説明

誘導コイル付き機器

【課題】誘導コイルにスイッチ機能を持たせ、可動部材と固定部材との接近又は離反によって電気設備の作動制御を行うようにした誘導コイル付き機器を提供する。
【解決手段】収納ボックス1の本体2の前端面2aに誘導コイルとしての1次コイル5が設けられている。扉4の裏面のうち、扉閉鎖時に該1次コイル5と対峙する位置に誘導コイルとして2次コイル6が設けられている。扉4の裏面の中央付近には紫外線発光体としてのUVLED7が設置されている。扉4を閉めると、1次コイル5と2次コイル6とが対峙し、2次コイル6に誘導電流が流れ、UVLED7が点灯する。これにより、収納ボックス1内が紫外線で殺菌される。扉4を開けると、1次コイル5と2次コイル6とが離反し、UVLED7が消灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導コイル付き機器に係り、特にこの誘導コイルにスイッチ機能を持たせた誘導コイル付き機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2004−254805号には、浴槽内にマッサージ機、照明、ヒータ、ポンプ等の機器を配置すると共に、該機器に2次コイルを設け、浴槽外に配置した1次コイルとの間の電磁誘導により該機器に給電することが記載されている。
【0003】
特開2003−174978号の図6,8には、シャワーヘッドに超音波発生器及び2次コイルを設けると共に、シャワーフックに1次コイルを設け、これら1次コイル、2次コイル間の電磁誘導により超音波発生器駆動用の蓄電池に給電することが記載されている。
【0004】
浴槽に被せる蓋の下面に紫外線LEDを設け、浴槽の内面にカビやヌメリが付くことを防止することが特開2001−95699号の第0011段落及び図10に記載されている。
【0005】
ディスポーザに紫外線LEDを設け、ディスポーザのヌメリ等を防止することが特開2001−112855号に記載されている。
【特許文献1】特開2004−254805号
【特許文献2】特開2003−174978号
【特許文献3】特開2001−95699号
【特許文献4】特開2001−112855号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1,2の誘導コイルにはスイッチ機能がなく、単に電力の供給のみが行われる。
【0007】
本発明は、誘導コイルにスイッチ機能を持たせ、可動部材と固定部材との接近又は離反によって電気設備の作動制御を行うようにした誘導コイル付き機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の誘導コイル付き機器は、固定部材と、該固定部材に対し近接しうる可動部材と、該固定部材及び可動部材にそれぞれ設けられ、該可動部材が固定部材に近接したときに対峙する誘導コイルとを有する誘導コイル付き機器において、該可動部材の誘導コイルと固定部材の誘導コイルとの接近又は離反によって作動制御される電気設備を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の誘導コイル付き機器は、請求項1において、前記固定部材及び可動部材の一方に設けられた誘導コイルが電源に接続され、他方に設けられた誘導コイルが電気設備に接続されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の誘導コイル付き機器は、請求項1において、前記固定部材に第1及び第3の誘導コイルが設けられ、前記可動部材に第2及び第4の誘導コイルが設けられ、該第1の誘導コイルが電源に接続され、該第4の誘導コイルが前記電気設備に接続され、前記可動部材が固定部材に近接したときに第1の誘導コイルが第2の誘導コイルに対峙し、第3の誘導コイルが第4の誘導コイルに対峙することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4の誘導コイル付き機器は、請求項3において、前記誘導コイル付き機器はキッチンのシンクに設置されるディスポーザであり、前記固定部材は、シンクに取り付けられるディスポーザ本体であり、前記可動部材は、該ディスポーザ本体の上端部に装着された蓋であり、前記電気設備は、該ディスポーザ本体のモータであることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5の誘導コイル付き機器は、請求項1ないし4のいずれか1項において、該固定部材及び可動部材の少なくとも一方に前記電気設備として発光体が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の誘導コイル付き機器にあっては、可動部材を固定部材に対し接近又は離反させると、可動部材の誘導コイルと固定部材の誘導コイルとが対峙又は離反し、これにより誘導コイルからの電気設備への給電又は給電停止が行われ、電気設備の作動制御、例えばオン、オフが行われる。この場合、誘導コイルがスイッチとして機能している。
