認証装置、認証方法および認証プログラム
【課題】第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くする。
【解決手段】携帯電話端末(認証装置)1は、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部2Bと、複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及びシンボル列の配置を変更する操作を検出するタッチセンサ2Aと、タッチセンサ2Aによって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際のシンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う主制御部10とを備える。
【解決手段】携帯電話端末(認証装置)1は、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部2Bと、複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及びシンボル列の配置を変更する操作を検出するタッチセンサ2Aと、タッチセンサ2Aによって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際のシンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う主制御部10とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証装置、認証方法および認証プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末等の電子機器は、設定情報の更新等の重大な処理を実行するに際して認証処理を実行して操作者が正当であることを確認するように構成される。一般に、認証処理は、暗証番号を入力させ、入力された暗証番号を予め登録された値と照合することによって実現される。
【0003】
このような暗証番号を用いた認証処理を適切に運用するには、暗証番号を第三者に知られないようにすることが重要である。特許文献1では、暗証番号の入力時の操作の形跡から暗証番号を第三者に知られることを防止するために、記号を移動させながら表示し、移動中の記号を選択することで暗証番号を入力していく技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−113653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1で開示されている技術を用いた場合であっても、認証情報として照合されるのは、記号の組み合わせからなる暗証番号に過ぎない。そのため、利用者が暗証番号として自身の誕生日のような第三者から推測されやすい値を用いている場合には、第三者が本人になりすまして認証を受けることができるおそれが高い。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる認証装置、認証方法および認証プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証装置であって、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部と、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出する検出部と、前記検出部によって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記制御部は、前記検出部によって前記シンボル列の配置を変更する操作が検出されると、前記シンボル列をスクロールさせることが好ましい。
【0009】
また、前記制御部は、前記複数のシンボルの内、所定数のシンボルのみを表示させる表示領域を有し、当該表示領域からシンボルがスクロールアウトした順に当該表示領域の反対側からシンボルをスクロールインするようにスクロールさせることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記検出部によってシンボルの選択が検出された際の当該シンボルの表示位置を、前記配置情報として前記認証を行うことが好ましい。
【0011】
また、前記制御部は、前記複数のシンボルがそれぞれ異なる数字の場合、前記シンボルの選択が検出された際の前記表示領域に表示されている前記所定数のシンボルの合計値を、の前記配置情報として前記認証を行うことが好ましい。
【0012】
また、前記認証装置は、シンボルの位置に関する情報である第1の情報及び複数のシンボルを並べたシンボル列の情報である第2の情報を予め記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記シンボル情報及び前記配置情報と、前記第1の情報及び前記第2の情報とを照合することによって認証を行うことが好ましい。
【0013】
また、前記検出部は、前記表示部の表示領域に重畳されていることが好ましい。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証装置によって実行される認証方法であって、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証プログラムであって、認証装置に、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る認証装置、認証方法および認証プログラムは、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、携帯電話端末の外観を示す正面図である。
【図2】図2は、携帯電話端末の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、認証情報の登録画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、暗証番号入力欄のスクロール表示の一例を示す図である。
【図5】図5は、認証データの一例を示す図である。
【図6】図6は、認証画面の一例を示す図である。
【図7】図7は、認証情報の登録時の携帯電話端末の処理手順を示すフロー図である。
【図8】図8は、認証処理時の携帯電話端末の処理手順を示すフロー図である。
【図9】図9は、数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する場合の認証データの一例を示す図である。
【図10】図10は、認証情報の登録時の携帯電話端末の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【図11】図11は、認証処理時の携帯電話端末の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、認証装置として携帯電話端末を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話端末に限定されるものではなく、認証処理を実行する各種装置、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
【0019】
(実施形態)
まず、図1を参照しながら本発明に係る認証装置の一実施形態である携帯電話端末1の外観について説明する。図1は、携帯電話端末1の外観を示す正面図である。図1に示すように、携帯電話端末1は、タッチパネル2と、ボタン3A、ボタン3Bおよびボタン3Cからなる入力部3とを備える。タッチパネル2は、文字、図形、画像等を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、単に「指」という)を用いてタッチパネル2に対して行われる各種動作を検出する。入力部3は、いずれかのボタンが押下された場合に、押下されたボタンに対応する機能を起動させる。
【0020】
携帯電話端末1は、設定情報の変更等の影響が大きい処理を実行するに際して、その処理を要求している者が正当であるかを確認するために認証処理を実行する。具体的には、携帯電話端末1は、認証に用いられる複数の数字を、配置を変更しながらタッチパネル2に表示し、タッチパネル2上で選択された数字と、選択時に表示されていた数字の配置とに基づいて認証処理を実行する。このように、選択された数字だけでなく、選択時に表示されていた数字の配置を考慮して認証を行うことにより、第三者が本人になりすまして認証を通過することが困難になり、認証処理の信頼性を向上することができる。
【0021】
次に、図2を参照しながら携帯電話端末1の機能的な構成について説明する。図2は、携帯電話端末1の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、携帯電話端末1は、タッチパネル2と、入力部3と、電源部5と、通信部6と、スピーカ7と、マイク8と、記憶部9と、主制御部10と、RAM(Random Access Memory)11とを有する。
【0022】
タッチパネル2は、表示部2Bと、表示部2Bに重畳されたタッチセンサ2Aとを有する。タッチセンサ2Aは、指を用いてタッチパネル2に対して行われた各種動作を、動作が行われた場所のタッチパネル2上での位置とともに検出する。タッチセンサ2Aによって検出される動作には、指をタッチパネル2の表面に接触させる動作や、指をタッチパネル2の表面に接触させたまま移動させる動作や、指をタッチパネル2の表面から離す動作が含まれる。なお、タッチセンサ2Aは、感圧式、静電式等のいずれの検出方式を採用していてもよい。表示部2Bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、文字、図形、画像等を表示する。
【0023】
入力部3は、物理的なボタン等を通じて利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に対応する信号を主制御部10へ送信する。電源部5は、蓄電池または外部電源から得られる電力を、主制御部10を含む携帯電話端末1の各機能部へ供給する。通信部6は、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。スピーカ7は、電話通信における相手側の音声や着信音等を出力する。マイク8は、利用者等の音声を電気的な信号へ変換する。
【0024】
