説明

試験システム

【課題】端末装置が他の端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を高い精度にて推定することが可能な試験システムを提供すること。
【解決手段】試験システム100は、通信回線を介して接続された、サーバ装置110、送信側端末装置120、及び、受信側端末装置130を含む。サーバ装置は、音声及び/又は映像を表す試験データを送信側端末装置へ送信する(112)。送信側端末装置は、試験データを受信し(121)、受信した試験データを受信側端末装置へ送信する(122)。受信側端末装置は、試験データを受信し(131)、受信した試験データをサーバ装置へ送信する(132)。サーバ装置は、試験データを受信する(113)。サーバ装置は、受信された試験データと、記憶されている試験データと、に基づいて、受信側端末装置が受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置が他の端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)網を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含む試験システムが知られている。この種の試験システムの一つとして、特許文献1に記載の試験システムは、サーバ装置が、送信側端末装置、及び、受信側端末装置の間に通信経路を設定する。
【0003】
そして、送信側端末装置は、音声を表す試験データを所定のデータサイズ毎に分割することにより複数のパケットを生成する。次いで、送信側端末装置は、生成した複数のパケットを、設定された通信経路を経由させて、受信側端末装置へ送信する。
【0004】
受信側端末装置は、送信側端末装置により送信されたパケットを受信する。このとき、受信側端末装置は、送信側端末装置により送信されたパケットの一部が受信されなかった(消失した)こと(パケットロスの発生)、及び、連続する2つのパケットが受信された間隔が所定の閾値よりも長いこと(パケット遅延の発生)等を検出する。これによれば、送信側端末装置、及び、受信側端末装置の間の通信状態を推定することができる。従って、この試験システムによれば、受信側端末装置が送信側端末装置から受信した試験データが表す音声の品質を推定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−211398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、送信側端末装置が試験データを送信する場合、送信側端末装置は、試験データを符号化し、符号化された試験データを送信する。従って、受信側端末装置は、試験データを受信すると、受信した試験データを復号化する。このため、パケットが正常に通信されている場合であっても、送信側端末装置が試験データを符号化するとき、及び/又は、受信側端末装置が試験データを復号化するとき等に、試験データの品質が劣化する場合がある。また、受信側端末装置が受信したパケットに基づいて試験データを生成する際に、試験データの品質が劣化する場合もある。
【0007】
このような場合、上記試験システムは、受信側端末装置が送信側端末装置から受信した試験データが表す音声の品質を高い精度にて推定することができないという問題があった。なお、この問題は、試験データが、映像を表すデータである場合にも同様に生じる。
【0008】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「受信側端末装置が送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を高い精度にて推定することができない場合が生じること」を解決することが可能な試験システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である試験システムは、通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含むシステムである。
【0010】
更に、上記サーバ装置は、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
上記記憶されている試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
を備える。
【0011】
加えて、上記送信側端末装置は、
上記サーバ装置から上記試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備える。
【0012】
更に、上記受信側端末装置は、
上記送信側端末装置から上記試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備える。
【0013】
加えて、上記サーバ装置は、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備える。
【0014】
また、本発明の他の形態である試験方法は、通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含む試験システムに適用される方法である。
【0015】
更に、上記試験方法は、
上記サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを当該サーバ装置が上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信工程と、
上記送信側端末装置が上記サーバ装置から上記試験データを受信する試験前データ受信工程と、
上記送信側端末装置が、上記受信された試験データを上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信工程と、
上記受信側端末装置が、上記送信側端末装置から上記試験データを受信する試験用データ受信工程と、
上記送信側端末装置が、上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信工程と、
上記サーバ装置が、上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信工程と、
上記受信された試験データと、上記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を上記サーバ装置が推定する品質推定工程と、
を含む。
【0016】
また、本発明の他の形態であるサーバ装置は、送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、このサーバ装置は、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
上記記憶されている試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備える。
【0017】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続されたサーバ装置に、
当該サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0018】
