説明

認証情報を発行するためのシステム、方法、プログラム及びその記憶媒体

【課題】利用者に特別な操作等を強いることなく、また発行者にも特別な作業を要求することなく、簡単かつ適切に認証情報を発行する。
【解決手段】ユーザ端末US1〜USnにおいて、カメラ26により認証対象物を撮像した場合に、この操作がトリガとなってユーザの現在位置情報、現在時刻情報及び上記認証対象物の画像データが認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに送信される。一方、認証ID発行サーバSVでは、ユーザ端末US1〜USnから認証ID発行要求を受信すると、この受信された認証ID発行要求に含まれるユーザの現在位置情報、現在時刻情報及び上記認証対象物の画像データが、予め登録しておいた位置条件、時間条件及び画像条件と照合され、上記受信された各情報が上記各条件を満たすと判定された場合に、認証IDを上記発行要求元のユーザ端末US1〜USnへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば利用者が自身の端末装置を用いてコミュニティ・サービスを利用する場合に、利用者の認証を行うための認証情報を発行するためのシステム、方法、プログラム及びその記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者間で情報の交換や共有を行うシステムとして、Web上の掲示板を利用するシステムやSNS(Social Network System)が知られている。この種のシステムは、一般にインターネット等のネットワーク上に電子的なコミュニティを形成し、このコミュニティを介して利用者の端末装置間でブラウザや電子メールによる情報交換又は情報共有を行うものである。
【0003】
ところで、利用者がこの種のシステムを利用する場合、一般にシステムから認証情報(認証ID;IDentification)の発行を受ける必要がある。認証IDの発行は、例えば発行者から直接通知される認証パスワードを利用したり、認証パスワードが埋め込まれたQRコードを読み込んだり、或いは別途発行者から通知されるコードを利用して、利用者端末から認証情報発行装置に対し発行要求を送信し、この発行要求に応じて発行装置が認証IDを発行して要求元の利用者端末へ配信することにより行われる(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−344205号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記した従来の認証ID発行方法は、いずれも利用者に認証IDの発行要求を送信させるために、例えば認証パスワードの入力操作やQRコードの読み取り操作と云った特別な操作を要求する。このため、コミュニティ・サービスの利用や端末の操作に不慣れな利用者にとっては、操作が面倒となってサービスの利用を躊躇することが多かった。また、認証IDの発行者にとっても、利用希望者に対し認証パスワードやコードを通知する必要があるため、経費並びに作業の負担が大きかった。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、利用者に特別な操作等を強いることなく、また発行者にも特別な作業を要求することなく、簡単かつ適切に認証情報を発行することができる認証情報発行システム、方法、プログラム及びその記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、認証情報発行装置と、この認証情報発行装置との間で通信ネットワークを介して情報通信が可能な利用者端末装置とを具備するシステムにあって、利用者端末装置により、利用者の日常行動中に当該日常行動に関連する情報として利用者の位置情報、時間情報、身体情報、周辺の環境情報及び認証対象物の画像情報のうちの少なくとも1つをセンサから取得し、この取得された利用者の日常行動に関連する情報を認証情報の発行要求として認証情報発行装置へ送信する。一方、認証情報発行装置には、上記利用者の日常行動に関連する情報をパラメータとして予め設定された認証情報発行条件を記憶した発行条件記憶手段を用意しておく。そして、上記利用者端末装置から送信された利用者の日常行動に関連する情報を受信すると、上記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件に基づいて、この受信された利用者の日常行動に関連する情報が上記認証情報発行条件を満たすか否かを判定し、発行条件を満たすと判定された場合に認証情報を上記発行要求元の利用者端末装置へ送信するように構成したものである。
【0008】
したがってこの発明の一観点によれば、認証コードの発行を要求する場合、利用者の日常行動における位置情報、時間情報、身体情報、周辺の環境情報及び認証対象物の画像情報のうちの少なくとも1つがセンサから取得され、この取得された利用者の日常行動に関連する情報が認証情報の発行要求として認証情報発行装置へ送信され、この利用者の日常行動に関連する情報をもとに認証情報発行装置により認証情報が発行される。このため利用者は、例えば認証パスワードの入力操作やQRコードの読み取り操作と云った特別な操作を行うことなく、日常の慣れた一般的な行動をするだけで、認証情報の発行要求が送信されるため、操作負担が軽減されて躊躇することなくサービスを利用することが可能となる。また、認証情報の発行者にとっては、利用希望者に対し認証パスワードやQRコード等を事前に通知する作業が不要となり、これにより経費並びに作業負担が大幅に軽減される。
【0009】
また、この発明の一観点は以下のような各種具体的な機能を備えることも特徴とする。