記憶部9は、例えば、不揮発性メモリや磁気記憶装置であり、主制御部10での処理に利用されるプログラムやデータを保存する。具体的には、記憶部9は、メールの送受信や閲覧のためのメールプログラム9Aや、WEBページの閲覧のためのブラウザプログラム9Bや、上述した認証処理を実行するための認証プログラム9Cや、認証処理に用いられる情報が格納された認証データ9Dを記憶する。記憶部9には、携帯電話端末1の基本的な機能を実現するオペレーティングシステムプログラムや、氏名、電話番号、メールアドレス等が登録されたアドレス帳データ等の他のプログラムやデータも記憶される。
【0025】
主制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、携帯電話端末1の動作を統括的に制御する。具体的には、主制御部10は、記憶部9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部9に記憶されているプログラムを実行して、タッチパネル2、通信部6等を制御することによって各種処理を実行する。主制御部10は、記憶部9に記憶されているプログラムや、処理を実行することによって取得/生成/加工されたデータを、一時的な記憶領域を提供するRAM11に必要に応じて展開する。なお、主制御部10が実行するプログラムや参照するデータは、通信部6による無線通信でサーバ装置からダウンロードすることとしてもよい。
【0026】
例えば、主制御部10は、ブラウザプログラム9Bを実行することによって、WEBページの表示、ブックマーク一覧の表示といったWEBブラウザに関連する機能を実現する。また、主制御部10は、認証プログラム9Cを実行することによって、認証情報の登録、認証処理の実行といった認証に関する機能を実現する。
【0027】
次に、図3から図5を参照しながら認証情報の登録について説明する。図3は、認証情報の登録画面の一例を示す図である。図4は、暗証番号入力欄22のスクロール表示の一例を示す図である。図5は、認証データ9Dの一例を示す図である。
【0028】
主制御部10は、利用者から認証情報の登録を求められると、図3に示すような登録画面をタッチパネル2に表示させる。なお、認証情報の変更時には、登録画面の表示に先立って、認証データ9Dに登録済みの情報に基づいて認証処理を実行し、認証が失敗した場合には、登録画面の表示を拒絶するようにしてもよい。
【0029】
図3に示すように、登録画面は、暗証番号表示欄21と、暗証番号入力欄22と、取消ボタン23と、登録ボタン24とを含む。暗証番号表示欄21は、入力された暗証番号が表示される領域である。主制御部10は、入力された暗証番号をそのまま暗証番号表示欄21に表示するのではなく、末尾の値を除いて「*(アスタリスク)」に置き換えて表示する。このように表示を制御することにより、最後に入力された値を利用者が確認することを可能にしつつ、第三者がタッチパネル2を覗き込んで入力された暗証番号を不正に知得することを抑止できる。
【0030】
なお、入力された暗証番号を暗証番号表示欄21に表示する方式はこの通りである必要はなく、入力された暗証番号の全ての文字をそのまま表示してもよいし、入力された暗証番号の全ての文字を「*」で置き換えてもよい。また、入力された暗証番号を置き換える文字として「*」以外を用いてもよい。
【0031】
暗証番号入力欄22は、認証情報を入力するために用いられる領域である。主制御部10は、認証に用いられる文字を暗証番号入力欄22に表示し、暗証番号入力欄22に表示されている文字へのタップ操作が検出された場合に、その文字を認証に用いられる暗証番号を構成する文字として受け付ける。主制御部10は、暗証番号入力欄22に文字を固定的に表示するのではなく、配置を変更しながら表示する。ここで、タップ操作とは、指をタッチパネル2に触れさせた後すぐに指をタッチパネル2から離す操作をいう。
【0032】
本実施形態では、図4に示すように、0から9の数字(シンボル)からなる数字列(シンボル列)が循環的にスクロールし、暗証番号入力欄22には、そのうち5つの数字が表示されるものとする。例えば、暗証番号入力欄22に「01234」という5つの数字が表示されている状態から1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「0」がスクロールアウトされて、「12345」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示される。そして、もう1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「1」がスクロールアウトされて、「23456」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示される。
【0033】
こうして左方向へのスクロールが続けられた後に、「56789」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示されている状態で1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「5」がスクロールアウトされ、最初にスクロールアウトされた「0」がスクロールアウトした左側とは逆方向の右方向からスクロールインする。その結果、暗証番号入力欄22には「67890」という5つの数字が表示される。
【0034】
このように、主制御部10は、所定数の数字が表示される暗証番号入力欄22からスクロールアウトした順に数字が反対側からスクロールインするようにスクロール表示を制御する。
【0035】
なお、スクロール表示は、一定の速度で数字が自動的に移動するように実現されてもよいし、利用者のスイープ操作に応じて数字が移動するように実現されてもよい。ここで、スイープ操作とは、指をタッチパネル2に触れさせたままで滑るように移動させる動作をいう。利用者のスイープ操作に応じてスクロール表示を行う場合、主制御部10は、利用者が暗証番号入力欄22に指を置いてスクロール方向に指を移動させた量に応じて、暗証番号入力欄22に表示されている数字をスクロールさせる。利用者のスイープ操作に応じてスクロール表示を行う場合、双方向へのスクロールを可能としてもよい。
【0036】
取消ボタン23は、入力された暗証番号を取り消すために用いられる。主制御部10は、取消ボタン23に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、入力された暗証番号の末尾の値を1つ削除する。
【0037】
登録ボタン24は、入力された暗証番号の登録を実行するために用いられる。主制御部10は、登録ボタン24に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、入力された暗証番号の妥当性を判定する。ここでいう妥当性とは、例えば、暗証番号の長さや複雑性に関する所定の規約への適合性を意味し、暗証番号の長さが所定の長さよりも短い場合や、暗証番号に同一の値が所定の数より多く連続して含まれる場合に妥当でないと判定される。
【0038】
そして、暗証番号が妥当であると判定した場合、主制御部10は、入力された暗証番号を構成する各数字を、その数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置と対応づけて認証データ9Dに格納する。
【0039】
図5に例として示す認証データ9Dには、「4」、「0」、「2」、「6」という4つの数字からなる暗証番号が登録されている。そして、認証データ9Dには、各数字と対応づけて、その数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置を示す情報として、その数字が選択された際にその数字が暗証番号入力欄22に表示されていた位置が登録されている。
【0040】
例えば、認証データ9Dには、「4」という数字と対応づけて「5」という値が位置として登録されているが、これは、「4」という数字が選択された際に、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「01234」となっていたことと等しい。
【0041】
また、認証データ9Dには、「0」という数字と対応づけて「2」という値が位置として登録されているが、これは、「0」という数字が選択された際に、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっていたことと等しい。
【0042】
また、認証データ9Dには、「2」という数字と対応づけて「4」という値が位置として登録されているが、これは、「2」という数字が選択された際に、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっていたことと等しい。
【0043】
また、認証データ9Dには、「6」という数字と対応づけて「1」という値が位置として登録されているが、これは、「6」という数字が選択された際に、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67890」となっていたことと等しい。
【0044】
このように、主制御部10は、暗証番号入力欄22に表示する数字の配置を変更しつつ、暗証番号入力欄22から選択された数字を、それぞれの数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置と対応づけて認証データ9Dに登録する。
【0045】
次に、図6を参照しながら認証処理について説明する。図6は、認証画面の一例を示す図である。主制御部10は、認証処理が必要な場面になると、図6に示すような認証画面をタッチパネル2に表示させる。
【0046】
図6に示すように、認証画面は、暗証番号表示欄21と、暗証番号入力欄22と、取消ボタン23と、認証ボタン25とを含む。暗証番号表示欄21、暗証番号入力欄22および取消ボタン23については既に説明済みであるので、重複する説明を省略する。
【0047】
認証ボタン25は、認証の実行を要求するために用いられる。主制御部10は、認証ボタン25に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、暗証番号入力欄22から入力された認証情報を認証データ9Dに登録されている情報と照合し、両者が同一である場合に認証を成功させる。ここで、暗証番号入力欄22から入力された認証情報と認証データ9Dに登録されている情報とが同一であるか否かは、暗証番号を構成する数字の並びの同一性に加えて、暗証番号を構成する数字のそれぞれが選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置の同一性に基づいて判定される。
