説明

試験装置、プログラム、記憶媒体、および、試験方法

【課題】複数の被試験デバイスの全ての端子に試験リソースを接続することなく、複数の被試験デバイスを同時に試験する。
【解決手段】同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置に、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースと、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験装置、プログラム、記憶媒体、および、試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスを試験する半導体試験装置は、被試験デバイスに信号を入力すると共に、被試験デバイスが応答する信号を計測することにより、被試験デバイスを試験する。半導体デバイスは、電源端子、デジタル信号入出力端子、および、アナログ信号入出力端子等の複数の異なる種類の端子を有する。そこで、半導体試験装置は、異なる種類の試験リソースをそれぞれの端子に接続して、被試験デバイスを試験する。
【0003】
例えば、デジタル回路を試験する場合には、デジタル信号入出力端子にデジタル試験リソースが接続され、アナログ回路を試験する場合には、アナログ信号入出力端子にアナログ試験リソースが接続される。半導体試験装置は、被試験デバイスが応答する信号の電圧値、電流値、および、タイミング等に基づいて、被試験デバイスの良否を判定する。試験に要するコストを低減するには、試験時間の短縮が必要になる。そこで、複数の被試験デバイスを同時に試験する半導体試験装置が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−180946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体試験装置は、複数の被試験デバイスを同時に試験するには、複数の被試験デバイスの端子に対して、同時に試験信号を印加する必要がある。ところが、近年の半導体デバイスは、多機能化に伴い端子数が増大している。従って、半導体試験装置が、複数の被試験デバイスの全ての端子に同時に接続することができる試験リソースを備えると、半導体試験装置のコストが増大すると共に、装置サイズが大きくなる。その結果、半導体試験装置が同時に試験を実施できる被試験デバイスの数が制限されるという課題が生じている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置であって、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースと、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部とを備える試験装置を提供する。
【0007】
本発明の第2の態様においては、コンピュータを、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースを備え、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置を制御する試験制御部として機能させるプログラムであって、コンピュータを、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部として機能させるプログラムを提供する。
【0008】
本発明の第3の態様においては、コンピュータを、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースを備え、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置を制御する試験制御部として機能させるプログラムであって、コンピュータを、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部として機能させるプログラムを記憶した記憶媒体を提供する。
【0009】
本発明の第4の態様においては、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースを備える試験装置を用いて、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験方法であって、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験方法を提供する。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
図1は、試験装置の実施形態の一つである半導体試験装置10の構成の一例を示す。半導体試験装置10は、試験制御部20、試験回路部40、および、被試験デバイスハンドラ60を備える。半導体試験装置10は、試験回路部40に設けられた複数種類の試験リソースを用いて、複数の被試験デバイスを並行して試験する。本例の試験回路部40は、デバイス電源リソース、リファレンス電源リソース、デジタル試験リソース、および、アナログ試験リソースを有する。
【0013】
各種の試験リソースは、異なる機能を有してよい。例えば、デバイス電源リソースは、電源電力を被試験デバイスの電源端子に供給してよい。また、リファレンス電源リソースは、所定のリファレンス電圧を、被試験デバイスのリファレンス端子に印加してよい。また、デジタル試験リソースは、予め定められたパターンを有するデジタル信号を、被試験デバイスのデジタル端子に入力してよい。また、アナログ試験リソースは、予め定められた波形を有するアナログ信号を、被試験デバイスのアナログ端子に入力してよい。
【0014】
