護層は、前記表面からの前記刺激に反応するように適合された半透水性材料で形成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、
前記少なくとも1つのセンサーに連結されたアナログ・デジタル変換器を有するセンサーインターフェースと、
前記センサーインターフェースと通信するコントローラであって、前記コントローラは前記RFIDタグおよびセンサーモジュール内の前記少なくとも1つのセンサーを分析するように適合されているセンサーデータテーブルを備えるメモリを有する、コントローラとを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コントローラは前記センサーデータテーブルにセンサー識別番号を保存する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラと通信する温度センサーをさらに含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記刺激に応答することは、前記表面の電気的、化学的、生物学的および物理的要素を検出することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記RFIDリーダーは、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、ポケベルおよびコンピュータからなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記表面は人の皮膚表面である、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、前記RFIDタグおよびセンサーモジュール内の電圧を安定させるように適合された電力ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記パッチが前記表面上に押圧されると、前記パッチは前記表面から血液を採取するように適合された少なくとも1つのマイクロナイフを含み、前記表面は人の皮膚表面である
、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは集積回路として形成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記パッチは、
毛管力により検体の移動を可能とするサンプル入力ポートを有する基板と、
前記基板領域と一体化され、テスト領域を流れる抗原を捕捉するように適合された、少なくとも1つの前記テスト領域とを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセンサーは血糖センサーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つのセンサーは心臓センサーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのセンサーは放射線センサーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、RFIDタグおよびセンサーモジュールの構造応力への装着を可能とし、それによりRFID応力センサーを形成する少なくとも1つの装着点を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記パッチは使い捨てである、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記RFIDセンサーは、前記RFIDセンサーに電力を供給する電力生成モジュールをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記ネットワークは、前記RFIDリーダーにより読み取られたデータを遠隔的に保存および分析するように適合された遠隔保存およびデータ処理ユニットを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記RFIDリーダーは、前記パッチを分析および地理的に配置するように適合されたマイクロプロセッサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記地理的位置は全地球測位システムを用いて発生する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは免疫学分析テストストリップに一体化される、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
ヒト診断システムであって、
無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールを有し、皮膚の表面に装着可能であり、皮膚を通じて所定成分を検出し、前記所定成分に対応した信号を送信するように適合されたパッチと、
ネットワークを用いて前記パッチと通信し、マルチプロトコルを用いて前記パッチからの信号を分析、受信および送信するように適合されたRFIDリーダーと、
前記RFIDリーダーと通信可能な遠隔保存およびデータユニットであって、前記遠隔保存およびデータユニットは前記パッチおよび前記RFIDからのデータを分析して保存し、前記遠隔保存およびデータユニットは、前記分析され、保存されたデータを、前記ネットワークを用いて前記RFIDリーダーに送信する、遠隔保存およびデータユニットとを含む、ヒト診断システム。
【請求項26】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールによって検出された前記所定成分に遠隔的にアクセスするように適合された遠隔無線装置をさらに含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記所定成分は、人の電気的、化学的、生物学的、および物理的成分を含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記ネットワークは、Bluetooth、Wi−Fi、Broadband、WLANおよび3Gを含む通信プロトコルを用いて通信を可能とする無線ネットワークである、請求項25に記載のシステム。
【請求項29】
前記RFIDリーダーは携帯電話である、請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールと通信するための個人用無線通信装置であって、
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールと互換性があり、これを作動するように適合されたマルチプロトコルRFIDリーダーと、
前記RFIDリーダーと通信し、前記RFIDリーダーにより読み取られたデータを分析して保存するように適合されたマイクロプロセッサと、
前記RFIDリーダーと前記マイクロプロセッサと前記RFIDタグおよびセンサーモジュールとからのデータを送受信するために前記マイクロプロセッサと連結された少なくとも1つのアンテナであって、前記アンテナはネットワークを用いて外部装置からのデータを送受信するように適合された、少なくとも1つのアンテナとを含む、個人用無線通信装置。
【請求項31】
前記マルチプロトコルRFIDリーダーと前記マイクロプロセッサと前記アンテナとは携帯電話に一体化される、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記マイクロプロセッサは前記RFIDタグの位置を決定するように適合された、請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記マルチプロトコルRFIDリーダーと前記マイクロプロセッサと前記アンテナとはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)に一体化される、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記外部装置は、前記アンテナから受信されたデータを分析、保存および送信するように適合された遠隔保存/データ処理ユニットである、請求項30に記載の装置。
【請求項35】
診断システムであって、
接着部分を有し、構造内に埋め込まれるように適合されたパッチと、
一体化された温度モジュールを有する無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールであって、前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは前記パッチと一体化され、アンテナおよび少なくとも1つのセンサーを有し、前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、前記アンテナを用いて前記刺激に対応する信号を無線で送受信することにより刺激に応答する、無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールと、
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールと通信する無線RFIDリーダーであって、前記リーダーは、マルチ通信プロトコルを用いてネットワーク上で通信するように適合された無線RFIDリーダーとを含む、診断システム。
【請求項36】
前記刺激は前記構造における不具合である、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記刺激は前記構造内における虫の存在である、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