また、本発明の他の形態である送信側端末装置は、サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、この送信側端末装置は、
上記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備える。
【0019】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された送信側端末装置に、
上記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0020】
また、本発明の他の形態である受信側端末装置は、サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、この受信側端末装置は、
上記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備える。
【0021】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された受信側端末装置に、
上記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、以上のように構成されることにより、端末装置が他の端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を高い精度にて推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る試験システムの概略構成を表す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る試験システムの機能の概略を表すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るサーバ装置が記憶しているシナリオ情報を示したテーブルである。
【図4】本発明の実施形態に係る試験システムの作動を示したシーケンス図である。
【図5】本発明の実施形態の変形例に係る試験システムの機能の概略を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一形態である試験システムは、通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含むシステムである。
更に、上記サーバ装置は、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
上記記憶されている試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
を備える。
【0025】
加えて、上記送信側端末装置は、
上記サーバ装置から上記試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備える。
【0026】
更に、上記受信側端末装置は、
上記送信側端末装置から上記試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備える。
【0027】
加えて、上記サーバ装置は、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備える。
【0028】
これによれば、サーバ装置は、送信側端末装置が実際に送信した試験データと、受信側端末装置が実際に受信した試験データと、に基づいて、受信側端末装置が、送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する。この結果、サーバ装置は、端末装置が他の端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を高い精度にて推定することができる。
【0029】
更に、上記試験システムが、送信側端末装置及び受信側端末装置の組を複数含む場合、サーバ装置が、各組に対して、受信側端末装置が送信側端末装置から受信した試験データを受信することができる。この結果、サーバ装置は、各組に対して推定された音声及び/又は映像の品質に基づいた情報(例えば、各組に対する品質を統計した情報、及び、ある組に対する品質と他の組に対する品質又は各組に対する品質を統計した情報とを比較した情報等)を出力することもできる。また、上記試験システムによれば、同一の試験データを、複数の送信側端末装置に送信させることもできる。
【0030】
この場合、上記試験システムは、
上記サーバ装置と上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域(通信速度)を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を備えることが好適である。
【0031】
ところで、試験データのデータサイズは比較的大きい。従って、サーバ装置と、送信側端末装置及び受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域が過大であると、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となる虞がある。そこで、上記のように試験システムを構成することにより、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となることを防止することができる。
【0032】
この場合、上記試験システムは、
上記サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を備えることが好適である。
【0033】
ところで、試験データのデータサイズは比較的大きい。従って、サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、送信側端末装置及び受信側端末装置の数である接続数が過大であると、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となる虞がある。そこで、上記のように試験システムを構成することにより、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となることを防止することができる。
【0034】
この場合、上記サーバ装置は、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けたシナリオ情報を記憶するシナリオ情報記憶手段と、
上記記憶されているシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、上記実行指示を送信する実行指示送信手段と、
を備え、
上記試験用データ送信手段は、上記送信側端末装置が上記サーバ装置から上記実行指示を受信した時、当該送信側端末装置が上記試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0035】
これによれば、上記試験システムは、シナリオ情報に基づいて、送信側端末装置から受信側端末装置へ試験データを送信する処理(試験)を自動的に実行することができる。この結果、試験システムを使用するユーザ(オペレータ)の手間を軽減することができる。また、例えば、送信側端末装置と受信側端末装置とを接続する通信回線の通信量が相対的に少ない期間(例えば、通信回線を用いるサービスの提供が停止する期間)にて、試験を実行することにより、通信負荷の最大値を減少させることもできる。