【0048】
例えば、認証データ9Dの内容が図5に示した通りであるものとする。この場合、主制御部10は、暗証番号入力欄22から選択された数字の並びが「4026」であるだけでは認証を成功させない。主制御部10は、暗証番号入力欄22から選択された数字の並びが「4026」であることに加えて、各数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置が、認証データ9Dが示す配置と同一である場合に認証を成功させる。
【0049】
具体的には、主制御部10は、以下のように数字の選択がなされた後に認証ボタン25に対するタップ操作が検出された場合に認証を成功させる。まず、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「01234」となっている際に「4」という数字が第1の数字として選択される。続いて、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっている際に「0」という数字が第2の数字として選択される。続いて、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっている際に「2」という数字が第3の数字として選択される。最後に、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67890」となっている際に「6」という数字が第4の数字として選択される。
【0050】
このように、選択された数字だけでなく、数字が選択された際の数字の配置を加味して認証情報の同一性を判定することにより、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる。例えば、暗証番号を第三者に知られたとしても、各数字を選択する際の数字の配置を知らなければ第三者は認証を受けることができない。また、本人が認証を受ける際の指の動きを第三者が監視し、その動きを再現して認証を受けようとしても、選択される数値の並びが一致しなければ第三者は認証を受けることができない。
【0051】
次に、図7および図8を参照しながら携帯電話端末1の動作について説明する。図7は、認証情報の登録時の携帯電話端末1の処理手順を示すフロー図である。図8は、認証処理時の携帯電話端末1の処理手順を示すフロー図である。なお、図7に示す処理手順は、認証情報の登録画面が表示されている場合に実行され、図8に示す処理手順は、認証画面が表示されている場合に実行される。また、ここでは、暗証番号入力欄22の表示内容は利用者の操作に応じてスクロールするものとする。
【0052】
図7に示すように、認証情報の登録時に、主制御部10は、まず、ステップS11として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS11,No)、接触が検出されるまでステップS11が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作、すなわち、暗証番号入力欄22上に置いた指をスクロール方向に滑らせるスイープ操作が検出された場合(ステップS11,Yes、かつ、ステップS12,Yes)、主制御部10は、ステップS13として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS11以降を再実行する。
【0053】
タッチセンサ2Aによって数字選択、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されている数字のいずれかに対するタップ操作が検出された場合(ステップS12,No、かつ、ステップS14,Yes)、主制御部10は、ステップS15として、選択された数字と、選択された数字の表示位置とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS16として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS11以降を再実行する。
【0054】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下、すなわち、取消ボタン23に対するタップ操作が検出された場合(ステップS14,No、かつ、ステップS17,Yes)、主制御部10は、ステップS18として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS19として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS11以降を再実行する。
【0055】
タッチセンサ2Aによって登録ボタン24の押下、すなわち、登録ボタン24に対するタップ操作が検出された場合(ステップS17,No、かつ、ステップS20,Yes)、主制御部10は、ステップS21として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせの妥当性を検査する。そして、妥当であれば(ステップS22,Yes)、主制御部10は、ステップS23として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせを認証データ9Dとして保存し、認証情報の登録を完了させる。
【0056】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS20,No)、あるいは、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせが妥当でない場合(ステップS22,No)、主制御部10は、ステップS11以降を再実行する。
【0057】
図8に示すように、認証処理時に、主制御部10は、まず、ステップS31として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS31,No)、接触が検出されるまでステップS31が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS31,Yes、かつ、ステップS32,Yes)、主制御部10は、ステップS33として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS31以降を再実行する。
【0058】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS32,No、かつ、ステップS34,Yes)、主制御部10は、ステップS35として、選択された数字と、選択された数字の表示位置とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS36として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS31以降を再実行する。
【0059】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS34,No、かつ、ステップS37,Yes)、主制御部10は、ステップS38として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS39として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS31以降を再実行する。
【0060】
タッチセンサ2Aによって認証ボタン25の押下が検出された場合(ステップS37,No、かつ、ステップS40,Yes)、主制御部10は、ステップS41として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせを認証データ9Dと照合する。そして、両者が一致した場合(ステップS42,Yes)、主制御部10は、ステップS43として、認証成功と判定して認証処理を完了させる。一方、両者が一致しない場合(ステップS42,No)、主制御部10は、ステップS44として、認証失敗と判定して認証処理を完了させる。
【0061】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS40,No)、主制御部10は、ステップS31以降を再実行する。
【0062】
上述してきたように、本実施形態では、認証に用いられる数字を、配置を変更しながら表示し、数字が選択された際の配置を加味して認証を行うこととしたので、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる。
【0063】
なお、上記の実施形態で示した本発明の態様は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。例えば、認証プログラム9Cは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと統合されていてもよい。
【0064】
また、上記の実施形態では、携帯電話端末1が認証情報の照合を行うこととしたが、携帯電話端末1と通信可能な情報処理装置に認証データ9Dを格納しておき、携帯電話端末1は、入力された認証情報をその情報処理装置へ送信して照合を依頼し、照合結果を受信することとしてもよい。
【0065】
また、上記の実施形態では、認証に用いられる文字が数字であることとしていたが、数字以外の文字や記号を認証に用いることとしてもよい。また、上記の実施形態では、認証に用いられる数字の配置を変更する例として横方向へスクロールさせる例を示したが、縦方向のスクロール等の他の方式で数字の配置を変更することとしてもよい。
【0066】
また、上記の実施形態では、タッチパネル2が、数字が配置を変更しながら表示される表示部としての機能と、数字の選択を検出する検出部としての機能を兼ねることとしているが、表示部と検出部とを別々に設けてもよい。例えば、数字が配置を変更しながら表示される表示部を液晶ディスプレイ等で構成し、表示部に配置される各数字と対応する位置に並べて設けた物理的なボタンを検出部として機能させてもよい。
【0067】
また、上記の実施形態では、数字が選択された際にその数字が表示されていた位置に基づいて数字の配置を特定することとしたが、他の方式で数字の配置を特定することとしてもよい。例えば、数字が選択された際に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値に基づいて数字の配置を特定することとしてもよい。