第1の機能は、上記利用者端末装置及び上記認証情報発行装置の少なくとも一方に、センサから取得した利用者の日常行動に関連する情報を記憶する利用者関連情報記憶手段をさらに設け、上記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件のパラメータに時間情報が含まれていない場合には、当該時間情報を含まない発行条件に基づいて、上記利用者関連情報記憶手段に記憶された過去の利用者の日常行動に関連する情報が認証情報の発行条件を満たすか否かを判定するものである。
このようにすると、利用者の過去における日常行動履歴をもとに認証情報の発行の許認可を行うことが可能となる。
【0010】
第2の機能は、利用者の日常行動に関連する情報に認証対象物の画像情報が含まれている場合に、当該画像情報と、上記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件にパラメータの一つとして含まれる上記認証対象物の基準画像情報との類似度を算出し、この算出された類似度をもとに、上記受信された認証対象物の画像情報が上記認証情報発行条件を満たすか否かを判定するものである。
このようにすると、認証対象物の画像情報をもとに認証情報の発行の許認可を行うことが可能となる。例えば、旅先において、予め定められたチェックポイントの画像を記念撮影を兼ねて携帯端末のカメラで撮像し、これを発行要求として認証情報発行装置へ送信した場合にも、認証情報を発行することが可能となる。
【0011】
第3の機能は、利用者が、他の利用者との間で情報交換又は情報共有を行うためのコミュニティ・サービスを利用するための認証情報を発行するものである。このようにすると、利用者は特別な操作を行うことなく気軽にコミュニティ・サービスに利用することが可能となり、他の利用者との間で情報交換または情報共有のための通信を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
要するにこの発明の一観点によれば、利用者に特別な操作等を強いることなく、また発行者にも特別な作業を要求することなく、簡単かつ適切に認証情報を発行することが可能な認証情報発行システム、方法、プログラム及びその記憶媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる認証情報発行システムの概略構成図である。このシステムは、例えばコミュニティ・サービスを提供するサイトに認証ID発行サーバSVを設け、この認証ID発行サーバSVと複数のユーザ端末US1〜USnとの間で、通信ネットワークNWを介して認証IDを発行するためのデータ通信を可能にしたものである。
【0014】
なお、通信ネットワークNWは、例えばインターネットに代表されるIP(Internet Protocol)網と、このIP網にアクセスするためのアクセス網とから構成される。アクセス網としては、例えば有線公衆通信網、CATV(Cable Television)網、有線LAN(Local Area Network)、自動車・携帯通信網や無線LANが用いられる。
【0015】
認証ID発行サーバSVは次のように構成される。図2はそのハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。
すなわち、認証ID発行サーバSVは中央制御ユニット(CPU;Central Control Unit)11を備え、このCPU11に対しバス12を介してプログラムメモリ13、データメモリ14、通信インタフェース(通信I/F)15及び入出力インタフェース(入出力I/F)16を接続したものである。
【0016】
通信I/F15は、CPU11の制御の下で、通信ネットワークNWにより規定される通信プロトコルに従い、上記ユーザ端末US1〜USnとの間でデータ通信を行う。通信プロトコルとしてはTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)又はHTTP/IP(Hyper Text Transport Protocol/Internet Protocol)が使用される。
【0017】
入出力I/F16には、入力デバイス17及び表示デバイス18が接続される。入力デバイス17は、例えばキーボードやマウスからなる入力操作部と、メモリカード等の外部記憶媒体から画像データ等を読み込むドライバとを備えている。表示デバイス18は液晶表示器により構成される。入出力I/F16は、例えば管理者の操作により上記入力デバイス17により入力された発行条件パラメータを取り込む。また入出力I/F16は、CPU11の制御の下で供給された管理情報等の表示データを上記表示デバイス18に表示させる。
【0018】
データメモリ14には、条件記憶部141と、認証ID記憶部142が設けられている。条件記憶部141には、コミュニティ・サービスの各々に対応付けて、当該コミュニティ・サービスを利用するための認証IDの発行条件を表す情報が記憶される。認証ID記憶部142には、コミュニティ・サービスの各々に対応付けて、当該コミュニティ・サービスを利用するための認証IDが記憶される。
【0019】
プログラムメモリ13には、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、条件登録受付制御プログラム131と、認証ID生成制御プログラム132と、条件判定制御プログラム133と、認証ID送信制御プログラム134が格納されている。
【0020】
条件登録受付制御プログラム131は、コミュニティ・サービスごとに、当該サービスを利用するために使用する認証IDの発行条件を表すパラメータを上記入出力I/Fを介して入力デバイス17から取り込み、この取り込んだパラメータをもとに条件判定式を生成して、この条件判定式を上記データメモリ14内の条件記憶部141に記憶させる処理を、上記CPU11に実行させる。上記パラメータとしては、利用者の位置情報、時間情報、身体情報、周辺の環境情報及び認証対象物の画像情報が選択的に用いられる。なお、入力デバイス17から条件判定式を入力して、この条件判定式をそのまま条件記憶部141に記憶させることも可能である。
