説明

課金システム、課金方法

【課題】移動通信端末の通信データ量算出処理を効率良く行う。
【解決手段】通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を通信制御部21で抽出し、この抽出されるデータ量情報を通信データ量DB23に蓄積する。通信データ量DB23に蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出し、そのデータ量に応じて課金処理を行う。通信データの抽出を行うデータ量抽出手段と、通信データ量の算出を行う算出手段との間に、通信データ量を蓄積する手段を設けているので、通信データの抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離し、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができる。また、抽出されたデータ量情報が所定量を超えた場合に限り、通信データ量DB23に蓄積するように構成すれば、通信データ量DB23に対する入出力処理による処理遅延を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は課金システム、課金方法に関し、特に携帯電話端末をはじめとする移動通信端末における課金システム、課金方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信端末の通信における、データ量算出の方法としてTCP(Transmission Control Protocol)のパケット情報とHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のパケット情報とを、一連の処理によって収集してデータ量を算出する課金システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、メッセージキュー経由によるデータ読み出しと解析処理により移動通信端末とコンテンツ提供サーバとの間の送達及び再送確認に基づいたデータ量算出を行って、移動通信端末の通信におけるパケットデータ量を算出する方式もある(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−209200号公報
【非特許文献1】2003年電子情報通信学会総合大会B−6−240
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来技術にかかる課金システムは、以下に示すような問題点があった。すなわち、上記従来技術にかかる課金システムはデータ量算出に用いる、TCPのパケット情報とHTTPのパケット情報を抽出した後に、通信データ量算出に至る処理を一連の処理として行っている。そのため、移動通信端末の通信量が多くなる場合、上記パケット情報から通信データ量を算出する処理に時間がかかるため、通信データ量算出処理が通信制御処理に影響を及ぼす。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は移動通信端末の通信量に応じて、通信データ量算出処理を効率良く行うことのできる課金システム、課金方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1による課金システムは、通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を抽出するデータ量抽出手段(例えば、図1中の通信制御部21に対応)と、前記データ量抽出手段により抽出されるデータ量情報を蓄積する蓄積手段(例えば、図1中の通信データ量DB23に対応)と、前記蓄積手段に蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出する算出手段(例えば、図1中の通信データ量算出部24に対応)とを含み、前記算出手段によって算出されるデータ量に応じて課金処理を行うことを特徴とする。通信データの抽出を行うデータ量抽出手段と、通信データ量の算出を行う算出手段との間に、通信データ量を蓄積する手段を設けるという構成により、通信データの抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離し、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができる。
【0006】
本発明の請求項2による課金システムは、請求項1において、前記データ量抽出手段によって抽出されたデータ量情報が所定量を超えた場合に限り、前記データ量情報を前記蓄積手段に蓄積することを特徴とする。このように構成すれば、蓄積手段に対する入出力処理による処理遅延を低減できる。
【0007】
本発明の請求項3による課金システムは、請求項1又は2において、前記データ量情報の前記蓄積手段への蓄積単位は固定長であり、
前記蓄積手段への書き込み回数及び前記蓄積手段からの読み込み回数を管理するアクセス回数管理手段(例えば、図1中の通信データ管理部22に対応)を更に含み、前記書き込み回数及び前記読み出し回数に基づいて、前記蓄積手段から読み込むべきデータ量情報を特定するようにしたことを特徴とする。書き込み管理テーブル及び読み出し管理テーブルを用いることで、処理すべきデータの順序性を保つことができる。また、固定長のデータを書き込み、読み出すことにより、それらの回数を管理するだけで次に処理すべきデータを特定できる。
【0008】
本発明の請求項4による課金方法は、通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を抽出するデータ量抽出ステップと、前記データ量抽出ステップにおいて抽出されるデータ量情報を蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにおいて蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出されるデータ量に応じて課金処理を行う課金ステップとを含むことを特徴とする。通信データ量を蓄積する処理を行うことにより、通信データの抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離し、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明は、移動通信端末とコンテンツ提供サーバとの間の通信制御において、通信データから抽出したデータ量情報をデータベース(以下、DBと略称する)に蓄積し、このDBからデータを読み出してデータ量の算出を行うという構成により、通信データ量の抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離し、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができるという効果がある。