【0036】
また、上記試験システムによれば、複数の、送信側端末装置及び受信側端末装置の組のそれぞれに対する試験を同時に実行することもできる。従って、複数の試験を早期に完了することができる。また、上記試験システムによれば、比較的長い距離だけ離間して配置された送信側端末装置及び受信側端末装置に対する試験も容易に実行することができる。
【0037】
また、上記試験システムによれば、予め設定された試験周期が経過する毎に、試験を行うことができる。従って、上記通信回線にて異常が発生した場合であっても、早期に異常が発生したことを検出することができる。
【0038】
この場合、上記試験システムは、
上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置は、PESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)に基づく試験を行うように構成されることが好適である。
【0039】
この場合、上記試験用データ送信手段は、SIP(Session Initiation Protocol)に従って、上記送信側端末装置と上記受信側端末装置との間に通信セッションを確立し、当該確立された通信セッションを介して当該受信側端末装置へ上記試験データを送信するように構成されることが好適である。
【0040】
この場合、上記試験用データ送信手段は、RTP(Real−time Transport Protocol)に従って上記試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0041】
この場合、上記試験用データ送信手段は、上記受信された試験データを符号化し、当該符号化された試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成され、
上記試験用データ受信手段は、上記送信側端末装置から上記試験データを受信し、当該受信された試験データを復号化するように構成され、
上記試験後データ送信手段は、上記復号化された試験データを上記サーバ装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0042】
この場合、上記品質推定手段は、上記推定された音声及び/又は映像の品質を表す品質情報を出力するように構成されることが好適である。
【0043】
また、本発明の他の形態である試験方法は、通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含む試験システムに適用される方法である。
更に、上記試験方法は、
上記サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを当該サーバ装置が上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信工程と、
上記送信側端末装置が上記サーバ装置から上記試験データを受信する試験前データ受信工程と、
上記送信側端末装置が、上記受信された試験データを上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信工程と、
上記受信側端末装置が、上記送信側端末装置から上記試験データを受信する試験用データ受信工程と、
上記送信側端末装置が、上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信工程と、
上記サーバ装置が、上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信工程と、
上記受信された試験データと、上記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を上記サーバ装置が推定する品質推定工程と、
を含む。
【0044】
この場合、上記試験方法は、
上記サーバ装置と上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限工程を含むことが好適である。
【0045】
この場合、上記試験方法は、
上記サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限工程を含むことが好適である。
【0046】
この場合、上記試験方法は、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けた情報であって、上記記憶装置に記憶されている情報であるシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、上記サーバ装置が上記実行指示を送信する実行指示送信工程を含み、
上記試験用データ送信工程は、上記送信側端末装置が上記サーバ装置から上記実行指示を受信した時、当該送信側端末装置が上記試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0047】
また、本発明の他の形態であるサーバ装置は、送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、このサーバ装置は、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
上記記憶されている試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備える。
【0048】
この場合、上記サーバ装置は、
上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を備えることが好適である。
【0049】
この場合、上記サーバ装置は、
当該サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を備えることが好適である。
【0050】
この場合、上記サーバ装置は、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けたシナリオ情報を記憶するシナリオ情報記憶手段と、
上記記憶されているシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、上記実行指示を送信する実行指示送信手段と、
を備えることが好適である。
【0051】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続されたサーバ装置に、
当該サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを上記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
上記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
上記受信された試験データと、上記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0052】
この場合、上記プログラムは、
上記サーバ装置に、更に、
上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。
【0053】
