説明

読取装置

読取装置は、把持部またはつかみ面、ラベル識別ヘッドおよび識別対象の各ラベルに対応するオーディオシーケンスを出力する手段を備える。ラベルは二次元の識別特性を備える。識別ヘッドは、装置がラベルの上に置かれたときにラベルの識別特性をスキャンニングせずに読むようになっている二次元センサアレイを備えている。装置の底部はラベルとほぼ同じ大きさおよび形状を備えている。読取装置は、子供の手で容易かつ人間工学的につかめるような形状につくられた把持部と、識別ヘッドがラベルの上に置かれたときにスキャンニングせずに各ラベルを識別するための、装置の下側部に位置する識別ヘッドと、識別された各ラベルの、予め定められた音を発生させる音声発生手段とを備えている。


【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本発明は、2003年9月22日に本願出願人によってイスラエル国に提出されたイスラエル国特許出願第153048号の優先権を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は音声出力を行う装置に関する。特に本発明は、テキストまたは書物に添付されたラベルにまたはその中に印刷されたラベルに反応して、前もってプログラムされたオーディオシーケンスを実施する前述装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、小さい子供に関する課題は、書物を読むように彼らを引きつけることである。読書は子供側の努力を要し、玩具またはテレビゲームもしくはコンピュータゲームほど面白くは無いようである。
【0004】
従来の装置は、テキストに付属しているバーコードを使用して音を発生させる装置を起動させる。このような装置にはさまざまな欠点がある。例えば、小さな子供には使いにくいようである。バーコードに沿ってスキャンニング動作を実施することを子供に教えることは困難な場合がある。バーコード読取装置のレーザーヘッドは(子供の眼に照射された場合に)子供にとって危険となりうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、特に、従来技術の上述の欠点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は子供用の改良型自動ページ読取装置によって達成される。印刷されたテキストを引き立たせる音楽および音声により、小さい子供にとって書物がさらに興味深いものとなる。
【0007】
子供は各ページ上のラベルをさがし、その上に読取装置を置き、パターン認識およびパターンマッチングも学ぶ。
【0008】
また、子供が書物のページをめくり、書物と組み合わせて装置を使用するうちに、子供の運動および調整能力が向上する。
【0009】
本発明の一態様にしたがえば、この新規な装置は、この装置を特定のラベル近傍にもって行ったときに、前もってプログラムされたオーディオシーケンスを発生させる手段を備える。したがって、複数のラベルを書物の各ページに1つずつ付けることもでき、装置は、そこで装置が遭遇するラベル毎に特定のオーディオシーケンスを発生させる。
【0010】
オーディオシーケンスは、該当するページの本文の音読、関係のある歌、演奏、またはそれらを組み合わせたものとすることもできる。
【0011】
スキャンニングをしないラベル識別:装置内の対応電気光学式センサが装置を横方向に動かさずにラベル識別をできるために、すなわちスキャンニングが不要であるために、ラベルは二次元形状であることが好ましい。したがって、子供が装置をラベル上に置くかまたは合わせるだけで、装置がラベルを識別し、このラベルに関連付けられた音声部を実施する。
【0012】
この装置は、要望に応じて装置に新たな書物をロードして更新するなど、柔軟に駆使できるようにプログラムすることができる。
【0013】
ラベルを各ページに貼り付け、その書物の音声を備えたファイルをロードすることによって、既存の書物をこの読取装置と組み合わせて使用するようにできる。あるいは、新たな書物をラベルと共に各ページに印刷して、本発明の別の読取装置と一緒に書物を使用できるようにすることも可能である
ラベルセットと関連した音声ファイルは書店で販売することができ、または、例えばインターネットからダウンロードすることもできる。
【0014】
読取装置の形状はラベルの形状と一致するように作られるか、またはラベルの形状が読取装置の形状と一致するように作られること、したがって、そのページの音楽またはお話を聞くために装置をラベルの上に置くことによって2つを合わせる−読取装置をラベルに合わせる−方法を小さな子供が直観的に理解しやすくなっていること、が好ましい。本開示を通して、ラベルは、テキストや書物に貼り付けられても、その中に印刷されてもよいことを理解すべきである。
【0015】
当業者には、以下に記載される開示内容を読むことによって本発明の別の目的、利点および他の特徴が明らかになるであろう。
【0016】
本発明の上述ならびに他の目的および利点は、図面に関連してなされる、好ましい実施形態の実例を通じて以下に詳述される本発明の構造および作用方法の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