また、データ量情報が所定量を超えた場合に限り、DBに蓄積するようにすれば、DBに対する入出力処理による処理遅延を低減できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(課金システムの構成)
まず、本実施形態にかかる課金システムの構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる課金システムの構成を示すブロック図である。同図に示されているように、本実施形態にかかる課金システムは、携帯電話端末などによって構成される移動通信端末10と、当該移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30との接続を行う課金システム20とから構成されている。本システムは、移動通信端末10からコンテンツ提供サーバ30への接続に対する課金を行う機能を有する。
【0011】
また、課金システム20は、コネクションの確立と通信の情報の抽出とを行う通信制御部21と、通信制御部21において抽出された通信の情報の蓄積及び読出しの管理を行う通信データ管理部22と、コネクション毎に通信データを蓄積する通信データ量DB23と、通信データ量DB23の情報を基にコネクション毎に通信量の算出を行う通信データ量算出部24とを備えて構成されている。このように、通信データの抽出を行う抽出手段である通信制御部21と、通信データ量の算出を行う算出手段である通信データ量算出部24との間に、通信データ量を蓄積するバッファとして機能する通信データ量DB23を設けているので、通信データの抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離でき、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができる。
【0012】
以下、課金システム20の各構成要素について詳細に説明する。
(通信制御部)
通信制御部21は、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30とのコネクションを確立し、コネクションの中で行われるTCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報の抽出を行い、この抽出情報をデータ100として通信データ管理部22に送る。
また、通信制御部21は、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30とを接続するときのコネクションに対してIDで管理し、上記抽出情報にコネクションのIDを付加する。
さらに、通信制御部21においては、HTTPのデータ量が一定量を超えることを感知し、通信データ管理部22へ一定量を超えたHTTP通信があることを通知する。例えば、HTTPヘッダ内のコンテンツサイズが1Mbyteを超えることを感知し、それを通信データ管理部22へ通知する。
【0013】
図2は、通信制御部21から通信データ管理部22へ送信されるデータ100の構造図である。同図に示されているように、本例のデータ100は、コネクションID101と、サイズ超過フラグ102と、TCPヘッダ情報103と、HTTPヘッダ情報104とから構成されている。サイズ超過フラグ102の設定により、一定量を超えたHTTP通信があることを通信データ管理部22へ通知することができる。
【0014】
(通信データ管理部)
図1に戻り、通信データ管理部22は、通信制御部21より送信されたデータ100に含まれている、TCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報を、通信データ量DB23に蓄積する。また、通信データ管理部22は、通信データ量算出部24からの要求に対して、通信データ量DB23に蓄積されたTCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報を、古いデータから順に通信データ量算出部24に送信する。
【0015】
通信データ管理部22は、図3に示されているように、通信データ量DB23に対する書き込みを行うときに使う書き込み管理テーブル221と、通信データ量DB23に対する読み出しを行うときに使う読み出し管理テーブル222とを有しており、通信データ量DB23へ書き込むファイルの管理を行う。
ここで、通信制御部21から送られるTCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報とのまとまりを、それぞれ1ファイルとして通信データ量DB23へ書き込むとファイルの数が増大する。そこで、ファイルの数を削減するために、例えば1日単位のデータ量情報を1ファイルとする。つまり、1日の間でデータ量情報を追加する場合は、別のファイルとして追加して書き込むのではなく、その日のファイル内に追加して書き込む。日付が異なる場合は、別のファイルとして追加して書き込まれることは勿論である。
【0016】
1日単位のデータ量情報を1つのファイルとしているため、その1つのファイル内の目的とするデータ量情報をアクセスするには、アクセス対象を特定する必要が生じる。このため、本例ではデータ量情報に関するアクセス回数をテーブルに書き込んで管理する。すなわち、書き込み管理テーブル221では、通信データ量DB23に書き込んだ回数を管理し、読み出し管理テーブル222は通信データ量DB23から読み込んだ回数を管理する。具体的には、通信データ量DB23に書き込まれている「ファイル名」と通信データ量DB23への「書き込み回数」とを対応付けて書き込み管理テーブル221に書き込み、「ファイル名」と通信データ量DB23からの「読み出し回数」とを対応付けて読み出し管理テーブル222に書き込む。
【0017】
そして、データ量情報を通信データ量DB23に書き込む時には、ファイルに対して上記TCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報を追加し、かつ、上記書き込み管理テーブル221のその「ファイル名」に対応する「書き込み回数」を加算する。一方、データ量情報を通信データ量DB23から読み出す時には、書き込み管理テーブル221と読み出し管理テーブル222とを参照して、通信データ量DB23に書き込んだ回数と読み出した回数との差を計算し、読み出す対象ファイルの読み出し対象データを特定する。このようにすれば、読み出し対象データを容易に特定できるので、入出力処理による処理遅延を最小限に抑えることができる。