この場合、上記プログラムは、
上記サーバ装置に、更に、
当該サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、上記送信側端末装置及び上記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。
【0054】
この場合、上記プログラムは、
上記サーバ装置に、更に、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けた情報であって、上記記憶装置に記憶されている情報であるシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、当該実行指示を送信する実行指示送信手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。
【0055】
また、本発明の他の形態である送信側端末装置は、サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、この送信側端末装置は、
上記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備える。
【0056】
この場合、上記試験用データ送信手段は、上記サーバ装置から所定の実行指示を受信した時、上記試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0057】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された送信側端末装置に、
上記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
上記受信された試験データを、上記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0058】
この場合、上記試験用データ送信手段は、上記サーバ装置から所定の実行指示を受信した時、上記試験データを上記受信側端末装置へ送信するように構成されることが好適である。
【0059】
また、本発明の他の形態である受信側端末装置は、サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された装置である。
更に、この受信側端末装置は、
上記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備える。
【0060】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された受信側端末装置に、
上記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
上記受信された試験データを上記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0061】
上述した構成を有する、試験方法、サーバ装置、プログラム、送信側端末装置、又は、受信側端末装置、の発明であっても、上記試験システムと同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0062】
以下、本発明に係る、試験システム、試験方法、サーバ装置、プログラム、送信側端末装置、及び、受信側端末装置、の実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0063】
<実施形態>
図1に示したように、実施形態に係る試験システム1は、サーバ装置11と、複数の端末装置21,22,23,24,25,…と、を含む。サーバ装置11、及び、端末装置21,22,23,24,25,…は、通信回線(本例では、IP(Internet Protocol)網)NWを介して、互いに通信可能に接続されている。
【0064】
サーバ装置11は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive))、入力装置及び出力装置を備える。
【0065】
出力装置は、ディスプレイを有する。出力装置は、CPUから出力された画像情報に基づいて、文字及び図形等からなる画像をディスプレイに表示させる。入力装置は、キーボード及びマウスを有する。サーバ装置11は、キーボード及びマウスを介して、ユーザの操作に基づく情報が入力されるように構成されている。
【0066】
サーバ装置11は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0067】
各端末装置21,22,23,24,25,…は、他の端末装置との間で試験データを送受信することにより、PESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)に基づく試験を行うように構成されている。
【0068】
各端末装置21,22,23,24,25,…は、図示しないCPU、及び、記憶装置(メモリ)を備える。各端末装置21,22,23,24,25,…は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0069】
図2は、上記のように構成された試験システム1の機能を表すブロック図である。この機能は、サーバ装置11、及び、端末装置21のそれぞれのCPUが図示しないプログラムを実行することにより、実現される。なお、各端末装置22,23,24,25,…も、端末装置21と同様の機能を有する。
【0070】
このサーバ装置11の機能は、試験データ記憶部(試験データ記憶手段)31と、試験前データ送信部(試験前データ送信手段)32と、シナリオ情報記憶部(シナリオ情報記憶手段)33と、実行指示送信部(実行指示送信手段)34と、試験後データ受信部(試験後データ受信手段)35と、品質推定部(品質推定手段)36と、通信制御部(通信帯域制限手段及び接続数制限手段)37と、を含む。
【0071】
端末装置21の機能は、試験前データ受信部(試験前データ受信手段)41と、試験用データ送信部(試験用データ送信手段)42と、試験用データ受信部(試験用データ受信手段)43と、試験後データ送信部(試験後データ送信手段)44と、を含む。
【0072】
サーバ装置11の試験データ記憶部31は、音声を表す音声データを試験データとして予め記憶している。
サーバ装置11の試験前データ送信部32は、試験データ記憶部31に記憶されている試験データを、各端末装置21,22,23,24,25,…へ送信する。
【0073】
端末装置21の試験前データ受信部41は、サーバ装置11から試験データを受信する。試験前データ受信部41は、受信した試験データを記憶装置に記憶させる。
【0074】
サーバ装置11のシナリオ情報記憶部33は、図3に示したように、送信側端末装置特定情報と、受信側端末装置特定情報と、順序情報としての日時情報と、を対応付けたシナリオ情報を記憶する。本例では、シナリオ情報は、サーバ装置11のユーザが入力装置を介して入力した情報である。
【0075】
ここで、送信側端末装置特定情報は、試験データを送信する端末装置である送信側端末装置を特定するための情報である。後述するように、送信側端末装置は、実行指示の送信先となる端末装置である。また、受信側端末装置特定情報は、試験データを受信する端末装置である受信側端末装置を特定するための情報である。本例では、順序情報は、試験データを送信する日時を表す日時情報である。即ち、順序情報は、後述するように、実行指示を送信する順序を表す情報である、と言うことができる。