【0068】
数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する例について図9から図11を参照しながら説明する。図9は、数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する場合の認証データ9Dの一例を示す図である。図10は、認証情報の登録時の携帯電話端末1の処理手順の変形例を示すフロー図である。図11は、認証処理時の携帯電話端末1の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【0069】
図9に示す認証データ9Dでは、選択された数字と対応づけて、数字が選択された際のその数字の表示位置に代えて、数字が選択された際に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値が格納されている。1から9の数字が循環的にスクロールし、暗証番号入力欄22には、そのうち5つの数字が表示されるものとすれば、暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値から、暗証番号入力欄22に表示されていた数字の配置を特定することができる。
【0070】
例えば、合計値が「15」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「12345」であったと特定できる。また、合計値が「19」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「91234」であったと特定できる。合計値が「31」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67891」であったと特定できる。
【0071】
図10に示すように、認証情報の登録時には、主制御部10は、まず、ステップS51として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS51,No)、接触が検出されるまでステップS51が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS51,Yes、かつ、ステップS52,Yes)、主制御部10は、ステップS53として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS51以降を再実行する。
【0072】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS52,No、かつ、ステップS54,Yes)、主制御部10は、ステップS55として、選択された数字と、選択時に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS56として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS51以降を再実行する。
【0073】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS54,No、かつ、ステップS57,Yes)、主制御部10は、ステップS58として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS59として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS51以降を再実行する。
【0074】
タッチセンサ2Aによって登録ボタン24の押下が検出された場合(ステップS57,No、かつ、ステップS60,Yes)、主制御部10は、ステップS61として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせの妥当性を検査する。そして、妥当であれば(ステップS62,Yes)、主制御部10は、ステップS63として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせを認証データ9Dとして保存し、認証情報の登録を完了させる。
【0075】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS60,No)、あるいは、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせが妥当でない場合(ステップS62,No)、主制御部10は、ステップS51以降を再実行する。
【0076】
図11に示すように、認証処理時には、主制御部10は、まず、ステップS71として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS71,No)、接触が検出されるまでステップS71が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS71,Yes、かつ、ステップS72,Yes)、主制御部10は、ステップS73として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS71以降を再実行する。
【0077】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS72,No、かつ、ステップS74,Yes)、主制御部10は、ステップS75として、選択された数字と、選択時に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS76として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS71以降を再実行する。
【0078】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS74,No、かつ、ステップS77,Yes)、主制御部10は、ステップS78として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS79として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS71以降を再実行する。
【0079】
タッチセンサ2Aによって認証ボタン25の押下が検出された場合(ステップS77,No、かつ、ステップS80,Yes)、主制御部10は、ステップS81として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせを認証データ9Dと照合する。そして、両者が一致した場合(ステップS82,Yes)、主制御部10は、ステップS83として、認証成功と判定して認証処理を完了させる。一方、両者が一致しない場合(ステップS82,No)、主制御部10は、ステップS84として、認証失敗と判定して認証処理を完了させる。
【0080】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS80,No)、主制御部10は、ステップS71以降を再実行する。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明に係る認証装置、認証方法および認証プログラムは、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることが必要な場合に特に適している。
【符号の説明】
【0082】
1 携帯電話端末
2 タッチパネル
2A タッチセンサ
2B 表示部
3 入力部
3A、3B、3C ボタン
5 電源部
6 通信部
7 スピーカ
8 マイク
9 記憶部
9A メールプログラム
9B ブラウザプログラム
9C 認証プログラム
9D 認証データ
10 主制御部
11 RAM
21 暗証番号表示欄
22 暗証番号入力欄
23 取消ボタン
24 登録ボタン
25 認証ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証装置、認証方法および認証プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末等の電子機器は、設定情報の更新等の重大な処理を実行するに際して認証処理を実行して操作者が正当であることを確認するように構成される。一般に、認証処理は、暗証番号を入力させ、入力された暗証番号を予め登録された値と照合することによって実現される。
【0003】
このような暗証番号を用いた認証処理を適切に運用するには、暗証番号を第三者に知られないようにすることが重要である。特許文献1では、暗証番号の入力時の操作の形跡から暗証番号を第三者に知られることを防止するために、記号を移動させながら表示し、移動中の記号を選択することで暗証番号を入力していく技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−113653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1で開示されている技術を用いた場合であっても、認証情報として照合されるのは、記号の組み合わせからなる暗証番号に過ぎない。そのため、利用者が暗証番号として自身の誕生日のような第三者から推測されやすい値を用いている場合には、第三者が本人になりすまして認証を受けることができるおそれが高い。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる認証装置、認証方法および認証プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証装置であって、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部と、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出する検出部と、前記検出部によって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記制御部は、前記検出部によって前記シンボル列の配置を変更する操作が検出されると、前記シンボル列をスクロールさせることが好ましい。
【0009】