【0018】
また、TCPパケット情報から移動通信端末とコンテンツ提供サーバとの間の実際に行われたデータ量を算出し、該当するHTTPパケット情報のデータ量として課金処理を行うため、通信データ量算出には、TCPパケット情報とHTTPパケット情報とを抽出した順序を保つ必要があるが、上記のようにテーブルを用いて管理しているのでデータの順序性を維持できる。
【0019】
ところで、通信制御部21から通信データ管理部22に送るTCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報との組(すなわちデータ量情報)は固定長で送信する。通信データ管理部22は、上記固定長のデータがある固定個数(例えば、42個)たまった場合、または通信制御部21からのデータ送信がタイムアウトを起こした場合、それらのデータを通信データ量DB23へ書き込む。タイムアウトを起こした場合は上記の個数に達していないので、足りない分はダミーデータとして通信データ量DB23へ書き込むことでデータを固定個数に保つ(つまり、上記固定個数のデータ全体が固定長に保たれる)。
【0020】
通信データ管理部22は、上記一定量を超えたHTTP通信の通知を受けると、該当コネクションIDを通信データ量DB23に蓄積することを決定する。通信データ管理部22は、通信制御部21から一定量を超えたHTTP通信の通知を受信していないコネクションのTCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報は通信データ量DB23に書き込まず、通信制御部21から送られた上記ヘッダ情報をそのまま通信データ量算出部24へ送る。
(通信データ量DB)
通信データ量DB23は、通信データ管理部22からの読み出しと、書き込みに対して対象となるファイルの蓄積を行う。通信データ量DB23は、磁気ディスクや光学式ディスクを利用して構成される。
【0021】
(通信データ量算出部)
通信データ量算出部24は、通信データ管理部22から受信したTCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報を基に、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30との間で行われた通信データ量の算出をコネクション毎に行う。
通信データ量算出部24は、コネクション毎に、TCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報とに基づいて、通信データ量の算出を行う。このとき、TCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報は、古いデータから順に算出処理を行う必要がある。このため、通信データ管理部22は、通信制御部21により該当コネクションのTCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報が一定量を超えたと通知され、通信データ量DB23へ書き込まれた場合は、該当コネクションのその後のTCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報を通信データ量DB23へ送る必要がある。この場合、上述した書き込み管理テーブル及び読み出し管理テーブルの機能により、TCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報の順序性を維持することができる。
【0022】
(課金システムの動作例)
続いて、本実施形態にかかる課金システムの動作について説明する。
図4は、本実施形態にかかる課金システムの動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかる課金システムを動作させるにあたっては、まず、通信制御部21にて、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30とのコネクションの確立を行い、コネクションIDの払い出しを行う(ステップS1)。その後、移動通信端末10と課金システム20内の通信制御部21との間、コンテンツ提供サーバ30と課金システム20内の通信制御部21との間でそれぞれHTTPリクエスト及びHTTPレスポンスの送受信が行われる。
【0023】
次に、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30との通信について、課金システム20により、TCPヘッダ情報とHTTPヘッダ情報とを抽出して通信データ量を判断する(ステップS2)。課金システム20内の通信制御部21は、HTTPのデータ量が一定量を超えているか否かを判断する(ステップS3)。例えば、HTTPヘッダ内のコンテンツサイズが1Mbyteを超えているかどうか判断する。
そして、通信制御部21は、HTTPのデータ量が一定量を超えたことを感知すると、一定量を超えたHTTP通信があることを通信データ管理部22へ通知する(ステップS3でYES、ステップS3a)。この通知は、図2中のサイズ超過フラグを例えば「1」に設定することによって行われる。
【0024】
通信制御部21から一定量を超えたことを通知されたコネクションの場合(ステップS3a)、通信データ管理部22は、抽出したTCPヘッダ情報と、HTTPヘッダ情報の組が一定量(例えば、42個)を超えたか、又は、データ量情報の抽出処理がタイムアウトになったかを判断する(ステップS4)。そして、それらの組が一定量に達した場合、又は、データ量の抽出処理がタイムアウトになった場合、通信データ管理部22は通信データ量情報を通信データ量DB23に書き込む(ステップS5)。
【0025】
通信データ算出部24は、通信データ管理部22へ通信データ要求を送信する(ステップS6)。この場合、通信データ量DB23へのアクセスを軽減するために、通信データ要求を順次送信するのではなく、送信後に一定時間の待ち時間を入れた後で、次の通信データ要求を送信するのが望ましい。この一定時間は、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30との通信の頻度を考慮し、例えば10msec程度に設定する。通信データ管理部22は、通信データ量算出部24からの通信データ要求(ステップS6)を受信すると、通信データ量情報を読み出し(ステップS7)、読み出した通信データ量情報を通信データ量算出部24へ送信する(ステップS8)。