【0021】
認証ID生成制御プログラム132は、上記条件登録受付制御プログラム131による条件判定式の登録処理に応じて、対応するコミュニティ・サービスの認証IDを生成し、この生成した認証IDをコミュニティ・サービスのIDに対応付けてデータメモリ142内の認証ID記憶部142に格納する処理を、上記CPU11に実行させる。
【0022】
条件判定制御プログラム133は、ユーザ端末US1〜USnから送信された発行条件のパラメータを含む認証ID発行要求が通信I/F15により受信された場合に、この受信された発行条件のパラメータを上記条件記憶部141に記憶された条件判定式と照合することにより上記パラメータが発行条件を満たすか否かを判定する処理を、上記CPU11に実行させる。
【0023】
認証ID送信制御プログラム134は、上記条件判定制御プログラム133により受信したパラメータが発行条件を満たすと判定された場合に、データメモリ14内の認証ID記憶部142から対応する認証IDを読み出し、この読み出した認証IDを通信I/F15から発行要求元のユーザ端末US1〜USnに向けて送信させる処理を、上記CPU11に実行させる。
【0024】
一方、ユーザ端末US1〜USnは、例えば携帯電話機またはPDA(Personal Digital Assistant)からなり、次のように構成される。図3は、このうちの携帯電話機により構成されるユーザ端末のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【0025】
すなわち、ユーザ端末US1〜USnは、無線ユニット21と、この無線ユニット21に接続されるアンテナ22と、信号処理ユニット23と、この信号処理ユニット23に接続される通話ユニットとを備えている。通話ユニットはスピーカ24及びマイクロホン25からなり、音声通話を行う際の音声の入出力デバイスとして使用される。
【0026】
無線ユニット21は、通信ネットワークNWの無線基地局から送信された無線搬送波信号をアンテナ21を介して受信したのち受信ベースバンド信号に復調し、この受信ベースバンド信号を信号処理ユニット23に出力する。またそれと共に、信号処理ユニット23から出力される送信ベースバンド信号により無線搬送波信号を変調し、この変調された無線搬送波信号を増幅して上記アンテナ22から無線基地局へ送信する。
【0027】
信号処理ユニット23は、上記無線ユニット21から出力された受信ベースバンド信号に対し、パケット分離処理、デパケット処理及びデータ復号処理等を施して情報データを再生する。そして、この再生された情報データが音声データであればアナログ信号に変換して上記スピーカ24から出力させる。一方、上記再生された情報データがWebページ等のHTML(Hyper Text Markup Language)データであれば、このHTMLデータを制御ユニット30に供給する。
【0028】
また信号処理ユニット23は、音声通信モードにおいて、マイクロホン25から出力された音声信号をディジタル信号に変換したのち音声符号化し、この符号化された音声データをパケット化したのち他のパケットと多重化して、これを送信ベースバンド信号として上記無線ユニット21へ出力する。一方、データ通信モードにおいて、制御ユニット30から出力される各種要求データやWebページ関連情報等のHTMLデータをパケット化したのち他のパケットと多重化して、これを送信ベースバンド信号として上記無線ユニット21へ出力する。
【0029】
制御ユニット30は例えばマイクロコンピュータからなり、この発明を実施するために必要な制御機能として、ユーザ関連情報取得送信制御モジュール301と、認証ID受信制御モジュール302とを備えている。なお、これらの制御モジュールはいずれも、アプリケーション・プログラムを上記マイクロコンピュータに実行させることにより実現される。
【0030】
ユーザ関連情報取得送信制御モジュール301は、ユーザの日常行動に関連する情報をセンサ群から選択的に取り込む処理を実行する。例えば、センサ群としてはGPS(Global Positioning System)受信機31、時計回路29及びカメラ26が用いられる。GPS受信機31は自端末の位置情報を検出する。時計回路29は現在時刻を計時してそのデータを出力する。カメラ26は認証対象物を撮像してその画像データを出力する。ユーザ関連情報取得送信制御モジュール301は、上記GPS受信機31から自端末の位置情報を、上記時計回路29から現在時刻を表すデータを、またカメラ26から認証対象物の画像データをそれぞれ取り込む。
【0031】
また、ユーザ関連情報取得送信制御モジュール301は、上記取り込んだ情報を認証ID発行条件のパラメータとし、このパラメータと自端末のデバイスIDを認証ID発行要求に含めて上記無線ユニット21から前記認証ID発行サーバSVへ送信させる処理を実行する。
【0032】
なお、ユーザの日常行動に関連する情報を取り込むためのセンサとしては、他にマイクロホン25を用いてもよく、さらには歩数計や体温計、脈拍計等のユーザの身体情報を検出するものや、高度計や室温計、照度計、気圧計等のユーザの周辺環境を表す情報を検出するものを用いてもよい。
【0033】
認証ID受信制御モジュール302は、上記認証ID発行要求の送信に対し認証ID発行サーバSVから送信される認証IDを上記無線ユニット21及び信号処理ユニット23を介して受信し、この受信した認証IDを記憶ユニット33に一旦保存したのち、表示部27に表示させる。
なお、電源回路34はバッテリ35の出力をもとに所定の電源電圧Vccを生成して上記各ユニット21,23,30に供給する。
【0034】