また、前記制御部は、前記複数のシンボルの内、所定数のシンボルのみを表示させる表示領域を有し、当該表示領域からシンボルがスクロールアウトした順に当該表示領域の反対側からシンボルをスクロールインするようにスクロールさせることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記検出部によってシンボルの選択が検出された際の当該シンボルの表示位置を、前記配置情報として前記認証を行うことが好ましい。
【0011】
また、前記制御部は、前記複数のシンボルがそれぞれ異なる数字の場合、前記シンボルの選択が検出された際の前記表示領域に表示されている前記所定数のシンボルの合計値を、の前記配置情報として前記認証を行うことが好ましい。
【0012】
また、前記認証装置は、シンボルの位置に関する情報である第1の情報及び複数のシンボルを並べたシンボル列の情報である第2の情報を予め記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記シンボル情報及び前記配置情報と、前記第1の情報及び前記第2の情報とを照合することによって認証を行うことが好ましい。
【0013】
また、前記検出部は、前記表示部の表示領域に重畳されていることが好ましい。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証装置によって実行される認証方法であって、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、認証プログラムであって、認証装置に、文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る認証装置、認証方法および認証プログラムは、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、携帯電話端末の外観を示す正面図である。
【図2】図2は、携帯電話端末の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、認証情報の登録画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、暗証番号入力欄のスクロール表示の一例を示す図である。
【図5】図5は、認証データの一例を示す図である。
【図6】図6は、認証画面の一例を示す図である。
【図7】図7は、認証情報の登録時の携帯電話端末の処理手順を示すフロー図である。
【図8】図8は、認証処理時の携帯電話端末の処理手順を示すフロー図である。
【図9】図9は、数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する場合の認証データの一例を示す図である。
【図10】図10は、認証情報の登録時の携帯電話端末の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【図11】図11は、認証処理時の携帯電話端末の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、認証装置として携帯電話端末を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話端末に限定されるものではなく、認証処理を実行する各種装置、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
【0019】
(実施形態)
まず、図1を参照しながら本発明に係る認証装置の一実施形態である携帯電話端末1の外観について説明する。図1は、携帯電話端末1の外観を示す正面図である。図1に示すように、携帯電話端末1は、タッチパネル2と、ボタン3A、ボタン3Bおよびボタン3Cからなる入力部3とを備える。タッチパネル2は、文字、図形、画像等を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、単に「指」という)を用いてタッチパネル2に対して行われる各種動作を検出する。入力部3は、いずれかのボタンが押下された場合に、押下されたボタンに対応する機能を起動させる。
【0020】
携帯電話端末1は、設定情報の変更等の影響が大きい処理を実行するに際して、その処理を要求している者が正当であるかを確認するために認証処理を実行する。具体的には、携帯電話端末1は、認証に用いられる複数の数字を、配置を変更しながらタッチパネル2に表示し、タッチパネル2上で選択された数字と、選択時に表示されていた数字の配置とに基づいて認証処理を実行する。このように、選択された数字だけでなく、選択時に表示されていた数字の配置を考慮して認証を行うことにより、第三者が本人になりすまして認証を通過することが困難になり、認証処理の信頼性を向上することができる。
【0021】
次に、図2を参照しながら携帯電話端末1の機能的な構成について説明する。図2は、携帯電話端末1の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、携帯電話端末1は、タッチパネル2と、入力部3と、電源部5と、通信部6と、スピーカ7と、マイク8と、記憶部9と、主制御部10と、RAM(Random Access Memory)11とを有する。
【0022】
タッチパネル2は、表示部2Bと、表示部2Bに重畳されたタッチセンサ2Aとを有する。タッチセンサ2Aは、指を用いてタッチパネル2に対して行われた各種動作を、動作が行われた場所のタッチパネル2上での位置とともに検出する。タッチセンサ2Aによって検出される動作には、指をタッチパネル2の表面に接触させる動作や、指をタッチパネル2の表面に接触させたまま移動させる動作や、指をタッチパネル2の表面から離す動作が含まれる。なお、タッチセンサ2Aは、感圧式、静電式等のいずれの検出方式を採用していてもよい。表示部2Bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、文字、図形、画像等を表示する。
【0023】
入力部3は、物理的なボタン等を通じて利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に対応する信号を主制御部10へ送信する。電源部5は、蓄電池または外部電源から得られる電力を、主制御部10を含む携帯電話端末1の各機能部へ供給する。通信部6は、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。スピーカ7は、電話通信における相手側の音声や着信音等を出力する。マイク8は、利用者等の音声を電気的な信号へ変換する。
【0024】
記憶部9は、例えば、不揮発性メモリや磁気記憶装置であり、主制御部10での処理に利用されるプログラムやデータを保存する。具体的には、記憶部9は、メールの送受信や閲覧のためのメールプログラム9Aや、WEBページの閲覧のためのブラウザプログラム9Bや、上述した認証処理を実行するための認証プログラム9Cや、認証処理に用いられる情報が格納された認証データ9Dを記憶する。記憶部9には、携帯電話端末1の基本的な機能を実現するオペレーティングシステムプログラムや、氏名、電話番号、メールアドレス等が登録されたアドレス帳データ等の他のプログラムやデータも記憶される。
【0025】
主制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、携帯電話端末1の動作を統括的に制御する。具体的には、主制御部10は、記憶部9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部9に記憶されているプログラムを実行して、タッチパネル2、通信部6等を制御することによって各種処理を実行する。主制御部10は、記憶部9に記憶されているプログラムや、処理を実行することによって取得/生成/加工されたデータを、一時的な記憶領域を提供するRAM11に必要に応じて展開する。なお、主制御部10が実行するプログラムや参照するデータは、通信部6による無線通信でサーバ装置からダウンロードすることとしてもよい。
【0026】
例えば、主制御部10は、ブラウザプログラム9Bを実行することによって、WEBページの表示、ブックマーク一覧の表示といったWEBブラウザに関連する機能を実現する。また、主制御部10は、認証プログラム9Cを実行することによって、認証情報の登録、認証処理の実行といった認証に関する機能を実現する。
【0027】
次に、図3から図5を参照しながら認証情報の登録について説明する。図3は、認証情報の登録画面の一例を示す図である。図4は、暗証番号入力欄22のスクロール表示の一例を示す図である。図5は、認証データ9Dの一例を示す図である。
【0028】
主制御部10は、利用者から認証情報の登録を求められると、図3に示すような登録画面をタッチパネル2に表示させる。なお、認証情報の変更時には、登録画面の表示に先立って、認証データ9Dに登録済みの情報に基づいて認証処理を実行し、認証が失敗した場合には、登録画面の表示を拒絶するようにしてもよい。
【0029】
図3に示すように、登録画面は、暗証番号表示欄21と、暗証番号入力欄22と、取消ボタン23と、登録ボタン24とを含む。暗証番号表示欄21は、入力された暗証番号が表示される領域である。主制御部10は、入力された暗証番号をそのまま暗証番号表示欄21に表示するのではなく、末尾の値を除いて「*(アスタリスク)」に置き換えて表示する。このように表示を制御することにより、最後に入力された値を利用者が確認することを可能にしつつ、第三者がタッチパネル2を覗き込んで入力された暗証番号を不正に知得することを抑止できる。
【0030】
なお、入力された暗証番号を暗証番号表示欄21に表示する方式はこの通りである必要はなく、入力された暗証番号の全ての文字をそのまま表示してもよいし、入力された暗証番号の全ての文字を「*」で置き換えてもよい。また、入力された暗証番号を置き換える文字として「*」以外を用いてもよい。
【0031】
暗証番号入力欄22は、認証情報を入力するために用いられる領域である。主制御部10は、認証に用いられる文字を暗証番号入力欄22に表示し、暗証番号入力欄22に表示されている文字へのタップ操作が検出された場合に、その文字を認証に用いられる暗証番号を構成する文字として受け付ける。主制御部10は、暗証番号入力欄22に文字を固定的に表示するのではなく、配置を変更しながら表示する。ここで、タップ操作とは、指をタッチパネル2に触れさせた後すぐに指をタッチパネル2から離す操作をいう。
【0032】