【0014】
本発明では、請求項2の通り、固定部材及び可動部材にそれぞれ設けられた誘導コイルの一方を電源に接続し、他方を電気設備に接続し、これらの誘導コイルを介して電気設備に給電するようにしてもよい。この構成は簡易であり、低コストである。
【0015】
本発明では、請求項3の通り、固定部材に第1及び第3の誘導コイルを設け、可動部材に第2及び第4の誘導コイルを設け、第1、第2、第3、第4の誘導コイルの順に電源誘導によって給電してもよい。この構成をディスポーザに適用し、ディスポーザの蓋を可動部材とした場合には、この蓋の開閉によってディスポーザのモータ制御を行うことが可能である(請求項4)。
【0016】
本発明は、発光体のオンオフ制御に好適であり、例えば紫外線発光体のオンオフ制御に好適であるが、これに限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
【0018】
第1図(a)は実施の形態に係る誘導コイル付き機器の斜視図、第1図(b)は第1図(a)の扉閉鎖時におけるB−B線断面図である。
【0019】
この機器は冷蔵庫などの収納ボックス1であり、前面が開口となっている本体2と、該本体2に対しヒンジ3を介して開閉可能に取り付けられた扉4とを有する。本体2の前端面2aに誘導コイルとしての1次コイル5が設けられている。扉4の裏面のうち、扉4の閉鎖時に該1次コイル5と対峙する位置に誘導コイルとして2次コイル6が設けられている。扉4の裏面の中央付近には紫外線発光体としてのUVLED7が設置されている。このUVLED7は2次コイル6にハーネス(図示略)を介して導通している。1次コイル5は、メインスイッチ(図示略)を介して商用電源に接続されている。
【0020】
このように構成された収納ボックス1において、扉4を閉めると、第1図(b)のように1次コイル5と2次コイル6とが対峙し、2次コイル6に誘導電流が流れ、UVLED7が点灯する。これにより、収納ボックス1内が紫外線で殺菌される。扉4を開けると、1次コイル5と2次コイル6とが離反し、UVLED7が消灯する。これにより、人体に紫外線が当たることが防止される。
【0021】
このように、扉4の開閉によりUVLED7が自動的に点灯又は消灯するので誘導コイル5,6はスイッチ機能を有していることになる。
【0022】
なお、扉4に設けられたUVLED7に対しては、2次コイル6から給電されるので、扉4と本体2との間に電気配線を設けることが不要である。従って、扉4を多数回開閉しても、電気配線が疲労断線することがない。
【0023】
なお、本体2の内面や扉4に光触媒を保持させてもよい。
【0024】
第2図は別の実施の形態に係る誘導コイル付き機器の水平断面図である。
【0025】
この実施の形態では、収納ボックス10の本体11の前面に引き戸12が設けられている。
【0026】
この本体11は前面が開放しており、その前端面11aに1次コイル13が設けられている。引き戸12の裏面のうち、引き戸12を閉めたときに該1次コイル13に対峙する位置に2次コイル14が設けられている。引き戸12の裏面のうち、引き戸12を閉めたときに収納ボックス本体11内に臨む位置にUVLED15が設けられている。このUVLED15は2次コイル14と電気配線(図示略)を介して接続されている。
【0027】
1次コイル13は、メインスイッチ(図示略)を介して商用電源に接続されている。
【0028】
このように構成された収納ボックス10においても、引き戸12を閉めると、コイル13,14が対峙し、2次コイル14に生じた誘導電流がUVLED15に給電され、UVLED15が点灯する。引き戸12を開けると、コイル13,14同士が離反し、UVLED15が消灯する。
【0029】
なお、本体11の内面や引き戸12の裏面に光触媒を保持させてもよい。
【0030】
第3図(a),(b)はさらに別の実施の形態に係る誘導コイル付き機器の水平断面図である。
【0031】
この実施の形態では、収納ボックス20の本体21の前面から挿抜されるように引き出し22が設けられている。
【0032】
第3図(a)では、本体21の前端面21aに1次コイル23が設けられている。引き出し22のフランジ22aの裏面のうち、引き出し22を閉めたときに該1次コイル23に対峙する位置に2次コイル24が設けられている。
【0033】
第3図(b)では、本体21の内部側面に1次コイル23が設けられ、引き出し22の外向き側面に2次コイル24が設けられている。コイル23,24は、引き出し22を閉めると対峙するように配置されている。
【0034】
引き出し22の内面にUVLED25が設けられている。このUVLED25は2次コイル24と電気配線(図示略)を介して接続されている。
【0035】
1次コイル23は、メインスイッチ(図示略)を介して商用電源に接続されている。
【0036】