次に、以上のように構成されたシステムにおける認証IDの発行に係わる一連の動作を説明する。図4は、認証ID発行サーバSV及びユーザ端末の制御手順と制御内容を示すフローチャートである。なお、ここではユーザ端末US1からの要求に応じて認証ID発行サーバSVが認証IDを発行する場合を例にとって説明する。
【0035】
認証ID発行サーバSVにおいて、管理者は先ずコミュニティ・サービスに対応して当該サービスを利用する際に必要な認証IDの発行条件を表すパラメータを登録するための操作を、入力デバイス17において行う。例えば、有効範囲を表す位置情報、有効時間帯を表す時間情報、認証対象物の基準画像データを入力デバイス17により入力する。
【0036】
上記発行条件のパラメータの入力操作が行われると、認証ID発行サーバSVはステップS41により登録条件受付制御プログラム131を起動して、上記入力デバイス17より入力されたパラメータを入出力I/F16を介して取り込み、この取り込んだ各パラメータをもとに条件判定式を生成してこの条件判定式をコミュニティ・サービスのIDに対応付けてデータメモリ14内の条件記憶部141に格納する。
【0037】
続いて認証ID発行サーバSVは、ステップS42により認証ID生成制御プログラム132を起動し、上記対応するコミュニティ・サービスの認証IDを生成し、この生成された認証IDをコミュニティ・サービスのIDに対応付けてデータメモリ14内の認証ID記憶部142に格納する。
【0038】
そして、この状態で管理者が、入力デバイス17においてコミュニティ・サービスを選択するための操作を行うと、認証ID発行サーバSVはこの選択操作により指定されたコミュニティ・サービスのIDをステップS43により取り込み、当該IDに対応するコミュニティ・サービスを構築するための処理をステップS44により実行する。そして、このコミュニティ・サービスの構築処理が終了すると、ステップS45により当該コミュニティ・サービスのIDに対応する条件判定式を上記条件記憶部141から読み出し、この読み出した条件判定式を表すデータをユーザ端末US1〜USnに向けて通信I/F15から送信させる。
【0039】
一方、ユーザ端末US1〜USnは、認証ID発行サーバSVから構築中のコミュニティ・サービスに対応する条件判定式を表すデータが到来すると、制御ユニット30がステップS46により当該条件判定式を表すデータを受信再生して、これを記憶ユニット33に保存すると共に表示部27に表示させる。そして、この状態で制御ユニット30は、ステップS47において、認証ID取得要求のトリガとなるユーザの日常行動のアクション動作を監視する。
【0040】
この状態で、ユーザが例えばカメラ26により、上記表示された条件判定式により指定される認証対象物を撮像する操作を行ったとする。そうすると制御ユニット30は、ステップS48によりユーザ関連情報取得送信制御モジュール301を起動し、上記カメラ26の画像データを取り込むと共に、GPS受信機31から自端末の現在位置情報を取り込み、さらに時計回路29から現在時刻を示すデータを取り込む。そして、ステップS49において、この取り込んだ各パラメータ、つまりユーザ関連情報と、自端末のデバイスIDを含む認証ID発行要求を生成し、この生成した認証ID発行要求を無線ユニット21から認証ID発行サーバSVに向けて送信させる。
【0041】
これに対し認証ID発行サーバSVは、上記ユーザ端末US1〜USnから送信された認証ID発行要求を通信I/F15により受信すると、ステップS50からステップS51に移行してここで条件判定制御プログラム133を起動し、上記受信された認証ID発行要求に含まれるパラメータをデータメモリ14内の条件記憶部141に記憶されている条件判定式と照合することにより、上記パラメータが認証IDの発行条件を満たすか否かを判定する。そして、この判定の結果、上記受信したパラメータが発行条件を満たしている場合には、ステップS52からステップS53に移行して認証ID送信制御プログラム134を起動し、データメモリ14内の認証ID記憶部142から対応する認証IDを読み出し、この読み出した認証IDを要求元のユーザ端末US1〜USnに向けて通信I/F15から送信させる。
【0042】
ユーザ端末US1〜USnの制御ユニット30は、上記認証ID発行要求の送信後に認証ID発行サーバSVから上記認証IDが送られると、ステップS54により認証ID受信制御モジュール302を起動して上記認証IDを受信し、この受信した認証IDを記憶ユニット33に保存すると共に表示部27に表示させる。
したがってユーザは、自身の端末から上記認証IDをもとにコミュニティ・サービスに対しアクセスすることにより、以後当該コミュニティ・サービスを利用して他のユーザ端末との間で情報交換または情報共有を行うことが可能となる。
【0043】
次に、以上のようなシーケンスにより実行される認証ID発行処理を、3つの具体例を挙げて説明する。
(1)ライブイベントに参加した人が作るコミュニティに参加する場合
先ずイベントの主催者は、認証ID発行サーバSVに対し、認証ID発行のための条件として、例えば「時間条件:2007年10月1日18時〜20時(ライブイベントの開示時刻から終了時刻)」と、「場所条件:abcアリーナ(ライブイベント会場)を中心とする半径500mの範囲」と、「画像条件:ライブイベントのチケットロゴマーク」を登録する。この登録処理は、イベントの主催者の依頼を受けたシステム管理者が入力デバイス17から入力することにより行われる。なお、イベントの主催者が自身の端末から、通信ネットワークNWを介して認証ID発行サーバSVに対しアクセスし、これにより遠隔的に認証ID発行のための条件を登録するようにしてもよい。
【0044】
上記認証ID発行のための条件が認証ID発行サーバSVに登録されると、認証ID発行サーバSVでは認証IDが生成される。また、上記イベントの主催者がSNSやメーリングリスト等のサービスを選択すると、認証ID発行サーバSVではこの選択に応じて上記イベントを対象とするコミュニティ・サービスが構築され、さらにこのコミュニティ・サービスに対し上記生成された認証IDが対応付けられる。