ここで、一例として、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0018】
図1は、各ページ上にラベルが配置された状態の書物1を示す。書物1のページ12は、本文/図/写真13を備え、ラベル14も備えている。ラベル14は、各ページで同一の音/声/音楽が出されるようになっていない場合には、書物内の他のラベルから区別できる特有の特徴を備え、同一の音/声/音楽が出されるようになっている場合には、いくつかのページで同一のラベルを使用できる。
【0019】
別のページ15は、例えば別色の輪の組み合わせなど、異なるラベル16をこのページに備えている。ラベル間の違いは、色の違い、白と黒の間の濃淡の違いなどとすることもできる。さまざまな光学特性を、これら光学特性を読み取ることができる適切な手段である感知手段を備えた読取手段と組み合わせて使用できる。ラベル間の違いは、読取装置内の適切なセンサと組み合わせる赤外線または紫外線領域のものであってもよい。
【0020】
図2は、書物のページ12内のラベル14上に置かれようとしているページ読取装置2を詳しく示すものである。装置2の下側部がラベル14の近くに置かれている。図2に示されるように、この場合、それらの機械的形状は円形である。
【0021】
これは、ユーザが簡単に取り扱えるようにデザインされた把持部/つかみ面21(上部)を備えた、読取装置2の好ましい実施形態の一例であり、この場合、上部にはHMI(スピーカ、マイクロホン、ボタン、LED、LCD等)も含まれている。装置22の本体は下側部であり、電気光学式センサアレイ、電池、電子カード、USBおよびヘッドセットコネクタのようなものを含むこともできる。
【0022】
電気光学式センサアレイは、孔または透明面を装置22の下側部の底部23に使用してもよい。このセンサアレイは、スキャンニングせずに二次元のラベルを読み取れるように二次元となっている。
【0023】
装置22の底部(この場合は円形)は、図7および8に示されているような円形のラベルに対応しており、平坦で、ラベルの識別表示のようなもののためのセンサ、明暗センサ、または超音波センサ等を備えている。
【0024】
読取装置2は、子供が握って操作するように小型でコンパクトな装置であることが好ましい。この装置は、振動させたり、地面へ落としたり、壁に向かっての装置を投げつけたりする等の子供の行動および環境にありがちな環境条件に耐えられるように、丈夫なプラスチックパッケージに包まれた、携行および把持可能な装置である。
【0025】
読取装置2は、
A.把持部/つかみ面21、
B.ラベル識別ヘッドを含む下側部22、
C.本体(省略可能)、
という3つの主要素を備えていてもよい。
【0026】
各部の詳細は次の通りである。
【0027】
A.把持部/つかみ面21−子供が装置の機能を簡単に造作無く動かせるように、子供の手で簡単かつ人間工学的につかめるようになっている。
【0028】
B.下側部22にある識別ヘッド−この装置は、ラベルが一致態様で配置されている表面にヘッドを置けるように一般的なラベル形状を有している、平坦なヘッドを備えている。識別ヘッドは、特定ラベルを明確に識別できるように対応できるセンサをすべて備えている。ヘッドは円などの対称な形状とすることもできるが、対称または非対称といった、いずれかの種類の形状に限定されるものではない。
【0029】
C.本体−これは、上記2部品間を結合する、本装置の主要部である。本体は、電池、スピーカ、マイクロホン、USBコネクタおよびすべてのHMI要素をはじめとする、適用可能な電子装置を含むことができる。あるいは、示されているように2部品21および22が、光学的考察に基づいてこれら部品内に部品Cの構成要素が詰め込まれた状態で存在している。
【0030】
別の実施形態では、1つの本体に上述の部品21、22、23が含まれている。
【0031】
図3は読取装置2の上側部を詳しく示す。
【0032】
図4は、ラベル14の上に不適切に置かれている読取装置2を示す。この装置は識別ラベル14上ちょうどに置かれているのではない。また、システムの許容範囲および識別アルゴリズムにより、可能であれば有効な検出が行われるかまたは可能でなければ検出はまったく行われない。
【0033】
図5はラベル14の上に正しく置かれている読取装置2を示す。装置は識別ラベル14上にちょうど置かれている。この結果、ラベルが識別され、それに割り当てられた関連音が再生される。
【0034】
図6は読取装置のブロック図を示す。電気センサアレイ31の部分には、例えば電荷結合素子(CCD)アレイなど、二次元パターンのEOセンサが含まれる。読取装置の本体によって環境光が遮られたときにラベルを照射するための照射手段が含まれていてもよい。
【0035】