試験制御部20は、試験制御部20は、それぞれの試験リソースを並行して動作させて、複数の被試験デバイスを並行して試験してよい。例えば、被試験デバイスに含まれるアナログ回路を試験する場合、試験制御部20は、所定の波形を有するアナログ信号を、アナログ試験リソースから被試験デバイスに供給させる。このとき、試験制御部20は、被試験デバイスの駆動電力、リファレンス電圧、および、制御信号等を、デバイス電源リソース、リファレンス電源リソース、および、デジタル試験リソースから出力させてよい。
【0015】
また、被試験デバイスに含まれるデジタル回路を試験する場合、試験制御部20は、所定のパターンを有するデジタル信号を、デジタル試験リソースから被試験デバイスに供給させる。このとき、試験制御部20は、被試験デバイスの駆動電力、および、リファレンス電圧等を、デバイス電源リソース、および、リファレンス電源リソースから出力させてよい。なお、デジタル回路を試験する場合、試験制御部20は、アナログ試験リソースを用いずに、被試験デバイスを試験してよい。
【0016】
半導体試験装置10は、上述したアナログ回路の試験、デジタル回路の試験、その他、予め定められた項目の試験を、それぞれの被試験デバイスに対して行う。このため、半導体試験装置10には、並行して試験する被試験デバイスに個数に応じて、各種の試験リソースが必要数ずつ設けられることが好ましい。しかし、半導体試験装置10のコスト、許容回路規模等から、被試験デバイスの同測数に対して、十分な試験リソースを設けることが困難な場合がある。
【0017】
一例として、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、試験回路部40が、第1のデバイス電源リソース42、第1のリファレンス電源リソース44、第1のデジタル試験リソース46、アナログ試験リソース48、第2のデバイス電源リソース52、第2のリファレンス電源リソース54、および、第2のデジタル試験リソース56を有する場合を説明する。
【0018】
この場合、デバイス電源リソース、リファレンス電源リソース、および、デジタル試験リソースは、複数の被試験デバイスに対応して複数設けられており、それぞれの被試験デバイスに割り当てることができる。これらの試験リソースは、それぞれ対応する被試験デバイスに接続される専用の試験リソースとして機能してよい。これに対して、不足するアナログ試験リソース48は、複数の被試験デバイスに対して共通に設けられ、それぞれの被試験デバイスに順次接続される共用の試験リソースとして機能してよい。
【0019】
それぞれの試験リソースは、複数の入出力端子を有してよい。例えば、第1のデバイス電源リソース42、第1のリファレンス電源リソース44、第1のデジタル試験リソース46、および、アナログ試験リソース48は、それぞれ8端子、32端子、128端子、および、720端子を有してよい。
【0020】
被試験デバイスハンドラ60は、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64を載置できる。第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64は、液晶ドライバ、または、メモリ等の、半導体デバイスであってよい。第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64は、被試験デバイスハンドラ60に固定されたソケットに載置されてよい。また、被試験デバイスハンドラ60は、2個以上の被試験デバイスを載置してよい。
【0021】
試験制御部20は、試験回路部40および被試験デバイスハンドラ60を制御して、被試験デバイスの試験を制御する。例えば、試験制御部20の制御により、試験回路部40は、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64の試験に用いる信号を生成してよい。その場合に、試験制御部20は、試験回路部40が有する複数の試験リソースに同一の制御信号を供給してよい。例えば、デジタル回路を試験する場合、試験制御部20は、第1のデジタル試験リソース46および第2のデジタル試験リソース56に対して、同じ論理ベクタを含む制御信号を供給してよい。
【0022】
また、試験制御部20は、試験回路部40から出力される信号の特性に基づいて、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64の良否を判定してよい。例えば、信号の電圧レベル、または、信号のタイミングに基づいて、良否を判定してよい。さらに、試験制御部20は、被試験デバイスハンドラ60に搭載される被試験デバイスを交換するべく、被試験デバイスハンドラ60を制御してよい。
【0023】
試験制御部20は、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、同一項目の試験を行う。しかし、第2の被試験デバイス64に対しては、アナログ試験リソースを割り当てることができないので、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、同一項目の試験を並行して行うことができない。そこで、第1の被試験デバイス62の試験を終えた後で、第2の被試験デバイス64の試験を実施する方法が考えられる。
【0024】
図2は、第1の被試験デバイス62の試験を終えた後で、第2の被試験デバイス64の試験を実施するタイミング図を示す。この場合、第1の被試験デバイス62に対して、試験1と試験2とを連続して実施する。なお、試験1は、アナログ試験リソース等の共用試験リソースを用いない試験項目を指し、試験2は、アナログ試験リソース等の共用試験リソースを用いる試験項目を指す。第1の被試験デバイス62の試験が終了すると、第2の被試験デバイス64に対して、試験1と試験2とを連続して実施する。