このように構成された収納ボックス20においても、引き出し22を閉めると、コイル23,24が対峙し、2次コイル24に生じた誘導電流がUVLED25に給電され、UVLED25が点灯する。引き出し22を開けると、コイル23,24同士が離反し、UVLED25が消灯する。
【0037】
なお、本体21の内部上面や引き出し22の内面に光触媒を保持させてもよい。
【0038】
第4図は、本発明が適用された、洗髪等に使用することが可能なホース引出・収納型の水栓の斜視図、第5図は吐水ヘッド装着部付近の断面図である。
【0039】
洗面カウンター30に水栓31の本体部32が設置されている。この本体部32内には湯水混合弁(図示略)が設置されており、レバーハンドル33によって吐水・止水操作及び水温調節操作が行われるよう構成されている。本体部32から斜め上方に枝管部34が延設され、該枝管部34内にホース35が引き通されている。このホース35は、カウンター30の下側をループ状に引き回されて上記湯水混合弁の混合水流出ポートに接続されている。このホース35の先端に吐水ヘッド36が設けられている。この吐水ヘッド36の下面にUVLED37が設けられている。
【0040】
枝管部34の先端側から細径のヘッド保持部34aが突設されており、該ヘッド保持部34aに対し吐水ヘッド36の筒状基端部が着脱自在に嵌合する。
【0041】
このヘッド保持部34aに1次コイル38が設けられ、吐水ヘッド36の基端部に2次コイル39が設けられている。コイル38はヘッド保持部34aの周方向に巻回されており、コイル39は吐水ヘッド36の基端部の周方向に巻回されている。コイル39は、吐水ヘッド36がヘッド保持部34aに完全に嵌合されたときにコイル38と対峙する位置に設けられている。このコイル39はUVLED37に配線で接続されている。コイル38はメインスイッチを介して商用電源に接続されている。
【0042】
なお、第5図では、ホース35の図示が省略されている。
【0043】
このように構成された水栓31において、吐水ヘッド36をヘッド保持部34aに嵌合させると、コイル38,39が対峙し、コイル39に生じた誘導電流がUVLED37に給電され、UVLED37が点灯する。これにより、洗面ボウル等が紫外線で殺菌される。なお、洗面ボウル等に光触媒を保持させておいてもよい。
【0044】
吐水ヘッド36をヘッド保持部34aから外すと、コイル38,39が離反し、UVLED37が消灯する。
【0045】
第6図(a)は、本発明が適用された、まな板付きシンクの平面図、第6図(b)は、まな板を取り外した状態のシンクの平面図、第7図は第6図(a)のVII−VII線断面図である。
【0046】
キッチンカウンター40にシンク41が設けられ、シンク41の奥側に水栓42が設置されている。
【0047】
シンク41の上縁に浅い段部41aが設けられ、シンク41を跨ぐように配置されたまな板44の端部が段部41aに載るように構成されている。
【0048】
シンク41の右奥側のコーナー部の段部41aに埋設されるようにして、1次コイル45が設けられている。まな板44の縁部には、まな板44をシンク41の規定位置に配置したときに該1次コイル45と対峙する位置に2次コイル46が埋設されている。まな板44の裏面にはUVLED47が設けられている。このUVLED47は2次コイル46に電気配線で接続されている。1次コイル45はメインスイッチ(図示略)を介して商用電源に接続されている。
【0049】
このように構成されたシンクにおいて、第6図(a)に示すように、まな板44の裏面を下向きとし、まな板44の側辺をシンク41の右側辺に当て、且つ2次コイル46がシンク41の奥側となるようにまな板44を配置すると、第7図の通りコイル45,46が対峙し、2次コイル46に生じた誘導電流がUVLED47に給電され、UVLED47が点灯する。これにより、シンク41の内面やまな板44の下面が殺菌される。なお、シンク41の内面やまな板44の下面に光触媒を保持させておいてもよい。まな板44をずらしたり、取り外したりすると、コイル45,46が離反し、UVLED47が消灯する。
【0050】
第8図は、本発明が適用されたディスポーザの断面図、第9図は第8図のディスポーザのIX部分の拡大図である。第10図はディスポーザの通電系統を示すブロック図である。第11図はディスポーザのXI部分の拡大断面図である。
【0051】
このディスポーザ51は、上部に設けられた取付筒52と、この取付筒52にジョイントパッキン53を介して連なる上ケース54と、該上ケース54の下側に連なる中ケース55と、該中ケース55の下側に連なる下ケース56と、該ケース55,56内の粉砕室57の周囲を囲む環状の粉砕板58と、該粉砕室57内の底面部に配置された回転テーブル状の回転羽根59と、該回転羽根59を回転させるモータ60と、下ケース56に設けられた排出口61等を備えている。
【0052】
取付筒52には蓋62が着脱自在に装着されている。この取付筒52の内周面にコイル81,84が直径方向に対峙して設けられ、蓋62の外周面にコイル82,83が直径方向に対峙して設けられている。なお、このコイル81〜84の構造については後述する。