【0026】
一方、通信制御部21から一定量を超えたことを通知されていないコネクションの場合(ステップS3でNO)、HTTPのデータ量が一定量を超えていないことを通信データ管理部22へ通知する(ステップS3b)。この通知は、図2中のサイズ超過フラグを例えば「0」に設定することによって行われる。この通知を受けた場合、通信データ管理部22は、通信データ量情報をそのまま通信データ量算出部24へ送信する(ステップS8)。この場合、通信データ量DB23への書き込みを行われない。
通信データ量算出部24は、通信データ管理部22から通信データ量情報を受信すると(ステップS8)、通信データ管理部22から受信したTCPヘッダ情報及びHTTPヘッダ情報を基に、移動通信端末10とコンテンツ提供サーバ30との間で行われた通信データ量の算出を行う(ステップS9)。
【0027】
以上のように、本例では、ステップS3においてHTTPのデータ量を判断することでデータ量の大略を把握し、把握したデータ量が一定量を超えていない場合は従来通りそのまま通信データ量の算出処理に移行する。一方、把握したデータ量が一定量を超えている場合は通信データ量DB23に一旦蓄積しておき、後に読み出してデータ量を厳密に解析することで、通信データ量の算出処理の負荷を低減している。つまり、抽出したデータ量に応じ、その蓄積を行うかどうか切替える手段を設けているので、抽出されたデータ量情報が所定量を超えた場合に限って通信データ量DB23への書き込みが行われ、DBへの入出力処理を抑えることができる。
【0028】
(変形例)
続いて、本実施形態にかかる課金システムの変形例について説明する。
上記実施形態にかかる課金システムは、通信制御部21と、通信データ管理部22、通信データ量DB23及び通信データ量算出部24とが同じシステム内にある構成であるが、通信制御部21とそれ以外の各部とが別構成であってもよい。このようなシステム構成にすることで、通信制御部21を複数設け、通信データ管理部22と通信データ量DB23とを通信データ量算出部24に収容することが可能になる。このようにすれば、通信処理を行う構成部分(通信制御部21)とデータ量算出の処理を行う構成部分(通信データ管理部22、通信データ量DB23、通信データ量算出部24)とを明確に分離できるので、システムの故障時にその影響範囲を限定することができる。
【0029】
(課金方法)
以上説明した課金システムにおいては、以下のような課金方法が実現されている。すなわち、通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を抽出するデータ量抽出ステップと、前記データ量抽出ステップにおいて抽出されるデータ量情報を蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにおいて蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出されるデータ量に応じて課金処理を行う課金ステップとを含む課金方法が実現されている。通信データ量を蓄積する処理を行うことにより、通信データの抽出処理と通信データ量の算出処理とを分離し、通信データ量算出処理の通信制御処理への影響を抑えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、携帯電話端末をはじめとする移動通信端末における課金処理に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態にかかる課金システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1中の通信制御部から通信データ管理部へ送信されるデータ構造の例を示す図である。
【図3】図1中の通信データ管理部の内部構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる課金システムの動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0032】
10 移動通信端末
20 課金システム
21 通信制御部
22 通信データ管理部
23 通信データ量DB
24 通信データ量算出部
30 コンテンツ提供サーバ
100 データ
101 コネクションID
102 サイズ超過フラグ
103 TCPヘッダ情報
104 HTTPヘッダ情報
221 書き込み管理テーブル
222 読み出し管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を抽出するデータ量抽出手段と、前記データ量抽出手段により抽出されるデータ量情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出する算出手段とを含み、前記算出手段によって算出されるデータ量に応じて課金処理を行うことを特徴とする課金システム。
【請求項2】
前記データ量抽出手段によって抽出されたデータ量情報が所定量を超えた場合に限り、前記データ量情報を前記蓄積手段に蓄積することを特徴とする請求項1記載の課金システム。
【請求項3】
前記データ量情報の前記蓄積手段への蓄積単位は固定長であり、
前記蓄積手段への書き込み回数及び前記蓄積手段からの読み込み回数を管理するアクセス回数管理手段を更に含み、前記書き込み回数及び前記読み出し回数に基づいて、前記蓄積手段から読み込むべきデータ量情報を特定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の課金システム。
【請求項4】
通信端末とコンテンツ提供サーバとの間で授受される通信データ量に関するデータ量情報を抽出するデータ量抽出ステップと、前記データ量抽出ステップにおいて抽出されるデータ量情報を蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにおいて蓄積されたデータ量情報に基づいてデータ量を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出されるデータ量に応じて課金処理を行う課金ステップとを含むことを特徴とする課金方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−246233(P2006−246233A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−61311(P2005−61311)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】