【0025】
以上の手順により、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64は、第1のデバイス電源リソース42、第1のリファレンス電源リソース44、第1のデジタル試験リソース46、および、アナログ試験リソース48を共用して、試験することができる。その結果、試験リソースは有効活用される。ところが、上記の手順で実行する場合には、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64の試験を同時に行えないので、試験時間の短縮が求められる。
【0026】
そこで、本例の半導体試験装置10は、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行してよい。例えば、試験制御部20は、専用の試験リソースおよび共用の試験リソースが接続される被試験デバイスに対して、所定の項目の試験を実行している間に、共用の試験リソースが接続されない被試験デバイスに対して、所定の試験項目のうち、専用の試験リソースで実行可能な試験項目の試験を行ってよい。さらに、試験制御部20は、一の被試験デバイスについて所定の試験項目の試験が終了した後に、共用の試験リソースを他の被試験デバイスに接続させて、当該他の被試験デバイスに対して、共用の試験リソースを用いた試験項目の試験を行ってよい。
【0027】
図3は、当該方法により試験時間を短縮する実施形態の一例を示す。試験回路部40は、デバイス電源リソース、リファレンス電源リソース、および、デジタル試験リソースをそれぞれ複数有する。従って、これらの試験リソースを用いれば、第1の被試験デバイス62を試験している間であっても、第2の被試験デバイス64を試験できる。
【0028】
そこで、試験制御部20は、まず、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、同時に試験1を実施する。試験1が終了すると、半導体試験装置10は、第1の被試験デバイス62に対しては、試験2を続けて実施する。第1の被試験デバイス62の試験2が終了すると、試験制御部20は被試験デバイスハンドラ60を制御して、第1の被試験デバイス62と第2の被試験デバイス64とを入れ替える。
【0029】
半導体試験装置10は、第1の被試験デバイス62と第2の被試験デバイス64との入れ替えが終了すると、第2の被試験デバイス64の試験2を実施する。具体的には、アナログ試験リソース48は、所定のアナログ信号を出力して、第2の被試験デバイス64のアナログ回路を試験してよい。以上の手順により、試験回路部40が有する試験リソースを有効に活用して、複数の被試験デバイスの試験時間を短縮できる。
【0030】
第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64で実施する試験の切り替え時間を短縮するべく、半導体試験装置10は、複数の被試験デバイスと、複数の試験リソースとの間に、切替部を備えてもよい。切替部は、それぞれの試験リソースを、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64のうち、いずれの被試験デバイスに接続するかを切り替えてよい。試験制御部20は、切替部を制御することで、共用の試験リソースであるアナログ試験リソース48を、それぞれの被試験デバイスに順次接続させてよい。
【0031】
図4は、切替部を備える半導体試験装置10の実施形態の一例を示す。同図において、試験回路部40は切替部80を有しており、切替部80は、アナログ試験リソース48に接続される信号の経路を切り替える。つまり、アナログ試験リソース48は、第1の被試験デバイス62または第2の被試験デバイス64のいずれかに接続される。切替部80は、制御信号の電圧により経路を切り替えるアナログスイッチ素子であってよく、制御信号の電流により経路を切り替えるリレーであってもよい。なお、切替部80は、被試験デバイスハンドラ60に含まれてもよい。
【0032】
本例においては、試験制御部20が、切替部80を切り替える制御信号を出力する。例えば、制御信号がHレベルであれば、アナログ試験リソース48は第1の被試験デバイス62に接続され、制御信号がLレベルであれば、アナログ試験リソース48は第2の被試験デバイス64に接続されてよい。
【0033】
試験制御部20は、図3に示した手順で試験を実施する場合には、第1の被試験デバイス62の試験2が終了後、切替部80に出力する制御信号のレベルをHからLに変化させてよい。その結果、切替部80内の経路が切り替わり、第1の被試験デバイス62に接続されていたアナログ試験リソース48は、第2の被試験デバイス64に接続される。試験制御部20は、接続の切替後、第2の被試験デバイス64のアナログ回路を試験してよい。
【0034】
図5は、半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。試験制御部20は、一の被試験デバイスについて、共用の試験リソースを用いた試験項目の試験が終了した場合に、共用の試験リソースを、他の被試験デバイスに接続させてよい。例えば、試験制御部20は、以下の手順で試験を実施してよい。
【0035】
試験制御部20は、第1の被試験デバイス62の試験1を実施している間に、第2の被試験デバイス64に対して共用の試験リソースを用いる試験2を実施する。試験1および試験2が終了すると、試験制御部20は、切替部80を切り替えて、それぞれの被試験デバイスで実施する試験の内容を変更する。例えば、試験1が試験2よりも長時間を要する場合には、試験制御部20は、第1の被試験デバイス62の試験1が終了した時点で、切替部80の接続を切り替える。半導体試験装置10は、接続の切替後、第1の被試験デバイス62に対して試験2を実施すると共に、第2の被試験デバイス64に対して試験1を実施してよい。このような手順によっても、複数の被試験デバイスを同時に試験できる。