【0045】
以上の処理が終了すると認証ID発行サーバSVは、ユーザ端末US1〜USnに対し、ライブイベント会場にてコミュニティが構築されている旨のメッセージと、当該コミュニティに参加する際に必要となる認証IDを取得するための条件判定式と、認証ID発行サーバSVと通信するためのメールアドレスをメールにて配信する。
【0046】
これに対し、上記コミュニティに参加しようとするユーザは、自身がライブイベント会場内もしくはその周辺に位置し、かつイベント開催時間中であることを確認した上で、チケットのロゴマークを自身の端末US1のカメラ26により撮像する。そうするとこの撮像操作のアクションがトリガとなって、ユーザ端末US1では上記カメラ26から取り込んだチケットのロゴマークを撮像した画像データと、GPS受信機31から取り込んだ自端末の現在位置情報と、時計回路29から取り込んだ現在時刻情報が、メール本文に挿入或いは添付され、このメールが認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに向け送信される。
【0047】
上記認証ID発行要求としてとしてのメールを受信すると認証ID発行サーバSVでは、当該メールに挿入または添付された端末の現在位置情報及び現在時刻情報が、上記登録された位置条件及び時間条件を満たすか否かが先ず判定される。そして、両条件を満たすことが確認されると、続いて上記メールに挿入または添付されたチケットのロゴマークを撮像した画像データが上記登録された画像条件と照合され、これにより上記受信された画像データの正当性が確認される。
【0048】
ここで、この照合処理は例えばテンプレートマッチングをベースとする手法を用いて行われる。すなわち、上記受信された画像データと上記画像条件として登録された基準画像データとの間で、画素ごとに画素値の差分を求めてこれを累積することにより画像データ間の類似度を計算し、この類似度が予め設定されたしきい値以上であるか否かを判定する。
【0049】
そして、この照合処理の結果、上記受信されたチケットのロゴマークを撮像した画像データの正当性が確認されると、認証ID発行サーバSVから要求元のユーザ端末US1に対し、認証IDとアクセス先のURL(Uniform Resource Locator)がメールにより通知される。
【0050】
ユーザは、上記通知された認証IDをもとに、自身の端末US1から上記URLに対しアクセスする。かくして、以後ユーザは他のユーザとの間で上記URLに対応するコミュニティを介して、現在開催中のライブイベントについて情報交換または情報共有のための通信が可能となる。
【0051】
(2)場所Aに立ち寄った人で作るコミュニティに参加する場合
例えば観光旅行の主催者は、認証ID発行サーバSVに対し、認証ID発行のための条件として、例えば「時間条件:2007年10月1日以降」と、「場所条件:場所Aを中心とする半径500mの範囲」と、「画像条件:場所Aにある有名な石碑の画像データ」を登録する。この登録処理は、前記ライブイベントの場合と同様に、観光旅行の主催者の依頼を受けたシステム管理者が入力デバイス17から入力することにより行ってもよいし、イベントの主催者が自身の端末から通信ネットワークNWを介して認証ID発行サーバSVに対しアクセスし、これにより遠隔的に認証ID発行のための条件を入力することにより行ってもよい。
【0052】
上記認証ID発行のための条件が認証ID発行サーバSVに登録されると、認証ID発行サーバSVでは認証IDが生成される。また、上記観光旅行の主催者がSNSやメーリングリスト等のサービスを選択すると、認証ID発行サーバSVではこの選択に応じて上記観光旅行を対象とする電子的なコミュニティが構築され、さらにこのコミュニティに対し上記生成された認証IDが対応付けられる。
【0053】
以上の処理が終了すると認証ID発行サーバSVは、ユーザ端末US1〜USnに対し、場所Aについてのコミュニティが構築されている旨のメッセージと、当該コミュニティに参加する際に必要となる認証IDを取得するための条件判定式と、認証ID発行サーバSVと通信するためのメールアドレスをメールにて配信する。
【0054】
さて、上記メールを受信したユーザが、後日旅行で上記場所Aに立ち寄り、当該場所Aにある石碑を自身の端末のカメラ26で撮像したとする。そうするとこの撮像操作のアクションがトリガとなって、ユーザ端末US2では上記カメラ26から取り込んだ石碑の画像データと、GPS受信機31から取り込んだ自端末の現在位置情報と、時計回路29から取り込んだ現在時刻情報がメール本文に挿入或いは添付され、このメールが認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに向け送信される。
【0055】
上記認証ID発行要求としてとしてのメールを受信すると認証ID発行サーバSVでは、当該メールに挿入または添付された端末の現在位置情報及び現在時刻情報が、上記登録された位置条件及び時間条件を満たすか否かが先ず判定される。そして、両条件を満たすことが確認されると、続いて上記メールに挿入または添付された石碑の画像データが上記登録された画像条件と照合され、これにより上記受信された石碑の画像データの正当性が確認される。なお、この照合処理についても、前記チケットのロゴマークの場合と同様に、画像データ間の類似度を計算して、この類似度が予め設定されたしきい値以上であるか否かを判定することによりなされる。そして、この照合処理の結果、上記受信された石碑の画像データの正当性が確認されると、認証ID発行サーバSVから要求元のユーザ端末US1に対し、認証IDとアクセス先のURL(Uniform Resource Locator)がメールにより通知される。
【0056】