本実施形態では、図4に示すように、0から9の数字(シンボル)からなる数字列(シンボル列)が循環的にスクロールし、暗証番号入力欄22には、そのうち5つの数字が表示されるものとする。例えば、暗証番号入力欄22に「01234」という5つの数字が表示されている状態から1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「0」がスクロールアウトされて、「12345」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示される。そして、もう1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「1」がスクロールアウトされて、「23456」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示される。
【0033】
こうして左方向へのスクロールが続けられた後に、「56789」という5つの数字が暗証番号入力欄22に表示されている状態で1文字分左方向へのスクロールが行われた場合、「5」がスクロールアウトされ、最初にスクロールアウトされた「0」がスクロールアウトした左側とは逆方向の右方向からスクロールインする。その結果、暗証番号入力欄22には「67890」という5つの数字が表示される。
【0034】
このように、主制御部10は、所定数の数字が表示される暗証番号入力欄22からスクロールアウトした順に数字が反対側からスクロールインするようにスクロール表示を制御する。
【0035】
なお、スクロール表示は、一定の速度で数字が自動的に移動するように実現されてもよいし、利用者のスイープ操作に応じて数字が移動するように実現されてもよい。ここで、スイープ操作とは、指をタッチパネル2に触れさせたままで滑るように移動させる動作をいう。利用者のスイープ操作に応じてスクロール表示を行う場合、主制御部10は、利用者が暗証番号入力欄22に指を置いてスクロール方向に指を移動させた量に応じて、暗証番号入力欄22に表示されている数字をスクロールさせる。利用者のスイープ操作に応じてスクロール表示を行う場合、双方向へのスクロールを可能としてもよい。
【0036】
取消ボタン23は、入力された暗証番号を取り消すために用いられる。主制御部10は、取消ボタン23に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、入力された暗証番号の末尾の値を1つ削除する。
【0037】
登録ボタン24は、入力された暗証番号の登録を実行するために用いられる。主制御部10は、登録ボタン24に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、入力された暗証番号の妥当性を判定する。ここでいう妥当性とは、例えば、暗証番号の長さや複雑性に関する所定の規約への適合性を意味し、暗証番号の長さが所定の長さよりも短い場合や、暗証番号に同一の値が所定の数より多く連続して含まれる場合に妥当でないと判定される。
【0038】
そして、暗証番号が妥当であると判定した場合、主制御部10は、入力された暗証番号を構成する各数字を、その数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置と対応づけて認証データ9Dに格納する。
【0039】
図5に例として示す認証データ9Dには、「4」、「0」、「2」、「6」という4つの数字からなる暗証番号が登録されている。そして、認証データ9Dには、各数字と対応づけて、その数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置を示す情報として、その数字が選択された際にその数字が暗証番号入力欄22に表示されていた位置が登録されている。
【0040】
例えば、認証データ9Dには、「4」という数字と対応づけて「5」という値が位置として登録されているが、これは、「4」という数字が選択された際に、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「01234」となっていたことと等しい。
【0041】
また、認証データ9Dには、「0」という数字と対応づけて「2」という値が位置として登録されているが、これは、「0」という数字が選択された際に、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっていたことと等しい。
【0042】
また、認証データ9Dには、「2」という数字と対応づけて「4」という値が位置として登録されているが、これは、「2」という数字が選択された際に、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっていたことと等しい。
【0043】
また、認証データ9Dには、「6」という数字と対応づけて「1」という値が位置として登録されているが、これは、「6」という数字が選択された際に、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されていたことを意味する。ここで、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されていたということは、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67890」となっていたことと等しい。
【0044】
このように、主制御部10は、暗証番号入力欄22に表示する数字の配置を変更しつつ、暗証番号入力欄22から選択された数字を、それぞれの数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置と対応づけて認証データ9Dに登録する。
【0045】
次に、図6を参照しながら認証処理について説明する。図6は、認証画面の一例を示す図である。主制御部10は、認証処理が必要な場面になると、図6に示すような認証画面をタッチパネル2に表示させる。
【0046】
図6に示すように、認証画面は、暗証番号表示欄21と、暗証番号入力欄22と、取消ボタン23と、認証ボタン25とを含む。暗証番号表示欄21、暗証番号入力欄22および取消ボタン23については既に説明済みであるので、重複する説明を省略する。
【0047】
認証ボタン25は、認証の実行を要求するために用いられる。主制御部10は、認証ボタン25に対するタップ操作がタッチパネル2によって検出されると、暗証番号入力欄22から入力された認証情報を認証データ9Dに登録されている情報と照合し、両者が同一である場合に認証を成功させる。ここで、暗証番号入力欄22から入力された認証情報と認証データ9Dに登録されている情報とが同一であるか否かは、暗証番号を構成する数字の並びの同一性に加えて、暗証番号を構成する数字のそれぞれが選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置の同一性に基づいて判定される。
【0048】
例えば、認証データ9Dの内容が図5に示した通りであるものとする。この場合、主制御部10は、暗証番号入力欄22から選択された数字の並びが「4026」であるだけでは認証を成功させない。主制御部10は、暗証番号入力欄22から選択された数字の並びが「4026」であることに加えて、各数字が選択された際の暗証番号入力欄22の数字の配置が、認証データ9Dが示す配置と同一である場合に認証を成功させる。
【0049】
具体的には、主制御部10は、以下のように数字の選択がなされた後に認証ボタン25に対するタップ操作が検出された場合に認証を成功させる。まず、「4」という数字が暗証番号入力欄22の5番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「01234」となっている際に「4」という数字が第1の数字として選択される。続いて、「0」という数字が暗証番号入力欄22の2番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっている際に「0」という数字が第2の数字として選択される。続いて、「2」という数字が暗証番号入力欄22の4番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「90123」となっている際に「2」という数字が第3の数字として選択される。最後に、「6」という数字が暗証番号入力欄22の1番目の位置に表示されている際、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67890」となっている際に「6」という数字が第4の数字として選択される。
【0050】
このように、選択された数字だけでなく、数字が選択された際の数字の配置を加味して認証情報の同一性を判定することにより、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる。例えば、暗証番号を第三者に知られたとしても、各数字を選択する際の数字の配置を知らなければ第三者は認証を受けることができない。また、本人が認証を受ける際の指の動きを第三者が監視し、その動きを再現して認証を受けようとしても、選択される数値の並びが一致しなければ第三者は認証を受けることができない。
【0051】
次に、図7および図8を参照しながら携帯電話端末1の動作について説明する。図7は、認証情報の登録時の携帯電話端末1の処理手順を示すフロー図である。図8は、認証処理時の携帯電話端末1の処理手順を示すフロー図である。なお、図7に示す処理手順は、認証情報の登録画面が表示されている場合に実行され、図8に示す処理手順は、認証画面が表示されている場合に実行される。また、ここでは、暗証番号入力欄22の表示内容は利用者の操作に応じてスクロールするものとする。
【0052】
図7に示すように、認証情報の登録時に、主制御部10は、まず、ステップS11として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS11,No)、接触が検出されるまでステップS11が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作、すなわち、暗証番号入力欄22上に置いた指をスクロール方向に滑らせるスイープ操作が検出された場合(ステップS11,Yes、かつ、ステップS12,Yes)、主制御部10は、ステップS13として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS11以降を再実行する。
【0053】