【0036】
さらに、第2の被試験デバイス64の試験1が終了すると、被試験デバイスハンドラ60は、試験制御部20の制御により、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64を、それぞれ、第3の被試験デバイスおよび第4の被試験デバイスに入れ替えてよい。図5に示すように、第3の被試験デバイスおよび第4の被試験デバイスに対しても、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して実施した手順と同様に、試験1および試験2を実施してよい。
【0037】
図6は、半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。半導体試験装置10は、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、試験1を開始する。第2の被試験デバイス64の試験途中で、試験制御部20が第2の被試験デバイス64の不良を検出すると、試験制御部20は、第2の被試験デバイス64の試験を中止する。試験制御部20は、試験回路部40を制御して、第2の被試験デバイス64に対する試験信号の出力を停止すると共に、被試験デバイスハンドラ60を制御して、第2の被試験デバイス64を第3の被試験デバイスに入れ替える。
【0038】
続いて、試験制御部20は、第3の被試験デバイスに対して試験1を開始する。試験制御部20は、第1の被試験デバイス62の試験2が終了すると、切替部80を切り替える。アナログ試験リソース48が、第3の被試験デバイスに接続されると、試験制御部20は、第3の被試験デバイスの試験2を実施する。試験制御部20が、被試験デバイスの不良を検出した場合に、不良が生じていない他の被試験デバイスの試験終了を待つことなく、他の被試験デバイスに入れ替えることにより、不良発生時の試験時間を短縮することができる。
【0039】
図7は、半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。半導体試験装置10は、まず、第1の被試験デバイス62に対して試験1を実施すると共に、第2の被試験デバイス64に対して試験2を実施する。続いて、試験制御部20は切替部80を切り替えて、第1の被試験デバイス62に対して試験2を実施すると共に、第2の被試験デバイス64に対して試験1を実施する。
【0040】
ここで、試験制御部20は、第2の被試験デバイス64の試験1において、試験1の途中で第2の被試験デバイス64の不良を検出すると、第2の被試験デバイス64の試験1を中止する。第2の被試験デバイス64の不良を検出したタイミングが、第1の被試験デバイス62の試験の終了予定タイミングの所定時間以内である場合には、試験制御部20は、第1の被試験デバイス62の試験2の終了後に切替部80を切り替えてもよい。当該所定時間は、切替時間と略等しくしてもよい。当該処理をすることにより、試験時間短縮効果が小さい場合に、複数の被試験デバイスの試験開始タイミングを略等しくすることができる。
【0041】
図8は、半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。同図において、試験回路部40は、切替部82、切替部84、および、切替部86を有する。切替部82、切替部84、および、切替部86は、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、および、アナログスイッチのうちのいずれかを有してよい。被試験デバイスハンドラ60は、第1の被試験デバイス62、第2の被試験デバイス64、第3の被試験デバイス66、および、第4の被試験デバイス68を載置する。
【0042】
切替部82は、第1のデバイス電源リソース42、第1のリファレンス電源リソース44、および、第1のデジタル試験リソース46を、第1の被試験デバイス62または第2の被試験デバイス64のいずれかに接続する。同様に、切替部84は、第2のデバイス電源リソース52、第2のリファレンス電源リソース54、および、第2のデジタル試験リソース56を、第3の被試験デバイス66または第4の被試験デバイス68のいずれかに接続する。切替部86は、アナログ試験リソース48を4つの被試験デバイスのいずれかに接続する。
【0043】
図9は、図8に係る半導体試験装置10により、4つの被試験デバイスを同時に試験する場合のタイミング図である。試験制御部20は、切替部82および切替部84を制御して、まず、第1の被試験デバイス62および第3の被試験デバイス66に対して試験1を行う。さらに、試験制御部20は、切替部86を制御して、第2の被試験デバイス64に対して、アナログ試験リソース48を用いる試験2を実施する。
【0044】
第1の被試験デバイス62および第3の被試験デバイス66の試験1が終了すると、試験制御部20は、切替部82、切替部84、および、切替部86を制御して、各被試験デバイスに対して実施する試験を切り替える。例えば、第2の被試験デバイス64、および、第4の被試験デバイス68に対して試験1を実施して、第2の被試験デバイス64に対して試験2を実施してよい。これらの試験が終了すると、試験制御部20は、切替部86を切り替えて、第3の被試験デバイス66に試験2を実施する。さらに、第3の被試験デバイス66の試験2が終了すると、試験制御部20は切替部86を切り替えて、第4の被試験デバイス68に対して試験2を実施する。
【0045】