ユーザは、上記通知された認証IDをもとに、自身の端末US1から上記URLに対しアクセスする。かくして、以後ユーザは、同様に場所Aを訪れたことがある他のユーザとの間で、上記URLに対応するコミュニティを介して上記場所Aについて情報交換または情報共有のための通信が可能となる。
【0057】
(3)指定されたポストカードを手渡された人で作るコミュニティに参加する場合
主催者は、認証ID発行サーバSVに対し、認証ID発行のための条件として、例えば「時間条件:2007年10月1日以降」と、「場所条件:なし」と、「画像条件:ポストカードの写真」を登録する。この登録処理は、先に述べたライブイベントの場合や観光旅行の場合と同様に、主催者の依頼を受けたシステム管理者が入力デバイス17から入力することにより行ってもよいし、主催者が自身の端末から通信ネットワークNWを介して認証ID発行サーバSVに対しアクセスし、これにより遠隔的に認証ID発行のための条件を入力することにより行ってもよい。
【0058】
上記認証ID発行のための条件が認証ID発行サーバSVに登録されると、認証ID発行サーバSVでは認証IDが生成される。また、上記主催者がSNSやメーリングリスト等のサービスを選択すると、認証ID発行サーバSVではこの選択に応じて上記ポストカードの配布予定者を対象とする電子的なコミュニティが構築され、さらにこのコミュニティに対し上記生成された認証IDが対応付けられる。
【0059】
続いて、配布予定の各ユーザに対しポストカードが配布される。このポストカードには、注意書きとして、コミュニティが構築されている旨のメッセージと、当該コミュニティに参加する際に必要となる認証IDを取得するための条件判定式と、認証ID発行サーバSVと通信するためのメールアドレスが記載される。
【0060】
さて、上記ポストカードを受け取ったユーザが、当該ポストカードの写真を自身の端末のカメラ26で撮像したとする。そうするとこの撮像操作のアクションがトリガとなって、ユーザ端末USnでは上記カメラ26から取り込んだポストカードの写真の画像データと、時計回路29から取り込んだ現在時刻情報がメール本文に挿入或いは添付され、このメールが認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに向け送信される。
【0061】
上記認証ID発行要求としてとしてのメールを受信すると認証ID発行サーバSVでは、当該メールに挿入または添付された現在時刻情報が、上記登録された時間条件を満たすか否かが先ず判定される。そして、条件を満たすことが確認されると、続いて上記メールに挿入または添付されたポストカードの写真の画像データが上記登録された画像条件と照合され、これにより上記受信されたポストカードの写真の画像データの正当性が確認される。なお、この照合処理についても、前記チケットのロゴマークや石碑の画像を照合する場合と同様に、画像データ間の類似度を計算して、この類似度が予め設定されたしきい値以上であるか否かを判定することによりなされる。そして、この照合処理の結果、上記受信されたポストカードの写真の画像データの正当性が確認されると、認証ID発行サーバSVから要求元のユーザ端末US1に対し、認証IDとアクセス先のURL(Uniform Resource Locator)がメールにより通知される。
【0062】
ユーザは、上記通知された認証IDをもとに、自身の端末US1から上記URLに対しアクセスする。かくして、以後ユーザは、同様にポストカードが配布された他のユーザとの間で、上記URLに対応するコミュニティを介して情報交換または情報共有のための通信が可能となる。
【0063】
以上述べたように第1の実施形態では、ユーザ端末US1〜USnにおいて、カメラ26により認証対象物を撮像した場合に、この操作がトリガとなってユーザの現在位置情報、現在時刻情報及び上記認証対象物の画像データが認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに送信される。一方、認証ID発行サーバSVでは、ユーザ端末US1〜USnから認証ID発行要求を受信すると、この受信された認証ID発行要求に含まれるユーザの現在位置情報、現在時刻情報及び上記認証対象物の画像データが、予め登録しておいた位置条件、時間条件及び画像条件と照合され、上記受信された各情報が上記各条件を満たすと判定された場合に、認証IDを上記発行要求元のユーザ端末US1〜USnへ送信するようにしている。
【0064】
したがって、認証IDの発行を要求する場合、ユーザの日常行動によるアクションがトリガとなって、この日常行動のアクションにより取得される端末の位置情報、時間情報及び認証対象物の画像データが認証情報の発行要求として認証ID発行サーバSVへ送信され、この発行要求に応じて認証ID発行サーバSVにより認証IDが発行される。このためユーザは、例えば認証パスワードの入力操作やQRコードの読み取り操作と云った特別な操作を行うことなく、カメラによる撮像操作と云った日常の慣れた操作をするだけで、認証IDの発行要求が送信されるため、操作負担が軽減されて躊躇することなくコミュニティを利用することが可能となる。また、認証IDの発行者にとっては、発行を希望するユーザに対し認証パスワードやQRコード等を事前に通知する作業が不要となり、これにより経費並びに作業負担が大幅に軽減される。
【0065】
また、ユーザ端末US1〜USnから認証ID発行要求として送られたユーザ関連情報に認証対象物の画像データが含まれている場合に、当該画像データと、上記条件記憶部141に画像条件として記憶された上記認証対象物の基準画像データとの類似度をテンプレートマッチングをベースとする手法を用いて算出し、この算出された類似度をもとに、上記受信された認証対象物の画像データが上記認証IDの発行条件を満たすか否かを判定している。このため、比較的簡単かつ正確に画像データによる条件判定を行うことができる。