タッチセンサ2Aによって数字選択、すなわち、暗証番号入力欄22に表示されている数字のいずれかに対するタップ操作が検出された場合(ステップS12,No、かつ、ステップS14,Yes)、主制御部10は、ステップS15として、選択された数字と、選択された数字の表示位置とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS16として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS11以降を再実行する。
【0054】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下、すなわち、取消ボタン23に対するタップ操作が検出された場合(ステップS14,No、かつ、ステップS17,Yes)、主制御部10は、ステップS18として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS19として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS11以降を再実行する。
【0055】
タッチセンサ2Aによって登録ボタン24の押下、すなわち、登録ボタン24に対するタップ操作が検出された場合(ステップS17,No、かつ、ステップS20,Yes)、主制御部10は、ステップS21として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせの妥当性を検査する。そして、妥当であれば(ステップS22,Yes)、主制御部10は、ステップS23として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせを認証データ9Dとして保存し、認証情報の登録を完了させる。
【0056】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS20,No)、あるいは、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせが妥当でない場合(ステップS22,No)、主制御部10は、ステップS11以降を再実行する。
【0057】
図8に示すように、認証処理時に、主制御部10は、まず、ステップS31として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS31,No)、接触が検出されるまでステップS31が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS31,Yes、かつ、ステップS32,Yes)、主制御部10は、ステップS33として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS31以降を再実行する。
【0058】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS32,No、かつ、ステップS34,Yes)、主制御部10は、ステップS35として、選択された数字と、選択された数字の表示位置とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS36として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS31以降を再実行する。
【0059】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS34,No、かつ、ステップS37,Yes)、主制御部10は、ステップS38として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS39として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS31以降を再実行する。
【0060】
タッチセンサ2Aによって認証ボタン25の押下が検出された場合(ステップS37,No、かつ、ステップS40,Yes)、主制御部10は、ステップS41として、RAM11に記録されている数字と表示位置との組み合わせを認証データ9Dと照合する。そして、両者が一致した場合(ステップS42,Yes)、主制御部10は、ステップS43として、認証成功と判定して認証処理を完了させる。一方、両者が一致しない場合(ステップS42,No)、主制御部10は、ステップS44として、認証失敗と判定して認証処理を完了させる。
【0061】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS40,No)、主制御部10は、ステップS31以降を再実行する。
【0062】
上述してきたように、本実施形態では、認証に用いられる数字を、配置を変更しながら表示し、数字が選択された際の配置を加味して認証を行うこととしたので、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることができる。
【0063】
なお、上記の実施形態で示した本発明の態様は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。例えば、認証プログラム9Cは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと統合されていてもよい。
【0064】
また、上記の実施形態では、携帯電話端末1が認証情報の照合を行うこととしたが、携帯電話端末1と通信可能な情報処理装置に認証データ9Dを格納しておき、携帯電話端末1は、入力された認証情報をその情報処理装置へ送信して照合を依頼し、照合結果を受信することとしてもよい。
【0065】
また、上記の実施形態では、認証に用いられる文字が数字であることとしていたが、数字以外の文字や記号を認証に用いることとしてもよい。また、上記の実施形態では、認証に用いられる数字の配置を変更する例として横方向へスクロールさせる例を示したが、縦方向のスクロール等の他の方式で数字の配置を変更することとしてもよい。
【0066】
また、上記の実施形態では、タッチパネル2が、数字が配置を変更しながら表示される表示部としての機能と、数字の選択を検出する検出部としての機能を兼ねることとしているが、表示部と検出部とを別々に設けてもよい。例えば、数字が配置を変更しながら表示される表示部を液晶ディスプレイ等で構成し、表示部に配置される各数字と対応する位置に並べて設けた物理的なボタンを検出部として機能させてもよい。
【0067】
また、上記の実施形態では、数字が選択された際にその数字が表示されていた位置に基づいて数字の配置を特定することとしたが、他の方式で数字の配置を特定することとしてもよい。例えば、数字が選択された際に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値に基づいて数字の配置を特定することとしてもよい。
【0068】
数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する例について図9から図11を参照しながら説明する。図9は、数字の合計値に基づいて数字の配置を特定する場合の認証データ9Dの一例を示す図である。図10は、認証情報の登録時の携帯電話端末1の処理手順の変形例を示すフロー図である。図11は、認証処理時の携帯電話端末1の処理手順の変形例を示すフロー図である。
【0069】
図9に示す認証データ9Dでは、選択された数字と対応づけて、数字が選択された際のその数字の表示位置に代えて、数字が選択された際に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値が格納されている。1から9の数字が循環的にスクロールし、暗証番号入力欄22には、そのうち5つの数字が表示されるものとすれば、暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値から、暗証番号入力欄22に表示されていた数字の配置を特定することができる。
【0070】
例えば、合計値が「15」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「12345」であったと特定できる。また、合計値が「19」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「91234」であったと特定できる。合計値が「31」であれば、暗証番号入力欄22に表示されていた数字列の配置が「67891」であったと特定できる。
【0071】
図10に示すように、認証情報の登録時には、主制御部10は、まず、ステップS51として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS51,No)、接触が検出されるまでステップS51が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS51,Yes、かつ、ステップS52,Yes)、主制御部10は、ステップS53として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS51以降を再実行する。
【0072】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS52,No、かつ、ステップS54,Yes)、主制御部10は、ステップS55として、選択された数字と、選択時に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS56として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS51以降を再実行する。
【0073】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS54,No、かつ、ステップS57,Yes)、主制御部10は、ステップS58として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS59として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて登録画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS51以降を再実行する。
【0074】
タッチセンサ2Aによって登録ボタン24の押下が検出された場合(ステップS57,No、かつ、ステップS60,Yes)、主制御部10は、ステップS61として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせの妥当性を検査する。そして、妥当であれば(ステップS62,Yes)、主制御部10は、ステップS63として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせを認証データ9Dとして保存し、認証情報の登録を完了させる。