センサの読取結果は、装置2がラベルの上に置かれたときに各ラベルを認識するマイクロプロセッサ32に送信される。マイクロプロセッサ32は、当業界で周知の、ワンチップマイクロコントローラまたはもっと強力なマイクロコンピュータまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むこともできる。光電センサとともに組み込まれる明暗センサ33は、読取装置がラベルの上に置かれたことを示すために使用することもできる−装置の下側部に達する環境光はない。適切な信号がマイクロプロセッサ32に送信される。また、センサは傾斜センサ34および/または超音波センサ35(省略可能)などとすることもできる。
【0036】
同時に、センサおよびマイクロコンピュータはラベル識別ヘッドを備えることもできる。
【0037】
マイクロプロセッサ32は、センサアレイ31からの信号を処理し、上に詳述した付加的なセンサからの信号を必要に応じて処理し、上に装置が置かれたラベルを認識して、このラベルに対応するオーディオシーケンスを出力する。出力インタフェース手段36を介してラウドスピーカ37またはオプションのヘッドセット38もしくはヘッドホンに音声が出力される。
【0038】
読取装置とラベルとの正確なマッチング(HIT)を示すために振動装置39を使用してもよく、あるいは別の実施形態では、読取装置とラベルのマッチング不良があることを示すために振動装置39を使用してもよい。
【0039】
電池40は電力を装置に供給する。一次電池または二次(充電式)電池を使用することもできる。充電式電池はUSBインタフェースを介してコンピュータに接続されたときに充電されてもよい。
【0040】
音声ファイルはデジタルメモリ手段41に記憶してもよく、デジタルメモリ手段41は、例えば、フラッシュメモリ、またはROM、PROM、EEPROMS等の固体記憶装置、またはそれらの組み合わせなどとすることもできる。音声ファイルは、メモリスペースを節約し、したがってより多くの情報をそこに記憶できるようにするため、圧縮形態でメモリに記憶されることが好ましい。
【0041】
他のメモリ手段は、ミニディスクもしくはフロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気記憶装置、またはCDなどの光学的手段などであってもよい。あるいは、外部記憶装置とのインタフェースを使用することもできる。音声ファイルは、例えばRFトランシーバ42(省略可能)を使用して、無線インタフェースでコンピュータまたはPC(図示せず)に記憶させてもよい。
【0042】
この特徴により、おそらく多くの書物の多数の音声ファイルをコンピュータに記憶することが可能となる。これらのファイルは、当業界で周知の方法および手段を用いてコンピュータにロードすることによって更新することも可能である。特定のラベルが認識されると(子供がラベルの上に装置を置くと)、特定のファイルまたはその一部を求める要求が読取装置からコンピュータへ送られる。コンピュータは要求された音声ファイルを読取装置に送信し、その後、音声ファイルはラウドスピーカ37を用いて出力される。コンピュータは(装置に送り戻すのではなく)それ自体のスピーカを用いて関連音声ファイルを再生できる。
【0043】
この装置は、USBインタフェース43をオプションのUSBコントローラ44と一緒に用いて、コンピュータまたは他の入出力装置と連動させることもできる。
【0044】
装置を制御するためにオプションのマンマシンインタフェース(HMI)48が使用される。このマンマシンインタフェース48は、(図示しないが)オン/オフスイッチ、音量調節、状態表示、書物選択等としてもよい。
【0045】
記憶されている別々の書物の選択は、HMI要素48を用いて、例えば、選択された書物を装置のディスプレイ(LCD)に表示するおよび/または一体型スピーカを用いて書名を再生して音を出すように、記憶されている書物のスクロールを専用のボタンで行うなどして、行ってもよい。
【0046】
ラベル表面に対する識別ヘッドの位置を確認するために上述のセンサの代わりに、または上述のセンサと組み合わせて、超音波トランシーバ35を使用してもよい。この位置決めは、識別ヘッド内に配置された超音波トランシーバから以前に送られ受信された反射超音波信号を解析することによって達成される。
【0047】
マイクロホン46への入力インタフェース手段45によって、ユーザの声−例えば父親の声または母親の声−を装置に入れ、あとで子供が装置をラベルの上に置いたときに作動させることも可能である。
【0048】
(操作方法)
1.ユーザがスライド式のオン/オフスイッチを用いて装置をオンにする。
【0049】
2.オンにした後、装置によって組込み試験(BIT)が実施され、HMI表示/確認素子によってBITの結果がユーザに示される。
【0050】
3.装置は、ユーザがマッチングシーケンスを行い始めたことを示すシナリオをさがし続ける。このシナリオのことを、本明細書では、マッチングシーケンスシナリオと呼ぶ。マッチングシーケンスは直列的なシーケンスであり、このシーケンスへの誘因は、装置のプロセッサによる装置移動確認である。
【0051】
4.装置移動確認は埋込型の傾斜センサを使って行われてもよく、このセンサは、動かされると多くの短絡/開回路状態を生じさせ、これら多くの変化状態はプロセッサに装置の動きとして解釈される。
【0052】
5.傾斜センサによる起動後、装置のプロセッサは、本明細書で明暗確認状態と呼ばれる、次に続く状態をさがし始める。