【0076】
サーバ装置11の実行指示送信部34は、シナリオ情報記憶部33に記憶されているシナリオ情報に含まれる日時情報が表す日時となった時、そのシナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される端末装置へ、そのシナリオ情報に含まれる受信側端末装置特定情報を含む実行指示を送信する。実行指示は、その実行指示に含まれる受信側端末装置特定情報により特定される受信側端末装置へ試験データを送信する旨を指示する情報である。
【0077】
即ち、実行指示送信部34は、シナリオ情報記憶部33に記憶されているシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、そのシナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、実行指示を送信している、と言うことができる。
【0078】
端末装置21の試験用データ送信部42は、サーバ装置11から実行指示を受信する。試験用データ送信部42は、実行指示を受信した時、試験前データ受信部41によって記憶装置に記憶させられている試験データを符号化する。そして、試験用データ送信部42は、符号化された試験データを、上記受信した実行指示に含まれる受信側端末装置特定情報により特定される受信側端末装置へ送信する。
【0079】
このとき、試験用データ送信部42は、SIP(Session Initiation Protocol)に従って、送信側端末装置(即ち、自装置)と受信側端末装置との間に通信セッションを確立する。そして、試験用データ送信部42は、確立された通信セッションを介して受信側端末装置へ上記試験データを送信する。本例では、試験用データ送信部42は、RTP(Real−time Transport Protocol)に従って上記試験データを受信側端末装置へ送信する。
【0080】
また、端末装置21の試験用データ受信部43は、他の端末装置22,23,24,25,…から試験データを受信する。試験用データ受信部43は、受信した試験データを復号化する。
【0081】
端末装置21の試験後データ送信部44は、試験用データ受信部43により復号化された試験データをサーバ装置11へ送信する。
【0082】
サーバ装置11の試験後データ受信部35は、各端末装置(受信側端末装置)21,22,23,24,25,…により送信された試験データを受信する。
【0083】
サーバ装置11の品質推定部36は、試験後データ受信部35により受信された試験データと、試験データ記憶部31に記憶されている試験データと、に基づいて、上記受信側端末装置が上記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声の品質を推定する。
【0084】
具体的には、品質推定部36は、試験後データ受信部35により受信された試験データと、試験データ記憶部31に記憶されている試験データと、が一致している程度を表すパラメータを算出する。そして、品質推定部36は、算出したパラメータを、上記品質を表す品質情報として出力装置を介して出力する(本例では、ディスプレイに表示させる)。
【0085】
また、サーバ装置11の通信制御部37は、サーバ装置11と各端末装置21,22,23,24,25,…との間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する。更に、通信制御部37は、サーバ装置11との間で通信セッションが確立されている端末装置21,22,23,24,25,…の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する。
【0086】
次に、上述した試験システム1の作動について、シーケンス図である図4を参照しながら説明する。
【0087】
いま、端末装置21を特定するための送信側端末装置特定情報(本例では、「ID1」)と、端末装置22を特定するための受信側端末装置特定情報(本例では、「ID2」)と、日時を表す日時情報(本例では、「2009−05−19 10:20:30」)と、を対応付けた情報が、シナリオ情報として、サーバ装置11の記憶装置に記憶されている場合を想定して説明する。
【0088】
先ず、サーバ装置11は、記憶装置に予め記憶されている試験データを端末装置21へ送信する(ステップA1、試験前データ送信工程)。これにより、端末装置21は、サーバ装置11から試験データを受信し(試験前データ受信工程)、受信した試験データを記憶装置に記憶させる。
【0089】
このとき、サーバ装置11は、端末装置21との間の通信帯域を、上記上限帯域以下に制御する(通信帯域制限工程)。更に、サーバ装置11は、サーバ装置11との間で通信セッションが確立されている端末装置21,22,23,24,25,…の数である接続数を、上記上限数以下に制御する(接続数制限工程)。これによれば、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となることを防止することができる。
【0090】
その後、上記シナリオ情報に含まれる日時情報が表す日時になった時、サーバ装置11は、端末装置22を特定するための受信側端末装置特定情報を含む実行指示を端末装置21へ送信する(ステップA2、実行指示送信工程)。
【0091】
これにより、端末装置21は、端末装置22との間で、SIPに従ったメッセージを送受信することにより、通信セッションを確立する(ステップB1)。また、端末装置21は、記憶装置に記憶されている試験データを符号化する。その後、端末装置21は、RTPに従って、符号化された試験データを、確立された通信セッションを介して端末装置22へ送信する(ステップB2、試験用データ送信工程)。
【0092】
これにより、端末装置22は、端末装置21から、符号化された試験データを受信する(試験用データ受信工程)。そして、端末装置22は、試験データの受信が完了すると、受信した試験データを復号化する。そして、端末装置22は、復号化された試験データをサーバ装置11へ送信する(ステップC1、試験後データ送信工程)。
【0093】
これにより、サーバ装置11は、端末装置22から試験データを受信する(試験後データ受信工程)。このとき、サーバ装置11は、端末装置22との間の通信帯域を、上記上限帯域以下に制御する(通信帯域制限工程)。更に、サーバ装置11は、サーバ装置11との間で通信セッションが確立されている端末装置21,22,23,24,25,…の数である接続数を、上記上限数以下に制御する(接続数制限工程)。これによれば、他の通信にて使用可能な通信帯域が過少となることを防止することができる。
【0094】
そして、サーバ装置11は、受信された試験データと、記憶装置に記憶されている試験データと、が一致している程度を表すパラメータを算出することにより、端末装置22が端末装置21から受信した試験データが表す音声の品質を推定する(ステップA3、品質推定工程)。そして、サーバ装置11は、算出したパラメータを品質情報としてディスプレイに表示させる(ステップA4)。
なお、試験システム1は、他のシナリオ情報に対しても同様に作動する。
【0095】