【0066】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、ユーザ端末から送信されるユーザ関連情報を認証ID発行サーバSVで蓄積し、この蓄積した過去のユーザ関連情報も加味して認証IDの発行条件を満たしているか否かを判定するものである。
図5は、この発明の第2の実施形態に係わる認証ID発行システムで使用される認証ID発行サーバの構成を示すブロック図である。なお、同図において、前記図2と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0067】
認証ID発行サーバSVには、ユーザ関連情報データベース19が設けられている。このユーザ関連情報データベースは、ユーザ端末US1〜USnから送られた画像データや位置情報、時間情報等のユーザ関連情報をユーザ端末のデバイスIDに対応付けて蓄積するために用いられる。
【0068】
認証ID発行サーバSVの条件判定制御プログラム135は、次のような処理をCPU11に実行させる。すなわち、ユーザ端末US1〜USnから認証ID発行要求が到来した場合に、当該要求された認証IDの発行条件のうち時間条件が「なし」に設定されているか否かを判定する。そして、「時間条件:なし」に設定されている場合に、上記ユーザ関連情報データベース19に蓄積されている過去の画像データを検索し、上記要求された認証IDを発行するための画像条件に対応する過去の画像データの有無を判定する。そして、画像条件に対応する過去の画像データが見つかった場合には、認証ID送信制御プログラム134に対し要求元のユーザ端末への認証IDの送信を指示する。
【0069】
このような構成であるから、例えば認証IDの発行条件が登録される以前に、あるユーザが場所Aを訪れたことを証明する石碑の画像データがユーザ関連情報データベース19に記憶されていれば、ユーザは場所Aを再度訪れなくても、コミュニティに参加するための認証IDを受け取ることが可能となる。
【0070】
(その他の実施形態)
前記第2の実施形態では、ユーザ端末US1〜USnから認証ID発行条件に対応するアクションが検出された場合に送信される、画像データや位置情報、時間情報等のユーザ関連情報を、認証ID発行サーバSV内のユーザ関連情報データベース19で蓄積するようにしたが、同様のユーザ関連情報データベースをユーザ端末US1〜USn内に設け、このユーザ端末US1〜USn内のユーザ関連情報データベースに蓄積するようにしてもよい。この場合には、ユーザ操作により上記ユーザ関連情報データベースに蓄積された過去のユーザ関連情報を選択することで、当該過去のユーザ関連情報が読み出されて認証ID発行要求として認証ID発行サーバSVに送信される。このような構成であれば、過去のユーザ関連情報をトリガとして認証IDの再発行を受けることができる。これによりユーザは、時間条件が設定されていないコミュニティに対し、随時何度でも参加することが可能となる。
【0071】
その他、ユーザ端末の種類とその構成、制御手順及び制御内容、認証ID発行サーバの種類とその構成、制御手順及び制御内容、利用者の日常行動に関する情報の種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる認証情報発行システムの概略構成図である。
【図2】図1に示したシステムにおける認証ID発行サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したシステムにおけるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示したシステムにおける認証IDの発行動作に係わる一連の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【図5】この発明の第2の実施形態に係わる図1に示したシステムにおける認証IDの発行動作に係わる一連の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。における認証ID発行サーバの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0073】
SV…認証ID発行サーバ、NW…通信ネットワーク、US1〜USn…ユーザ端末、IS1〜ISm…情報端末、G1〜Gk…実物体としての絵画、11…認証ID発行サーバのCPU、12…バス、13…プログラムメモリ、14…データメモリ、141…条件記憶部、142…認証ID記憶部、15…通信インタフェース、16…入出力インタフェース、17…入力デバイス、18…表示デバイス、19…ユーザ関連情報データベース、21…無線ユニット、22…アンテナ、23…信号処理ユニット、24…スピーカ、25…マイクロホン、26…カメラ、27…表示部、28…キー入力部、29…時計回路、30…制御ユニット、301…ユーザ関連情報取得送信制御モジュール、302…認証ID受信制御モジュール、33…記憶ユニット、34…電源回路、35…バッテリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証情報発行装置と、この認証情報発行装置との間で通信ネットワークを介して情報通信が可能な利用者端末装置とを具備し、
前記利用者端末装置は、
利用者の日常行動中に、当該日常行動に関連する情報として、利用者の位置情報、時間情報、身体情報、周辺の環境情報及び認証対象物の画像情報のうちの少なくとも1つをセンサから取得する取得手段と、
前記取得された利用者の日常行動に関連する情報を認証情報の発行要求として、前記通信ネットワークを介して前記認証情報発行装置へ送信する手段と
を備え、
前記認証情報発行装置は、
前記利用者の日常行動に関連する情報をパラメータとして予め設定された認証情報発行条件を記憶した発行条件記憶手段と、