図10は、半導体試験装置10の他の実施の形態の一例を示す。本実施形態においては、アナログ試験リソース48に加えて、デジタル試験リソース50も共用の試験リソースとして使用される。試験回路部40は、アナログ試験リソース48およびデジタル試験リソース50を4つの被試験デバイスのいずれかに接続する、切替部86および切替部88を有する。
【0046】
さらに、半導体試験装置10は、試験制御部20に接続されるリソース構成格納部100を備える。半導体試験装置10は、それぞれの試験リソースの機能を示すリソース構成ファイルを予めリソース構成格納部100に格納する。リソース構成ファイルには、それぞれの試験リソースの使用可能数を含んでよい。
【0047】
試験制御部20は、リソース構成格納部100からリソース構成ファイルを取得すると共に、一つの被試験デバイスについて全ての試験項目を試験するのに必要な試験リソースの構成を示す必要リソース情報を取得してよい。さらに、試験制御部20は、必要リソース情報およびリソース構成ファイルに基づいて、それぞれの試験リソースを、専用の試験リソースとして制御するか、または、共用の試験リソースとして制御するかを判別してよい。なお、必要リソース情報は、リソース構成格納部に格納されてよく、半導体試験装置10の外部から入力されてもよい。また、必要リソース情報には、それぞれの試験の実施に要する時間を含んでもよい。
【0048】
図11は、リソース構成ファイルの一例を示す。リソース構成ファイルにおいては、試験リソース番号、試験リソース機能、および、それぞれの試験リソースの使用可能数を対応づける情報がテーブル化されている。図11に示すリソース構成ファイルは、半導体試験装置10が、2個のデバイス電源リソースを有することを示す。同様に、当該リソース構成ファイルは、半導体試験装置10が、2個のリファレンス電源リソース、1個のデジタル試験リソース、および、1個のアナログ試験リソースを有することを示す。
【0049】
図12は、必要リソース情報の一例を示す。被試験デバイス番号ごとに、必要な試験項目が関連付けられている。例えば、半導体試験装置10は、第1の被試験デバイス62に対しては、試験1、試験2、試験3、および、試験4の全てを実施する必要がある。これに対して、半導体試験装置10は、第2の被試験デバイス64に対しては、試験2の実施が不要であり、試験1、試験3、および、試験4を実施すればよい。
【0050】
なお、本実施形態において、試験1および試験2は、専用試験リソースのみを用いる試験であり、試験3および試験4は、共用試験リソースを用いる試験である。試験1は、第1のデバイス電源リソース42または第2のデバイス電源リソース52を用いる試験であってよい。試験2は、第1のリファレンス電源リソース44または第2のリファレンス電源リソース54を用いる試験であってよい。試験3は、デジタル試験リソース50を用いる試験であってよく、その他の試験リソースを同時に使用してよい。試験4は、アナログ試験リソース48を用いる試験であってよく、その他の試験リソースを同時に使用してよい。
【0051】
図13は、図11に示したリソース構成ファイル、および、図12に示した必要リソース情報に基づいて、4つの被試験デバイスの試験を実施する順序を示す。まず、試験制御部20は、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64に対して、第1のデバイス電源リソース42および第2のデバイス電源リソース52を用いて、試験1を実施する。同時に、試験制御部20は、第3の被試験デバイス66に対して、デジタル試験リソース50を用いる試験3を実施する。さらに、試験制御部20は、第4の被試験デバイス68に対して、アナログ試験リソース48を用いる試験4を実施する。
【0052】
第4の被試験デバイス68の試験4が終了すると、試験制御部20は、第4の被試験デバイス68に対して試験2を開始する。続いて、第1の被試験デバイス62および第2の被試験デバイス64の試験1が終了すると、試験制御部20は、第1の被試験デバイス62に対して試験2を開始する。図11のリソース構成ファイルが示す通り、試験回路部40は、2個のリファレンス電源リソースを有している。従って、半導体試験装置10は、第1の被試験デバイス62および第4の被試験デバイス68に対して、同時に試験2を実施できる。
【0053】
図13においては、第1の被試験デバイス62の試験2が開始された時点で、試験4に用いるアナログ試験リソース48が使用されていない。従って、試験制御部20は、第2の被試験デバイス64に対して試験4を開始することもできる。しかし、第2の被試験デバイス64は、最も長い試験時間を要する試験3を実施する必要があるので、試験3に用いるデジタル試験リソース50を使える状態になるまで、待機することが好ましい。使用可能な試験リソース数が比較的少なく、かつ、試験時間が比較的長い試験の実施を、それ以外の試験の実施よりも優先すれば、全ての被試験デバイスの試験に要する時間を短縮できるという効果を奏する。
【0054】
図14は、試験制御部20が実施する試験の順序を決定する処理のフローチャートを示す。全ての被試験デバイスの試験に要する時間を短縮することを目的として、試験制御部20は、以下の手順で試験順序を決定する。まず、試験制御部20は、それぞれの試験時間と実施すべき試験数との積を算出する(S1401)。次に、算出した積のうち、積が最大となる試験を抽出する(S1402)。本例においては、試験3が、積が最大となる試験に相当する。
【0055】
続いて、抽出した試験を実施する順序のパターンを算定する(S1403)。本例においては、第1の被試験デバイス62、第2の被試験デバイス64、および、第3の被試験デバイス66が、試験3を実施する。従って、3個の被試験デバイスの順列数に相当する6通りの試験順序パターンを算定できる。
【0056】