以上、説明したように、本発明による試験システムの実施形態によれば、サーバ装置11は、送信側端末装置としての端末装置21が実際に送信した試験データと、受信側端末装置としての端末装置22が実際に受信した試験データと、に基づいて、受信側端末装置22が、送信側端末装置21から受信した試験データが表す音声の品質を推定する。この結果、サーバ装置11は、端末装置が他の端末装置から受信した試験データが表す音声の品質を高い精度にて推定することができる。
【0096】
更に、上記試験システム1において、サーバ装置11は、送信側端末装置及び受信側端末装置の組のそれぞれに対して、受信側端末装置が送信側端末装置から受信した試験データを受信することができる。この結果、サーバ装置11は、各組に対して推定された音声の品質に基づいた情報(例えば、各組に対する品質を統計した情報、及び、ある組に対する品質と他の組に対する品質又は各組に対する品質を統計した情報とを比較した情報等)を出力することもできる。また、上記試験システム1によれば、同一の試験データを、複数の送信側端末装置に送信させることもできる。
【0097】
加えて、上記試験システム1は、シナリオ情報に基づいて、送信側端末装置から受信側端末装置へ試験データを送信する処理(試験)を自動的に実行することができる。この結果、試験システム1を使用するユーザ(オペレータ)の手間を軽減することができる。また、例えば、送信側端末装置と受信側端末装置とを接続する通信回線NWの通信量が相対的に少ない期間(例えば、通信回線NWを用いるサービスの提供が停止する期間)にて、試験を実行することにより、通信負荷の最大値を減少させることもできる。
【0098】
また、上記試験システム1によれば、複数の、送信側端末装置及び受信側端末装置の組のそれぞれに対する試験を同時に実行することもできる。従って、複数の試験を早期に完了することができる。また、上記試験システム1によれば、比較的長い距離だけ離間して配置された送信側端末装置及び受信側端末装置に対する試験も容易に実行することができる。
【0099】
更に、上記試験システム1によれば、予め設定された試験周期が経過する毎に、試験を行うことができる。従って、上記通信回線NWにて異常が発生した場合であっても、早期に異常が発生したことを検出することができる。
【0100】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、送信側端末装置は、1つの実行指示を受信することにより、1つの受信側端末装置へ試験データを送信するように構成されていたが、複数の受信側端末装置のそれぞれへ試験データを送信するように構成されていてもよい。
【0101】
また、上記実施形態の変形例において、受信側端末装置は、送信側端末装置により送信されたパケットの一部が受信されなかった(消失した)こと(パケットロスの発生)、及び、連続する2つのパケットが受信された間隔が所定の閾値よりも長いこと(パケット遅延の発生)等を検出するように構成されていてもよい。この場合、受信側端末装置は、パケットロスの発生及びパケット遅延の発生を検出したとき、その旨を表す情報をサーバ装置11へ送信するように構成される。
【0102】
また、上記実施形態において、試験システム1は、試験データとして音声を表す音声データを用いていたが、映像を表す映像データを試験データとして用いるように構成されていてもよい。また、試験システム1は、映像を表す映像データ及び音声を表す音声データの両方を試験データとして用いるように構成されていてもよい。
【0103】
また、上記実施形態の変形例において、サーバ装置11は、品質情報として算出されたパラメータが、予め設定された閾値よりも小さい場合に、その旨を表す情報を出力するように構成されていてもよい。
【0104】
更に、上記実施形態の変形例において、サーバ装置11は、送信側端末装置及び受信側端末装置の組のそれぞれに対して推定された音声の品質に基づいた出力情報を出力するように構成されることが好適である。ここで、出力情報は、統計情報、及び/又は、比較情報である。統計情報は、各組に対する品質を統計した(例えば、パラメータを平均した値)情報である。また、比較情報は、ある組に対する品質と、他の組に対する品質又は各組に対する品質を統計した情報と、を比較した情報である。
【0105】
また、図5に示したように、上記実施形態の変形例に係る試験システム100は、通信回線を介して接続された、サーバ装置110、送信側端末装置120、及び、受信側端末装置130を含む。
【0106】
サーバ装置110の機能は、試験データ記憶部(試験データ記憶手段)111と、試験前データ送信部(試験前データ送信手段)112と、試験後データ受信部(試験後データ受信手段)113と、品質推定部(品質推定手段)114と、を含む。
【0107】
送信側端末装置120の機能は、試験前データ受信部(試験前データ受信手段)121と、試験用データ送信部(試験用データ送信手段)122と、を含む。
受信側端末装置130の機能は、試験用データ受信部(試験用データ受信手段)131と、試験後データ送信部(試験後データ送信手段)132と、を含む。
【0108】
試験データ記憶部111は、音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する。
試験前データ送信部112は、試験データ記憶部111に記憶されている試験データを送信側端末装置120へ送信する。
【0109】
試験前データ受信部121は、サーバ装置110から試験データを受信する。
試験用データ送信部122は、試験前データ受信部121により受信された試験データを、受信側端末装置130へ送信する。
【0110】
試験用データ受信部131は、送信側端末装置120から試験データを受信する。
試験後データ送信部132は、試験用データ受信部131により受信された試験データをサーバ装置110へ送信する。
【0111】
試験後データ受信部113は、受信側端末装置130により送信された試験データを受信する。
品質推定部114は、試験後データ受信部113により受信された試験データと、試験データ記憶部111に記憶されている試験データと、に基づいて、受信側端末装置130が送信側端末装置120から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する。
この変形例によっても、上記実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0112】
また、上記実施形態において、サーバ装置11は、1つの情報処理装置であったが、通信可能に構成された複数の情報処理装置により構成されていてもよい。
【0113】
なお、上記実施形態において試験システム1の各機能は、CPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されていたが、回路等のハードウェアにより実現されていてもよい。
【0114】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、IP網を介して接続された複数の電話機を含む通信システムにて通信される音声データが表す音声の品質を試験するための試験システム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0116】
1 試験システム
11 サーバ装置
21,22,23,24,25,… 端末装置