【0053】
6.識別をラベル表面に押し付けた結果である明暗確認状態(マッチングシーケンスと呼ばれる)は、ラベルマッチングシーケンスの結果、識別ヘッドの表面が完全に暗い場所に置かれている状態である。この状態は、他のすべてのデュアル光電センサに近接して識別ヘッド表面上に配置されている光電センサによって確認される。
【0054】
7.装置のプロセッサによって明暗状態が確認された後、プロセッサは正しいラベルマッチング状態をさがし始める。ラベルのマッチングを確立するために、装置のプロセッサはすべてのデュアル光電センサを作動しはじめる。すべての適用可能なセンサがそれぞれ正しい明暗/色レベルを確認し、確認されたすべての濃淡レベルの連続的な組み合わせが有効なページ番号を示す正しい状態(マッチング状態と言う)を生じさせるときに、正確なラベルマッチングが達成される。
【0055】
8.識別ヘッドに組み込まれるセンサアレイは、余分のデュアル光電センサ(余剰センサと言う)を備えている。余剰センサの目的は、確認された連続的な組み合わせに対して相互検証確認を実施することによって認証(マッチング不良状態を確認してしまう可能性)を実施することであり、こうしてのようにして虚報を取り除く。余剰センサの目的は、ラベルの印刷構造および形状に対応する、特定のアルゴリズムにしたがって、ラベルマッチング基準に対する適合という態様で、標準センサによって既に確認済の濃淡レベルまたは色にしたがって、特定の濃淡レベルまたは色を識別することである。
【0056】
9.マッチングシーケンスプロセスの結果が正しい有効マッチング(HITと言う)となった後、LEDの点灯、一般的な音声によるHITという音、および埋込型振動装置を作動させることによる瞬間的な振動により、ユーザに知らされる。
【0057】
10.これらの通知/フィードバックはHITをユーザに示すものであり、その後、確認された有効ラベルに一致する、予め記録されたオーディオ信号が生成される。
【0058】
方法終了
図7〜12は識別ラベルの例を詳しく示すものである。
【0059】
印刷されたラベルは、1冊の書物につき少なくとも100ページを適正に暗号化できるように構成される。例えば、それぞれが5つの濃淡レベルを識別する3つのデュアル光電センサ(余剰センサは含まれない)により、5=125ページの復号が可能となり、問題のある組み合わせ(全部白、全部黒、他)をすべて取り除いた後、少なくとも100ページの適正な識別が達成される。比較的少数の識別用センサは、マッチングシーケンスを実施するときにユーザの特定の融通性および自由度を可能とし、これは、識別ヘッドとラベルの間で正確な形状マッチングが不要であることを意味する。もっと多くのページを備えている書物の場合、より多くのセンサを配置する必要がある。
【0060】
図7および8は対象形状を備えた円形のラベルを示す。ラベル上のデータは、同幅であるが平均半径を異なるものとすることができる同心状の輪の、異なる色および/または濃淡レベルとして記憶される。
【0061】
他のラベルは、考えられ得る識別ラベルデザインのうちのいくつかの別例を示しており、この場合は、異なる対称形状および非対称形状を備えた非対称デザインである。
【0062】
読取装置2の下側部22の底部の形状および大きさは、例えば、図7、8および9のラベルの場合は円形状であり、図10等のラベルの場合矩形状である、ラベルの形状および大きさに適合されていることが好ましい。
【0063】
別の好ましい実施形態において、ラベルがレンズフリップ画像を備えることもできる。フリップは、いくつかの画像を含むレンズの効果であり、画像のそれぞれが特定の角度範囲内でしか見えない。この用途では、各画像が異なる色、白と黒の間の異なる濃淡等を備えることもできる。
【0064】
この場合の識別ヘッドは、レンズ状の画像ラベルの複数画像の異なる画像を各センサが見ることができるように、レンズ状ラベルに対応する異なる角度に方向付けられた電気センサから成るアレイを含むであろう。
【0065】
この識別方法では、ラベル検出に関し、システムがより大きな許容範囲を有するようにすることもでき、比較的小さなラベルの使用も可能となろう。
【0066】
上述の読取装置は、さまざまな用途に適合させることもでき、さまざまな別実施形態を考えることもできる。
【0067】
例えば、この装置は、装置のHMI要素を使ってステップ毎に関連する音声指示を発生させながら、ユーザに調理法を、順を追って案内するために、料理の本に用いることもできる。
【0068】
本発明は、異なる言語を教えるために使用することもできる。本発明は、望ましい言語のさまざまな単語またはセンテンスの正しい発音を教え、その言語の音声上の原理を示すこともできる。本発明は、子供に算数を教えるために使用することもできる。
【0069】
ラベルをくぼみ内に配した本発明によれば、識別ヘッドとラベルを合わせやすくすることができ、また、非対称形のラベルを識別しやすくすることができる。バーコード法に代わる態様として、製品または要素を識別する態様として本発明を使用することもできる。装置付属品として、LCD、マイクロホン、スクロールキーなどのHMI要素、およびUSBインタフェースがあろう。