次に、試験制御部20は、算定したパターンのうちの一つを選択する(S1401)。その上で、試験制御部20は、試験3以外の試験を実施する順序を決めた上で、試験の実施に要する時間を算出する(S1405)。さらに、試験制御部20は、全ての実施順序パターンに対して試験時間を算出した上で、試験時間が最短になる実施順序パターンに決定する(S1406)。
【0057】
以上の手順により、試験制御部20は、図13に示す実施順序で試験を実施することを決定してよい。図13に示す実施順序で試験を実施する場合には、第1のデバイス電源リソース42は、第1の被試験デバイス62および第3の被試験デバイス66の試験1に用いる専用の試験リソースとして機能する。また、第2のデバイス電源リソース52は、第2の被試験デバイス64および第4の被試験デバイス68の試験1に用いる専用の試験リソースとして機能する。
【0058】
また、第1のリファレンス電源リソース44は、第1の被試験デバイス62の試験2に用いる専用の試験リソースとして機能すると共に、第2のリファレンス電源リソース54は、第4の被試験デバイス68の試験2に用いる専用の試験リソースとして機能する。これに対して、デジタル試験リソース50およびアナログ試験リソース48は、それぞれ、試験3および試験4を実施する全ての被試験デバイスで用いられる共用の試験リソースとして機能する。
【0059】
図15は、本実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
【0060】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0061】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0062】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0063】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0064】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を試験制御部20として機能させるプログラムは、一の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行するモジュールを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、試験制御部20としてそれぞれ機能させる。
【0065】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である試験制御部20およびリソース構成格納部100として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の半導体試験装置10が構築される。
【0066】
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、又はCD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0067】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060(CD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0068】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0069】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0070】
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0071】
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1900に提供してもよい。
【0072】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0073】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】試験装置の実施形態の一つである半導体試験装置10の構成の一例を示す。
【図2】第1の被試験デバイス62の試験を終えた後で、第2の被試験デバイス64の試験を実施するタイミング図を示す。
【図3】当該方法により試験時間を短縮する実施形態の一例を示す。
【図4】切替部を備える半導体試験装置10の実施形態の一例を示す。
【図5】半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。
【図6】半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。
【図7】半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。
【図8】半導体試験装置10の試験手順に係る他の実施形態を示す。
【図9】図8に係る半導体試験装置10により、4つの被試験デバイスを同時に試験する場合のタイミングを示す。
【図10】半導体試験装置10の他の実施の形態の一例を示す。
【図11】リソース構成ファイルの一例を示す。
【図12】必要リソース情報の一例を示す。
【図13】4つの被試験デバイスの試験を実施する順序を示す。
【図14】試験を実施する順序を決定する処理のフローチャートを示す。
【図15】本発明の実施形態に係るコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。
【符号の説明】
【0075】
10 半導体試験装置
20 試験制御部
40 試験回路部
42 第1のデバイス電源リソース
44 第1のリファレンス電源リソース