31 試験データ記憶部
32 試験前データ送信部
33 シナリオ情報記憶部
34 実行指示送信部
35 試験後データ受信部
36 品質推定部
37 通信制御部
41 試験前データ受信部
42 試験用データ送信部
43 試験用データ受信部
44 試験後データ送信部
100 試験システム
110 サーバ装置
111 試験データ記憶部
112 試験前データ送信部
113 試験後データ受信部
114 品質推定部
120 送信側端末装置
121 試験前データ受信部
122 試験用データ送信部
130 受信側端末装置
131 試験用データ受信部
132 試験後データ送信部
NW 通信回線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含む試験システムであって、
前記サーバ装置は、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
前記記憶されている試験データを前記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
を備え、
前記送信側端末装置は、
前記サーバ装置から前記試験データを受信する試験前データ受信手段と、
前記受信された試験データを、前記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備え、
前記受信側端末装置は、
前記送信側端末装置から前記試験データを受信する試験用データ受信手段と、
前記受信された試験データを前記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、更に、
前記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
前記受信された試験データと、前記記憶されている試験データと、に基づいて、前記受信側端末装置が前記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備える試験システム。
【請求項2】
請求項1に記載の試験システムであって、
前記サーバ装置と前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を備える試験システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の試験システムであって、
前記サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を備える試験システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記サーバ装置は、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けたシナリオ情報を記憶するシナリオ情報記憶手段と、
前記記憶されているシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、前記実行指示を送信する実行指示送信手段と、
を備え、
前記試験用データ送信手段は、前記送信側端末装置が前記サーバ装置から前記実行指示を受信した時、当該送信側端末装置が前記試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成された試験システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置は、PESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)に基づく試験を行うように構成された試験システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記試験用データ送信手段は、SIP(Session Initiation Protocol)に従って、前記送信側端末装置と前記受信側端末装置との間に通信セッションを確立し、当該確立された通信セッションを介して当該受信側端末装置へ前記試験データを送信するように構成された試験システム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記試験用データ送信手段は、RTP(Real−time Transport Protocol)に従って前記試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成された試験システム。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記試験用データ送信手段は、前記受信された試験データを符号化し、当該符号化された試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成され、
前記試験用データ受信手段は、前記送信側端末装置から前記試験データを受信し、当該受信された試験データを復号化するように構成され、
前記試験後データ送信手段は、前記復号化された試験データを前記サーバ装置へ送信するように構成された試験システム。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の試験システムであって、
前記品質推定手段は、前記推定された音声及び/又は映像の品質を表す品質情報を出力するように構成された試験システム。
【請求項10】
通信回線を介して接続された、サーバ装置、送信側端末装置、及び、受信側端末装置を含む試験システムに適用され、
前記サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを当該サーバ装置が前記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信工程と、
前記送信側端末装置が前記サーバ装置から前記試験データを受信する試験前データ受信工程と、
前記送信側端末装置が、前記受信された試験データを前記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信工程と、
前記受信側端末装置が、前記送信側端末装置から前記試験データを受信する試験用データ受信工程と、
前記送信側端末装置が、前記受信された試験データを前記サーバ装置へ送信する試験後データ送信工程と、
前記サーバ装置が、前記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信工程と、
前記受信された試験データと、前記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、前記受信側端末装置が前記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を前記サーバ装置が推定する品質推定工程と、
を含む試験方法。
【請求項11】
請求項10に記載の試験方法であって、
前記サーバ装置と前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限工程を含む試験方法。
【請求項12】
請求項10又は請求項11に記載の試験方法であって、
前記サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限工程を含む試験方法。
【請求項13】