【0070】
これらの付属品により、音声ファイルを、コンピュータを介さずに直接装置内に記録し編集することができよう。子供の親は音声ファイルを自分自身で付属品から書物およびページに直接記録し、編集し、それらを、USBインタフェースを使用して装置にダウンロードする。
【0071】
上述の内容は、本発明の範囲内の装置および方法の一例に過ぎないことが分かるであろう。上述の開示内容を読めば、過度の実験作業を行わずとも、さまざまな変形例および他の実施形態が当業者に想到されるであろう。本願明細書中に使用されている用語は本発明を限定するものではなく、具体的な実施形態を説明するためのものであると解釈されるべきであり、その最も広義な解釈を与えられるべきである。本願明細書に開示されているさまざまな機能を実施する手段は、本発明の範囲および精神から逸脱せずにさまざまな形態を取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】各ページ上にラベルが配置された状態の書物を示す図である。
【図2】書物ページ内のラベル上に置かれようとしている読取装置を示す詳細図である。
【図3】読取装置上部の詳細図である。
【図4】ラベル上に不適切に置かれた読取装置を示す図である。
【図5】ラベルの上に正しく置かれた読取装置を示す図である。
【図6】読取装置の詳細ブロック図である。
【図7】ラベルの一例の詳細図である。
【図8】ラベルの別の一例の詳細図である。
【図9】ラベルのさらに別の一例の詳細図である。
【図10】ラベルのさらに別の一例の詳細図である。
【図11】ラベルのさらに別の一例の詳細図である。
【図12】ラベルのさらに別の一例の詳細図である。
【符号の説明】
【0073】
1 書物
2 読取装置
12 ページ
13 写真
14 識別ラベル
15 ページ
16 ラベル
21 把持部/つかみ面
22 下側部
23 底部
31 センサアレイ
32 マイクロプロセッサ
33 明暗センサ
34 傾斜センサ
35 超音波センサ
36 出力インタフェース手段
37 ラウドスピーカ
38 ヘッドセット
39 振動装置
40 電池
41 デジタルメモリ手段
42 トランシーバ
43 インタフェース
44 コントローラ
45 入力インタフェース手段
46 マイクロホン
48 マンマシンインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. 把持部またはつかみ面と、
b. ラベル識別ヘッドと、
c. 識別対象の各ラベルに対応するオーディオシーケンスを出力する手段と
を備える読取装置であって、
前記ラベルが二次元の識別特性を備え、前記識別ヘッドは、前記装置が前記ラベルの上に置かれたときに前記ラベルの前記識別特性をスキャンニングせずに読み取るようになっている二次元センサアレイを備えていることを特徴とする読取装置。
【請求項2】
前記装置の前記底部が前記ラベルとほぼ同じ大きさおよび形状を備えていることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
前記装置の前記底部が矩形であることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項4】
前記装置の前記底部が円形であることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項5】
各ラベルが二次元の光学的識別特性を備え、前記識別ヘッドが電気光学式二次元センサアレイを備えていることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項6】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性は、色が異なる形状を含むことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項7】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性は、濃淡が異なる形状を含むことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項8】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性が、色または濃淡の異なる同心円状の輪を含むことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項9】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性は、色または濃度が異なる矩形領域を備えていることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項10】
前記装置を前記ラベルの上に置いて特定の各ラベルを確実に識別できるように、前記装置の前記底部が前記一般的なラベルの形状を有する平坦な面を有することを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項11】
読取装置であって、