診断測定を行うのに使用する免疫学分析テストストリップシステムであって、
テストストリップを形成する基板と、
抗原を捕捉するために前記基板上に配置された少なくとも1つのテスト領域と、
前記基板と一体化された無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールであって、前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは、前記少なくとも1つのテスト領域により捕捉された抗原に対応する信号を検出および送信するように適合された、無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールとを含む、免疫学分析テストストリップシステム。
【請求項39】
マルチプロトコルを用いて、前記RFIDタグおよびセンサーモジュールからの信号を受信および処理するように適合された無線リーダーをさらに含む、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項40】
前記無線リーダーは携帯電話である、請求項39に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項41】
前記RFIDタグおよびセンサーモジュールは温度センサーを含む、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項42】
前記テストストリップは使い捨てである、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項43】
前記テストストリップは量的タンパク質測定を行うように適合された、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項44】
前記テストストリップは量的バイオマーカー測定を行うように適合された、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項45】
前記テストストリップは病気特有センサー装置を形成する、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項46】
前記テストストリップは病気前特有テストを行うように適合された、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項47】
薬剤毒性テストを行うように適合された、請求項38に記載の免疫学分析テストストリップ。
【請求項48】
病原体特有無線周波数識別(RFID)タグおよびセンサーモジュールを製造する方法であって、
基板を設ける工程と、
導電性リードを前記基板上にプリントする工程であって、前記導電性リードはセンサー領域を画成する、工程と、
前記センサー領域内の病原体特有酵素作用に対して感受性を有する材料をドープされた保護キャップをプリントする工程と、
前記基板上にアンテナをプリントする工程と、
RFIDタグおよびセンサーモジュールを前記基板と一体化する工程とを含む、方法。
【請求項49】
無線周波数識別タグおよびセンサーユニットを有する少なくとも1つの無線周波数(R
F)アドレス可能センサーとの通信を通じて、無線診断を可能とするマルチ機能個人用無線通信装置であって、
ユーザーからの入力を受信し、前記入力に対応する信号を送信するためのユーザーインターフェースと、
前記入力信号を受信するように適合されたマルチプロトコルRFリーダーであって、前記RFリーダーはRFアドレス可能センサーの一意的識別を検索するように適合され、RFアドレス可能センサーの読み取りおよび分析を可能とするソフトウェアをダウンロードする、マルチプロトコルRFリーダーと、
メモリ保存を有し、前記RFリーダーにより受信された信号を処理し送信するように適合されたコントローラと、
RFアドレス可能センサーからの信号を受信し、前記コントローラおよび前記RFリーダーからの信号を送信するように構成された少なくとも1つのアンテナとを含む、マルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項50】
前記通信装置は少なくとも1つのRFアドレス可能センサーを地理的に配置するように適合された、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項51】
無線通信装置は携帯電話である、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項52】
前記マルチプロトコルRFリーダーは、前記RFアドレス可能センサーの読み取りおよび分析を可能とするソフトウェアを遠隔データベースからダウンロードする、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項53】
装置はPDAである、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項54】
前記ユーザーインターフェースは、RFアドレス可能センサーの読み取りを開始するための、予め構成されたボタンを含む、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項55】
通信ネットワーク上でセンサー処理情報を受信するための手段をさらに含む、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項56】
取り外し可能センサーモジュールを接続するための手段をさらに含み、前記取り外し可能センサーモジュールは、所定の健康機能を監視するための、または大気中の有害物の存在を検出するための手段を備えた少なくとも1つのセンサーを設ける、請求項49に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項57】
コントローラとネットワーク通信手段とRFアドレス可能センサー通信手段と取り外し可能センサー手段とユーザーインターフェースとは、単一の電子チップ上に一体化される、請求項56に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項58】
前記単一電子チップは3Gチップセットである、請求項57に記載のマルチ機能個人用無線通信装置。
【請求項59】
遠隔無線RFリーダーで直接読み取り可能である、速やかな診断測定を行うためのラボオンチップマイクロ流体センサーであって、
信号の送信を可能とする導電性リードと、
一体化された少なくとも1つのテスト領域と、前記導電性リードを前記テスト領域と連結するセンサーインターフェースとを有するラボオンチップ基板と、
前記基板と一体化され、温度に対応する信号を生成するように適合された温度モジュー
ルと、
コントローラと電圧安定化回路を備えたRF電源と通信インターフェースとを有するアドレス可能無線周波数(RF)チップであって、前記RFチップは前記導電性リードと前記温度モジュールから信号を受信し、前記RFチップは前記導電性リード信号と前記温度モジュール信号と無線RFリーダーからの信号とを処理するように適合された、アドレス可能無線周波数(RF)チップと、
無線RFリーダーと前記RFチップからの信号を受信し、前記ラボオンチップマイクロ流体センサーからの信号を送信するように適合された、少なくとも1つのアンテナとを含む、ラボオンチップマイクロ流体センサー。
【請求項60】
マイクロ流体センサーは、無線RFリーダーで直接読み取り可能である量的タンパク質測定が可能である、請求項59に記載のラボオンチップ装置。
【請求項61】
マイクロ流体センサーは、無線RFリーダーで直接読み取り可能な量的バイオマーカー測定が可能である、請求項59に記載のラボオンチップ装置。
【請求項62】
マイクロ流体センサーは、無線RFリーダーで直接読み取り可能なDNAテストを行うように適合された、請求項59に記載のラボオンチップ装置。
【請求項63】
無線リーダー装置を使用して瞬時の診断テストを行うための免疫学分析テストストリップであって、無線リーダー装置は無線ネットワーク上で通信するように適合され、免疫学分析テストストリップは、
無線装置と通信し電力を前記テスト領域に供給する一体化された無線周波数チップを備えた少なくとも1つのテスト領域を含み、
前記テスト領域は、生物分子の存在および量を測定するための電子免疫学分析である、免疫学分析テストストリップ。
【請求項64】
前記無線周波数チップは、RFIDチップ、Bluetoothチップ、ZigbeeチップまたはIEEE1073チップからなる群から選択される、請求項63に記載の免疫学分析テストストリップ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−519484(P2007−519484A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551361(P2006−551361)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/002171
【国際公開番号】WO2005/074161
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(506255957)アルティベラ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】ALTIVERA L.L.C.
【Fターム(参考)】