請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載の試験方法であって、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けた情報であって、前記記憶装置に記憶されている情報であるシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、前記サーバ装置が前記実行指示を送信する実行指示送信工程を含み、
前記試験用データ送信工程は、前記送信側端末装置が前記サーバ装置から前記実行指示を受信した時、当該送信側端末装置が前記試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成された試験方法。
【請求項14】
送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続されたサーバ装置であって、
音声及び/又は映像を表す試験データを記憶する試験データ記憶手段と、
前記記憶されている試験データを前記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
前記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
前記受信された試験データと、前記記憶されている試験データと、に基づいて、前記受信側端末装置が前記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項15】
請求項14に記載のサーバ装置であって、
前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を備えるサーバ装置。
【請求項16】
請求項14又は請求項15に記載のサーバ装置であって、
当該サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を備えるサーバ装置。
【請求項17】
請求項14乃至請求項16のいずれか一項に記載のサーバ装置であって、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けたシナリオ情報を記憶するシナリオ情報記憶手段と、
前記記憶されているシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、前記実行指示を送信する実行指示送信手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項18】
送信側端末装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続されたサーバ装置に、
当該サーバ装置が備える記憶装置に記憶されているデータであって音声及び/又は映像を表すデータである試験データを前記送信側端末装置へ送信する試験前データ送信手段と、
前記受信側端末装置により送信された試験データを受信する試験後データ受信手段と、
前記受信された試験データと、前記記憶装置に記憶されている試験データと、に基づいて、前記受信側端末装置が前記送信側端末装置から受信した試験データが表す音声及び/又は映像の品質を推定する品質推定手段と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムであって、
前記サーバ装置に、更に、
前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置のそれぞれとの間の通信帯域を、予め設定された上限帯域以下に制御する通信帯域制限手段を実現させるためのプログラム。
【請求項20】
請求項18又は請求項19に記載のプログラムであって、
前記サーバ装置に、更に、
当該サーバ装置との間で通信セッションが確立されている、前記送信側端末装置及び前記受信側端末装置の数である接続数を、予め設定された上限数以下に制御する接続数制限手段を実現させるためのプログラム。
【請求項21】
請求項18乃至請求項20のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記サーバ装置に、更に、
所定の実行指示の送信先となる送信側端末装置を特定するための送信側端末装置特定情報と、当該実行指示を送信する順序を表す順序情報と、を対応付けた情報であって、前記記憶装置に記憶されている情報であるシナリオ情報に含まれる順序情報が表す順序に従って、当該シナリオ情報に含まれる送信側端末装置特定情報により特定される送信側端末装置へ、当該実行指示を送信する実行指示送信手段を実現させるためのプログラム。
【請求項22】
サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された送信側端末装置であって、
前記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
前記受信された試験データを、前記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を備える送信側端末装置。
【請求項23】
請求項22に記載の送信側端末装置であって、
前記試験用データ送信手段は、前記サーバ装置から所定の実行指示を受信した時、前記試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成された送信側端末装置。
【請求項24】
サーバ装置、及び、受信側端末装置と通信回線を介して接続された送信側端末装置に、
前記サーバ装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験前データ受信手段と、
前記受信された試験データを、前記受信側端末装置へ送信する試験用データ送信手段と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のプログラムであって、
前記試験用データ送信手段は、前記サーバ装置から所定の実行指示を受信した時、前記試験データを前記受信側端末装置へ送信するように構成されたプログラム。
【請求項26】
サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された受信側端末装置であって、
前記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
前記受信された試験データを前記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を備える受信側端末装置。
【請求項27】
サーバ装置、及び、送信側端末装置と通信回線を介して接続された受信側端末装置に、
前記送信側端末装置から、音声及び/又は映像を表す試験データを受信する試験用データ受信手段と、
前記受信された試験データを前記サーバ装置へ送信する試験後データ送信手段と、
を実現させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−278496(P2010−278496A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−126146(P2009−126146)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】