【0053】
蓋62を取り外して生ゴミを粉砕室57内に投入し、蓋を正規姿勢にて被せた後、シンクに水を流しながらスイッチ(図示略)をONとすると、モータ60及び回転羽根59が回転し、生ゴミが破砕される。細かく破砕された生ゴミは、粉砕板58の孔58aを通って水と共に排出口61から排出される。
【0054】
この実施の形態では、上ケース54及び中ケース55は紫外線透過性の合成樹脂等の素材よりなる。上ケース54の上部は、上方ほど拡径する上向きテーパ部54aとなっている。このテーパ部54aよりも下側は筒状部54bとなっている。中ケース55には下方ほど拡径する下向きテーパ部55bが設けられ、この下向きテーパ部55bの上側と下側はそれぞれ筒状部55a,55cとなっている。この上向きテーパ部54aは蓋62を指向し、下向きテーパ部55bは回転羽根59に向っている。
【0055】
筒状部54b,55aは、等径であり、フランジ部54c,55dを介して連結されている。
【0056】
第11図に拡大して示される通り、中ケース55の下向きテーパ部55bと筒状部55cとの連結部付近は、下向きテーパ部55bの外周面と略垂直な垂直面55eとなっている。この垂直面55eに対峙して紫外線光源としてのUVLED70がLEDカバー71に保持されるようにして設置されている。この実施の形態では、垂直面55eは下ケース55を周方向に周回しており、UVLED70は直径方向に対峙して2個設けられている。ただし、UVLEDの数は1又は3個以上であってもよい。
【0057】
中ケース55の下向きテーパ部55bの内面は、下向きの斜面Aと段差面Bとを交互に繰り返した鋸歯状断面となっている。この斜面Aは粗面よりなる。段差面Bは平滑面よりなる。
【0058】
上ケース54の上向きテーパ部54aの内面は、この下向きテーパ部55bと上下対称形状の鋸歯状断面となっている。この上向きテーパ部54aの上向き斜面は粗面よりなる。筒状部54b,55aの内面は全体として粗面となっている。
【0059】
次に、モータ60及びUVLED70の点灯動作の制御機構について説明する。
【0060】
上記の通り、取付筒52にコイル81,84が設けられ、蓋62にコイル82,83が設けられている。第10図の通り、この実施の形態では、第1ないし第4のコイル81〜84が直径方向の一直線上に配置されるように蓋62を装着した状態が蓋62の正規姿勢である。
【0061】
各コイル81,84は、コイル軸心方向を取付筒52の直径方向とし、コイル82,83は、コイル軸心方向を蓋62の直径方向としている。コイル81はメインスイッチ(図示略)を介して商用電源80に接続されている。コイル82,83は配線(図示略)によって接続されている。コイル84は制御回路85を介してモータ60及びUVLED70に接続されている。
【0062】
蓋62を取付筒52に正規姿勢にて装着すると、コイル81〜84が一直線上に配列され、コイル81,82間で電磁誘導が生じると共に、コイル83,84間で電磁誘導が生じる。これにより、コイル84に生じた電流が制御回路85に給電され、制御回路85は、この給電をモータ60及びUVLED70に給電する。モータ60へは、所定時間が経過するまで、又はモータ60の駆動トルクが所定以下となり、モータ60への通電電流値が所定値以下となるまで給電される。これにより、生ゴミが破砕され、排出口61から排出される。なお、モータ60の駆動中に蓋62を回したり外したりすると、上記の電磁誘導が消滅し、コイル84から制御回路85への給電が停止するので、モータ60への給電も停止され、モータ60が停止する。
【0063】
制御回路85は、コイル84から給電がある間は、UVLED70に給電する。
【0064】
この給電により、UVLED70が点灯すると、紫外線が垂直面55eから中ケース55内に入射され、該中ケース55内を導波して上ケース54内にも入射され、上ケース54内を導波する。中ケース55、上ケース54内を導波する間に、紫外線の一部がケース55,54の内面に当たると、ケース55,54内に出射する。このように出射した紫外線により、ディスポーザ51内が殺菌され、ヌメリ除去などの防汚作用が奏される。
【0065】
なお、蓋62の下面や、粉砕板58の内周面、回転羽根59にも紫外線が照射されて防汚される。
【0066】
この実施の形態では、中ケース55の下向きテーパ部55bに斜面Aが設けられ、この斜面Aが粗面となっているので、紫外線が下向きに多量に出射し、粉砕板58の内周面及び回転羽根59が十分に防汚される。蓋62の下面も同様に上向きテーパ部54aから紫外線が多量に照射され、十分に防汚される。
【0067】
なお、この粉砕板58の内面や回転羽根59の上面、蓋62の下面や、上ケース54、中ケース55などに光触媒のコーティングなどにより光触媒を保持させておくと、光触媒作用によって有機物が分解され、防汚性能が向上する。
【0068】