46 第1のデジタル試験リソース
48 アナログ試験リソース
50 デジタル試験リソース
52 第2のデバイス電源リソース
54 第2のリファレンス電源リソース
56 第2のデジタル試験リソース
60 被試験デバイスハンドラ
62 第1の被試験デバイス
64 第2の被試験デバイス
66 第3の被試験デバイス
68 第4の被試験デバイス
80 切替部
82 切替部
84 切替部
86 切替部
88 切替部
100 リソース構成格納部
1900 コンピュータ
2000 CPU
2010 ROM
2020 RAM
2030 通信インターフェイス
2040 ハードディスクドライブ
2050 フレキシブルディスク・ドライブ
2060 CD−ROMドライブ
2070 入出力チップ
2075 グラフィック・コントローラ
2080 表示装置
2082 ホスト・コントローラ
2084 入出力コントローラ
2090 フレキシブルディスク
2095 CD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置であって、
前記被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースと、
一の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部と
を備える試験装置。
【請求項2】
複数の前記試験リソースは、
複数の前記被試験デバイスに対応して複数設けられ、それぞれ対応する前記被試験デバイスに接続される専用の前記試験リソースと、
専用の前記試験リソースとは異なる機能を有し、複数の前記被試験デバイスに対して共通に設けられ、それぞれの前記被試験デバイスに順次接続される共用の前記試験リソースと
を含み、
前記試験制御部は、それぞれの前記試験リソースを並行して動作させて、複数の前記被試験デバイスを並行して試験する請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記試験制御部は、それぞれの専用の前記試験リソースに、同一の制御信号を供給する
請求項2に記載の試験装置。
【請求項4】
前記試験制御部は、
専用の前記試験リソースおよび共用の前記試験リソースが接続される前記被試験デバイスに対して、所定の試験項目の試験を行い、且つ、当該試験を実行している間に、共用の前記試験リソースが接続されない前記被試験デバイスに対して、前記所定の試験項目のうち、専用の前記試験リソースで実行可能な試験項目の試験を行う
請求項2に記載の試験装置。
【請求項5】
前記試験制御部は、一の前記被試験デバイスについて前記所定の試験項目の試験が終了した後に、共用の前記試験リソースを他の前記被試験デバイスに接続させて、当該他の被試験デバイスに対して、共用の前記試験リソースを用いた試験項目の試験を行う
請求項4に記載の試験装置。
【請求項6】
複数の前記被試験デバイスと、複数の前記試験リソースとの間に設けられ、それぞれの前記試験リソースを、いずれの前記被試験デバイスに接続するかを切り替える切替部を更に備え、
前記試験制御部は、前記切替部を制御することで、共用の前記試験リソースを、それぞれの前記被試験デバイスに順次接続させる
請求項5に記載の試験装置。
【請求項7】
前記試験制御部は、一の前記被試験デバイスについて、共用の前記試験リソースを用いた試験項目の試験が終了した場合に、共用の前記試験リソースを、他の前記被試験デバイスに接続させる
請求項2に記載の試験装置。
【請求項8】
それぞれの前記試験リソースの機能を示すリソース構成ファイルを予め格納するリソース構成格納部を更に備え、
前記試験制御部は、一つの前記被試験デバイスについて全ての試験項目を試験するのに必要な前記試験リソースの構成を示す必要リソース情報を受け取り、前記必要リソース情報および前記リソース構成ファイルに基づいて、それぞれの前記試験リソースを、専用の前記試験リソースとして制御するか、または、共用の前記試験リソースとして制御するかを判別する
請求項2に記載の試験装置。
【請求項9】
コンピュータを、被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースを備え、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験装置を制御する試験制御部として機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
一の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験制御部として機能させるプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
【請求項11】
被試験デバイスの各端子に接続される複数の試験リソースを備える試験装置を用いて、同一の被試験デバイスを、複数個並行して試験する試験方法であって、
一の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成が、他の被試験デバイスに接続される前記試験リソースの構成と異なる場合に、当該一の被試験デバイスと、当該他の被試験デバイスとで、少なくとも一部の内容が異なる試験を実行する試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−107230(P2010−107230A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276901(P2008−276901)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(390005175)株式会社アドバンテスト (1,005)
【Fターム(参考)】