前記利用者端末装置から送信された利用者の日常行動に関連する情報を、前記通信ネットワークを介して受信する手段と、
前記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件に基づいて、前記受信された利用者の日常行動に関連する情報が前記認証情報発行条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記受信された利用者の日常行動に関連する情報が前記認証情報発行条件を満たすと判定された場合に、認証情報を前記通信ネットワークを介して前記発行要求元の利用者端末装置へ送信する手段と
を備えることを特徴とする認証情報発行システム。
【請求項2】
前記利用者端末装置及び前記認証情報発行装置の少なくとも一方に、前記取得手段により取得された利用者の日常行動に関連する情報を記憶する利用者関連情報記憶手段を、さらに備え、
前記判定手段は、前記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件のパラメータに時間情報が含まれていない場合に、当該時間情報を含まない発行条件に基づいて、前記利用者関連情報記憶手段に記憶された過去の利用者の日常行動に関連する情報が認証情報の発行条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の認証情報発行システム。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記利用者の日常行動に関連する情報に認証対象物の画像情報が含まれている場合に、当該画像情報と、前記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件にパラメータの一つとして含まれる前記認証対象物の基準画像情報との類似度を算出する手段と、
前記算出された類似度をもとに、前記受信された認証対象物の画像情報が前記認証情報発行条件を満たすか否かを判定する手段と
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の認証情報発行システム。
【請求項4】
前記認証情報発行装置は、前記利用者が、他の利用者との間で情報交換又は情報共有を行うためのコミュニティ・サービスを利用するための認証情報を発行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の認証情報発行システム。
【請求項5】
利用者端末装置からの発行要求に応じ、認証情報発行装置が認証情報を通信ネットワークを介して要求元の利用者端末装置へ送信する認証情報発行方法であって、
前記利用者端末装置が、利用者の日常行動中に、当該日常行動に関連する情報として、利用者の位置情報、時間情報、身体情報、周辺の環境情報及び認証対象物の画像情報のうちの少なくとも1つをセンサから取得するステップと、
前記利用者端末装置が、前記取得された利用者の日常行動に関連する情報を前記発行要求として通信ネットワークを介して前記認証情報発行装置へ送信するステップと、
前記認証情報発行装置が、前記利用者端末装置から送信された利用者の日常行動に関連する情報を受信するステップと、
前記認証情報発行装置が、前記利用者の日常行動に関連する情報をパラメータとして予め設定された認証情報発行条件をメモリから読み出し、この読み出された認証情報発行条件に基づいて、前記受信された利用者の日常行動に関連する情報が前記認証情報発行条件を満たすか否かを判定する判定ステップと、
前記認証情報発行装置が、前記受信された利用者の日常行動に関連する情報が前記認証情報発行条件を満たすと判定された場合に、認証情報を前記通信ネットワークを介して前記発行要求元の前記利用者端末装置へ送信するステップと
を備えることを特徴とする認証情報発行方法。
【請求項6】
前記利用者端末装置及び前記認証情報発行装置の少なくとも一方が、前記センサから取得した利用者の日常行動に関連する情報を記憶するステップをさらに備え、
前記判定ステップにおいて、前記前記認証情報発行装置が、前記メモリに記憶された認証情報発行条件のパラメータに時間情報が含まれていない場合に、当該時間情報を含まない発行条件に基づいて、前記利用者関連情報記憶手段に記憶された過去の利用者の日常行動に関連する情報が認証情報の発行条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項5記載の認証情報発行方法。
【請求項7】
前記判定ステップにおいて、
前記認証情報発行装置が、前記利用者の日常行動に関連する情報に認証対象物の画像情報が含まれている場合に、当該画像情報と、前記発行条件記憶手段に記憶された認証情報発行条件にパラメータの一つとして含まれる前記認証対象物の基準画像情報との類似度を算出し、この算出された類似度をもとに、前記受信された画像情報が前記認証情報発行条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項5又は6記載の認証情報発行方法。
【請求項8】
前記請求項5乃至7のいずれかに記載の認証情報発行方法を構成する各処理ステップを、前記利用者端末装置のコンピュータ及び前記認証情報発行装置のコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
前記請求項8記載のプログラムを、前記利用者端末装置及び前記認証情報発行装置に分散して記憶する記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−175887(P2009−175887A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−11948(P2008−11948)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】