この実施の形態では、ケース54,55は全体として紫外線透過性を有しており、少数個のUVLED70から入射した紫外線が反射を繰り返すことにより、ケース54,55の全体に拡がり、ケース54,55の内面の略全体から紫外線が出射する。なお、ケース54,55の外面に必要に応じ紫外線反射層を設けてもよい。
【0069】
この実施の形態では、ケース54,55の内面に蛍光材又は蓄光材のコーティング層を設けてもよい。この蛍光材又は蓄光材が発光することにより粉砕室57内が照明される。また、紫外線の出射状況を可視光で確認することができる。
【0070】
上記実施の形態では、垂直面55eから入射したUVLED70からの紫外線のみを内部に照射しているが、UVLED70の他にさらにケース54,55の外部に紫外線光源を配置し、この紫外線光源からの紫外線もケース54,55を透過させて内部に照射するようにしてもよい。
【0071】
上記実施の形態ではケース54,55の内面に紫外線出射用の粗面を設けているが、ケース54,55の内面と外面との間に光散乱部を設け、紫外線を散乱させてケース54,55内に照射するようにしてもよい。この場合、ケース54,55の外面に反射層を設け、紫外線が外部に漏れないようにするのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】第1図(a)は実施の形態に係る誘導コイル付き機器の斜視図、第1図(b)は第1図(a)の扉閉鎖時におけるB−B線断面図である。
【図2】別の実施の形態に係る誘導コイル付き機器の水平断面図である。
【図3】さらに別の実施の形態に係る誘導コイル付き機器の水平断面図である。
【図4】本発明が適用された、洗髪等に使用することが可能なホース収納型の水栓の斜視図である。
【図5】吐水ヘッド装着部付近の断面図である。
【図6】第6図(a)は、本発明が適用されたまな板付きシンクの平面図、第6図(b)はまな板を取り外した状態のシンクの平面図である。
【図7】第6図(a)のVII−VII線断面図である。
【図8】本発明が適用されたディスポーザの断面図である。
【図9】第8図のディスポーザのIX部分の拡大図である。
【図10】ディスポーザの通電系統を示すブロック図である。
【図11】ディスポーザのXI部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1,10,20 収納ボックス
4 扉
5,6,13,14,23,24 コイル
7,17 UVLED
12 引き戸
22 引き出し
30 洗面カウンター
31 水栓
36 吐水ヘッド
37 UVLED
38,39 コイル
41 シンク
44 まな板
45,46 コイル
51 ディスポーザ
59 回転羽根
70 UVLED
81,82,83,84 コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材と、該固定部材に対し近接しうる可動部材と、該固定部材及び可動部材にそれぞれ設けられ、該可動部材が固定部材に近接したときに対峙する誘導コイルとを有する誘導コイル付き機器において、
該可動部材の誘導コイルと固定部材の誘導コイルとの接近又は離反によって作動制御される電気設備を備えたことを特徴とする誘導コイル付き機器。
【請求項2】
請求項1において、前記固定部材及び可動部材の一方に設けられた誘導コイルが電源に接続され、他方に設けられた誘導コイルが電気設備に接続されていることを特徴とする誘導コイル付き機器。
【請求項3】
請求項1において、前記固定部材に第1及び第3の誘導コイルが設けられ、前記可動部材に第2及び第4の誘導コイルが設けられ、
該第1の誘導コイルが電源に接続され、該第4の誘導コイルが前記電気設備に接続され、
前記可動部材が固定部材に近接したときに第1の誘導コイルが第2の誘導コイルに対峙し、第3の誘導コイルが第4の誘導コイルに対峙することを特徴とする誘導コイル付き機器。
【請求項4】
請求項3において、前記誘導コイル付き機器はキッチンのシンクに設置されるディスポーザであり、
前記固定部材は、シンクに取り付けられるディスポーザ本体であり、
前記可動部材は、該ディスポーザ本体の上端部に装着された蓋であり、
前記電気設備は、該ディスポーザ本体のモータであることを特徴とする誘導コイル付き機器。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、該固定部材及び可動部材の少なくとも一方に前記電気設備として発光体が設けられていることを特徴とする誘導コイル付き機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−339044(P2006−339044A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−162922(P2005−162922)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】