a.子供の手で容易かつ人間工学的につかめるような形状につくられた把持部と、
b.識別ヘッドがラベルの上に置かれたときにスキャンニングせずに各ラベルを識別するための、前記装置の下側部に位置する識別ヘッドと、
c.識別された各ラベルの、予め定められた音を発生させる音声発生手段と
を備えていることを特徴とする読取装置。
【請求項12】
各ラベルが二次元の光学的識別特性を有し、前記識別ヘッドが電気光学式二次元センサアレイを備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項13】
前記ラベル識別ヘッドが、ラベル識別のために前記電気光学式二次元センサアレイからの信号を処理するコンピュータ手段をさらに備えていることを特徴とする請求項12に記載の読取装置。
【請求項14】
ラベル識別のために前記電気光学式二次元センサアレイからコンピュータへ信号を送る送信機手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項15】
前記音声発生手段がラウドスピーカまたはヘッドホンまたはヘッドセットを含むことを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項16】
書物内のさまざまなラベルに対応する音声ファイルを記憶するデジタルメモリ手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項17】
前記装置が書物のページ上に置かれたことを感知する明暗センサをさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項18】
傾斜センサをさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項19】
超音波センサ手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項20】
装置を作動および操作するためのHMI手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の読取装置。
【請求項21】
前記装置の前記底部がいずれか他の形状を備えていることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項22】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性 が異なる色および/または異なる濃淡を備えたレンズ形の画像であることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項23】
前記ラベルの前記二次元の光学的識別特性は、異なる色または異なる濃淡と組み合わせた他のグラフィカル符号化素子を備えたレンズ状の画像を含むことを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項24】
前記装置の前記底部が前記ラベルとは異なる大きさおよび形状を備えていることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項25】
請求項12に記載の電気光学式センサアレイであって、異なるセンサが、レンズ状の画像構成のさまざまな画像の角度に対応する別々の角度に方向付けられていることを特徴とする電気光学式センサアレイ。
【請求項26】
前記センサアレイのセンサが単線に沿って配置されていることを特徴とする請求項12に記載の電気光学式センサアレイ。
【請求項27】
直行する2本の線に沿って前記センサアレイのセンサが配置されていることを特徴とする請求項12に記載の電気光学式センサアレイ。
【請求項28】
前記センサアレイのセンサが、半径の異なる複数の線に沿って配置されていることを特徴とする請求項12に記載の電気光学式センサアレイ。
【請求項29】
いくつかのセンサが同一半径の線に沿って配置されていることを特徴とする請求項12に記載の電気光学式センサアレイ。
【請求項30】
前記ラベルが同一形状のくぼみ内に配置されることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項31】
前記ラベルが前記装置の前記底部よりも著しく小さいまたは大きいことを特徴とする請求項1に記載の読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−512584(P2007−512584A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527569(P2006−527569)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000878
【国際公開番号】WO2005/029697
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506096154)エクストラテック リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】XTRATECH LTD.
【Fターム(参考)】