【0075】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS60,No)、あるいは、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせが妥当でない場合(ステップS62,No)、主制御部10は、ステップS51以降を再実行する。
【0076】
図11に示すように、認証処理時には、主制御部10は、まず、ステップS71として、タッチセンサ2Aによって接触か検出されたかを判定する。ここで、接触が検出されない場合(ステップS71,No)、接触が検出されるまでステップS71が繰り返して実行される。タッチセンサ2Aによってスクロール操作が検出された場合(ステップS71,Yes、かつ、ステップS72,Yes)、主制御部10は、ステップS73として、暗証番号入力欄22の数字列をスクロールさせる。そして、主制御部10は、ステップS71以降を再実行する。
【0077】
タッチセンサ2Aによって数字選択が検出された場合(ステップS72,No、かつ、ステップS74,Yes)、主制御部10は、ステップS75として、選択された数字と、選択時に暗証番号入力欄22に表示されていた全ての数字の合計値とを対応づけてRAM11に記録する。そして、主制御部10は、ステップS76として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS71以降を再実行する。
【0078】
タッチセンサ2Aによって取消ボタン23の押下が検出された場合(ステップS74,No、かつ、ステップS77,Yes)、主制御部10は、ステップS78として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせのうち末尾のものを削除する。そして、主制御部10は、ステップS79として、RAM11に記録されている数字の並びに基づいて認証画面の暗証番号表示欄21を更新し、ステップS71以降を再実行する。
【0079】
タッチセンサ2Aによって認証ボタン25の押下が検出された場合(ステップS77,No、かつ、ステップS80,Yes)、主制御部10は、ステップS81として、RAM11に記録されている数字と合計値との組み合わせを認証データ9Dと照合する。そして、両者が一致した場合(ステップS82,Yes)、主制御部10は、ステップS83として、認証成功と判定して認証処理を完了させる。一方、両者が一致しない場合(ステップS82,No)、主制御部10は、ステップS84として、認証失敗と判定して認証処理を完了させる。
【0080】
タッチセンサ2Aによって検出された操作が上記のいずれの操作でもない場合(ステップS80,No)、主制御部10は、ステップS71以降を再実行する。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明に係る認証装置、認証方法および認証プログラムは、第三者が本人になりすまして認証を受けるおそれを低くすることが必要な場合に特に適している。
【符号の説明】
【0082】
1 携帯電話端末
2 タッチパネル
2A タッチセンサ
2B 表示部
3 入力部
3A、3B、3C ボタン
5 電源部
6 通信部
7 スピーカ
8 マイク
9 記憶部
9A メールプログラム
9B ブラウザプログラム
9C 認証プログラム
9D 認証データ
10 主制御部
11 RAM
21 暗証番号表示欄
22 暗証番号入力欄
23 取消ボタン
24 登録ボタン
25 認証ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部と、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出する検出部と、
前記検出部によって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う制御部と
を備えることを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出部によって前記シンボル列の配置を変更する操作が検出されると、前記シンボル列をスクロールさせることを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のシンボルの内、所定数のシンボルのみを表示させる表示領域を有し、当該表示領域からシンボルがスクロールアウトした順に当該表示領域の反対側からシンボルをスクロールインするようにスクロールさせることを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検出部によってシンボルの選択が検出された際の当該シンボルの表示位置を、前記配置情報として前記認証を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数のシンボルがそれぞれ異なる数字の場合、前記シンボルの選択が検出された際の前記表示領域に表示されている前記所定数のシンボルの合計値を、の前記配置情報として前記認証を行うことを特徴とする請求項3に記載の認証装置。
【請求項6】
シンボルの位置に関する情報である第1の情報及び複数のシンボルを並べたシンボル列の情報である第2の情報を予め記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記シンボル情報及び前記配置情報と、前記第1の情報及び前記第2の情報とを照合することによって認証を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記表示部の表示領域に重畳されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項8】
認証装置によって実行される認証方法であって、
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、
選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップと
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項9】
認証装置に、
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、
選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップと
を実行させることを特徴とする認証プログラム。
【請求項1】
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示する表示部と、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出する検出部と、
前記検出部によって選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行う制御部と
を備えることを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出部によって前記シンボル列の配置を変更する操作が検出されると、前記シンボル列をスクロールさせることを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記複数のシンボルの内、所定数のシンボルのみを表示させる表示領域を有し、当該表示領域からシンボルがスクロールアウトした順に当該表示領域の反対側からシンボルをスクロールインするようにスクロールさせることを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検出部によってシンボルの選択が検出された際の当該シンボルの表示位置を、前記配置情報として前記認証を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数のシンボルがそれぞれ異なる数字の場合、前記シンボルの選択が検出された際の前記表示領域に表示されている前記所定数のシンボルの合計値を、の前記配置情報として前記認証を行うことを特徴とする請求項3に記載の認証装置。
【請求項6】
シンボルの位置に関する情報である第1の情報及び複数のシンボルを並べたシンボル列の情報である第2の情報を予め記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記シンボル情報及び前記配置情報と、前記第1の情報及び前記第2の情報とを照合することによって認証を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記表示部の表示領域に重畳されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の認証装置。
【請求項8】
認証装置によって実行される認証方法であって、
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、
選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップと
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項9】
認証装置に、
文字又は記号である複数のシンボルを並べたシンボル列を表示するステップと、
前記複数のシンボルの内のいずれかのシンボルを選択する操作及び前記シンボル列の配置を変更する操作を検出するステップと、
選択されたシンボルに関するシンボル情報及び当該シンボルの選択が検出された際の前記シンボル列の配置に関する配置情報に基づいて認証を行うステップと
を実行させることを特徴とする認証プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−68752(P2012−68752A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211294(P2010−211294)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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